JPH0128205Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は折り畳みドアのロツク構造、更に詳し
くは、折り畳み自在に連結された一対のパネルを
一直線上に開いた状態にロツクする折り畳みドア
のロツク構造に関するものである。

一般に、折り畳みドアは、第１図に示すよう
に、両パネル１，１間に配するヒンジ柱２の左右
に設けたヒンジ軸３へ夫々パネル１の端面より突
出するフツク４を回転自在に嵌入して構成されて
おり、この折り畳みドアを一直線上に開いた状態
に保持するためには、従来、ヒンジ柱２にロツク
ピン（図示せず）を上下動自在に装着し、ロツク
ピンを床面に設けたレールなどの折り畳みドアと
別個の部材に嵌入する方式が採用されているが、
この場合、ロツクピンを受ける部材と折り畳み扉
とが別部材であることから、ロツクピンとロツク
ピンを受ける穴とを正確に合致させることが難し
く、多くの場合、両者の位置関係が狂つて折り畳
みドアが少し折れ曲つた状態でロツクされてしま
うという問題があり、またこのように、ヒンジ柱
を折り畳みドアと別個の部材にロツクする方式の
ものでは、パネル１同士が互いに拘束し合つてい
ないことによりロツク時の折り畳みドアを誤つて
開こうとした時に、パネル１とヒンジ柱２との蝶
着部に力が集中し、この蝶着部を破損させてしま
う虞れがあつた。

本考案は上記の点に鑑みて為されたものであつ
て、主な目的とするところは、折り畳み自在に連
結されたパネル同士をロツク時に直接結合して両
者を正確に一直線上に開いた状態でロツクできる
と共に、ロツク時に誤つて開こうとした場合に力
がパネルの蝶着部に集中して蝶着部を損うことの
ない折り畳みドアのロツク構造を提供することに
ある。

本考案を以下図に示す実施例に基いて詳述す
る。本考案に係る折り畳みドアのロツク構造は、
第２図以下に示すように、一対のパネル１，１が
互いの側端面における厚み方向の一端で蝶着され
た折り畳みドアを一直線上に開いた状態に保持す
るロツク装置であつて、一方のパネル１の下面に
はこのパネル１の巾方向に沿つて移動自在で先端
が他方のパネル１に対向する側端面に進退自在に
突出するロツクピン５を保持した第１取付プレー
ト２６が固着され、他方のパネル１の側端面に上
記ロツクピン５の先端が嵌入する係止穴が開口
し、第１取付プレート２６にパネル１の長手方向
に沿つて形成された長孔２９を通してロツクピン
５に連結されるとともにパネル１外面に露出する
操作レバー７と連動して上記ロツクピン５が先端
を係止穴６へ嵌入した位置と係止穴６より外れる
位置との間で移動自在となつたことを特徴とする
ものであつて、両パネル１，１はヒンジ柱２を介
して連結される。ヒンジ柱２はその水平断面形状
がコ字形の両側片先端の内側に略円形のヒンジ軸
３，３が互いの間に間隙を残して形成される形状
にアルミニウムの押出しによつて一体成形され、
各パネル１の端面より突出するフツク４先端の断
面Ｃ字状をしたＣ字部８が夫々上記の各ヒンジ軸
３の外周へ回転自在に嵌合することにより一対の
パネル１，１が折り畳み自在に連結される。この
ように、ヒンジ柱２を介して折り畳み自在に連結
される一対のパネル１，１は、第２図に示すよう
に、上レール１０と下レール１１との間に配設さ
れて室内の間仕切りや家具の扉として使用される
ものであつて、各パネル１は夫々ヒンジ柱２と反
対側の側端部上面に突出するランナー１２を上レ
ール１０へ走行自在に吊下げると共にヒンジ柱２
と反対側の側端部下面に突出するピボツト１３を
下レール１１へ走行自在に嵌入して上下の両レー
ル１０，１１間に取付けられ、一方のパネル１の
ピボツト１３を下レール１１の一所へ保持すれ
ば、このパネル１の側端を固定端として両パネル
１，１が開閉される。ヒンジ柱２は押出し成形に
よつて長尺体に成形され、両パネル１，１間の上
下の全長に亘つて配設されるものであつて、ヒン
ジ柱２の上下両端には夫々ヒンジ柱２の上下への
ずれを防止するキヤツプ９が取付けられてヒンジ
柱２が抜け落ちるのが防止される。一方、パネル
１とヒンジ柱２とを横方向に連結するフツク４
は、第４図に示すように、パネル１の側端面の片
面がわに取着される取付片２０の一端よりヒンジ
柱２のヒンジ軸３に嵌合するＣ字部８が一体に延
出する形状に成形され、取付片２０より延出する
嵌合突起２１をパネル１側端面に開口する溝２２
へ嵌入係止すると共に取付片２０よりビス（図示
せず）をパネル１に螺入してパネル１に固定され
る。ロツクピン５は第３図及び第６図乃至第９図
に示すように、一方のパネル１底面にビス２５で
固定される第１取付プレート２６に形成されてパ
ネル１内に配置される軸受２７に保持され、水平
方向に沿つて移動自在となつていて、一端が係合
ピン２８によつてパネル１の底面に沿つて摺動自
在の操作レバー７に連結され、第１取付プレート
２６に形成した長孔２９の範囲内で操作レバー７
に結合した係合ピン２８が動くことにより、ロツ
クピン５の先端がパネル１内に収められた位置
（第６図及び第７図の実線で示す）と先端がこの
パネル１の端面より突出して他方のパネル１側端
面に開口する係止穴６内へ嵌入する位置（同図の
想像線で示す）との間で移動し、後者の位置で両
パネル１，１をロツクピン５によつて一直線上に
開いた状態で連結するものである。このロツクピ
ン５の先端が嵌入される係止穴６は、パネル１底
面にビス３０で取着された第２取付プレート３１
に設けた筒部３２によつて形成される。

本考案は以上のような構成を有するため、折り
畳み自在に連結した一対のパネルをロツクピンに
よつて一直線上に開いた状態で結合することがで
き、従つて、折り畳みドア自体が開口部のレール
などの他の部材と関係なく、一直線上に開いた状
態にロツクでき、従来のように、レールのような
他の部材との位置関係の狂いによつて折れ曲つた
状態で一対のパネルがロツクされるような虞れも
なく、またパネル同士を直接ロツクピンで結合す
ることにより、ロツク位置で誤つて折り畳みドア
を開こうとした場合にパネルの蝶着部に無理な力
が作用せず、蝶着部の破損が防止できるという利
点を有する。さらに、一方のパネルの下面にロツ
クピンを保持した第１取付プレートを固着し、第
１取付プレートにパネルの長手方向に沿つて形成
された長孔を通して操作レバーをロツクピンに連
結しているから、一方のパネルの下面に第１取付
プレートを固着するとともに、他方のパネルにロ
ツクピンに対応した係止穴を形成するだけでロツ
ク装置を形成することができるのであつて、パネ
ルに長孔等の特別な加工を施すことなく簡単に取
り付けることができるという利点がある。すなわ
ち、パネルに対してロツク装置を後付けできるの
である。また、パネルの側面に長孔を穿設して操
作レバーを突設する場合に比較すれば、外観上も
美麗に仕上げることができるという利点がある。
さらに、この種のロツク装置を操作するときに
は、パネルを両手で押えて一直線上に開いた状態
とするから、本考案構成のように、操作レバーを
パネルの下端部に露出させることにより、足で操
作レバーが操作できることになり、操作性も向上
するのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は一般的な折り畳みドアの蝶着部を示す
部分平面図、第２図は本考案の一実施例を示す概
略斜視図、第３図は同上の部分斜視図、第４図は
同上のパネルの蝶着部を示す断面図、第５図は同
上のパネルの蝶着部の上端部を示す部分正面図、
第６図は同上のロツクピンの取付箇所を示す部分
下面図、第７図は第６図に対応する部分を示す部
分縦断面図、第８図は第６図中のＸ−Ｘ線断面
図、第９図は第６図中のＹ−Ｙ線断面図であり、
１はパネル、５はロツクピン、６は係止穴、７は
操作レバー、２６は第１取付プレート、２９は長
孔である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一対のパネルが互いの側端面における厚み方向
   の一端で蝶着された折り畳みドアを一直線上に開
   いた状態に保持するロツク装置であつて、一方の
   パネルの下面にはこのパネルの巾方向に沿つて移
   動自在で先端が他方のパネルに対向する側端面に
   進退自在に突出するロツクピンを保持した第１取
   付プレートが固着され、他方のパネルの側端面に
   上記ロツクピンの先端が嵌入する係止穴が開口
   し、第１取付プレートにパネルの長手方向に沿つ
   て形成された長孔を通してロツクピンに連結され
   るとともにパネル外側面に露出する操作レバーと
   連動して上記ロツクピンが先端を係止穴へ嵌入し
   た位置と係止穴より外れる位置との間で移動自在
   となつた折り畳みドアのロツク構造。