JPH0128785Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 この考案は洗剤液やすすぎ水を再利用するため
に貯水槽を備えた洗濯機に関する。

(ロ) 従来技術 最近においては、省エネルギーの観点から洗剤
液やすすぎ水を再利用できる、貯水槽を備えた洗
濯機が広く使用されている。この貯水槽は一般に
はプラスチツクの成形品よりなり、また備え付け
た際に洗濯機の全体巾をあまり大きくしないよう
細巾の構成としている故に、満水状態となると巾
方向においてどうしても膨む状態となる。。その
貯水槽の膨みに伴なつて上面に設けられる上面板
の外側部も一体に歪み変形することがあり、例え
ば金属製の補強板を別個に用いたりしていた。

(ハ) 考案の目的 この考案は上記の事情に鑑みてなしたもので、
上面板の貯水槽に対応する位置に簡単な構造の補
強構造を提供しようとするものである。さらにそ
の補強構造によつて逆に貯水槽の膨みを防止しよ
うとするものである。

(ニ) 考案の構成 そしてこの考案の構成は、洗濯槽を内装した機
枠の一側部に貯水槽が横付けされるとともに上面
板により機枠と貯水槽の上部が一体に覆われ、洗
濯槽と貯水槽とは水管により接続される構成であ
る貯水槽付洗濯機において、上面板の貯水槽の開
口縁の機枠より遠方で前後方向に位置する開口縁
が、その平面形状において中央部が巾広されてい
ることを特徴とする貯水槽付洗濯機である。

(ホ) 実施例 以下この考案の実施例を図面により詳述する
が、この考案は以下の実施例に限定されるもので
はない。

第１図は全体構成を示し、１が機枠で、その機
枠１の一側部に貯水槽２が横付けされて設けられ
ている。機枠１には、内部に脱水用の内槽、さら
にはパルセータの装着された洗濯槽３が内装され
ており、この洗濯機は全自動タイプのものであ
る。洗濯槽３には配水用の配管が適宜なされ、さ
らに洗濯槽３と貯水槽２とはその底部において水
管４によつて接続されいる。水管４には図示しな
いが可逆ポンプが付設されていて、洗濯槽３内か
ら貯水槽２内へ、また逆に貯水槽２内から洗濯槽
３内へ洗剤液やすすぎ水が移動できる構成とされ
ている。そして一時的に貯水槽２内に洗濯槽３内
の洗剤液やすすぎ水が貯められ再利用される構成
となつている。

５は上面板で、機枠１と貯水槽２とを一体に覆
うように取り付けられるもので、洗濯槽３の開
口、貯水槽２の開口のそれぞれに相対する位置に
蓋体６，７が装着される。８は箱状の基台で、貯
水槽２を支えるように機枠１に一体に設けられる
もので、下面には脚９が設けられている。

そして貯水槽２は基台８と同様に例えばポリプ
ロピレン等のプラスチツクの成形品より得られ
る。

第２図は第１図の部分における横断面構成を
示し、洗濯槽３部分の図示は省略している。貯水
槽３の機枠１から遠方に位置する側壁１０は、貯
水槽２を補強し、仮りに膨んだ際にもそれを目立
たなくするように外方に湾曲する構成とされてい
る。

さらに貯水槽２には、第３図に示すように、機
枠１から遠方に位置する側壁１０の外面上部に、
前後に連続して外方に突出して貯水槽２を補強す
る補強突縁１１が一体に設けられている。しか
し、側壁１０の後部にまで補強突縁１１は至らな
い構成とされている。この補強突縁１１は第４図
Ａ，ＢのＢに示すように、断面が逆Ｌ字型で、途
中部分に補強リブ１２が設けられている。補強突
縁１１には一体に上面板５の固定用ボス１３が水
平方向に設けられている。固定用ボス１３は補強
リブ１２に仕切られる空間１４内に合計３個設け
られ、このボス１３に相対する補強突縁１１の外
面１５にネジ孔１６が設けられている。固定用ボ
ス１３の設けられた位置では、補強突縁１１の底
部１７′は他の底部１７より若干高く位置してい
る。１８は水抜き孔であり、、空間１４内にたま
つた水はこの水抜き孔１８より下方に落下する。

上面板５の垂下縁１９の上記補強突縁１１に相
対する部分は突出垂下縁２０となつており、上面
板５の機枠１と貯水槽２上への取り付けの際、突
出垂下縁２０が補強突縁１１を覆う状態となる。
そして突出垂下縁２０の外方からネジ２１が螺入
されて上面板５の固定がなされる。上面板５はも
ちろん他の垂下縁１９部分で機枠１にネジ止め固
定される。補強突縁１１部分は、洗濯機の持ち運
びの際の把手に兼用され、下方から指がかかりや
すいように底部１７が若干外方にいくに従がつて
下方に傾斜する構造とされている。

さらにこの考案の特徴的構成である上面板５の
貯水槽２の開口縁部分の構成を説明する。

上面板５の貯水槽２上の蓋体７の装着される開
口２２は第３図の点線、さらには第５図に示すよ
うに前後方向に長い長方形状であり、その開口縁
の機枠１より遠方で前後方向に位置する開口縁２
３が、その平面形状において中央部Ｙが両端近傍
部Ｚに比して巾広に構成されている。すなわち外
縁２４が貯水槽２の湾曲形状にほぼ沿うように湾
曲形状とされている。そして今貯水槽２に水が満
たされて貯水槽２の側壁１０が若干膨み開口縁２
３に力がかかつても、開口縁２３は上記の巾広構
成故にその歪み、変形は防止される。このことは
逆に側壁１０の膨みの防止にもつながる。

上記の実施例においては、貯水槽２の側壁１０
の形状に合わすように開口縁２３を巾広構成とし
たが、もちろん貯水槽２の側壁１０の形状のいか
んにかかわらず巾広構成とすることは可能であ
る。

(ヘ) 考案の効果 この考案は上述のように構成されており、水の
満たされた貯水槽が膨んだとしても、上面板のそ
の部分に相対する貯水槽の開口縁は歪んだり、変
形したりしない。開口縁の中央部の巾広構成は、
上面板の成形時に形成できるので、何ら手間をか
けずえられるものである。また上面板の開口縁の
強度を有する構造は、貯水槽の膨みの防止にも役
立つ。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の貯水槽付洗濯機を示す実施
例斜視図、第２図は第１図のの高さにおける横
断面略図、第３図は要部における組立斜視図、第
４図Ａ，Ｂは補強突縁部分の異なる位置における
縦断面図、第５図は上面板の貯水槽開口縁部の平
面構成図である。 １……機枠、２……貯水槽、３……洗濯槽、４
……水管、５……上面板、２２……開口縁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 洗濯槽を内装した機枠の一側部に貯水槽が横付
   けされるとともに上面板により機枠と貯水槽の上
   部が一体に覆われ、洗濯槽と貯水槽とは水管によ
   り接続される構成である貯水槽付洗濯機におい
   て、上面板の貯水槽の開口縁の機枠より遠方で前
   後方向に位置する開口縁が、その平面形状におい
   て中央部が巾広されていることを特徴とする貯水
   槽付洗濯機。