JPS63975Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、オートバイ等のエンジン用マフラ
の改良に関する。

オートバイ用エンジンは、筒状の長いマフラが
使用される。一般に、この筒状の長いマフラは、
第１図及び第２図に示すように、外筒Ａ内に複数
の膨脹室ｃに内部を構成している。外筒Ａは、最
中状に合せて溶接することが多く、その場合、一
方の外筒Ａに仕切板Ｂを溶接したものに他方の外
筒Ａを合せる。このため、合せ部や、外筒Ａの折
曲げ部Ｄ等に隙間ができ、仕切板Ｂで確実に仕切
れない。このため、これらの隙間を通つて洩れる
排気ガスがあつて、消音効果が低下する。又、タ
ール抜き等のプラグＥを設けても、一個所では、
タール抜き作業が十分できず、膨張室Ｃの各室に
に設ける必要がある。

この考案は、かかる点に鑑み改善したもので、
以下第３図乃至第５図に示す本考案の実施例につ
いて説明する。

両端に仕切板１を圧入した内筒２を設け、内筒
２の下部を断面凹字状に凹ませた連通路３を設け
る。そして、内筒２を最中状に合わせて溶接する
ことにより形成される外筒４内に挿入し、上記内
筒２によつて外筒４内を前室５と後室６に仕切る
とともに、上記連通路３によつて前室５と後室６
とを連通する。なお、連通路３は、内筒２を凹ま
せる代りに外筒４を膨らめてもよい。そして、内
筒２の後側仕切板１には、内筒２内を後室６と通
じる連通孔７を設け、後端から後室６を貫通した
バツフルパイプ８の先端を、後側仕切板１に挿入
させる。又、後室６の下部には、ドレインプラグ
９を設ける。

作用について説明する。

排気管からマフラの外筒４内に入つた排気ガス
は、前室５から連通路３を通つて後室６に流れ、
更に、連通孔７を通つて一つの膨脹室を形成する
内筒２内に流れる。こうして膨脹をくり返して、
消音される。内筒２内から更にバツフルパイプ８
を通つて後方に排出される。外筒４は、内筒２に
よつて仕切るので、仕切りが確実にできて、ガス
洩れが少なく、消音効果が高くできる。又、外筒
４の前室５と後室６は、連通路３で接続している
ので、ドレインプラグ９も一個所設けるだけでよ
い。

以上説明したように、この考案は、両端に仕切
板を設けた内筒を最中状に合わせて溶接すること
により形成される外筒内に挿入して上記外筒内を
前後室に仕切るとともに、上記外筒と内筒との接
合面の下部に、内筒と外筒間に形成され上記前後
室を連通する連通路を形成し、内筒の後仕切り板
下方に、内筒内と後室とを通じる連通孔を設け、
さらに後室を貫通して内筒内と外部とを連通する
バツフルパイプを設け、上記後室下部にドレンパ
イブを設けたので、外筒を最中合せ状に溶接する
ものにおいていても、内筒内が直接前室と連通す
ることがなく、排気ガスの短絡を防ぐことができ
て良好な消音特性が得られる。また、内筒内によ
つて膨脹室が形成され、その膨脹室の追加によつ
て一層消音効果も向上せしめられる。さらに上記
連通路が外筒と内筒との接合面の下部に設けられ
ているので、排気ガスの流れに沿つて、前後室か
ら連通孔を通つて内筒内に至るまでの間、タール
が連通路および連通孔によつて後室に集められ、
一個所に設けられたドレンプラグによつてて容易
にタール抜きを行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は従来例を示し、第１図は縦
断面図、第２図は第１図Ｘ−Ｘ矢視横断面図、第
３図乃至第５図は本考案の一実施例を示し、第３
図は縦断面図、第４図は第３図Ｙ−Ｙ矢視横断面
図、第５図は第３図Ｚ−Ｚ矢視横断面図である。 １……仕切板、２……内筒、３……連通路、４
……外筒、５……前室、６……後室、７……連通
孔、８……バツフルパイプ、９……ドレンプラ
グ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 最中状に合わせて溶接することにより形成され
   る外筒内に両端に仕切板を設けた内筒を挿入して
   上記外筒内を前後室に仕切るとともに、上記外筒
   と内筒との接合面の下部に、内筒と外筒間に形成
   され上記前後室を連通する連通路を形成し、内筒
   の後仕切り板下方に、内筒内と後室とを通じる連
   通孔を設け、さらに後室を貫通して内筒内と外部
   とを連通するバツフルパイプを設け、上記後室下
   部にドレンプラグを設けたことを特徴とするエン
   ジン用マフラ。