JPH0134479B2 - - Google Patents

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JPH0134479B2
JPH0134479B2 JP58049316A JP4931683A JPH0134479B2 JP H0134479 B2 JPH0134479 B2 JP H0134479B2 JP 58049316 A JP58049316 A JP 58049316A JP 4931683 A JP4931683 A JP 4931683A JP H0134479 B2 JPH0134479 B2 JP H0134479B2
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JP
Japan
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compound
acid
oil
polyether compound
com
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JP58049316A
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Akihiro Naka
Shuichi Pponjo
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DKS Co Ltd
Original Assignee
Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd
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  • Liquid Carbonaceous Fuels (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、安定性と流動性がすぐれた湿式粉砕
法によつて得られる微粉炭−油混合物(以下「微
粉炭−油混合物」を「COM」という)を製造す
るための添加剤に関する。 従来、微粉炭は発熱量当りの価格が安いのにも
かかわらず、輸送の困難性、燃焼に際しての制御
の困難性、発熱量の低さ、貯蔵に要する場所がか
さむ等の欠点を有しており、燃料としては問題が
あつた。COMは上記欠点がなく、油単独の場合
に較べて発熱量当りの価格が低いため、実用価値
が高い。しかし、微粉炭と油とを単に混合しただ
けでは、比重差のため、微粉炭粒子は沈降分離
し、凝結して流動性を失うため満足なCOMは得
られない。 これらの問題点を解決するため特開昭57−
165490号や特開昭57−53594号には窒素原子数7
〜200個のポリアルキレンイミンのアルキレンオ
キシド付加物や、3個以上の水酸基を有するポリ
オールのエピハロヒドリン反応物を用いることが
記されているが、これらの薬剤では、ある程度の
効果は有するものの、石炭粒子との吸着性が弱い
ため、長期間貯蔵すると、薬剤効果が減少し、石
炭粒子の沈降が始まるので、実用上、大きな問題
となつていた。 そこで、本発明者らは、長期間安定性と流動性
を保持し、かつより経済的なCOMを調製するた
めの添加剤について鋭意研究を続けた結果、本発
明を提供するに至つたものである。すなわち、 〔〕 湿式粉砕法によつて得られるCOMに用
いる A 窒素原子数7〜200個、好ましくは9〜100
個を有するポリアルキレンイミンまたはその
誘導体を出発物質とし、これにアルキレンオ
キシドを付加し、分子量1000〜60万、好まし
くは7000〜30万のポリエーテル化合物の末端
水酸基の一部または全部 と、 B 硫酸化剤、リン酸化剤、有機カルボン酸、
カルボン酸ハライド、カルボン酸無水物、エ
ポキシ基含有化合物、ビニル基含有化合物、
モノイソシアネート化合物、アルキルハライ
ド、アルデヒド、ハロゲンカルボン酸、ハロ
ゲン化水素、ハロゲン化リンから成る群より
選ばれた少なくとも1種 とを、反応させて得た化合物 または 〔〕 湿式粉砕法によつて得られるCOMに用
いる前記A)窒素原子数7〜200個、好ましく
は9〜100個を有するポリアルキレンイミンま
たはその誘導体を出発物質とし、これにアルキ
レンオキシドを付加し、分子量1000〜60万、好
ましくは7000〜30万であるポリエーテル化合物
の末端水酸基の一部または全部を酸化剤で酸化
して得た化合物 を主成分とすることを特徴とする微粉炭−油混合
物用添加剤である。 本発明において、COMに用いる石炭としては、
例えば無煙炭、瀝青炭、亜瀝青炭、褐炭等の各種
石炭を利用でき、種類や産地にかかわりなくまた
化学組成や水分含有量にもかかわりなく、いかな
るものも利用できる。 本発明においては、かかる石炭をそのまま、あ
るいは粗砕して油中に入れ、各種湿式粉砕機によ
り油中で直接微粉砕して製造する湿式粉砕法によ
つて得られるCOMを対象とする。湿式粉砕法の
方が、COMの安定性が向上し、かつ粉砕時の自
然発火や粉じんが防止できるためさらによい。石
炭中の水分は粗砕時に除いても、あるいは湿式粉
砕中や粉砕後に除いてもよく、含有水分の少ない
ものは除かなくても支障がない。微粉炭の粒度
は、燃焼性より判断して通常平均粒子径200ミク
ロン以下のものが好ましく、さらに粒度の小さい
100ミクロン以下が好適であるが、COMの安定性
等の物性に関する限り、さらに粒度の大きいもの
でも問題はない。この微粉体の含有量は、最終混
合物に対して20〜70重量%であり、70%以上の微
粉炭を含有した場合は粘度が高くなり、流動性を
失うため好ましくなく、20%以下の場合は微粉炭
含有に伴う経済面の利点が減少するため好ましく
ない。従つて20〜70重量%含有できるが、30〜60
重量%がさらに好ましい。 また、本発明において、COMに用いる油とは、
石油原油、原油から得られる各種留分、例えば灯
油、軽油、A重油、B重油、C重油等や、エチレ
ン分解残油、クレオソート油、アントラセン油、
各種配合油等の一般に燃料として用いられる油や
廃油、例えばガソリンスタンド廃油(自動車潤滑
油、洗浄油)、鉄工所廃油(機械油、切削油、洗
浄油やそれらの混合油)、石油タンカーやその他
船舶の廃油、一般化学工場廃油等をいい、それら
の相互の混合物も含む。単独油のみ、またはあら
かじめ配合した油を用いてCOMを調製してみて
も、単独油(好ましくは石油原油、重油)で
COMを作つた後他の油を混合したり混焼しても
よい。 水は、石炭中に含まれる水分がCOM中に混入
したり、製造者または使用者が加える場合等があ
るが、水の体積分だけ輸送費、貯蔵費、その他一
般管理費が高くなり、さらに燃焼時蒸発熱をうば
い、熱損失が大きくなるため好ましくなく、少な
い方がよい。 一方、水はCOMの安定性を良好にする性質と、
燃焼時排ガス中のNOxとバイジンを少なくする
効果を有するため、少量の混入は許される。従つ
て、全水分量は15重量%以下、好ましくは6重量
%以下がよく、全く含有しなくてもよい。 次に、窒素原子数7〜200個、好ましくは9〜
100個を有するポリアルキレンイミンとは、 で表わされる構造を有する[エンサイクロペデイ
ア、オブ、ケミカル、テクノロジー、第3版、第
13巻、第156〜157頁参照]窒素原子数7〜200個
のポリエチレンイミンまたはポリプロピレンイミ
ン(例:第1表中A〜Hの出発物質)、さらにア
ルコール類、フエノール類、アミン類、カルボン
酸等の活性水素を有する物質にエチレンイミンお
よび/またはプロピレンイミンを付加重合し、窒
素原子数7〜200個にしたもの(例:第1表中I
〜Kの出発物質)、ジハロゲノアルカンのアンモ
ノリシスまたはアミノリシスによつて得られる窒
素原子数7〜200個のもの等であり、また前記ポ
リアルキレンイミンの誘導体とは、前記ポリアル
キレンイミンが通常のアミンと同様に、優れた化
学反応性を有していることにより合成される下記
(a)〜(g)項までの各種誘導体であつて、かつ窒素原
子数が7〜200個、好ましくは9〜100個を有する
もの等である。下記(a)〜(g)各項の各反応性を併記
する。(「話題の製品・技術レポート080−11エチ
レンイミンとポリエチレンイミン」1980年11月化
学市場研究所−参照) (a) アルデヒド類、ケトン類との反応生成物
(例:第1表中Lの出発物質) (b) アルキルハライドとの反応生成物(例:第1
表中Mの出発物質) (c) イソシアネート類、チオイソシアネート類と
の反応生成物(例:第1表中Oの出発物質) (d) 活性二重結合を有するものとの反応生成物
(例:第1表中Pの出発物質) (e) エポキシ化合物、エピハロヒドリン類との反
応生成物(例:第1表中Nの出発物質) (f) シアナマイド類、グアニジン類、尿素等との
反応生成物(例:第1表中Qの出発物質) (g) カルボン酸、酸無水物、アシルハライド等と
の反応生成物(例:第1表中Rの出発物質) これに付加するアルキレンオキシドとは、エチ
レンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオ
キシド等をいい、好ましくは、プロピレンオキシ
ドとエチレンオキシドを共重合するのが望まし
い。共重合の場合、ブロツク共重合でも、ランダ
ム共重合でも、またいずれのものが先に付加した
ものでも良いが、界面活性能を有効に発揮するた
めに、ブロツク共重合にするのがさらに好まし
い。 このようにして得られるポリエーテル化合物の
分子量は、1000〜60万、好ましくは7000〜30万と
なる割合である。好ましくは、ポリエーテル化合
物はアルキレンオキシドとしてエチレンオキシド
を含み、その含有率がポリエーテル化合物の3〜
80重量%、さらに好ましくは10〜50重量%であ
る。 次に、特定のポリエーテル化合物の末端水酸基
の一部または全部と硫酸化剤、リン酸化剤、有機
カルボン酸、カルボン酸ハライド、カルボン酸無
水物、エポキシ基含有化合物、ビニル基含有化合
物、モノイソシアネート化合物、アルキルハライ
ド、アルデヒド、ハロゲンカルボン酸、ハロゲン
化水素、ハロゲン化リンから成る群より選ばれた
少なくとも1種とを反応させる。 かかる硫酸化剤とは、例えば硫酸、発煙硫酸、
クロルスルホン酸、酸化硫酸カリ、スルフアミン
酸等である。 反応条件は、硫酸化剤とポリエーテル化合物を
公知の方法に従つて反応させるものであり、得た
硫酸エステル化物の使用型態は、酸のままか、好
ましくは対イオンの塩として用いる。例えば、ナ
トリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム
等の金属塩、アンモニウム塩、各種アミン塩、4
級化したNを有する化合物のアミン塩等が有用で
ある。これらの塩は、酸あるいは塩基のいずれか
一方が過剰であつてもよい。 リン酸化剤とは、例えば五酸化リン、メタリン
酸、ポリリン酸等である。 反応条件は、リン酸化剤とポリエーテル化合物
を公知の方法に従つて反応させるものであり、得
たリン酸エステル化物の使用型態は、硫酸エステ
ル化物の使用型態と同様である。 有機カルボン酸とは、例えばギ酸、酢酸、カプ
リル酸、ヤシ脂肪酸、ステアリン酸、オレイン
酸、グリコール酸、乳酸、メトキシ酢酸等の脂肪
族系のモノカルボン酸、安息香酸、ニトル安息香
酸、サリチル酸、フエニル酢酸、ナフトエ酸等の
芳香族環を有するモノカルボン酸、ナフテン酸、
シクロペンタンモノカルボン酸等の脂肪族系のモ
ノカルボン酸等の各種モノカルボン酸等である。 これらの反応条件は、ポリエーテル化合物と有
機カルボン酸とを不活性溶媒の存在下もしくは不
存在下で、必要に応じて減圧下60℃〜250℃、好
ましくは80℃〜220℃の範囲で加熱脱水を行うこ
とによつて容易に目的を達することができる。こ
の場合、反応を円滑化するために、通常のエステ
ル化触媒を用いることができる。 カルボン酸ハライドとは、上記有機カルボン酸
のハライド等である。これらの反応条件は、カル
ボン酸ハライドをポリエーテル化合物とともに、
不活性溶媒の存在下もしくは不存在下で脱ハロゲ
ン化水素反応を容易ならしめるために不活性ガス
を通じるか、もしくは生成するハロゲン化水素を
容易に捕促できる公知薬剤を用いて−10℃〜150
℃、好ましくは0℃〜120℃の範囲で反応させる
ことによつて、容易に目的を達することができ
る。 カルボン酸無水物とは、例えば無水マレイン
酸、無水フタル酸等の2価のカルボン酸無水物等
である。これらの反応条件は、通常酸性触媒下で
50℃〜100℃、好ましくは70℃〜90℃の範囲で反
応させることによつて、目的とするモノエステル
を選択的に生成することができる。 エポキシ基含有化合物とは、例えばオレフイン
オキシド、内部オレフインオキシド、一価または
多価の脂肪族アルコールのグリシジルエーテル化
物、一価または多価の脂環族アルコールのグリシ
ジルエーテル化物、一価または多価の芳香族アル
コールのグリシジルエーテル化物、一価または多
価の脂肪族アミンのグリシジルアミノ化物、一価
または多価の脂肪族アミンのグリシジルアミノ化
物、一価または多価の芳香族アミンのグリシジル
アミノ化物、フエノール類のグリシジルエーテル
化物、多価フエノール類のグリシジルエーテル化
物、
【式】であらわせる官能基含有の グリシジル化物(Xは官能基をあらわし、具体的
には水酸基、ハロゲン、アミノ基、アリル基、ア
クリロイル基、メタアクロイル基等があげられ
る)、グリシジルトリメチルアンモニウムクロラ
イド等である。これらの反応条件は、エポキシ基
含有化合物とポリエーテル化合物を混合し、40〜
150℃、好ましくは50℃〜120℃の範囲で加熱し、
反応させることによつて目的を達成することがで
きる。 この場合、必要に応じて通常の酸もしくは塩基
触媒を用いることができる。 ビニル基化合物とは、例えば、プロピレン、ブ
タジエン等のアルケン、アクリル酸、メタクリル
酸、イタコンツ、またはこれらの塩等のビニルカ
ルボン酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチル等
のアクリル酸エステルやメタクリル酸エステル、
スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル
化合物、アクリロニトリル、メタクリロニトリル
等のシアン化ビニル化合物、塩化ビニル、臭化ビ
ニル、塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニルおよ
びビニリデン化合物、酢酸ビニル、プロピオン酸
ビニル等のビニルエステル、アリルスルホン酸、
メタクリルスルホン酸またはこれらの塩等のスル
ホン化ビニル化合物、およびアクリルアミド、メ
タクリル酸スルホエチルエステル等である。 これらの反応条件は、ビニル基含有化合物とポ
リエーテル化合物を混合し、一般には酸もしくは
塩基触媒またはラジカル触媒の存在下あるいは不
存在下において、0℃〜200℃の範囲で加熱し、
反応させることによつて、目的を達成することが
できる。 モノイソシアネート化合物とは、例えばフエニ
ルイソシアネート、パラクロルフエニルイソシア
ネート、オルソクロルフエニルイソシアネート、
3,4−ジクロルフエニルイソシアネート、エチ
ルイソシアネート、n−ブチルイソシアネート、
オクタデシルイソシアネート等である。 これらの反応条件は、モノイソシアネート化合
物とポリエーテル化合物を混合し、通常0℃〜
150℃の範囲で加熱し、反応させることによつて、
目的を達成することができる。この場合、必要に
応じて酸もしくは塩基性触媒を用いることができ
る。 アルキルハライドとは、例えば塩化メチル、塩
化エチル、臭化ブタン稚の炭化水素のハロゲン置
換体等である。 これらの反応条件は、アルキルハライドとポリ
エーテル化合物を通常塩基触媒の存在下50℃〜
150℃の範囲で加熱し、反応させることによつて
目的を達成することができる。 アルデヒドとは、例えばホルムアルデヒド、ア
セトアルデヒド、エナントアルデヒド、ベンズア
ルデヒド、アルデヒド酸、サリチルアルデヒド等
である。 これらの反応条件は、アルデヒドとポリエーテ
ル化合物を通常塩基触媒の存在下50℃〜150℃の
範囲で加熱し、反応させることによつて目的を達
成することができる。 ハロゲンカルボン酸とは、例えばクロル酢酸、
フルオロ酢酸、ブロム酢酸等の脂肪族の炭化水素
基の水素原子をハロゲン原子で置換したもの、ま
たはこれらのナトリウム、カリウムの塩等であ
る。 これらの反応条件は、ハロゲンカルボン酸とポ
リエーテル化合物を混合して、通常塩基触媒の存
在下50℃〜150℃の範囲で加熱し、反応させるこ
とによつて目的を達成することができる。ハロゲ
ン化水素およびハロゲン化リンとは公知のもので
あり、反応条件は公知の方法に従うものであり、
ハロゲン化水素またはハロゲン化リンとポリエー
テル化合物を反応させ、ポリエーテル化合物の末
端水酸基の一部または全部の水素原子をハロゲン
原子で置換することによつて、目的を達成するこ
とができる。 さらに本発明は、特定のポリエーテル化合物の
末端水酸基の一部または全部を酸化剤で酸化す
る。かかる酸化剤とは、公知のものであり、反応
条件は公知の方法に従うものであり、ポリエーテ
ル化合物を一般には酸性下で酸化剤によつて酸化
し、アルデヒド、ケトン、さらに酸化を進めて酸
にする。またはそれらの酸を塩にすることによつ
て、目的を達成することができる。 本発明は、特定のポリエーテル化合物との末端
水酸基の一部または全部と特定の化合物を反応さ
せて得た化合物、または特定のポリエーテル化合
物の末端水酸基の一部または全部を酸化剤で酸化
して得た化合物をCOM用添加剤(以下添加剤と
いう)として用いるものである。 本発明の添加剤は、そのまま使用したり、イソ
プロピルアルコール、ブチルセロソルブ石油留分
等の溶剤に溶解して使用してもよい。 また、本発明の添加剤は、単独、または本発明
の添加剤同志を混合して使用することは勿論可能
であるが、他の薬剤の1種類または多種類と併用
してもよい。 本発明の添加剤を用いてCOMを安定化および
流動化させるには、添加剤を石炭の粉砕前、粉砕
中、または粉砕後のいずれの時期に添加してもよ
い。この場合も水添加を行つてよい。 混合燃料系に対する本発明添加剤の添加量は、
炭種、石炭粒度分布および油種によつて若干異な
るが、一般に混合燃料中0.01〜5重量%、好まし
くは0.04〜0.8重量%であり、上限は単に経済的
理由によるものである。 本発明により、添加剤、微粉炭、油および必要
により、水からなる分散系を形成する場合、任意
の温度が採用され、例えば50〜120℃で混合され、
混合圧は加圧、常圧、減圧脱気時でもよく、撹拌
機および撹拌条件は、前記添加剤の作用が阻害さ
れない限り制約されないが、特に2m/秒以上の
周速度の強撹拌が好ましい。 本発明の添加剤の使用により、従来よりも著し
く安定性と流動性が向上したCOMが得られ、常
温はもとより、高温において長期間保存しても微
粉炭の沈降はほとんど生ぜず、たとえ若干生じた
としても、本発明添加剤のすぐれた働きにより、
沈降した微粉炭の凝集がほとんど起らないため、
ごく簡単な撹拌のみで再流動化することができ
る。勿論短期間(15日程度)の場合は、撹拌の必
要もない。 これにより安心してCOMを長期間かけてタン
カー輸送することや、タンク貯蔵することや、パ
イプラインや配管を流送することが可能となつ
た。また、本発明の添加剤は、従来よりもその使
用量が少なくてすみ、経済性の面からもCOMの
実用化をさらに促進できる。 本発明の添加剤が優れた効果を発揮する要因は
定かでないが、ポリエーテル化合物の末端水酸基
を変性することにより、石炭への吸着がアルキレ
ンオキシド鎖の働きによるだけでなく、末端変性
により付加された構造が吸着性を更に向上するも
のと考えられる。殊に石炭のような複雑な構造物
においては各種の官能基が露出しているため、ア
ルキレンオキシド鎖だけでなく、本発明の末端変
性を行うことにより、これらが石炭への吸着性を
高め、優れた効果として現れるものと考えられ
る。 実施例 1 次に本発明の実施例によりさらに詳細に説明す
る。実施例中、「%」はいずれも重量基準による。
実施例中に示した棒貫入試験は、次のように行つ
た。試験装置として、内径5.5cm、高さ20cmのス
テンレスシリンダーで、底部、底部から6cm、12
cmの各位置に止栓付取出口を有するものを用い
る。このシリンダーに、底部から18cmの高さまで
所定の混合燃料を入れ、そのシリンダー上部に、
中心にガイド孔を穿設した蓋体をかぶせ、その中
心ガイド孔を通して直径5mmの先端平滑なガラス
棒(全自重20g)を垂直に落下させ、その先端が
混合燃料中に浸入してからシリンダー底部に到達
するまでの時間を測定し、この時間を棒貫入時間
とした。この時間が短かい程微粉炭の沈降圧密が
少なく、流動性がすぐれた混合燃料である。 また、試験後底部から12cmの止栓をはずし、さ
れより上の混合燃料(すなわち底部から12〜18cm
の個所のシリンダー内の混合燃料)を取り出して
上層試料とし、その粘度および石炭濃度を測定し
た。次に底部から6cmの位置の止栓をはずし、そ
れより上の混合燃料を採取し、中層試料としてそ
の粘度および石炭濃度を測定した。最後に底の止
栓をはずし、残存混合燃料を採取し、下層試料と
してその粘度および石炭濃度を測定した。 前記した棒貫入地験および粘度の測定は、いず
れも70℃の温度で行つた。 第1表は、実施例に用いた本発明の添加剤を示
す。 第2表は、第1表に示した添加剤、および比較
品によるCMCの安定性試験結果を示す。 第2表に示すとおり、本発明の添加剤を用いる
と、70℃で30日間静置後も、棒貫入時間は1.0〜
5.0秒と短かく、また上、中、下層の粘度、石炭
濃度もほとんど差がなく、均質で安定なCOMが
得られることを確認した。
【表】
【表】
【表】
【表】 実施例 2 実施例1より更に詳細に比較するため、以下の
試験を行つた。 ボールミルで製造したCOM(第3表に性状を示
す)に添加剤を0.15%加え、ホモミキサー
4000rpmで4分間撹拌した。撹拌したCOMを
500mlのポリビンに入れ、64℃の恒温器に10日間
静置した。その後、ポリビンを逆さにしてCOM
を払い出し、この時のポリビン底部に残つた
COMの重量、石炭濃度、石炭粒度(48#オン)
を測定した。 第4表は第1表に示した添加剤および比較品に
よるCOMの安定性試験結果を示す。 第4表に示すとおり、本発明の添加剤を用いる
と、静置後も殆どのCOMが排出され、また底部
の残COMの石炭濃度、石炭粒度ともに、製造直
後のCOMと殆ど同じ性状である。一方、比較品
は底部に残つたCOMの量が多く、製造直後の
COM性状から異つており、安定性が崩れている
ことを確認した。
【表】
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 湿式粉砕法によつて得られる微粉炭−油混合
    物に用いる 〔〕 A 窒素原子数7〜200個、好ましくは
    9〜100個を有するポリアルキレンイミンま
    たはその誘導体を出発物質とし、これにアル
    キレンオキシドを付加し、その分子量が1000
    〜60万、好ましくは7000〜30万であるポリエ
    ーテル化合物の末端水酸基の一部または全部 と、 B 硫酸化剤、リン酸化剤、有機カルボン酸、
    カルボン酸ハライド、カルボン酸無水物、エ
    ポキシ基含有化合物、ビニル基含有化合物、
    モノイソシアネート化合物、アルキルハライ
    ド、アルデヒド、ハロゲンカルボン酸、ハロ
    ゲン化水素、ハロゲン化リンから成る群より
    選ばれた少なくとも1種とを、反応させて得
    た化合物 または 〔〕 前記A)窒素原子数7〜200個、好まし
    くは9〜100個を有するポリアルキレンイミン
    またはその誘導体を出発物質とし、これにアル
    キレンオキシドを付加し、その分子量が1000〜
    60万、好ましくは7000〜30万であるポリエーテ
    ル化合物の末端水酸基の一部または全部を酸化
    剤で酸化して得た化合物 を主成分とすることを特徴とする微粉炭−油混合
    物用添加剤。 2 湿式粉砕法によつて得られる微粉炭−油混合
    物に用いる、前記ポリエーテル化合物がアルキレ
    ンオキシドとしてエチレンオキシドを含み、その
    含有率が前記ポリエーテル化合物を基準にして3
    〜80重量%、好ましくは10〜50重量%である特許
    請求の範囲1項の微粉炭−油混合物用添加剤。
JP4931683A 1983-03-24 1983-03-24 微粉炭−油混合物用添加剤 Granted JPS59174693A (ja)

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