JPH01296216A - 液晶焦圧電素子、その製造方法及び赤外線検出器 - Google Patents

液晶焦圧電素子、その製造方法及び赤外線検出器

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JPH01296216A
JPH01296216A JP12504888A JP12504888A JPH01296216A JP H01296216 A JPH01296216 A JP H01296216A JP 12504888 A JP12504888 A JP 12504888A JP 12504888 A JP12504888 A JP 12504888A JP H01296216 A JPH01296216 A JP H01296216A
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JP
Japan
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liquid crystal
polymer
crystal polymer
layer
ferroelectric
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Pending
Application number
JP12504888A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Endo
博之 遠藤
Kenji Hashimoto
橋本 憲次
Koyo Yuasa
公洋 湯浅
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Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、液晶焦圧電素子及びその製造方法ならびに該
液晶焦圧電素子からなる赤外線検出器に関し、さらに詳
しく言うと、優れた焦圧電特性を有し、室温程度の温度
域においても十分使用することができ、しかも屈曲性を
有し、かつ大面積の焦圧電素子が得られ、赤外線センサ
ー、温度センサーをはじめとするセンサー分野もしくは
情報分野などの種々の分野に好適に利用することができ
る液晶高分子系の液晶焦圧電素子及びその実用上特に有
利な製造方法ならびに上記の優れた特性を有する液晶焦
圧電素子からなる実用性の高い赤外線検出器に関する。
〔従来の技術〕
焦圧電素子として従来、無機強誘電体を用いたものが焦
電・圧電性共に優れ、また耐熱性等にも優れることから
実用に供されてきている。
しかしながら、これらの無機系の焦圧電素子は、その製
造工程における素子材料の薄膜化、膜厚の制御、加工が
容易でなく、しかも可撓性に著しく劣り、屈曲性を有す
るものや大面積のものが得難いなどの欠点を有している
これらの欠点を克服するためにも、無機系の素子材料に
替わる有機系の素子材料の検討が盛んに進められており
、例えばフン化ビニリデンとトリフルオロエチレンの共
重合体(VDF−TrFE)などの有機高分子系の焦電
・圧電材料が提案されてきてはいるが、これらの中で最
も優れた■DF−TrFEにおいても圧電材料としては
それなりの評価を受けているものの、未だ実用に耐える
ものとは言い難く、従来の無機系の焦圧電素子に代替す
るに至っていない(例えば、大東弘二:機能材料、19
87年、7月号、21ページ〜30ページなどを参照)
かかる情勢の中でごく最近、焦電材として強誘電性液晶
化合物を用いて、第2図に示す構成の液晶セルからなる
焦電素子を試作し、これを用いた焦電気的研究から該素
子が、従来の無機系の素子と同等もしくはそれ以上の性
能を有することが示されるに至った〔八、M、Glas
s、et al、、J、八I)I)1.Phys。
、60. pp2778〜2782(1986) )。
なお、第2図は、^、M、Glassらが考案し、上記
の焦電気的な研究に用いられた液晶セルの構成を示す断
面図「但し、この図面は、上記のA、M、GIasSら
の文献の2779ページに掲示されている図(Fig、
2  Liquid−crystal  cell  
used  for  pyroelectric 5
tudies)を引用して新たに作成したものである。
)であり、第2図中の1′はガラス基板、2′は基板、
3′はCr−Au フィルム(1!極)、4′はITO
膜(電極)、5′はラビング処理されたポリマー(RU
BBHD POLYMER) 、6 ’はポリイミド製
のスペーサー、7′は強誘電性液晶化合物、8′は入射
光を表す。
しかしながら、この従来の強誘電性液晶化合物を用いる
焦電素子においては、従来の無機系のものに比べて素子
をより簡便に作製することができ、また優れた焦電特性
を示すものの、低分子の液晶化合物を用いているので、
液晶化合物を固定しかつその膜厚を安定に制御するため
にスペーサーを用いるなど特別な構成を必要とし、十分
な屈曲性を有する素子や、大面積の素子が得難いなどの
問題点があった。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、前記事情に基づいてなされたものである。 
本発明の一つの目的は、前記の課題を解決し、焦圧電特
性に優れ、しかも十分な屈曲性を有し、かつ大面積の素
子を容易に実現とすることができる実用上著しく有利な
液晶焦圧電素子を提供することにあり、 また、本発明の他の一つの目的は、その優れた特徴を有
する液晶焦圧電素子を著しく簡便にかつ効率よく製造す
ることができ、しかも連続生産方式を容易に実現するこ
とができる実用上特に有利な液晶焦圧電素子の製造方法
を提供することにあり、 また、本発明のさらに他に一つの目的は、上記の優れた
特徴を有する液晶焦圧電素子からなる赤外線検出器を提
供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究を重
ねた結果、焦圧電材料として、特定のものすなわち強誘
電性液晶ポリマーを用い、双極子が配向した該液晶ポリ
マーを、二枚の電極もしくは少なくとも一方の電極の外
側にガラス、熱可塑性樹脂などの基板が設けられた二枚
の電極に挟持された構成を有する液晶焦圧電素子あるい
は該素子の少なくとも一つの面に熱吸収材が積層されて
いる液晶焦圧電素子が、焦圧電特性に優れ、しかも十分
な屈曲性を有しかつ大面積の素子を容易に実現できるな
ど実用1優れた液晶焦圧電素子であることを見出し本願
請求項1〜5のそれぞれの発明を完成するに到り、 また、該液晶焦圧電素子からなる赤外線検出器が、室温
程度の温度域においても十分使用可能な実用性の高い赤
外線検出器であること見出して、本願請求項6の発明を
完成するに至り、本発明の液晶焦圧電素子の実用上有利
な製造方法を見出すべく鋭意研究を重ねた結果、種々の
方法の中でも、強誘電性ポリマーを二枚の電極間もしく
は少なくとも一方の電極の外側に基板が設けられている
二枚の電極間に挟持して得られた液晶素子に、特定の条
件でポーリング処理を施すという工程を含む方法が、簡
便でかつ効率のよい、しかも連続生産方式を容易に実現
することができる実用上特に有利な方法であること見出
して、本願請求項7及び8のそれぞれの発明を完成する
に至った。
すなわち本願請求項1の発明は、二枚の電極間に挟持さ
れた、双極子の配向した強誘電性液晶ポリマーからなる
ことを特徴とする液晶焦圧電素子であり、 本願請求項2の発明は、二枚の電極間に挟持された、双
極子の配向した強誘電性液晶ポリマーからなり、かつ該
二枚の電極の少なくとも一方の外側に基板が設けられて
いることを特徴とする液晶焦圧電素子であり、 本願請求項3の発明は、基板が、熱可塑性樹脂である請
求項2に記載の液晶焦圧電素子であり、本願請求項4の
発明は、基板が、ガラスである請求項2に記載の液晶焦
圧電素子であり、本願請求項5の発明は、少なくとも一
つの面に熱吸収材が積層されている請求項1〜4のいず
れかに記載の液晶焦圧電素子であり、 本願請求項6の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載
の液晶焦圧電素子からなることを特徴とする赤外線検出
器であり、 本願請求項7の発明は、二枚の電極間に強誘電性液晶ポ
リマーを挟持して得られた液晶セルを、該液晶ポリマー
が等方相を示す温度に加熱し、電界をかけながら該液晶
ポリマーが液晶相を示す温度まで徐冷することを特徴と
する液晶焦圧電素子の製造方法であり、 本願請求項8の発明は、少なくとも一方がその外側に基
板を設けられた二枚の電極間に、強誘電性液晶ポリマー
を挟持して得られた液晶セルを、該液晶ポリマーが等方
相を示す温度に加熱し、電界をかけながら該液晶ポリマ
ーが液晶相を示す温度まで徐冷することを特徴とする液
晶焦圧電素子の製造方法である。
まず、本発明の液晶焦圧電素子の構成を図面を参照しな
がら詳細に説明する。
第1図は、本発明に係わる液晶焦圧電素子の構成の一例
、を概略的に示す断面図である。
第1図中、1及び1aはそれぞれ熱吸収材の層を示し、
2及び6はそれぞれ基板を示し、3及び5はそれぞれ電
極(電極層)を示し、4は双極子の配向した強誘電性液
晶ポリマーの層を示す(なお、以下、双極子の配向した
強誘電性液晶ポリマーを、配向液晶ポリマーと略記する
ことがある。
〕。
第1図には、二層の熱吸収材の層1及び1aが設けられ
ている場合を示すが、必ずしもこれに限定されるもので
はな(、例えば第1図において層1及び1aのうちのい
ずれか一層のみを用いてもよく、両方とも用いない構成
としてもよい。
すなわち、本発明に係わる液晶焦圧電素子は、熱吸収材
を有するものであってもよく、あるいは熱吸収材を有し
ないものであってもよい。
熱吸収材を設ける場合、該熱吸収材は赤外線などの入射
光を効率的に熱として吸収できるように液晶焦圧電素子
の少なくとも一面に、通常層状にあるいは分散層として
、積層して設けるのが好まい。
本発明において、前記熱吸収材としては、各種のものを
使用することができるが、通常、赤外線などの入射光を
反射せずに効率的に熱を吸収するものが好適に使用する
ことができる。具体的には、例えば、カーボンブラック
等の従来熱吸収材として用いられているものを挙げるこ
とができる。
なお、前記熱吸収材は、通常、プラスチックフィルム、
ガラスなどの基板上、あるいは電極もしくは基板付きの
電極の面上に、塗布するなどして層状に設けて使用され
るが、所望により、例えば配向液晶ポリマー層中に粒状
に分散させるなどして、分散層として使用することもで
きる。
前記熱吸収材の層の厚さとしては、特に制限はないが、
例えば熱吸収材としてカーボンブラックを用いる場合に
は、通常1〜50μm程度の範囲内に設定するのが好適
である。
一方、配向液晶ポリマー層中に粒状のカーボンブラック
を分散させて用いる場合には、該カーボンブラックの粒
径は、通常、1〜5μmの範囲内とするのが好適である
。この粒状のカーボンブラックの配合割合は、用いる配
向液晶ポリマーに対して通常、3重量%以下とするのが
望ましい。
本発明に係わる、液晶焦圧電素子は、基板を有する構成
としてもよく、あるいは基板を有しない構成としてもよ
く、いずれでもよい。
基板を設ける場合、通常、第1図に例示するように二枚
の基板(基板2及び6)をそれぞれ前記二枚の電極(電
極3及び5)の外側に、少なくとも配向液晶ポリマーと
二枚の電極からなる積層体を挟持する形式で設けるのが
好ましいが、l・ずしもこれに限定されるものではなく
、目的に応じてこれらの二枚の基板のうちのいずれか一
方のみを用いる構成としてもよく、あるいは上記の二枚
の基板の外側にさらに基板を付加した構成としてもよく
、いずれでもよい。
本発明において、前記基板としては、公知のものなど各
種のものを使用することができる。
具体的には、例えば、通常のガラス、バイコールガラス
、石英もしくは石英ガラス等の特殊ガラスなどのガラス
、フッ化カルシウム、塩化ナトリウム、臭化カリウム、
アルミナなどの様々なセラミック、金属などの無機物系
の基板、各種のプラスチック、ゴム、紙などの有機物系
の基板、複合材料系の基板などを挙げることができる。
これらの中でも、経済性、凡用性、加工性などの点から
、熱可塑性樹脂などのプラスチック又はガラスが好まし
く、屈曲性に特に優れ、大面積化が著しく容易であり、
連続生産が特に容易であるなどの点から可撓性を有する
熱可塑性樹脂などの可撓性プラスチックが特に好ましい
前記熱可塑性樹脂としては、各種のものを使用すること
ができるが、中でも特に、例えばポリエチレンテレフタ
社し−)−(PET)、ポリエーテルスルホン(PES
) 、ポリカーボネート(PC)などの可撓性、強度、
耐熱性、透明性、耐久性などに優れたものが好適に使用
することができる。
なお、前記基板として可撓性及び強度等に優れたものを
用いることによって、例えば、基板をロール状のものと
して連続的に供給し、移送ローラー(等)により各工程
に連続的に移送し、製品や中間製品をロール状に巻き取
るなどの連続生産方式を特に好適に実現することができ
る。
基板を二枚もしくは二枚以上設ける場合には、これらの
基板として、同じ材質のものを用いてもよく、あるいは
相違した材質のものを用いてもよ(、いずれでもよい。
例えば、使用する二枚の基板のうちの両方をガラスとし
てもよく、両方を熱可塑性樹脂としてもよく、あるいは
一方の基板をガラスとし、他の一方の基板を熱可塑性樹
脂としてもよい。
なお、光を配向液晶ポリマー層に入射せしめて使用する
形式の焦圧電素子もしくは赤外線検出器においては、上
記の二枚の基板のうち少なくとも一方の基板を透明なも
のとし、この透明な基板を透明な電極の外側に設けて使
用するのが望ましい。
本発明において使用する前記基板の形状としては、特に
制限はなく、使用目的等に応じて各種の形状のものを使
用することができるが、通常、板状、シート状もしくは
フィルム状のものなどが好適に使用される。
基板の厚みは、基板の透明度、可撓性の程度、強度、加
工性などの材質、素子の使用目的などに応じて適宜選定
することができる0例えば、基板として上記例示の熱可
塑性樹脂のフィルムを用いる場合には、このフィルムの
厚さを、通常50〜500μm程度の範囲内に設定する
のが好ましい。
本発明に係わる液晶焦圧電素子において重要な点の一つ
は、該素子が、少なくとも二枚の層状電極により、少な
くとも配向液晶ポリマー(双極子の配向した強誘電性液
晶ポリマー)からなる層もしくは積層体を挟持してなる
積層構造を有する点である。
すなわち、本発明に係わる液晶焦圧電素子は、二枚の電
極により少なくとも配向液晶ポリマーが挟持された構成
のもであれば、二枚の電極により挟持されている中間層
は、配向液晶ポリマー層のみであっても、例えば第1図
に示すように配向液晶ポリマー層と熱吸収材層とからな
る積層体であっても、上記の熱吸収材粒子が分散した配
向液晶ポリマー層であっても、あるいは配向液晶ポリマ
ー層と例えば接着層や他の強誘電体層などの他の層との
積層体であってもよく、いずれでもよい。
第1図には電極3及び5がいずれも中間層のそれぞれの
面の全面にわたって設けられている構成の例を示すが、
必ずしもこれに限定されるものではなく、これらの電極
のうちいずれか一方あるいは両方を中間層の所定の面の
所望の部分にのみ設けてもよい。
すなわち、これらの電極の形状としては、特に制限はな
(、中間層の全面にわたるものとしてもよく、ストライ
プ状としてもよく、あるいは他の所望の形状としてもよ
く、いずれでもよい。
本発明において、前記電極としては、通常用いられるも
の、例えば、金属膜、導電性酸化物膜などの導電性無機
膜、導電性有機膜など各種のものを使用することができ
る。
本発明において、前記二枚の電極のうち少なくとも一方
の電極として、通常、透明もしくは半透明のものが好適
に用いられる。
この透明もしくは半透明の電極の具体例としては、例え
ば、NESA膜といわれる酸化錫膜、ITO膜といわれ
る酸化錫を混入した酸化インジウム膜、酸化インジウム
膜、金やチタンなどの蒸着膜状あるいは他の薄膜状の金
属もしくは合金などを挙げることができる。
これらの電極は、公知の手法などの各種の手法、例えば
、蒸着法、印刷法、塗布法、メツキ法、接着法など、あ
るいはこれらを適宜組み合わせた手法を用いて、例えば
配向液晶ポリマー層などの中間層、基板、熱吸収材の層
などの所定の面上に設けることができる。
なお、本発明の製造方法において、これらの電極は予め
基板もしくは基板付きの熱吸収材層等の面上に設けて使
用するのが好ましい。
本発明において、前記強誘電性液晶ポリマーとしては、
強誘電性の液晶状態をとるポリマー(ホモポリマー又は
コポリマー)もしくはポリマーブレンドもしくはポリマ
ー組成物のいずれのものをも使用することができる。
すなわち、ポリマー分子自体が強誘電性の液晶特性を示
す強誘電性高分子液晶(ホモポリマー又コポリマー又は
それらの混合物)、強誘電性高分子液晶と通常のポリマ
ーとの混合物、強誘電性低分子液晶と通常のポリマーと
の混合物、強誘電性高分子液晶と強誘電性低分子液晶、
強誘電性高分子液晶と強誘電性低分子液晶と通常のポリ
マーとの混合物などの、すべての強誘電性を示す液晶ポ
リマーを使用することができる。
前記強誘電性高分子液晶の中でも、例えば、カイラルス
メクティックC相をとる側鎖型強誘電性高分子液晶が好
適に使用することができる。
本発明において用いられる強誘電性高分子液晶の具体例
としては、例えば、以下に示すものなどを挙げることが
できる。
(a)側鎖に強誘電性の液晶特性を発現する基を有する
強誘電性の液晶ポリマー、(b)ポリマー分子と低分子
液晶化合物が水素結合等により付加体を形成してなる強
誘電性の液晶ポリマー、(C)上記(b)以外の強誘電
性の液晶性低分子化合物をポリマーに含有させることで
強誘電性の液晶特性が発現するもの、あるいはこれらの
混合物などを使用することができる。これらの各種の強
誘電性液晶ポリマーの中でも、特にカイラルスメクティ
ックC相(SmC”相)をとるものが好ましい。
前記(a)のタイプの強誘電性液晶ポリマーの具体例と
しては、例えば、以下の各々の一般式からなる繰り返し
単位を有するポリマー、コポリマー又はこれらのブレン
ド物等を挙げることができる。
〔1〕ポリアクリレート系(特願昭61−305251
号及び特願昭62−106353号として本出願人が出
願) イCH,−CH弁 C0O−(CH汁rO−R+ 〔式中、kは1〜30までの整数であり、であり、Xは
−COO−又は−0CO−であり、R2は−C00R3
、−0CORz、−〇R3、又は−R3であり、ここで
R3は (式中、m及びnは、各々独立に、0〜9の整数であり
、qは、0又は1であり、R4及びR5は、それぞれ−
CL、ハロゲン原子又はCNであり、但し、R1が−C
I+、である場合には、nは0ではなく、C1は不斉炭
素原子を表し、C(−k) はn≠0の場合不整炭素原
子を意味する。)で表される基を表す。〕このポリマー
の数平均分子量は、好ましくは、1.000〜400,
000である。1,000未満であるとこのポリマーの
フィルム、塗膜としての成形性に支障を生じる場合があ
り、一方、4oo、oooを超えると応答時間が長くな
る等の好ましくない結果の現れることがある。そして、
数平均分子量の特に好ましい範囲は、R9の種類、kの
値、R1の光学純度等に依存するので一概に規定できな
いがl、000から200,000である。
このポリマーの一般的な合成方法は、下式、C12,C
H coo−+co六OR。
(ここで、k、R,、R2、R3、R4、R1、m及び
nは前記のものである。) で示されるモノマーを公知の方法で重合することにより
得ることができる。
なお、ポリアクリレート系のうち、次式で示す液晶のS
wC”相を示す温度Tle”、書き込み電圧■6及び平
均分子fM。の例を示すと、次の通りである。
(a)  k=12.M、=5300.T、c”  :
5〜12 ”C1V、:5V (b)  k=14.M、=6500.T、c”  :
13〜31°C1V、:5V (n)ポリエーテル系(特願昭61−309466号と
して本出願人が出願したものなど)(式中、kは1〜3
0の整数であり、 あり、Xは−COO−又は一0CO−であり、R1は−
C00Ri、−0COIh、又は−0R3であり、ここ
でR3(式中、m及びnは、各々独立に、0〜9の整数
であり、qは、0又は1であり、R4及びR3は、それ
ぞれ−CH,、ハロゲン原子又はCNであり、但し、R
1が−CH,である場合には、nは0ではなく、C0は
不斉炭素原子を表し、C(°) はn−1の場合不整炭
素原子を意味する。)で表される基を表す。〕このポリ
マーの数平均分子量は、好ましくは、1.000〜40
0,000である。1,000未満であるとこのポリマ
ーのフィルム、塗膜としての成形性に支障を生じる場合
があり、一方40o、oo’oを超えると応答速度が遅
くなる等の好ましくない結果の現れることがある。そし
て、数平均分子量の特に好ましい範囲は、R,の種類、
kの値、R1の光学純度等に依存するので一概に規定で
きないが、1.000〜200.000である。
このポリマーの一般的な合成方法は、下記一般式 %式% Xは前記のものである。) で示される七ツマ−を公知の方法で重合することにより
得ることができる。
なお、ポリエーテル系のうち、次式で示す液晶のSn+
じ相を示す温度T3♂、書き込み電圧V。
及び平均分子量M、、の例を示すと、次の通りである。
(a)k=8.M、l=2800.T、c” 24〜5
0°C9v、:3v (b)k=10.M、=2400.T、c”  :19
〜50℃、V4:3V (I[)ポリシロキサン系(特願昭62−114716
号として本出願人が出願したものなど)−40−Si′
+− L4CH行o−Rt (式中、Rtは低級アルキル基であり、kは1〜30の
整数であり、 R3は−COOR,、−〇R4、又は−0COR4、X
は−COO−又は−0CO−であり、ここでR4は (式中、m及びnは、各々独立に、0〜9の整数であり
、qは、0又は1であり、R3及びR6は、それぞれ−
C1(3、ハロゲン原子又はCNであり、但し、R6が
−CH,である場合には、nは0ではなく、C″は不斉
炭素原子を表し、C(1))はn−1の場合不整炭素原
子を意味する。)で表される基を表す。
〕 このポリマーの数平均分子量は、特に限定されないが、
1.000〜400,000であることが好ましい。こ
の数平均分子量が1,000未満ではこのポリマーのフ
ィルム塗膜としての成形性に支障を生じる場合があり、
一方、400.000を超えると電解応答速度が遅い等
の好ましくない結果の現れることがある。数平均分子量
の特に好ましい範囲は、R1基の種類、k、m、nの値
、R4基の光学純度等に依存するので一概に規定できな
いが、通常、i、ooo〜200,000である。
このポリマーは例えば、下式、 R。
−GO−5i+− (式中、R1は前記と同じ意味を有する。)で表される
繰り返し単位からなるアルキルヒドロポリシロキサンと
下式 %式% (式中、R2、R3、R4、Rs、 k、 m、及びn
は前記と同じ意味を有する。) で表される液晶ユニット化合物とを一定条件で反応させ
ることにより合成することができる。
なお、ポリシロキサン系のうち次式で示す液晶5LIC
”相を示す温度TSど、書き込み電圧V4及び平均分子
量M7の例を示すと、次の通りである。
(a)k=6. M+、=16400. T、c”  
: 70〜90°c、    Vd=IV (b)k=8.M、=15000.T、c”  : 3
9〜91”c、    V、+=IV [IV)ポリエステル系(特願昭61.−206851
号として本出願人が出願したものなど)〔式中のR8は
H,C1h又はC,R5、Lは1〜20の整数、kは1
〜30の整数、Aは0(酸素)又は−COO−、mは0
又は1、 Xは−COO−又は−0CO−、R3は−COOR,、
−〇C0R4、−OR4、−COR4又は−R4であっ
て、ここでR4は(式中、m及びnは、各々独立に、0
〜9の整数であり、qは、0又は1であり、R1及びR
4は、それぞれ−CH,、ハロゲン原子又はCNであり
、但し、R6が−CLである場合には、nはOではなく
、C1は不斉炭素原子を表し、01″ はn−1の場合
不整炭素原子を意味する。)で表される基を表す。
〕 又は、 〔式中のしは1〜20の整数、kは1〜30の整数、A
は○(酸素)又は−COO−、mは0又は1であり、R
1は Xは−COO−又は−0CO−、R,は−COOIh、
−0CORx、−0R1、−COR,又は−R3であっ
て、ここでR3は(式中、m及びnは、各々独立に、0
〜9の整数であり、qは、0又は1であり、R4及びR
7は、それぞれ−CH,、ハロゲン原子又はCNであり
、但し、R1が−CI!である場合には、nはOではな
く、CIは不斉炭素原子を表し、C(*)はn−1の場
合不整炭素原子を意味する。)で表される基を表す。
〕 これらのポリマーは、通常のポリエステルの縮重合反応
によって得られる。即ち、上記構造の二塩基酸又はこれ
らの酸クロライドと、二価アルコールの縮重合反応によ
って得られる。
これらのポリマーの数平均分子量1,000〜40.0
00の範囲にあることが好ましい。この分子量が1,0
00未満ではこのポリマーのフィルムや塗膜としての成
形性に支障が生じる場合かり、一方、400.000を
超えると応答速度が遅い等の好ましくない結果の現れる
ことがある。
数平均分子量の特に好ましい範囲は、R2の種類、kの
値、R4の光学純度等に依存するので一概に規定できな
いが、通常1,000〜200,000である。
(V) 前記(1)ポリアクリレート系、(II)ポリエーテル
系、(I[[]ポリシロキサン系及び(rV)ポリエス
テル系の繰り返し単位を含む共重合体。
前記(I)〜(IV)の繰り返し単位を含む具体例とし
ては次のものがある。
■(I)の繰り返し単位と、以下の繰り返し単位を含む
共重合体。
R+        R+          R+(
式中R1はH,CI、 、CI、 F 、 Br、又は
■であり、R2はC3〜、。のアルキル又はアリールで
ある。)この共重合体の数平均分子量M7はi、oo。
〜400,000であり、好ましくは1. 000〜2
00,000である。
また、(1)の繰り返し単位は、20〜90%が好まし
い。
■CI)の繰り返し単位の前駆体単量体であるcoz=
crt C00(CHけ* OR+ と以下の単量体との重合によって得られる共重合体。
〔式中、R1はC+’%/z。のアルキル又はアリール
(液晶性ヲ有スるビフェニル、フェニルベンゾエート等
を含んでいてもよい、)である。〕■〔!〕の繰り返し
単位と+CHz・CI+? COO(CHけL ORz の繰り返し単位を含む共重合体。
(式中りは1〜30の整数であり、R2はあり、Xは−
coo−、−oco−又は−C1(=N−であり、R4
は−COORi、−0CORh、−〇R6又は−R6で
あり、Rhは01〜1・のアルキル、フルオロアルキル
又はクロロアルキルである。) 本発明に用いられる強誘電性液晶ポリマーとしては、ポ
リマー中の側鎖の末端部分に不斉炭素が1又は2.存在
するものに限定されるものではなく、側鎖の末端部分に
不斉炭素が3以上含まれるものも使用できる。
また、前記強誘電性液晶ポリマーに5raC”を有する
低分子液晶を混合したものも使用できる。
前記(ロ)のタイプの強誘電性液晶ポリマーとして、例
えばプロトン供与体及び/又はプロトン受容体をそれぞ
れに有するポリマーと低分子化合物とのブレンド物(特
願昭61−169288号として本出願人が出願したも
のから類推できる)等を挙げろことができる。
この液晶ポリマーとしては、例えば下記に示す低分子液
晶とポリビニルアセテートとが水素結合して高分子状と
なっているものがある。
強誘電性低分子液晶としては、例えば、次のものがある
■ C8゜ (ここで、kは3〜30の整数である。)■ 4− (
4’ −(12−ジメチロールプロピオニルオキシドデ
シルオキシ)ベンゾキシ〕安息香酸2−メチルブチルエ
ステル ■ 4−(4’ −(12−(2,2−ジアセトキシプ
ロピオニルオキシ)ドデシルオキシ)ベンゾキシ〕安息
香酸2−メチルブチルエステル■ 4’−(12−ジメ
チロールプロピオニルオキシドデシルオキシ)ビフェニ
ル−4−カルボン酸2−メチルブチルエステル ■ 4’ −[12−(2,2−ジアセトキシプロピオ
ニルオキシ)ドデシルオキシ〕ビフェニルー4−カルボ
ン酸2−メチルブチルエステル■ 4’ −(4’ −
(12−ジメチロールプロピオニルオキシドデシルオキ
シ)ベンゾキシ〕ビフェニルー4−カルボン酸2−メチ
ルブチルエステル ■ 4’ −(4’ −(12−(2,2−ジアセトキ
シプロピオニルオキシ)ドデシルオキシ)ベンゾキシ〕
−ビフェニルー4−カルボン酸2−メチルブチルエステ
ル ■ 4− (4’ −(12−ジメチロールプロピオニ
ルオキシドデシルオキシ)ビフェニル−4′−カルボニ
ルオキシ〕安息香酸2−メチルブチルエステル ■ 4−〔4“−(12−(2,2−ジアセトキシプロ
ピオニルオキシ)ドデシルオキシ)ビフェニル−4′−
カルボニルオキシ〕安息香酸2−メチルブチルエステル 前記(C)のタイプの強誘電性液晶ポリマーとしては、
例えば強誘電性低分子液晶と熱可塑性非晶質ポリマーと
のブレンド物〔特願昭59−169590号(特開昭6
1−47427号)として本出願人が出願)等を挙げる
ことができる。
この液晶は、熱可塑性非晶質ポリマー10〜8QwL%
と、低分子液晶90〜20wt%とからなる液晶組成物
であって、本来は、自己形状保持能力がない低分子液晶
に特定の非晶質ポリマーを一定量加えることによって、
この混合物をフィルム等に形成することを可能にし、こ
のフィルム状等にすることにより自己形状保持能力を付
与したものである。
この液晶組成物に用いられる熱可塑性非晶質ポリマーと
しては、ポリスチレン、ポリカーボネート等の光学的異
方性を存しないものが用いられる。
また、低分子液晶としては、例えば ■ DOBAMBC(P−デシロキシベンジリデン−ア
ミノ−2−メチルブチルシンナメート)■ 4′−オク
チルオキシビフェニル−4−カルボン酸2−メチルブチ
ルエステル ■ 4− (4”−オクチルオキシビフェニル−4′−
カルボニルオキシ)安息香酸2−メチルブチルエステル ■ 4−オクチルオキシ安息香酸4−(2−メチルブチ
ルオキシ)フェニルエステル ■ 4′−オクチルオキシビフェニル−4−カルボン酸
3−メチル−2−クロロペンチルエステル■ 3−メチ
ル−2−クロロベンクン酸オクチルオキシビフェニル−
4−エステル ■ p−へキシルオキシベンジリデン−p′−アミノ−
2−クロロプロピルシンナメート■ 4−(2−メチル
ブチルベンジリデン)−4′−オクチルアニリン等のS
mC“相をとる強誘電性の液晶化合物が用いられる。
本発明において、前記強誘電性液晶ポリマーは、その双
極子を配向して二枚の電極に挟持して前記したように単
独層、分散層、他の層との積層体などの中間層として使
用するが、この配向液晶ポリマー層(双極子の配向した
強誘電性液晶ポリマーの層)の層厚としては、用いる液
晶ポリマーの種類、配向液晶ポリマーの屈折率、素子の
使用目的などに応じて異なるので一様に規定することが
でない、通常1〜10μm程度の範囲内に設定するのが
好ましい。
なお、配向液晶ポリマーの層厚dと該配向液晶ポリマー
の屈折率との積ndが、入射光の所望の波長の整数倍に
なるようにdを選定することにより特定の波長の光を選
択的に効率よく吸収することも可能である。
本発明の製造方法において、前記強誘電性液晶ポリマー
を前記二枚の電極間に挟持する方法としては、特に制限
はなく、公知の方法などの各種の方法を用いるころがで
きるが、通常次に示す方法が特に好適に使用できる。
すなわち、電極付の基板(フィルム)に強誘電性液晶ポ
リマーを塗布し、該液晶ポリマー層にもう一方の電極付
き基板(フィルム)を重ね合わせて液晶セルを作製する
。この液晶セル中の液晶分子は大抵の場合、基板に平行
な方向を向いているが、界面の性質上垂直となってしま
う場合もありうる。この場合、予め基板の内側(液晶側
)にポリイミド、PVA,PVDF等の高分子膜を設け
ると液晶分子を基板と平行に配向させやすくなる〔なお
、以下、この液晶分子の配向のことを、液晶分子の双極
子の配向と区別するために、分子配向と略記することが
ある。〕 ここで強誘電性液晶ポリマーの塗布法としては、特に制
限はないが、通常次に示す(a)溶媒稀釈法、(b)直
接塗布法などが好適に使用できる。
(a)溶媒稀釈法 前記強誘電性液晶ポリマーを溶媒に溶かし基板に塗布し
た後、溶媒を蒸発させ均一な膜を得る。
この際、溶媒として例えば、ジクロロメタン、トルエン
、キシレン、テトラヒドロフラン(THE)等を用い、
稀釈濃度を、通常5〜40%程度の範囲内とするのが、
好適である。稀釈濃度が、この範囲外ではむらができて
しまい均一な膜が得られないことがある。
(b)直接塗布法 強誘電性液晶ポリマーを溶媒に溶かさずに等方相あるい
はスメクティックA相、カイラルスメクティックC相、
ネマティンク相などの流動性を存する状態でバーコータ
ーもしくはグラビアコーター等を用いて基板上に直接塗
布する。
本発明、の製造方法においては、強誘電性液晶ポリマー
の層を上記の如く塗布法など電極付き基板等の下地に設
ける際もしくは設けたのちに、所望により該強誘電性液
晶ポリマーに分子配向処理(液晶分子の配向を目的とす
る処理)を施すことができる。この分子配向処理をを施
すことにより、液晶分子の双極子の配向処理(ポーリン
グ処理)の効果、ひいては液晶焦圧電素子の性能をさら
に高めることもできる。
この分子配向処理は、公知の方法などの各種の方法によ
って行うことができるが、通常例えば、次に示す方法を
用いて好適に行うことができる。
以下に強誘電性液晶ポリマーの層4bの、より具体的な
形成方法及び分子配向処理の方法の例を図面を参照しつ
つ詳細に説明する。
第3図は、本発明の液晶焦圧電素子の製造工程における
強誘電性液晶ポリマーの塗布法の一実施例を示す塗布過
程の状態を表す断面図である0図中、8は、強誘電性液
晶ポリマー4aを、電極5を有する基板6上に塗布・分
子配向せしめ強誘電性液晶ポリマーを形成させるための
塗布棒であり、7は加熱装置付固定台である。
塗布棒8の形状としては特に制限はないが通常、円筒状
のヘラやヘラ状の棒等が好適に用いられる。
この塗布棒は、所望により加熱されていてもよい。
第3図の塗布法では、塗布棒8を、基板6及び固定台7
に対して速度Vで移動又は往復させることによって効率
よく分子配向製膜することができる。ここで、速度Vは
、通常l〜1000M/秒、好ましくは5〜600fi
/秒の範囲とするのが好適である。強誘電性液晶ポリマ
ー材4aもしくはその分子配向された層4bは、塗布棒
8によって荷重Wを与えられている。この荷重Wは、線
圧力として、通常0.5〜100kg/11、好ましく
は1〜30kg10+の範囲とするのが好適である。
また、液晶ポリマー材4a及び液晶ポリマー層4bは固
定台7によって加熱されている。その温度は分子配向の
効果を高める点からスメクティックA相と等方相の混和
、スメクティックA相、あるいはカイラルスメクティッ
クC相等の液晶状態に保たれる温度範囲に設定するのが
好ましい、この温度調節を行うために、固定台7の加熱
装置には温度コントローラが設けられていることが望ま
しい。
なお、液晶ポリマー4aは、前記強誘電性液晶ポリマー
に適切な溶剤等を添加して、塗布膜を形成しやすいよう
な粘度範囲の流動体もしくは半流体として使用するのが
望ましい。
用いる溶剤としては、本発明の目的に支障を生じないも
のであれば、特に制限はないが、用いた溶剤は、上記製
膜工程において、加熱により揮発除去するので、揮発性
の溶剤を用いることが好ましく、具体的には前記例示の
溶媒を挙げることができる。
また、前記液晶ポリマー材4aは、所望により、粘度付
与材、バインダー、可塑剤などの添加剤を適宜添加して
用いてもよい。
このようにして得られた片面に電極付基板を有する分子
配向した強誘電性液晶ポリマーの層4bは、その面上に
直接蒸着等により電極を設け、さらに所望により基板を
用いて挟持するかあるいは、予め導電性膜を有する基板
によって挟持するかして、例えば第1図に示す如き構成
の本発明の液晶焦圧電素子として仕上げることができる
さらに本発明の分子配向した強誘電性液晶ポリマーの層
4bは、次のような塗布・分子配向方式によっても好適
に形成することができる。
第4図は、その塗布工程の概要を示す断面図である。第
4図において、ロール12から液晶セルの巻取り用ロー
ルによって電極付高分子フィルム9を速度Vで連続的に
移行せしめ、その途中で9の面上に、ノズル16から前
記の如き液晶ポリマー材4aを押出、塗布棒11及び1
1′で荷重Wにより圧縮せしめ、分子配向した強誘電性
液晶ポリマーの層4bを形成せしめ、さらに、この層4
bの面上に、ロール14から移動する電極付高分子フィ
ルム10を、重ね合わせ用ローラ15を用いて積層接着
せしめ、例えば少なくとも一方が透明高分子フィルム付
の透明電極である電極付高分子フィルム(9及び10)
に挟持された液晶セルとして、送り用ローラにより次の
工程に送られる。
ここで、移動速度V及び荷重Wは、前記の範囲として実
施することができる。
塗布棒11及び11′は、ローラ状の回転体であっても
よ(、ローラ状、ヘラ棒状などの種々の形状の固定体で
あってもよい。
また、塗布棒11もしくは1ビや重ね合わせ用ローラ1
5などのローラは、前記同様、所望に応じて加熱されて
いてもよい。
第4図の方法に用いる高分子フィルムとしては、特に制
限はないが、屈曲性を有するものが好ましく、その少な
くとも一方は、前記例示の如き透明な電極を有する透明
高分子フィルムとするのが好ましく、そのような透明高
分子フィルムとして、例えば、前記例示の熱可塑性樹脂
などが好適に用いるとかできる。
この製膜積層を行うに際しての条件としての温度は、前
記第3図に示した方法の温度範囲に設定して行うことが
できる。
なお、この加熱によって液晶分子の分子配向を促進し、
用いた溶剤を揮発除去することができ、接着積層を効果
的に行うことができる。
この第4図に例示した方法を用いることによって、本発
明の液晶焦圧電素子の生産ラインを容易に連続化するこ
とができ大面積素子や、屈曲性のある素子を、を利に量
産することができる。
本発明の液晶焦圧電素子の製造方法において重要な点の
一つは、以上のようにして作製されだ液晶セル(基板を
有しない二枚の電極又は少なくとも一方が基板を有する
二枚の電極により挟持された、強誘電性液晶ポリマーも
しくは分子配向処理された強誘電性液晶ポリマーからな
る中間層を有する積層体)を、該液晶ポリマーの双極子
を配向させるべく、該セル中の強誘電性液晶ポリマーが
等方相を示す温度に加熱し、電界をかけながらゆっくり
と該液晶ポリマーが液晶相を示す温度まで降温するとい
う方法を用いる点である。
この際、用いる電界強度は、通常、1〜7MV/m程度
の範囲内に設定するのが好適であり、降温速度は、通常
、10°C/1Iin以下、好ましくは3°C/…in
以下とするのが好適である。
以上のようにして、本発明に係わる液晶焦圧電素子を得
ることができる。
本発明の液晶焦圧電素子は、素子の構成材として特定の
無圧電材すなわち強誘電性液晶ポリマーを用いているの
で、焦圧電特性に優れ、従来法に比べて著しく簡便に製
造することができ、しかも、特に基板として熱可塑性樹
脂などの可撓性を有するプラスチックフィルム等を用い
ることにより、十分な屈曲性を仔し、かつ大面積の焦圧
電素子を容易に実現することができるなど利点を有する
実用上著しく有利な液晶焦圧電素子であり、例えば、赤
外線センサー、温度センサーをはじめとするセンサー分
野もしくは情報分野などの種々の分野に好適に利用する
ことができる。
本発明の液晶焦圧電素子の製造方法は、上記の特定の構
成材料を持ち、かつ特定の段階で特定のポーリング処理
を施すという方法を用いているので、上記の優れた特長
を有する焦圧電素子を従来法に比べて大幅に簡便に得る
ことができ、しかも連続的生産方式による量産を容易に
実現することができるなどの利点を有する実用上特に有
利な液晶焦圧電素子の製造方法である。
本発明の赤外線検出器は、本発明の液晶焦圧電素子を用
いるほかは、公知の焦圧電素子もしくはそれと同様の検
出原理を有する素子を用いた赤外線検出器と同様な構成
のものとすることができる。
以下に、本発明の液晶焦圧電素子及びこれを用いて得る
ことができる赤外線センサー、温度センサー等の感熱型
のセンサーの動作原理について、図面を参照しながら説
明する。
第5図は、本発明の液晶焦圧電素子の一例に外部回路A
を設けたセンサーの構成例を概略的に表す断面図であり
、図中の3及び5はそれぞれ電極を示し、4は双極子の
配向した強誘電性液晶ポリマーの層を示しi (t)は
回路Aに、時間tにおいて流れる電流を表す。
第5図に示す素子に、第6図(a)に示すように時間1
=0においてステップ状の熱量Qが加わった際に、回路
Aに流れる電流の時間変化i (t)は、次の式(1) %式% 〔但し、式(1)中のP、は、双極子の配向した強誘電
性液晶ポリマーの自発分橿を示し、Cは該液晶ポリマー
の熱容量を示し、Kは、センサーと周辺との熱コンダク
タンスを示し、Toは初期温度を示し、dPs /dT
は、該液晶ポリマーの焦電係数を示す。また、を及び1
(t)は、それぞれ前記同様の意味を表す、〕 なお、第6図は、第5図に示す素子に、熱量Qをステッ
プ状に印加及び消去した際に流れる電流1(t)の様子
を示す略示図であり、(a)にはQの時間変化を示し、
(b)には1(t)を示す。
以上のようにして、本発明の赤外線検出器を構成するこ
とができる。
本発明の赤外線検出器は、上記の優れた特徴を有すると
ころの本発明の液晶焦圧電素子を用いているので、比感
度等に優れ、屈曲性を有し、かつ大面積化が容易なので
実質的な感度を大幅に向上させることができ、しかも製
造が簡便であるなどの利点を有する実用上有利な赤外線
検出器であり、各種の赤外線検出分野に好適に利用する
ことができる。
〔実施例〕
(実施例1) ITO付ガラスセルに下記の強誘電性液晶ポリマー(以
下液晶Aと呼ぶ)を挟んだ。なお該ガラスセルの片面は
熱吸収を良くするために、カーボンブラックを塗布しで
ある。電極面積1d、セル厚は1.czmである。素子
の構成は第7図に示す。
なお、第7図において本実施例1の場合は熱吸収材の層
がカーボンブラック(層厚10μm)、基板2.6はと
もにガラス(厚さ1.5 trm )の層、電極3.5
はともにITO(膜厚0.1μm)、配向液晶ポリマー
の層4の材料は液晶A(層厚1μm)とした。
相転移挙動 24℃    50°C98°C Cryst  ←→Sn+C” ←→SmA  廿11
s。
24°C47°C87°C Cryst  :結晶あるいはガラス状Sac”:カイ
ラルスメクティックC相SmA   :スメクティソク
A相 Iso   :等方相 セルを100°Cまで加熱し液晶を等方相にした後、電
極間に2■の電圧をかけて3°C/n+inの速度で4
5°Cまで徐冷した後、電界をきった。45°Cにおい
てセルにAOモジュレータを用いて変調をかけレーザ光
(YAGレーザ−)を当てると電極間にピーク電流0.
2μAが流れた。
第8図はその電流れた電流の時間変化の結果を示す。液
晶の熱容量は1.2X10−’  JK−1、電流の減
衰時間がQ、 l secであったのでKは1.2×1
0−’J K−’5ec−’である。また、この液晶の
焦電係数はSmA−+Sn+C”相転移点Tc近傍にお
いてp= 4 X 10−’cm−”K−’であルノテ
加えラレタ熱量はQ=6 X 10−3Jsec −’
T:ある。
30°Cでは焦電係数の値が1桁以下小さくなるので、
ピーク電流も小さくなる。よってTCにより近い温度で
使用することが望ましい。
(実施例2) −辺の長さが5 cmの正方形のITO電極付PETフ
ィルムにバーコーターを用いて液晶Aを塗布した。具体
的には液晶Aをジクロロメタンで20%希釈したものを
用いた。溶媒蒸発後の液晶ポリマーの膜厚は3μmであ
った。これに同じ<ITO電極付のPETフィルムを重
ね合わせ、得られたセルを100 ”Cに加熱した後、
4■の電圧をかけながら3°(/winで徐冷し45°
Cにした。
(実施例3) ITO電極付PETフィルム(5X5cm+)にパーコ
ーターを用いて液晶Aを直接塗布した。塗布前の液晶A
の温度は100°Cで等方相であるが、PETフィルム
は室温程度なので塗布するときの液晶の温度は100°
C以下のSA相の温度域になっていると思われる。塗布
後の膜厚は2μmであった。塗布後、実施例2と同様の
操作をした。
(比較例1) 液晶Aに代えて下記の低分子強誘電性液晶を用いて実施
例3と同様の操作をした。
但し、この液晶は等方相への転移温度が55°Cなので
60°Cの等方相で塗布した。塗布後、液晶層の膜厚は
不均一で液晶のほとんど塗布されていない部分もあった
。すなわち、低分子強誘電性液晶を用いる場合このよう
な簡便な塗布方法により、素子の作製はできなかった。
(実施例4) 実施例2と同様の操作によりPETフィルムセルを作製
した。フィルム表面には熱吸収材を塗布せずに透明なま
まにしておいた。またセルの大きさは2 X 2 cm
とし、セル厚は3μmとした。
このようにセル表面を透明にした場合、干渉効果により
特定の波長の赤外線を選択的に検知することが可能にな
る。
上記セルにニクロム線光源及び回折格子を用いて約50
00 nmの赤外線を照射した。このときセルにピーク
電流0.16μAが流れた。第9図はその除波れた電流
の時間変化のチャートを示す。
なお、フィルムに塗布した液晶Aの屈折率は1.8であ
るのでnd〜5000である。
一方間様にしてキセノンランプ(スペクトルのピークは
約500 nm)を用いたところ検知できるだけの電流
は流れなかった。すなわち、この素子は高い波長選択性
を有することがわかった。
(実施例5、比較例2及び3) 焦圧電素子材料として第1表に示す結晶性の無機物(比
較例2)、高分子の強誘電体(比較例3)、及び液晶A
(実施例5)を用い、実施例1と同様の操作で素子を作
製し、第1表に示す特性を測定した。結果を第1表に示
す。
第1表 材料 p(nc−cm−” K−’) p/ e ’ 
 動作温度比較例2 LiTa0:+ a)  19 
  0.4比較例3 PVh ”   3   0.3
  50〜60°C実施例5液晶A    4    
1.0  25〜45°C1ゝ1  とも出典はJ、A
ppl、Phys、 60,2778,1986b) 
 ポリフッ化ビニリデン 第1表中のpは焦電係数、ε′は複素誘電率の実部を表
し、ε=εL  i  tzである。
p及びε′は実施例工で述べたガラスセルを用い測定し
た。pは焦電素子の電流特性を表しているが、本発明の
液晶はLiTa0iに比べて少し劣る。しかし、電圧特
性を表すP/ε′は大きな値になっており従来の無機物
あるいは高分子強誘電体に比べて優れている。使用温度
に関しては高分子誘電体は室温より高い60°C付近に
しなければならないが、液晶Aでは室温程度で十分使用
可能である。
〔発明の効果〕
本発明によると、素子の構成要素として特定の無圧電材
すなわち双極子の配向した強誘電性液晶ポリマーを用い
ているので、焦圧電特性に優れ、従来法に比べて著しく
簡便に製造することができ、しかも、特に基板として熱
可塑性樹脂などの可撓性を有するプラスチックフィルム
等を用いることにより、十分な屈曲性を有し、かつ大面
積の焦圧電素子を容易に実現することができるなど利点
を有する実用上著しく有利な液晶焦圧電素子を提供する
ことができる。
また、本発明の方法によると、素子の構成材料として強
誘電性液晶ポリマーを用い、かつ特定の段階で特定のポ
ーリング処理を施すという方法を用いているので、上記
の優れた特長を有する焦圧電素子を従来法に比べて大幅
に簡便に得ることができ、しかも基板の種類等を適宜選
定することにより連続的生産方式による量産を容易に実
現することができるなどの利点を有する実用上特に有利
な液晶焦圧電素子の製造方法を提供することができる。
さらに、本発明によると、上記の優れた特長を有すると
ころの本発明の液晶焦圧電素子を用いているので、比感
度等に優れ、屈曲性を有し、かつ大面積化が容易なので
実質的な感度を大幅に向上させることができ、しかも製
造が簡便であるなどの利点を有する実用上有利な赤外線
検出器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係わる液晶焦圧電素子の構成の一例
を概略的に示す断面図である。 第1図中、1及び1aはそれぞれ熱吸収材の層を示し、
2及び6はそれぞれ基板を示し、3及び5はそれぞれ電
極を示し、4は双極子の配向した強誘電性液晶ポリマー
の層を示す。 第2図は、従来の、焦電気的な研究に用いられた液晶セ
ルの構成を概略的に示す断面図である。 第2図中の1′はガラス基板、2′は基板、3′はCr
−Auフィルム(電極)、4′はITO膜(電極)、5
′はラビング処理′されたポリマー(RUBBED P
OLYM[ER) 、6 ’はポリイミド製のスペーサ
ー、7′は強誘電性液晶化合物を表す。 第3図は、本発明の液晶焦圧電素子の製造工程における
強誘電性液晶ポリマーの塗布法の一実施例を示す塗布過
程の状態を表す断面図である。 図中の4aは強誘電性液晶ポリマーの層を示し、5は電
極を示し、6は基板を示し、7は加熱装置付固定台を示
し、8は塗布棒を示し、■は速度を示し、Wは荷重を示
す。 第4図は、本発明の液晶焦圧電素子の製造工程においる
強誘電性液晶ポリマーの塗布法の一実施例を示す塗布過
程の状態を表す断面図である。 図中の4aは強誘電性液晶ポリマー材を示し、4bは強
誘電性液晶ポリマーの層を示し、9及び10は電極付高
分子フィルムを示し、11及び11′は塗布棒を示し、
12及び140−ルを示し、13はローラを示し、15
は重ね合わせ用ローラを示し、16はノズルを示し、■
は速度を示し、Wは荷重を示す。 第5図は、本発明の液晶焦圧電素子の一例に外部回路A
を設けたセンサーの構成例を概略的に表す断面図であり
、図中の3及び5はそれぞれ電極を示し、4は双極子の
配向した強誘電性液晶ポリマーの層を示し、1(t)は
回路Aに、時間tにおいて流れる電流を表す。 第6図は、第5図に示す素子に、熱量Qをステップ状に
印加及び消去した際に流れる電流1(t)の様子を示す
略図であり、(a)にはQの時間変化を示し、(b)に
は1(t)を示す。 第7図は、実施例1において、作製した液晶焦圧電素子
の構成を概略的に示す断面図である。 第7図中、1は熱吸収材の層を示し、2及び6はそれぞ
れを基板を示し、3及び5はそれぞれ電極を示し、4は
双極子の配向した強誘電性液晶ポリマーの層を示す。 第8図は、セルにレーザー光を照射したときの電流変化
を示すグラフで第9図はセルに赤外線を照射したときの
電流変化を示すグラフである。 第7図 /、la、  効1萌l又’Qrビー 2.4  基哲 35,5   官金 第21!] 奉3図 貯 尾4図 域5図 劣ら 凹 鍵、7図 / 弘π図U精V盾 2、乙基扱 3.5 電極 4    由こ司書〉−品キ°リマ一〇1尾9図 く 手続補正書 昭和63年 6月29日

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.二枚の電極間に挟持された、双極子の配向した強誘
    電性液晶ポリマーからなることを特徴とする液晶焦圧電
    素子。
  2. 2.二枚の電極間に挟持された、双極子の配向した強誘
    電性液晶ポリマーからなり、かつ該二枚の電極の少なく
    とも一方の外側に基板が設けられていることを特徴とす
    る液晶焦圧電素子。
  3. 3.基板が、熱可塑性樹脂である請求項2に記載の液晶
    焦圧電素子。
  4. 4.基板が、ガラスである請求項2に記載の液晶焦圧電
    素子。
  5. 5.少なくとも一つの面に熱吸収材が積層されている請
    求項1〜4のいずれかに記載の液晶焦圧電素子。
  6. 6.請求項1〜5のいずれかに記載の液晶焦圧電素子か
    らなることを特徴とする赤外線検出器。
  7. 7.二枚の電極間に強誘電性液晶ポリマーを挟持して得
    られた液晶セルを、該液晶ポリマーが等方相を示す温度
    に加熱し、電界をかけながら該液晶ポリマーが液晶相を
    示す温度まで徐冷することを特徴とする液晶焦圧電素子
    の製造方法。
  8. 8.少なくとも一方がその外側に基板を設けられた二枚
    の電極間に、強誘電性液晶ポリマーを挟持して得られた
    液晶セルを、該液晶ポリマーが等方相を示す温度に加熱
    し、電界をかけながら該液晶ポリマーが液晶相を示す温
    度まで徐冷することを特徴とする液晶焦圧電素子の製造
    方法。
JP12504888A 1988-05-24 1988-05-24 液晶焦圧電素子、その製造方法及び赤外線検出器 Pending JPH01296216A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5359253A (en) * 1992-03-27 1994-10-25 U.S. Philips Corporation Piezoelectric material comprising a polymer network
US5833833A (en) * 1995-12-22 1998-11-10 Deutsche Telekom Ag Method of preparing a pyroelectric mixture and pyroelectric device
WO2007108441A1 (ja) * 2006-03-20 2007-09-27 Daikin Industries, Ltd. 焦電型赤外線センサ

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