JPH0135002Y2 - - Google Patents
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- JPH0135002Y2 JPH0135002Y2 JP775885U JP775885U JPH0135002Y2 JP H0135002 Y2 JPH0135002 Y2 JP H0135002Y2 JP 775885 U JP775885 U JP 775885U JP 775885 U JP775885 U JP 775885U JP H0135002 Y2 JPH0135002 Y2 JP H0135002Y2
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- Japan
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- strut
- spring
- adjustment member
- brake
- adjustment
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- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 description 11
- 210000000078 claw Anatomy 0.000 description 7
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 6
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 3
- 238000005242 forging Methods 0.000 description 2
- 238000005520 cutting process Methods 0.000 description 1
- 238000000034 method Methods 0.000 description 1
- 238000012986 modification Methods 0.000 description 1
- 230000004048 modification Effects 0.000 description 1
- 238000009987 spinning Methods 0.000 description 1
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Description
【考案の詳細な説明】
技術分野
本考案はドラムブレーキ用シユウ間隙自動調節
装置に係り、特にスターホイールを有する調節部
材のつれ回りを防止することにより安定したシユ
ウ間隙の自動調節作用が得られるようにした調節
装置の改良に関するものである。
装置に係り、特にスターホイールを有する調節部
材のつれ回りを防止することにより安定したシユ
ウ間隙の自動調節作用が得られるようにした調節
装置の改良に関するものである。
従来技術
拡開可能な一対のブレーキシユウを有するドラ
ムブレーキにおいて、それらブレーキシユウの一
方および他方にそれぞれ一端部が係合させられた
一対の第一ストラツトおよび第二ストラツトと、
スターホイールを有し、一端部がその第一ストラ
ツトの他端部と螺合させられる一方他端部がその
第二ストラツトの他端部の嵌合穴と相対回転可能
に嵌合させられて第一ストラツトおよび第二スト
ラツトを長手方向に連結する調節部材とを備え、
スターホイールを介して調節部材を回転させるこ
とによつて第一ストラツトの一端から第二ストラ
ツトの一端に至る全長寸法を変化させることによ
り、シユウ間隙を自動的に調節するドラムブレー
キ用シユウ間隙自動調節装置が従来から提供され
ている。そして、かかるシユウ間隙自動調節装置
においては、たとえばパーキングブレーキレバー
とともに回動可能に設けられて常には上記スター
ホイールと摺接させられているが、一定の回動量
を超えて回動させられた時そのスターホイールと
係合する爪部材によつて、調節部材が一方向への
み回転させられるようになつている。
ムブレーキにおいて、それらブレーキシユウの一
方および他方にそれぞれ一端部が係合させられた
一対の第一ストラツトおよび第二ストラツトと、
スターホイールを有し、一端部がその第一ストラ
ツトの他端部と螺合させられる一方他端部がその
第二ストラツトの他端部の嵌合穴と相対回転可能
に嵌合させられて第一ストラツトおよび第二スト
ラツトを長手方向に連結する調節部材とを備え、
スターホイールを介して調節部材を回転させるこ
とによつて第一ストラツトの一端から第二ストラ
ツトの一端に至る全長寸法を変化させることによ
り、シユウ間隙を自動的に調節するドラムブレー
キ用シユウ間隙自動調節装置が従来から提供され
ている。そして、かかるシユウ間隙自動調節装置
においては、たとえばパーキングブレーキレバー
とともに回動可能に設けられて常には上記スター
ホイールと摺接させられているが、一定の回動量
を超えて回動させられた時そのスターホイールと
係合する爪部材によつて、調節部材が一方向への
み回転させられるようになつている。
ところで、このような調節装置においては、爪
部材とスターホイールとの摺接時に調節部材に回
転力が付与され、この回転力によつて調節部材が
回転(つれ回り)させられると、爪部材が一定の
回動量を超えて回動させられてもシユウ間隙が調
節され得ないことがある。このため、調節部材の
前記第二ストラツトの嵌合孔に嵌合させられる端
部外周面に周方向の環状溝を設けてOリングやス
プリングなどを嵌め入れたり、両ストラツトの何
れか一方に調節部材と摺接する摺接部材を取り付
けることによつて、調節部材に所定の回転抵抗を
与えてつれ回りを防止することにより、安定した
調節作用が得られるようにしたシユウ間隙自動調
節装置が提案されている。
部材とスターホイールとの摺接時に調節部材に回
転力が付与され、この回転力によつて調節部材が
回転(つれ回り)させられると、爪部材が一定の
回動量を超えて回動させられてもシユウ間隙が調
節され得ないことがある。このため、調節部材の
前記第二ストラツトの嵌合孔に嵌合させられる端
部外周面に周方向の環状溝を設けてOリングやス
プリングなどを嵌め入れたり、両ストラツトの何
れか一方に調節部材と摺接する摺接部材を取り付
けることによつて、調節部材に所定の回転抵抗を
与えてつれ回りを防止することにより、安定した
調節作用が得られるようにしたシユウ間隙自動調
節装置が提案されている。
考案が解決しようとする問題点
しかしながら、上述したように調節部材の端部
外周面に環状溝を形成するには切削加工などの面
倒な作業が必要となるのであり、また、ストラツ
トに摺接部材を取り付ける場合にはねじ等の取付
具を必要として部品点数が多くなり、何れにおい
ても製造若しくは組立等の作業性が悪く、製造コ
ストが高くなるなどの問題があつた。
外周面に環状溝を形成するには切削加工などの面
倒な作業が必要となるのであり、また、ストラツ
トに摺接部材を取り付ける場合にはねじ等の取付
具を必要として部品点数が多くなり、何れにおい
ても製造若しくは組立等の作業性が悪く、製造コ
ストが高くなるなどの問題があつた。
問題点を解決するための手段
本考案は上記問題点を解決するために為された
ものであり、その要旨とするところは、前記第一
ストラツト、第二ストラツトおよび調節部材を備
えたドラムブレーキ用シユウ間隙自動調節装置に
おいて、調節部材の第二ストラツトの他端部と嵌
合させられる端部外周面に、該調節部材の軸芯を
通る一平面内に位置する軸芯方向に平行な一対の
溝を設ける一方、C字形状を成すスプリングの両
端部をその一平面内に位置する姿勢で前記溝に係
合させることにより、第二ストラツト他端部の嵌
合穴内壁面と摺接する状態で該スプリングを調節
部材の端部に取り付けたことにある。
ものであり、その要旨とするところは、前記第一
ストラツト、第二ストラツトおよび調節部材を備
えたドラムブレーキ用シユウ間隙自動調節装置に
おいて、調節部材の第二ストラツトの他端部と嵌
合させられる端部外周面に、該調節部材の軸芯を
通る一平面内に位置する軸芯方向に平行な一対の
溝を設ける一方、C字形状を成すスプリングの両
端部をその一平面内に位置する姿勢で前記溝に係
合させることにより、第二ストラツト他端部の嵌
合穴内壁面と摺接する状態で該スプリングを調節
部材の端部に取り付けたことにある。
作用および考案の効果
このように構成されたシユウ間隙自動調節装置
においては、調節部材の端部に取り付けられたス
プリングが第二ストラツトの嵌合穴内壁面に摺接
させられることにより、それら調節部材と第二ス
トラツトとの間に相対回転抵抗が付与されるた
め、前記爪部材とスターホイールとの摺接による
調節部材のつれ回りが確実に防止され、ドラムブ
レーキのシユウ間隙調節作用が安定して得られ
る。調節部材と第二ストラツトとの間に付与され
る相対回転抵抗は、爪部材とスターホイールとの
摺接によつて調節部材に付与される回転力に抗し
て調節部材の回転を阻止し得る大きさが必要とさ
れるので、スプリングの弾性力等はこのような相
対回転抵抗を調節部材と第二ストラツトとの間に
付与し得るように設定されているのである。
においては、調節部材の端部に取り付けられたス
プリングが第二ストラツトの嵌合穴内壁面に摺接
させられることにより、それら調節部材と第二ス
トラツトとの間に相対回転抵抗が付与されるた
め、前記爪部材とスターホイールとの摺接による
調節部材のつれ回りが確実に防止され、ドラムブ
レーキのシユウ間隙調節作用が安定して得られ
る。調節部材と第二ストラツトとの間に付与され
る相対回転抵抗は、爪部材とスターホイールとの
摺接によつて調節部材に付与される回転力に抗し
て調節部材の回転を阻止し得る大きさが必要とさ
れるので、スプリングの弾性力等はこのような相
対回転抵抗を調節部材と第二ストラツトとの間に
付与し得るように設定されているのである。
ところで、上記スプリングはC字形状を成し、
調節部材の端部外周面にその調節部材の軸芯を通
る一平面内に位置するように軸芯方向に平行に形
成された一対の溝に両端部を係合させることによ
り、その調節部材に取り付けられるようになつて
いる。このため、従来のように調節部材の端部外
周面に周方向の環状溝を形成する場合に比較し
て、スプリングを取り付けるための溝の加工が、
例えば鍛造(塑造)加工などの如き簡易な製造手
法にて容易かつ迅速に形成することも可能なので
ある。また、その溝にスプリングを取り付けるに
際しては、C字形状の両端部を溝に係合させるこ
とによりそのスプリングの弾性力に基づいて取り
付けられるようになつているため、ねじ等の取付
具を必要とせず部品点数が少なくて済む。したが
つて、部品の製造や組立作業性が向上し、上記の
ように安定した調節作用が得られるシユウ間隙自
動調節装置を安価に提供し得ることとなるのであ
る。
調節部材の端部外周面にその調節部材の軸芯を通
る一平面内に位置するように軸芯方向に平行に形
成された一対の溝に両端部を係合させることによ
り、その調節部材に取り付けられるようになつて
いる。このため、従来のように調節部材の端部外
周面に周方向の環状溝を形成する場合に比較し
て、スプリングを取り付けるための溝の加工が、
例えば鍛造(塑造)加工などの如き簡易な製造手
法にて容易かつ迅速に形成することも可能なので
ある。また、その溝にスプリングを取り付けるに
際しては、C字形状の両端部を溝に係合させるこ
とによりそのスプリングの弾性力に基づいて取り
付けられるようになつているため、ねじ等の取付
具を必要とせず部品点数が少なくて済む。したが
つて、部品の製造や組立作業性が向上し、上記の
ように安定した調節作用が得られるシユウ間隙自
動調節装置を安価に提供し得ることとなるのであ
る。
実施例
以下、本考案の一実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。
に説明する。
第1図において、バツキングプレート10上に
は一対の円弧状のブレーキシユウ12,14がシ
ユウホールドダウン装置16,18によつて拡開
可能に装着されている。ブレーキシユウ12,1
4はリターンスプリング20によつて相互に接近
する方向へ付勢されており、それ等の両端部はそ
れぞれバツキングプレート10上に固設されたホ
イールシリンダ22およびアンカブロツク24に
当接させられている。また、ブレーキシユウ1
2,14の相対向する位置にはそれぞれ切欠が形
成されてストラツト26が架け渡され、ホイール
シリンダ22の非作動時におけるブレーキシユウ
12,14の一定距離以下の接近が阻止されるよ
うになつている。すなわち、ホイールシリンダ2
2の作動時にはブレーキシユウ12,14はリタ
ーンスプリング20の付勢力に抗して相互に拡開
させられブレーキドラム28の内周面に摺接させ
られるが、ホイールシリンダ22の非作動時には
ブレーキシユウ12,14はリターンスプリング
20の付勢力に従つてストラツト26に当接する
まで接近させられるようになつているのである。
は一対の円弧状のブレーキシユウ12,14がシ
ユウホールドダウン装置16,18によつて拡開
可能に装着されている。ブレーキシユウ12,1
4はリターンスプリング20によつて相互に接近
する方向へ付勢されており、それ等の両端部はそ
れぞれバツキングプレート10上に固設されたホ
イールシリンダ22およびアンカブロツク24に
当接させられている。また、ブレーキシユウ1
2,14の相対向する位置にはそれぞれ切欠が形
成されてストラツト26が架け渡され、ホイール
シリンダ22の非作動時におけるブレーキシユウ
12,14の一定距離以下の接近が阻止されるよ
うになつている。すなわち、ホイールシリンダ2
2の作動時にはブレーキシユウ12,14はリタ
ーンスプリング20の付勢力に抗して相互に拡開
させられブレーキドラム28の内周面に摺接させ
られるが、ホイールシリンダ22の非作動時には
ブレーキシユウ12,14はリターンスプリング
20の付勢力に従つてストラツト26に当接する
まで接近させられるようになつているのである。
ストラツト26は、第2図にも示されているよ
うに、それぞれ一端部に切欠が形成されてブレー
キシユウ12および14に係合させられた一対の
第一ストラツト30および第二ストラツト32
と、それ等第一ストラツト30および第二ストラ
ツト32を長手方向に連結する調節部材34とか
ら構成されている。調節部材34は断面円形の棒
状を成す軸部36と周面に外周歯を備えた大径円
板状のスターホイール38とから成り、軸部36
の一端部40には雄ねじが形成されて第一ストラ
ツト30の他端部に形成されたねじ穴42と螺合
させられている一方、軸部36の他端部44は第
二ストラツト32の他端部に形成された嵌合穴4
6と相対回転可能に嵌合させられている。また、
スターホイール38は軸部36の中間位置に一体
的に設けられており、このスターホイール38が
回転させられることにより、一端部40のねじ穴
42に対するねじ込み量が変更されてストラツト
26の全長寸法、換言すればホイールシリンダ2
2の非作動時におけるブレーキシユウ12,14
間の距離が変化させられる。
うに、それぞれ一端部に切欠が形成されてブレー
キシユウ12および14に係合させられた一対の
第一ストラツト30および第二ストラツト32
と、それ等第一ストラツト30および第二ストラ
ツト32を長手方向に連結する調節部材34とか
ら構成されている。調節部材34は断面円形の棒
状を成す軸部36と周面に外周歯を備えた大径円
板状のスターホイール38とから成り、軸部36
の一端部40には雄ねじが形成されて第一ストラ
ツト30の他端部に形成されたねじ穴42と螺合
させられている一方、軸部36の他端部44は第
二ストラツト32の他端部に形成された嵌合穴4
6と相対回転可能に嵌合させられている。また、
スターホイール38は軸部36の中間位置に一体
的に設けられており、このスターホイール38が
回転させられることにより、一端部40のねじ穴
42に対するねじ込み量が変更されてストラツト
26の全長寸法、換言すればホイールシリンダ2
2の非作動時におけるブレーキシユウ12,14
間の距離が変化させられる。
ここで、調節部材34の他端部44外周面に
は、第3図および第4図の拡大図からも明らかな
ように、軸部36の軸芯を通る一平面内に溝中心
が位置する一対の溝48および50が他端部44
の先端から軸芯方向と平行に設けられ、C字形状
を成す断面円形のスプリング52が取り付けられ
ている。スプリング52は上記溝48および50
が設けられた一平面内に位置する姿勢で、その両
端部がそれぞれ溝48および50に係合させられ
ることにより、自身の弾性力に基づいて他端部4
4の先端に取り付けられている。また、このスプ
リング52は他端部44に取り付けられた状態に
おいては、第3図に示されているようにその一部
が他端部44の外周面から半径方向外方に突き出
していて、その他端部44が第二ストラツト32
の前記嵌合穴46内に嵌合させられた時、その突
出部が嵌合穴46の内周面に摺接させられるよう
になつている。そして、このように他端部44に
取り付けられたスプリング52が嵌合穴46に摺
接させられることにより、調節部材34と第二ス
トラツト32との間に所定の相対回転抵抗が付与
されている。
は、第3図および第4図の拡大図からも明らかな
ように、軸部36の軸芯を通る一平面内に溝中心
が位置する一対の溝48および50が他端部44
の先端から軸芯方向と平行に設けられ、C字形状
を成す断面円形のスプリング52が取り付けられ
ている。スプリング52は上記溝48および50
が設けられた一平面内に位置する姿勢で、その両
端部がそれぞれ溝48および50に係合させられ
ることにより、自身の弾性力に基づいて他端部4
4の先端に取り付けられている。また、このスプ
リング52は他端部44に取り付けられた状態に
おいては、第3図に示されているようにその一部
が他端部44の外周面から半径方向外方に突き出
していて、その他端部44が第二ストラツト32
の前記嵌合穴46内に嵌合させられた時、その突
出部が嵌合穴46の内周面に摺接させられるよう
になつている。そして、このように他端部44に
取り付けられたスプリング52が嵌合穴46に摺
接させられることにより、調節部材34と第二ス
トラツト32との間に所定の相対回転抵抗が付与
されている。
一方、ブレーキシユウ14にはパーキングブレ
ーキレバー54および爪部材56が共通のピン5
8によつて回動可能に枢着されており、パーキン
グブレーキレバー54はブレーキシユウ14とと
もに第二ストラツト32の切欠に係合させられて
いる。爪部材56はストラツト26と略平行に延
びる歯送り部60を備えており、その歯送り部6
0はスターホイール38の外周歯に弾性的に押圧
されている。また、爪部材56の中央部に形成さ
れた係合穴には第二ストラツト32に突設された
突起62が遊嵌させられているとともに、その爪
部材56とブレーキシユウ14との間にはコイル
スプリング64が掛け止められていて、爪部材5
6は常には第1図において右まわり方向へ付勢さ
れつつストラツト26の移動に伴つて回動させら
れるようになつている。
ーキレバー54および爪部材56が共通のピン5
8によつて回動可能に枢着されており、パーキン
グブレーキレバー54はブレーキシユウ14とと
もに第二ストラツト32の切欠に係合させられて
いる。爪部材56はストラツト26と略平行に延
びる歯送り部60を備えており、その歯送り部6
0はスターホイール38の外周歯に弾性的に押圧
されている。また、爪部材56の中央部に形成さ
れた係合穴には第二ストラツト32に突設された
突起62が遊嵌させられているとともに、その爪
部材56とブレーキシユウ14との間にはコイル
スプリング64が掛け止められていて、爪部材5
6は常には第1図において右まわり方向へ付勢さ
れつつストラツト26の移動に伴つて回動させら
れるようになつている。
以上のように構成されたドラムブレーキにおい
ては、パーキングブレーキレバー54が図示しな
い操作装置によつて第1図において左まわり方向
へ回動させられると、ストラツト26は図中右方
向へ移動させられてブレーキシユウ12をブレー
キドラム28に摺接させるとともに、その反作用
でブレーキシユウ14もブレーキドラム28に摺
接させられるが、同時に第二ストラツト32の突
起62と係合させられている爪部材56もその歯
送り部60をスターホイール38の外周歯に摺接
させつつ図中左まわり方向へ往運動させられる。
この爪部材56の回動量はストラツト26の移動
量すなわちブレーキシユウ12,14の作動スト
ロークに対応して変化するため、ブレーキパツド
の摩耗等に起因してブレーキシユウ12,14の
作動ストロークが増加した場合には爪部材56の
回動量もそれに伴つて増加する。また、爪部材5
6の歯送り部60は常時スターホイール38の外
周歯と摺接した状態で移動させられ、爪部材56
の回動量が予め定められた一定量を超えた時、ス
ターホイール38の1ピツチずれた外周歯と係合
させられるようになつている。
ては、パーキングブレーキレバー54が図示しな
い操作装置によつて第1図において左まわり方向
へ回動させられると、ストラツト26は図中右方
向へ移動させられてブレーキシユウ12をブレー
キドラム28に摺接させるとともに、その反作用
でブレーキシユウ14もブレーキドラム28に摺
接させられるが、同時に第二ストラツト32の突
起62と係合させられている爪部材56もその歯
送り部60をスターホイール38の外周歯に摺接
させつつ図中左まわり方向へ往運動させられる。
この爪部材56の回動量はストラツト26の移動
量すなわちブレーキシユウ12,14の作動スト
ロークに対応して変化するため、ブレーキパツド
の摩耗等に起因してブレーキシユウ12,14の
作動ストロークが増加した場合には爪部材56の
回動量もそれに伴つて増加する。また、爪部材5
6の歯送り部60は常時スターホイール38の外
周歯と摺接した状態で移動させられ、爪部材56
の回動量が予め定められた一定量を超えた時、ス
ターホイール38の1ピツチずれた外周歯と係合
させられるようになつている。
したがつて、ブレーキシユウ12,14の作動
ストロークが増加して爪部材56の回動量が上記
一定量を超えると、その歯送り部60とスターホ
イール38の外周歯とが1ピッチずれた状態で係
合させられるようになり、パーキングブレーキが
解除されてパーキングブレーキレバー54が原位
置まで戻される際に、スターホイール38が爪部
材56の復運動に伴つて回転させられることによ
り、一端部40とねじ穴42とのねじ込み量が浅
くされて第一ストラツト30が押し出され、スト
ラツト26の全長寸法が増加させられる。これに
より、ブレーキシユウ12,14が所定の距離だ
け離隔させられ、ブレーキパツドの摩耗等に拘ら
ず、その作動ストロークすなわちブレーキドラム
28との間のシユウ間隙が自動的に略一定に調節
される。
ストロークが増加して爪部材56の回動量が上記
一定量を超えると、その歯送り部60とスターホ
イール38の外周歯とが1ピッチずれた状態で係
合させられるようになり、パーキングブレーキが
解除されてパーキングブレーキレバー54が原位
置まで戻される際に、スターホイール38が爪部
材56の復運動に伴つて回転させられることによ
り、一端部40とねじ穴42とのねじ込み量が浅
くされて第一ストラツト30が押し出され、スト
ラツト26の全長寸法が増加させられる。これに
より、ブレーキシユウ12,14が所定の距離だ
け離隔させられ、ブレーキパツドの摩耗等に拘ら
ず、その作動ストロークすなわちブレーキドラム
28との間のシユウ間隙が自動的に略一定に調節
される。
ところで、爪部材56が第1図中左まわり方向
へ回動する往運動時や、その回動量が一定量以下
の場合における復運動時にも、調節部材34には
歯送り部60とスターホイール38の外周歯との
摺接によつて回転力が付与されるが、本実施例に
おいては調節部材34の他端部44にスプリング
52が取り付けられ、その調節部材34と第二ス
トラツト32との間に所定の相対回転抵抗が付与
されているため、上記歯送り部60とスターホイ
ール38との摺接による調節部材34のつれ回り
が確実に防止され、シユウ間隙の自動調節作用が
安定して得られる。すなわち、スプリング52に
よつて調節部材34と第二ストラツト32との間
に付与される相対回転抵抗は、爪部材56とスタ
ーホイール38との摺接によつて調節部材34に
付与される回転力に抗して調節部材34の回転を
阻止し得る大きさで、スプリング52の弾性力等
はこのような相対回転抵抗を調節部材34と第二
ストラツト32との間に付与し得るように設定さ
れているのである。
へ回動する往運動時や、その回動量が一定量以下
の場合における復運動時にも、調節部材34には
歯送り部60とスターホイール38の外周歯との
摺接によつて回転力が付与されるが、本実施例に
おいては調節部材34の他端部44にスプリング
52が取り付けられ、その調節部材34と第二ス
トラツト32との間に所定の相対回転抵抗が付与
されているため、上記歯送り部60とスターホイ
ール38との摺接による調節部材34のつれ回り
が確実に防止され、シユウ間隙の自動調節作用が
安定して得られる。すなわち、スプリング52に
よつて調節部材34と第二ストラツト32との間
に付与される相対回転抵抗は、爪部材56とスタ
ーホイール38との摺接によつて調節部材34に
付与される回転力に抗して調節部材34の回転を
阻止し得る大きさで、スプリング52の弾性力等
はこのような相対回転抵抗を調節部材34と第二
ストラツト32との間に付与し得るように設定さ
れているのである。
一方、このスプリング52はC字形状を成し、
その両端部を、調節部材34の他端部44外周面
にその調節部材34の軸芯を通る一平面内に溝中
心が位置するように軸芯方向に平行に設けられた
一対の溝48および50に係合させることによ
り、調節部材34に取り付けられるようになつて
いる。このため、従来のように他端部44の外周
面に周方向の環状溝を形成する場合に比較して、
スプリング52を取り付けるための溝48および
50の加工が容易となり、例えば鍛造加工などの
如き簡易な製造手法にて容易かつ迅速に形成する
こともできる。また、その溝48および50にス
プリング52を取り付けるに際しては、C字形状
の両端部を溝48および50に係合させることに
よりそのスプリング52の弾性力に基づいて取り
付けられるため、ねじ等の取付具を必要とせず部
品点数が少なくて済む。したがつて、部品の製造
や組立作業性が向上し、上記のように安定した調
節作用が得られるシユウ間隙自動調節装置のコス
トダウンを図ることが可能となる。
その両端部を、調節部材34の他端部44外周面
にその調節部材34の軸芯を通る一平面内に溝中
心が位置するように軸芯方向に平行に設けられた
一対の溝48および50に係合させることによ
り、調節部材34に取り付けられるようになつて
いる。このため、従来のように他端部44の外周
面に周方向の環状溝を形成する場合に比較して、
スプリング52を取り付けるための溝48および
50の加工が容易となり、例えば鍛造加工などの
如き簡易な製造手法にて容易かつ迅速に形成する
こともできる。また、その溝48および50にス
プリング52を取り付けるに際しては、C字形状
の両端部を溝48および50に係合させることに
よりそのスプリング52の弾性力に基づいて取り
付けられるため、ねじ等の取付具を必要とせず部
品点数が少なくて済む。したがつて、部品の製造
や組立作業性が向上し、上記のように安定した調
節作用が得られるシユウ間隙自動調節装置のコス
トダウンを図ることが可能となる。
以上、本考案の一実施例を図面に基づいて詳細
に説明したが、本考案はその他の態様においても
実施できる。
に説明したが、本考案はその他の態様においても
実施できる。
例えば、前記実施例では、スプリング52を取
り付けるために、他端部44の先端から軸芯方向
に平行に一対の溝48および50が設けられてい
るが、その他端部44の先端にスプリング52の
抜けを防止するための突起を設けることにより、
分解時等においてスプリング52が嵌合穴46内
に残留することを回避できる。第5図はその一例
を示すもので、他端部44の先端面66にポンチ
等によつてV字形状の凹みを形成することによ
り、溝48および50の先端面66側に溝底を浅
くする突起68および70を設けたものであり、
スプリング52の両端部がこれらの突起68およ
び70に係合させられることによつてそのスプリ
ング52の他端部44からの抜けが防止される。
り付けるために、他端部44の先端から軸芯方向
に平行に一対の溝48および50が設けられてい
るが、その他端部44の先端にスプリング52の
抜けを防止するための突起を設けることにより、
分解時等においてスプリング52が嵌合穴46内
に残留することを回避できる。第5図はその一例
を示すもので、他端部44の先端面66にポンチ
等によつてV字形状の凹みを形成することによ
り、溝48および50の先端面66側に溝底を浅
くする突起68および70を設けたものであり、
スプリング52の両端部がこれらの突起68およ
び70に係合させられることによつてそのスプリ
ング52の他端部44からの抜けが防止される。
また、前記実施例では、爪部材56が原位置へ
戻される復運動の際に調節部材34が回転させら
れてシユウ間隙を調節する形式の自動調節装置に
ついて説明したが、爪部材56の往運動の際にシ
ユウ間隙を調節する形式の装置にも同様に適用し
得る。
戻される復運動の際に調節部材34が回転させら
れてシユウ間隙を調節する形式の自動調節装置に
ついて説明したが、爪部材56の往運動の際にシ
ユウ間隙を調節する形式の装置にも同様に適用し
得る。
さらに、前記実施例では断面円形のスプリング
52が用いられているが、板ばねなど断面矩形の
スプリングを採用しても良いことは勿論である。
52が用いられているが、板ばねなど断面矩形の
スプリングを採用しても良いことは勿論である。
その他一々例示はしないが、本考案はその精神
を逸脱することなく当業者の知識に基づいて種々
の変更、改良等を施した態様で実施することも可
能である。
を逸脱することなく当業者の知識に基づいて種々
の変更、改良等を施した態様で実施することも可
能である。
第1図は本考案の一実施例であるシユウ間隙自
動調節装置を備えたドラムブレーキのブレーキド
ラムを取り除いた正面図である。第2図は第1図
に示されているシユウ間隙自動調節装置の一部を
切り欠いた側面図である。第3図は第2図に示さ
れている調節部材の他端部を拡大して示す断面図
である。第4図は第3図に示されている他端部を
左方(先端側)から見た視図である。第5図は本
考案の他の実施例の要部を示す断面図で、第3図
に相当する図である。 12,14:ブレーキシユウ、30:第一スト
ラツト、32:第二ストラツト、34:調節部
材、38:スターホイール、40:一端部、4
4:他端部、46:嵌合穴、48,50:溝、5
2:スプリング、66:先端面、68,70:突
起。
動調節装置を備えたドラムブレーキのブレーキド
ラムを取り除いた正面図である。第2図は第1図
に示されているシユウ間隙自動調節装置の一部を
切り欠いた側面図である。第3図は第2図に示さ
れている調節部材の他端部を拡大して示す断面図
である。第4図は第3図に示されている他端部を
左方(先端側)から見た視図である。第5図は本
考案の他の実施例の要部を示す断面図で、第3図
に相当する図である。 12,14:ブレーキシユウ、30:第一スト
ラツト、32:第二ストラツト、34:調節部
材、38:スターホイール、40:一端部、4
4:他端部、46:嵌合穴、48,50:溝、5
2:スプリング、66:先端面、68,70:突
起。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 拡開可能な一対のブレーキシユウを有するド
ラムブレーキにおいて、該ブレーキシユウの一
方および他方にそれぞれ一端部が係合させられ
た一対の第一ストラツトおよび第二ストラツト
と、スターホイールを有し、一端部がその第一
ストラツトの他端部と螺合させられる一方他端
部がその第二ストラツトの他端部の嵌合穴と相
対回転可能に嵌合させられて該第一ストラツト
および第二ストラツトを長手方向に連結する調
節部材とを備え、該第一ストラツトの一端から
第二ストラツトの一端に至る全長寸法を変化さ
せることによりシユウ間隙を調節するドラムブ
レーキ用シユウ間隙自動調節装置において、 前記調節部材の前記第二ストラツトの他端部
と嵌合させられる端部外周面に、該調節部材の
軸芯を通る一平面内に位置する軸芯方向に平行
な一対の溝を設ける一方、C字形状を成すスプ
リングの両端部を前記一平面内に位置する姿勢
で前記溝に係合させることにより、前記第二ス
トラツト他端部の嵌合穴内壁面と摺接する状態
で該スプリングを前記調節部材の端部に取り付
けたことを特徴とするドラムブレーキ用シユウ
間隙自動調節装置。 (2) 前記調節部材の端部は、その端面側におい
て、前記スプリングの抜けを防止するための突
起を備えたものである実用新案登録請求の範囲
第1項に記載のドラムブレーキ用シユウ間隙自
動調節装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP775885U JPH0135002Y2 (ja) | 1985-01-23 | 1985-01-23 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP775885U JPH0135002Y2 (ja) | 1985-01-23 | 1985-01-23 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61123235U JPS61123235U (ja) | 1986-08-02 |
JPH0135002Y2 true JPH0135002Y2 (ja) | 1989-10-25 |
Family
ID=30486406
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP775885U Expired JPH0135002Y2 (ja) | 1985-01-23 | 1985-01-23 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0135002Y2 (ja) |
-
1985
- 1985-01-23 JP JP775885U patent/JPH0135002Y2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61123235U (ja) | 1986-08-02 |
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