JPH0127629Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は前端にデバイダを取付けた支持フレー
ムの上方に発信器と受信器とからなる無接触式の
対地高さ検出センサを設置するとともに、このセ
ンサを、上壁及び左右側壁を備えた平面視先細り
状のカバーで覆つてあるコンバインの刈高さ検出
装置の改良に関する。

一般にコンバインにおいては刈取部の前端に設
けたデバイダが株間を通過するよう操縦すること
で株間の地表面に超音波や電磁波等を送つて刈取
部の対地高さを検出するように構成していたので
あるが、穀稈がデバイダに極めて接近するような
場合やデバイダが穀稈に突入するような場合に
は、デバイダで側方に押し分けられた穀稈がデバ
イダを通過したとたんに復元して株元の一部がセ
ンサ下方に入り込み誤検出を行うことがあり、
又、株間に生えた雑草も誤検出の原因の１つとな
つていたためこれを改善するため前述した構成の
刈高さ検出装置が案出されていた。そしてこの構
成の刈高さ検出装置にはデバイダで一度分草した
穀稈を再度前記カバーで分草するため、分草能率
が高まりセンサ下方に穀稈や雑草が残留すること
がなくセンサの誤検出が極めて低減できるという
良好な特徴を有するものであるが、前記カバーは
下方及び後方に開口した構造となつているため、
作業中前記フレーム上にワラ屑や穀稈のハカマ等
が堆積し作業を続けるうちにこれが成長して後方
からカバー内に入り込み、センサの下方を遮りセ
ンサが誤検出をする、という不都合があつた。

本考案はデバイダと前記カバーで２段階に能率
高く分草する構造を有効に利用して上記不都合を
改善することに目的を有する。

本考案の特徴とするところは、冒記構成の刈高
さ検出装置付コンバインにおいて前記カバーの後
部に、上壁後端から前記支持フレーム上面に亘る
立壁を設けてある点にある。

上記構成によると、立壁を設けたことで、作業
中支持フレーム上のワラ屑や穀稈のハカマ等が成
長しても後方からカバー内部に入り込むことが無
く、ワラ屑等の成長によるセンサの誤検出が皆無
となりセンサ検出性能が極めて高いものとなつ
た。

次に本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

第１図に示すように脱穀装置１を搭載した走行
機体２の前部に引起し装置３、刈取装置４、刈取
穀稈を前記脱穀装置に搬送供給する搬送装置５を
備え、前記引起装置３の前方下部に植立穀稈を分
け広げるデバイダ６を、刈取フレーム７の前端部
７ａに差込み装着し、デバイダ６の後方で刈取フ
レーム７の上方には平面視形状が先細りのカバー
８で覆われた対地高さセンサ９を設けてコンバイ
ンの刈取部１０を構成してある。

又、前記刈取部１０は油圧シリンダ１１を介し
て上下揺動可能に走行機体２に取付けられてい
る。

第２図乃至第４図に示すように本考案の実施例
では無接触式対地高さ検出センサ９として超音波
センサを用いたものであり、詳細を以下に説明す
る。

センサ９は間歇的に超音波を発する発信器９ａ
から地表面からの反射波を受信する受信器９ｂと
によつて構成され、自動刈高さ検出装置は発信器
９ａの発信から受信器９ｂの受信までの時間の経
過から対地高さが演算検出され、この検出結果に
基づいて油圧バルブ（図外）を操作して前記シリ
ンダ１１を駆動し、刈取部の対地高さが設定高さ
に維持されるように構成されたものであり、刈取
リフレーム７の前端部７ａの縦向きフレーム７ｂ
の背面と刈取りフレーム７上面とに亘つて、後端
がＬ字状に折曲げられた中間隔壁としての板状体
１２が夫々のフレーム７ｂ，７に溶接固定され、
この板状体１２の後端のＬ字状部１２ａにナツト
１３，１３が溶接固定され、このＬ字状部１２ａ
の上端は横方向全巾に亘つて切除されて切欠き部
１２ｂが形成されている。又、縦方向全巾に亘つ
て平坦な突出面１４ａが後方に折り曲げ形成され
た横長の支持部材１４の突出面１４ａ側の両側端
段部に前記発信器９ａ及び受信器９ｂを振り分け
配置してボルト固定してセンサユニツトを構成し
てある。又、前記同様に縦方向全巾に亘つて平坦
な突出面１５ａを前方に折り曲げ形成した前記支
持部材１４より縦長の立壁板としてのプレート１
５の上部の突出面１５ａに前記センサユニツトを
構成する支持部材１４の突出面１４ａを接当させ
ボルト固定し、更に、これは前記切り欠き部１２
ｂに支持部材１４がはまり込むように板状体１２
のＬ字状部１２ａの後面に接当させ、前記ナツト
１３，１３にボルト１６，１６を螺合させ締めつ
け固定されている。

又、前記刈取フレーム７の前端部７ａの縦フレ
ーム部７ｂの左右側面に貫通孔１７，１７が穿設
された取付フレーム１８，１８が夫々溶接固定さ
れ、縦フレーム部７ｂと取付フレーム１８，１８
間に平面視形状先細りで前下がりの上壁８ａと下
縁が後上がりの左右一対の横側壁８ｂ，８ｂを有
し、下方及び後方に開口された形状のカバー８の
先端部８ｃ，８ｃを挿入しボルト１９…で固定し
て、カバー８はセンサ９を覆うように縦フレーム
７ｂに取付けられている。

以上のように対地高さ検出センサ９はデバイダ
６の後方に装備されており、デバイダ６の分草作
用受けたのち、センサ９の下方に入り込もうとす
る穀稈や雑草は引続き先細り前下がりの形状のカ
バー８で円滑に分草され、センサ９直下への入り
込みが阻止され、又、前記プレート１５が前記カ
バー８後方の開口を覆うため、フレーム７上に堆
積したワラ屑や穀稈のハカマ等が作業につれて成
長してもカバー８内に侵入してセンサ９が誤検出
することを防いでいる。又、左右横側壁８ｂ，８
ｂの下縁が後上がりにしてあるため、湿田等にお
いてカバー９内に泥土が侵入しにくく、又、付着
しかかつても機体進行に伴つて後方に抜け出しや
すく、分草中において穀稈稈身を傷付けらいもの
となつている。

又、前記板状体１２が発信器９ａと受信器９ｂ
の間に立設されているため発信器９ａからの信号
が受信器９ｂに短絡伝達されるのを阻止する隔壁
としての機能を有するとともに、板状体１２とカ
バー横側壁８ｂ，８ｂとで信号の指向性が向上す
るものとなつている。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るコンバインの刈高さ検出装
置の実施例を示し、第１図はコンバイン前部の側
面図、第２図はセンサの取付け部の一部切欠き側
面図、第３図は第２図の−矢視図、第４図は
センサ及びセンサカバーの分解斜視図である。 ６……デバイダ、７……支持フレーム、８……
カバー、８ａ……カバー上壁、８ｂ……カバー左
右側壁、９……センサ、９ａ……発信器、９ｂ…
…受信器、１５……立壁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前端にデバイダ６を取付けた支持フレーム７の
   上方に発信器９ａと受信器９ｂとからなる無接触
   式の対地高さ検出センサ９を設置するとともに、
   このセンサ９を、上壁８ａ及び左右側壁８ｂ，８
   ｂを備えた平面視先細り状のカバー８で覆つてあ
   るコンバインの刈高さ検出装置であつて、前記カ
   バー８の後部に、上壁８ａ後端から前記支持フレ
   ーム７上面に亘る立壁１５を設けてあるコンバイ
   ンの刈高さ検出装置。