JPH01316437A - 中、低炭素フェロマンガンの製造方法 - Google Patents

中、低炭素フェロマンガンの製造方法

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JPH01316437A
JPH01316437A JP14458988A JP14458988A JPH01316437A JP H01316437 A JPH01316437 A JP H01316437A JP 14458988 A JP14458988 A JP 14458988A JP 14458988 A JP14458988 A JP 14458988A JP H01316437 A JPH01316437 A JP H01316437A
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ferromanganese
blowing
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Yasuo Kishimoto
康夫 岸本
Toshikazu Sakuratani
桜谷 敏和
Tetsuya Fujii
徹也 藤井
Kenichi Kaneko
憲一 金子
Masanobu Masukawa
匡伸 増川
Yasuaki Omori
大森 康明
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Mizushima Ferroalloy Co Ltd
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Mizushima Ferroalloy Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、マンガン鉱石を主成分とする原料から、中
、低炭素フェロマンガンをより安価に一貫製造する方法
に関する。
鉄製品の合金成分として有用であるマンガン(Mn)は
、高炉溶銑を主原料とする転炉精錬の終了時点で、また
スクラップを主原料とする電気炉製鋼法の場合には溶鋼
作業後に、何れもFe −Mn合金の形で添加されるの
が一般的である。
このFe −Mn合金は、その炭素含有量によって高炭
素フェロマンガン(HCFeMn)、中炭素フェロマン
ガン(MCFeMn)、低炭素フェロマンガン(LCF
eMn)に分類され、日本工業規格(JIS)で定めら
れている成分値を転記すれば表1の通りである。
ところでHCFeMnはC含有率が高く、融点が低いの
で製造は比較的容易でかつ経済的であるが、MCFeM
nやLCFeMnは、通常、高価なSi−Mn合金と多
量の電力を使用して製造するのでHCFeMnに比しは
るかに高価な合金鉄である。
(従来の技術) MCFeMn製造法としては電気炉による場合のほか溶
融HCFeMnを酸素(02)により脱炭する方法も提
案され、例えば特公昭57−27166号、特開昭54
−97521号各公報定記載されている方法は、いずれ
も溶融HCFeMnを転炉状の反応容器に装入し、炉底
の羽口より純02もしくは、0□と水蒸気の混合ガスを
吹き込み6.5〜7.5wtχ(以下単に%と示す)の
Cを1〜1.3%程度まで脱炭する方法であって、炉底
の羽目は2重管構造とし02を吹き込むことによる羽口
の溶損を防ぐために02羽口の周囲に冷却用のガスを流
すことを必要としている。
また特開昭60−56051号公報には、反応容器の炉
底羽口から非酸化性ガスを吹込み攪拌すると同時に、上
吹きランスから純0□ガスを吹込む方法が、同60−6
7608号公報には反応容器の上吹きランスおよび炉底
から0□ガスを供給する方法が開示されている。
例えば、特開昭60−56051号公報では、不活性ガ
ス底吹き、純0□ガス上吹き法でMnの酸化による損失
を抑制するために、熱力学的にCの酸化が優先的に起こ
る約1800℃といった高温で、吹錬を行うこと(実施
例では1810℃〜1830℃)が開示されている。
熱力学的にMn、炭素、酸素の関与する下記の反応式(
])においては、式(2)の平衡が成立することが知ら
れている。
記 MrrO+ C= Mn + Co         
 −(1)1ogK  = −12853/T + 7
.91    −(2)式(2)から判るように、低温
領域においては炭素の酸化よりもMnの酸化が優先し、
高温領域においては逆にMnの酸化よりも炭素の酸化が
優先する。従って脱炭を効率的に行うには、できるだけ
高温下で反応を進行させることが有利なことは明らかで
ある、しかしながら高温下ではhの蒸発が活発になり、
また反応容器の耐火物等の損耗が問題になる。特に18
00℃以上といった高温に長期間耐えうる耐火物はまだ
なく、このような高温吹錬の工業的な実施は経済的に不
利である。
また従来の電気炉−純酸素脱炭法では、前述の日本工業
規格に中炭素フェロマンガン0号や低炭素フェロマンガ
ン0号として示された、マンガン含有量が80%以上の
フェロマンガンを経済的に効率良く溶製することが難し
いところに問題が残る。
すなわちマンガン含有率が高い場合はさらに高温操業に
よる脱炭を行う必要があるが、高温になるほどMnの蒸
発が盛んになるためマンガン含有率の高い中、低炭素フ
ェロマンガンの脱炭には不向きである。
この発明は、上記した問題点を解消し、マンガン鉱石な
どの含マンガン合金原料からより安価に中、低炭素フェ
ロマンガンを一貫製造する方法を提供しようとするもの
である。
(発明が解決しようとする課題) この発明は、マンガン鉱石および/またはマンガン焼結
鉱、スラグ調整剤およびコークスをたて型製錬炉に装入
し還元精製により高炭素フェロマンガンを溶製した後、
このフェロマンガンを反応容器内に装入し酸素含有気体
を吹きつけて脱炭精錬するに際し、還元製錬におけるマ
ンガン鉱石のMn/Feを4.5以上に調整しマンガン
含有量が73〜81wtχでシリコン含有量が0.5w
t%以下の高炭素フェロマンガンを溶製し、ついで出湯
した高炭素フェロマンガンを反応容器内に1300℃以
上で装入し、溶湯浴面上に上吹きランスから酸素含有気
体を吹きつけるとともに、反応容器の底部から不活性ガ
スを吹き込む脱炭精錬において、溶湯の温度が1600
℃に達するまでは、酸素含有気体の供給速度を、メタル
トン当りの昇温速度が6.0℃/N+a30z以上とな
る範囲に調整するとともに、この吹錬期間は(MnO)
/ L (MnO)+(CaO)+(SiOt) )が
0.8以上のスラグ組成に維持し、フェロマンガン溶湯
の温度が1600℃をこえたときは、酸素含有気体の供
給速度をメタルトン当り2.0Nm’/win以下にか
つ酸素含有気体の吹きつけによる溶湯浴面のくぼみ深さ
を200−以下とし、さらにスラグ量の増加に従ってく
ぼみ深さを200閣以下に維持しつつ上吹きランスを降
下させかつ底吹きガス量を増加することを特徴とする中
、低炭素フェロマンガンの製造方法(第1発明)、 第1発明にさらに脱炭精錬後のスラグ中にけい石をスラ
グトン当り20kg以上投入して攪拌する工程を付加し
た製造方法(第2発明)、 第1発明における脱炭精錬期間中に乾式集塵装置にて集
塵を行ってMn有率の高いダストを回収する製造方法(
第3発明)および 第1発明にさらに脱炭精錬期間中までの冷却期間に溶湯
中へ普通鋼スクラップを主体とする増量源を投入しh濃
度を調整する工程を付加した製造方法(第4発明)、 である。
さてこの発明方法についてその実施に好適な設備を示す
第1図に従って、以下具体的に示す。
同図(a)中1はたて型製錬炉であり、まずたて型製錬
炉においてマンガン源としてマンガン鉱石2をコークス
3とともに装入する。
この発明では使用するマンガン鉱石2のMn/Feの比
を4.5以上、望ましくは7.5以上8.5以下に調整
する。実際にはマンガン含有率の高い高品位のマンガン
鉱石と通常のマンガン鉱石または鉄鉱石を混合させて使
用することが好ましい。さらにコークス3の量は、メタ
ルトン当り1480kg以上とする。これは続く脱炭工
程と組み合せた全工程の最適化を検討した結果、たて型
製錬炉で溶製する高炭素フェロマンガンのマンガン含有
量を73〜81%、望ましくは77〜80%に設定する
ことが後に続く脱炭工程において従来法でl’In酸化
を防止するために行っている1800℃を超える高温操
業を行わずに通常の製鋼技術と同じ< 1700℃程度
の温度で操業を行うために必要であるからである。なぜ
ならばたて型製錬炉において予めマンガン濃度を高めに
設定すれば比較的低温操業を行い若干のMn歩留り低下
があっても、中・低炭素フェロマンガンを本発明法によ
り溶製可能であるからで、この際にJIS 1号品を溶
製するには高炭素フェロマンガンのマンガン濃度を脱炭
炉におけるMn歩留りと脱炭骨を勘案すると73%以上
、JIS 0号品を溶製するには77%以上とすること
が必要である。マンガン濃度の上限はマンガン濃度の高
いマンガン鉱石が高価であり、要求される中・低炭素フ
ェロマンガンの上限が80%であることから過度にMn
濃度を上げると経済的に不利であることやMn濃度の高
いフェロマンガンの脱炭は熱力学的により困難であるこ
とから81%以下とすることが必要である。
たて型製錬炉のフェロマンガンのMn濃度を73〜81
%とするには、このマンガン含有量のフェロマンガンを
安定にしかも経済的に溶製するにはマンガン鉱石のMn
/Feを4.5以上、望ましくは7,5以上8.5以下
におよび炉内に装入するコークス量をメタルトン当り1
480kg以上、望ましくは1600kg以上に調整し
て炉内の熱余裕を上昇させ、Feよりも還元所要熱量が
大きいMnの還元を図ることが必要である。またシリコ
ン含有量は0.5%以下とする。
というのは低炭素フェロマンガンを溶製する際には溶湯
温度が高いために炭素濃度の低下に従い一度酸化された
シリコンが再び還元されることによりMn濃度の低下を
もたらすからである(第2図参照)。
しかしながら単にたて型製錬炉におけるフェロマンガン
のマンガン濃度を高めても、1700℃程度の温度で中
・低炭素フェロマンガンの溶製ができるわけではないの
は勿論で、以下に述べる脱炭工程での種々の改善との組
み合せにより経済的に中・低炭素フェロマンガンの溶製
が可能となったのである。
さらにマンガン鉱石、コークスおよびスラグの塩基度を
調節するための副原料4を炉頂より供給するとともに、
酸素含有気体を羽口5より供給しマンガン鉱石中のMn
O□、 MnzO3のCOによる還元を経て最終的には
MnOがコークス中Cにより直接還元される。高炭素フ
ェロマンガン6を通常1480℃以上で取鍋7内へ出湯
し、その後取鍋7から脱炭工程に用いる反応容器8へ1
300℃以上の温度で装入する(同図(b)参照)。
この装入以前から精錬中にわたって羽口9を経て非酸化
性ガスを適当量流し、溶湯を攪拌し、次にランス10を
上方より下降させ、酸素含有気体を吹きつけて脱炭を行
う(同図(C)参照)。
ここで、上方より吹きつける酸素含有気体は、0□と、
窒素、希ガスなどの酸素分圧を下げる非酸化性ガスとの
混合ガスを用いるを可とするが、02のみとしてもよい
また)lcFeMnの装入後から行う脱炭において1)
上吹きランスからの酸素含有気体の供給速度(Nap’
/main)を該フェロマンガンの温度が1600℃に
達するまでメタルトン当りの昇温速度が6.0”C/ 
No+30□となるように調整すること、2) HCF
eMnの装入後から該フェロマンガンの温度が1600
℃に達するまでの間に反応容器内のスラグ中の(MnO
)の濃度を(MnO)/ ((MnO) + (CaO
) + (Sing) )が0.8以上となるように調
整すること を満しなから脱炭操業を行うことが肝要である。
すなわち、フェロマンガンのMnの酸素吹付けによる脱
炭操業では、フェロマンガン中のMnの酸化を極力防止
しながら脱炭酸素効率を向上させることおよび、それと
同時にフェロマンガン中のMnの蒸発を防止することが
肝要となる。そして脱炭を促進し、マンガンの酸化を防
止するには、高温にすることが必要であるが、その一方
でMnの蒸発が活発になる懸念がある。ところが発明者
らの研究によれば、フェロマンガンの脱炭精錬を行う際
には1600℃以下の低温においても酸素によって生じ
た火点によりMnの蒸発が活発に生じることが明らかと
なり、むしろ低温においては早期に高温とし脱炭を活発
にさせるために上吹きランスからの酸素含有気体の供給
量を増加させて昇温速度をメタルトン当り6.0℃/N
m’O,以上に上昇させることが中・低炭素フェロマン
ガンを経済的に溶製するには有利であることがわかった
なお酸素含有気体の供給速度を極端に増加させることは
Mnの酸化、蒸発の防止の面では不利で、通常はメタル
トン当り2.5Nmff/rain以下程度に抑えるこ
とが望ましい。
同時に低温でのMn蒸発を防止するためには早期にMn
O濃度の高いスラグで溶湯面をおおうことが有利であり
、その際にスラグの組成を調整することが必要となる。
すなわち、MnO濃度を高く保つことにより、融点の高
いスラグを早期に形成し、フェロマンガン溶湯を覆うよ
うにする。 MnO濃度の低いスラグになると融点が低
下し上記した昇温時における酸素含有気体の供給速度が
大きい操業を行った際に脱炭が促進されるに従いスラグ
のスロッピングが生じ操業が不能になる。
そこで酸素含有気体の供給速度を大きくした操業におい
てスラグ組成を種々に変化したときの影響について調べ
た。その結果を表2に示すように、(MnO)/ ((
MnO)+  (SiOg)+(CaO) )を0.8
以上に維持すればスロッピングの発生を防止できる。
表2 その後フェロマンガン溶湯の温度が1600℃をこえる
と脱炭酸素効率は向上し、Mnの酸化は少なくなるが、
耐火物の溶損を抑制するという見地での温度制御とMn
過剰酸化の防止という点でその後酸素含有気体の供給速
度はメタルトン当り2. 0Nmff/l1in以下に
抑制することが必要となる。
さらに酸化含有気体を上吹き(以下上吹きガスという)
するに当り、ランスの種類、上吹きガスの供給速度、ラ
ンス先端と溶湯浴面間の距離などから下記(3)、(4
)および(5)式により計算される浴面の凹み深さLが
200 rm以下となる範囲で操業を行う。
記 L = L h exp (−0,78h/ L h 
)       ・”(3)Lh  =6.30  (
60k  −Q/n  −d )”’   ・・・(4
)ここで L二上吹きガスによる溶湯浴面の凹み深さ(閣)。
h:溶湯浴面からランス先端までの距離(am)。
Lh:h−0のときの凹み深さ(1)。
Q:上吹きガスの供給速度(Nm3/5in) +n:
上吹きランスのノズル数。
d:上吹きランスのノズル直径(W)。
θ:上吹きランスのノズルの軸とランス中心軸のなす角
度じ)。
k:式(5)から求められる係数。
特に溶湯温度が1600℃をこえる、Mnの蒸発が活発
に起こる精錬中盤以後において、凹み深さを小さくする
ことが、Mnの蒸発を抑制するために重要である。
以上のような方法によってHCPeMnに脱炭を施して
(C)#1.O%まで精錬した時の上吹きガスによる凹
み深さLの代表値とMn歩留りの関係を第3図に示した
Lが200 ff1m以上ではFjnの蒸発および過剰
酸化によりMn歩留りが急激に低下する。またLが16
0M以下の場合は特にMn歩留りが高く、好適な操業条
件といえる。
この条件は通常の転炉吹錬の常識からすると極端なソフ
トプローの状態に対応し、これによって火点でのMnの
過剰な酸化を防止して優先脱炭をはかり、またMnの火
点での蒸発損失を抑制するものである。
また、第4図に示すようなシェイキングレードルにより
溶湯に揺動を与えて攪拌を強化すると、スラグ中へのマ
ンガンの酸化ロスを抑制することができMn歩留りはさ
らに向上する。なお同図中11はトラニオン、12はそ
の軸受および13はモータである。
第3図中黒丸で示した点は振幅300 mm、回転数2
0rpraで揺動を与えた時のデータであるが、この発
明に従う凹み深さ200 mm以下では揺動を与えない
場合に比べて平均で約2%Mn歩留りが向上している。
この際には底吹きは用いても用いなくてもMn歩留りに
大きな差は認めらず底吹きを行わなくてもよい。また底
吹き羽口より酸素を含むガスを吹きこむ方法では、攪拌
が強すぎて溶湯表面のスラグ層が排除されて上吹きガス
が直接溶湯に当たるために、この発明法により上吹きガ
スの吹き込み条件を制御してもMnの蒸発や過剰酸化に
よる損失を効果的に抑制することはできなかった。
なおこの脱炭精錬の途中で必要に応じてMn鉱石、Fe
Mnの破砕屑、スラグなとのMn含有物を冷却材14と
して添加し、溶湯を適当な温度範囲に保つようにしても
よい。
その後脱炭が進行し、やがて〔%C〕が2%以下になる
と、脱炭効率が低下する。その際にはランス高さを低下
させると共に底吹きガス流量を増加させる。底吹きガス
流量はこうした吹錬末期ではメタルトン当り0.05N
m’/min以上、望ましくは0、10Nm”/min
以上の流量が望ましい。
所定濃度まで脱炭が終了したらランス10を上昇し、酸
素含有気体の吹きつけも停止する。
また、ランス上昇後、底吹きガスや反応容器の揺動によ
って攪拌しながら、FeSi、 SiMnなどの還元材
15を添加し、スラグ中の酸化Mnを還元回収すること
もできる。
さらにFeS iやSiMnといった還元材と共にけい
石を投入することが、フェロマンガンのスラグとメタル
との分離に有効である。
発明者らは実験によって、けい石をSiO□分としてス
ラグトン当り20kg以上添加すればスラグへのメタル
の混入が防げることを確認した。還元材よりもけい石が
有効な点は、スラグの融点が高いことに起因して還元材
としてFeSiを入れた場合にはスラグと還元材との反
応が遅いが、けい石はスラグとの反応が早く進み上記の
スラグとメタルの分離には効果が大きいことにある。な
お出湯に際しては他の反応容器もしくは樋の耐久性を考
え、1700℃以下まで還元材やけい石を投入して熱を
有効に利用しつつ溶湯温度を低下させるのが望ましい。
出湯されたフェロマンガンは例えば鋳型16に流し込み
鋳造して製品とする。
以上述べたように、フェロマンガンの脱炭精錬の期間に
はマンガンの酸化を抑制し脱炭を促進させることができ
るが、炭素濃度が2%以下に低下するにしたがい必然的
にMnの蒸発に起因するヒユームダストが増加する。こ
のヒユームダストは従来冷却水をかけられた後シックナ
ーで凝集後処理されていたが、発明者らは中、低炭素フ
ェロマンガンの安価な一貫製造法の確立を目的にダスト
の利用を検討したところ、第5図に示すような乾式集塵
装置17を用いてバグフィルタ−によりダストを集めれ
ば高純度の酸化マンガン粉が得られ、化学原料や陶磁器
のうわぐずり等に利用できることを見出した。特にこの
発明では従来法に比してソフトブローを実施し、かつス
ラグ組成を調節することによって、従来法で生じるスラ
グのスロッピングやメタルのスピッティングが抑制され
るために、純粋なヒユームダストが採取可能となったの
であり、単に乾式集塵装置を用いても従来法での同種の
ダストを容易に採取し得る訳ではなくあくまでこの発明
における操業方法との併用が必要である。
さらに操業終了後分析を直ちに行いMn濃度を確認する
。Mnfi度が目標値より高い場合は冷却材として普通
鋼のスクラップを主体とする増量源を投入する。このス
クラップまたは、場内発生くず、規格外品等を使用する
ことにより適正Mnfi度に保つと共に歩留りを増加さ
せることができる。なおたで型製錬炉におけるフェロマ
ンガンのMn含有量を74%以上(望ましくは77%以
上)80%以下とするのは、次工程のMn歩留りを高め
るため、目標値に対して適正なMn濃度を確保すると共
にこうした塗材添加による微調整を可能とするためでも
あるが、Mn濃度を過度に高くするのはたで型炉での精
錬コストの面で不利となる。
以上の説明ではマンガン鉱石を用いる例で説明したが、
マンガン鉱石を用いたマンガン焼結鉱を用いた場合も同
様の効果が得られる。
(実施例) 内容積398Cのたて型製錬炉を用い、羽口より8%酸
素富化の空気を57ONn+3/minで吹きこむと同
時にベルレス式炉頂装置よりマンガン鉱石(供給速度:
 1B、4t/h)、コークス(供給速度? 17.5
t/h)およびドロマイトなどの副原料を装入した。
このときマンガン鉱石のMn/Fe比が7.95となる
ようにMn/Fe比が約15の鉱石(豪州産)と同様に
比が5の鉱石(南アフリカ産)とを配合すると共にコー
クス量をメタルトン当り1620kgとして操業を行っ
た。
出湯量259t/d、出湯温度を1480℃として操業
を行い、取鍋に受けた後上底吹き可能な反応容器へ装入
した。
なお、たて型製錬炉より出湯した高炭素フェロマンガン
の成分はMn : 79.1%、St : 0.31%
、C: 6.87%、P : 0.105%であり、反
応容器へ装入後の温度は1360℃であった。
ついで内径的2.3mの円筒状の反応容器に12.3t
のHCFeMn溶湯を装入し、脱炭精錬を行った。
底吹き羽口から1.0Nm3/+inの供給速度でAr
ガスを吹きこみ溶湯を攪拌しつつ、上吹きランスから純
Otガスを浴面上に吹きつけた。酸素供給速度は25N
m37minとし、18分後に溶湯温度が1600℃に
達した時点で酸素供給速度を2ONa+’/sinとし
た。1600℃になるまでは、特に副原料は添加せず、
前チャージのスラグを約200 kg残して操業を行っ
た。1600℃に達した時点でサンプリングを行い、ス
ラグの成分を分析したところMnO: 82%、Sto
w : 12.0%、CaO: 4.5%であった。
溶湯温度が1600℃をこえてからも脱炭を継続すると
共に、その間冷材として表3に示す成分のMCPeMn
の破砕屑500 kgおよびLCFeMnの破砕屑14
50喀を添加したが、溶湯温度は1600℃から175
0℃に推移した。用いたランスはスロート径9.5Mの
ラバールノズルを4個有しており各ノズルの軸はランス
軸に対して15°の角度をもって交わっている。
精錬中のランス高さは、精錬開始後18分間は1.3m
その後、1.1+eとした。このとき上記した式(3)
、 (4)および(5)により計算される凹み深さLは
、精錬開始後18分間は、182 tm、その後は16
1閣である。
さらに酸素供給量がメタルトン当り80Nm3になった
段階で上吹き酸素供給速度を15Nm310+inとす
ると共にランス高さをO,hとして操業した。このとき
浴面のくぼみ深さLは134 trmであった。吹き止
め後に、分析を行ったところ表3に製品LCFeMnで
示す組成であったため、普通鋼スクラップを100−投
入すると共にけい石を50kg投入した。出湯後排滓し
たスラグは1050kgであり、メタルの混入は認めら
れなかった。
出湯量は13.Otであり、Mn歩留りは92.1%で
あった。
出湯後のMn含有量は80.05%であった。
(発明の効果) この発明によればマンガン鉱石から中、低炭素フェロマ
ンガンを一貫製造法により安価に製造することが可能と
なる。特に従来法では困難であったマンガン濃度の高い
高付加価値の中、低炭素フェロマンガンを比較的低温で
溶製できるようになったため、耐火物のコストが著しく
軽減され、経済的に溶製できるようになった。
また、従来の電気炉に比較してエネルギーコストも大幅
に低下し、かつ生産性を向上し得る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明方法の手順を示す説明図、第2図は高
炭素フェロマンガン中のSi濃度力<Mn歩留りに与え
る影響を示すグラフ、 第3図は浴面凹み深さLとMn歩留りとの関係を示すグ
ラフ、 第4図はシエーキングレードルを用いた精錬の説明図、 第5図は脱炭精錬に適用する排ガス集塵装置の説明図で
ある。 1・・・たて型製錬炉   2・・・Mn鉱石3・・・
コークス     4・・・副原料5.9−・・羽口 
    6−HCFeMn7・・・取鍋       
8・・・反応容器10・・・ランス      11・
・・トラニオン12・・・軸受       13・・
・モータ14・・・冷却材      15・・・還元
材16・・・鋳型       16・・・乾式集塵装
置第1図 (e) r′S 4二 一ノ 第2図 高炭素フェロマツガン 〔5i〕 第3図 凹J深さL(姻) 第4図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、マンガン鉱石および/またはマンガン焼結鉱、スラ
    グ調整剤およびコークスをたて型製錬炉に装入し還元製
    錬により高炭素フェロマンガンを溶製した後、このフェ
    ロマンガンを反応容器内に装入し酸素含有気体を吹きつ
    けて脱炭精錬するに際し、 還元精錬におけるマンガン鉱石のMn/Feを4.5以
    上に調整しマンガン含有量が73〜81wt%でシリコ
    ン含有量が0.5wt%以下の高炭素フェロマンガンを
    溶製し、 ついで出湯した高炭素フェロマンガンを反応容器内に1
    300℃以上で装入し、溶湯浴面上に上吹きランスから
    酸素含有気体を吹きつけるとともに、反応容器の底部か
    ら不活性ガスを吹き込む脱炭精錬において、 溶湯の温度が1600℃に達するまでは、酸素含有気体
    の供給速度を、メタルトン当りの昇温速度が6.0℃/
    Nm^3O_2以上となる範囲に調整するとともに、こ
    の吹錬期間は(MnO)/{(MnO)+(CaO)+
    (SiO_2)}が0.8以上のスラグ組成に維持し、 フェロマンガン溶湯の温度が1600℃をこえたときは
    、酸素含有気体の供給速度をメタルトン当り2.0Nm
    ^3/min以下にかつ酸素含有気体の吹きつけによる
    溶湯浴面のくぼみ深さを200mm以下とし、さらにス
    ラグ量の増加に従ってくぼみ深さを200mm以下に維
    持しつつ上吹きランスを降下させかつ底吹きガス量を増
    加することを特徴とする中、低炭素フェロマンガンの製
    造方法。 2、マンガン鉱石および/またはマンガン焼結鉱、スラ
    グ調整剤およびコークスをたて型製錬炉に装入し還元製
    錬により高炭素フェロマンガンを溶製した後、このフェ
    ロマンガンを反応容器内に装入し酸素含有気体を吹きつ
    けて脱炭精錬するに際し、 還元精錬におけるマンガン鉱石のMn/Feを4.5以
    上に調整しマンガン含有量が73〜81wt%でシリコ
    ン含有量が0.5wt%以下の高炭素フェロマンガンを
    溶製し、 ついで出湯した高炭素フェロマンガンを反応容器内に1
    300℃以上で装入し、溶湯浴面上に上吹きランスから
    酸素含有気体を吹きつけるとともに、反応容器の底部か
    ら不活性ガスを吹き込む脱炭精錬において、 溶湯の温度が1600℃に達するまでは、酸素含有気体
    の供給速度を、メタルトン当りの昇温速度が6.0℃/
    Nm^3O_2以上となる範囲に調整するとともに、こ
    の吹錬期間は(MnO)/{(MnO)+(CaO)+
    (SiO_2)}が0.8以上のスラグ組成に維持し、 フェロマンガン溶湯の温度が1600℃をこえたときは
    、酸素含有気体の供給速度をメタルトン当り2.0Nm
    ^3/min以下にかつ酸素含有気体の吹きつけによる
    溶湯浴面のくぼみ深さを200mm以下とし、さらにス
    ラグ量の増加に従ってくぼみ深さを200mm以下に維
    持しつつ上吹きランスを降下させかつ底吹きガス量を増
    加して脱炭を行い、 脱炭精錬後にスラグ中へけい石をスラグトン当り20k
    g以上投入して攪拌し、その後出湯することを特徴とす
    る中、低炭素フェロマンガンの製造方法。 3、マンガン鉱石および/またはマンガン焼結鉱、スラ
    グ調整剤およびコークスをたて型製錬炉に装入し還元製
    錬により高炭素フェロマンガンを溶製した後、このフェ
    ロマンガンを反応容器内に装入し酸素含有気体を吹きつ
    けて脱炭精錬するに際し、 還元精錬におけるマンガン鉱石のMn/Feを4.5以
    上に調整しマンガン含有量が73〜81wt%でシリコ
    ン含有量が0.5wt%以下の高炭素フェロマンガンを
    溶製し、 ついで出湯した高炭素フェロマンガンを反応容器内に1
    300℃以上で装入し、溶湯浴面上に上吹きランスから
    酸素含有気体を吹きつけるとともに、反応容器の底部か
    ら不活性ガスを吹き込む脱炭精錬において、 溶湯の温度が1600℃に達するまでは、酸素含有気体
    の供給速度を、メタルトン当りの昇温速度が6.0℃/
    Nm^3O_2以上となる範囲に調整するとともに、こ
    の吹錬期間は(MnO)/{(MnO)+(CaO)+
    (SiO_2)}が0.8以上のスラグ組成に維持し、 フェロマンガン溶湯の温度が1600℃をこえたときは
    、酸素含有気体の供給速度をメタルトン当り2.0Nm
    ^3/min以下にかつ酸素含有気体の吹きつけによる
    溶湯浴面のくぼみ深さを200mm以下とし、さらにス
    ラグ量の増加に従ってくぼみ深さを200mm以下に維
    持しつつ上吹きランスを降下させかつ底吹きガス量を増
    加して脱炭を行い、脱炭精錬期間中は乾式集塵装置にて
    集塵を行ってMn含有率の高いダストを回収することを
    特徴とする中、低炭素フェロマンガンの製造方法。 4、マンガン鉱石および/またはマンガン焼結鉱、スラ
    グ調整剤およびコークスをたて型製錬炉に装入し還元製
    錬により高炭素フェロマンガンを溶製した後、このフェ
    ロマンガンを反応容器内に装入し酸素含有気体を吹きつ
    けて脱炭精錬するに際し、 還元精錬におけるマンガン鉱石のMn/Feを4.5以
    上に調整しマンガン含有量が73〜81wt%でシリコ
    ン含有量が0.5wt%以下の高炭素フェロマンガンを
    溶製し、 ついで出湯した高炭素フェロマンガンを反応容器内に1
    300℃以上で装入し、溶湯浴面上に上吹きランスから
    酸素含有気体を吹きつけるとともに、反応容器の底部か
    ら不活性ガスを吹き込む脱炭精錬において、 溶湯の温度が1600℃に達するまでは、酸素含有気体
    の供給速度を、メタルトン当りの昇温速度が6.0℃/
    Nm^3O_2以上となる範囲に調整するとともに、こ
    の吹錬期間は(MnO)/{(MnO)+(CaO)+
    (SiO_2)}が0.8以上のスラグ組成に維持し、 フェロマンガン溶湯の温度が1600℃をこえたときは
    、酸素含有気体の供給速度をメタルトン当り2.0Nm
    ^3/min以下にかつ酸素含有気体の吹きつけによる
    溶湯浴面のくぼみ深さを200mm以下とし、さらにス
    ラグ量の増加に従ってくぼみ深さを200mm以下に維
    持しつつ上吹きランスを降下させかつ底吹きガス量を増
    加して脱炭を行い、 脱炭精錬後出湯までの冷却期間に溶湯中へ普通鋼スクラ
    ップを主体とする増量源を投入しMn濃度を調整するこ
    とを特徴とする中、低炭素フェロマンガンの製造方法。
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