JPH01280467A - 血漿採取ユニット - Google Patents

血漿採取ユニット

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JPH01280467A
JPH01280467A JP63109170A JP10917088A JPH01280467A JP H01280467 A JPH01280467 A JP H01280467A JP 63109170 A JP63109170 A JP 63109170A JP 10917088 A JP10917088 A JP 10917088A JP H01280467 A JPH01280467 A JP H01280467A
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plasma
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blood collection
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Yoshinori Takenaka
良則 竹中
Atsusuke Suemitsu
淳輔 末光
Sadami Sekiguchi
定美 関口
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (利用分野) 本発明は、特別な機械・装置を用いずに血液プールから
血漿成分を採取するための血漿採取方法及びこれに使用
する血漿採取ユニットに関するものである。
(従来技術とその問題点) 近年、医学の進歩とともに成分輸血の需要が増加してい
る。特に我国では血漿成分の需要が多く、このため多量
の血漿及び血漿分画製剤が輸入されており、国内での自
給が望まわている。
血液プールから血漿を採取する方法でまず考えられたの
は、血液プールから全血を採血し、これを遠心分離して
血漿と血球成分に分け、各々を回収するいわゆる遠心分
離法であった。また、血漿のみを採取するため、血球成
分を血液プールに返血するいわゆるマニュアル血漿成分
採取法も諸外国では広く行われており、また血液ポンプ
と遠心分離器を組み合わせた自動遠心分離装置で体外循
環により血漿を採取することも実施されている。
これらの遠心分離法に共通した特徴としては、まず遠心
分離器がなければ実施不可能、電源のない所では実施困
難、採血車の中など狭いところでは遠心分離器を置くス
ペースを確保するのか困難、遠心分lI!器の価格が高
価、採取された血漿中に白血球や血小板の混入が認めら
れる、等が挙げられる。白血球の中のリンパ球には種々
のウィルスを含む場合があり、この混入は重大な事故に
つながる可能性がある。また、マニュアル血漿成分採取
法では、−旦血液プールから採血ラインが切り離される
ため、返血時に他の血液と間違える可能性があり、自動
遠心分離装置は高価である。
遠心分離法の次に血漿を採取する方法として考えられた
のが、膜型血漿分離器を利用するものである。膜型血漿
分離器で分離された血漿には白血球や1■小板の混入が
ないという大きな利点があり、血漿採取に実用化される
ことが期待されている。
膜型血漿分離器を用いた血漿採取法としては、血液ポン
プを含む自動装置を使用する体外循環法、及びゴーラン
ド法に代表される落差法が知られている。しかし自動装
置を使用する方法は遠心分ts?!iの所で述べたのと
同しく、自動装置かなけわば実施できず、電源のない所
では実施困難であり、狭い場所では自動装置を置くスペ
ースを確保するのが大変である。
一方、落差法による血漿採取方法の最も代表的なものに
、EPC公開0114698の発明がある。これは従来
の膜型血漿分離器を用いた体外循環法が前記に述へたよ
うに操作中に必ず血液ポンプや様々なモニターの作動を
必要とし、簡便性に欠けることを改良し、血液ポンプを
用いずに体外循環を実施し、できるだけ簡単な装置で血
漿を分離しようとするものである。
しかし、EPC公開0114698に開示する装置では
、操作の簡便さ、回路内の空気の除去、回路の閉鎖性等
には全く注、αが払われていない。
例えば、実施態様によれば、膜型血漿分離器を2000
mff1と多量のヘパリン加生理食塩水でリンスしたり
、抗凝固剤を別個に注入する装置が必要であったり、さ
らに現場でリンス済の膜型血漿分離器と回路を接続する
もので操作は煩雑であり、回路の閉鎖性は保持されてい
ない。
さらに、溶血防止、溶出物の洗浄等のため、2000+
nJZもの多量のヘパリン加生理食塩等張液でリンスし
ている。この“11は膜5−”! 11111 ′A:
!分離愕内にS量の食塩水を含む1(になり、採取され
る血漿がこの食塩水により希釈され、得られるみかけの
血漿量は多くても、生理食塩水を含んだ蛋白濃度の低い
ものしか得られない。
またEPC公開0114698の装置では、血液はII
Q型血漿分離器を通過ずる形態で採取されるため、膜型
血漿分離器の通過抵抗を血液が受ける事となり、血液を
直接採血バッグに採取する場合に比し時間かかかる°1
t、ざらに返血時、+m球濃Jゾ液が再び膜型血漿分!
!!器を通る事になり、この時の通過抵抗はさらに大き
なものであり時間もかかる11■になる。
膜型血漿分S器の分離能が同じであれば、得られる血漿
採取速度は血液採取速度に比例するが、この様な装置で
は血液採取速度がより高い事が好ましく、この時膜型血
漿分l!!l器を通して、採血をする事は、その通過抵
抗により血液採取速度が低くなり高い血漿採取速度が得
られにくくなると同時に、使用する112型血漿分li
!iIi″?!iに最も通した血液速度で実施するのが
困難となる。
さらに、簡単に血漿採取する装置として、EPC公開0
208061の発明が知られている。これに開示された
装置は、血液採取速度を計量する装置およびそれに連動
して抗凝固剤の注入制御を行なう装置を必要とするもの
(曲者)と、特別な装置を使用せず、血液プールから直
接抗凝固剤の人りた採血バッグに血液を採取するための
バッグシステムと、両端に針と接続手段および血漿分離
器を含む輸血セットとからなる1摸型血漿採取システム
(後者)の2つのものである。しかし曲者は、特別な装
置か必要である°Is、EPC公開011469Bと同
様に、回路中の空気除去、膜型血漿分wi器のリンスお
よび生理的等へ化のため、生理食塩水等で膜型血漿分離
器を含む回路内を充填する必要が有り、この生理食塩水
等が得られる血漿の蛋白濃度を低下させ好ましい方法で
はない。
また後者は、上記生理食塩水等の希釈の他、採血バッグ
と輸血セットを現場で接続する必要があり、回路の閉3
n性が保持できず、外界からの汚染が懸念される。
(発明の目的) 本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決すべく
なされたもので、本発明は、特別な機絨・装置を用いず
、抗凝固剤の連続注入も行なわず、更に膜型血漿分離器
のブライミング・洗浄も行なわないで、できる限り系の
閉鎖性を保ったディスポーザブル部品のみで血液プール
から採血漿が可能な血漿採取方法及びこれに使用する血
漿採取ユニットを提供するものである。
(発明の構成) 本発明の要旨は、血液プールから予め抗凝固剤の入った
採血バッグに血液を直接採取し、その後該血液を予め部
分的に生理的等張液で湿潤された膜型血漿分離器に導入
し、血漿を採血バッグに採取すると同時に、血漿を除去
された血球濃厚液を血液プールに返血するitを特徴と
する血漿採取方法。
及び、少なくとも、採血針、採血針と採血バッグをつな
ぐ採血チューブ、予め抗凝固剤の入った採血バッグ、採
血バッグと膜型血漿分離器をつなぎ、かつその中に破壊
することにより液体の流通が可能となるシール部を設け
たチューブ、予め部分的に生理的等張液で湿損された膜
型血漿分離器、膜型血漿分離器により分離された血漿を
貯める血漿バッグ、膜型血漿分離器と血漿バッグをつな
ぐチューブ、膜型血漿分離器を出た血球濃厚液中の気泡
を除去する手段、膜型血漿分ll!器と気泡を除去する
手段をつなぐチューブ、気泡を除去する手段を出た血球
濃厚液を採血針と採血バッグをつなぐ採血チューブに導
くための返血チューブを具備し、これら各部材が、一体
化された閉鎖系の体外循環回路を形成し、かつ、1つの
袋中に滅菌保持されていることを特徴とする血漿採取ユ
ニットにある。
本発明はまた、11η記採血バツグ内に抗凝固剤に加え
て、例えば無菌空気やj!!菌窒素等の無菌気体を封入
した血漿採取ユニットである。
本発明はまた、前記11q型血漿分離器に膜面積をAc
m2として、A/10100(以下の生理的等張溶液を
添加した血漿採取ユニットである。
本発明は更に、前記生理的等張溶液が抗凝固剤であって
、この抗凝固剤の量と採血バッグに人つている抗凝固剤
の晴の和が、通常の全1(l[採血に用いられる抗凝固
剤の量に等しい血漿採取ユニットである。
抗凝固剤としては、通常用いられているクエン酸系のA
CD−A液やCPD液等が用いられる。
本発明を構成する採血バッグには、予定された採血Mに
対して予め計算された量の抗凝固剤が入れてあり、該採
血バッグと膜型血漿分ts器とをつなぐ接続手段(チュ
ーブ)は使用前には採血バッグに近い所で、破壊するこ
とにより液体の流通が可能となるシールにより閉じであ
る。このため本発明のユニットでは、抗凝固剤を採血に
応じて連続的に注入する装置は必要はなく、また抗凝固
剤を注入するための開放L1も必要ない。
また、前記採血バッグにはrめ小計のj!!閑気体を封
入しておくことがIi丁能であり、この気体は採血バッ
グに採取された全血を残らず下流に直結した膜型血漿分
a器に送り出すのに役立つ。
採血バッグの下流にチューブを介して予め直結された膜
型血漿分離器は、血漿成分と血球成分とを効率的に分離
てさるものであわば膜の材質、膜形状とも特に限定され
るものではなく、セルロース・アセテート、ポリビニル
アルコール、ポリメチルメタクリレート系樹脂、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリスルホン等から成る平膜
や中空糸膜等が使用可能であるが、使用面に生理的溶液
によるブライミング・洗浄操作が不要なことがt、Jj
ましい。
しかし、膜へ1!血漿分離器の膜素材が疎水性のもので
は、膜孔に水分がないと血液を導入しても血漿:6!i
通が起こりにくく、また親水性の11qでは、孔中に水
分がないと血漿濾過はできるが、血液導入時に溶血が起
こる。
この溶血は、膜面積をAcm’として、A/100 (
g)以下の生理的等張溶液を膜孔に添加することにより
防止できる。
このようにして、血漿成分の流路となる膜孔を予め湿潤
しておくことにより、疎水性及び親水性の血漿分子1l
lQ共に、洗浄・ブライミングなしでも性能・溶血性に
問題を起こすことなく、スムーズに血漿の分離が行える
ため、本発明の一体化された血漿採取ユニッI・に組み
込むことが可能となった。本発明によるユニットでは、
ブライミングは血液プールに血液を返す時に使用される
チューブのみを行なえば良く、膜型血漿分a器を洗浄す
る必要はない。このため採取された血漿はブライミング
に用いた生理的溶液による希釈をほとんど受けず、品質
の良い血漿が得られるものである。
しかしながら、膜型血漿分離器の)膜孔部分を生理的等
張溶液で予め湿拐しておくことは、溶血や性能発現の点
では好ましい反面、得られる血漿成分をこの生理的等張
溶液で希釈してしまう欠点を持つ。そのため、この膜孔
に添加する生理的等張溶液を抗凝固剤とし、また、採血
バッグに添加する抗凝固剤の量は、この膜孔に添加した
量だけ差し引くことにより、このような希釈を最小限に
したことが本発明の1つの特徴である。
この膜孔に添加する液の最低限の量は、疎水性の膜では
理論計算から求められるj膜孔の体積を目安とするのが
好ましいが、親水性の膜にあっては、水分を含むと膜が
膨潤し、同一空孔率でも疎水性の膜よりも若干多量を必
要とする。
この膜孔に添加する液の量が多いと、この液を抗凝固剤
としたときには、採血バッグにまわせる抗凝固剤の量が
減り、採血時に凝固系成分の活性化が起こる可能性があ
り、好ましいことではない。この点、疎水性多孔膜に水
不溶性の親水性高分子をコーティングした血漿分離膜は
、水分による膨潤が殆どなく好ましい。また、疎水性膜
にあっては膜孔に添加した水分の保持力が親水性膜に比
べて弱く、この点でも疎水性膜に水不溶性の親水性高分
子をコーディングした膜が好ましい。
特に疎水性膜はポリエチレン、ポリプロピレン等からな
るポリオレフィンが低コストであり、また孔径を種々ル
制御できるので好ましい。また、水不溶性の親水性高分
子に付いては、疎水性膜ツマ−と親木性千ツマ−を重合
して得られる共重合体であり、親木性モノマーの含量が
40〜90重量%のものが性能発現上好ましい。中でも
この共重合体がポリエチレン・ビニルアルコールであり
、ポリオレフィンがポリエチレンである血漿分離膜は高
性能であり最も好ましいものである。
本発明に使用する1■q型血漿分離器に予め生理的等張
溶液を入れた場合は、膜型血漿分S器の出口を先に説明
した様なシールにより使用直萌まで閉じておき、下流へ
流出しないようにして置く。
本発明の血漿採取ユニットは、使用に際しては先ず血液
プールに接続される返面チューブ部分を生理食塩水等の
生理的溶液でブライミングし、空気を追い出した後、採
血針を唾液プールに穿刺し全血を採血する。この時採血
バッグの中の抗凝固剤と血液が混和され、血液は抗凝固
化される。次に保証バッグの下流に設けられた破壊する
ことにより液体の流通が可能となるシールを破壊するこ
とによりIht液が膜型血漿分離器に導入され、血漿が
分離され血漿バッグ中に集められる。また、血漿を除去
された血球7A厚血液は一旦バッグに集めそれから血液
プールに返血してもよいが、適度な落差を設けることに
より血漿を分離しながら膜型血漿分離器を出た血球濃厚
血液を直接血液プールに返血することもIIJ能であり
、この方が血液プールに穿刺する時間が短くでき好まし
い。
血球濃厚血液は、膜型血漿分離器を出ると先ず気泡を除
去する手段に入る。これは一般にエアー・チャンバーと
呼ばれているものが使用可能であり、返血中の気泡を除
去できるものであり、かつシールから気泡を除去する手
段の前までのチューブと膜型血漿分離器の部分に存在す
る空気の晴より大きい溶量のものであれば、問題なく使
用できる。
ここで気泡を除去された血球濃厚血液は、返血チューブ
によって採血針と採血バッグを接続する採血チューブ中
に送られ、血液プールに返血される。
ブライミングに用いる生理的溶液を流すためのチューブ
は、このユニットの適切な部分に取り付ければよいが、
返血される血球濃厚血液をこの生理的溶液で希釈しなが
ら返血する場合は、このチューブは気泡を除去するため
の手段の直航、または直接この手段中に、またはこの手
段の直後に接続すると血球濃厚血液を薄めることが可能
となり、返血時の抵抗を下げスムーズな採血漿が可能と
なり、返血時間が短縮され好ましい。また上記位置にブ
ライミング用チューブを取り付ける事は、膜型血漿分I
!!器をブライミングせずに返血チューブ部分のみをブ
ライミングし空気を追い出す事が容易であり、好ましい
。また返血チューブ部分のみをブライミングする事によ
り膜型血漿分離器を生理食塩水等で濡らさずに血漿採取
ができ、得られる血漿の希釈が防IFでき、蛋白濃度の
高い血漿の採取が可能である。
また、ブライミング・返血に用いる生理食塩水等の生理
的溶液はこのユニットとは別個のバッグを用い、これに
針を刺すことによりこのユニットに導入してもよいが、
破壊することにより液体の流通が可能となるシールを介
してこのユニットに予め接続しておくことも可能であり
ユニットの閉鎖性が一層向上する。
以上のような本発明のユニットを用い、血液プールから
血漿を採取する場合は、先ずユニットを適切な位置に取
り付け、血液プールに接続されるチューブ部分のみを生
理食塩水でブライミングし、穿刺・採血を行なう。この
時落差のみで採血を行なう場合は採血バッグを血液プー
ルよりも下の適切な位置に置き、In力によって採取す
る。また、採血バッグの外側を減圧することにより採血
する、いわゆる吸引採血器は採血器の中でもよく用いら
れているが、これを用いることも勿論可能である。また
、駆血帯を用いることも可能である。
膜型血漿分離器を通して採血バッグに全血を集める従来
方法に比し、その通過抵抗がない本発明の血液プールか
ら採血バッグへの直接採取方法は、高い血液採取速度が
1iIられ、結果として高い血漿採取速度が得られる。
即ち短時間で多量の血漿を得るμができる。
このように、本発明のユニットは全く特別な機械・装置
を用いずに実施することも可能であり、また採血時に現
在でもよく使われる採血器を用いることもできる。しか
し、その後の採血漿・返血操作は全て落差によるもので
あり、電源がなくともht行できる。ただ、流速の抑制
が必要な場合は、ローラー・クランプ等でチューブを押
さえることにより実施可能となる。また流速の加速が必
要な場合は通常人工透析等で使用される血液ポンプを膜
型血漿分II!器の上流に位置させる事も可能である。
本発明の血漿採取ユニットは、採血針のみ、または採血
針と生理食塩水導入針のみを開[1端とする、外気と遮
断された極めて閉鎖性の高いユニットであり、採血針、
採血バッグ、膜型血漿分離器、及び気泡を除去するため
の手段等は、各々の部材の間に必要に応じてチューブを
介して一体化して連結されており、同様に膜型血漿分S
器により分離された血漿を貯める血漿バッグもこのユニ
ットに連結されている。
以上のように各部材が一体化して連結したユニットは、
滅菌さね、袋に封入されて本発明の血漿採取ユニットと
して完成する。なお、各部材をつなぐチューブの長さは
使用に際して好ましい落差が実現でき、■Lつ操作に手
間取らない長さにする。また、各部をつなぐチューブと
しては血液回路用として周知のポリ塩化ビニル樹脂製の
もの等が用いられる。各部をつなぐチューブはフレキシ
ブルなものでもよいが、好適な落差を与える長さの硬質
チューブを用い、かつ該チューブの随所に折れ曲がり部
などを適宜設けておき、使用前にはコンパクトに折り畳
んでおき、使用時に好ましい位置に各部材が配置される
装置とすることもできる。
本発明に使用される膜型血漿分S器は面述の如く特に限
定されるものではないが、特に好ましいものとして、特
願昭62−329467に記載されている如き小型で高
分離能の膜型血漿分離器が挙げられる。
(実施態様) 次に、本発明の実施態様を図面によって説明する。この
装置は血液プールから血漿成分を採取するためのもので
ある。第1図は、袋(20)の中に滅菌保持された本発
明の1実施例で、第2図はその使用状態を示す。使用時
には、本ユニットを袋から取り出し、落差を適切に取っ
て本ユニットを適当な支持体に取り付け、次に返血ライ
ンをブライミングする。先ず生理食塩水導入針(13)
に付けられているキャップ(16)を外し、生理食塩水
バッグ(21)に生理食塩水導入針を刺す。次にローラ
ー・クランプ(18)及び(17)を緩め、生理食塩水
をチューブ(12)、気泡を除去するための手段(11
)、返血ライン(14)等の中に満たし空気を追い出す
。ブライミングが終了したらローラー・クランプは一時
締めておき生理食塩水が漏れないようにしておく。
次に採血針(1)を血漿提供者の」二蔦静臓等に穿刺し
、ローラー・クランプ(19)を緩めるとともに破壊す
ることにより液体の流通が可能となるシール(3)を破
壊することにより適当な晴の全血を採血する。採血時に
は採血バッグを血液プールよりも低い位置に置き、適当
な落差を付けるか、若しくは吸引採血器等で採血する。
チューブ(2)を通って採血された血液は採血バッグ(
4)中に入る。この採血バッグ中の抗凝固剤は全血40
0rnJZを採血する場合にはCPDを使用した時には
約46m1入っている。通常の400mJ2全血採血だ
とCPDは56m2使用するが、このユニットでは残り
の約10m1は膜型血漿分離器(7)に入っている。
採血が終了したらローラー・クランプ(19)を締め、
次に破壊することにより液体の流通が可能となるシール
(5)を破壊することにより抗凝固化された血液をチュ
ーブ(6)を通してIIQ型血漿分離器(7)に導入す
る。ここで分離された血漿はチューブ(8)を通って血
漿バッグ(9)に集められる。また、血漿を除去された
血球濃厚血液はチューブ(10)を通って気泡を除去す
るだめの手段(11)に入り、ローラー・クランプ(1
7)を緩めることにより返血チューブ(14)を通って
採血チューブ(2)の部分から採血針を通って血液プー
ルに返血される。この時、ローラー・クランプ(18)
を少し緩め、生理食塩水を滴下させると血球濃厚血液が
希釈さね、チューブや採血針を通る抵抗が小さくなるの
で返血がスムーズに実施できるので好ましい。
膜型血漿分1lII器(7)中には、例えば高密度ポリ
エチレンを溶融・延伸開孔して得られる多孔質膜の膜孔
表面をポリエチレン・ビニルアルコール共重合体でコー
ティングし、親水化処理して得られた、内径300μm
、膜厚40μm、バブル・ポイント法により測定される
平均孔径が0.2μmの中空糸膜を840本束ねて得ら
れる、膜面積約1500cm2の親水性複合多孔質膜を
含むもので、膜孔部分に10mILのCPD液を入れた
ものを使用するのが好ましい。
また、採血バッグには無菌空気を封入しておくことが可
能であり、この場合はこの空気で膜型血漿分離器に残存
した血液を押し出すことが可能となるので、生理食塩水
による回収を省略できることもあり便利である。
以上により、400rnJZの全血採血に約5〜6分、
その後の血漿分離に約10分、計約15〜16分程度の
穿刺時間で約150〜200muの採血漿が、極めて簡
単な操作で得られる。また、採取された血漿の蛋白濃度
は、脱型ll!L漿分a器を洗浄する操作を採用してい
る他の方法に比べ非常に高く、蛋白回収率は97%以上
にできる。
また、血漿提供者に穿刺された採血針には何時でも生理
食塩水を滴下する艷11が可能であり、針先での血栓形
成を防ぐことができる。また、採血バッグを複数個含む
ユニット、または採血バッグに抗凝固剤用サブバッグを
接続したユニットを作製すれば、複数回の採血漿も可能
である。
(発明の効果) 本発明のユニットでは、特殊な機械・装置を使用しない
ため、採血量の中や野外で採血漿が可能である。また、
本発明のユニットは、構成部材が一体化されており、採
血針、または採血針と生理食塩水導入針のみが外部と連
通可能な閉鎖したユニットであり、しかも全体が滅菌さ
れているため、使用に際して各部をつないで組み立てる
従来の装置とyI!なり、雑菌混入の可能性が極めて低
い衛生的な装置である。
また、操作は落差で行えるため、普通の点滴と同様血漿
提供者に空気が入る可能性はなく、特別な安全機構がな
くとも安全に実施できるものである。
更に、本発明のユニットはブライミング等の準備が従来
のものに比べ格段に容易であり取り扱い易く、高濃度の
血漿かえられる。
次に、本発明を実施例によって具体的に説明する。
(実施例1) 高密度ポリエチレンを特開昭61−271003に従い
、溶融・延伸開孔した後、多孔質膜の膜孔表面をポリエ
チレン・ビニルアルコール共重合体でコーティングし、
親水化処理して得られた、内径310μm、fl!2厚
40.um、バブル・ポイント法で測定される平均孔径
が0.2μmの中空糸膜な840本束ねて、有効長20
cm、有効膜面積約f600cm2の小型膜型血漿分離
器を作製した。
膜型血漿分離器にはCPD液を一旦充填し、その後加圧
空気で余分のCPD液を除去し、使用時には約10gの
CPD液が残っていた。また、採血バッグには46m1
のCPD液と30mILの空気を入れておき、採血針は
16Gを用いた。これらを使用して第1図に従い血漿採
取ユニットを組立て、滅菌袋に入れ120℃で20分間
高圧蒸気滅菌した。
使用に先立ち、滅菌袋から血漿法11gユニットを取り
出し、生理食塩水を11のチャンバー、14の返血ライ
ンに充填した。血漿成分採取は雑種成犬A (Ht=4
6、総蛋白6.4g/dfi)を用い、頚静脈に穿刺し
、400mJ!の血液を採血バッグを犬よりも下に下げ
採血した。その後採血バッグ、膜型血漿分離器を上に上
げ、穿刺部位から採血バッグのF端までを80cm、ま
た穿刺部位から++q望組漿分離器の中心までを60c
m、唾漿バッグを膜型血漿分d &yから下方55cm
とした。その後、破壊することにより液体の流通が可能
となるシールを破壊し、CPD加全直を1漠型庫漿分l
!!愕に導入し、濾過されて出てくる血漿を血漿バッグ
に貯めると共に、血漿を除去された唾液を犬に穿刺部位
からそのまま返血した。
この実験では血漿は180mIl採取され、穿刺時間は
19分、内採血時間は4分、血漿分間時間は13分、そ
の他2分であり、得られた[I[L漿の蛋白濃度は4.
95g/duであった。
以上のように、本血漿採取ユニットを用いると、II[
L′l&プールからの採血漿においてこれまでのように
抗凝固剤を採血量に応じて連続注入する必要はなく、ま
た膜型血漿分離器を生理食塩水で洗浄・ブライミングす
る手間が省け、更に膜型血漿分離器に生理食塩水を入れ
ないため採取された血漿中に生理食塩水が混入し蛋白濃
度を下げることもない。
(比較例1) 実施例1の血漿採取ユニットを使用して採漿を行なった
。実り’tx例1と異なるのは、採血バッグにはCPD
溶液を通常fit 56 m M入れた事と実施に先立
ち膜型血漿分離器と返血チューブをプライミングした事
である。実施例1を行なった1ケ月後に、同じ犬(Ht
=47、総蛋白6.5g/d1)で実施した。その結果
、穿刺時間は20分、内採血時間は4分、血漿分離時間
は14分、その他2分であり、得られた血漿は205m
ff1で、総蛋白3.8g/djZとなり、プライミン
グ液が1fIL漿中に移行したためみかけの血漿量は増
加するが、その総蛋白は非常に低いものであフた。
(比較例2) 実施例1と同じ膜型血漿分離器を作製し、第1図に示す
血漿採取ユニットを作製した。実施例1と異なるのは、
採血バッグにはCPD溶液を56m1入れ、また、実施
に先立ち膜型血漿分離器を生理食塩水て洗浄し、膜型血
漿分離器の濾液側に出た生理食塩水は廃棄した点である
。このように膜型血漿分S器を生理食塩水で洗浄すると
、中空糸膜の内外に生理食塩水か残留する。このため、
このままではIIIられる血漿が希釈されるため、濾液
側を大気開放にしく無菌的に行なうため除菌フィルター
が必要である)、また生理食塩水の廃棄ラインを設ける
ことにより、膜の外側の生理食塩水は廃棄可能とした。
これでも膜の内側の生理食塩水はまだ残存しており、生
理食塩水廃棄ラインからの雑菌汚染の可能性がある。
実施例1を行なった2力月後に、この比較例を同じ犬(
Ht=47、総蛋白6.5g/dfi)で実施した。準
備操作は上記の理由によりかなり手間取ったが、無菌操
作は可能であった。穿刺時間は20分、内採血時間は4
分、血漿分離時間は14分、その他2分で、穿刺した後
は実施例1と大差はなかった。得られた血漿は192r
nJ2で、蛋白濃度4.50g/dJZと実施例1と比
べかなり低下した。
(実施例2) 実施例1と同じ膜型血漿分離器を作製し、第1図に示す
血漿採取ユニットを作製した。実施例1と異なるのは、
採血バッグ中のCPD液の量のみで、40mILとした
。用いた犬は雑種成人B(Ht=41、総蛋白6.2g
/dffi)である。
この例では総CPD、]は50mff1であるが、血栓
の発生等のトラブルはなく、約21分で180m1の血
漿が採取された。得られた血漿の蛋白濃度は5.OOg
/diであった。
(実施例3) 実施例1と同じ膜型血漿分ts器を作製し、第1図に示
す血漿採取ユニットを作製した。実施例1と異なるのは
採血針が18Gである点のみである。用いた犬は雑種成
人Cである。実施例1と同様の操作で血漿を採取したが
、脱型血漿分子!!!器から出た赤血球濃厚液には実施
例1と異なり生理食塩水を8mu/minの速度て滴下
し加えた。
この例では採血針が細く、このため生理食塩水を赤血球
に加えて返血したため順調に採血漿が実施でき、約25
分で175muの血漿が得られた。比較として、1力月
後に実施例3に使用した犬で、この生理食塩水の滴下な
しの実験を行なった。この実験でも血漿は165mfi
採取できたが、穿刺時間は33分と延長した。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明装置の1実施例を示す説明図。第2図
は、本発明装置の使用状態を示す説明図である。 1:採血針 2:採血チューブ 3:破壊することにより液体の流通 が可能となるシール 4:採血バッグ 5:破壊することにより液体の流通 が可能となるシール 6:チューブ 7:膜型血漿分離器 8:チューブ 9:血漿バッグ 10:チューブ 11:気泡を除去するための手段 12:生理的溶液導入チューブ 13:生理的溶液導入針 14:返血チューブ 15:採血針キャップ 16:生理的溶液導入針キャップ 17:ローター・クランプ 18二ローター・クランプ 19:ローター・クランプ 20:袋 21:生理食塩水バッグ

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、血液プールから予じめ高凝固剤の入つた採血バッグ
    に血液を直接採取し、その後該血液を予め部分的に生理
    的等張液で湿潤された膜型血漿分離器に導入し、血漿を
    血漿バッグに採取すると同時に、血漿を除去された血球
    濃厚液を血液プールに返血する事を特徴とする血漿採取
    方法。 2、少なくとも、採血針、採血針と採血バッグをつなぐ
    採血チューブ、予め抗凝固剤の入った採血バッグ、採血
    バッグと膜型血漿分離器をつなぎ、かつその中に破壊す
    ることにより液体の流通が可能となるシール部を設けた
    チューブ、予め部分的に生理的等張液で湿潤された膜型
    血漿分離器、膜型血漿分離器により分離された血漿を貯
    める血漿バッグ、膜型血漿分離器と血漿バッグをつなぐ
    チューブ、膜型血漿分離器を出た血球濃厚液中の気泡を
    除去する手段、膜型血漿分離器と気泡を除去する手段を
    つなぐチューブ、気泡を除去する手段を出た血球濃厚液
    を採血針と採血バッグをつなぐ採血チューブに導くため
    の返血チューブを具備し、これら各部材が、一体化され
    た閉鎖系の体外循環回路を形成し、かつ、1つの袋中に
    滅菌保持されていることを特徴とする血漿採取ユニット
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4846782B2 (ja) * 2005-03-23 2011-12-28 ビオセフ エス・アー 再生医療のための、成人幹細胞を含む細胞サブセットを採集、加工及び移植するための統合システム

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63226364A (ja) * 1986-10-29 1988-09-21 旭メディカル株式会社 血液成分採取セット

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