JPH01290759A - 熱及び電気伝導性に優れた耐食性銅合金条の製造法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は熱交換器用フィン材又は電気・電子機器用部品
材等に使用される熱及び電気伝導性に優れた耐食性銅合
金条の製造法に関するものである。

（従来の技術） 熱及び電気伝導性に優れたＣｕ又はＣｕ合金の特性を損
なうことなく、腐食環境での耐食性を改善する方法とし
て、Ｃｕ又はＣｕ合金条の表面にＣｕ又はＣｕ合金より
電気化学的に卑な金属、即ち犠牲陽極効果を有する金属
を被覆する方法が提案されている。Ｃ１，、Ｉ又はＣｕ
合金に対して犠牲効果を有する金属としては数多くある
が、経済性及び効果の面から児て最も一般的と言われて
いるのがｚｎ又はＺｎを主成分とする合金でおる。そし
て半田付性及び加工性を向上させるために、ＣＵ又はＣ
ｕ合金条の表面にＺｎ又はＺｎ合金を被覆後、熱処理に
より被覆層を０口又はＣｕ合金とＺｎ又はＺｎ合金の拡
散層として用いることが多い。

（発明が解決しようとする課題〕 しかしその実施方法、具体的には被覆方法について問題
が多く、例えば電気メツキや化学メツキでは廃水処理費
用などのためコストアップとなり、）各社メツキでは薄
メツキが困難であり、かつ被膜の均一性が劣る。更に粉
末塗布法では塗装後の熱処理時に均一拡散層が形成され
にくい等の欠点がおる。

真空蒸着法は種々の長所を持ちながら１０−５〜１Ｑ−
６ｔｏｒｒの高真空を維持することが技術的、経済的に
むずかしく、更に被膜の密着性等に問題があり、Ｃｕ又
はＣｕ合金条の表面へのＺｎ又はＺｎ合金被覆の分野で
は、工業的に実用化されていない。

（課題を解決するための手段） 本発明はこれに鑑み種々検討の結果、熱及び電気伝導性
の優れた耐食銅合金条の製造法を開発したもので、Ｃｕ
又はＣｕ合金条の表面に、Ｚｎ、Ｚｎ合金又はこれ等の
拡散層を形成する熱及び電気伝導性の優れた耐食銅合金
条の製造法において、真空中で加熱したＣｕ又はＣｕ合
金条の表面に、Ｚｎ又はＺｎ合金を真空蒸着することを
特徴とするもので必り、真空蒸着時の蒸着圧力を１０−
４〜１℃ｏｒｒ、　Ｃｕ又はＣｕ合金条の加熱温度を１
００〜３５０’Ｃとして真空蒸着する。

即ち本発明は、常法に従って先ずＣｕ又はＣｕ合金条を
前処理として、アルカリ脱脂、電解脱脂等の脱脂処理と
、酸洗等の脱スケール処理を施し、真空蒸着に供するＣ
Ｕ又はＣｕ合金条の表面を清浄化する。これはＣｕ又は
Ｃｕ合金条の表面油分及び酸化膜がＺｎ又は７−ｎ合金
の密着性を低下し、ピンホールの発生の原因となるから
である。

前処理を施したＣｕ又はＣｕ合金条にＺｎ又はＺｎ合金
を真空蒸着する。この蒸着時にＣＵ又はＣｕ合金条を１
００〜３５０’Ｃ，好ましくは１５０〜３５０℃となる
ように減圧下又は不活性雰囲気などの非酸化性雰囲気下
で加熱し、１０−４〜１　ｔｏｒｒ好ましくは１０−３
〜１０−ｉ　ｔｏｒｒの圧力に保った蒸着至においてＺ
ｎ又はＺｎ合金を蒸着する。

蒸着源の加熱法は真空蒸着において一般に用いられてい
る抵抗加熱、誘導加熱又は電子ビーム照射を用いる。蒸
着膜厚の制御は蒸発源からの蒸発口の調整、シャッター
等による蒸気流の調整、おるいは条速の変更による蒸着
時間の調整等の方法を単独又は併用して行なう。

蒸着終了後、被覆層の酸化を防止するため、減圧下おる
いは不活性雰囲気などの非酸化性雰囲気下で１００’Ｃ
以下、好ましくは５０℃以下まで冷却し、大気中に開放
する。その後必要に応じて熱処理、冷間加工等を行なっ
て所定の寸法と性能を付与する。尚Ｚｎ合金を蒸着する
場合は蒸発源にＺｎ合金を用いるか、複数の蒸発源を使
用するか、又はＺｎと合金元素を層状に蒸着し、熱拡散
により合金化することで実施可能でおり、合金元素によ
って最も好適な方法を採用すればよい。

（作　用） 本発明はＺｎ又はＺｎ合金の真空蒸着が一般的な真空蒸
着より高い圧力で十分可能であること、更に従来の最大
の問題点でおる密着性は、蒸着時のＣｕまたはＣｕ合金
条の温度を高めることにより解決されることを児い出し
たものである。しかも真空蒸着は無公害性が高くかつ被
覆可能な膜厚範囲が広いという特徴を持つ。

しかして本発明において真空蒸着時のＣｕ又はＣｕ合金
条の温度を１００〜３５０°Ｃと規定したのは、下限未
満では被覆層の十分な密着性が冑られないためでおり、
上限を越えるとＣｕ又はＣｕ合金条に付着したＺｎの再
蒸発により効率的な蒸着が行なえなくなり、また付着層
に微細な割れが生ずる可能性が高くなるためである。

一方蒸着圧力を１０−４〜１　ｔｏｒｒと規定したのは
、上限を越える圧力では蒸発原子の平均自由工程が短か
すぎるため効率的な蒸着が行なえなくなり、下限未満の
圧力では高い真空度の維持か必要となるため経済的に不
利となるばかりでなく、Ｃｕ又はＣｕ合金条に付着した
Ｚｎの再蒸発により効率的な蒸着が行なえなくなるため
である。

［実施例〕 電解脱脂及び酸洗処理の前処理を施した厚さ６５μ、巾
５０．のタフピッチ銅条（以下基材という）の片面に第
１表に示す種々の蒸着圧力及び基材温度のもとて目標付
着量を２μとしてＺｎの真空蒸着を行なった。蒸発源は
抵抗加熱方式により、一定温度に加熱し、また蒸着時の
基材の加熱は電子ビーム照射により行なった。

このようにして作製したＺｎ被覆基材について蒸着速度
、密着性及び表面欠陥を調べた。その結果を第１表に併
記した。

Ｚｎ被膜の膜厚は、市販の水晶発振式膜厚計を用いてモ
ニタリングし、膜厚が２μとなるように蒸着時間を調整
した。そして要した蒸着時間を蒸着速度の目安とした。

また１ｑられた蒸着したＺｎの密着性は１８０°密着曲
げ部にポリエステルテープを張ってはがし、Ｚｎがテー
プに付着するかどうかで評価とした。微細クラック等の
欠陥表面の有無は電子顕微鏡観察により評価した。

尚第１表中蓋着速度は、蒸着圧力１０−２　ｔｏｒｒ、
基材温度２５０’Ｃを基準とし、同等のものをＯ印、や
や低下したものをΔ印、かなり低下したものをＸ印、Ｚ
ｎが付着しなかったものを一印で表わした。また密着性
はテープにｚｎが付着しなかったものをＯ印、テープの
部分的にＺｎが付着したものをΔ印、テープの広い部分
にＺｎが付着したものをＸ印で表わした。更に表面欠陥
は、割れ等の欠陥がないものをＯ印、割れが発生したも
のをＸ印で表わした。

第１表 第１表から明らかなように蒸着圧力が１０−４〜１　ｔ
ｏｒｒ、基材温度が１００〜３５０°Ｃの範囲内におる
本発明法Ｎα７〜９．１２〜１４．１７〜１９によるも
のは、何れも蒸着の効率、密着性及び表面欠陥の何れに
おいても優れていることが判る。

これに対し蒸着圧力が本発明の規定圧力を越える比較法
Ｎα２１〜２５では蒸着速度の低下が著しく、密着性が
好ましくない。また規定圧力未満の比較法Ｎα１〜５で
は経済性に劣るばかりか、基材を加熱した場合の蒸着性
の低下が著しい。

一方蒸着時の基材温度が本発明の規定温度を越える比較
法Ｎｏ、１０．１５．２０では蒸着速度の低下が著しく
、場合によっては目標とするＺｎ付着量を得ることがで
きないばかりか、表面欠陥の発生も認められる。また規
定温度未満の比較法Ｎｏ。

６、１１．１６では何れも密着性が劣る。

（発明の効果〕 このように本発明によれば、基材表面に７−ｎ。

Ｚｎ合金又はこれ等の拡散層を形成した熱及び電気伝導
惟に優れた耐食性銅合金条を、無公害性が高く、かつ被
覆可能な膜厚範囲の広い真空蒸着法により、製造可能と
するもので、工業上顕著な効果を奏するものでおる。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）Ｃｕ又はＣｕ合金条の表面に、Ｚｎ、Ｚｎ合金又
   はこれ等の拡散層を形成する熱及び電気伝導性に優れた
   耐食銅合金条の製造法において、真空中で加熱したＣｕ
   又はＣｕ合金条の表面に、Ｚｎ又はＺｎ合金を真空蒸着
   することを特徴とする熱及び電気伝導性に優れた耐食性
   銅合金条の製造法。
2. （２）真空蒸着時の蒸着圧力を１０＾−＾４〜１ｔｏｒ
   ｒ、Ｃｕ又はＣｕ合金条の加熱温度を１００〜３５０℃
   として真空蒸着を行なう請求項（１）項記載の熱及び電
   気伝導性に優れた耐食性銅合金条の製造法。