JPH07249341A - 成形体の製造方法 - Google Patents

成形体の製造方法

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JPH07249341A
JPH07249341A JP3719494A JP3719494A JPH07249341A JP H07249341 A JPH07249341 A JP H07249341A JP 3719494 A JP3719494 A JP 3719494A JP 3719494 A JP3719494 A JP 3719494A JP H07249341 A JPH07249341 A JP H07249341A
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film
molded body
die
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mold
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Hideto Taneyama
秀人 種山
Takao Shimizu
隆男 清水
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Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Shinano Polymer Co Ltd
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Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Shinano Polymer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 両面に異なる大きさの凹凸と絵、文字、色
彩、数字などの符号を有するシート状成形体に傷やひび
がなく、符号の品位がよく、耐摩耗性のすぐれた押釦ス
イッチ用カバー部材、コースターなどの成形体を提供す
る。 【構成】 本発明は、浅い掘り込みの金型面と深い掘り
込みの金型面の間に、未硬化の透明弾性材料と符号印刷
を施された転写フィルムを投入し、成形体の形成と同時
に成形体に符号を転写形成したのち、金型より成形体と
転写フィルムを取出し、成形体と転写フィルムを分離さ
せるにあたり、片面には粘着層を,他面には符号が形成
された面を有する転写フィルムを、浅い掘り込みの金型
面に粘着層を有する面が対向するように配置し、これを
樹脂を充填した深い掘り込みの金型面と嵌合して成形
し、成形体に符号を転写形成することを特徴とするもの
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は成形体の製造方法、特に
は両面に異なる大きさの凹凸と、絵、文字、色彩、数字
などの符号を有するシート状成形体、例えば押釦スイッ
チ用カバー部材やコースターのような成形体の製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】両面に異なる大きさの凹凸と符号とを有
するシート状成形体、代表例としての例えば押釦スイッ
チ用カバー部材の製造方法については、従来から以下の
ような各種方法が知られている。 1)予め射出成形法や圧縮成形法で成形体を形成したの
ち、シルクスクリーン印刷やパッド印刷などの印刷法で
この成形体に絵、文字、色彩、数字などの符号(以下単
に符号と略記する)を形成する。 2)予めポリエステルフィルム、ポリイミドフィルムな
どの転写フィルムベースに成形体に形成しようとする符
号パターンを印刷した転写フィルム(以下単にフィルム
と称する)を準備しておき、これを2枚の金型面の間に
未硬化の弾性材料と共に投入し、成形体の形成と同時に
成形体に符号を転写形成したのち、金型より成形体とフ
ィルムを取出し、ついで成形体とフィルムを分離する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の1)の
ように成形体を形成後、これに符号を印刷するとき、例
えばシリコーンゴム製の押釦スイッチ用カバー部材のキ
ートップ部天面に符号を印刷するときにこれをシルクス
クリーン印刷とすると、印刷符号の膜厚が厚くできるた
めにこれが極めて鮮明となり、符号の耐摩耗性も優れた
ものになるという利点が与えられるものの、これには隣
接するキートップ同士の高さに1mm以上の差があるデザ
インの製品や、キートップ天面が平面でなく、凹凸を有
するデザインの製品であると、適応性が乏しく、符号の
一部が欠損し、かすれが発生するという不利があり、ま
たこの符号形成をパッド印刷法で行なうと、キートップ
天面に凹凸を有する成形体でも符号の一部が欠損するこ
とはないが、これには印刷符号の膜厚を厚くすることが
できないために、符号が耐摩耗性の劣るものになるとい
う不利がある。
【0004】また、上記2)のようにポリエステルフィ
ルムベースに予め符号を印刷しておき、成形と同時にこ
れを成形体に転写する方法(以下フィルム転写一体成形
法と略記する)については、凹凸の大きいキートップ形
成用金型面にフィルムを載置して成形すると、フィルム
が型形状に追従できないために成形不良になるという欠
点がある。したがって、これは通常、充填材料を透明な
ものとし、凹凸の小さい接点部形成用金型面にフィルム
を載置して成形するという方法で実施されており、この
場合には成形体は透明材料層を通して符号を視認するこ
とができ、この符号がキートップ部天面に形成されてい
ないので、符号が摩耗して視認できなくなるということ
がないという利点が与えられる。
【0005】しかし、この場合には金型を開いたときに
成形体がフィルムと共に掘り込みの深い金型面に付着す
るために、そこから成形体を脱型する際の抵抗が大きく
なって成形体が破損するという不利があり、特に一部が
高硬度樹脂である成形体、例えば高硬度樹脂でキートッ
プ部が形成されており、ドーム部、ベース部がシリコー
ンゴムで形成されている押釦スイッチ用カバー部材など
を従来公知のフィルム転写一体成形法で得ようとする
と、高硬度樹脂には柔軟性がないことから、脱型の際に
高硬度樹脂部に傷やひびが入るという不利もある。ま
た、これは押釦スイッチ用カバー部材にかぎらず、一部
が高硬度樹脂で他がゴム状弾性体である各種成形体、例
えば図11のような一部が高硬度樹脂であるコースターで
も同じ問題が生じる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような不
利、欠点を解決した成形体の製造方法に関するものであ
り、これは浅い掘り込み部の金型面と深い掘り込み部の
金型面の間に、未硬化の透明弾性材料と(転写)フィル
ムを投入し、成形体の形成と同時に成形体に符号および
色彩を転写成形したのち、金型より成形体およびフィル
ムを取出し、成形体と(転写)フィルムを分離させる成
形体の製造方法において、片面には粘着層を有し、他面
には符号が形成された面を有する(転写)フィルムを、
浅い掘り込みの金型面に粘着層を有する面が対向するよ
うに配置し、これを樹脂を充填した深い掘り込み部の金
型面と嵌合し、加熱加圧して成形し、成形体に符号を転
写形成することを特徴とするものである。
【0007】すなわち、本発明者らは傷、ひびがなく、
これに品位の優れた、耐摩耗性の符号を設けた成形体の
製造方法を開発すべく種々検討した結果、浅い掘り込み
の金型面と深い掘り込みの金型面の間に、未硬化の透明
弾性材料と符号印刷の施されたフィルムを投入し、成形
体の形成と同時に成形体に符号を転写形成したのち、金
型より成形体とフィルムを取出し、ついで成形体とフィ
ルムを分離する公知の成形体の製造方法において、片面
に粘着層を有し、他面に符号が形成された面を有するフ
ィルムを予め準備し、これを浅い掘り込みの金型面にこ
の粘着層を有する面に対向するように配置した。
【0008】ついで、これを樹脂を充填した深い掘り込
みの金型面と嵌合し、加熱加圧して成形し、金型を開い
たところ、成形体は粘着層の粘着力によって浅い掘り込
みの金型面に付着し、これは容易に脱型できるので成形
体は傷やひびのないものとなることを見出し、この成形
体は品位が良好で耐摩耗性もよい符号が設けられたもの
になるということを確認して本発明を完成させた。以下
にこれをさらに詳述する。
【0009】
【作用】本発明による成形体の製造方法は、上記したよ
うに浅い掘り込みの金型面と深い掘り込みの金型面の間
に、未硬化の透明弾性材料と符号印刷が施されたフィル
ムを投入し、成形体の形成と同時に成形体に符号を転写
形成したのち、金型より成形体およびフィルムを取出
し、成形体とフィルムを分離させる成形体の製造方法に
おいて、片面に粘着層を有し、他面に符号が形成された
面を有するフィルムを、浅い掘り込みの金型面に粘着層
を有する面が対向するように配置し、これを樹脂を充填
した深い掘り込みの金型面と嵌合し、加熱加圧して成形
し、成形体に符号を転写形成することを特徴とするもの
であるが、これによれば成形体を傷やひびのないものと
して得ることができるし、この成形体には品位が良好で
耐摩耗性のよい符号を設けることができるという有利性
が与えられる。
【0010】上記した方法で製造される成形体は、この
少なくとも片面がA硬度でHs95未満の透明性ゴム状弾
性体からなり、他方の面の投影面積の50%以上がA硬度
でHs95未満の透明性ゴム状弾性体で、残りの投影面積
の50%未満が透明な高硬度樹脂からなるものとされる
が、これには押釦スイッチ用カバー部材、特殊形状のコ
ースターなどが例示される。
【0011】この透明性のゴム状弾性体は成形時に金型
に充填されるが、このゴム状弾性体としては天然ゴム、
ブタジエンゴム、イソプレンゴム、アクリルゴム、ウレ
タンゴム、シリコーンゴムなどのゴム系材料や、ウレタ
ン系熱可塑性エラストマー(以下熱可塑性エラストマー
をTPEと略記する)、スチレン系TPE、オレフィン
系TPEなどが例示されるが、特に透明性の高いグレー
ドのものとすることが必要とされることから、透明性、
精密成形性、耐熱性、耐寒性などのすぐれたシリコーン
ゴムとすることがよい。
【0012】この透明性の優れたシリコーンゴムとして
はメチルビニルポリシロキサンからなるものとすること
がよく、これには各社から市販されているSE1184U、
SE1185U、SE1187U、SE1188U、SH 841U、S
H 851U[東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製
商品名]、MM3401、MM3505、MM3705、MM3400、
MM4406、MM4500、MM4616、MM4710、MM4810、
MM1400、MM1500、MM1310、MM1401、MM1501
[ローヌ・プーラン・シリコーン(株)製商品名]、T
SE 260-3U、TSE 260-5U、TSE 260-7U、TS
E 221-3U、TSE 221-4U、TSE 221-5U[東芝シ
リコーン(株)製商品名]、KE-966TU、KE-981T
U、KE-941TU、KE-951TU[信越化学工業(株)
製商品名]などが例示され、特に高透明性のものについ
てはフェニル基を成分中に含むDY32-879U、DY32−
78U[東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製商品
名]などもあるため、これらの中から任意に選択すれば
よいが、これらのシリコーンゴムには架橋剤と共に必要
に応じて老化防止剤や低収縮剤などを配合してもよい。
【0013】また、この成形体にはこのゴム状弾性体と
共に高硬度樹脂が使用される場合には、これは上記した
ゴム状弾性体と強固に接着する高透明性のものから選択
することが好ましく、したがってシリコーンゴムに対し
ては硬化前は液状であるアクリル樹脂、メタクリル樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、またはア
クリル樹脂とウレタン樹脂、アクリル樹脂と不飽和ポリ
エステル樹脂との混合材料などが例示されるが、これら
はシリコーンゴムと熱架橋一体化するか、すでに固化も
しくは硬化しているポリカーボネート、アクリル樹脂、
ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂などを所望のサイズに
チップしたものに必要に応じてプライマーを塗布してシ
リコーンゴムと一体成形してもよい。
【0014】つぎに本発明ではこの金型内に符号が印刷
されたフィルムが投入されるのであるが、このフィルム
ベースは耐熱性、耐久性、型形状追従性、成形体への非
接着性などが重要な物性とされるので、これにはポリイ
ミドフィルム、フッ素フィルム、ポリエステルフィルム
などからなるものが最適なものとされる。
【0015】このフィルムへの符号の印刷はシルクスク
リーン印刷法、グラビア印刷法、パッド印刷法、インキ
ジェット法などで行なえばよく、例えば製品の色を黄色
とし、符号を黒としたい場合には、最初に黄色のインキ
でベタ印刷を行ない、黄色のインキが乾燥したところで
黒色インキで文字印刷するなどして重ねて印刷してもよ
いし、黄色のインキで抜き文字印刷したのち、黒色イン
キで抜き文字部分を埋めるように文字印刷してもよい。
しかし、この印刷に用いられるインキはフィルムと化学
的に一体化してしまうものは選択できないが、これにつ
いてはフィルムの表面にさきに剥離剤を塗布しておい
て、この上から印刷すれば、成形体とフィルムの分割が
容易になるという有利性が与えられる。
【0016】なお、本発明では浅い掘り込みの金型面に
片面に粘着層を有し、他面に符号が形成されたフィルム
が配置されるが、この粘着層はアクリル系、シリコーン
系、ポリイミド系などからなるものとすることがよい
が、これはフィルムの片面全面にコーター装置、ロール
がけ、スプレー装置など塗布してもよいし、これは取扱
い時にほこりなどが付着しないようにセパレーターを取
りつけてもよく、またこれはフィルム面に片面がシリコ
ーン系粘着剤を他面にアクリル系粘着剤を塗布した両面
テープを用いてもよく、これはフィルム全面でなく、局
所的に貼布したものであってもよい。
【0017】つぎに本発明による成形体の製造法を押釦
スイッチ用カバー部材成形法を例として図面について説
明する。図1〜図6は押釦スイッチ用カバー部材製造法
の工程別の縦断面図を示したものであるが、図1(a)
は深い振り込みの接点形成用金型の縦断面図,図1
(b)は浅い掘り込みの接点形成用金型1に関するもの
で、この図面1(b)には片面に色彩層3、符号4をシ
ルクスクリーン法で印刷し、他面にシリコーン系粘着剤
層5を設けたポリエステルからなるフィルム2を配置し
たものであり、このフィルム2の固定は図1(a)に示
されている金型9に設けられているピン受け孔8にこの
フィルムに設けられている位置決め用ピン7を嵌合すれ
ばこれを所定の位置に固定することができる。
【0018】他方、図2(a)は深い掘り込みをもつキ
ートップ部形成用金型9のキートップ部形成用掘り込み
部10に、ディスペンサー11を用いてアクリル樹脂12から
なる高硬度樹脂の充填する工程が示されており、図2
(b)には図1(b)に示されている金型2にセットさ
れたものの上に接点形成用の未硬化弾性体層6が載置さ
れたものが示されている。図3はこの図1(b)に示さ
れた接点形成用金型1と図2に示されているキートップ
成形用金型9とを嵌合し、加熱圧縮して成形体を成形し
ている工程を示したものであり、図4はこれらの金型を
開いた状態を示したものであるが、目的とする成形体と
しての押釦スイッチ用カバー部材13はフィルム2と共に
接点形成用金型1に付着した状態となっている。
【0019】図5は接点形成用金型1から取り出した成
形体13およびフィルム2を示したものであり、図6はこ
れからフィルム2を除去して成形体14を得る作業工程を
示したものである。また、図7〜8はキートップ形成用
掘り込み部10に対する樹脂の充填を液状樹脂ではなく、
予め成形された固体の高硬度樹脂チップを充填してシリ
コーンゴムと一体成形させた例を示したもので、図7は
ポリカーボネートチップなどの高硬度樹脂チップ15を充
填する工程を示したものであり、図8はこの高硬度チッ
プ15とシリコーンゴム13との一体成形品14を図示したも
のである。
【0020】なお、図9〜10は押釦スイッチ用カバー部
材の接点側にクリック板押圧子16を取りつけたものを例
示したもので、図9はこの成形品の縦断面図、図10はこ
れからフィルムを除去する作業工程を示したものであ
る。
【0021】本発明による押釦スイッチ用カバー部材の
製造は上記した図1〜図10に示した方法で行なわれる
が、これによれば成形完了後金型を開くと、成形体は転
写用フィルムに設けられている粘着層の粘着性で転写用
フィルムと共に浅い掘り込みの接点形成用金型に付着す
るので、これは容易に金型から取り出すことができ、し
たがって成形体には傷やひびが入ることがなくなるし、
この成形体にはフィルムに設けられている符号が転写さ
れるが、これは品位がよく、耐摩耗性のすぐれたものに
なるという有利性が与えられる。
【0022】
【実施例】つぎに本発明の実施例をあげる。 実施例 厚さ 100μmのポリエステルフィルム・ルミラー[トー
レ(株)製商品名]の片面にシリコーン系インキ・シル
マーク[信越化学工業(株)製商品名]の青色インキを
ベタ印刷し、さらにその上からシルマークの白色インキ
で0〜9の数字、%、×、÷、=、+、−などの算術記
号、CE、C、M+、M−などの文字などの符号をシル
クスクリーン印刷で反転形成させ、遠赤外線照射で加熱
して半硬化させたのち、この他面にシリコーン系粘着剤
・KR01−10[信越化学工業(株)製商品名]をスプレ
ー塗布し、所定サイズに裁断してフィルムを製作した。
【0023】ついで、 175℃に加熱されている押釦スイ
ッチ用カバー部材成形用金型の接点部形成側金型の位置
決めピンに、このフィルムの貫通孔を嵌合させてこのフ
ィルムをその粘着層が金型面に対向するように手で載置
すると共に、これに架橋剤・C−8[信越化学工業
(株)製商品名]を2重量部配合したシート状にプリフ
ォームされた高透明シリコーンゴム・DY32−78U(前
出)を充填した。
【0024】また、この押釦スイッチ用カバー部材形成
用金型のキートップ部形成用金型には高硬度樹脂・メチ
ルフェニルシリコーンレジン 100重量部に架橋剤・C−
8(前出)10重量部と硬化触媒 0.4重量部を配合した液
状物をディスペンサーを用いて充填し、このキートップ
部成形用金型と上記した接点部形成用金型とを嵌合し、
170℃、 150kg/cm2で加熱加圧し、5分経過後に金型を
開いたところ、成形体とフィルムは接点形成用金型に付
着していたので、これらは金型面から容易に手で剥離す
ることができ、これからフィルムを剥離したところ、傷
やひびの全くない押釦スイッチ用カバー部材が得られ
た。
【0025】なお、このようにして得られた押釦スイッ
チ用カバー部材は高透明なシリコーンゴムで構成されて
いるので、キートップ部天面側から鮮明な符号が認識で
きるし、転写形成された符号はフィルムに印刷したもの
から転写されているのでこの符号は優れた品位を保つも
のであり、この符号はキートップ天面に形成されたもの
ではなく、押釦スイッチ用カバー部材の裏面に形成され
ているので符号が摩耗することはないという有利性をも
つものであった。また、同様な方法で一部が高硬度樹脂
・メチルフェニルシリコーンレジンで他がシリコーンゴ
ムで構成された、周縁部が肉厚の円板形状のコースター
を製造したが、これは傷やひびの全くないものであっ
た。
【0026】
【発明の効果】本発明は成形体の製造方法に関するもの
であり、これは前記したように浅い掘り込みの金型面と
深い掘り込みの金型面の間に、未硬化の透明弾性材料と
符号印刷が施されたフィルムを投入し、成形体の形成と
同時に成形体に符号を転写形成したのち、金型より成形
体とフィルムを取り出し、成形体とフィルムを分離させ
る成形体の製造方法において、片面に粘着層を有し、他
面に符号を形成させた面を有するフィルムを浅い掘り込
みの金型面に粘着層を有する面が対向するように配置
し、これを樹脂を充填した深い掘り込みの金型面と嵌合
し、加熱加圧して成形し、成形体に符号を転写形成する
ことを特徴とするものであるが、これによれば成形体が
粘着層の粘着力により浅い掘り込みの金型面に付着する
ので、これを容易に取り出すことができ、したがってこ
れを傷、ひびのないものとすることができるし、この成
形体に転写される符号も品位のよいもので耐摩耗性のす
ぐれたものとすることができるという有利性が与えられ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は深い振り込みの接点形成用金型の縦断
面図,(b)は色彩層、符号を印刷し、粘着層を設けた
フィルムを設置し、未硬化のシリコーンゴム層を設けた
浅い掘り込みの接点形成用金型の縦断面図を示したもの
である。
【図2】(a)は深い掘り込みのキートップ部形成用金
型のキートップ部形成用掘り込み部に高硬度樹脂を充填
する工程の縦断面図,(b)は図1(b)に示した浅い
振り込みの接点形成用金型に接点形成用ゴムを充填した
ものの縦断面図を示したものである。
【図3】図1の接点形成用金型と図2のキートップ形成
用金型とを成形品成形のために嵌合したものの縦断面図
を示したものである。
【図4】図3の金型嵌合体を成形後、開いたものの縦断
面図を示したものである。
【図5】成形で得られたフィルムを付着した成形体の縦
断面図を示したものである。
【図6】図5における成形体からフィルムを剥離する工
程の縦断面図を示したものである。
【図7】予め成形された固体の高硬度樹脂チップをキー
トップ部形成用掘り込み部に充填する工程の縦断面図を
示したものである。
【図8】高硬度樹脂チップで作られた成形品の縦断面図
を示したものである。
【図9】押釦スイッチ用カバー部材の接点側にクリック
板押圧子を取りつけた成形品(押釦スイッチ用カバー部
材)の縦断面図を示したものである。
【図10】図9の成形品からフィルムを剥離する工程の
縦断面図を示したものである。
【図11】本発明で得られた特殊形状のコースターの縦
断面図を示したものである。
【符号の説明】
1 浅い掘り込みの金型面(接点形成用金型) 2 (転写)フィルム 3 色彩印刷 4 符号印刷 5 粘着剤層 6 未硬化弾性体層 7 位置決め用ピン 8 ピン受け孔 9 深い掘り込みの金型面(キートップ部形成用金型) 10 キートップ部形成用掘り込み部 11 ディスペンサー 12 高硬度樹脂 13 押釦スイッチ用カバー部材 14 成形体 15 高硬度樹脂チップ 16 クリック板押圧子 17 硬化弾性体層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 浅い掘り込みの金型面と深い掘り込みの
    金型面の間に、未硬化の透明弾性材料と符号印刷、色彩
    印刷が施された転写フィルムを投入し、成形体の形成と
    同時に成形体に符号を転写形成したのち、金型より成形
    体および転写フィルムを取出し、成形体と転写フィルム
    を分離させる成形体の製造方法において、片面には粘着
    層を有し、他面には符号および色彩が形成された面を有
    する転写フィルムを、浅い掘り込みの金型面に粘着層を
    有する面が対向するように配置し、これを樹脂を充填し
    た深い掘り込みの金型面と嵌合し、加熱加圧して成形
    し、成形体に符号を転写形成することを特徴とする成形
    体の製造方法。
  2. 【請求項2】 浅い掘り込みの金型面が接点形成用金型
    面で、深い掘り込みの金型面がキートップ部形成用金型
    面であり、未硬化の透明弾性材料が高透明なシリコーン
    ゴムで、この成形体が押釦スイッチ用カバー部材である
    請求項1に記載した成形体の製造方法。
  3. 【請求項3】 キートップ部形成用掘り込み部に未硬化
    の透明高硬度樹脂を充填し、高硬度樹脂が半硬化したと
    ころで、高透明なシリコーンゴムと転写フィルムを充填
    する請求項2に記載した成形体の製造方法。
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