JPH0132835Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、茎稈引起し装置、及び、それの下端
側前方箇所に位置させる分草具を備えた刈取部
を、対車体昇降操作自在に設け、地面に向けて超
音波を間欠的に投射する発信器、及び、前記超音
波のうちの地面反射したものを受ける発信器の
夫々を、前記分草具の背部箇所に入り込ませる状
態で前記刈取部と一体昇降するように取付けると
共に、前記発信器及び前記受信器の夫々に対する
駆動用回路部を、前記引起し装置に、前記発信器
及び前記受信器夫々よりも上方に位置させる状態
で取付けた刈取収穫機における刈高さ検出装置に
関する。

かかる検出装置においては、発信器及び受信器
の夫々を駆動用回路部に各別に接続する一対の電
線が、静電結合、あるいは、磁気結合によりクロ
ストークを生じることを回避させて、検出精度の
向上を図る必要がある。

つまり、かかる検出装置は、発信器から投射さ
れた超音波が前記受信器に到達するまでの時間を
刈高さとして検出することになり、そして、例え
ば、駆動回路部から電圧信号により発信器に動作
指令を与え、且つ、受信器から電圧信号により駆
動回路部に受信情報を与えることになるが、前記
クロストークを回避させないと、受信器が受信し
ていないにも拘らず駆動回路部に不要な電圧信号
が与えられることになる。もちろん、多少のクロ
ストークが生じても、そのために誤検出が生じる
ことを回避させるように、駆動回路部に設定値以
下の電圧信号が伝えられても、それをオミツトで
きるように回路を構成することになるが、検出精
度を上げるためには、前記クロストークをできる
だけ回避させる方が好ましいものである。

このため、従来では、前記電線として、導電性
金属製材にて被覆された、いわゆる、シールド型
の電線を使用しているが、シールド型の電線は相
当高価なものであるため、全体構造が高価となる
きらいがあつた。

本考案は、上記実状に留意して為されたもので
あつて、その目的は、発信器及び受信器夫々を駆
動回路部に各別に接続する電線が他物との接当に
より損傷することがないようにすると共に、その
ための構造を有効利用した簡単な構造でクロスト
ークを抑制させるようにする点にある。

本考案の特徴構成は、冒記した刈取収穫機にお
ける刈高さ検出装置において、前記発信器及び前
記受信器の夫々を前記駆動用回路部に各別に接続
する一対の電線を、前記引起し装置の外面に取付
けた導電性金属製の一対の電線カバー内に各別に
挿通させる状態で配線した点にある。

すなわち、一対の電線カバーを設けて、発信器
及び受信器の夫々を駆動回路部に接続する一対の
電線を、前記一対のカバー内を各別に挿通させる
ようにしてあるから、一対の電線が他物との接当
により損傷することを抑制できる。

しかも、前記一対の電線カバー夫々を、導電性
金属部材で構成してあるから、前記一対の電線が
クロストークを生じることを回避できる。

上記作用により、一対の電線が損傷されること
を抑制して、長期間に亘つて良好に使用できると
ともに、一対の電線がクロストークを生じること
を、高価なシールド型の電線を使用することなく
回避できるのであり、もつて、全体として、一層
便利に使用できる刈取収穫機における刈高さ検出
装置を得るに至つた。

以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。

第１図に示すように、クローラ走行装置１、脱
穀装置２、運転席３等を備えた車体の前部に、圃
場に植えられた茎稈を係止爪４ａにて引起す装置
４、それの下端側前方箇所に位置させる分草具４
Ａ、引起し茎稈の株元を切断する刈刃５、刈取茎
稈を後方へ搬送する装置６等を備えた刈取処理部
Ａを、流体圧シリンダ７によつて横軸心Ｘ周りで
昇降操作可能に設け、もつて、コンバインを構成
してある。

第１図及び第２図に示すように、地面に向けて
超音波を間欠的に投射する発信器８、及び、前記
超音波のうち地面反射したものを受ける受信器９
の夫々を、前記分草具４Ａの背部箇所に入り込ま
せる状態で分草具４Ａに取付け、前記発信器８に
動作指令用の電圧信号を与える発信回路や前記受
信器９からの受信に伴う電圧信号を増巾する回路
等を備えた駆動用回路部１０を、前記引起し装置
４の背部箇所に、前記発信器８や前記受信器９よ
りも上方に位置させる状態で取付けると共に、そ
の回路部１０からの情報に基づいて前記発信器８
から投射された超音波が前記受信器ａに到達する
時間を刈高さと判別して、刈高さを設定範囲内に
維持させるように前記流体圧シリンダ７を作動さ
せる制御回路を設け、もつて、車体のピツチング
等に拘らず刈高さ、つまり、刈取部Ａの対地高さ
を設定範囲内に維持させることができるようにし
てある。

前記制御回路について説明すれば、第４図に示
すように、刈高さを電圧値として設定する設定器
１１、前記駆動用回路部１０からの信号に基づい
て刈高さを電圧値に変換する回路１２、前記設定
器１１及び変換回路１２夫々からの信号を比較し
て刈取部Ａの対地高さが設定範囲内にあるか否か
を判別する回路１３、及び、その回路１３の判別
結果に基づいて前記シリンダ７の電磁制御弁１４
を通電操作する弁駆動回路１５を設けてある。

第２図及び第３図に示すように、前記発信器８
及び前記受信器１０の夫々を駆動用回路部１０に
各別に接続する一対の電線１６，１６を設けると
共に、鉄等の導電性金属材からなる一対の電線カ
バー１７，１７を、前記引起し装置４の前面にビ
ス止めし、前記一対の電線１６，１６夫々を、前
記一対のカバー１７，１７内に各別に挿通させる
状態で配線し、もつて、一対の電線１６，１６が
他物との接当により変形損傷することを抑制し、
しかも、一対の電線１６，１６が静電結合、ある
いは、磁気結合によりクロストークすることを抑
制させるようにしてある。但し、前記分草具４Ａ
の後端部を、前記引起し装置４の前面に近づける
ように後方延出して、一対の電線１６，１６の駆
動用回路部１０に近接する部分に、他物が上方よ
りふり掛り、あるいは、接当することを抑制させ
るようにしてある。

次に、別の実施例を説明する。

第５図は、一対のカバー１７，１７を構成する
に、一対の電線１６，１６間に位置させる壁１７
ａを兼用させた状態で一体形成したものである。
そして、一対のカバー１７，１７を構成するに、
その横断面形状を、例示図に示す如く逆Ｕ字状に
する他、半円形状にする等、その具体構成は各種
変更可能である。

又、本考案の刈高さ検出装置は、実施例の如
く、自動昇降制御に使用する他、検出結果を表示
させることに使用する等、各種目的に使用でき
る。

又、実施例では、駆動用回路部１０を、引起し
装置４の背部箇所に取付けるものを例示したが、
引起し装置４の前部箇所に取付けるようにしても
よい。

又、本案は、コンバインの他、バインダー等の
各種刈取収穫機に適用できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る刈取収穫機における刈高さ
検出装置の実施例を例示し、第１図はコンバイン
前部の側面図、第２図は発信器及び受信器夫々の
装着部を示す正面図、第３図は第２図における
−線断面図、第４図はブロツク図、第５図は別
の実施例の断面図である。 ４……茎稈引起し装置、４Ａ……分草具、８…
…発信器、９……受信器、１０……駆動用回路
部、１６，１６……電線、１７，１７……電線カ
バー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 茎稈引起し装置４、及び、それの下端側前方箇
   所に位置させる分草具４Ａを備えた刈取部Ａを、
   対車体昇降操作自在に設け、地面に向けて超音波
   を間欠的に投射する発信器８、及び、前記超音波
   のうちの地面反射したものを受ける受信器９の
   夫々を、前記分草具４Ａの背部箇所に入り込ませ
   る状態で前記刈取部Ａと一体昇降するように取付
   けると共に、前記発信器８及び前記受信器９の
   夫々に対する駆動用回路部１０を、前記引起し装
   置４に、前記発信器８及び前記受信器９夫々より
   も上方に位置させる状態で取付けた刈取収穫機に
   おける刈高さ検出装置であつて、前記発信器８及
   び前記受信器９の夫々を前記駆動用回路部１０に
   各別に接続する一対の電線１６，１６を、前記引
   起し装置４の外面に取付けた導電性金属製の一対
   の電線カバー１７，１７内に各別に挿通させる状
   態で配線してあることを特徴とする刈取収穫機に
   おける刈高さ検出装置。