JPH01272442A - 熱可塑性高分子架橋発泡体の製造方法 - Google Patents

熱可塑性高分子架橋発泡体の製造方法

Info

Publication number
JPH01272442A
JPH01272442A JP63101314A JP10131488A JPH01272442A JP H01272442 A JPH01272442 A JP H01272442A JP 63101314 A JP63101314 A JP 63101314A JP 10131488 A JP10131488 A JP 10131488A JP H01272442 A JPH01272442 A JP H01272442A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heating
foaming
crosslinking
temperature
thermoplastic polymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP63101314A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiki Horie
堀江 俊樹
Tetsuji Nagaresugi
流杉 哲司
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JSP Corp
Original Assignee
JSP Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JSP Corp filed Critical JSP Corp
Priority to JP63101314A priority Critical patent/JPH01272442A/ja
Publication of JPH01272442A publication Critical patent/JPH01272442A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は、架橋剤及び熱分解型発泡剤を含有する熱可塑
性高分子発泡性成形体を常圧下又はほぼそれに近い状態
で加熱し、熱可塑性高分子架橋発泡体を製造するいわゆ
る常圧化学架橋発泡法の改良に関する。
〔従来技術〕
一般に、熱分解型発泡剤を使用する熱可塑性高分子架橋
発泡体の製造方法としては、常圧化学架橋発泡法、常圧
電子線架橋発泡法、加圧化学架橋発泡法が知られている
これらの方法の中で、常圧化学架橋発泡法は、比較的安
価な設備費で機械的強度に優れた比較的広範な厚みの架
橋発泡体を連続的に得る事ができる点で優れているが、
該発泡体は気泡が大きく、表面着色も大きいという欠点
があった。
更に従来の常圧化学架橋発泡法は、二段加熱法と同時分
解法に大別され、これらは次の様な方法であった。
二段加熱法とは架橋と発泡を別々に行なう方法であり、
従来の二段加熱法は架橋加熱を発泡剤の分解温度未満で
行ない、発泡加熱は言うまでもなく発泡剤の分解温度以
上で行なうものであった。
しかしながら、この方法では架橋を発泡剤分解未満の低
温で行なうため、架橋反応に時間がかかるので、生産性
が悪いという欠点があった。生産性を上げるには架橋加
熱域を長くする必要が有り。
架橋発泡体製造装置が大型化し、設備コストが高くなる
という欠点があった。
又、この方法により得られる発泡体は気泡がより大きく
なるという欠点もある。その理由は必ずしも明らかでは
ないが、架橋剤の分解生成物がガス化し、気泡の核とな
り、発泡剤のゆっくりとした分解により発生する該気泡
核周辺の気泡が統合されて、より大きな気泡となると考
えられる(架橋剤としてジクミルパーオキサイドを使用
した場合、このものは架橋反応後はアセトフェノンとメ
タンに変化する)。
発泡剤の分解は、通常発泡剤分解温度より低温の発泡剤
分解開始温度(通常は分解温度より10〜20℃低温)
以上で始まり、分解温度付近で極めて急激な分解が起こ
る。従来の二段加熱法における架橋加熱温度は発泡剤の
分解温度未満での加熱とは言え、実際には、発泡剤の分
解開始温度より低い温度での加熱であった。その理由は
、該分解開始温度以上の加熱では必要量の架橋が完了し
ないうちに発泡が開始されるため、独立気泡率の高い良
好な発泡体が得られないからである。したがって従来の
二段加熱法では、架橋温度が低すぎたために、発泡剤の
分解開始温度を超えて発泡剤の分解温度に到達するまで
に時間がかかり、この間での気泡の統合が、気泡を大き
くしていたと考えられる。
一方、同時分解法とは文字通り、架橋剤と発泡剤の分解
を同時に行なうものであり、−段加熱法とも言うべき方
法である。この方法の場合は、架橋加熱と発泡加熱を発
泡剤の分解温度以上の高温で同時に行なうため、従来の
二段加熱法に較べると発泡まで短時間で完了できるとい
う利点がある。
しかし、架橋剤と発泡剤の分解が同時であるため。
架橋を発泡に対して十分に先行させる事が困難である事
から、発泡時に気泡の連通化が起こりやすく、独立気泡
率の高い良好な発泡体を得にくいという欠点、すなわち
、圧縮硬さ等の圧縮特性の良好な発泡体を得にくいとい
う欠点があった。又、架橋を発泡に対して十分先行させ
る事が可能な条件があってもその条件幅は狭く、発泡加
熱温度は発泡剤分解温度T、 + 40℃程度が限界で
ある。これ以上高温の熱媒体によりいつきに加熱を行な
うと、発泡性成形体の温度勾配が大きくなりすぎ、表面
及び端部のみが急激に高温となって、これらの部分が早
期に発泡しすぎ、中央部が発泡を開始する時点には、こ
れらの部分にオーバーヒートによる収縮及び焼けを生じ
るからである。
〔発明の目的〕
本発明は、かかる状況に鑑みてなされたものであって、
生産性が良好でありながら、独立気泡率が高く、圧縮特
性が良好で、かつ気泡の大きさ及び表面白変の改善され
た架橋発泡体の取得を可能ならしめる常圧化学架橋発泡
法を提供する事にある。
〔発明の構成〕
本発明は、熱分解型発泡剤及び架橋剤を含有する熱可咽
性高分子発泡性成形体を架橋加熱域に供給して熱媒体に
より加熱し、架橋化熱可塑性高分子発泡性成形体とした
後、該架橋熱可塑性高分子発泡性成形体を発泡加熱域に
供給して熱媒体により加熱し、発泡せしめる事により熱
可塑性高分子架橋発泡体を製造する方法において、該架
橋剤の分解温度Tfが該熱分解型発泡剤の分解温度TD
より低温であり、該架橋加熱用熱媒体の温度Tcが咳熱
分解型発治剤の分解温度子りとTD≦Tc≦TD+40
℃なる関係を満足する条件で、該熱可塑性高分子発泡性
成形体を加熱して架橋化熱可塑性高分子発泡性成形体と
した後、該発泡加熱用熱媒体の温度Teが架橋加熱用熱
媒体の温度TcとTe≧Tc + 20℃なる関係を満
足する条件で該架橋化熱可塑性高分子発泡性成形体を加
熱発泡せしめる事特徴とする熱可塑性高分子発泡体の製
造方法である。
すなわち1本発明は二段加熱法でありながら架橋加熱、
発泡加熱とも発泡剤の分解温度以上の熱媒体により行な
う。そして、その際、発泡加熱用熱媒体の温度Teと架
橋加熱用熱媒体の温度Tcとを、上記の如く特定の範囲
に規定する事によって、架橋を発泡に対して十分に先行
させ、生産性が良好でありながら、気泡が小さく、表面
白変及び圧縮特性の良好な熱可塑性高分子架橋発泡体を
製造する方法である。
本発明における熱分解型発泡剤の分解温度TDとは、熱
重量測定(TG)により窒素気流中で昇温速度10℃/
minの条件下で測定するものであり、通常は急激な分
解を起こす温度であり、第1図に示す如き温度であるが
、発泡剤の種類により分解が緩慢な場合は第2図に示す
如き温度を分解温度とする。
尚、二種類以上の発泡剤を混合する等により、2つ以上
の分解温度TDが存在する場合には、最も低温のTDを
本発明におけるTDとする。この分解温度TDは、通常
、120〜210℃である。又、架橋剤の分解温度Tf
の測定も同様であり、かつ発泡剤の分解温度TDと同様
に本発明における架橋剤の分解温度Tfとは最も低温の
分解温度とする。
本発明においては、架橋剤の分解温度が、発泡剤の分解
温度TOより低温である必要がある。その理由は架橋剤
の分解温度Tfが発泡剤の分解温度T。
より高温であると架橋を発泡に対して先行する事ができ
ず良好な発泡体を得る事ができないからである。架橋剤
の好ましい分解温度範囲は、110’C≦Tf≦T、−
5℃である。
本発明における熱分解型発泡剤とは、加熱する事により
分解して気体を発生する化合物であり。
たとえば、アゾジカルボンアミド、N、N’−ジニトロ
ソペンタメチレンテトラミン、P、P’−オキシビスベ
ンゼンスルフォニルヒドラジド、P−トルエンスルフォ
ニルアセトンヒドラゾン、クエン酸ナトリウム塩、重炭
酸ナトリウム塩等が挙げられ、それらの分解温度は12
0〜210℃である。
本発明においては上記の如き発泡剤を2種類以上混合し
て使用する事も可能であり、又、発泡助剤を添加する事
も可能である。ただし、発泡助剤を添加した場合であっ
ても発泡剤の分解温度は120℃以上にする事が好まし
い。その理由は、120℃未満の分解温度を有する発泡
剤及びそれより更に低温の分解温度を有する架橋剤の場
合には、実際の操作上、これらを熱可塑性高分子に添加
し、該発泡剤及び該架橋剤を分解する事なく、効率よく
良好な発泡仕組性物又は発泡性成形体を得る事が極めて
困難であるからである。尚、発泡助剤としては、亜鉛華
、酸化鉛等の金属酸化物、ステアリン酸亜鉛、ステアリ
ン酸鉛等の有機酸の金属塩、ステアリン酸、こはく酸、
りんご酸、安息香酸等の有機酸、尿素系化合物、エタノ
ールアミン等がある。ただし、本発明においては1通常
は発泡助剤の使用を必要としない、その理由は発泡剤の
分解湿度TDが架橋剤の分解湿度Tfより、より高温で
ある方が、架橋を発泡に対して十分先行しゃすいからで
ある。
本発明における架橋剤とは、パーオキサイド、アゾ化合
物の如きラジカル発生剤及び多官能性モノマーまたはポ
リマーの他、多価カルボン酸四級アンモニウム塩等の加
熱により分子構造が変化し、架橋に関与するものすべて
が含まれる。
アゾ化合物としては、アゾビスイソブチロニトリル、ジ
メチルアゾイソブチレート等がある。多官能性モノマー
またはポリマーとしては1例えばトリメチロールプロパ
ントリアクリレート、テトラメチロールプロパントリア
フレリート、テトラメチロールメタントリアクリレート
、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ジペン
タエリスリトールへキサアクリレート、トリメチロール
プロパントリメタクリレート、テトラメチロールプロパ
ントリメタクリレート、テトラメチロールメタントリメ
タクリレート、テトラメチロールメタンテトラメタクリ
レート、ジペンタエリスリトールへキサメタクリレート
等のアクリレート系又はメタクリレート系化合物の他、
トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート
、トリメリット酸トリアリルエステル、N、N’−m−
フェニレンビスマレイミド、ジビニルベンゼン、フタル
酸ジブロバギル、1,2−ポリブタジェン、トリメチロ
ールプロパントリレンジイソシアネート付加体、4.4
′−ジフェニルメタンジイソシアネート、可撓性エポキ
シ樹脂、ブチルエーテルメラミン樹脂、トリレンジイソ
シアネート、モノカブラクタムブロックメタンジイソシ
アネート、モノ力プロクタムブロックジフェニルメタン
ジイソシアネート等があり、多価カルボン酸四級アンモ
ニウム塩としては、ジ(テトラn−ブチルアンモニウム
)アジペート等がある。これらの架橋剤のうち、トリメ
チロールプロパントリレンジイソシアネート付加体以上
の多官能性モノマー及びポリマーと多価カルボン酸四級
アンモニウム塩は、パーオキサイドにより良好な架橋が
困難であるポリ塩化ビニル系樹脂の架橋剤として好適に
使用される。
上記の如き特別な場合を除き、通常はパーオキサイドが
最も多く使用され、分解温度の1つの目安である1分間
半減期温度T14が120℃≦TH≦200℃のパーオ
キシサイドが好適に使用される。その理由は、THが1
20℃未満のパーオキシサイドでは。
該パーオキサイドの分解を開始させる事なく熱可塑性高
分子の良好な発泡性組成物又は発泡性成形体を得る事が
極めて困難であり、又、T、が200℃より高温になる
と、工業的条件下では架橋を発泡に対して先行させる事
が極めて困難となるからである。
尚、1分間半減期温度THとは文字通り1分間加熱でパ
ーオキサイドが分解により半減する温度であって、測定
方法は下記の如くである6 パーオキサイド(ラジカル)に対して比較的不活性な溶
剤、たとえばベンゼンを主として使用し。
パーオキサイド溶液(通常、0.1moQ/fiの濃度
)を調製し窒素置換を行なったガラス管中に密封して、
一定温度の恒温槽中に浸し、熱分解せしめ近似的に一次
反応として取り扱い、半減期it/□と分解温度Tにつ
いてQntよ、□と1/Tの関係をプロットして得られ
る直線から、tx/z=1(min)を与える分解温度
、すなわち1分間半減期温度THを求める。
上記の如きパーオキサイドとしては、例えば、ジクミル
パーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ
)3,3.5− トリメチルシクロヘキサン、1.1−
ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、t−プ
チルパーオキシアセテート、2,2−ビス(t−ブチル
パーオキシ)ブタン、し−ブチルパーオキシベンゾエー
ト、n−ブチル−4,4−ビス(t〜ジブルパーオキシ
)バレレート、ジ−t−ブチルシバ−オキシイソフタレ
ート、メチルエチルケトンパーオキサイド、α、α′−
ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、
2,5−ジメチル−2,5ジ(t−ブチルパーオキシ)
ヘキサン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジーし−
ブチルパーオキサイド、2.5−ジメチル−2,5−ジ
(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、t−ブチルパ
ーオキシイソブチレート、ベンゾイルパーオキサイド、
アセチルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイル
パーオキサイド等がある。
本発明においては、架橋を発泡に対して十分に先行させ
る事が非常に重要であり、そのために、上記パーオキサ
イドと共に架橋助剤として多官能性モノマー又はポリマ
ーを併用する事は極めて好ましい事である。該多官能性
モノマー又はポリマーは先に架橋剤として例示した多官
性モノマー又はポリマーがすべて含まれるが、中でも官
能基を3つ以上有するものが夕景の添加で効果を発揮す
るため好ましく、アクリレート系又はメタクリレート系
のものが最良である。すなわち、先の例示におけるトリ
メチロールプロパントリアクリレート以下、ジペンタエ
リスリトールへキサメタクリレートまでの化合物の使用
が好ましい。
本発明においては、発泡剤の分解温度TD、架橋加熱用
熱媒体の温度Tc、発泡加熱用熱媒体の温度Teが次式
の様な関係にある必要がある。すなわち、TD≦Tc≦
TD+40℃、かつTe≧Tc+20℃であり、好まし
くはTe≧Tc+40℃である。
その理由は下記の如くである。
TC<TDでは従来の二段加熱法と同様で架橋速度が遅
いため生産性が悪いばかりではなく、気泡が大きく表面
白変の低い発泡体となってしまう。
又、逆にTc>Tc+20℃では熱可塑性高分子発泡性
成形体全体の架橋が十分に進行しないうちに、該発泡性
成形体の表面又は端部が早期に発泡しすぎて、良好な発
泡体が得られないからである。
一方、TD≦Tc≦TD+40℃なる条件の架橋加熱用
熱媒体の温度で発泡性成形体を架橋せしめても。
発泡加熱用熱媒体の温度TeがTe<Tc+20℃であ
る場合には、従来の二段加熱法程ではないが発泡がゆっ
くりと起こり、発泡完了までやはり時間がかかるため、
気泡が大きく、表面白変の低い発泡体となってしまう0
表面臼度が低くなるのは、加熱時間が短かいと発泡剤の
未分解により着色し加熱時間が長いと高分子劣化による
着色を生じるからである。これを防止するためには高温
短時間加熱でいつきに発泡させるのが良く、これによっ
て気泡の細化も同時になされる。したがって発泡加熱用
熱媒体の温度TeはTD≧Tc+20℃、好ましくはT
e≧Tc+40℃なのである。
本発明において、実施可能な架橋加熱用熱媒体の温度T
cの範囲TD≦Tc≦TD+40.’Cは絶対的なもの
ではなく1発泡剤及び架橋剤の種類及び配合量。
その他の添加剤の種類及び配合量、発泡性成形体の厚み
、発泡体の発泡倍率等により実施可能の条件は多少異な
ってくる。しかしながら、いかなる場合においても最適
条件はこの範囲内に存在するものであり、その範囲内で
の最適条件幅を広げるために、架橋剤としてパーオキサ
イドを使用する場合に架橋助剤として多官能性モノマー
またはポリマーを添加する事は好ましい事である。
本発明においては、熱可塑性高分子発泡性成形体のゲル
分率が20%以上になるように架橋を十分先行させた後
、発泡を開始させる事が好ましい。
ゲル分率が20%未満で発泡を開始すると、気泡の連通
化が起こりやすく、独立気泡率の低い、圧縮特性に劣る
発泡体となってしまうからである。先に述べた架橋条件
範囲内であれば、架橋剤更には架橋助剤の配合量を適正
量とすれば、ゲル分率20%未満で発泡を開始する事は
ほととない、しかし、先に述べた如く、この条件は絶対
的なものではないので、万が一ゲル分率20%未満で発
泡を開始する様な事がある場合には架橋加熱用熱媒体の
温度条件幅をもう少し狭くすれば良い。したがって。
発泡剤及び架橋剤の種類及び配合量、その他の添加剤の
種類及び配合量、発泡性成形体の厚み1発泡体の発泡倍
率等によりわずかながらも最適加熱条件幅が縮少(変動
)しうる可能性がある限り1発泡開始前の発泡性成形体
のゲル分率を管理する事は重要な事である。
本発明においては、本発明者が特願昭62−17799
6号に提案している様に発泡性成形体の支持体からの剥
離性を改善する等の目的から架橋加熱域において発泡を
開始する事も可能であるが、この場合でも該成形体のゲ
ル分率が20%以上になった後に発泡を開始する事が好
ましい、架橋加熱域では、架橋が先行すればよく、実質
的な発泡の生起を必ずしも回避する必要はない、一般に
は、架橋加熱域での発泡は、目的とする発泡体の発泡倍
率の30%以下、好ましくは20%以下にするのがよい
なお、この架橋加熱域における発泡倍率の管理は、加熱
条件及び滞留時間等によって行うことができる。
本発明においては通常1発泡性成形体のゲル分率は架橋
加熱域において発泡開始までに20〜70%に高められ
、発泡後の発泡体のゲル分率としては35−85%とな
る(好ましくは45〜75%である)、シたがって本発
明では架橋加熱域において発泡開始前までに少なくとも
20r3以上のゲル分率とされた架橋化発泡性成形体が
その後の加熱により更に高ゲル分率化する場合はもちろ
んとして1発泡加熱域においては、ゲル分率はそれ以上
変化しない場合、又は熱劣化等によりわずかながら低下
する場合のすべての場合が起こりうる。
本発明において1発泡加熱域は1通常、架橋加熱域の後
領域に位置するものであるが、必ずしもその直後の領域
である必要はなく、架橋加熱域と発泡加熱域の間に他の
目的で冷却域又は加熱域等を介在せしめる事も可能であ
る。たとえば本発明者らが特開昭60−157836号
に提案している如き発泡体の製造方法を採用して該架橋
加熱域と該発泡加熱域間に発泡性成形体の幅方向に温度
差を設けるための加熱域や1発泡性成形体の支持体から
の剥離性の改善や発泡体表面のオーバーヒートの防止等
の目的から発泡性成形体の表面を冷却するための冷却域
を介在せしめる事もできる。
本発明において熱可塑性高分子発泡性成形体及び発泡過
程の成形体の加熱は熱媒体のみによってなされる場合に
限定されるものではなく、遠赤外線ヒーター等による輻
射熱、高周波誘電加熱等を併用する事も可能である。そ
の場合、加熱温度は熱媒体の温度に関係なく設定する事
ができるが、加熱の主力はあくまでも熱媒体によるもの
である。
本発明における熱媒体としては例えば熱風、蒸気、各種
溶融塩等が挙げられ、架橋加熱用熱媒体と発泡加熱用熱
媒体が必ずしも同一のものである必要はないが、取り扱
いが容易で、発泡体の洗浄等の後処理が不用な事から熱
風が好適に使用される。熱風の場合、風速は通常0.0
1〜50■/Sである。
尚1本発明は常圧化学架橋発泡法の改良に関するもので
あるが、風圧、蒸気圧、溶融塩中への浸漬圧等が発泡性
成形体及び発泡体に加わるため、本発明の説明における
常圧とは、0.5kg/aJ以下の圧力を意味するもの
とする。
本発明における熱可塑性高分子としては、ポリオレフィ
ン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂
、アクリル系樹脂、1.2−ポリブタジェン、熱可塑性
ポリウレタン、アクリル系エラストマー(アクリルゴム
)等があり、ポリオレフィン系樹脂としては例えば、ポ
リエチレン、線状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエ
チレン、中高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、エチレン−酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体
、エチレン−酢酸ビニルー−酸化炭素共重合体、エチレ
ン−塩化ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル
共重合体、塩素化ポリエチレン、エチレン−プロピレン
共重合体、エチレン−プロピレンラバー、ポリプロピレ
ン、ポリブテン等があり、ポリ塩化ビニル系樹脂として
は、例えば、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−エチレン共
重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル
ー二チレンー酢酸ビニル共重合体等がある0本発明にお
いては、これらを単独または、必要に応じ2種類以上を
混合して用いる事ができる。
本発明においては、架橋助剤及び発泡助剤はもちろんと
して、必要に応じ1発泡性成形体中に各種公知の添加成
分1例えば、老化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、難燃助
剤、無機充填剤、顔料、染料、導電性素材等を適宜配合
する事ができる。
本発明における発泡性成形体の形状は、特に限定されず
、シート状の他、パイプ状、ロット状、角柱状のもの等
、任意の形状のものが含まれる。
(実施例、比較例〕 次に、本発明を更に詳細に説明するために以下に実施例
及び比較例を示す。
実施例1 低密度ポリエチレン100重量部に発泡剤として分解温
度197℃のアゾジカルボンアミド(ADCA)14重
量部、架橋剤としてジクミルパーオキサイド(DCP)
0.8重量部を夫々添加した後、二軸押出機に投入し、
ADCA及びDCPを分解させる事なく溶融混練した後
ペレタイズして発泡性組成物ペレットを得た。該ペレッ
トを単軸押出機に投入し上記と同様にADCA及びDC
Pを分解させる事なく厚さ2ms、幅400wmの発泡
性成形体シートを得た。
上記発泡性成形体シートを架橋加熱域及び発泡加熱域の
熱風温度をそれぞれ220℃及び265℃に設定した発
泡装置に2.1m/winの速度で供給し、架橋発泡を
行なった。
得られた発泡体シートは、密度0.032g/a#、厚
さ6m+++、幅1200amで気泡が細かく1表面臼
度の良好なものであった。引取速度は6.7m/win
であった。
該発泡体について、気泡径、YI(黄色度)、ゲル分率
、圧縮硬さを測定した。測定結果は第1表に示した如く
である。尚、発泡直前の架橋化発泡性シートのゲル分率
を調べたところ、38%であった。
実施例2 実施例1において、架橋剤DCPの配合比を0.7重量
部とし、架橋助剤としてトリメチロールプロパントリメ
タクリレート(TMP)を0.2重量部加えた以外は実
施例1と同様にして、同様の発泡性成形体シートを得た
該発泡性成形体シートを、架橋加熱域及び発泡加熱域の
熱風温度をそれぞれ200℃及び245℃とした発泡装
置に1.6m/+*inの速度で供給し、架橋発泡を行
なった。
得られた発泡体シートの密度、厚み1幅、外観は実施例
1とほぼ同様であり、引取速度は、5.1m/i+in
であった。該発泡体について実施例1と同様の測定を行
なった。測定結果は第1表に示した如くである。
尚、発泡直前の架橋化発泡性成形体シートのゲル分率を
測定したところ39%であった。
実施例3〜7 実施例2と同一の発泡性成形体シートを実施例1と同一
の発泡装置に供給し、架橋発泡を行なった。
供給速度、加熱条件及び測定結果は第1表に示した如く
であり、得られた発泡体シートの密度、厚み、幅は実施
例1.2と同様で、外観は更に良好であった。
比較例1 実施例2〜7と同一の発泡性成形体シートを架橋加熱域
及び発泡加熱域の熱風温度をそれぞれ180℃、235
℃に設定した実施例1〜7と同一の発泡装置に供給した
。供給速度を1.0++/winと低速にしないと良好
な発泡を示さなかった。得られた発泡体シートの密度、
厚み、幅は、実施例1〜7とほぼ同様であったが、気泡
が大きく、表面着色の大きいものであった。尚、引取速
度は3.2m/winであった。
比較例2 比較例1において、架橋加熱域及び発泡加熱域の熱風温
度をそれぞれ190℃、270℃とした。発泡性成形体
シートの供給速度1 、2m/n+inで比較的良好な
発泡を示した。得られた発泡体シートの表面白変は比較
例1より良好であったが、気泡径は比較例1と同様に大
きいものであり、引取速度は、3.8m/minであっ
たゆ尚1発泡体シートの密度、厚み、幅は比較例1と同
様であった。
比較例3 比較例1において、架橋加熱域及び発泡加熱域の熱風温
度を両方とも220℃に設定し、−段加熱法により架橋
発泡を行なった。発泡性成形体シートの供給速度1.6
m/+minにて比較的良好な発泡を示したが、得られ
た発泡体シートは気泡が大きく表面着色の大きいもので
あり、引取速度は5.1m/winであった。尚、発泡
体シートの密度、厚み、幅は比較例1と同様であった。
比較例4 比較例3において、熱風温度を255℃としたところ1
発泡性成形体シートの供給速度2.3m/winが最良
の発泡を示したが、該成形体シートの幅方向の両端部の
発泡がかなり早期に起こるため、得られた発泡体シート
の該両端部はかなりのオーバーヒート状態で着色が激し
く、発泡倍率も低下していた。発泡体の幅方向中央部の
気泡径、YI、ゲル分率、圧縮硬さを測定した。尚、発
泡直前の架橋化発泡性成形体シートのゲル分率は17%
であった。
比較例5 比較例3において熱風温度を270℃としたところ発泡
性成形体シートの供給速度2.4m/minで、該成形
体シートの幅方向の中央部の発泡状態が良好であったが
、幅方向の両端部の発泡が非常に早期に起こるため、得
られた発泡体シートの該両端部はまったくのオーバーヒ
ートで、焦げてかなり収縮していた。
発泡体の幅方向中央部の気泡径、Yl、ゲル分率、圧縮
硬さを測定した。尚、発泡直前の架橋化発泡性成形体シ
ートのゲル分率は12%であった。
実施例1〜8及び比較例1〜5の結果をまとめて第1表
に示す。
尚、測定方法は以下による。
(1)気泡径(平均気泡径) ASTM−D3576に準する自社法 (2) YI(表面黄色度)・・・JIS K7103
により測定。
(3)ゲル分率 自社法・・・沸騰キシレンにて8時間煮沸(溶解分抽出
)後の未溶解分の重量%;試料lキシレン=1g/10
0m12の比とする。
(4)圧縮硬さ   JISに6767により測定。
〔効  果〕
第1表の結果から明らかな様に、本発明によれば、生産
性が良好でありながら、気泡が細かく、表面白皮の改良
された圧縮硬さの良好な熱可塑性高分子架橋発泡体を製
造することができる0本発明は、特別な添加成分又は装
置を必要とする事なく、これらの効果を得る事ができる
経済的な方法であり、その実施は極めて容易であり、工
業的に非常に有利な方法である。
【図面の簡単な説明】
第1図は発泡剤(又は架橋剤)の急激な熱分解における
分解温度TDを示すグラフである。 第2図は発泡剤(又は架橋剤)の緩慢な熱分解における
分解温度TDを示すグラフである。 特許出願人 日本スチレンペーパー株式会社代 理 人
 弁理士 池浦敏明(ほか1名)第1図

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)熱分解型発泡剤及び架橋剤を含有する熱可塑性高
    分子発泡性成形体を架橋加熱域に供給して熱媒体により
    加熱し、架橋化熱可塑性高分子発泡性成形体とした後、
    該架橋化熱可塑性高分子発泡性成形体を発泡加熱域に供
    給して熱媒体により加熱し、発泡せしめる事により熱可
    塑性高分子架橋発泡体を製造する方法において、該架橋
    剤の分解温度Tfが該熱分解型発泡剤の分解温度T_D
    より低温であり、該架橋加熱用熱媒体の温度Tcが該熱
    分解発泡剤の分解温度T_DとT_D≦Tc≦T_D+
    40℃なる関係を満足する条件で、該熱可塑性高分子発
    泡性成形体を加熱して、架橋化熱可塑性高分子発泡性成
    形体とした後、発泡加熱用熱媒体の温度Teが架橋加熱
    用熱媒体の温度TcとT_e≧Tc+20℃なる関係を
    満足する条件で該架橋化熱可塑性高分子発泡性成形体を
    加熱発泡せしめる事を特徴とする熱可塑性高分子架橋発
    泡体の製造方法。
  2. (2)架橋剤がパーオキサイドであり、該架橋剤と共に
    架橋助剤として多官能性モノマー又はポリマーを併用す
    る事を特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. (3)加熱用熱媒体が熱風であることを特徴とする請求
    項1に記載の方法。
JP63101314A 1988-04-26 1988-04-26 熱可塑性高分子架橋発泡体の製造方法 Pending JPH01272442A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63101314A JPH01272442A (ja) 1988-04-26 1988-04-26 熱可塑性高分子架橋発泡体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63101314A JPH01272442A (ja) 1988-04-26 1988-04-26 熱可塑性高分子架橋発泡体の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH01272442A true JPH01272442A (ja) 1989-10-31

Family

ID=14297354

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63101314A Pending JPH01272442A (ja) 1988-04-26 1988-04-26 熱可塑性高分子架橋発泡体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH01272442A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05129708A (ja) * 1991-04-22 1993-05-25 Alcatel Nv エルビウムドープフアイバ光増幅器を有する遠隔通信システム
JPWO2007072885A1 (ja) * 2005-12-21 2009-06-04 積水化学工業株式会社 独立気泡発泡ゴムシート、積層体及びそれらを用いた止水・水密シール材

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05129708A (ja) * 1991-04-22 1993-05-25 Alcatel Nv エルビウムドープフアイバ光増幅器を有する遠隔通信システム
JPWO2007072885A1 (ja) * 2005-12-21 2009-06-04 積水化学工業株式会社 独立気泡発泡ゴムシート、積層体及びそれらを用いた止水・水密シール材

Similar Documents

Publication Publication Date Title
FI82065B (fi) Foerfarande foer framstaellning av skum av lineaert ld-polyeten och eventuella andra polymermaterial.
US3950278A (en) Process for producing a crosslinked foam of polyolefin resin having open cells
JPH0570579B2 (ja)
NO772751L (no) Fremgangsm}te for fremstilling av et tverrbundet, lukketcellet skum av klorert h.d.-polyetylen
EP0210760B1 (en) Method for the preparation of cross-linked polyethylene foams and foams produced by the method
JPH01272442A (ja) 熱可塑性高分子架橋発泡体の製造方法
US4255371A (en) Process for producing olefinic resin foams
JPH02279739A (ja) 発泡体およびその製造法
JP4774199B2 (ja) 難燃性導電性架橋ポリオレフィン系発泡体の製造方法
JPH10156855A (ja) 熱可塑性樹脂発泡体の製造方法
JP2005036072A (ja) ノンハロゲン難燃性架橋ポリオレフィン系連続気泡体の製造方法
JP4468030B2 (ja) 難燃性架橋ポリオレフィン系連続気泡体及びその製造方法
JP2001055463A (ja) ポリプロピレン系樹脂押出発泡シート
CA2000226A1 (en) Method of producing a foamed polymer
KR810001797B1 (ko) 올레핀계 수지 발포체의 제조법
JP3766838B2 (ja) ポリオレフィン連続気泡体の製造方法
JP3763879B2 (ja) ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体
JPH10287762A (ja) 熱可塑性樹脂発泡体の製造方法
JPH0976269A (ja) 熱可塑性樹脂発泡体の製造方法
JPH0735446B2 (ja) 連続気泡型オレフィン系樹脂発泡体用組成物
JP2002212327A (ja) ポリプロピレン系樹脂発泡シートおよび容器
JPS62201942A (ja) ポリプロピレン発泡体の製法
JPH0476028A (ja) 高発泡絶縁ポリエチレン用発泡性樹脂組成物およびその製造方法
JP2627649B2 (ja) 難燃性架橋ポリエチレン発泡体の製造方法
JPH0570622A (ja) ポリオレフイン系樹脂架橋発泡体