JPH01265979A - 競技用ボールの表面パネル及びその製造方法 - Google Patents

競技用ボールの表面パネル及びその製造方法

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JPH01265979A JP9245988A JP9245988A JPH01265979A JP H01265979 A JPH01265979 A JP H01265979A JP 9245988 A JP9245988 A JP 9245988A JP 9245988 A JP9245988 A JP 9245988A JP H01265979 A JPH01265979 A JP H01265979A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、競技用ボールの表面パネル及びその製造方法
に関する。
〈従来の技術〉 従来、空気密封構造の競技用ボール例えばサッカーボー
ルにあっては、その表面に天然皮革又は合成皮革を6角
形及び5角形に裁断したパネルを接着した構造が一般的
である。この種競技用ボールにあっては、パネルの周縁
が肉薄に削除され、ボールに接着されたとき隣接パネル
との間に溝がが形成されて、ボール把持性、飛距離等が
改善されるのが通例であり、このようなパネル周縁の削
除処理(コバ削ぎ処理と俗称される)を自動的に行う装
置として、特公昭58−58399号公報に開示のもの
がある。またパネルへ印刷するための転写マークを開示
するものとして、特公昭45−9619号公報があり、
ボール外層を射出成形法により成形する装置として、特
公昭49−26068号公報に開示の構造がある。
〈発明が解決しようとする課題〉 上記先行技術を利用して、競技用ボールの表面パネルを
成形する場合、次のような問題点がある(イ)サッカー
ボール用パネルを、例えばポリ塩化ビニル系熱可塑性エ
ラストマーを用いて、射出成形法にて形成した場合、表
面の摩擦係数が太き過ぎボールの表面パネルとして不適
当である。因みに、ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラスト
マ一の摩擦係数は約0.92ないし1.00であり、ま
たボール(サッカーボール)に通した摩擦係数は、約0
.40ないし0.45である。摩擦係数の測定はAST
M  D−1894−78を参考にして測定した。
(ロ)前述の如く成形したパネルは、成形性及び寸法安
定性ともに悪く、成形後のパネルが波形に変形してしま
うことが多い。この環パネルが軟らかく (硬度的60
ないし85)かつ薄い(約1ないし3龍)ことから、内
部に生じた歪がそのまま形状変化として現れるのである
(ハ)射出成形法にて成形されたポリ塩化ビニル系熱可
塑性エラストマー製パネルは、光沢に欠け、従来の天然
皮革或いは合成皮革製ボールに比較して見劣りがする。
(ニ)ポリ塩化ビニル系熱可塑性樹脂を金型キャビティ
内に射出注入した場合、ポリ塩化ビニル中に含まれる可
塑剤等が蒸発しその後冷却固化して金型表面に付着する
。それ故、成形を繰り返すうちにこの付着量が増加し、
金型キャビティ全面を削り直さなければならないという
問題がある。このような処置は、通常数カ月ないし半年
ごとに行われている。
本発明は、このような問題点をすべて解決するもので、
競技用ボールの表面材料として最適なパネル及びその製
造方法を実現したものである。
く課題を解決するための手段〉 本発明第1の発明は、中空球形の弾性を有するチューブ
単体又は該チューブに補強層を付加してなるボール基体
、該ボール基体表面全面に接着される複数枚の表面パネ
ルを具備する競技用ボールにおいて、上記表面パネルは
熱可塑性エラストマーよりなるパネル本体と、該パネル
本体表面に接着された印刷層と、上記パネル本体表面及
び上記印刷層を覆って接着された上記パネル本体より硬
質の透明樹脂よりなる保護層、該保護層上に形成された
低摩擦材料よりなる透明な被覆層よりなるものである。
また本発明第2の発明は、競技用ボールの表面に複数枚
接着される表面パネルの製造方法であって、ポリエチレ
ンテレフタレートフィルム基板上に低摩擦材料を含む離
型層、透明な硬質樹脂よりなる保護層、染料を含む印刷
層及び接着剤層を上記順序で積層してなる転写箔を、表
面パネル形状のキャビティを有する金型内に配設する工
程、上記キャビティ内に加熱軟化した熱可塑性エラスト
マーを注入し、成形された表面パネルの表面に上記接着
剤層を介して上記印刷層を接着させると同時に、上記印
刷層を含む上記表面パネルの表面全面に上記保護層及び
低摩擦材料を含む被覆層を形成する工程よりなるもので
ある。
〈作 用〉 本発明における表面パネルは、熱可塑性エラストマーよ
りなるパネル本体と、該パネル本体表面に接着された印
刷層と、上記パネル本体表面及び上記印刷層を覆って接
着された上記パネル本体より硬質の透明樹脂よりなる保
護層と、該保護層上に形成された低摩擦材料よりなる透
明な被覆層にて構成される。上記保護層は、軟らかいパ
ネル本体に強度を与え、これに合成皮革に類似した感触
を付加する作用をなす。また保護層は、表面パネル全体
をや−硬くし、ボール基体表面への接着時の取扱いを容
易にする作用をなす。上記被覆層は、パネルの摩擦係数
を低下させ、ボール表皮として最適の摩擦係数(約0.
40ないし0.45)を得る作用をなす。また被覆層は
、適度な光沢を生ずるから、天然皮革或いは合成皮革に
類似した表面状態を得る作用をなす。
〈実 施 例〉 第1図及び第2図は、競技用ボールの一例としてサッカ
ーボール1を示し、その表面には、表面パネル2、即ち
12枚の5角形パネルと20枚の6角形パネルが各々の
周辺を接する如く配置され、接着されている。表面パネ
ル2の周辺は、傾斜肉薄に形成され、それ数表面パネル
2の接合部分には、溝3が形成される。4は表面パネル
2の表面に形成された模様、記号、文字等所定パターン
の凹部で、この凹部4内に印刷層5が形成されている。
6は表面パネル2の裏面に所定間隔をもって形成された
多数の突起体であり、表面パネル2の柔軟性を増し、か
つ軽量化を図るものである。
表面パネル2は、硬度(JIS)約60ないし85のポ
リ塩化ビニル系熱可塑性エラストマーよりなるパネル本
体7と、該パネル本体7表面に被着された、上記パネル
本体7より硬質のアクリル系樹脂例えばポリメチルメタ
クリレートよりなる保護層8と、ワックス等低摩擦材料
を含む被覆層9よりなる。パネル本体7を形成するポリ
塩化ビニル系熱可塑性エラストマー材料としては、スミ
フレックス(登録商標)又はスミコン(登録商標)(と
もに住友ベークライト■製)、サンプレーン(登録商標
)(三菱化成ビニル■製)、アロンエラストマーAE(
登録商標)又はアロンNP (登録商標)(ともに東亜
合成化学工業■製)等が使用できる。パネル本体7の厚
さは、約1mないし3龍、保護層8及び被覆層9の合計
の厚さは、約2μないし10μ程度であり、パネル本体
7を構成するポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマーに
はボール基体との接着性を良くするために混入される滑
剤は最小限の量とされている。10は、表面パネル2が
接着されるゴム中張層、11は糸巻補強層、12は所定
の内圧をもって空気が封入されたゴムチューブである。
このチューブ12には、図示しないパルプを介して空気
が注入される。
上記各部分にてボール基体が構成される。尚このボール
基体として、補強機能を有する熱可塑性エラストマー例
えばハイトレル(登録商標)よりなるチューブ単体を使
用することもできる。
第3図は、表面パネル2への印刷を行う転写箔13の断
面構造を示し、14は、厚さ約35ないし50μのポリ
エチレンテレフタレートフィルムよりなる基板、15は
、この基板14上に被着された厚さ約1μの離型層で、
アクリル系樹脂にワックスよりなる低摩擦材料が加えら
れ、タコン(tukon )硬度約22である。8は、
この離型層15上に形成された前述の厚さ約1μないし
10μの保護層で、タコン硬度約18ないし19を有す
る。5は、保護層8上に模様、記号、文字等所定パター
ンに形成された厚さ約40μの印刷層で、所定の色例え
ば黒色の染料を含む。この印刷層5は、グラビア印刷法
により形成されたものが通している。具体的には、−N
約1.5μの印刷層を、3層としたもの、即ち3回重ね
印刷し、約4.5μ厚の層としたものが適当である。グ
ラビア印刷法により形成された印刷層5は、凝集力が強
いため表面パネル2へ印刷した後、剥離しにくいという
利点がある。一方この種転写箔への印刷に使用される方
法としてシルクスクリーン法があるが、これは印刷層が
剥離し易いという欠点があるため、ボールの表面パネル
への印刷には適さないのである。17は、印刷層5及び
保護層8を被覆して形成された接着剤層で、ウレタン系
感熱接着剤が使用できる。
次に、上記転写箔13を用いた表面パネル2の成形同時
印刷につき説明する。
第4図に示す如くまず表面パネル2形状のキャビティ1
8を有する一対の金型19,20が準備される。一方の
金型20には、注入孔21が形成されている。金型19
,20は、分離された状態にあり、両金型19.20間
に転写箔13が位置せしめられる。このとき、転写箔1
3の基板14は、金型19のキャビテイ18内面側に位
置している。キャビティ18には、印刷部分に対応して
凸部22が形成されており、転写箔13の印刷層5は、
この凸部22に相対している。またこの金型19のキャ
ビテイ18内面は、微少凹凸状のシボ加工処理が施され
ている。
しかして一対の金型19,20は、重ね合わされ型締め
され、注入孔21にノズル23が当てられ、約200℃
にて加熱軟化された熱可塑性エラストマー24がキャビ
ティ18内に注入される。
この注入圧力により転写箔13は、金型19のキャビテ
イ18内面に押しつけられ密着し、印刷層5は、接着剤
層17を介して成形されたパネル本体7に接着せしめら
れる。成形後、金型19,20は分割され、表面パネル
2が取り出される。表面パネル2の表面には、印刷層5
を覆って保護層8及び離型層15の一部が被着され、被
覆N9が形成される。尚パネル2成形の際、転写箔13
は橿めて薄いため、金型19のキャビティ18表面に形
成した微少凹凸はそのまま表面パネル2の表面に現れ、
その結果表面パネル2の表面は、シボ加工され、皮革模
様が形成される。
上記の如(形成した表面パネル2では、第6図に示すよ
うに印刷層5の染料が接着剤層17を通過し、パネル本
体7に浸透し、パネル本体7に着色領域25を形成する
。この着色領域の深さは、成形後、約10日間で約0.
3flに達した。またこの浸透方向は図中下方向に一致
し、横方向への浸透が少ない傾向が見られた。このこと
は、印刷のiξみが小さいことを意味し、本発明にとっ
て有意義である。向上記染料の浸透に際し使用したポリ
塩化ビニル系熱可塑性エラストマーは、スミコン(登録
商標)PMT2900 (住友ベークライト株式会社製
)、転写箔は株式会社麗光製転写箔を使用した。
かくして形成された表面パネル2は、ボール基体表面に
、接着剤を介して接着され、ボールとして完成する。
第7図は、摩擦係数特性を示し、ASTM  D189
4−78に準する測定方法による結果である。曲線Aが
本発明実施例に係る表面パネル2即ちポリ塩化ビニル系
熱可塑性エラストマーよりなるパネル本体7と、ポリメ
チルメタクリレート樹脂よりなる保護層16にて構成さ
れる表面パネル2の保護層16表面の摩擦係数を示す。
また曲線Bは比較例として示すもので、上記パネル本体
7のみからなる表面パネルの摩擦係数である。さらにま
た曲線Cは、合成皮革表面における摩擦係数特性である
。図より曲線Bは、摩擦係数約0.40ないし0.45
であり、これは合成皮革のそれに略等しく、また曲線B
は約0.92ないし1.OOであることが判る。
上記実施例においては、パネル本体7はポリ塩化ビニル
系熱可塑性エラストマーを使用した例につき説明したが
、このほかポリエステル系熱可塑性エラストマー例えば
ハイトレル(登録商標)(東しデュポン■製)、ペルプ
レン(登録商標)(東洋紡績■製)、ウレタン系熱可塑
性エラストマー例えばバンデフクス(登録商標)(大日
本インキ化学工業@li!りエラストラン(登録商標)
(日本ニストラン■製)、オレフィン系熱可塑性エラス
トマー例えば住人TPE (住人化学工業■製)、ミラ
ストマー(登録商標)(三井石油化学工業■製)、スチ
レン系熱可塑性エラストマー例えばタフプレン(登録商
標)(旭化成工業■製)、ツルブレン−T(登録商標)
(日本エラストマー■製)が使用でき、これらの材料に
おいても適度な摩擦係数及び耐久性が得られた。また上
記熱可塑性エラストマーに天然皮革を微粉砕した物を混
入して、天然皮革の感触に近いものとすることもできる
。また保護層8の材料としては、上記アクリル系樹脂の
ほか耐摩擦性に優れたウレタン系樹脂が使用できる。
〈発明の効果〉 本発明によれば、以下の効果が奏せられる。
(イ)第1発明によれば、パネル本体表面に低摩擦材料
を含む被覆層が形成されるから、パネル表面の摩擦係数
が低下し、競技用ボールとして最適の摩擦係数を得るこ
とができる。即ち、パネル本体は、ボール基体との接着
強度を向上させるために滑剤の混入が最小限に抑えられ
るためのその摩擦係数は約0.95と高く、このままで
は競技用ボールとして不適である。それ故、このパネル
表面に低摩擦材料を含む被覆層を形成して、パネル表面
の摩擦係数を約0.40程度に低下させ、天然皮革或い
は合成皮革のそれに類似させるのである。
(ロ)第2発明によれば、金型キャビティ内に転写箔が
配置され、ポリエチレンテレフタレートフィルム基板が
キャビティ内微少凹凸表面に密着せしめられ成形材料は
この転写箔に接触するものであるから、金型表面に直接
成形材料が接触する場合に比較して、ポリエチレンテレ
フタレートフィルムの滑沢な表面形状が得られることと
なり、表面パネルの表面に光沢を付与することができる
(ハ)前述の転写箔をキャビティ内に配置することによ
り、熱可塑性エラストマ一の収縮率の均一化が図れるこ
と及び熱可塑性エラストマ一の流動性が良くなり、従っ
て内部歪が減少し、変形を生じにくくなることが確認さ
れた。
(ニ)表面パネル周辺の傾斜肉薄部は、成形金型の形状
に一致して所望形状とすることができるから、従来必要
とされていた複雑なコバ削ぎ装置は不要となる。
(ホ)第5発明によれば、印刷層をグラビア印刷法にて
形成することにより、剥離しにくい印刷層を得ることが
でき、表面に強裂な衝撃や摩擦力が加わる競技用ボール
表面パネルの印刷として最適である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、サッカーボールの表面形状を示す正面図、第
2図は、第1図A−A線断面図、第3図は、転写箔の断
面図、第4図及び第5図は、金型を示す断面図、第6図
は、表面パネルの要部を示す断面図、第7図は、摩擦係
数を示す特性図である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)中空球形の弾性を有するチューブ単体又は該チュ
    ーブに補強層を付加してなるボール基体、該ボール基体
    表面全面に接着される複数枚の表面パネルを具備する競
    技用ボールにおいて、上記表面パネルは熱可塑性エラス
    トマーよりなるパネル本体と、該パネル本体表面に接着
    された印刷層と、上記パネル本体表面及び上記印刷層を
    覆って接着された上記パネル本体より硬質の透明樹脂よ
    りなる保護層と、該保護層上に形成された低摩擦材料よ
    りなる透明な被覆層よりなることを特徴とする競技用ボ
    ールの表面パネル
  2. (2)上記熱可塑性エラストマーは、ポリ塩化ビニル系
    熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラス
    トマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、オレフィン
    系熱可塑性エラストマー及びスチレン系熱可塑性エラス
    トマーのグループより選ばれた一の熱可塑性エラストマ
    ーよりなり、上記硬質樹脂はアクリル系樹脂又はウレタ
    ン系樹脂よりなり、かつ上記低摩擦材料はワックスより
    なることを特徴とする請求項1記載の競技用ボールの表
    面パネル
  3. (3)競技用ボールの表面に複数枚接着される表面パネ
    ルの製造方法であって、 ポリエチレンテレフタレートフィルム基板上に低摩擦材
    料を含む離型層、透明な硬質樹脂よりなる保護層、染料
    を含む印刷層及び接着剤層を上記順序で積層してなる転
    写箔を、表面パネル形状のキャビティを有する金型内に
    配設する工程、上記キャビティ内に加熱軟化した熱可塑
    性エラストマーを注入し、成形された表面パネルの表面
    に上記接着剤層を介して上記印刷層を接着させると同時
    に、上記印刷層を含む上記表面パネルの表面全面に上記
    保護層及び低摩擦材料を含む被覆層を形成する工程、 よりなることを特徴とする競技用ボールの表面パネルの
    製造方法
  4. (4)上記熱可塑性エラストマーは、ポリ塩化ビニル系
    熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラス
    トマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、オレフィン
    系熱可塑性エラストマー及びスチレン系熱可塑性エラス
    トマーのグループより選ばれた一の熱可塑性エラストマ
    ーよりなり、上記硬質樹脂はアクリル系樹脂又はウレタ
    ン系樹脂よりなり、かつ上記低摩擦材料はワックスより
    なることを特徴とする請求項3記載の競技用ボールの表
    面パネルの製造方法
  5. (5)上記転写箔における上記印刷層は、グラビア印刷
    にて形成されてなることを特徴とする請求項4記載の競
    技用ボールの表面パネルの製造方法
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