JPH01280180A

JPH01280180A - コンクリート建造物の補修用薬液注入器取り付けアンカー栓

Info

Publication number: JPH01280180A
Application number: JP10955788A
Authority: JP
Inventors: Naohiko Kobayashi; 直彦小林
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1988-05-02
Filing date: 1988-05-02
Publication date: 1989-11-10
Anticipated expiration: 2013-08-13
Also published as: JP2785937B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】産業上の利用分野：本発明はコンクリート建造物の壁面等を補修するために
、薬液の注入によって接着補強する際、特に注入位置が
深部に及ぶ場合でも、空隙部の空気を円滑に置換して確
実な薬液の注入が行える方法と、それに使用して有効な
注入栓に関する。

従来技術：コンクリート建造物の壁面等にクラックが発生したり、
外装壁が浮き出した場合には、その所要位置に小孔を穿
ってアンカー栓を挿入し、このアンカー栓にポンプ式の
薬液注入器の先端部を螺着して、薬液を圧入するような
方法が採用されている。

このような方法に用いるアンカー栓については、特開昭
６０−２６１８６８号公報によって開示されている金属
製拡張アンカー栓や、実開昭６３−３７７５７号公報に
よって開示されている二重管型のアンカー栓が知られて
いる。

解決しようとする課題：前記したようなアンカー栓は、前者の金属製拡張栓によ
る場合、それ自体も究極的にアンカーの役目を果すもの
であるから、それなりに有効であり、拡張させるために
設けた切割り部分から薬液注入時の残留空気の置換が行
われる反面漏液も生じ易い。後者の合成樹脂製アンカー
栓は、薬液の注入時内部残留空気は二重管の空隙を通っ
て排出され、置換することになるが、注入穴が深くなる
と、このアンカー栓の挿入端近傍では液と残留空気との
置換ができても、穴深部の空気は置換されず、そのため
目的を達することが困難である。このことは前者の拡張
栓にあっても同様である。

このような現象は外観的に、容易に確認することが困難
であるため、見過されて工事が終ることになり、後日問
題を起す一因となる。要するに奥深い部分にまで接着剤
を充填して確実な補強をすることが困難であり、在住に
して表層での補強に終ってしまうことがある。

課題を解決するための手段：本発明はこのような状況に鑑みて、その問題点を解決し
、複雑な操作を必要とすることなしに、深部までも接着
薬液が浸透し得るよう、薬液注入個所での空気の置換が
有効に行われ、残留空気を無理なく外部に排出しながら
、薬液注入することができる方法と、それに使用するア
ンカー栓とを提供することにある。

本発明にては、薬液注入のために穿孔した穴にアンカー
栓を嵌挿して、これに薬液注入器を取り付けて薬液注入
操作するにあたり、使用するアンカー栓は栓本体とそれ
に被嵌装着した係止突起を有する鞘筒とで二重管形のも
のを用い、このアンカー栓の先端部薬液吐出口が、注入
穴の深部に達するようにして、鞘筒の内端が該薬液吐出
口よりも手前位置になるようにして、穴部に固定し、注
入される薬液が注入穴深部から吐出することにより穴内
部に残留している空気を手前側に追い出し、栓本体と鞘
筒との間隋を通じて外部に排出させ、内在した空気と薬
液とを確実に置換して、空隙に薬液を充填することがで
きるようにしたのである。

本発明にては薬液注入器のアンカー栓として、注入穴を
通じての空隙内残虐空気と薬液との置換が円滑に行われ
るようするために、合成樹脂製でアンカー機能を備えた
鞘筒と、薬液注入器を螺合装着できるねじ部を備えた栓
本体とからなるものにおいて、その栓本体の先端部が所
要長さに切断設定できる吐出管として、この吐出管部が
鞘筒の先端よりも長くした構成にしたのである。

作　　　用　：本発明によれば、アンカー栓の本体と鞘筒との組合わせ
外形が、適宜勾配になったもので、栓本体の先端に一体
連結する吐出管の長さを、注入するために設けた注入穴
の深さに対応して、薬液注入部がたとえば外装壁の浮き
出し補修の場合、その浮き出しの空隙部より深くなるよ
う吐出管端の寸法を設定して、アンカー栓を穴部に押込
み固定する。この状態では鞘筒の外周に突設しである突
起が穿孔した穴の周面に当接して係止機能を発揮し、併
せて穴に対する固定時パツキン材を使用することにより
、外周と穴壁面との空隙を閉鎖して漏液を止め、固定を
確実にする。

このアンカー栓の本体開口部にポンプ式の薬液注入器を
取り付けて注入を行えば、薬液は栓本体の先端吐出管部
から吐出する。この吐出管端は穴深部に位置するので、
薬液の吐出によって薬液注入空隙内にある残溜空気が穴
周壁に沿って鞘筒と本体との間隙部から外部に押し出さ
れ、空気と薬液とが注入穴内で自然に置換される。よう
するに薬液の注入圧で、空隙にあった空気は押圧されて
、大気に開放された間隙部を通って速やかに外部に追い
出されることになり、薬液が空気と入れ換って空隙を充
満し、アンカー栓の排気空隙部が薬液によって閉鎖され
るまで無理なく、円滑な薬液充填ができるのである。

実施例：以下本発明を実施例図について説明すれば、次の通りで
ある。

第１図に示すのは、本発明薬液注入方法に使用するアン
カー栓（１）の−例であり、先端に吐出管（６）を一体
に設けである栓本体（２）と、この栓本体（２）に被嵌
装着した鞘筒（７）とによって構成されている。

これらは、いずれもたとえばポリエチレン、ポリプロピ
レン、塩化ビニル等の合成樹脂で成形したものである。

栓本体（２）は第２図乃至第４図にて示す如く、基部（
３）を大径にして、内側に薬液注入器ＧＯ（後述）の先
端が装着できる雌ねじ（４）を刻設して、先端に向は緩
やかな先細り勾配の管体になっている。その栓本体（２
）先端には、薬液吐出管（６）が一体に連結してあり、
この吐出管（６）部は作業現場の状況に応じて所要長さ
に切断した後使用できるようにしである。基部（３）の
外周には円周方向に断続した状態で係止突起（５）が複
数突設しである。

このような栓本体（２）に被嵌定着する鞘筒（７）は、
その栓本体（２）とほぼ相似形で、その内寸法が栓本体
（２）との間に僅かに空隙（ａ）を形成し得る寸法にな
っている。外周には、適宜ピッチで複数個所に尖った突
起（８）を突設しである。そして内周面（チ）には、長
手方向に通気溝条（９）が複数刻設してあり、基部（１
）の内周面に、栓本体（２）と組合わせたとき係止突起
（５）と係合する係止溝（９′）が設けである。

薬液の注入に際しては、所要個所に注入穴（１）を穿孔
し、特に注入部が補修壁部の深い位置で行われる場合、
アンカー栓（１）を過度に奥まで押し込むことができな
いので、このアンカー栓（１）は、あくまでも薬液注入
器００の定着、栓としての役目を果し得る状態に、注入
穴ζｌに対して打ち込む。この際鞘筒（７）の基部（Ｊ
）近傍に布片等を適看巻き付けるなどしてシールと固定
力の確保とを計る。穴■への打ち込みに先立って、注入
穴の深部まで吐出管（６）端が挿入されるよう、穴の深
さに応じた長さで切断し、取り付け操作する。したがっ
てアンカー栓（１）は栓本体（２）と一体の薬液吐出管
（６）が鞘筒（７）端よりも長く突き出した状態で、注
入穴（１）に挿入される。

注入穴■の穿孔深さにもよるが、本方法を採用する場合
、吐出管（６）端は鞘筒（７）先端より少なくとも１５
ｆｆ１１以上長くなる状態で使用することが好ましい。

アンカー栓（１）を壁面に穿孔した注入穴■に打ち込む
と、鞘部基部（７′）近傍に巻付けた布片などのパツキ
ン材と、外面の多数の尖った突起（８）の変形係止力と
によって、穴馬面に保持されて固定する。

そこで、第５図に示すように、公知の蓄圧式ポンプ構造
の薬液注入器００シリンダ端注入管αＤ部ねじ＠を、ア
ンカー栓（すの雌ねじ（４）部に螺合して装着すれば、
アンカー栓（１）によって薬液注入器００が壁面囚に取
り付く。

予めロックして薬液の吐出が行われない状態にしてあっ
た薬液注入器αＯのロックを解き、蓄圧力でもって薬液
（４０（通常エポキシ系接着剤）を空隙ＯＤに注入開始
する。圧入される薬液（ト）はアンカー栓本体（１）内
から吐出管（６）を経て注入穴（至）の奥に押し出され
、壁体的空隙に流入すると、空隙に残溜していた空気は
抵抗の少ない部分を通って移動する。この際注入穴（１
）に固着したアンカー栓（１）の、栓本体（２）と鞘筒
（７）とにより外部に開口する間隙部（ａ）の内端は、
吐出管（６）端より離れているから、直ちに薬液によっ
て閉じられることがなく、壁体的空隙０１）から薬液（
至）に押しのけられて移動する空気が、この間隙（ａ）
により内外の差圧でもって速やかに排出される。すなわ
ち、薬液と空気との置換が迅速に行われ、空気溜りが生
ずることなく円滑に確実な薬液の充填が行われる（第６
図参照）。

薬液注入作業が終了した後は、薬液注入器αＯはアンカ
ー栓（１）から取り除き、次の作業に使用すればよい。

注入薬液の固結後はアンカー栓の露出部分を切除または
目地材などで埋めることにより仕上げることができる。

使用するアンカー栓は上記したように注入現場の状況に
応じて排気開口部よりの突き出し長さを任意に決められ
るよう吐出管部を切断可能な長さ寸法にしておく。

発明の効果：本発明によれば、ポンプ式薬液注入器を目的位置に装着
するアンカー栓の取り付けに際して、注入薬液吐出端を
、注入用穴の深部に延長して薬液吐出位置と、アンカー
栓を利用しての残溜空気排出間隙内端位置とに許容でき
る範囲で長い距離を設けるようにして、注入薬液によっ
て空気の排出路が簡単ｊこ断たれるのを防ぐようにした
ことで、薬液と残溜空気との置換が円滑に、かつ確実に
行われ、深部まで薬液の注入が可能となって、強固な補
修が容易になった有用な発明である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明方法に使用するアンカー栓の一例外観斜
視図、第２図は縦断面図、第３図は第２図の■−■断面
図、第４図は鞘筒の一部切断正面図、第５図は薬液注入
態様を示す図、第６図は要部の拡大説明図である。（１）・・・アンカー栓　　　　（２）・・・栓　本　
体（３）・・・栓本体の基部　　　（４）・・・雌　ね
　じ（５）・・・係止突起　　　（６）・・・吐　出　
管（７）・・・鞘　　　簡　　　　（７）・・・鞘筒の
基部（８）・・・尖った突起　　　　（９）・・・通気
溝条００・・・薬液注入器　　　　αＢ・・・注　入　
管（１）・・・注　入　穴　　　　０１）・・・空　　
　隙（ト）・・・薬　　　液

Claims

【特許請求の範囲】１　薬液注入用穴にアンカー栓を嵌挿して、これに薬液
注入器を取り付けて薬液注入するにあたり、アンカー栓
に二重管形のものを用い、このアンカー栓の先端部薬液
吐出口が、二重管の排気間隙内端よりも先にして、注入
穴の深部に達するようにし、薬液注入器から注入する薬
液が注入穴深部から吐出して、壁体内空隙部に注入され
る薬液と置換した残留空気は、吐出口位置より離れた注
入穴口側寄りのアンカー栓鞘筒と本体との間隙を通じて
外部に排出させるようにした、ことを特徴とするコンク
リート建造物の補修用薬液注入方法。２　薬液注入用穴に嵌挿固定するアンカー栓として、合
成樹脂製でアンカー機能を備えた鞘筒と、薬液注入器の
先端注入管部が基部に螺合装着できるねじ部を備えた栓
本体とを、二重管形に組合わせて、外形がテーパー管状
にしたものにおいて、その栓本体の先端部に、所要長さ
で切断設定できる吐出管を、前記鞘筒の先端より長く突
き出した構成である、ことを特徴とするコンクリート建
造物の補修用薬液注入器取り付けアンカー栓。