JPH0133783Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、オートバイ等に使用する４気筒エ
ンジンの排気集合管の改良に関する。

オートバイ等に用いる４気筒エンジンでは、エ
ンジンの各気筒の排気孔に連結した排気管を、後
端を一個所にまとめて集合管の前端に連結し、更
に集合管の後端をマフラ筒に連結する構造が用い
られることがある。ところがこのような装置で
は、集合管内で、排気ガスに乱流ができて、特に
中速域で、出力が低下する谷ができる。

この考案は、かかることがなく、中速域でも、
高い出力が得られるように改善したもので、以下
本考案を図面に示す実施例について説明する。

集合管１は、前端に４本の排気管２を連結する
ため、前部が太くしてある。そして、前部と後部
の内側に、集合管１内に軸方向に延び集合管内を
二分する仕切板３，４を挿入して溶着し、上記仕
切板３，４の間には仕切板がなく二分された両室
が互いに連通されている。集合管１の前端には、
仕切板３で仕切られた一方の側に、第一及び第三
の排気管２の後端を連結し、仕切板３で仕切られ
た他方の側に、第二及び第四の排気管２の後端を
連結する。尚、第一と第三の排気管２は、点火順
が離れており、第二と第四の排気管２も点火順が
離れているものを選んである。集合管１の後端
は、マフラ筒５の前端に連結する。

しかして、排気管２から集合管１に入つた排気
ガスは、仕切板３で整流されながら後方に流れ
る。そして、仕切板３が切れた部分では、他の側
の排気と干渉させ、再び仕切板４の部分で整流し
てマフラ筒５に流れ、マフラ筒５内で消音されて
放出する。仕切板３，４は、排気ガスを整流する
と共に通路面積を少くして、排気ガスの流速を高
め、早くマフラ筒５に排気ガスを流す。こうし
て、集合管１内で、排気ガスの乱流を少くするこ
とによつて中速で出力増加が図れ、高速では高回
転型にできて、最高出力回転の上昇が図れる。

以上説明したように、この考案は、前部を後部
に比し太くした集合管の前部と後部に、該集合管
内に軸方向に延び集合管内を二分する仕切板を挿
入固着するとともに、その仕切板の中央部におい
て二分された両室を連通させ、上記二分された集
合管の前端の一方に第一及び第三の排気管を連結
し、他方に第二及び第四の排気管を連結し、集合
管の後端にマフラ筒を連結するようにしたので、
二つの仕切板で排気ガスの流れを整流できると共
に流路を小さくして、排気ガスの流れを早くする
ことができ、中速の出力増加ができ、さらに高速
の最高出力回転が上昇して、高速型にできる。そ
して、仕切板の切れた部分では排気干渉ができ
る。尚、仕切板を集合管の前端から後端まで一連
として、中間部分に排気干渉できる多数の孔を設
けてよい。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示し、第１図は全体外
観斜視図、第２図は集合管部分の縦断側面図、第
３図は集合管前部の横断面図である。 １……集合管、２……排気管、３……仕切板、
４……仕切板、５……マフラ筒。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前部を後部に比し太くした集合管の前部と後部
   に、該集合管内に軸方向に延び集合管内を二分す
   る仕切板を挿入固着するとともに、その仕切板の
   中央部において二分された両室を連通させ、上記
   二分された集合管の前端の一方に第一及び第三の
   排気管を連結し、他方に第二及び第四の排気管を
   連結し、集合管の後端にマフラ筒を連結するよう
   にしたことを特徴とする４気筒エンジンの排気集
   合管。