JPH0127900Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は超音波を利用した液体霧化器における
圧電振動子取付装置に関するものである。

この種圧電振動子取付装置として従来例えば、
弾性環状体なるもので放射電極の周縁部と放射電
極周縁部に接合する環状接触板とを挾持した状態
で絶縁体からなる支持体の嵌合孔に挿入し、接着
剤等により接着し、水槽底板に弾性環状体の環状
部を当てビス、ナツト等で固定することにより、
弾性環状体の環状部を圧迫して前記振動子と環状
接触板を密着させることで液体が電極内部へ洩な
いよう封止せしめていた。

しかしこのような取付方法では固定するビス、
ナツト等の締付度合により液体が電極内部に洩れ
る確率が高く、故障を誘発し易いため組立ての際
ビス、ナツト等の締付けに充分注意を払わなくて
はならず、ビス、ナツト等のバラツキにより締付
度合も変わるためその調整が固難である等の問題
があるうえ、振動子と環状接触板とを挾持する弾
性環状体を支持体の嵌合孔に接着剤等で接着して
いるため該作業に手間が掛ると共に、弾性環状体
が経時的に劣化した際その交際を容易に行なうこ
とができない等の欠点があつた。

本考案は上記の欠点を改善すると共にコストの
低減及び労力の省力化を計るべくなされたもの
で、円形磁器圧電素子の表面及び裏面周縁部に超
音波放射電極面を設け、裏面側略中央部に対向電
極を設けて形成した超音波振動子をリング状の弾
性絶縁体を挿置した支持体の嵌合孔に内装し、そ
の下方に上記対向電極の下面に当接する対向電極
接触板と上記放射電極の周縁裏面に当接する接点
を有する放射電極接触板を挿置し、前記支持体の
嵌合孔の下端開口部には、上面に放射電極接触板
を押圧する圧入部と前記支持体の下面に穿設され
た固定ソケツトに挿入される固定ピンを突設した
蓋を嵌着し、該蓋には液体ドレン口を設けたこと
を要旨とするものである。

本考案の構成を図面に示された一実施例につい
て説明すれば、ａは超音波圧電振動子であつて、
該超音波圧電振動子ａは、円形磁器圧電素子１と
該円形磁器圧電素子１の上面に嵌着され、その周
縁下面が該円形磁器圧電素子１の下面と同一平面
となるようになされた放射電極２と、前記円形磁
器圧電素子１の下面の略中央に、該下面と同一平
面となるように嵌挿された対向電極３とから構成
されている。

前記超音波圧電振動子ａは、支持体４によつて
液体収納容器Ａの下面に取付けられるようになさ
れている。

前記支持体４は、中央に前記超音波圧電振動子
ａ等を嵌装する嵌合孔５が上下方向に貫通して穿
設され、該嵌合孔５の上部には弾性絶縁体となる
リング状のパツキン２４の受止部となる段部５ａ
が下向きに形成され、又、該嵌合孔５の下面側開
口部近傍には、蓋体６の上部外周縁が当接する段
部５ｂがやはり下向きに形成されている。又、支
持体４の角隅部の近傍には、該支持体４を前記液
体収納容器Ａの下面に固着された底板７に固着す
るためのボルト８を挿通するボルト孔９，９が上
下方向に貫通して穿設されている。前記嵌合孔５
の上端は該支持体４の上面より上方に延設され、
前記液体収納容器Ａの底部に穿設された嵌合孔１
０に嵌挿されるようになされ、該延長部の基端外
周縁にはＯリング１１を嵌挿する嵌合溝２７が形
成されている。又、該支持体４の下面には、後述
する対向電極接触板１７のリード線２０と放射電
極接触板２１のリード線２３の取出口１２，１２
と、固定ソケツト１３，１３の孔が穿設されてい
る。

前記蓋体６の前記支持体４の嵌合孔５内に嵌挿
される上面には弾性部材からなる圧入部１４が設
けられ、又、該蓋体６のつば部の前記支持体４の
下面に当接する上面には、前記固定ソケツト１
３，１３に挿入する固定ピン１５，１５が立設さ
れ、かつ、該つば部の前記支持体４のボルト孔
９，９と対応する位置にもボルト孔１６，１６が
穿設されている。２５は該蓋体６に穿設された上
下方向に貫通する液体ドレン口である。

１７は前記対向電極３の下面に設けられる対向
電極接触板であつて、先端にはブラケツト１８，
１８により二又に分割され、該ブラケツト１８，
１８は斜め上方に延出され、その先端は、対向電
極３の下面に接触する接点１９，１９となされて
いる。又、該対向電極接触板１７の基端にはリー
ド線２０の一端が溶着され、該リード線２０の端
子２０ａは前記支持体４の一方取出口１２を通つ
て外方に露出するようになされている。

２１は前記放射電極２の周縁下面に設けられる
放射電極接触板であつて、略十字状に形成され、
その各先端には前記放射電極２の周縁下面に接触
する接点２２…となされている。又、前記放射電
極接触板２１の十字状に形成された各先端のう
ち、一つの先端にはリード線２３の一端が溶着さ
れ、該リード線２３の端子２３ａは前記支持体４
の他方の取出口１２を通つて外方に露出するよう
になされている。

前記超音波圧電振動子ａを支持体４に挿入固定
するには、先ず支持体４の嵌合孔５にパツキン２
４を挿入し、該嵌合孔５の段部５ａに当接させ
る。次に超音波圧電振動子ａを挿入し、続いて対
向電極接触板１７を挿入してその接点１９，１９
を対向電極３の下面に接触させて取付ける。次に
放射電極接触板２１を挿入してその接点２２、…
を前記放射電極２の周縁下面に接触させて取付け
る。この時、該放射電極接触板２０と前記対向電
極接触板１７との間には若干の間隙（段差）が設
けられ短絡しないようになされる。然る後、リー
ド線２０，２３を支持体４の取出口１２，１２に
嵌合させ、蓋体６の固定ピン１５，１５を支持体
４のの固定ソケツト１３，１３に嵌挿させて蓋体
６を支持体４の下面に固定する。

これにより、超音波圧電振動子ａは、蓋体６の
上面に設けられた押圧片１４により放射電極接触
板２１を介して押圧されて、パツキン２４との間
に挾着されて固定される。

このようにして超音波圧電振動子ａを組込んだ
支持体４は、ボルト８とナツト２６により液体収
納容器Ａの下面に取付けられる。

以上述べたように本考案によれば、超音波圧電
振動子を液体収納容器の下面に取付ける前に予じ
め、支持体の嵌合孔内に、蓋体の圧入部で強く圧
着した状態で固定するようにしたので、支持体を
液体収納容器の下面に取付けるボルト・ナツトに
多少のトルク不良があつても電極部に液体が浸入
することがない。したがつて、ボルト・ナツトの
締付力をそれ程考慮することなく該支持体を容易
に液体収納容器に取付けることができる。

又、超音波圧電振動子の支持体への取付けは、
蓋体の固定ピンを支持体の固定ソケツトに挿入さ
せるだけで該蓋体が支持体に確実に固定されるた
め、きわめて容易であり、又、パツキンの交換
も、該パツキンが超音波圧電振動子に接着されて
いないため、容易に行なうことができる。

さらに本考案によれば蓋体に液体ドレン口を設
けたので、パツキンの劣化等により万一液体がも
れたとしても、該液体ドレン口から排水されるの
で放射電極接触板と対向電極接触板とが短絡する
ことはない等の効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による超音波圧電振動子の取付
装置を示す拡大斜視図、第２図は同上の拡大断面
図、第３図は同上の拡大分解断面図、第４図は同
上の拡大分解斜視図である。 Ａは液体収納容器、ａは超音波圧電振動子、１
は円形磁器圧電素子、２は放射電極、３は対向電
極、４は支持体、５は嵌合孔、６は蓋体、１３は
固定ソケツト、１４は圧入部、１５は固定ピン、
１７は対向電極接触板、２１は放射電極接触板、
２４はパツキン、２５は液体ドレン口。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 円形磁器圧電素子の表面及び裏面周縁部に超
   音波放射電極面を設け、裏面側略中央部に対向
   電極を設けて形成した超音波振動子をリング状
   の弾性絶縁体を挿置した支持体の嵌合孔に内装
   し、その下方に上記対向電極の下面に当接する
   対向電極接触板と上記放射電極の周縁裏面に当
   接する接点を有する放射電極接触板を挿置し、
   前記支持体の嵌合孔の下端開口部には、上面に
   放射電極接触板を押圧する圧入部と前記支持体
   の下面に穿設された固定ソケツトに挿入される
   固定ピンを突設した蓋を嵌着し、該蓋には液体
   ドレン口を設けたことを特徴とする液体霧化器
   における圧電振動子取付装置。 (2) 対向電極接触板と放射電極接触板とを段違い
   状に配設したことを特徴とする実用新案登録請
   求の範囲第１項記載の液体霧化器における圧電
   振動子取付装置。