JPH01290739A - 光ファイバー複合架空地線用Ａｌ合金条の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、送電線と通信線の機能を兼備した光ファイバ
ー複合架空地線用Ａｌ合金条とその製造方法に関する。

〔従来の技術〕

近時、光ファイバーケーブルをＡＡ合金管で構成するこ
とによって通信機能ばかりでなく送電機能を持たせるた
めの開発研究が盛んになっている。

このような光ファイバー複合架空地線用のＡＪ合金管を
製造する手段として、Ｃｕ０．１５〜０．２５％を含有
し、残りがＡｌと不可避不純物からなり、かつ不可避不
純物の総量が０．１５％以下であり、さらに不可避不純
物としてのＴｉが０．００３％以下である組成（以上重
量％）のＡｊ２合金溶湯を連続的に鋳造圧延して帯状板
となし、ついで前記帯状板を冷間圧延して薄板とし、つ
づいて前記薄板に焼鈍処理を施し、その後、前記薄板を
溶接によって管に成形する方法が提案されている（特開
昭６２−１０３３５０号公報）。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかしながら、前記した従来技術による場合には、不可
避不純物としてのＴｉ許容量が０．００３％以下と厳し
いため、原料コストの高い高純度地金を使用せざるを得
ない難点がある。そのうえ、製造工程として、溶湯圧延
方式（直接連続鋳造圧延法）と煩雑な焼鈍処理を必要と
する問題点もある。

Ａ７！合金が送電線としての機能を有するためには、引
張り強さ１５．Ｑｋｇ　ｆ　／　ｍｍ”以上で導電率（
■ＡＣ３％）　６１．４％以上の特性を示すことが一応
の条件基準とされている。Ｃｕの添加は、導電性を損ね
ずに強度を向上させるうえで必須とされているが、この
種のＣｕを含有するＡｌ合金について一般の半連続鋳造
法を適用した場合には、割れ受感性が高くて定常の造塊
を得ることができない。

この鋳塊の割れ現象は、へβ−Ｔｉ−Ｂ中間合金のよう
な微細化剤を添加することにより防止することはできる
が、Ｔｉ成分の増加で導電性の減退を招き、導電率６１
．４％以上の条件を満足させることがほとんど不可能と
なる。

本発明は上記した従来技術の欠点を解消する目的でなさ
れたもので、従来技術に比べＴｉ含有量が多くても特性
条件を満足する光ファイバー複合架空地線用Ａｌ合金と
その製造方法を提供するものである。

〔課題を解決するための手段〕

すなわち、本発明により提供される光ファイバー複合架
空地線用Ａｌ合金条は、ＣｕＯ，１０〜０．２５％を含
有し、残りがＡｌと不可避不純物からなり、かつ不可避
不純物の総量が０．１５％以下であり、さらにＴｉが０
．０１０％以下の組成（組成比率は重量％）をもつＡｌ
合金からなるものである。

各構成成分のうち、Ｃｕは導電率を低下させずに強度を
増大させるために添加される成分で、０．１０〜０．２
５％の範囲で含有される。この含ｆｆｆｉが０．１０％
未満では１６．Ｏｋｇ　ｆ　／　ｍｍ”以上の引張り強
さを確保することができず、また０、２５％を越えると
導電性および耐食性が劣化する。

不可避不純物の総量はＦｅ、Ｓｉ等を含有するもので、
これが０．１５％を上回ると６１．４％以上の高導電率
を確保することができな（なる。したがって、上限値は
０．１５％に設定しなければならない。

Ｔｉ成分は、Ｃｕの添加によって発生する鋳塊の割れを
防止する目的で含有させるが、他面、強い導電性阻害成
分として背反的な作用を営むため、６１．４％以上の高
導電率とするためには０．０１％以上含有させてはなら
ない。

発明者らの検討によると、鋳塊の割れ発生防止には微細
化剤として添加するＡｆ−ＴｉあるいはＡ７！−Ｔｉ−
Ｂ等の中間合金が有効であって、地金中に含有されてい
るＴｉは本合金の鋳塊割れ防止にはほとんど効果がない
。この理由は、例えばＢ処理地金中に不可避不純物とき
して含有するＴｉ成分は、Ｂ処理時にＴ　Ｉ　Ｂ　ｚと
して沈降し、分離除去されてしまうからである。このた
め、鋳塊には、あらためてＡ　ｅ　−Ｔ　ｉまたはＡｊ
！−Ｔｉ　−Ｂなどの中間合金を添加することか望まし
い。

なお、直接連続鋳造圧延法を用いる従来技術では高導電
率を確保するためにＴｉ１ｌを０．００３％以下に設定
する必要があったが、本発明においては後述する均質化
処理の工程条件を適用することによりＴｉ１１を最大０
．０１％まで含有させても６１．４％を越える導電率を
得ることができ、そのうえ鋳塊の割れ発生も完全に防止
することができる。

上記組成を有する本発明の光ファイバー複合架空地線用
合金条は、Ｃｕ０．１０〜０．２５％を含有し、残りが
Ａｌと不可避不純物からなり、かつ不可避不純物の総量
が０．１５％以下であり、さらにＴｉが０．０１０％以
下の組成（組成比率は重量％）をもつＡｌ合金を造塊し
、その鋳塊を４００〜５５０℃で４〜２４時間の均質化
処理を施して熱間圧延をおこなったのち冷間圧延し、冷
間圧延後の板厚が０．３〜０．６１１１１：’あり、そ
の板厚テ１６．ｏｋｇ　ｒ　／　ｍｍ”以上の引張り強
さと、６１．４％以上の導電率を付与することによって
製造することができる。

Ａ＆金合金、例えば半連続鋳造法で造塊する。

この鋳造のままでは、ＣｕとＴｉが固溶体の状態にあっ
て導電率が上がらないため、ついで均質化処理をおこな
って導電率を増大させる。

均質化処理は、４００〜５５０℃で４〜２４時間お゛こ
なう。４００℃を下回る場合には析出が不十分となり、
一方、５５０℃を越えると再固溶を起こして６１．４％
以上の導電率を得ることが困難となる。

また、処理時間が、４時間未満では析出が不十分となる
。したがって、処理時間は長いほど良好であるが、２４
時間以上の処理をおこなっても効果の向上はみられない
。

圧延は、熱間圧延と冷間圧延をおこなうが、冷間圧延の
途中で中間焼鈍を施すこともできる。

このような工程を経て、板厚が０．３〜０．６　、ｔｍ
であり、その板厚で１６．０ｋｇ　ｆ　／　ｍ１１”以
上の引張り強さと、６１．４％以上の導電率を有する光
ファイバー複合架空地線用Ａｌ合金条が製造される。

〔作用〕

本発明によれば、Ｃｕ０．１０〜０．２５％を含有し、
残りがＡ／と不可避不純物からなり、かつ不可避不純物
の総量が０．１５％以下であり、さらにＴｉが０．０１
０％以下の組成（組成比率は重量％）をもつ引張り強さ
１６．０ｋｇ　ｆ　／　ｍｍ”以上と導電率６１．４％
以上の条件基準を満足する光ファイバー複合架空地線用
／１合金条を提供することができる。この組成は、従来
のものに比べＴｉ含有量が多い点に特徴づけられるが、
このような高Ｔｉ量においても高水準の導電率を確保で
きるのは本発明の製造工程、と（に均質化処理の作用に
よるものである。

また、本発明の製造方法によれば、比較的Ｔｉ含有量の
多いＡｌ地金を原料とすることができ、また、常用の半
連続鋳造法で造塊することが可能となるから、工程の簡
素化とコストの低減化を図ることができる。

〔実施例〕

第１図に示す組成成分および組成比率をもつＡｌ合金の
溶湯を、通常の半連続鋳造法により３００　ｍｍ厚さの
鋳塊に造塊した。

これらの鋳塊を面削りしたのち、それぞれ第１表の条件
で均質化処理をおこなった。ついで、厚さ６龍まで熱間
圧延を施し、さらに０．５１■の厚さに冷間圧延してＡ
７！合金条を製造した。

このようにして得られた各Ａｌ合金条につき、引張り強
さと導電率を測定した。その結果を組成成分、半連続鋳
造後の鋳塊の割れ状況及び均質化処理の条件と対比して
第１表に示した。

第１表の結果から、本発明の実施例１〜３は、いずれも
１６．Ｏｋｇ　ｆ　／　ｍｍ”以上の引張、り強さと６
１．４％以上の導電率を併有することが認められる。こ
れに引き換え、Ｃｕ含有量が０．１０％より低い比較例
２は引張り強さが条件基準（１６，Ｏｋｇ　ｆ　／　ｍ
ｍ２）に達せず、またＣｕ含有量が０．２５％を越える
比較例３、不可避不純物が総量が０．１５％を上回る比
較例４、Ｔｉ含有量が０．０１％を越える比較例７、均
質化処理の時間が４時間より少ない比較例５、および均
質化処理の時間と温度が本発明の要件を外れる比較例６
は、いずれも６１．４％未満の導電率しか示さなかった
。

〔発明の効果〕

本発明に係る光ファイバー複合架空地線用／１合金条は
、その目的に要求される引張り強さ１６．Ｏｋｇ　ｆ　
／　ｍｍ”以上、導電率６１．４％以上の特性要件を満
足するから、通信ならびに送電の両機能を十分に発揮す
ることができる。そのうえ、簡易なプロセス工程により
製造することができるから、量産効果も大きい。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、Ｃｕ０．１０〜０．２５％を含有し、残りがＡｌと
   不可避不純物からなり、かつ不可避不純物の総量が０．
   １５％以下であり、さらにＴｉが０．０１０％以下の組
   成（組成比率は重量％）をもつＡｌ合金からなる光ファ
   イバー複合架空地線用Ａｌ合金条。 ２、請求項１記載の組成をもつＡｌ合金鋳塊を４００〜
   ５５０℃で４〜２４時間の均質化処理を施して熱間圧延
   をおこなったのち冷間圧延し、冷間圧延後の板厚が０．
   ３〜０．６ｍｍであり、その板厚で１６．０ｋｇｆ／ｍ
   ｍ＾２以上の引張り強さと、６１．４％以上の導電率を
   付与することを特徴とする光ファイバー複合架空地線用
   Ａｌ合金条の製造方法。