JPH0132742Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 この考案はプリント基板に取付けられる半導体
素子の放熱板に関する。

従来技術 従来、上記種類の放熱板にあつては、予め放熱
板及びプリント基板に穿設されたねじ孔に固定ね
じを挿通してプリント基板に固着されていた。ま
たこの放熱板に例えばパワートランジスタ等の半
導体素子を取付ける場合、放熱板に穿設されたね
じ孔に半導体素子のアノードを構成するスタツド
を挿通してねじ止めしていた。このため、放熱板
には多数のねじ孔を予め穿設しなければならず、
製作工程数の増加により高コスト化する問題を有
していた。またプリント基板及び半導体素子を固
定するにはねじ止め作業を必要とし、組付作業性
が悪かつた。特に樹脂モールドされた半導体素子
を放熱板にねじ止めする際に半導体素子が強固に
ねじ止めされると、樹脂にクラツク等が発生して
半導体素子の不良を招いていた。

考案の目的 本考案の目的は上記した従来の欠点に鑑み、簡
易な構成によりプリント基板及び半導体素子を極
めて容易に取付けることが出来、組付作業性に優
れた半導体素子の放熱板を提供することにある。

考案の構成 本考案は、固定プレートの一側面側に多数配置
された放熱フインと、固定プレートの一側面側に
配置され、固定プレート或いは放熱フインとの間
に形成された間隙内に挿入された半導体素子を弾
性力により挟圧保持する挟圧部材と、前記固定プ
レートの他側面側に配置され、プリント基板に穿
設された長孔に挿嵌されると共にプリント基板の
板厚に応じて溝が形成された取付板とを備え、プ
リント基板及び半導体素子を容易に装着し、組付
作業効率を向上し得る放熱板である。

実施例 以下、図面に従つて一実施例を説明する。

第１図及び第２図において、放熱板１は熱伝導
率が高いアルミニウム材等により押出成形されて
いる。この放熱板１は固定プレート２の一側面上
に多数の放熱フイン３が一体形成されている。ま
た固定プレート２には挟圧部材４が一体に形成さ
れている。この挟圧部材４はその自由端側と固定
プレート２との間隙幅が装着される樹脂モールド
された半導体素子５の厚み幅より若干狭い幅から
なり、半導体素子５の装着時に弾性変形されその
弾性力により半導体素子５を挟圧保持する。尚、
前記挟圧部材４の挟圧面には半導体素子の樹脂部
に圧接する多数の溝４ａが長手方向に形成されて
いる。

前記固定プレート２の下面には取付板６が長手
方向へ一体形成されている。この取付板６はプリ
ント基板７に穿設された取付板６の厚み幅に応じ
た幅からなる長孔７ａに挿通されるものであり、
固定プレート２の下面からプリント基板７の板厚
に応じた両側面には折曲溝６ａが長手方向へ形成
されている。

次に本実施例に係る放熱板１に半導体素子５を
取付けるには、半導体素子５のアノードを構成す
る金属性タブ５ａを固定プレート２の上面に位置
させた状態で挟圧部材４を弾性変形させながら半
導体素子５を固定プレート２と挟圧部材４との間
に形成された間隙部８内に挿入させる。これによ
り挟圧部材４はその弾性力によりタブ５ａを固定
プレート２の上面に圧接させ、通電時における半
導体素子５の熱をタブ５ａを介して放熱板１に伝
導させる。この結果、放熱板１に伝導された熱は
多数の放熱フイン３により放熱され、半導体素子
５の冷却を行う。

次に放熱板１をプリント基板７に固定するに
は、第３図に示すように長孔７ａに取付板６を挿
通した後、折曲溝６ａより下方に位置する取付板
６における長手方向の両端部を長手直交方向へ
夫々折曲げると、取付板６の長手方向両端部は折
曲溝６ａに沿つて一部が破断されながら長孔７ａ
の幅以上に折曲げられ、プリント基板７下面に係
止される。これにより取付板６はプリント基板７
からの抜取りが規制され、放熱板１とプリント基
板７とを固定する。

従つて本実施は挟圧部材４の弾性力に抗して半
導体素子５を間隙部８内に挿入することにより挟
圧部材４の弾性力によりダブ５ａを固定プレート
２上面に圧接させると共に半導体素子５を挟圧保
持することが可能である。また取付板６の長手方
向両端部を長手直交方向へ夫々折曲げることによ
りプリント基板７下面に係止させて放熱板１をプ
リント基板７に取付けることが出来る。

尚、本実施例は取付板６におけるプリント基板
７の厚み幅に応じた箇所に折曲溝６ａを長手方向
へ形成する構成としたが、本考案は折曲溝６ａに
応じた取付板６の長手方向両端部を適宜の長さに
亘つて予め切断し、取付板６の折曲げを容易に行
う構成であつても実施し得る。

考案の効果 以上説明したように本考案は、固定プレートの
一側面側に多数配置された放熱フインと、固定プ
レートの一側面側に配置され、固定プレート或い
は放熱フインとの間に形成された間隙内に挿入さ
れた半導体素子を弾性力により挟圧保持する挟圧
部材と、前記固定プレートの他側面側に配置さ
れ、プリント基板に穿設された長孔に挿嵌される
と共にプリント基板の板厚に応じて溝が形成され
た取付板とを備えた簡易な構成により、プリント
基板及び半導体素子を極めて容易に取付けること
が出来、組付作業性に優れた半導体素子の放熱板
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は放熱板の一部破断斜視図、第２図は縦
断面図、第３図はプリント基板と放熱板との取付
状態を示す略体斜視図である。 図中１は放熱板、２は固定プレート、３は放熱
フイン、４は挟圧部材、５は半導体素子、６は取
付板、６ａは折曲溝、７はプリント基板、７ａは
長孔である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 固定プレートの一側面側に多数配置された放
   熱フインと、 固定プレートの一側面側に配置され、固定プ
   レート或いは放熱フインとの間に形成された間
   隙内に挿入された半導体素子を弾性力により挟
   圧保持する挟圧部材と、 前記固定プレートの他側面側に配置され、プ
   リント基板に穿設された長孔に挿嵌されると共
   にプリント基板の板厚に応じて溝が形成された
   取付板とを備えてなることを特徴とする半導体
   素子の放熱板。 ２ 前記放熱フイン、固定プレート、挟圧部材及
   び取付板はアルミニウム材により一体形成され
   てなることを特徴とする実用新案登録請求の範
   囲第１項記載の半導体素子の放熱板。