JPH0126013Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は切換機能と操作時のみ閉成する所謂モ
ーメンタリー機能とを併せもつたスイツチ装置に
関する。

従来より、例えばワイパー用のスイツチ装置と
しては、ワイパーモーターの運転及び停止を制御
する切換スイツチと押圧時のみ閉成してウオツシ
ヤー液噴出用のポンプを作動させるプツシユスイ
ツチとを設けるのが一般的であつた。しかしなが
ら、これでは２種類のスイツチを要してコスト上
及びスペース上不利である。

そこで、本考案の目的は、切換機能及びモーメ
ンタリー機能を併せもち、しかも極力小形に構成
できるスイツチ装置を提供するにある。

以下本考案の一実施例につき図面を参照して説
明する。１はスイツチケースで、これの底部には
インシユレータ２を配設し、インシユレータ２に
は一対の第一の固定接点３，４を左右に配設して
いる。５はインシユレータ２上を左右に摺動する
よう設けた作動子で、これの上面には上部程左右
に拡開する一対の嵌合溝６，６を形成している。
７は作動子５に装着した可動接片で、これは作動
子５の底部（インシユレータ２側の面）から左右
両側部（作動子５の移動方向の前後両面）にわた
るよう設けたもので、底辺部７ａを第一のコンタ
クトとしてその左右両端部に下方に膨出する一対
の接点用突部を形成すると共に、左右の両側辺部
７ｂ，７ｂを第二のコンタクトとしている。８は
スイツチケース１の開放上面を閉鎖するように設
けた操作ノブで、これはその左右方向の略中央を
スイツチケース１に回動可能に枢支し、且つ略中
央に下向きに突設した一対の連動片９，９を前記
作動子５の嵌合溝６，６に嵌め込んでおり、もつ
て操作ノブ８の右或いは左側を押圧して該操作ノ
ブ８を回動させることにより作動子５を左右に移
動させ得るようにしている。１０，１０は作動子
５の上方に位置してスイツチケース１に一体に形
成した一対の節度溝で、これは両節度溝１０，１
０間の境界部１１がスイツチケース１の左右方向
の略中央に位置するようにして下向きに形成さ
れ、左側の節度溝１０の左斜面部１０ａ及び右側
の節度溝１０の右斜面部１０ｂを夫々左右に長く
延長している。そして、前記作動子５の略中央に
は上下に貫通する透孔１２を形成して該透孔１２
内に圧縮スプリング１３を収納し、この圧縮スプ
リング１３の下端部を前記可動接片７に当接させ
ると共に圧縮スプリング１３上端部と節度溝１０
との間に節度ボール１４を配設している。これに
より、可動接片７をインシユレータ２上ひいては
第一の固定接点３，４上に圧接すると共に、節度
ボール１４を節度溝１０内に押し付け、もつて作
動子５を節度ボール１４が左側の節度溝１０内に
位置する第一の切換位置と節度ボール１４が右側
の節度溝１０内に位置する第二の切換位置（第１
図参照）とに保持し得る節度機構を構成してい
る。また、節度溝１０の左右の両斜面部１０ａ，
１０ｂは、作動子５が前記第一及び第二の切換位
置を越えて左或いは右に変位したとき圧縮スプリ
ング１３の弾発力に基いて作動子５を該第一及び
第二の切換位置に自動復帰させる戻し機構を構成
するものである。１５，１６はインシユレータ２
に突設したばね材製の第二の固定接点で、これら
は作動子５の左右両側に可動接片７の左右両側辺
部７ｂ，７ｂに対向して設けている。

尚、１７，１８は可動接片７の第２図中左右両
側に設けた補助接片で、これらは作動子５が第一
の切換位置にあるときインシユレータ２に設けた
図示しない固定接片群を閉成して例えばワイパー
モータの停止時におけるワイパーモータの短絡路
を構成するものである。

次に、上記構成の作用を説明する。第１図に示
す第二の切換位置では、第一の固定接点３及び４
が可動接片７の底辺部７ａにより導通状態にされ
て例えばワイパーモータ（図示せず）に通電され
ている。この状態から操作ノブ８の左側を押圧操
作すると連動片９を介して作動子５が右側に変位
して可動接片７の右側の側辺部７ｂが同じく右側
の第二の固定接点１６に接触し、これと同時に節
度ボール１４が圧縮スプリング１３を圧縮しなが
ら節度溝１０の右側斜面部１０ｂに乗り上げるよ
うに摺動する。

このようにして可動接片７の側辺部７ｂが第二
の固定接点１６と接触している間例えばウオツシ
ヤー液の噴射用ポンプが作動してウオツシヤー液
が噴射される（このとき、第一の固定接点３及び
４間は可動接片７により導通状態とされているか
らワイパーは作動状態を維持する）。そして、操
作ノブ８に対する押圧を解くと、圧縮スプリング
１３による弾発力により節度ボール１４が右側の
節度溝１０内へ戻されて作動子５は第二の切換位
置に自動的に復帰し、ウオツシヤー液の噴射が停
止してワイパーのみの作動となる。また、この第
二の切換位置から操作ノブ８の右側を押圧操作す
ると、節度ボール１４が節度溝１０，１０間の境
界部１１を越えて左側の節度溝１０内に至ると共
に作動子５が第一の切換位置に変位して第一の固
定接点３及び４間の導通が断たれてワイパーが停
止する。また、この第一の切換位置から更に操作
ノブ８の右側を押圧操作すると、節度ボール１４
が圧縮スプリング１３を圧縮しながら節度溝１０
の左側斜面部１０ａに乗り上げるように摺動しつ
つ作動子５が左方に変位し、これにより可動接片
７の左側の側辺部７ｂが第二の固定接点１５に接
触して第一の固定接点３と第二の固定接点１５と
が導通状態になりウオツシヤー液の噴射用ポンプ
のみが作動する。この状態から押圧操作を解く
と、圧縮スプリング１３により弾発力により節度
ボール１４が左側の節度溝１０内に嵌り込んで作
動子５が第一の切換位置に自動的に復帰する。

以上述べたように本考案は、切換スイツチ機能
と操作時のみ閉成して操作を解くと自動復帰する
所謂モーメンタリースイツチ機能を併せ持つこと
ができ、しかもモーメンタリー用の固定接点は作
動子の側面に設けたコンタクトに対向して設ける
ようにしたから作動子の変位ストロークを小さく
して全体の小形化をも図り得るスイツチ装置を提
供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す縦断正面図、
第２図は同縦断面図である。 図中、２はインシユレータ、３及び４は第一の
固定接点、５は作動子、７は可動接片、７ａは底
辺部（第一のコンタクト）、７ｂは側辺部（第二
のコンタクト）、１０は節度溝、１４は節度ボー
ル、１５及び１６は第二の固定接点である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. インシユレータの表面に沿つて移動する作動子
   と、この作動子を切換位置に保持する節度機構
   と、前記切換位置を越える作動子の操作変位に対
   してこれを操作解除後自動復帰させる戻し機構
   と、前記作動子に設けられ前記インシユレータ側
   の面に位置する第一のコンタクト及びこれに連な
   り前記作動子の移動方向の前後両面に位置する第
   二のコンタクトを備えた可動接片と、前記インシ
   ユレータに設けられ前記作動子の切換位置におい
   て前記可動接片の第一のコンタクトと接触する第
   一の固定接点と、前記可動接片の第二のコンタク
   トに対向するように固定配置され前記切換位置を
   越える作動子の変位により第二のコンタクトと接
   触する第二の固定接点とを具備して成るスイツチ
   装置。