JPH01309923A - 方向性電磁鋼板の製造方法 - Google Patents

方向性電磁鋼板の製造方法

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JPH01309923A
JPH01309923A JP14073488A JP14073488A JPH01309923A JP H01309923 A JPH01309923 A JP H01309923A JP 14073488 A JP14073488 A JP 14073488A JP 14073488 A JP14073488 A JP 14073488A JP H01309923 A JPH01309923 A JP H01309923A
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annealing
temperature
grain
cold
flux density
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Hiroyoshi Yashiki
裕義 屋鋪
Teruo Kaneko
金子 輝雄
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、圧延方向に良好な磁気特性を存する方向性
電磁鋼板の製造方法に関する。
(従来の技術〕 方向性電磁w4板は主として変圧器の鉄心に多用される
磁性材料で、一般には圧延方向の励磁特性と鉄損特性に
優れた3%(重量%、以下同様)前後のSiを含有する
ものが使用されてきた。
ところが近年、電気機器の多様化に伴い磁気特性に対す
る要望も多様化し、既存の3%Si品に較べ低コストな
こと、飽和磁束密度のより高いこと等、厳しい条件が付
されるようになってきた。
このようなことから、近時は方向性T4磁鋼板の製造法
に関し、低コスト化、磁束密度の向上といった要求に対
する方策が検討され、開発が進められている。
方向性電磁鋼板の一般的な製造プロセスは、まずスラブ
を1300℃以上に高温加熱し、AlN、MnSを溶体
化して熱間圧延し、熱延板焼鈍後、1回または中間焼鈍
を伴う2回以上の冷間圧延を行って最終板厚とする。そ
して、脱炭焼鈍により鋼中Cを低レベルに下げるととも
に、−次回結晶を調整する。最後にバッチ炉において1
100〜1200℃の仕上焼鈍を行って、二次再結晶を
生じさせるとともに、鋼の純化(脱硫・脱窒)を図る、
というもでのである。
スラブの高温加熱は、二次再結晶のインヒビクーとなる
/INやMnSの分散状態の適正化に不可欠なものある
が、1300″C以上の加熱には特殊な専用炉が必要と
される上、スケールロスやエネルギーコストの点でも問
題がある。
また脱炭焼鈍は、熱延板焼鈍までの工程においてA/!
N、、MnSの分散状態の適正化という意味から必要と
されるCを磁気特性上問題のないレベルまで下げるため
に行うものであるが、コストが非常に高くつく。
更に仕上焼鈍としての高温長時間焼鈍は、成品の磁気特
性にとっては有害な析出物、とくにMnSの除去のため
に必要とされるが、1100〜1200 ℃いう高温で
の長時間に及ぶ処理はコスト上昇の大きな原因となる。
すなわち、方向性電磁鋼板の低コスト化の要求に応える
には、これらの熱処理の低コスト化が不可欠となってく
る。
熱処理の低コスト化を実現する試みとしては、例えば特
開昭58−100627号に示される方法がある。
これは、C0,02%以下、Si5%以下、So。
015%以下、A1.O1〜0,08%、N0.01%
以下の鋼素材を1270℃以下でスラブ加熱し、熱延、
熱延板焼鈍、冷延、−次回結晶焼鈍を行ったのち、鋼板
板面に平行な1cm当り2 ℃以上の温度差を付与する
焼鈍を行って二次再結晶を生じさせるというものである
この方法は、スラブ加熱を1300℃未満の温度で行え
ばよいので、特殊な専用炉を必要とせず、スケールロス
やエネルギーコストも低減される。
またC量を予め低くしておけるので5.工程途中での脱
炭処理が不要となる等のメリットがある。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、この方法ではAlNのインヒビター効果
が十分に発揮されず、二次再結晶を安定して得ることが
難しい、しかも、二次再結晶処理として鋼板板面に平行
に温度差を付与する特殊な焼鈍を必要とし、実用的な方
法とは言えない。
ところで、方向性電磁鋼板については本発明者らも以前
より研究を行っており、を用な製造法をすでにいくつか
提案し、ている、その中に、特開昭61−91329号
、同62−83421号(以下、先願とする)の方法が
ある。
これは、基本的には極低炭素(C50,010%)で/
lを極微量(0,003〜0.015%)含ませた鋼を
素材として用い、熱延−冷延後、所要の条件で一次再結
晶を行わしめる焼鈍と二次再結晶を行わしめる仕上焼鈍
とを行うものである。この方法は、AffiNのインヒ
ビター効果を有効に引き出す二七ができ、しかも脱炭焼
鈍が省略できる上、仕上焼鈍もα領域での低温焼鈍で二
次再結晶を発生させることができるので、コスト面で非
常に有利である。
また低温焼鈍で二次再結晶が可能であるということは、
α−T変態があるために高温焼鈍ができない低St綱で
も、安定して二次再結晶を生じさせることができるとい
うことであり、このことは高磁束密度の要求を満たす上
で有効である。磁束密度は、Si含有量が低いほど高く
なる傾向にあるからである。
先願の方法はこのように、有効性の高いものであるが、
磁束密度については、これを上潮る性能の要求も多く、
より一層の改善が望まれるところである。
本発明は、先願の技術を更に発展させ、その有利性を住
かしながら、より高くかつ安定したA1密度が確保でき
るようにした方向性電磁鋼板の製造方法の堤供を目的と
する。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、先願技術の通用時における、仕上焼鈍工
程での二次再結晶挙動、すなわち二次再結晶粒のゴス方
位(110+  <001>!積度を改善する有効な手
段を見出すべく、鋭意実験、研究を重ねた結果、下記の
如き知見を得た。
二次再結晶粒のゴス方位集積度を高めるには、AIHの
外に、少量のMnSをインヒビターとして活用する必要
がある。
そして、スラブ加熱温度が1270℃以下の低温の条件
下においてMnSのインヒビター効果を有効に引き出す
ためには、Mn0.05%〜0,20%、30.003
〜0.015%の範囲とすることが重要である。
またこの場合、処理条件としては、とくに熱延の仕上温
度が重要な意味をもち、これを650〜750 ℃の低
温にすることが大切である。
本発明は、上記のような知見に基づくものであって、下
記の方法を要旨とする。
C0,01%以下、Si1.8%未満、Mn0.05〜
0.20%、30.003〜0.015%、Sol、・
Ai、003〜0.015%、N0.OOl、O〜0.
0100%で、必要に応じP0.05〜0.150%含
有し、残部はFeおよび不可避的不純物からなるスラブ
を1270℃以下に加熱し、仕上温度650〜750℃
にて熱間圧延を行い、600 ℃以下の温度で巻取った
のち、1回または650℃以上のα領域で10秒以上1
0分以内の連続焼鈍による中間焼鈍を伴う2回以上の冷
間圧延を施して最終板厚とし、次いで650℃以上のα
領域で10秒以上10分以内の連続焼鈍を行って一次再
結晶を生じさせ、更に800 ℃以上のα領域での仕上
tA鈍を行って二次再結晶を生じさせることを特徴とす
る方向性電磁鋼板の製造方法。
〔作  用〕
以下、本発明の各構成要件について具体的かつ詳細に説
明し、作用を明らかにする。
Oまず使用するスラブの鋼成分の限定理由は次のとおり
である。
C:flI中のC蟹が0.01%をこえると、鉄用の悪
化や磁気時効の劣化など、磁気特性上好ましくない現象
が顕著となる。よってCは0.01%以下とした。
なお、Cは、磁気特性上好なければ少ないほど有利であ
ることから、下限はとくに規定しない。
因に、従来の方向性電磁!1ilFj、は、素材(熱延
板)の段階では0.025〜0.085%程度のCを含
ませているのが通例であり、これを冷延以降の過程で脱
炭焼鈍により低減して製品C景としている。これは工程
途中までのC含有量が、最終成品の磁性向上に役立つと
の考えからであるが、本発明はこのようなC含有を行わ
ずともすぐれた磁気特性が得られるものであり、素材鋼
中へのC含有は必要ない。むしろ脱炭焼鈍を省略する意
味から予め極低にしておくことが必要となるのである。
Si :Siは磁気特性に支配的影響を与える元素であ
る。一般にはSiが多くなるにつれ、鉄mは改善され、
飽和磁束密度は悪化する。
通常の方向性電磁鋼板では、3%程度含有されるが、こ
のような多量の含有では昨今の高磁束密度の要求に応じ
ることは基本的に不可能である。
また多量に含有された場合、リジングの発生や冷間圧延
性の悪化が顕在化し、鋼板製造作業の複雑化によるコス
トの上昇を来たす、このようなことから、Siは1.8
%未満に限定した。実際のSi量はこの規定のレンジ内
において、求められる磁気特性(鉄損、磁束密度)が得
られるように決められる。
なお、下限については、必要により十分に高い磁束密度
が実現できるよう、特に規定を設けなかった。
Mn:MnはSとともにインヒビターとして作用するM
nSを生成し、二次再結晶の安定化に重要な役割を果た
す。しかしMn含有簀が0.20%を超えると1270
℃以下のスラブ加熱ではMnSの溶体化が十分に行えず
、MnSのインヒビター効果が発揮されない場合がある
。また、0.05%未満の場合にはFeSによる熱間圧
延中の脆性が問題となる。従ってMnlは0.05〜0
.20%とした。
S:Sは前述したMnとMnSを形成し二次再結晶を安
定化する重要な元素である。
第1図はS量を変化させて圧延方向の磁束密度Bs  
(磁化力800A/mで磁化した場合の磁束密度)の変
化を調査した結果である。
すなわち、供試材としてC0.OQ1〜0.003%、
Si1.3〜1.5%、Mn0.12〜0.15%、S
 o x、 Aj!0.005〜0.009%、N0.
0028〜0.0037%(本発明範囲)でslを変化
させたスラブを、スラブ加熱温度1200℃1熱間圧延
の仕上温度680〜720℃1巻取温度500〜570
℃で熱間圧延して2.1聞厚の熱延板とし、酸洗で脱ス
ケール後、0.30amまで冷間圧延し、その後920
℃で25秒の均熱の連続焼鈍を行い、更に仕上焼鈍とし
て880℃で16時間均熱の箱焼鈍(75%Nよと25
%旧の混合ガス)を実施したものである。
S添加量が0.003%未満と0.015%を超えた範
囲においてBsの値に大きなバラツキが認められる。こ
れは、そのようなSIではインヒビターとなるべきMn
Sの量や分布形態が不適切となったものと考えられる。
これに対してSiが0.003〜0.015%の範囲に
あるときは、B、の値はつねに高レベルにあり、二次再
結晶が安定していることがわかる。従ってSlは0.0
03〜0.015%とした。
Soj!、Al:Al4は本発明の主要なインヒビター
となる/INを形成し一次再結晶粒の粒成長を抑えるの
に必要な元素であり、その添加量の規定は本発明におい
て重要な意味をもつ。
Δ2の含存量はSon、Al量で0.003〜0゜01
5%と定めたのは、その下限値未満ではインヒビターと
してのAlNiの絶対量が不足して十分な効果が期待で
きず、一方上限値を超えるとインヒビターとしての分布
形態が不適当となり、仕上焼鈍で安定した二次再結晶が
得られないからである。
N:インヒビターとしての/IN形成に不可欠な元素で
あり、その意味から少なくとも0.0010%以上必要
とされる。ただし、0.0100%を超えて含有させて
も、インヒビター効果の面で意味がない、よってNは0
.0010〜0.0100%と定めた。
POPの含有は磁気特性に対し大きな影響を与えない、
しかし低Si鋼の場合など、打抜き性の改善が必要なと
きには有効な元素である。打抜き性に対する効果をi)
るためには0.050%以上の含有が必要である。ただ
し、0.15%を超える含有は、冷間圧延性の劣化につ
ながる。よって、必要に応じて0.05〜0.150%
含有させることとした。
0 次に製造プロセスについて述べる。
本発明の方法は、基本的には上記のような成分条件に適
合したスラブを用い、スラブ加熱→熱延=+巻取峙冷延
→連続焼鈍(冷延後の焼鈍)→仕上焼鈍の工程を経て方
向性′gIM1鋼板を製造するものである。
各工程について、以下に説明する。
■ スラブ加熱 方向性電磁鋼板の製造においてスラフ加熱は、1300
〜1400℃の超高温で行うのが通例で。
った。これは、熱間圧延以降の工程でAINやMnSが
インヒビターとして有効な状態(大きさ、分散状態)に
析出するためには、スラブ加熱の段階でA/、N、Mn
Sを十分に溶体化させておく必要があるとの認識からで
ある。しかしこのようなスラブの高温加熱は、ノロ発生
に伴う歩留低下やエネルギコストの増大、加熱炉のトラ
ブル発生など問題が多く、特殊な専用炉を用意しなけれ
ばならないこともあって実施コストが非常に高くつく。
本発明は、このスラブ加熱の加熱温度を下げてコストを
引下げることを1つの狙いとしている。
そしてこの目的のために、鋼中AlN、MnSの星を通
常より少なくし、少量のAlN、MnSをインヒビター
として効率的に活用する手法をとっている。
このような方法によれば、スラブの加熱温度は冷延鋼板
並みの1270℃以下で十分で、この低温での加熱によ
りインヒビター効果が十分に発現し、仕上焼鈍工程にお
いて二次再結晶が安定的に確保されることになるのであ
る。
したがって本発明では、スラブの加熱温度を、1270
”C以下に限定した。
囚に、このような低温ならば、近年省エネルギーの観点
から盛んにiテわれているダイレクトチャージ(ロール
)、すなわちスラブを冷却することなく直接加熱炉に装
入し、加熱、復熱処理を行って直ちに熱間圧延にかける
方式を採用することも可能となる。
なお、スラブ加熱温度の下限については特に限定しない
が、圧延機の能力等実操業面から考えて、tooo℃以
上の加熱が望ましい。
■ 熱間圧延の仕」二温度 二次再結晶の安定化をはかる上で重要な製造条件である
。第2図に仕上温度を変化させて圧延方向の磁束密度B
、を調査した結果を示す。供試材は、C0,003%、
Si1.05%、Mn0.16%、5O1007%、S
 o L AJ40.010%、N0.0026%(本
発明範囲)の連続鋳造スラブを、スラブ加熱温度I25
0℃で加熱後、仕上温度を変化させて熱間圧延し、48
0〜550℃で巻取り2.5mの熱延板とした1次に酸
洗いで脱スケール後、0.35Mまで冷間圧延し、その
後900℃で20秒の均熱で連続焼鈍を行い、更に仕上
焼鈍として880℃で16時間均熱の箱焼鈍(75%N
2と25%N2で8時間均熱後、残り8時間は100%
H2で均熱)を実施したものである。
熱延仕上温度750℃をこえる領域でも、f3゜の値は
実用可能なレベルにあるが、仕上温度750℃以下の範
囲においては、−段と高い値を示している。これは、熱
間圧延中のAINやMnSの析出状態、あるいは熱延板
の集合紡織がいわゆるゴス方位((110)  <00
1>)の二次再結晶に適切なものとなったためと考えら
れるが、詳細は未だ明らかでない。
このようなことから、熱延の仕上温度の上限を750 
℃に限定した。
なお下限温度に関しては、650℃以下の仕上温度は現
行の熱間圧延設備では圧延能力あるいは形状制御上困難
なことから650℃に定めた。
■ 巻取温度 本発明では、冷延後の連続焼鈍および仕上焼鈍の過程で
析出してくるAINがインしビターとして重要な役割を
果たしている。したがって巻取温度が600℃を超え、
巻取状態でのAffiNの析出か進行すると、冷延以降
の工程で析出するAffiNの量が減少し二次再結晶が
不安定となる。したがって巻取温度は600℃以下とし
た。なお、下限については、磁気特性上問題とならない
ので定めない。
■ 冷間圧延 冷間圧延は1回冷延であるか、二回以上の冷延であるか
を問わない。ただし、二回以上の冷間IF延を行う場合
、その中間焼鈍は650℃以上のα領域で10秒以上l
O分以内の連続焼鈍としなければ仕上焼鈍での二次再結
晶は安定しない。この理由は、上記の条件以外では中間
焼鈍中に析出するAINの分散状態が不適切となるため
と考えられる。
■ 冷間圧延後の焼鈍 安定した二次再結晶を発生させるには、−次頁結晶の集
合&11織と粒径およびインヒビターとなるAIN、M
nSの析出状B(分布および形7iJi)が適切である
必要がある。これを実現するのが冷延後の焼鈍である。
この焼鈍は急速加熱の焼鈍が必要で連続焼鈍が適してい
る。
焼鈍の条件としては、加熱速度は5℃/S以上が望まし
い。
焼鈍温度は650 ℃未満では焼鈍の効果が得られず、
またα領域の焼鈍ではAlNの分布、−次頁結晶の集合
組織と粒径等に問題が生じる。したがって連続焼鈍温度
は650 ℃以上のα領域とした。
焼鈍時間も10秒以下では焼鈍の効果が得られず10分
以上の均熱は必要ないので10秒以上IO分以内とした
■ 仕上焼鈍 本発明は、主として成分の適正化により低温の仕上焼鈍
で安定な二次再結晶を生り二させるものであり、仕上焼
鈍ではいわゆる1000℃以上の高温の純化焼鈍も行わ
ない。このことが、コストの低減にむすびつく。
仕上焼鈍の温度は、800℃未満では二次再結晶が生じ
ず、良好な磁気特性が期待できない、また、α領域での
焼鈍でも二次再結晶は生じない。
したがって仕上焼鈍温度は800℃以上のα領域とした
仕上焼鈍の雰囲気は特に限定しないが、二次再結晶が完
了するまでは窒素を含む雰囲気で実施することが望まし
い。
なお仕上焼鈍の前には、焼付防止の為に焼鈍分離材等の
表面処理を施す工程が入るのが一般的ある。
〔実施例1〕 第1表に示す種々の成分系の熱延板に同表に示す条件の
冷延→連続焼鈍→仕上焼鈍(加熱および均熱初期の15
時間は分解アンモニアガス雰囲気、その後水素に切換え
)を施し、圧延方向の鉄損W15150と磁束密度B、
を測定した。測定は、JIS  C2550により幅3
0閣、長さ280mmのエプスタイン試片を圧延方向よ
り16枚採取して、750 ℃で2hの歪取焼鈍後に行
った。
試験の結果について説明する。
Nα1〜7はsl以外は全条件実質的に同一(本発明条
件を満足)で、Sffを種々変化させた例である。
本発明例のNα3〜6に対しslが本発明範囲から低目
に外れた(以下「外れた」は[本発明範囲から外れた」
の意味とする)Nlll、2および高目に外れたNα7
は、いずれも鉄損、磁束密度の両面で大きく劣ったもの
となっている。
漱8〜10は、同様にSof、Aj!量を変化させたグ
ループで、SoCAll以外は全てについて大差はない
条件となっている。5offi、Al量が本発明範囲に
入る階9に対し、5oj2.A/!量が低目に外れた胤
8、そして高目に外れた陥10は鉄損、磁束密度とも捲
端に悪い。
NQII、12は、同一組成で熱間圧延の仕上温度を変
化させたもので、仕上温度が高目に外れた胤12は適正
条件のN11llに比べ、鉄損、磁束密度とも劣ってい
る。
N(113は、二回冷延法による本発明例で、この場合
も良好な鉄…、磁束密度が得られている。
〔実施例2〕 第2表に示す本発明範囲の成分系の2綱種の連続鋳造ス
ラブを室温まで完全に冷却することなく、直接加熱炉に
装入し7、以後同表に示す条件で熱間圧延→(酸洗)→
冷延→連続焼鈍→仕上焼鈍を行い、圧延方向の鉄損11
5150と磁束密度B、を測定した。測定は〔実施例1
〕と同じ要領で行った。
全ての条件が本発明範囲にある麹1.2は良好な鉄損、
磁束密度を示している。これに対し巻取温度が高目に外
れたN0.3はその他の条件が実質的に同等な胤2と比
べ鉄損、磁束密度が明らかに劣っている。
〔発明の効果] 以上の説明から明らかなように本発明の方法は、とくに
飽和磁束密度の高い1.8%Si未満の低Si方向性電
磁鋼板を、スラブ高温加熱や脱炭焼鈍といったコストの
かかる工程を経ることなく、低コストで製造することが
可能であり、しかも製品の磁気特性としてはつねに安定
したものが確保されるものである。したがって本発明は
産業上きわめて有用性の高い発明ということができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はS含有量が磁束密度B、に及ぼす影響を示す実
験データのプロット図、第2図は熱間圧延仕上温度と磁
束密度B、との関係を示す同上図。 代理人弁理士  吉 1)正 二11□、11.7−ベ 第  1  図 第2図 熱間圧延の仕上温度(”C)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、重量%で、C0.01%以下、Si1.8%未満、
    Mn0.05〜0.20%、S0.003〜0.015
    %、Sol・Al0.003〜0.015%、N0.0
    010〜0.0100%で、残部はFeおよび不可避的
    不純物からなるスラブを1270℃以下に加熱し、仕上
    温度650〜750℃にて熱間圧延を行い、600℃以
    下の温度で巻取ったのち、1回または650℃以上のα
    領域で10秒以上10分以内の連続焼鈍による中間焼鈍
    を伴う2回以上の冷間圧延を施して最終板厚とし、次い
    で650℃以上のα領域で10秒以上10分以内の連続
    焼鈍を行って一次再結晶を生じさせ、更に800℃以上
    のα領域での仕上焼鈍を行って二次再結晶を生じさせる
    ことを特徴とする方向性電磁鋼板の製造方法。 2、素材としてのスラブがPを重量%で0.05〜0.
    150%含有することを特徴とする請求項1に記載の方
    向性電磁鋼板の製造方法。
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