JPH0134248B2 - - Google Patents

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JPH0134248B2
JPH0134248B2 JP10727381A JP10727381A JPH0134248B2 JP H0134248 B2 JPH0134248 B2 JP H0134248B2 JP 10727381 A JP10727381 A JP 10727381A JP 10727381 A JP10727381 A JP 10727381A JP H0134248 B2 JPH0134248 B2 JP H0134248B2
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JP
Japan
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solid
polymerization
ethyl
polymer
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JP10727381A
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Masuzo Yokoyama
Toshihiko Sugano
Akira Yamada
Teruo Saito
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Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
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Publication date
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔〕 発明の背景 本発明は、α−オレフイン重合体の製造法に関
するものである。更に詳しくは、本発明は、いわ
ゆる担体型チタン触媒成分と有機アルミニウム化
合物より成る触媒を用いて高度の立体規則性を有
するα−オレフイン重合体の製造法に関するもの
である。 α−オレフイン重合触媒の活性を顕著に高める
方法として、チーグラー型触媒遷移金属触媒成分
中にマグネシウム化合物を含有させる方法は周知
のものである(特公昭39−12105号、特公昭47−
41676号参照)。しかし、これらの方法により製造
した触媒を用いてプロピレンなどのα−オレフイ
ンを重合すると、高収率ではあるが生成重合体の
立体規則性が著しく低くなるので、重合体の立体
規則性を向上させることを目的として触媒系に
種々の電子供与性化合物を添加する方法もまた公
知技術となつている(特開昭47−9342号公報)。 近年、これらに関連する非常に多くの触媒製造
方法が提案されていて、特に電子供与性化合物に
関してはエステル、アミン、アミド、ケトン、エ
ーテルなどの化合物が提案されているが、これら
のうちエステル、特に芳香族カルボン酸エステ
ル、が立体規則性重合において顕著に優れた効果
を有することが示されている(特開昭50−126590
号、特開昭53−2580号、特開昭55−104303号、特
開昭56−811号各公報)。すなわち、これらの公報
中には電子供与性化合物として芳香族カルボン酸
エステルが特に好ましい化合物であると明記され
ており、また数多くの他の提案の実施例において
も芳香族カルボン酸エステルを使用しているもの
が大部分であつて、他の有機酸エステル、例えば
酢酸エステルなど、のような脂肪族エステルを用
いると触媒性能が低下するのが一般的のようであ
る。 ところで、上記のように、担持型チタン触媒成
分中に芳香族カルボン酸エステルを導入すること
によつて触媒活性および生成重合体の立体規則性
の双方を満足させることができるのであるが、得
られるα−オレフイン重合体には別の問題点が認
められた。すなわち、重合体は臭気を有してい
て、実際の使用に際して臭気がしばしば障害とな
るのである。この臭気の原因の一つは使用したエ
ステルの各種分解反応物によると考えられ、従つ
てエステルの使用量を少なくすればこの問題は解
決される筈である。しかし、従来提案されている
エステル、特に芳香族エステル、はその使用量を
減らすと効果が著るしく低下するので、臭気問題
の解決のために使用量を低下させることはできな
かつたのである。 〔〕 発明の概要 要 旨 本発明は上記の点に解決を与えることを目的と
し、有機酸エステルとして特定の脂肪族カルボン
酸エステルを使用することによつてこの目的を達
成しようとするものである。 従つて、本発明によるα−オレフイン重合体の
製造法は、下記の成分(A)と成分(B)と任意に成分(C)
とからなる触媒にα−オレフインを接触させて重
合させること、を特徴とするものである。 成分(A) MgX2とα位分枝脂肪族カルボン酸エステルを
粉砕したものにTi(OR)oX4-o(ここで、Rは炭素
数1〜8のアルキル基、Xはハロゲン、nは0≦
n≦1である)を接触させて得た固体チタン触媒
成分。 成分(B) AlRoX3-o(ここで、Rは炭素数1〜8のアルキ
ル基、Xはハロゲン、nは1≦n≦3である)。 成分(C) 電子供与性化合物。 効 果 固体チタン触媒成分中に導入すべき電子供与性
化合物としては効果が劣るとされている脂肪族エ
ステルであつても、特定の分子構造のものは芳香
族エステルと同等に使用しうること、そしてそれ
どころか芳香族エステルよりも少量の導入ですぐ
れたα−オレフインの立体規則性重合が可能であ
ること、は思いがけなかつたことというべきであ
る。 本発明によれば固体チタン触媒成分中のエステ
ル含量は少なくてよいから、前記した生成重合体
の臭気の問題も解決される。 本発明の脂肪族カルボン酸エステルがなぜ他の
脂肪族カルボン酸エステルと異なつて特異的な効
果を有しているかについてはその理由は明らかで
はない。しかし、本発明のエステルは、同じ脂肪
族カルボン酸エステルであつてもメチルメタクリ
レートや酢酸エチルなどとは異なり、もう一つの
触媒成分である有機アルミニウム化合物、たとえ
ばトリエチルアルミニウム、と熱的ないし時間的
に顕著に安定な錯体を形成することを本発明者ら
は観察している。メチルメタクリレートなどは、
トリエチルアルミニウムと接触して錯体形成後、
室温においても直ちに分解し、カルボニル基が破
壊されてアルコキシアルミニウム化合物に変換さ
れてしまう。本発明の効果はこのような有機アル
ミニウム錯体の安定性の差に基づくものであると
いうことが一つの推定理由として考えられるので
あるが、勿論、本発明はこのような推定理由に何
ら制約を受けるものではない。 〔〕 発明の具体的説明 本発明による触媒は、成分(A)と(B)または成分(A)
と(B)と(C)との組合せからなるものである。 1 成分(A) 成分(A)は、(a)MgX2と(b)α位分枝脂肪族カル
ボン酸エステルを粉砕したものに(c)Ti(OR)o
X4-o(ここで、Rは炭素数1〜8のアルキル
基、Xはハロゲン、nは0≦n≦1である)を
接触させて得た固体チタン触媒成分である。 (1) 成分(a) 成分(a)は、ハロゲン化マグネシウムであ
る。ハロゲン化マグネシウムは無水のもので
あることが好ましい。 ハロゲンは、フツ素、塩素、臭素およびヨ
ウ素、特に後の三者が適当であるが、少なく
とも経済的な理由からは塩素が好ましい。従
つて、本発明で使用するハロゲン化マグネシ
ウムとして好ましいのは、無水塩化マグネシ
ウムである。 (2) 成分(b) 成分(b)は、下式で表わされるα位分枝脂肪
族カルボン酸エステルである。 (ここで、R1は水素原子または炭素数1〜
12の炭化水素残基、R2〜R4はそれぞれ炭素
数1〜12の炭化水素残基を示す) この式から明らかなように、カルボキシレ
ート基が結合している炭素原子、すなわちα
−位の炭素原子、が脂肪族であるところか
ら、この有機エステルのカルボン酸部分は脂
肪族のものであり、またこのカルボン酸はα
−位に分枝を有するものである。そして、こ
の式から明らかなように、α−位炭素原子は
飽和されている。従つて、この式によつて表
わされる有機酸エステルは、従来好ましいも
のとして提案されている芳香族カルボン酸、
特に安息香酸、のエステルおよびα、β−不
飽和カルボン酸、特にメタクリル酸、のエス
テルを排除するものである。 R1〜R4はそれぞれ前記の通りに定義され
るものであるが、これらが炭化水素残基であ
る場合には脂肪族および芳香族(アルカリー
ルを含む)のいずれでもよく、また飽和およ
び不飽和のいずれでもよい。R1(炭化水素残
基のとき)〜R3はそのうちの少なくとも3
種は炭素数1〜12程度の脂肪族炭化水素残基
であることが好ましい。R4は、炭素数1〜
10程度の脂肪族または芳香族炭化水素である
ことが好ましい。 このような有機エステルの具体例を挙げれ
ば、たとえば、イソ酪酸メチル、イソ酪酸エ
チル、イソ酪酸イソプロピル、イソ酪酸ブチ
ル、イソ酪酸フエニル、α−メチル酪酸エチ
ル、α−エチル酪酸エチル、α−エチル吉草
酸エチル、α−エチルカプロン酸エチル、α
−フエニル酪酸エチル、ピバリン酸エチルな
どがある。 (3) 成分(c) 成分(c)は、Ti(OR)oX4-o(ここで、Rは炭
素数1〜8のアルキル基、Xはハロゲン、n
は0≦n≦1である)で表わされるチタンの
ハロゲン化合物である。 チタンのハロゲン化合物としては、三価お
よび四価のチタンのハロゲン化合物、特に好
ましくは四価のチタンハロゲン化合物が適当
である。ハロゲンとしては、フツ素、塩素、
臭素、およびヨウ素、特に後の三者が適当で
ある。 好ましいチタンハロゲン化合物は、一般式
Ti(OR)oCl4-o(RはC1〜C6の炭化水素残基)
で示される化合物のうち、n=0または1の
ものが好ましい。たとえば、四塩化チタン、
トリクロロエトキシチタン、トリクロロブト
キシチタンなどである。 (4) 補助成分 本発明の触媒成分(A)は三成分(a)〜(c)を必須
成分とするものであるが、付加的に補助成分
を含有することもできる。本発明で成分(A)を
「(a)〜(c)の組合せからなる」ということは、
このように解されるものとする。 補助成分の例としては、塩化アルミニウ
ム、五塩化リン、四塩化ケイ素のような無機
ハロゲン化物、シリカ、アルミナ、チタニ
ヤ、マグネシヤのような無機酸化物、ポリシ
ロキサン、プロピレンオリゴマーのような重
合体などがあげられる。 (5) 量 比 三成分(a)〜(c)の成分比は、本発明の効果が
認められる限り任意であつても限界的なもの
ではない。一般的には、(b)/(a)のモル比が
0.05〜1になる割合で使用せられ、好ましく
は0.1〜0.5の割合で使用される。(c)成分はさ
らに広範囲の割合で使用することができる
が、一般的に各種の方法で調製した固体チタ
ン触媒成分(A)中に含まれるチタン原子の量が
0.5〜15重量%、好ましくは0.5〜10重量%、
の範囲内になるよう調節することが好まし
い。 (6) 成分(A)の調製 この固体チタン触媒成分(A)は構成成分(a)〜
(c)を合体させてなるものであり、種々の調製
法で得ることができる。具体的な調製法のい
くつかを示せば、下記の通りである。 (i) 成分(a)と(b)とを混合粉砕し、このものと
成分(c)とを液相で接触処理する。 (ii) 成分(a)および(b)をテトラブトキシチタン
などに溶解させて均一溶液を調製し、これ
にハロゲン化剤を加えて(a)、(b)および(c)か
ら成る固体を得る。場合によつては、この
析出固体を再度液相中のチタンハロゲン化
物、あるいは不活性溶媒、で処理する。 2 成分(B) 本発明の成分(B)に使用される有機アルミニウ
ム化合物は、一般式AlRoX3-o(ここで、Rは炭
素数1〜8のアルキル基、Xはハロゲン、nは
1≦n≦3である)で表わされる化合物であ
る。具体的には、たとえば、トリエチルアルミ
ニウム、トリ−n−プロピルアルミニウム、ト
リ−n−ブチルアルミニウム、トリイソブチル
アルミニウム、トリ−n−ヘキシルアルミニウ
ム、トリイソヘキシルアルミニウム、ジエチル
アルミニウムモノクロライド、エチルアルミニ
ウムセスキクロライド、エチルアルミニウムジ
クロライド、ジイソブチルモノクロライドな
ど、がある。勿論、これらのアルミニウム化合
物を併用することもできる。 3 成分(C) 成分(C)は電子供与性化合物であつて、その使
用目的は、主として、生成オレフイン重合体の
立体規則性を向上させるところにある。 従つて、この成分は、立体規則性の関与する
余地のないオレフイン重合体、すなわちポリエ
チレンの製造に使用する触媒には必須成分では
ない。また、立体規則性が問題となるオレフイ
ン重合体、たとえばポリプロピレン、の場合に
ついても、成分(B)中の成分(b)の効果によつて既
に満足すべき立体規則性が達成される場合に
も、成分(C)を省略することができる。すなわ
ち、成分(C)は、必要に応じて任意に使用すれば
よい。 本発明の成分(C)に使用される電子供与性化合
物は、これまでチーグラー重合触媒に使用する
ことが提案され、重合触媒の活性または立体規
則性に効果を有するいかなる電子供与性化合物
であつてもよい。これらは通常、O、N、Sお
よびP原子から選ばれる原子を少なくとも1個
分子内に含有している。 このような化合物の群は、エーテル、エステ
ル、ケトン、アミン、リン化合物などである
が、このうちカルボン酸エステル類が好まし
い。成分(C)として使用するのに好ましいカルボ
ン酸エステルは、具体的には、、酢酸エチル、
アクリル酸メチル、ラウリン酸メチルおよび本
発明の(A)成分で使用されているエステルなどの
炭素数2〜15程度の脂肪族カルボン酸の炭素数
1〜10程度のヒドロカルビルエステル、安息香
酸メチル、安息香酸エチル、トルイル酸メチ
ル、トルイル酸エチル、アニス酸エチル、サリ
チル酸エチル、フタル酸ジエチルなどの芳香族
カルボン酸の炭素数1〜10程度のヒドロカルビ
ルエステル、などがある。 4 触媒の調製 (1) 成分(A)と成分(B)の使用比率は広範囲に変え
ることができるが、一般に、固体チタン触媒
成分(A)中に含まれるチタン原子当り成分(B)の
有機アルミニウム化合物を1〜500モル、好
ましくは3〜300モル、使用するのが適当で
ある。 成分(C)を使用する場合もその使用割合は広
範囲に変えることができるが、一般に固体チ
タン触媒成分(A)中に含まれるチタン原子当り
1〜150モル、好ましくは、10〜100モルの比
率で使用することができる。 (2) 成分(A)〜(C)の接触 成分(A)〜(C)を接触ないし混合すれば、本発
明触媒が得られる。 (A)、(B)および(C)各成分の接触ないし混合順
序は任意であるが、成分(A)と成分(B)が接触す
る際には(C)成分が存在している状態であるこ
とが好ましい。 5 オレフインの重合 使用する触媒が上記のものの通りであること
を除けば、本発明のオレフインの重合法は従来
の所謂チーグラー型触媒を使用するオレフイン
重合法と本質的には変らない。 本発明の方法は、一般式R−CH=CH2(ただ
し、Rは水素原子またはC1〜C8の炭化水素残
基)で示されるα−オレフインの単独重合、こ
れら相互の共重合、またはこれと共重合可能な
単量体たとえば酢酸ビニル、アクリレートない
しメタクリレート、等との共重合、に利用され
る。 このようなα−オレフインとしてはエチレ
ン、プロピレン、1−ブデン、1−ヘキセン、
4−メチルペンテン−1などがある。 重合法としては、ヘキサン、ヘプタン等の不
活性炭化水素を溶媒とするいわゆるスラリー重
合法、液化モノマーを溶媒とする液相重合法あ
るいはモノマーがガス相として存在する気相重
合法、などが可能である。重合温度は、一般に
は20〜150℃程度、好ましくは40〜90℃程度、
重合圧力は大気圧〜100気圧程度、好ましくは
大気圧〜50気圧程度、である。重合体の分子量
調節は、主として水素等を用いる方法により実
施される。 6 実験例 以下、実施例によつて本発明を具体的に説明
する。 実施例 1 (1) 成分(A)の合成 アルゴン雰囲気下において、無水のMgCl2
(塩化マグネシウム)20gを内容積1リツトル
の振動ミルポツトに充填し(ポツト内には直径
25mmのステンレス鋼球800ml(見掛体積)を入
れてある)、16時間粉砕後、イソ酪酸エチル
5.61ml〔イソ酪酸エチル/MgCl2=0.2(モル
比)〕を加えてさらに24時間混合粉砕処理を行
なつて、粉体固体組成物を得た。 得られた粉砕固体のうち約6gを200mlのフ
ラスコに小分けし、これに溶媒として、1,2
−ジクロルエタン60mlおよびチタンハロゲン化
物としてTiCl4(四塩化チタン)40mlを加えて、
65℃にて2時間接触処理を行なつた。この処理
後、デカンテーシヨンにより固体を洗浄して
(n−ヘプタン100mlで6回)、目的とする固体
チタン触媒成分スラリーを得た。このスラリー
の一部をサンプリングしてn−ヘプタンを蒸発
乾固後分析したところ、固体中には2.47重量%
のチタンが含まれており、また4.9重量%のイ
ソ酪酸エチルが含まれていることが判つた。 (2) 重 合 内容積1リツトルの撹拌装置を備えたオート
クレーブに、乾燥、および脱気したヘプタン
500ml、TEA(トリエチルアルミニウム)143
mg、PMT(p−トルイル酸メチル)62.7mg、お
よび上記固体チタン触媒成分(A)スラリーより
Ti原子換算で0.5mgをプロピレン雰囲気下でこ
の順序で導入し、水素150mlを加えて、重合を
開始した(TEA/Ti=120、PMT/Ti=40各
モル比)。重合は、プロピレン圧力9Kg/cm2
G/65℃/3時間の条件で行なつた。重合終了
後、残存モノマーをパージし、ポリマースラリ
ーを取り出して過乾燥したところ、209.0g
の粉体ポリマーが得られ、一方、液の濃縮に
より3.68gの重合溶媒可溶性のポリマーが得ら
れた。 この粉体ポリマーの立体規則性(以下製品II
と呼ぶ)は、沸騰ヘプタン抽出試験により95.4
%であつた。従つて、全II(全生成ポリマー量
に対する沸騰ヘプタン不溶性ポリマー量の割
合)は93.7%である。また、この粉体ポリマー
のMI(メルトフローインテツクス)は0.4(g/
10分)であつた。この固体チタン触媒成分の重
合活性は、チタン原子当り425000、固体触媒成
分当り10500である。 実施例 2〜8 実施例1で得られた粉砕固体組成物(A)約6gを
用いて、1,2−ジクロルエタン80mlおよび
TiCl420mlにて65℃/2時間の条件で接触処理を
行なつて、固体チタン触媒成分(A)スラリーを得
た。この固体を分析したところ、固体中には2.23
重量%のチタンが含まれており、また4.5重量%
のイソ酪酸エチルが含まれていることが判つた。 この固体チタン触媒成分(A)を用いて、有機アル
ミニウム化合物(成分(B))の種類と量比および電
子供与性化合物(成分(C))の種類と量比を種々変
える以外は実施例1と同一の条件で重合を行なつ
た。結果を表−1に示す。
【表】 実施例 9〜11 実施例1において、イソ酪酸エチルの代りにイ
ソ酪酸イソプロピル6.18ml〔イソ酪酸イソプロピ
ル/MgCl2=0.2(モル比)〕を用いる以外はすべ
て同一条件にて粉砕固体組成物および固体チタン
触媒成分を得た。この固体を分析したところ、固
体中には2.74重量%のチタンが含まれており、ま
た3.4重量%のイソ酪酸イソプロピルが含まれて
いることが判つた。 この固体チタン触媒成分を用いて、TEA量お
よびPET量を変える以外は実施例1と同一の条
件で重合を行なつた。結果を表−2に示す。
【表】 実施例 12 実施例9で得た混合粉砕組成物約8gを用い
て、(TiCl4/1,2−ジクロルエタン)溶液の
接触処理を行なう際に、さらにTBT(テトラブト
キシチタン)12ml〔TBT/TiCl4=0.01(モル
比)〕を共存させる以外はすべて実施例1と同一
の方法で固体チタン触媒成分を得た。この固体を
分析したところ、3.05重量%のチタンを含有して
いた。 得られた固体チタン触媒成分を用いて実施例9
と同一条件で重合を行なつたところ、下記の結果
を得た。 活 性 (gPP/gTi) 32.3×104 (gPP/g固体触媒) 9800 製品II % 94.2 全II % 92.0 MI(g/10分) 0.5 実施例 13 実施例1において、イソ酪酸エチルの代りにα
−フエニル酪酸エチル7.4ml(MgCl2に対するモ
ル比は0.18)を用いる以外はすべて同一の条件で
固体チタン触媒成分を調製した。この固体は2.55
重量%のチタンを含有していた。 得られた固体チタン触媒成分を用いて実施例8
と同様の条件で(ただし成分(C)として用いた
PMTとTiのモル比は50)重合を行つたところ、
下記の結果を得た。 活 性 (gPP/gTi) 57.9×104 (gPP/g固体触媒) 14800 製品II % 95.3 全II % 94.0 MI(g/10分) 3.0 比較例 1および2 実施例1において、イソ酪酸エチルの代りに、
メタクリル酸メチル4.45ml、酢酸エチル4.08ml
(各エステルともMgCl2に対するモル比は0.2)を
用いる以外はすべて同一の条件で固体チタン触媒
成分を調製した。これらの固体はそれぞれ0.86お
よび1.65重量%のチタンを含有していた。 これらの触媒成分を用いて実施例2あるいは9
と全く同一条件で重合を行なつた。結果は表−3
に示す。
【表】 実施例2や9とこれら比較例データとを比べれ
ば明らかなように、同様の脂肪族カルボン酸エス
テルを使用しても、本発明で特定されたエステル
を使用することの特異的効果が認められない。 比較例 3および4 実施例1において、イソ酪酸エチルの代りに、
芳香族カルボン酸エステルであるPET(p−トル
イル酸エチル)を3.4mlおよび11.8ml(MgCl2に対
するモル比は、それぞれ0.1および0.35)を用い
る以外はすべて同一の条件で固体チタン触媒成分
(A)を調製し、実施例2あるいは9と同一条件で重
合を行なつた。結果は表−4に示す。
【表】 比較例3は、エステルとして芳香族カルボン酸
エステルを使用すると、固体チタン触媒成分(A)中
に、実施例2や9と比較すれば明らかなように2
倍程度のエステルが残存しているにもかかわらず
低い立体規制能しか示さず、触媒の活性と立体規
制能とのバランスは劣つたものであることを表わ
している。 また、比較例4は、このような条件で固体チタ
ン触媒成分(A)を製造して始めて本発明の方法と同
レベルの立体規制能が達成せられることを示して
いるが、この場合には固体触媒成分(A)中のエステ
ル含量が本発明の方法に比べて5倍程度も多量に
残存させることが必要となつている。このような
多量のエステルの残存は前述の「ポリマー臭気」
に悪影響をもたらすものである。 実施例 14 この例は、エチレンと1−ヘキセンとの気相共
重合に関するものである。 分散媒として30gの乾燥ポリエチレンパウダー
が入つている内容積1リツトルのオートクレーブ
にTEA25mg、DEAC(ジエチルアルミニウムクロ
ライド)8mgそして実施例9で調製した固体チタ
ン触媒成分スラリーをTi原子換算で0.035mgをエ
テレン雰囲気でこの順序で導入し、1−ヘキセン
を5mlと水素を0.8Kg/cm2の分圧まで導入後、エ
チレンを3Kg/cm2の分圧で75℃、1時間この状態
に保つてエチレンと1−ヘキセンの気相共重合を
行なつた。 重合終了後、粉末ポリマーを取り出し、分散媒
ポリマー量を補正して42.5gのポリマーが生成し
たことが判つた。従つて、この固体チタン触媒成
分は1.21×106(gポリマー/gTi)および33300
(gポリマー/g固体触媒)の活性を有している。 また、この生成ポリマーのMIは0.14であり、
密度は0.93g/c.c.であつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、チーグラー型触媒に関する本発明の
技術内容の理解を助けるためのものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記の成分(A)と成分(B)と任意に成分(C)とから
    なる触媒にα−オレフインを接触させて重合させ
    ることを特徴とする、α−オレフイン重合体の製
    造法。 成分(A) MgX2とα位分枝脂肪族カルボン酸エステルを
    粉砕したものにTi(OR)oX4-o(ここで、Rは炭素
    数1〜8のアルキル基、Xはハロゲン、nは0≦
    n≦1である)を接触させて得た固体チタン触媒
    成分。 成分(B) AlRoX3-o(ここで、Rは炭素数1〜8のアルキ
    ル基、Xはハロゲン、nは1≦n≦3である)。 成分(C) 電子供与性化合物。
JP10727381A 1981-07-09 1981-07-09 α−オレフイン重合体の製造法 Granted JPS588706A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10727381A JPS588706A (ja) 1981-07-09 1981-07-09 α−オレフイン重合体の製造法

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