JPH01272649A - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物

Info

Publication number
JPH01272649A
JPH01272649A JP10528788A JP10528788A JPH01272649A JP H01272649 A JPH01272649 A JP H01272649A JP 10528788 A JP10528788 A JP 10528788A JP 10528788 A JP10528788 A JP 10528788A JP H01272649 A JPH01272649 A JP H01272649A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
styrene
weight
rubber
compound
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10528788A
Other languages
English (en)
Inventor
Junichiro Washiyama
潤一郎 鷲山
Tsutomu Aoyama
青山 力
Tetsuo Yasuda
保田 哲男
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Denko KK filed Critical Showa Denko KK
Priority to JP10528788A priority Critical patent/JPH01272649A/ja
Publication of JPH01272649A publication Critical patent/JPH01272649A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は耐熱性がすぐれている樹脂組成物に関する。さ
らにくわしくは、耐熱性がすぐれているばかりでなく、
耐衝撃性が良好であり、しかも難燃性についてもすぐれ
ている電子機器、電気機器などの部品の材料として有望
な樹脂組成物に関する。
〔従来の技術〕
現在、テレビジョンセット、CRT1各種コンピュータ
ー、ファクシミリ、ワードプロセッサーなどの電子機器
および電気機器の筐体として難燃性があるアクリロニト
リル−ブタジェン−スチレン三元共重合樹脂(ABS樹
脂)などのスチレン系樹脂が一般的に使用されている。
また、耐熱温度が100℃以上である合成樹脂としてポ
リフェニレンオキサイド樹脂(PPO)、ポリカーボネ
ート樹脂(P C)などがあるが、成形性の点において
問題があり、安価であり、かつ耐熱性および難燃性がす
ぐれている合成樹脂またはその組成物が要望されている
。さらに、PP。
およびPCの成形性を改善するためにスチレン−マレイ
ミド系重合体などの耐熱性樹脂をこれらの合成樹脂に樹
脂ブレンドすることが提案されている(米国特許第42
78775号、同第4180792号)。
これらの組成物は耐熱性および成形性は良好であるが、
難燃性の点において問題がある。さらに、塩化ビニル系
樹脂にスチレン−マレイミド系重合体を樹脂ブレンドす
ることが提案されている(米国特許第4458046号
)。
また、スチレン−マレイミド系重合体にデカジブロモジ
フェニルエーテルなどのハロゲン系難燃剤を添加するこ
とが提案されている(特開昭52−82950号)。さ
らに、スチレン系化合物およびマレイミド系化合物など
の単量体とともに臭素化フェニルマレイミド系化合物(
特開昭81157511号)、臭素化(メタ)アクリレ
ート系化合物(特開昭52−82990号)などのハロ
ゲン含有単量体と共重合することも試みられている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、前記の難燃性があるABS樹脂などのス
チレン系樹脂の耐熱温度(ASTM 0848にしたが
ってn1定、18.5kg/cd)は通常70〜90℃
であり、製品の用途、大きさによっては耐熱性について
問題がしばしば発生している。
また、PPOやPCにスチレン−マレイミド系重合体な
どの耐熱性樹脂をブレンドした組成物は耐熱性および成
形性については良好であるが、難燃性の点について問題
がある。さらに、塩化ビニル系樹脂にスチレン−マレイ
ミド系重合体からなる組成物は難燃性についてはすぐれ
ているが、耐熱性について問題があり、スチレン−マレ
イミド系重合体にデカジブロモジフェニルエーテルなど
のハロゲン系難燃剤を添加させた組成物はドリッピング
を起こし易く、しかも難燃性について問題がある。また
、スチレン系化合物およびマレイミド系化合物の単量体
とともに臭素化フェニルマレイミド系化合物、臭素化(
メタ)アクリレート系化合物などのハロゲン含有単量体
とを共重合させることによって得られる多元共重合体は
充分な難燃性を付与するためには高価なハロゲン含有単
量体を多量に使用せねばならず、実用上問題がある。
これらのことから、難燃性がすぐれているのみならず、
耐熱性および耐衝撃性についても良好であり、かつ成形
性もすぐれている合成樹脂またはその組成物が要望され
ている。
以上のことから、本発明はこれらの欠点(問題点)がな
く、すなわち耐熱性および耐衝撃性がすぐれているばか
りでなく、難燃性および成形性が良好であり、しかも比
較的に安価な樹脂組成物を得ることである。
〔課題を解決するための手段および作用〕本発明にした
がえば、これらの課題は、(A) (1)少なくともス
チレン系化合物とα、β−不飽和ジカルボン酸のイミド
系化合物との共重合体および(2)ゴム補強材によって
補強されたスチレン系化合物とα、β−不飽和ジカルボ
ン酸のイミド系化合物との共重合体からなる群からえら
ばれた少なくとも一種の耐熱性樹脂、(B)  ブタジ
ェン系ゴム、エチレン−プロピレン系ゴムまたはアクリ
ル酸エステル系ゴムにスチレンとアクリロニトリルまた
はスチレンとアクリロニトリルまたはスチレンとメチル
メタクリレートをグラフト共重合させることによって得
られる耐衝撃性樹脂およびスチレンとメチルメタクリレ
ートとの共重合樹脂からなる群からえらばれた少なくと
も一種の熱可塑性樹脂、(C)  酸化アンチモン、 (D)  下式で示される臭素含有化合物(ここで、n
は1〜100の整数) ならびに (E)  メルカプト基含有アルコキシシランからなり
、高分子物質である該耐熱性樹脂および熱可塑性樹脂の
合計量中に占める耐熱性樹脂の共重合成分であるスチレ
ン系化合物およびイミド系化合物の割合は合計量として
10〜50重量%であり、スチレン系化合物とイミド系
化合物との合計量中に占めるイミド系化合物の割合は5
〜50重量%であり、耐熱性樹脂の製造に使われるゴム
補強材ならびに耐衝撃性樹脂の製造に用いられるブタジ
ェン系ゴム、エチレン−プロピレン系ゴムおよびアクリ
ル酸エステル系ゴムの割合はこれらの合計量として5〜
35重量96であり、耐熱性樹脂および熱可塑性樹脂の
合計量100重量部に対し、酸化アンチモンは0.5〜
IO重量部であり、臭素含有化合物は5.0〜40重量
部であり、かつメルカプト基含有アルコキシシランは0
.1〜5.0重量部である樹脂組成物、によって解決す
ることができる。以下、本発明を具体的に説明する。
(A)  耐熱性樹脂 本発明において使用される耐熱性樹脂は下記のうちから
えらばれる。
(1)  少なくともスチレン系化合物とα、β−不飽
和ジカルボン酸のイミド系化合物との共重合体く以下「
耐熱性樹脂(1)」と云う)(2)  ゴム補強材によ
って補強された少なくともスチレン系化合物とα、β−
不飽和ジカルボン酸のイミド系化合物との共!!! 8
7体(以下「耐熱性樹脂(2)」と云う) 以上の耐熱性樹脂(1)の場合でも、耐熱性樹脂(2)
の場合でも、共重合成分であるスチレン系化合物として
は、スチレンまたはその誘導体であり、誘導体としては
、α−メチルスチレン、0−メチルスチレン、m−メチ
ルスチレン、p−メチルスチレンおよびクロルスチレン
があげられる。
また、α、β−不飽和ジカルボン酸のイミド系化合物と
しては、その一般式が(1)式で示されるものがあげら
れる。
R’ −C= C−R2 (1)式において、R1、R2およびR3は同一でも異
種でもよく、水素原子、炭素数が多くとも12個の炭化
水素基である。
該イミド系化合物の代表例としては、マレイミド、N−
フェニルマレイミド、N−メチルフェニルマレイミド、
N−エチルフェニルマレイミド、N−ラウリルマレイミ
ドなどがあげられる。
さらに、耐熱性樹脂(2)を製造するにあたり、補強材
として用いられるゴム補強材としては、スチレン−ブタ
ジェン共重合ゴム(スチレンの共重合割合は通常40重
量%以下)、ブタジェン単独重合ゴム、前記スチレン−
ブタジェン共重合ゴムを水素化させることによって得ら
れる水素化スチレン−ブタジェン共重合ゴムおよびエチ
レンとプロピレンとの共重合ゴムがあげられる。
耐熱性樹脂(2)はゴムの補強材にスチレン系化合物と
前記イミド系化合物とをグラフト重合させることによっ
て得られるものであり、耐熱性樹脂(2) 100重量
部に当りゴム補強材の使用割合は通常3〜20重量部(
好ましくは、5〜15重量部)である。
耐熱性樹脂(1)の場合でも、耐熱性樹脂(2)の場合
でも、いずれも一般に行なわれている水性懸濁重合法、
乳化重合法、溶液重合法および塊状重合法のいずれかの
方法によって製造することができ、これらの耐熱性樹脂
の製造方法についてはよく知られているものである。
また、いずれの耐熱性樹脂の場合でも、共重合成分であ
るスチレン系化合物とα、β−不飽和ジカルボン酸のイ
ミド系化合物との合計量中に占めるイミド系化合物の共
重合割合は5〜30重量%であり、10〜30fiff
i%が望ましく、とりわけ10〜25重量%が好適であ
る。スチレン系化合物とイミド系化合物との合計量中に
占めるイミド系化合物の共重合割合が5重量%未満では
、耐熱性が不足する。一方、50重量%を超えると、成
形性が著しく低下する。
また、いずれの耐熱性樹脂の場合でも、共重合成分とし
てスチレン系化合物とイミド系化合物とからなるもので
もよいが、さらにアクリロニトリルおよびメタクリロニ
トリルのごとき不飽和ニトリル系単量体またはメチルメ
タクリレートを共重合成分(共重合割合、通常多くとも
30重量%)として共重合させたものでもよい。
さらに、耐熱性樹脂(2〉としてゴム補強材を比較的多
量に使用してグラフト共重合させ、得られるグラフト共
重合体をマスターバッチとして耐熱性樹脂(1)などを
配合させて使用してもよい。
以上の耐熱性樹脂(1)の場合でも、耐熱性樹脂(2)
の場合でも、スチレン系化合物およびイミド系化合物な
らびに耐熱性樹脂(2)を製造するさいに使用されるゴ
ム補強材は、いずれも一種のみでもよく、二種以上を併
用してもよい。
(B)  熱可塑性樹脂 また、本発明において用いられる熱=Ilfl性樹脂は
ブタジェン系ゴム、エチレン−プロピレン系ゴムおよび
アクリル酸エステル系ゴムからなる群からえらばれたゴ
ムにスチレンとアクリロニトリルまたはスチレンとメチ
ルメタクリレートをグラフト共重合させることによって
得られる耐衝撃性樹脂ならびに「スチレンとアクリロニ
トリルまたはスチレンとメチルメタクリレートとの共重
合樹脂」(昼下「スチレン系共重合樹脂」と云う)から
なる群からえらばれる。
(1)耐衝撃性樹脂 本発明における耐衝撃性樹脂の製造に使用されるゴムは
ブタジェン単独重合ゴムおよびブタジェンと少量(通常
40重量%以下)のスチレンまたはアクリロニトリルと
のランダムまたはブロック共重合ゴムからえらばれるブ
タジェン系ゴム、エチレンとプロピレンとの共重合ゴム
ならびにエチレンおよびプロピレンと少量(一般には、
10重量%以下)の二個の二重結合が末端に含有する直
鎖または分岐鎖のジオレフィン(たとえば、1.4−ペ
ンタジェン)、二重結合を一個だけ末端に含む直鎖また
は分岐鎖ジオレフィン(たとえば、1.4−へキサジエ
ン)およびビシクロ[2,2,1)  −へブテン−2
またはその誘導体との多元共重合ゴムからえらばれるエ
チレン−プロピレン系ゴムならびにアクリル酸エステル
(たとえば、アクリル酸ブチル)またはこのエステルと
少ff1(一般には、10重量%以下)と他の単量体(
たとえば、アクリロニトリル)とを重合させることによ
って得られるアクリル酸エステル系ゴムである。
本発明の耐衝撃性樹脂を製造するにあたり、これらのゴ
ム状物のうち、ゴム状物の種類によって異なるが、それ
らのムーニー粘度が20〜140のものが望ましく、と
りわけ30〜120のものが好適である。また、これら
のゴム状物は工業的に広く製造され、かつ多方面にわた
って利用されているものである。それらの製造方法、特
性および用途については広く知られているものである〔
たとえば、神原周著、 “合成ゴムハンドブック゛ (
昭和42年。
朝食書店発行)〕。
本発明の耐衝撃性樹脂を製造するにあたり、グラフト重
合の方法は、塊状重合法、溶液重合法、乳化重合法およ
び水性懸濁重合法ならびにこれらのグラフト重さ方法を
結合させる方法(たとえば、塊状重合した後、水性懸濁
重合する方法)がある。
一般に、100重量部の耐衝撃性樹脂を製造するために
使用されるゴム状物の使用量は3〜40重量部であり、
5〜35重量部が好ましく、特に5〜30重量部か好適
である(比較的に多量のゴム状物を使用してゴム状物を
多く含有するグラフト重合物を製造し、このグラフト重
合物に前記のスチレン、アクリロニトリル、メチルメタ
クリレートのillll全重合樹脂は共重合樹脂を混合
させてもよいが、この場合のゴム状物の使用量は該混合
物として計算する)。また、ゴム状物にグラフト鎖とし
て結合しているモノマー(スチレン、アクリロニトリル
、メチルメタクリレート)の分子量は、通常i、ooo
〜300.000であり、とりわけ2,000〜20(
1,000が望ましい。概してゴム状物に完全にモノマ
ーが結合することはまれであり、グラフト物どゴム状物
に結合しない七ツマ−の単独重合体または共重合体とが
存在する。これらのlit独重合体および共重合体は分
離しないでそのまま使われる。
以上のように製造された耐衝撃性樹脂の代表例としては
、ブタジェン単独重合ゴム、スチレンとブタジェンのブ
ロックもしくはランダム共重合ゴム(SBR)またはア
クリロニトリルとブタジェン共重合ゴム(N B R)
に、スチレンとアクリロニトリルとをグラフト共重合さ
せることによって得られるアクリロニトリル−ブタジェ
ン−スチレン三元共重合樹脂(ABS樹脂)、ブタジェ
ン単独重合ゴムまたはSBRにスチレンとメチルメタク
リレートとをグラフト共重合することによって得られる
メチルメタクリレート−ブタジェン−スチレン三元共重
合樹脂(MBS樹脂)、アクリル酸エステル系ゴムにア
クリロニトリルとスチレンとをグラフト共重合すること
によって得られるアクリロニトリル−アクリル酸エステ
ル−スチレン三元共重合樹脂(AAS樹脂)およびエチ
1ノンープロピレン系ゴムにアクリロニトリルとスチレ
ンとをグラフト共1することによって得られるグラフト
共重合樹脂(AES樹脂)があげられる。
さらに、前記の耐衝撃性樹脂の製造において比較的多量
(一般には、40〜70重量%)のゴムにスチレンとア
クリロニトリルまたはスチレンとメチルメタクリレート
を耐衝撃性樹脂の製造と同様にグラフト共重合させるこ
とによって得られる高ゴム濃度の耐衝撃性樹脂(たとえ
ば、高ゴム濃度のアクリロニトリル−ブタジェン−スチ
レン三元共重合樹脂)と前記の耐熱性樹脂、後記のスチ
レン系共重合樹脂とを使用し、後記の組成割合の範囲に
なるように調節してもよい。
これらの耐衝撃性樹脂は工業的に製造され、多方面にわ
たって利用されているものである。しかも製造方法はよ
く知られているものである。
(2)スチレン系共重合樹脂 さらに、熱可塑性樹脂として使われるスチレン系共重合
樹脂はスチレンとアクリロニトリルとの共重合樹脂(A
S樹脂)およびスチレンとメチルメタクリレートとの共
重合樹脂(MS樹脂)である。これらのスチレン系共重
合樹脂中のスチレンの共重合割合は一般には40〜85
重量%(好ましくは、50〜80重量%)である。
このスチレン系共重合樹脂は前記のグラフト重合と同様
な重合方法によって工業的に生産され、多方面にわたつ
て利用されているものである。
(C)  酸化アンチモン また、本発明において使われる酸化アンチモンは後記の
臭素含有化合物の難燃化相乗助剤として広く用いられて
いるものである。三酸化アンチモンおよび五酸化アンチ
モンが代表例としてあげられる。該酸化アンチモンの平
均粒径は1〜150謂である。
(D)  臭素含有化合物 さらに、本発明において用いられる臭素含有化合物は下
式〔(■)式〕で示されるものである。
(以下余白) (II)式において、nは1〜100の整数である。
該臭素含有化合物は、分解温度が高く、かつ前記耐熱性
樹脂および熱可塑性樹脂に添加することにより、得られ
る組成物の耐熱性および耐衝撃性を高度に保持するのみ
ならず、難燃化の能力も高く、該化合物を少量添加する
ことによって大幅な難燃性の向上をうながす。しかも、
この化合物の熱分解温度が高いためにヤケによる変色が
発生しにくい。
(E)  メルカプト基含有アルコキシシランさらに、
本発明において用いられるメルカプト基含有アルコキシ
シランの代表例は下式〔(■)式〕で示されるものであ
る。
(以下余白) (III)式において、R,RおよびR6は同一でも異
種でもよく、炭素数が1〜6個の直鎖状または分岐状の
アルキル基であり、Xは2または3である。
(m)式で表わされるメルカプト基含有アルコキシシラ
ンの代表例としては、γ−メルカプトプロピルメチルジ
メトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシ
シランなどがあげられる。
該メルカプト基含有アルコキシシランを高温に加熱する
ならば、前記耐熱性樹脂や熱可塑性樹脂中の炭素と反応
し、5t−C結合が生成して無機化し、ドリッピングが
防止される。このようにメルカプト基含有アルコキシシ
ランは難燃性、特にドリッピングを防止するために多大
な効果を示すものである。とりわけ、前記臭素含有化合
物との併用効果が著しい。
(F)組成割合 前記耐熱性樹脂および熱可塑性樹脂からなる高分子物質
の合計量中に占める耐熱性樹脂の共重合成分であるスチ
レン系化合物およびイミド系化合物の割合はこれらの合
計量として10〜50重量%であり、15〜50重量%
が好ましく、特に15〜40重量%が好適である。高分
子物質中に占めるスチレン系化合物およびイミド系化合
物の割合が合計量としてlCl量%未満の場合では、得
られる組成物の耐熱性が乏しい。一方、50重量%も超
えるならば、得られる組成物の加工性がよくない。
また、高分子物質中に占める「耐熱性樹脂(2)の製造
に使用されるゴム補強材および耐衝撃−性樹脂の製造に
用いられるブタジェン系ゴム、エチレン−プロピレン系
ゴムおよびアクリル酸エステル系ゴム」 (以下「ゴム
成分」と云う)の割合はこれらの合計量として5〜35
重量%であり、5〜30重量%が望ましく、とりわけ5
〜25重二%が好適である。高分子物質中に占めるゴム
成分の割合が合計量として5重量%未満では、得られる
組成物の耐衝撃性がよくない。一方、35重量%を超え
ると、組成物の成形性がよくないのみならず、耐熱性の
点についてもよくない。
また、100重量部の高分子物質に対する酸化アンチモ
ンの組成割合は0.5〜10重量部である。
100重量部の高分子物質に対する酸化アンチモンの組
成割合が10重量部を超えると、得られる組成物の機械
的強度が低下する。
酸化アンチモンおよび臭素含有化合物を併用〆ることに
よって相乗的難燃性を向上させる。相乗効果を発現する
ためには、酸化アンチモンは高分子物質100ffi量
部に対して少なくとも0.5重量部は必要であり、とり
わけ1.0〜8.0重量部が望ましい。
さらに、ioo重量部の前記高分子物質に対する臭素含
有化合物の組成割合は5.0〜40重量部であり、特に
5.0〜35重量部が好ましい。100重量部の高分子
物質に対する臭素含有化合物の組成割合が5.0重量部
未満では、充分な難燃性を発揮する組成物が得られない
。一方、40重量部を超えるならば、コストが上昇する
ばかりでなく、i4られる組成物の耐衝撃性がよくない
また、1重量部の酸化アンチモンに対する臭素含有化合
物の割合は1〜5重量部が好ましい。
さらに、100重瓜重二高分子物質に対するメルカプト
基含有アルコキシシランの組成割合は0.1〜5,0重
量部であり、とりわけ0,2〜2.5重量部が望ましい
。100重二重二高分子物質に対するメルカプト基金を
アルコキシシランの組成割合が0.1重二部未満では、
組成物がドリッピング防止効果を充分に発現することが
できない。一方、5.0重量部を超えるならば、ゲル化
を起こすために好ましくない。
(C)  組成物の製造、成形方法など本発明の組成物
を製造するにあたり、高分子物質である耐熱性樹脂およ
び熱可塑性樹脂ならびに酸化アンチモン、臭素含有化合
物およびメルカプト基含有アルコキシシランとを均一に
配合させることによって目的を達成することができるけ
れども、前記高分子物質の分野において広く利用されて
いる熱、酸素および光に対する安定剤、脱塩化水素防止
剤、充填剤、@色剤、滑剤、可塑剤ならびに帯電防止剤
のごとき添加剤を組成物の使用目的に応じて本発明の組
成物の特性を本質的にそこなわない範囲で添加してもよ
い。
組成物を製造するにあたり、全組成成分を同時に混合し
、でもよく、組成成分のうち一部をあらかじめ混合させ
、得られる混合物と残余の組成成分とを混合させてもよ
い。
混合方法としては、合成樹脂の分野において一般に行な
われているヘンシェルミキサーのごとき混合機を使って
トライブレンドさせる方法ならびにオーブンロール、押
出混合機、ニーダ−およびバンバリーのごとき混合機を
用いて溶融しながら混合させる方法があげられる。これ
らの混合方法のうち、−層均一な組成物を得るにはこれ
らの混合方法を二種以上併用させればよい(たとえば、
あらかじめトライブレンドさせた後、その混合物を溶畿
混合させる)。なかでも、トライブレンドを併用する場
合でも、溶融混練させる方法を一種または二種以上を併
用する場合でも、後記の成形方法によって成形物を製造
するにあたり、ペレタイザーを使用してペレットに製造
して用いることが好ましい。
以上の混合方法のうち、溶融混練する場合でも、後記の
成形方法によって成形する場合でも、使われる高分子物
質が溶融する温度で実施しなければならない。しかし、
高い温度で実施するならば、高分子物質が熱分解や劣化
を起こしたり、臭素含有化合物が分解を起こしたりする
恐れがあるために280℃以丁において実施する必要が
ある。
本発明の組成物は合成樹脂の分野において一般に実施さ
れている射出成形法、押出成形法、圧縮成形法および中
空成形法のごとき成形方法を適用して所望の形状物に成
形させてもよい。また、押出成形機を用いてシート状に
成形させた後、このシートを真空成形法、圧空成形法な
どの二次加工方法によって所望の形状物に成形してもよ
い。
〔実施例および比較例〕
以下、実施例によって本発明をさらにくわしく説明する
なお、実施例および比較例において、メルトフローイン
デックス(以下rM、 1.Jと云う)はJIS K7
210にしたがい、温度が250℃および荷重が5kg
で測定した。また、引張降伏強度および伸び率はAST
M 0638に準じてASTM  1号ダンベルを用い
、歪速度が51■/分にて測定した。さらに、アイゾツ
ト衝撃強度はASTM D25Bに準じ、23℃の温度
においてノツチ付きで測定した。
なお、実施例および比較例において使用した耐熱性樹脂
、熱可塑性樹脂、(耐衝撃性樹脂、スチレン系共重合樹
脂)、酸化アンチモン、臭素含有化合物およびメルカプ
ト基含有アルコキシシランの製造方法1種類、物性など
を下記に示す。
〔(A)耐熱性樹脂〕
耐熱性樹脂として、下記のようにして製造した耐熱性樹
脂(1)および耐熱性樹脂(2)を使用した。
10i1のオートクレーブにe、ooogの水、2,4
00gのスチレン(ST) 、800gのアクリロニト
リル(A N)および800gのN−フェニルマレイミ
ド(N−PMI)を仕込み、さらに開始剤として8gの
ラウリルパーオキサイドおよび9.6gの第三級−ブチ
ルパーオキシラウレート、8gの第三級−ドデシルメル
カプタン(連鎖移動剤)ならびに懸濁安定剤として20
gの第三リン酸カルシウムおよび063gのドデシルベ
ンゼンスルフオン酸ソーダを加えて80℃の温度におい
て撹拌しながら2時間重合を行なった。ついで、重合系
を120℃に昇温させ、この温度において3時間重合を
行なった後、重合系を室温まで放冷させた。その結果、
約3.500gの淡黄色の粉末が得られた。得られた粉
末を赤外吸収スペクトル分析法(溶液法)で求めたとこ
ろ、重量化でST:AN:N−PMI−60:20:2
0である三元共重合体(以下「耐熱性樹脂(a)」と云
う)であった。この耐熱性樹脂の固有粘度(クロロホル
ム中、温度 0.05g150ml、 30℃) 〔η
〕は0.950であり、耐熱温度(ASTM D648
にしたがい、18.5kgの荷重で測定、以下同様)は
118℃であった。
2.400gのスチレン(S T) 、800gのアク
リロニトリル(A N)およびN−フェニルマレイミド
(N−PMI)のモノマー混合液にムーニー粘度(ML
l+4.100℃)が35であるブタジェン単独重合ゴ
ムを仕込み、このゴムをモノマー混合液に完全に溶解さ
せた。重合系を110℃に昇温させ、2.5時間塊状重
合を行なった。得られたプレポリマーを含有するモノマ
ー混合液を前記と同じ量の開始剤、連鎖移動剤および懸
濁安定剤を含む8.000gの水に加え、80℃の温度
において2時間水性懸濁重合を行なった。重合系を直に
120℃に昇温させ、この温度において3時間水性懸濁
重合を行なった後、重合系を室温まで放冷させた。その
結果、約3.300gの黄色の粉末が得られた。得られ
た粉末を耐熱性樹脂(a)と同様に分析したところ、ブ
タジェン単独重合ゴムにモノマーの構成単位が耐熱性樹
脂(a)と同一であるグラフト重合体(以下「耐熱性樹
脂(b)」と云う)であることがわかった。この耐熱性
樹脂(b)の固有粘度 〔η〕は0.850であり、耐
熱温度は108℃であった。
〔(B)熱可塑性樹脂〕
また、熱可塑性樹脂のうち、耐衝撃性樹脂として、アク
リロニトリル−ブタジェン−スチレン三元共重合樹脂(
以下rABsJと云う)、メチルメタクリレート−ブタ
ジェン−スチレン三元共重合樹脂(以下rMBsJと云
う)、アクリロニトリル−アクリル酸エステル系ゴム−
スチレン三元共重合樹脂(以下rAAsJと云う)、ア
クリロニトリル−オレフィン系ゴム−スチレン系多元共
重合樹脂(以下rAEsJと云う)はそれぞれ特開昭5
8−134144号公報明細書の実施例および比較例に
おいて使用したABS樹脂、MBS樹脂。
AAS樹脂およびAES樹脂と同様に製造して使った。
また、スチレン系共重合樹脂として、アクリロニトリル
の共重合割合が23重重量であるアクリロニトリル−ス
チレン共重合体(平均重合度的750.以下rASJと
云う)およびメチルメタクリレートの共重合割合が25
重量%であるメチルメタクリレートスチレン共重合体(
平均重合度的800.以下rMSJと云う)を用いた。
〔(C)酸化アンチモン〕
さらに、酸化アンチモンとして、二酸化アンチモン(以
下「5b203」と云う)を使った。
〔(D)臭素含有化合物〕
また、臭素含有化合物として、分子量が約e、oooで
あり、前記(II)式で示されるポリジブロモフェニル
エーテル(以下「化合物(1)」と云う)、デカブロモ
ジフェニルエーテル(以下「化合物(2)」と云う)お
よびテトラブロモビスフェノールA(以下「化合物(3
)」と云う)を使用した。
〔(E)メルカプト基含有アルコキシシラン〕さらに、
メルカプト基含有アルコキシシランとして、γ−メルカ
プトプロピルトリメトキシシラン(以下「シラン(A)
」と云う)およびγ−メルカプトプロピルメチルジメト
キシシラン(以下「化合物(B)」と云う)を用いた〇 実施例1〜12.比較例1〜6 第1表に耐熱性樹脂、熱可塑性樹脂、酸化アンチモン、
臭素含有化合物およびメルカプト基含有アルコキシシラ
ン(以下「シラン系化合物」と云う)の種類ならびに配
合量が示されている谷組成成分ならびに0.2重量部の
2,6−ジー第三級−ブチル−p−クレゾールをそれぞ
れヘンシェルミキサーを使用して5分間トライブレンド
を行なった。
得られた各混合物をシリンダー1では200℃、シリン
ダー2では220℃、シリンダー3では240℃、アダ
プターでは240℃およびダイスでは230℃に設定さ
れたベントタイプの二軸押出機(径 30關)を使って
混練させながらベレット(組成物)を製造した。
得られた各組成物を8.11、引張降伏強度、アイゾツ
ト衝撃強度(ノツチ付)および耐熱温度の71FI定な
らびに難燃性〔試験片の厚さ 1.6mm (1/16
インチ)〕およびプレス耐熱性試験(250℃、6分間
)について評価した。これらの結果を第2表に示す。
(以ド余白) 以上の実施例および比較例の結果から、本発明によって
得られる樹脂組成物は難燃性、耐衝撃性がすぐれている
ばかりでなく、耐熱性も良好であることか明白である。
〔発明の効果〕
すなわち、臭素含有化合物とメルカプト基含有アルコキ
シシランを組み合わせることによって物性バランスのと
れた樹脂組成物を得ることができる。また、難燃性、と
りわけドリッピングが改良される。
本発明によって得られる樹脂組成物は、難燃性、耐衝撃
性および耐熱性がすぐれているのみならず、下記のごと
き効果(特徴)を発揮する組成物である。
1)成形性が良い(流動性)。
2)成形物の光沢がよい。
3)耐候性がすぐれ、変色が少ない。
本発明によって得られる樹脂組成物は上記のごときすぐ
れた特徴を有していることによって下記のごと(多方面
に使用することができる。
■)テレビジョン受像機のハウジング 2)ファクシミリ、ワードプロセッサー、各種コンピュ
ーター、CRT、プリンターなどのハウジング 3)各種火災報知器の部品 4)家電機器のハウジング類

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (A)(1)少なくともスチレン系化合物とα,β−不
    飽和ジカルボン酸のイミド系化合物との共重合体および
    (2)ゴム補強材によって補強されたスチレン系化合物
    とα,β−不飽和ジカルボン酸のイミド系化合物との共
    重合体からなる群からえらばれた少なくとも一種の耐熱
    性樹脂、 (B)ブタジエン系ゴム、エチレン−プロピレン系ゴム
    またはアクリル酸エステル系ゴムにスチレンとアクリロ
    ニトリルまたはスチレンとメチルメタクリレートをグラ
    フト共重合させることによって得られる耐衝撃性樹脂お
    よびスチレンとアクリロニトリルまたはスチレンとメチ
    ルメタクリレートとの共重合樹脂からなる群からえらば
    れた少なくとも一種の熱可塑性樹脂、 (C)酸化アンチモン、 (D)下式で示される臭素含有化合物 ▲数式、化学式、表等があります▼ (ここで、nは1〜100の整数) ならびに (E)メルカプト基含有アルコキシシラン からなり、高分子物質である該耐熱性樹脂および熱可塑
    性樹脂の合計量中に占める耐熱性樹脂の共重合成分であ
    るスチレン系化合物およびイミド系化合物の割合は合計
    量として10〜50重量%であり、スチレン系化合物と
    イミド系化合物との合計量中に占めるイミド系化合物の
    割合は5〜50重量%であり、耐熱性樹脂の製造に使わ
    れるゴム補強材ならびに耐衝撃性樹脂の製造に用いられ
    るブタジエン系ゴム、エチレン−プロピレン系ゴムおよ
    びアクリル酸エステル系ゴムの割合はこれらの合計量と
    して5〜35重量%であり、耐熱性樹脂および熱可塑性
    樹脂の合計量100重量部に対し、酸化アンチモンは0
    .5〜10重量部であり、臭素含有化合物は5.0〜4
    0重量部であり、かつメルカプト基含有アルコキシシラ
    ンは0.1〜5.0重量部である樹脂組成物。
JP10528788A 1988-04-26 1988-04-26 樹脂組成物 Pending JPH01272649A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10528788A JPH01272649A (ja) 1988-04-26 1988-04-26 樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10528788A JPH01272649A (ja) 1988-04-26 1988-04-26 樹脂組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH01272649A true JPH01272649A (ja) 1989-10-31

Family

ID=14403467

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10528788A Pending JPH01272649A (ja) 1988-04-26 1988-04-26 樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH01272649A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1304855C (en) Heat and impact resistant resin composition
US3954908A (en) Flame retardant resin composition comprising an acrylonitrile-styrene base terpolymer, a different acrylonitrile-styrene-chlorinated polyethylene terpolymer and antimony trioxide
JPH05295196A (ja) スチレン系樹脂組成物およびその製造方法
JP3204412B2 (ja) 難燃性熱可塑性樹脂組成物
JPH01272649A (ja) 樹脂組成物
JPH0195143A (ja) 樹脂組成物
JPH01289851A (ja) 樹脂組成物
JPH0593120A (ja) 樹脂組成物
US3712934A (en) Weatherable,high impact,thermoplastic resin composition
JPH01272650A (ja) 樹脂組成物
JP3388854B2 (ja) 難燃性樹脂組成物
JPH0488047A (ja) 樹脂組成物
JPH03273045A (ja) 樹脂組成物
JPH0488046A (ja) 樹脂組成物
JPH01138252A (ja) 樹脂組成物
JPH01289850A (ja) 樹脂組成物
JPH02279752A (ja) 樹脂組成物
JPH09143319A (ja) ブロー成形性に優れた難燃性樹脂組成物および難燃性ブロー成形品
JPH01278550A (ja) 樹脂組成物
JPH01139638A (ja) 樹脂組成物
JPH028236A (ja) 樹脂組成物
JPH01188544A (ja) 樹脂組成物
JPH03275749A (ja) 樹脂組成物
JPS63196641A (ja) 樹脂組成物
JPH03273044A (ja) 樹脂組成物