JPH0130955B2 - - Google Patents

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JPH0130955B2
JPH0130955B2 JP3134787A JP3134787A JPH0130955B2 JP H0130955 B2 JPH0130955 B2 JP H0130955B2 JP 3134787 A JP3134787 A JP 3134787A JP 3134787 A JP3134787 A JP 3134787A JP H0130955 B2 JPH0130955 B2 JP H0130955B2
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JP
Japan
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far
infrared
emissivity
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composite fiber
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JP3134787A
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Nobuhide Maeda
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  • Artificial Filaments (AREA)
  • Inorganic Fibers (AREA)
  • Multicomponent Fibers (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は遠赤外線を放射する繊維に関するもの
である。
[従来の技術] 従来、アルミナ系、ジルコニア系、マグネシア
系等、或いはこれらの複合体より成るセラミツク
スは遠赤外線を放射することが広く知られてい
る。また遠赤外線は人体に温熱作用があることが
知られており、人体に遠赤外線を照射することに
より充血作用が起こり、血行を促進し、医療効果
や健康増進効果を得ることも知られており、数百
度で遠赤外線を放射する遠赤外線放射装置等が使
用されている。
[発明が解決しようとする問題点] 然るに、200℃以下、特に20〜50℃の低温域で
遠赤外線を放射し、且つ人体の保温効果が得られ
る様な放射体を内部に含有せしめた繊維は実用に
供されておらず、また先行技術文献にも開示され
ていない。
そのため、低温域で遠赤外線を放射する新規な
繊維が切望されていた。
[問題点を解決するための手段] 本発明は前記切望に応えるべくなされたもので
あつて、その要旨とする処は、30℃における遠赤
外線放射率が波長4.5〜30μmの領域で、平均65%
以上である遠赤外線放射特性を有する物質を溶融
紡糸して遠赤外線放射フイラメントを形成すると
共に、該遠赤外線放射フイラメントの外周にポリ
マーで被覆層を形成することにある。
[作 用] 上記構成より成る本発明複合繊維によれば、遠
赤外線放射フイラメントより遠赤外線吸収率の小
なるポリマーで形成された被覆層を透過して遠赤
外線が放射される。
[実施例] 遠赤外線放射特性を有する物質は種々あるが、
本発明に使用できる遠赤外線放射特性を有する物
質は、30℃における遠赤外線放射率が波長4.5〜
30μmの領域で平均65%以上であることが必要で
あり、好ましくは75%以上、特に好ましくは90%
以上のものである。低温で人体保温効果を得るに
は遠赤外線放射率65%は必要条件であり、これ以
下だと人体保温効果は少なく本発明の目的は達せ
られない。
遠赤外線放射特性を有する物質としては、酸化
物系セラミツクス、非酸化物系セラミツクス、非
金属、金属、合金、結晶等が挙げられる。例え
ば、酸化物系セラミツクスとしてはアルミナ
(Al2O3)系、マグネシア(MgO)系、ジルコニ
ア(ZrO2)系の外、酸化チタン(TiO2)、二酸化
ケイ素(SiO2)、酸化クロム(Cr2O3)、フエライ
ト(FeO2・Fe3O4)、スピネル(MgO・Al2O3)、
セリウム(CaO2)、バリウム(BaO)等があり、
炭化物系セラミツクスとしては、炭化ホウ素
(B4C)、炭化ケイ素(SiC)、炭化チタン(TiC)、
炭化モリブデン(MoC)、炭化タングステン
(WC)等があり、窒化物系セラミツクスとして
は、窒化ホウ素(BN)、窒化アルミ(AlN)、窒
化ケイ素(Si3N4)、窒化ジルコン(ZrN)等が
あり、非金属としては炭素(C)、グラフアイト
があり、金属としてはタングステン(W)、モリ
ブデン(Mo)、バナジウム(V)、白金(Pt)、
タンタル(Ta)、マンガン(Mn)、ニツケル
(Ni)、酸化銅(Cu2O)、酸化鉄(Fe2O3)があ
り、合金としてはニクロム、カンタル、ステンレ
ス、アルメルがあり、また結晶としては雲母、蛍
石、方解石、明ばん、水晶等がある。
第1図は遠赤外線放射率分布図である。曲線A
はアルミナ系、曲線Bはマグネシア系、曲線Cは
ジルコニア系の放射スペクトルであり、波長4.5
〜30μmの領域で平均放射率はいずれも75%以上
で本発明に採用できる。また曲線Dは非酸化物で
ある炭化物系セラミツクスの炭化ジルコン
(ZrC)の放射スペクトルであり、また曲線Eは
同じく非酸化物である窒化系セラミツクスの窒化
チタン(TiN)の放射スペクトルである。その
平均放射率は60%以下であり、本発明には単独で
は採用できない。曲線Fは透明な石英セラミツク
スの放射スペクトルである。その平均放射率は40
%以下であり本発明に単独では採用できない。
遠赤外線放射率は上記の如くスペクトルを測定
することによつて求めることができるが、放射率
は物質及びその純度、粒子粒径または結晶体系、
正方、六方、単方、立方、三方、斜方等により決
まるものである。
特に有用な遠赤外線放射特性を有するセラミツ
クスとしては、アルミナ系、マグネシア系、ジル
コニア系がある。これを更に細かく分類するとア
ルミナ系ではアルミナ、ムライト、マグネシア系
ではマグネシア、コージライト、ジルコニア系で
はジルコンサンド(ZrO2・SiO2)、ジルコン
(ZiO2)等が挙げられる。また上記の群から選ば
れた1種または2種以上のものを混合使用するこ
とも有効であり、上記の群から選ばれた1種また
は2種以上のものと他のセラミツクス(例えば炭
化物系セラミツクス)とを混合使用することも有
効である。
複合セラミツクスを併用した場合の放射率の例
を第2図に示す。第2図の曲線Gはジルコニア
(ZrO2)と酸化クロム(CrO2)を1/1で混合し
た複合セラミツクスの放射率を示し、また第2図
の曲線Hはアルミナ(Al2O3)とマグネシア
(MgO)を1/1で混合した複合セラミツクスの
放射率を示すが、いずれも本発明に有用である。
上記の如き遠赤外線放射特性を有する物質の純
度は高い程好ましいことが多く、純度95%以上で
高放射率が得られることが多い。例えば第3図は
アルミナの純度を夫々95%(曲線I)と85%(曲
線J)にした場合の放射率を示し、また第4図は
ムライトの純度を夫々95%(曲線K)と85%(曲
線L)にした場合の放射率を示し、いずれも純度
の高い程放射率が高いことを示している。
本発明の遠赤外線放射性複合繊維の特徴の一つ
は遠赤外線放射性フイラメントが被覆層に覆われ
ていることである。被覆層は遠赤外線放射フイラ
メントを保護したり、本発明繊維を用いた繊維構
造物(織編物、不織布等)の製造を容易にするた
めのものである。すなわち遠赤外線放射特性を有
する物質から成る遠赤外線放射フイラメントが露
出していると、接触する紡糸機、延伸機、編機、
織機等の金属やガイド類を甚しく摩耗損傷する傾
向があり、これを防ぐ為に被覆層で覆うことが必
要である。
第5図は本発明複合繊維の横断面の具体例を示
す説明図である。図において、1は遠赤外線放射
フイラメントを示し、2は被覆層を示す。被覆層
2を構成するポリマーは遠赤外線を吸収するか
ら、被覆層2の厚みをできるだけ薄くすることが
好ましく、通常は10μm以下、好ましくは5μm以
下、特に2μm以下にすることが望ましい。
被覆層2のポリマーはポリオレフイン、ポリア
マイド、ポリエステル、ポリアクリロニトリル
等、従来より衣料用として多く使用されているポ
リマーが好適である。被覆層2のポリマーとして
は、波長4.5〜30μmの領域での遠赤外線の吸収性
が低く透過性の高いものが好ましい。
遠赤外線透過性の高いポリマーとしてはポリエ
チレンが優れている。低密度ポリエチレンは軟化
点が105℃、高密度ポリエチレンは融点が128℃で
あり、耐熱性の点ではやや劣り使用温度が限定さ
れるが、人体加温用には充分利用出来る。更に放
射線照射等で架橋したポリエチレンは耐熱性に優
れており(軟化点200℃以上)、本発明の目的に好
適である。ポリエチレンに次いで遠赤外線の吸収
の少ないポリマーとしては、ナイロン12、ナイロ
ン11、ナイロン610、ナイロン612及びポリエチレ
ンの共重合物がある。またポリプロピレン、ポリ
塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリアクリ
ロニトリル、ポリアクリル酸エステル、ナイロン
6、ナイロン66、ポリエチレンテレフタレート、
ポリブチレンテレフタレート及びこれらの共重合
物等は、被覆層の厚みを薄くすれば遠赤外線の吸
収を防ぎ放射率を高めることができる。
本発明の遠赤外線放射性複合繊維は、次のよう
にして製造される。
セラミツクス等の遠赤外線放射特性を有する物
質をグラスフアイバーの製造工程に於いて用いら
れている溶融炉、ブツシング(ノズル)を用いて
紡糸するのである。そして、その工程の一例を第
6図に就いて詳細に説明すると、先ずセラミツク
ス等の遠赤外線放射特性を有する物質を溶融炉1
1に入れて溶融するのであるが、この溶融炉11
の前方の前炉(フオアハウス)12には図中では
溶融したセラミツクス等の遠赤外線放射特性を有
する物質を固化することなく繊維化させるブツシ
ング(繊維化装置)13が5個備えられている。
而して、この溶融炉11の投入口14よりセラ
ミツクス等の遠赤外線放射特性を有する物質を投
入し、溶融炉11を夫々投入した前記物質の融
点、例えばアルミナ(Al2O3)の場合2050℃、マ
グネシア(MgO)の場合2800℃、ジルコニア
(ZrO2)の場合2715℃まで重油等を熱源として昇
温せしめ、これら物質を溶融する。そして、これ
ら溶融した物質を固化せしめることなく前炉12
を経て直ちにブツシング13に導き、各ブツシン
グ13より夫々遠赤外線放射フイラメント15を
紡糸する。このブツシング13より紡糸される各
遠赤外線放射フイラメント15は平均3〜6μm
の径を有することが推奨される。
更に、前記紡糸された各遠赤外線放射フイラメ
ント15はブツシング13の下方に装置された冷
却フアンにより形成された空冷手段16により空
冷されながら、水噴霧器17より水霧を噴射し
て、各フイラメント15を洗浄して清浄状態に於
いてフイラメント15の帯電防止と切断防止を図
る。前記水噴霧器17よりの噴霧量は本実施例の
場合、5/時位が理想的である。その後、各フ
イラメント15はポリマーより成る被覆層2によ
つて被覆される。すなわち、各フイラメント15
はポリマーを塗布する被覆剤塗布槽18を通過す
ることによつて、その外周に好ましくは10μm以
下の厚みの被覆層2を形成するのである。前記各
フイラメント15の外周に被覆層2が形成される
と集束器19によつて集束しストランド20とす
る。
すなわち、被覆層2が形成されたフイラメント
15に澱粉系やプラスチツクエマルジヨン系の表
面処理剤、或いはシラン化合物より成る表面処理
剤等の集束薬剤を塗布し、これら各フイラメント
15の50〜800本を集束器19によつて集束して
ストランド20とし、このストランド20を単
糸、あるいは合撚糸となし、夫々用途に応じて使
用することができる。
本発明の複合繊維は、巻縮して、または巻縮し
ないで連続フイラメント状、またはステープル状
で、それ単独で、または通常繊維と混合して従来
と同様の方法で、目的に応じて織物、編物、不織
布、立毛織編物にすることができる。更に、肌
着、靴下、セーター、外衣、スポーツウエア、カ
ーテン、手袋用パツト、靴の内張り等、保温性の
要求される繊維品を従来と同様の方法で容易に生
産することができる。
[発明の効果] 上述の如く、本発明の遠赤外線放射性複合繊維
は、被覆層で被覆された遠赤外線放射フイラメン
トを有する物質から遠赤外線が放射されるので、
肌着、靴下、セーター、外衣、ブーツの内張り
等、人体に被着するものに使用すると、遠赤外線
放射効果により人体に熱分子運動が起きて人体が
自己発熱し、寒冷地に於ける使用に最適であり、
更に充血作用が短時間で起きるので、血液の血流
を促進し、医療効果や健康増進効果を得ることが
できる。また前記肌着等の外、部屋の保温を目的
としたカーテン、絨毬等にも使用できる。
本発明の複合繊維は、金属摩耗の激しい遠赤外
線放射性フイラメントが被覆層によつて被覆され
ているので、汎用繊維と同様の装置を用い同様の
条件で繊維製品を製造することが出来、有利であ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は遠赤外線放射率を示す分布図、第2図
は複合セラミツクスの放射率を示す分布図、第3
図はアルミナの放射率を示す分布図、第4図はム
ライト放射率を示す分布図、第5図は本発明遠赤
外線放射性複合繊維の具体例を示す横断面図、第
6図は製造工程の説明図である。 図中、1は遠赤外線放射フイラメント、2は被
覆層である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 30℃における遠赤外線放射率が波長4.5〜30μ
    mの領域で、平均65%以上である遠赤外線放射特
    性を有する物質を溶融紡糸して遠赤外線放射フイ
    ラメントを形成すると共に、該遠赤外線放射フイ
    ラメントの外周にポリマーで被覆層を形成するこ
    とを特徴とする遠赤外線放射性複合繊維。 2 遠赤外線放射特性を有する物質が、純度95%
    以上のアルミナ、ジルコニア、マグネシアの群か
    ら選ばれた1種又は2種以上の無機化合物である
    特許請求の範囲第1項記載の遠赤外線放射性複合
    繊維。 3 被覆層の厚みが10μm以下である特許請求の
    範囲第1項記載の遠赤外線放射性複合繊維。 4 被覆層のポリマーが、ポリオレフイン、ポリ
    アマイド、ポリエステル、ポリアクリロニトリル
    のいずれかである特許請求の範囲第1項記載の遠
    赤外線放射性複合繊維。
JP3134787A 1987-02-16 1987-02-16 遠赤外線放射性複合繊維 Granted JPS63203873A (ja)

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