JPH01262792A - パーオキシダーゼの製造法 - Google Patents

パーオキシダーゼの製造法

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JPH01262792A
JPH01262792A JP9236188A JP9236188A JPH01262792A JP H01262792 A JPH01262792 A JP H01262792A JP 9236188 A JP9236188 A JP 9236188A JP 9236188 A JP9236188 A JP 9236188A JP H01262792 A JPH01262792 A JP H01262792A
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plant
crown gall
peroxidase
crown
culture
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JP9236188A
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Eiichiro Fukuzaki
英一郎 福崎
Yoshinori Miyamoto
宮本 芳則
Shozo Inoue
昌三 井上
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Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はパーオキシダーゼの製造法、さらに詳しくは、
植物組織から誘導されるクラウンゴールを用いたパーオ
キシダーゼの製造法に関する。
(従来の技術) パーオキシダーゼは、過酸化水素の存在下において基質
の酸化を触媒する酵素であり、このような酸化反応の触
媒能を利用して、各種臨床検査試薬や化学分析試薬とし
て用いられている。例えば。
モノクローナル抗体に結合させた特異的微量物質の検出
用試薬や酵素免疫試験法における標識酵素などとして利
用される。さらに、有機化合物の酸化反応を行うための
バイオリアクターとしても利用される。
パーオキシダーゼは広く植物界に存在することが知られ
ている。例えば、イチジク、インゲンマメ、ダイコン、
小麦、カブラ、日本ワサビおよびワサビダイコンに含有
され、特にワサビダイコン根部における含有率が高い。
そのため、上記試薬などに利用されるパーオキシダーゼ
としては、はとんどがこのワサビダイコンから抽出され
たものが用いられてきた。しかし、上記ワサビダイコン
などの原料植物は、栽培条件(天候、地域による土壌や
気候の差、収穫時期など)によりその収穫量および品質
が異なる。従って、所定の品質のパーオキシダーゼを安
定して供給することが難しい。
さらに、大量生産のためには広く肥沃な耕地を必要とす
るなどの問題点もある。
これらの問題を解決する手段として、植物Mi織を培養
し、その培養物からパーオキシダーゼを採取する方法が
考えられる。一般に薬用植物などの組織または細胞を培
養して、その植物に含有される特有の薬効成分を生産さ
せる研究が試みられている。しかし、一部の植物を除い
ては、もとの植物で生成および蓄積されていた目的の薬
効成分は培養物中では全く生成しないか、または生成し
てもその収量が極めて小さい場合が多い。このように、
上記方法を採用しても植物の種類や培養条件の差により
薬効成分の品質や生産性が異なり、もとの植物における
該薬効成分の品質や生産性をそのまま反映するとは限ら
ない。
例えば、植物組織から植物ホルモンを用いて誘導される
培養細胞(カルス)中のパーオキシダーゼの存在につい
てはいくつかの報告があり3例えば、タバコ、インゲン
マメ、ナデシコ、ワサビダイコン、ヨウサイなどの植物
組織培養カルスにおけるパーオキシダーゼの存在が報告
されている。
しかし、これらのカルスを誘導する場合の植物ホルモン
の条件や培養条件の設定は比較的離しいうえ、誘導され
たカルスのパーオキシダーゼ生産性が安定に保持されな
いことが多いため、生産性の高いカルスを繰り返し選択
する必要がある。しかも、誘導されるカルスのパーオキ
シダーゼ生産性は、上記植物のうちワサビダイコン(特
開昭59−28473号)およびヨウサイ(特開昭62
−138188号)の場合が比較的良好であるが、その
他の場合は極めて低く、実用的ではない。
このように、所定の品質のパーオキシダーゼを植物組織
を培養することにより効果的に生産する方法はいまだに
確定されていない。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、その
目的とするところは、所定の高品質のパーオキシダーゼ
を効果的に、かつ安定した条件下で製造する方法を提供
することにある。本発明の他・の目的は、上記高品質の
パーオキシダーゼを。
植物体から誘導されるクラウンゴールを培養することに
より効果的に製造する方法を提供することにある。
(課題を解決するための手段および作用)発明者らは9
種々の植物体からクラウンゴールを誘導し、このクラウ
ンゴールを培養することによってパーオキシダーゼを生
産する方法についての研究を行い9本発明を完成するに
至った。
本発明のパーオキシダーゼ製造法は、クラウンゴール病
菌を植物もしくは該植物から誘導した細胞塊に感染させ
る工程;該植物から生じるクラウンゴールから選択され
るパルオキシダーゼ高生産性クラウンゴールを培養して
培養物を得る工程;および該培養物からパーオキシダー
ゼを採取する工程;を包含し、そのことにより上記目的
が達成される。
ここで、上記“培養物“とは、植物体組織片または細胞
から誘導されたクラウンゴールを固体培地、液体培地な
どの栄養培地で継代培養して得られるクラウンゴールの
集合物および培地成分の混合物を示す。
本発明方法に用いられるクラウンゴール病菌としては1
例えば、アグロバクテリウム(A robacteri
um)属に属するアグロバクテリウム ツメファシェン
ス(7bacterium  tumefaciens
)が好適である。
本発明方法に用いられる植物は、パーオキシダーゼを生
産する植物であればいずれの植物でもよいが、双子葉植
物が好適である。単子葉植物を用いることが可能である
が、クラウンゴール病菌は単子葉植物には直接感染しな
いため、後述のような複雑な工程を必要とする。上記双
子葉植物としては、キハダ(Pbellodendro
n  amurense Rupr、)+パパイア(C
arica  匣匣LL、)、  シロッメグサ(Tr
ifoiium  匹既旦11.)、アマチャズル(n
閃■翌匣匣畦吐M」肚 Makino) 、 ’)Eズ
(吐へ工石Merit)、ムラサキ(Lit抑」椹rm
um  1izonSieb et Zucc)+ハシ
リドコロ(鎮肛牡圏 ハPがCaサツマイモ(道ユmo
ea  Batats Lam、var、 eduli
sMak+no)、ミシマサイコ(−エfalcatu
m L、)。
カンゾウにrhiza−「峡a L、var)などが挙
げられる。単子葉植物としては、シバ(抑j旦垣観旦9
)、オニシバ(ハ■ハ■駐中S丸y旦)などが挙げられ
る。
本発明方法によりクラウンゴール病菌を上記植物に感染
させてクラウンゴールを得るには2次の方法が採用され
得る:(a)植物体に茎部に傷をつけてクラウンゴール
病菌を接種する;(b)植物体の根茎部を輪切りにして
得たディスクの断面にクラウンゴール病菌を塗布する;
(C)表面を殺菌した種子を無菌的に発芽させた芽生え
にクラウンゴール病菌を接種する;または、(d)植物
体からカルスを誘導し、該カルスにクラウンゴール病菌
を接触させる。クラウンゴール病菌の感染は、自然状態
で生育している植物に対して行なうことも可能であるが
、上記方法のいずれにおいても無菌状態において接種す
ることが望ましい。
上記方法のいずれにおいても、使用されるクラウンゴー
ル病菌は、使用に先立って培養を行ない2対数増殖期と
し、これを用いることが望ましい。
例えば、アグロバクテリウム ツメファシェンスを肉汁
培地(Nutrient broth medium)
などの増殖培地に植菌し、25〜28°Cにて24〜3
0時間振盪培養して対数増殖期の菌を含む培養物(菌体
濃度約103〜1011個/−)を得る。この培養物を
そのまま用いてもよいが、遠心分離により集菌した菌体
を適当な緩衝液に懸濁して菌体濃度を約103〜101
1個/ mlに調整するのが好適である。
上記(d)のカルスを使用する方法においては。
カルスは次のようにして誘導される。例えば、上記植物
の芽生え(幼植物)の根1杯軸、子葉;成熟植物の根、
茎1葉、花、花粉、などの細胞群または9組織片を出発
材料として採取する。上記細胞群または組織片としてい
ずれの部分を選択しても、カルスの誘導の難易の差はあ
るが、いずれもカルスが誘導され得る。これらの細胞群
または組織片を1例えば適当な培地を用いて無菌的に培
養することによりカルスが生じる。使用される培地とし
では、植物の培養に使用される培地がいずれも使用され
得る。これには例えば、 MS(Murashige−
Skoog)培地、 LS(Linsmaier−3k
oog)培地、 Whiteの培地、 Gamborg
のB5培地、 l1ellerの培地、 N1tch−
N i tchの培地などがある。固体培地、液体培地
のいずれもが利用されるが1通常、寒天を含む固体培地
が好適に用いられる。
上記培地中には2通常、カルスの誘導を促進するための
植物ホルモン、特にオーキシンが含有される。オーキシ
ン類としては、2.4−ジクロロフェノキシ酢酸(2,
4−D)、ナフタレン酢酸(N^八)、2゜4.5− 
)ジクロロフェノキシ酢酸(2,4,5−T) 、 イ
ンドール酢酸(IA八)、インドール酪酸(IFIA)
などがある。植物ホルモンとして、サイトカイニン類が
含有されてもよく、それには、ゼアチン、6−ベンジル
アデニン、カイネチン、リボシルゼアチン。
イソペンテニルアデニンなどがある。植物ホルモンは、
上記オーキシン類が10−’M以下2通常、 10−’
M〜10−5Mの割合で、サイトカイニン類が10−4
門以下9通常、 10−’M〜10− ’Mの割合で培
地中に含有される。例えば、オーキシン類とサイトカイ
ニン類とを含む寒天培地上で、 20〜30°Cの暗所
にて10〜30日間培養を行うとカルスが形成される。
上記(a)〜(d)の方法によりクラウンゴールを誘導
する場合においては、滅菌処理した培地を用いることが
好ましい。その培地組成は、上記カルスの誘導培地とほ
ぼ同様であるが、植物ホルモンを全く含有しないことが
特徴である。炭素源としてはシヨ糖、ブドウ糖、麦芽糖
などを含有することが好ましく、特にシー!糖が好適に
用いられる。
その濃度は通常1〜10%、好ましくは3〜5%である
。固体培地、液体培地のいずれもが利用されるが1通常
、寒天を含む固体培地が好適に用いられる。培地のpH
は、p)14〜6の弱酸性が好ましい。
上記培地上に2例えば、無菌処理した植物体根茎部のデ
ィスクやカルスを置床し、これにクラウンゴール病菌を
感染させる。通常20〜30°C1好ましくは25〜2
7°Cで培養を行うと、クラウンゴールが誘導される。
誘導されたクラウンゴールは2例えば、上記のような固
体培地で継代培養を数回繰り返した後。
液体培地に替えて大量培養を行う。培養条件は固体培地
の場合と同様でよいが、クラウンゴールを傷つけないよ
うな条件が好ましい。この培養に用いられる培養装置と
しては、エアリフト型、旋回型、気相培養装置などが挙
げられる。
このようにして大量培養されたクラウンゴール培養物中
には、非常に高いパーオキシダーゼ活性が見い出される
。例えば、従来活性が傷いとされていたワサビダイコン
根部のパーオキシダーゼ活性の3〜27倍もの活性が認
められる。パーオキシダーゼ活性は、該培養物中のクラ
ウンゴールおよびクラウンゴールを除く培地成分のいず
れにも認められる。
培養物からパーオキシダーゼを採取するには。
例えばまず、濾過または遠心分離などによりクラウンゴ
ールと培地成分とを分離する。このようにして分離され
たクラウンゴールからパーオキシダーゼを抽出するには
、適当な溶媒中でクラウンゴールをホモジナイズし、固
形物を除去して抽出液を得る。上記溶媒としては水系溶
媒が好ましく。
水またはリン酸緩衝液などの適当な中性の緩衝液が用い
られる。固形物の除去は、遠心分離、濾布による濾過な
どにより行われる。このようにして得られた抽出液を硫
酸アンモニウム(硫安)により塩析し1次いで透析によ
り無機イオンを除去することにより、パーオキシダーゼ
の粗酵素調製物が得られる。培養物からクラウンゴール
を除去した残りの培地からパーオキシダーゼを抽出する
には、この液を直接に硫安塩析に供する。硫安塩析およ
び透析を上記クラウンゴールの抽出液と同様にして行う
ことにより、パーオキシダーゼの粗酵素調製物が得られ
る。
上記方法で得られたパーオキシダーゼの粗酵素調製物は
1通常の生化学研究で用いられる手段により単離・精製
される。例えば、陰イオン交換クロマトグラフィー、陽
イオン交換クロマトグラフィー、ゲル濾過クロマトグラ
フィー、親水クロマトグラフィー、疎水クロマトグラフ
ィー、等電点電気泳動1等速電気泳動、クロマトフオー
カシングなどの一種もしくは二種以上の組合せにより単
離・精製がなされる。精製されたパーオキシダーゼは、
凍結乾燥することによりパーオキシダーゼ精製種晶とさ
れる。
本発明方法によれば、このように、特定の植物もしくは
該植物から誘導されるカルスにクラウンゴール病菌を感
染させて得られるクラウンゴールを利用して、パーオキ
シダーゼが効果的に製造される。上記クラウンゴールは
、クラウンゴール病菌の菌体内に存在するTiプラスミ
ドが植物体細胞(カルスを含む)内に導入され、該Ti
プラスミドIINAの一部であるT−DN/l領域が該
植物体細胞の染色体DNAに組み込、まれ、その結果、
植物体細胞が形質転換されることにより誘導される。従
って。
クラウンゴール病菌から遺伝子工学の一般的手法により
Tiプラスミドを単離し、これを上記植物体細胞内に導
入することによってもクラウンゴールが誘導されること
は明らかである。さらに、単離されたTiプラスミドを
改変して得られるTiプラスミド由来のプラスミド(T
−DNAFJ域を有する)を用いることも有効である。
使用する植物が単子葉植物である場合には、クラウンゴ
ール病菌が感染しないため、クラウンゴール病菌から単
離されるTiプラスミドまたは該Tiプラスミド由来の
プラスミド(形質転換用ベクター)を単子葉植物細胞に
直接導入する方法が採用される。
(実施例) 以下に本発明を実施例につき説明する。
実將升土 (八)キハダの根茎部からのクラウンゴールの誘導、培
養および選択:キハダの根茎部を採取し。
常法に従って1%アンチホルミンで滅菌した後。
滅菌水で洗浄した。この根茎部から内部組織を無菌的に
採取し、植物ホルモンを含有しないMS寒天培地に置床
し、アグロバクテリウム ツメファシェンスを接種した
。これを暗所にて25°Cで2〜4週間培養することに
より、クラウンゴールを誘導した。形成されたクラウン
ゴールを2〜3週間毎に増殖の良好な部分を選択し、同
一組成の新たな培地を用いて10回継代培養を行った。
次に、クラウンゴールを植物ホルモンを含有しない−h
ite寒天培地に移植し、その増殖速度およびパーオキ
シダーゼ活性の両者について考慮しながら選択を繰り返
し、30代にわたり継代培養を行った。
このようにして選択されたクラウンゴール中のパーオキ
シダーゼ活性(下記の方法にて測定)は。
3.0OOunits/gクラウンゴール生重量であっ
た。従来、活性が高いとされていたワサビダイコン根部
のパーオキシダーゼ活性は、130〜180units
/根部生重量であり7 これと比較すると選択培養され
たキハダのクラウンゴールは、約17〜23倍もの非常
に高いパーオキシダーゼ活性を有することが示された。
パーオキシダーゼ活性測定法: 0.5gのクラウンゴ
ール(もしくは植物体)を5 mlの蒸留水とともにテ
フロンホモジナイザーで十分に破砕する。この破砕液を
4 ’Cにて5000 X gで10分間遠心分離し。
上清を回収して酵素試料液とする。この酵素試料液を、
 10mMリン酸緩衝液(pH7)の適量で希釈する。
パーオキシダーゼ活性が0.08〜0.2units/
 ml程度となるように希釈するのが好適である。次に
、2mlの200mM リン酸緩衝液(p)17 ) 
、  1 mlの11オルトアミノフエノール溶液およ
び1mlの4mM過酸化水素溶液を混合し、25°Cで
5分間予備加温する。
上記の予備加温した混合液に、上記希釈した酵素試料液
0 、5 mlを添加し、25°Cで3分間インキュベ
ートした後、 IN塩酸0.5雁を添加して酵素反応を
停止をさせる。別に、上記混合液に酵素試料液を添加せ
ずに同様にインキュベートシ、塩酸溶液を添加した後に
希釈酵素試料液0.5mlを添加したものを用意し、こ
れを盲検とする。
試料と盲検の両方の480nmにおける吸光度を分光光
度計にて測定し、以下の計算式に従ってパーオキシダー
ゼ活性を求める。
(以下余白) パーオキシダーゼ活性 (unit/  ml)=  
((△0D48゜ x5.0)/(7,0Ox3.00
xO,5))×希釈倍率 △0D4so=ODaao(試料)  004110(
盲検)上記式において、 7.00はモル吸光係数(m
mol/cm)を、 5.00は反応液ft(mf)を
、3.0は反応時間(min)を、そして、0.5は酵
素試料液量(III)を示す。
バー料シダーゼ活性(untt/gクラウンゴールまた
は植物体生重量) = ((unit/mf) XA ) /B八・クラウ
ンゴール(植物体)破砕液量(mりB・クラウンゴール
(植物体)の生型1(g)(B)キハダのクラウンゴー
ル培養物からのパーオキシダーゼの単離・精製: 植物ホルモンを含有しない−hite液体培地200蔵
を500m1マイヤーフラスコに入れ、これに(A)項
で得られたパーオキシダーゼ高生産性のクラウンゴール
togを移植し、 ]、10rpmで1週間振盪培養し
た。培養物を分離し、50g(生重量)のタラウンゴー
ルおよび180m1の培地液を回収した。得られたクラ
ウンゴール10gに10mMリン酸緩衝液(pH7) 
100dを添加し、テフロンホモジナイザーを用いて十
分に破砕した。この破砕液を4°Cにて15分間、50
00Xgで遠心分離してその上清を回収した。
得られた上清液を70%硫酸アンモニウム(硫安)で塩
析し、 5mM リン酸緩衝液(pH7) sodに溶
解させ、 5mMリン酸緩衝液(pt!7)に対して4
°Cで20時間透析して脱塩した。この溶液を5mM 
リン酸緩衝液(p)17)で平衡化した陽イオン交換樹
脂CトセファロースCL−6B  (ファルマシア社製
)に吸着させた後、濃度勾配溶出法によりNaCl1度
を0.1〜1.0Mとして?8出を行った。パーオキシ
ダーゼ活性のある両分100戚を集め、この両分を1m
Mリン酸緩衝液(pH7)に対して4°Cで10時間透
析することにより脱塩した。この溶液を凍結乾燥し、パ
ーオキシダーゼ精製標品100■を得た。この精製標品
のパーオキシダーゼ活性は500un i ts/ m
gであった。
上記培養液からクラウンゴールを除去して得られた培地
液には、70%硫安を添加して塩析した。
この硫安塩析で得られた沈澱について、上記クラウンゴ
ールのホモジナイズ液から得られた硫安塩折沈澱物と同
様に、透析、陽イオン交換クロマトグラフィー、および
凍結乾燥を行い、パーオキシダーゼ精製標品10■を得
た。この精製標品のパーオキシダーゼ活性は400un
 i ts/ mgであった。
実施刊1 (キハダカルスからのクラウンゴールの誘導、培養およ
びパーオキシダーゼの抽出) キハダの葉を採取し、常法に従ってエタノールおよびア
ンチホルミンで滅菌した後、5mm角の細片に裁断した
。植物ホルモンとして5.OXl0−6Mの2.4−D
および2.OXl0−’Mのカイネチンを含有するMS
寒天培地(0,9%寒天)に上記葉細片を置床し、25
°Cの暗所にて4週間培養することによりカルスを誘導
した。誘導されたカルスを同一組成の新たな培地を用い
て5継代代培養を行った。このようにして得られたカル
スに実施例1と同様の方法でアグロバクテリウム ツメ
ファシェンスを接種し、クラウンゴールを誘導した。こ
のクラウンゴールを実施例1と同様に、植物ホルモンを
含有しないWh i te寒天培地で選択を繰り返しな
がら30代にねたり継代培養を行った。
このようにしてカルスから誘導および選択されたクラウ
ンゴール中のパーオキシダーゼ活性は2,800uni
ts/g生重量であり、植物体から直接誘導されたクラ
ウンゴールのパーオキシダーゼ活性(3,000uni
ts/g生重量)とほとんど変わらなかった。
実庭陥主二用 表1および表2に示す種々の植物の各部分を用い、実施
例1(A)項に準じてクラウンゴールを誘導・培養し、
このクラウンゴールから得られるパーオキシダーゼの活
性を測定した。それらの結果を、実施例1(A)項およ
び実施例2の結果とあわせて表1に示す。表1の培地の
項において、AはMS寒天培地を、BはB5寒天培地を
、そしてCはLS寒天培地を示す。
上記クラウンゴールを、実施例1(B)項に準じて植物
ホルモンを含有しない適当な液体培地に移植し、10〜
15日間振盪培養した。得られた培養物からクラウンゴ
ールおよび培地液を回収し、それぞれについてパーオキ
シダーゼを単離・精製し。
その精製標品のパーオキシダーゼ活性を測定した。
それらの結果を実施例1(B)項の結果とあわせて表2
に示す。表2の培地の項において、DはWhite液体
培地、Eは85液体培地、そしてFは1leller液
体培地を示す。
(以下余白) (発明の効果) 本発明によれば、このように所定の植物体から誘導され
たクラウンゴールから、高品質のパーオキシダーゼが効
果的に、かつ安定的に得られる。
人為的に得られたクラウンゴールを培養することにより
パーオキシダーゼの製造が行われるので。
天候、地域による土壌や気候の差、収穫時期などの植物
栽培条件に影響されず、かつ、広い耕地面積を必要とせ
ずに大量に高品質のパーオキシダーゼが得られる。この
ようにして得られるパーオキシダーゼは、各種臨床検査
や化学分析試薬として利用される。
以上

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、クラウンゴール病菌を植物もしくは該植物から誘導
    した細胞塊に感染させる工程; 該植物から生じるクラウンゴールから選択されるパーオ
    キシダーゼ高生産性クラウンゴールを培養して培養物を
    得る工程;および 該培養物からパーオキシダーゼを採取する工程;を包含
    するパーオキシダーゼの製造法。 2、前記クラウンゴール病菌が、アグロバクテリウムツ
    メファシエンス(¥Agrobacteriumtum
    efaciens¥)である特許請求の範囲第1項に記
    載の製造法。 3、前記クラウンゴール病菌に由来するTiプラスミド
    が導入されたクラウンゴールが生じる、特許請求の範囲
    第1項に記載の製造法。 4、前記植物が双子葉植物である特許請求の範囲第1項
    に記載の製造法。 5、前記植物がキハダ(¥Phellodendron
    ¥¥amurense¥Rupr.)、パパイア(¥C
    arica¥¥papaya¥L.)、シロツメグサ(
    ¥Trifolium¥¥repens¥L.)、アマ
    チャズル(¥Gynostemma¥¥pentaph
    yllum¥Makino)、ダイズ(¥Glycin
    e¥¥Max¥Merill)、ムラサキ(¥Lith
    o−spermum¥¥erythrorhizon¥
    SiebetZucc)、ハシリドコロ(¥Scopo
    lia¥¥japonica¥Maxim)、オオマツ
    ヨイグサ(¥Oenothera¥¥Lamarcki
    ana¥Ser.)、ステビア(¥Stevia¥¥r
    ebundiana¥Bertoni)、サツマイモ(
    ¥Ipomoea¥¥Batats¥Lam.var.
    edulisMakino)、ミシマサイコ(¥Bup
    leurum¥¥falcatum¥L.)、およびカ
    ンゾウ(¥Glycyrrhiza¥¥glaba¥L
    .var)でなる群から選択される少なくとも一種であ
    る特許請求の範囲第3項に記載の製造法。
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