JPH01257859A - 静電潜像現像用トナーの製造方法 - Google Patents

静電潜像現像用トナーの製造方法

Info

Publication number
JPH01257859A
JPH01257859A JP63086134A JP8613488A JPH01257859A JP H01257859 A JPH01257859 A JP H01257859A JP 63086134 A JP63086134 A JP 63086134A JP 8613488 A JP8613488 A JP 8613488A JP H01257859 A JPH01257859 A JP H01257859A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
monomer
carbon black
polyvinyl alcohol
electrostatic latent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP63086134A
Other languages
English (en)
Inventor
Jiro Yamashiro
山城 二郎
Takashi Miki
隆司 三木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bando Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Bando Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bando Chemical Industries Ltd filed Critical Bando Chemical Industries Ltd
Priority to JP63086134A priority Critical patent/JPH01257859A/ja
Publication of JPH01257859A publication Critical patent/JPH01257859A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/0802Preparation methods
    • G03G9/0815Post-treatment
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/0802Preparation methods
    • G03G9/0804Preparation methods whereby the components are brought together in a liquid dispersing medium
    • G03G9/0806Preparation methods whereby the components are brought together in a liquid dispersing medium whereby chemical synthesis of at least one of the toner components takes place

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、静電潜像現像用トナーの製造方法に関し、詳
しくは、感湿性がなく、且つ、負電荷帯電性能が高く、
かくして、帯電特性が高水準にて安定である静電潜像現
像用トナーの製造方法に関する。
従来の技術 従来、電子写真複写のための静電潜像の現像剤、即ち、
トナーは、一般に、溶融させた熱可塑性樹脂にカーボン
ブラック等の着色剤、トナーに所要の摩擦帯電性を付与
するための帯電制御剤、耐オフセット性を付与するため
のワックス等を混練、分散させ、冷却した後、所要の粒
径にまで微粉砕し、分級することによって、製造されて
いる。しかし、この方法によるときは、上記したように
、着色剤等を含む樹脂混合物が容易に粉砕されるように
脆いことが必要であるが、反面、過度に粉砕されやすい
樹脂を用いるときは、得られたトナーが複写機内で微粉
化して、機内汚染や画像のかふり等を生じる。他方、溶
融しやすい樹脂を用いるときは、感光体の表面でフィル
ミングが発生したり、或いはトナー粒子が相互に融着し
て、流動性が低下する。
更に、それぞれのトナー粒子が一様な帯電特性を有し、
高品質の複写画像を形成し得るためには、それぞれのト
ナー粒子に着色剤や帯電制御剤が均−i細に分散されて
いることが重要である。しかし、上記した従来の粉砕法
によるときは、着色剤や帯電制御剤が広い粒度分布を有
するうえに、不均一に分散される。
このように、従来の所謂粉砕法によるトナーは、種々の
欠点を有するために、近年、着色剤を含む重合性単量体
を懸濁重合又は乳化重合して、直接にトナーを製造する
方法が種々提案されている。
しかし、例えば、着色剤としてカーボンブラックを用い
る場合、よく知られているように、カーボンブラックは
、ラジカル重合性単量体の重合を禁止する作用を有して
いる。特に、カーボンブラックの重合禁止効果は、重合
開始剤としてバーオキザイドを用いるときに顕著である
。即ち、カーボンブラックの存在下では、ラジカル重合
性単量体は、通常、その重合率が低く、従って、得られ
る重合体は、容易にa集するので、トナーとして用いる
ことは困難である。他方、単量体の重合率を高めるため
に、多量の重合開始剤を用いるときは、得られる重合体
の分子量が低く、トナーとしては、耐オフセット性に劣
る。
そこで、例えば、特開昭53−17735号公報には、
カーボンブラックを予め水中でシランカップリング剤に
て被覆し、これをパーオキサイド系重合開始剤の存在下
でラジカル重合性単量体中に分散させた後、このカーボ
ンブラックを含む単量体の油相を水中に分散させ、懸濁
重合させて、トナーを製造する方法が提案されている。
この方法によれば、カーボンブラックは、シランカップ
リング剤にてその表面が被覆されているので、カーボン
ブラックによる重合禁止は免れる。
しかし、カーボンブラックは、本来、疎水性であるので
、この方法においては、シランカップリング剤を含む水
溶液中でのカーボンブラックの処理と、その後の乾燥は
、煩瑣な工程であって、しかも、かかる製造工程数の増
大によって、製造費用も高くならざるを得ない。
他方、重合性単量体の懸濁重合によるトナーの製造にお
いて、重合性単量体中にカーボンブラックを微細に且つ
一様に分散させることも、高性能のトナーを製造するた
めに、極めて重要である。
即ち、単量体中へのカーボンブラックの分散が一様でな
いときは、このカーボンブラックを含む単量体油相を水
中に微細な粒子状に懸濁させたときに、これら粒子間に
おいてカーボンブラックの含量が異なり、帯電性が異な
ることとなって、例えば、複写画像にかぶりを生じ、或
いは着色濃度の濃い複写画像を得ることができない。
カーボンブラックを重合性単量体中に分散させるために
、例えば、特開昭56−116044号公報には、単量
体をカーボンブラックの存在下に加熱し、カーボンブラ
ックにグラフト重合させ、かかるグラフト化カーボンブ
ラックを用いることが記載されている。この方法によれ
ば、カーボンブラックに単量体へのすぐれた分散性を付
与することができるが、しかし、単量体のカーボンブラ
ックへのグラフト重合には、高温での長時間の反応を必
要とし、トナーの工業製造上、不利である。
更に、その後の重合性単量体の重合において、カーボン
ブラックによる重合禁止作用を防止することができない
。特に、この重合禁止作用は、重合開始剤としてパーオ
キサイド系開始剤を用いるときに顕著である。
特定の物性を有するカーボンブラックをアゾビス系重合
開始剤の存在下に単量体中に分散させる方法も、例えば
、特開昭5’l−181553号公報や特開昭61−2
2353号公報に記載されている。しかし、この方法は
、用いるカーボンプラッタが制限されるので、同様に、
トナーの工業製造上、不利であるほか、カーボンブラッ
クの単量体中への分散も必ずしも満足できるものではな
い。
以上のように、カーボンブラックを重合性車量体中に微
細且つ一様に分散させることは、従来、知られている方
法によれば、容易ではなく、或いはそのために非常に面
倒な手段によっている。
また、帯電制御剤に関しては、例えば、特開昭60−1
92958号公報に、特に、ラジカル重合性単量体中へ
の分散性にすくれるニグロシン系染料を用いる方法が提
案されているが、−i性に乏しい。
更に、従来、重合性単量体の懸濁重合又は乳化重合によ
るトナーの製造においては、水にポリビニルアルコール
のような懸濁安定剤を溶解含有させ、かかる水中にて単
量体油相を重合させているが、かかる方法によって得ら
れるトナーは、その表面に懸濁安定剤が残存しているた
めに、感湿性、即ち、湿度に対する感受性が高く、環境
安定性が悪いうえに、帯電性能が低く、静電潜像の現像
時に非帯電トナーや逆帯電トナーが生じ、かくして、画
像にかぶりを生じたり、或いは画像濃度が低くなる。
かかる問題を解決するために、例えば、特開昭5117
735号公報には、単量体油相を重合した後、得られた
重合体粒子を反応性シランにて処理する方法が提案され
ている。しかし、かかる方法によっても、トナー粒子に
は、未反応のシランが残存する結果、トナーの帯電性能
に種々の有害な影響を与えることを免れない。
発■が解゛ しようとする課題 本発明者らは、重合性単量体の懸濁重合による従来のト
ナーの製造における上記した種々の問題、特に、懸濁安
定剤としてのポリビニルアルコールの存在下に単量体油
相を懸濁重合して得られるトナーがその表面に残存する
ポリビニルアルコールのために感湿性を有する問題を解
決するために鋭意研究した結果、単量体油相の重合後、
ポリビニルアルコールをケン化することによって、トナ
ー表面の疎水性を高め、感湿性を低減させることができ
ると共に、帯電性を高めることができ、また、単量体油
相の重合後、ポリビニルアルコールをニトロ化すること
によって、帯電性を高めることができることを見出しが
、尚、トナー表面が十分に疎水性でなく、特に、高温多
湿下では、複写画像にかぶりが生じる。
そこで、本発明者らは、かかる問題を解決するために更
に鋭意研究した結果、上記ケン化又はニトロ化後の重合
体粒子に気中にて機械的な衝撃を与えて、重合体粒子の
表面を溶融処理することによって、トナー表面の疎水性
を高めることができ、かくして、感湿性がなく、環境安
定性にすくれると共に、摩擦帯電性能の高いトナーを得
ることができることを見出して、本発明に至ったもので
ある。
課題を解決するための手 本発明による静電潜像現像用トナーの製造方法の第1は
、カーボンブラックと粉末状帯電制御剤とを分散させた
ラジカル重合性単量体油相を懸濁安定剤としてのポリビ
ニルアルコールを含有する水相中で懸濁重合させ、次い
で、得られた球状重合体をアルカリ又は酸と共に加熱し
て、上記ポリビニルアルコールをケン化し、得られた球
状重合体を回収した後、気中で機械的な衝撃を与えて、
表面溶融処理することを特徴とする。
かかる第1の方法において、特に好ましい方法は、 (al  ラジカル重合性単量体とカーボンブラックと
をパーオキサイド系重合開始剤の存在下に攪拌して、上
記単量体中にカーボンブラックを微細且つ一様に分散さ
せる工程、 (bl  上記ラジカル重合性単量体と粉末状帯電制御
剤とをこの単量体に溶解させた分散剤の存在下に攪拌し
て、上記単量体中に帯電制御剤を?ij1.細且つ一様
に分散させる工程、 fc)  上記ラジカル重合性J#量体にアゾビス系重
合開始剤を加えた後、懸濁安定剤としてポリビニルアル
コールを含有する水相に懸濁させて、上記単量体を重合
させる工程、 +d)  得られた球状重合体をアルカリ又は酸と共に
加熱して、上記ポリビニルアルコールをケン化する工程
、及び (e)得られた球状重合体を回収し、気中で機械的な衝
撃を与えて、表面溶融処理する工程を有する。
本発明による静電潜像現像用トナーの製造方法の第2は
、カーボンブラックと粉末状帯電制御剤とを分散させた
ラジカル重合性単量体油相を懸濁安定剤としてのポリビ
ニルアルコールを含有する水相中で懸濁重合させ、次い
で、得られた球状重合体を水性ニトロ化剤にて処理して
、上記ポリビニルアルコールをニトロ化し、得られた球
状重合体を回収した後、気中で機械的な衝撃を与えて、
表面溶融処理することを特徴とする。
かかる第2の方法において、特に好ましい方法は、 (al  ラジカル重合性単量体とカーボンブラックと
をパーオキサイド系重合開始剤の存在下に撹拌して、上
記単量体中にカーボンブラックを微細且つ一様に分散さ
せる工程、 (bl  上記ラジカル重合性単量体と粉末状帯電制御
剤とをこの単量体に溶解させた分散剤の存在下に攪拌し
て、上記単量体中に帯電制御剤を微細且つ一様に分散さ
せる工程、 (c)上記ラジカル重合性単量体にアゾビス系重合開始
剤を加えた後、懸濁安定剤としてポリビニルアルコール
を含有する水相に懸濁させて、上記単量体を重合させる
工程、 (dl  得られた球状重合体を水性ニトロ化剤にて処
理して前記ポリビニルアルコールをニトロ化する工程、
及び (e)得られた球状重合体を回収し、気中で機械的な衝
撃を与えて、溶融処理する工程 を有する。
本発明において、ラジカル重合性単量体は、特に限定さ
れるものではなく、一般に、従来の重合法によるトナー
の製造において用いられている任意の単量体を用いるこ
とができる。このような単量体として、例えば、スチレ
ン、0−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メ
チルスチレン、p−クロロスチレン、酢酸ビニル、プロ
ピオン酸ビニル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル
、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリ
ル酸イソフ゛チル、アクリル酸n−オクチlし、アクリ
ル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリ
ル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリ
ル酸フェニル、α−クロルアクリル酸メチル、メタクリ
ル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピ
ル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル
、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、
メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステ了
すル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルア
ミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、アク
リロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、
アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、アク
リル酸、メタクリル酸、2−ビニルピリジン、4−ビニ
ルピリジン等を挙げることができる。
しかし、本発明においては、これら単量体のなかでも、
特に、スチレンや、スチレンとアクリル酸エステル、メ
タクリル酸エステルとの混合物が好ましく用いられる。
更に、本発明においては、トナーの定着性や耐オフセッ
ト性を高めるために、ラジカル重合性単量体は、多官能
性単量体を少量含有していてもよい。かかる多官能性単
量体として、例えば、ジビニルヘンゼン、エチレングリ
コールジメタクリレート等を挙げることができる。この
ような多官能性単量体は、余りに多く用いるときは、得
られる重合体粒子が加熱溶融し難くなり、トナーとして
の定着性に劣ることとなるので、通常、ラジカル重合性
単量体の約1重量%以下の範囲で用いられる。
本発明においては、パーオキサイド系重合開始剤として
、例えば、ヘンシイルバーオキサイド、ラウリルパーオ
キサイド、0−クロロペンヅイルパーオキサイド、0−
メトキシヘンシイルバーオキサイド等が用いられるが、
特に、ラウリルパーオキサイドが好ましく用いられる。
本発明の方法によれば、上記したようなラジカル重合性
単量体とカーボンブラックとをかかるパーオキサイド系
重合開始剤の存在下に、通常、数時間撹拌することによ
って、カーボンブラックをサブミクロン以下の粒径にて
単量体中に一様に分散させることができる。この分散処
理は、カーボンブラックの単量体中への分散速度を速め
るために、50〜80℃の温度にて行なってもよい。
本発明の方法においては、カーボンブラックは、ラジカ
ル重合性単量体100重量部に対して、2〜10重量部
の範囲で用いられる。ここに、カーボンブラックは、従
来より知られているカーボンブラックのいずれをも用い
ることができるが、特に、pHが高く、且つ、比表面積
が小さいカーボンブラックを用いるとき、これを少量の
パーオキサイド系重合開始剤によって微細に且つ一様に
分散させることができるのみならず、後述するアゾビス
系重合開始剤を用いるラジカル重合性単量体の懸濁重合
段階において、カーボンブラックが殆ど重合禁止作用を
もたない。
パーオキサイド系重合開始剤は、本発明の方法において
は、カーボンブラック100重量部について、通常、1
0〜50重量部、好ましくは10〜40重量部の範囲で
用いられる。カーボンブラック100重量部について、
パーオキサイド系重合間始剤量が10重量部よりも少な
いときは、単量体中にカーボンブラックを微細且つ一様
に分散させることができず、他方、50重量部を越える
ときは、重合開始剤の分解切片が得られるトナー中に残
存する結果、トナーを加熱定着時に異臭を発生し、実用
上、好ましくない。
カーボンブラックを単量体中に分散させるに際して、パ
ーオキサイド系重合開始剤に代えて、例えば、アゾビス
ブチロニトリルやアゾビスジメチルバレロニトリル等の
ようなアゾビス系重合開始剤を用いるときは、カーボン
ブラックを単量体中に微細且つ均一に分散させることが
できず、カーボンブラックは相互に凝集して、大部分が
大きい粒子を形成したままで単量体中に分散される。更
に、単量体が一部重合するために、カーボンブラックを
含む単量体の粘度が上昇する。このような単量体の粘度
の上昇は、水中に単量体の微小な油滴を形成させる際に
、有害に作用する。
本発明の方法においては、パーオキサイド系重合開始剤
の存在下にカーボンブラックをラジカル重合性単量体中
に分散させるに際して、単量体中にカーボンブラックと
重合開始剤とを同時に加え、これをボールミル等を用い
て、カーボンブラックを単量体中に分散させてもよいが
、また、ボールミル等を用いて、カーボンブラックを予
め単量体中に予備的に分散させた後、これにパーオキサ
イド系重合開始剤を溶解させ、攪拌してもよい。
次いで、本発明の方法によれば、上記ラジカル重合性単
量体に所要の粉末状の帯電制御剤と共に上記単量体に可
溶性の分散剤を単量体に加えて、分散剤を単量体中に溶
解させ、これを、例えば、ボールミル内にて、通常、5
0〜200時間撹拌することによって、帯電制御剤を約
0.5μm以下、好ましくは、約0.3μm程度の粒径
にて、単量体中に一様に分散させることができる。この
分散処理も、帯電制御剤の単量体中への分散速度を速め
るために、50〜80℃の温度にて行なってもよい。
本発明において用い得る上記分散剤は、低分子量物質で
あっても、高分子量物質であってもよい。
低分子量の分散剤としては、界面活性剤、シランカップ
リング剤、チタンカップリング剤、更には、イソシアネ
ート基やエポキシ基を有するオリゴマーを挙げることが
できる。
より具体的には、界面活性剤として、例えば、脂肪酸塩
、アルキル硫酸エステル類、アルキルヘンゼンスルホン
酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルス
ルホコハク酸エステル塩、アルキルリン酸エステル塩、
ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合吻、ポリオキシエ
チレンアルキル硫酸エステル塩等のアニオン系界面活性
剤、ポリオギシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシ
エチレンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシエチ
レン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビクン脂
肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グ
リセリン脂肪酸エステル、オキシエチレンオキシプロピ
レンブロックポリマー等のノニオン系界面活性剤、アル
キルアミン塩、第4級アンモニウム塩等のカチオン系界
面活性剤を挙げることができる。
シランカップリング剤としては、例えば、γ−クロロプ
ロビルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、
ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン
、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、T−メル
カプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピ
ルトリエトキシシラン、T−ウレイドプロピルトリエト
キシシラン、3,3.4,4,5,5,6,6.6−ノ
ナフルオロへキシルトリクロロシラン、3,3,4,4
,5,5,6,6.6−ノナフルオロヘキジルメチルジ
クロロシラン等を挙げることができる。また、反応性シ
ランとしては、例えば、メチルトリメトキシシラン、フ
ェニルトリメトキシシラン、メチルフエニルジメトキシ
シラン、ジフェニルジメトキシシラン等を挙げることが
できる。
チタンカップリング剤としては、例えば、イソプロビル
トリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリス
(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、イソプ
ロピルトリ (N−アミノエチルアミンエチル)チタネ
ート、テトラオクチルビス(ジトリデシルボスファイト
)チクネート、テトラ−2,2−ジアリルオキシメチル
−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタ
ネート、ヒス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシ
アセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフ
ェート)エチレンチタネート、イソプロビルトリオクタ
ノイルヂタネート、イソプロピルジメタクリルイソステ
アロイルチタネート、イソプロビルトリデシルヘンゼン
スルホニルチタネート、イソプロピルイソステアロイル
ジアクリルチタネート、イソプロピルトリ (ジオクチ
ルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミル
フェニルチタネート、テトライソプロピルビス(ジオク
チルホスファイト)チタネート等を挙げることができる
また、高分子量の分散剤としては、官能基を有する種々
の重合体や共重合体が好ましく、例えば、カルボキシル
基、スルホン基、水酸基、ハロゲン基、エポキシ基、シ
アノ基、ニトリル基、ブチラ−ル基、エステル基、カル
ボニル基、アミノ基等を官能基として有する重合体や共
重合体を挙げることができる。
より具体的には、上記重合体又は共重合体としては、例
えば、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレンーメタ
クリル酸ジメチルアミノエチル共重合体、スチレン−メ
タクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−2−ヒ
ドロキシエチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル
共重合体、スチレン−メタクリル酸グリシジル共重合体
、メタクリル酸メチル−アクリル酸共重合体、メタクリ
ル酸メチル−メタクリル酸ジメチルアミノエチル共重合
体、メタクリル酸メチルーメタクリル酸共重合体、メタ
クリル酸メチル−メタクリルM−2−ヒドロキシエチル
共重合体、メタクリル酸メチルーアクリロニトリル共重
合体、メタクリル酸−メタクリル酸グリシジル共重合体
、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸
ビニル−ビニルアルコール共重合体、ポリビニルブチラ
ール、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、ア
クリロニトリル−アクリル酸ブチル−2−ヒドロキシエ
チルメタクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、ポリ酢酸ビニル、部分スルホン化ポリスチレン
等のビニル系(共)重合体、アクリロニトリル−ブタジ
ェン共重合体等のゴム系重合体、ニトロセルロース、ア
セチルセルロース等の繊維素系重合体、エポキシ樹脂、
フェノキシ樹脂、ウレタン樹脂等の架橋性樹脂等を挙げ
ることができる。これら重合体は、単独で、又は2種以
上の混合物として用いられる。
特に、本発明においては、分散剤は、用いる帯電制御剤
と強い相互作用を有する官能基を有するものが好ましく
用いられる。例えば、帯電制御剤として、負帯電性を付
与するモノアゾ染料の金属錯塩のような電子受容性染料
や、電子受容性の有機錯体を用いるとき、分散剤として
は、例えば、エチレン−#酸ビニル共重合体が好ましく
用いられる。
本発明においては、帯電制御剤は、正帯電性、負帯電性
いずれの帯電性を有するものでもよい。
正帯電性制御剤としては、例えば、下式で示されるニグ
ロシン系染料のような電子供与性染料、アルコキシ化ア
ミン、アルキルアミド、第4級アンモニウム塩、リンや
タングステンの単体及び種々の化合物、モリブデン酸キ
レート顔料、フッ素系活性剤、疎水性シリカ等を挙げる
ことができる。他方、負帯電性制御剤としては、例えば
、や、また、 (式中、X゛はカチオン種を示す。) (「スピロンブラックTRHJ  (保土谷化学工業■
製)で示されるモノアゾ系染料の金属錯塩のような電子
受容性染料、電子受容性の有機錯体、塩素化ポリエチレ
ンのような塩素化ポリオレフィン、塩素化ポリエステル
、銅フタロシアニンのスルホニルアミン、オイルブラッ
ク、ナフテン酸金属塩、ステアリン酸亜鉛のような脂肪
酸金属塩、樹脂酸石ケン等を挙げることができる。
しかし、上記帯電制御剤は、単に例示したちのであって
、本発明は、用いる帯電制御剤において何ら制限される
ものではない。かかる帯電制御剤は、通常、用いるラジ
カル重合性単量体100重量部に対して、約0.1〜1
0重量部、好ましくは約0.1〜5重量部の範囲で用い
られる。
帯電制御剤をラジカル重合性華量体中に分散させるに際
して、前述した分散剤は、用いる帯電制御剤の粒子径に
よって異なるが、通常、帯電制御剤100重量部につい
て1〜100重量部、好ましくは10〜50重量部の範
囲で用いられる。用いる分散剤の量が余りに多いときは
、分散操作時の混合物の粘度が高くなり、帯電制御剤の
微細化が困難となり、他方、余りに少ないときは、帯電
制御剤の分散に効果が乏しい。
この帯電制御剤の単量体中への分散においても、前述し
たカーボンブラックの場合と同様に、ボールミル等を用
いて、帯電制御剤を予め単量体中に予備的に分散させた
後、これに前記分散剤を溶解させ、撹拌してもよい。勿
論、単量体中に分散剤と帯電制御剤とを同時に加え、こ
れをボールミル等を用いて、撹拌混合してもよい。
本発明の方法によれば、以上のようにして、単量体中に
カーボンブラックと帯電制御剤を分散させた後、この分
散液に、必要に応じて、付加的に所要の単量体を加えた
後、重合開始剤として、改めてアゾビス系重合開始剤が
添加される。このアゾビス系重合開始剤としては、アゾ
ビスジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニト
リル等が用いられるが、特に、油溶性であるアゾビスジ
メチルバレロニトリルが好ましく用いられる。
ここに、アゾビス系重合開始剤を新たに加えることなし
に、カーボンブラックと単量体とからなる油性分散液を
ホモジナイザー等によって水中に微小な油滴として分散
させ、加熱しても、単量体の重合は殆ど起こらない。即
ち、カーボンブラックを単量体中に分散させるに際して
単量体に加えたパーオキサイド系重合開始剤は、カーボ
ンブラックの分散処理の過程で殆どが分解するので、本
発明においては、重合の段階で新たに重合開始剤を加え
る必要があり、しかも、ここに、新たに加えるM合間始
剤は、パーオキサイド重合開始剤ではなく、アゾビス系
でなければならない。重合の段階で新たにパーオキサイ
ド系重合開始剤を加えても、単量体は殆ど重合しないか
、又は重合しても、得られる重合体は分子量が低く、耐
オフセット性にすぐれるトナーを得ることができない。
上記アゾビス系重合開始剤の量は、本発明の方法におい
ては、単量体100重量部に対して、1〜10重量部、
好ましくは、2〜5重量部の範囲である。アゾビス系重
合開始剤の添加量が、単量体100重量部に対して1重
量部よりも少ないときは、単量体の重合速度が遅く、重
合率100%にて重合させることが困難である。他方、
アゾビス系重合開始剤の添加量が、単量体100重量部
に対して10重量部よりも多いときは、得られる重合体
の分子量が低く、トナーとしては、耐オフセット性に劣
ることとなるので好ましくない。
次いで、本発明の方法によれば、カーボンブラック、帯
電制御剤、アゾビス系重合開始剤及び単量体を含む油性
混合物を水と混合し、これを例えばホモジナイザー等に
よって高速攪拌して、上記油性混合物の微滴を含む水性
懸濁液を得る。
本発明においては、前記油性混合物と混合される水は、
懸濁安定剤として、ポリビニルアルコールを含有する。
懸濁安定剤として用いられるポリビニルアルコールは、
通常、ケン化度が80〜99モル%程度である。この水
におけるポリビニルアルコールの量は、通常、0,1〜
5重量%である。
更に、水相での重合を防止するために、水溶性無機塩類
、例えば、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、硫酸アル
ミニウム等を含有していてもよい。
このようにして得られた水性懸濁液は、40〜95゛C
8好ましくは、50〜90°C程度の温度で攪拌するこ
とによって、ラジカル重合性単量体を重合させて、球状
重合体を生成させる。
本発明の方法においては、かかる懸濁重合の後、前記懸
濁安定剤としてのポリビニルアルコールをケン化又はニ
トロ化(硝酸エステル化)する。ここに、ポリビニルア
ルコールのケン化又はニトロ化は、単量体の懸濁重合後
の懸濁液にケン化試剤又はニトロ化剤を加えで行なって
もよく、また、重合体粒子を懸濁液から分離回収し、こ
れにケン化試剤又はニトロ化剤を作用させて行なっても
よい。
先ず、ケン化について説明する。ケン化は、アルカリ又
は酸を用いて行なわれる。アルカリケン化する場合は、
アルカリ量は、懸濁安定剤として用いたポリビニルアル
コールにおける酢酸ビニル量の当量から約1000倍当
量、好ましくは5〜50倍当量であれば、十分である。
必要ならば、所要の最小のアルカリ量は、簡単な実験に
よって求めることができる。上記アルカリとしては、例
えば、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムが好ましく用
いられる。
ポリビニルアルコールのケン化は、例えば、かかるアル
カリと共に、水と、その1〜50容量%、好ましくは5
〜30容量%の低級脂肪族アルコール、例えば、メタノ
ール、エタノール、プロパツール、好ましくはメタノー
ルとの混合物を加え、限定されるものではないが、通常
、40〜70°Cの温度で1〜10時間程度加熱するこ
とによって行なうことができる。しかし、ケン化条件は
、これに限定されるものではない。
上記ポリビニルアルコールのアルカリケン化において、
メタノール等の低級脂肪族アルコールを用いることは、
球状重合体粒子表面の水濡れ性を高めるので、ケン化を
迅速円滑に行なうことができる利点がある。更に、例え
ば、メタノール存在下でのポリビニルアルコールのケン
化によれば、ポリビニルアルコール中の酢酸ビニル華位
がメタノールと反応し、酢酸メチルを生しるエステル転
化の形で、ケン化反応が速やかに行なわれる利点がある
このようにして、重合体粒子上に残存するポリビニルア
ルコールをケン化した後、重合体粒子を分離し、水又は
前記と同じ低級脂肪族アルコール水溶液、好ましくはメ
タノール水溶液で洗浄した後、塩酸等の酸を含む水溶液
又はメタノール水溶液で洗浄して、用いたアルカリ金属
水酸化物を中和し、更に、水又はメタノール水溶液で洗
浄する。
上記ポリビニルアルコールのケン化後の重合体粒子の洗
浄に用いるアルコール水溶液は、特に、限定されるもの
ではないが、水とそのアルコール、好ましくはメタノー
ル、1〜50容量%、好ましくは5〜30容量%とから
なる混合物が好ましい。
また、アルカリ金属水酸化物を中和するための酸は、用
いたアルカリ金属水酸化物に対して当量用いれば十分で
あり、かかる酸を含む前記同様のアルコール水溶液が好
ましく用いられる。更に、この中和後の重合体粒子の洗
浄も、通常、水とその1〜50容量%、好ましくは5〜
30容量%程度のアルコール、好ましくはメタノール、
との混合物が好ましく用いられる。
本発明においては、懸濁安定剤としてのポリビニルアル
コールを酸によってケン化してもよい。
この場合は、前述したような懸濁重合の後、例えば、硫
酸等の無機酸を含む水とアルコール、好ましくはメタノ
ールとの混合物を加えて、加熱し、この後、アルカリに
て中和し、得られた重合体粒子を水にて洗浄する。
このようにして、ポリビニルアルコールをケン化した後
、重合体粒子を洗浄乾燥して、回収し、後述するように
、気中にて機械的な衝撃を与えて、重合体粒子の表面の
熔融処理(以下、気中衝撃処理という。)すれば、本発
明によるトナーを得ることができる。
次に、華量体の懸濁重合の後、ポリビニルアルコールの
ニトロ化を行なうには、好ましくは、得られた重合体粒
子を水又はアルコール水溶液、特に好ましくは水/メタ
ノール混合物(99/1〜50150容量%が好ましい
。)にて洗浄した後、重合体粒子に硝酸を含む水性ニト
ロ化剤を加え、0〜30℃にて1〜10時間程時間性す
る。上記水性ニトロ化剤としては、硝酸水溶液、硝酸と
硫酸との混酸、硝酸と無水酢酸との混酸等が好ましく用
いられる。これらニトロ化剤は、通常、1〜70重量%
重量%酸水溶液として用いられ、重合体粒子1g当たり
に5〜100重量部が用いられる。
かかるニトロ化反応の後、反応混合物を水中へ滴下し、
重合体粒子を分離回収した後、水又はアルコール水溶液
、好ましくはメタノール水?8液、特に好ましくは水/
メタノール混合物(99/1〜50150容量%が好ま
しい。)にて洗浄し、乾燥し、必要に応じて、解砕し、
これを気中衝撃処理すれば、本発明によるトナーを得る
本発明の方法において、気中衝撃処理とは、上述したよ
うに、ケン化又はニトロ化した後の重合体粒子を空気中
又は不活性気体中で機械的な衝撃を繰り返して与えて、
その表面を加熱溶融させることをいい、かかる処理は、
例えば、特開昭62−140636号公報に記載されて
いるような装置によって行なうことができる。
本発明において用い得る気中衝撃処理装置の一例を第1
図に示す。この装置は、ケーシング1内に回転軸2によ
って高速回転し得る回転盤3を備え、この回転盤の周縁
には、複数の衝撃ピン4が所定間隔をおいて放射状に固
定されていると共に、上記衝撃ピンの最外周軌道面に沿
って、ピンから一定の距離をおいて、衝突環5が前記ケ
ーシングに支持されて、トナーを衝撃処理する密閉され
た衝撃室6がケーシング内に形成されている。上記衝突
環は、表面が波板状に形成されていてもよく、或いは平
滑面であってもよい。
好ましい装置にあっては、一端が前記衝突環の適宜箇所
にてその内壁面で開口し、他端が前記回転盤の中心部付
近で開口する循環導管7が配設されている。
処理すべきトナーを前記衝撃室6に供給するために、ト
ナー・ホッパー8からのトナー供給導管9が前記衝突環
5の適宜箇所でその内壁面で開口せしめられるが、上記
のように、循環導管7が配設されている場合は、上記ト
ナー供給導管は循環導管に接続されている。
装置には、更に、前記衝突環の下部の一部を切り欠いて
形成した処理トナー取出し口10が配設されており、こ
の取出し口は、シュート11を経て、捕集容器12に連
通されている。また、処理トナー取出し口10には手動
又は電磁気的に開閉制御される弁13が付設されており
、トナーの気中衝撃処理が完了した後、開かれる。
このような装置において、回転盤を所定の速度で回転さ
せつつ、ホッパー8から供給導管9を経て、トナーを衝
撃室6に供給すると、トナーは、高速回転している回転
盤3の有する多数の衝撃ピン4によって、瞬間的に機械
的な衝撃を受け、更に、周辺の衝突環5に高速で衝突し
、このようにして、トナーは衝撃室内で、衝撃ピンと衝
突環によって、繰り返して、機械的な衝撃を受け、打撃
加熱されて、表面が溶融する。
装置が前述した循環導管7を有するときは、衝撃ピンの
高速回転によって、衝撃室には雰囲気気体の気流が生じ
、衝突環の内壁面の開口から回転盤の中心部の開口に循
環し、この気流に伴って、トナーも衝撃室内を循環する
。尚、重合体粒子の気中衝撃処理は、空気中で行なって
もよく、また、必要に応じて、窒素基の不活性気体中で
行なってもよい。
本発明の方法においては、トナーの気中衝撃処理の量は
、前記回転盤の周速度によって調整することができる。
最適の周速度は、トナーを構成する重合体の軟化点やガ
ラス転移点、平均粒子径等によって適宜に選択されるべ
きであって、特に限定されるものではないが、通常、6
0〜120m/秒の範囲であり、好ましくは80〜10
0m/秒の範囲である。処理量が過少であるときは、ト
ナーの表面の熔融が十分でなく、他方、処理量が過大で
あるときは、トナー表面の摩擦帯電性が過大となり、却
ってトナー特性に有害な影響を及ぼす。処理時間は、通
常、30秒から5分間程度、好ましくは2〜3分程度で
あるが、これも特に限定されるものではない。
本発明の方法においては、このようにして、ケン化又は
ニトロ化の後のトナーを気中衝撃処理することによって
、トナーの表面が溶融し、トナー表面上に残存するケン
化又はニトロ化されたポリビニルアルコールがトナー中
に埋没され、かくして、トナー表面は疎水性が高められ
る。
本発明によるトナーは、微小で粒子径の均一な球状物と
して得ることができ、流動性にすくれるので、そのまま
でも実用に供し得るが、しかし、疎水性シリカ等のよう
な所謂流動性改良剤をトナーに更に配合してもよい。こ
のような流動性改良剤は、通常、トナー100重量部に
対して0.05〜1重量部、好ましくは0.1〜0.5
重量部の範囲で配合される。
本発明によるトナーは、二成分系トナーは勿論、−成分
系磁性トナーや一成分系非磁性トナーであってもよい。
磁性トナーの製造においては、磁性材料としては、例え
ば、四三酸化鉄のようなフェライトやマグネタイトのよ
うな磁性酸化物や、或いは種々の磁性金属等が用いられ
る。これら磁性材料は、通常、単量体100重量部に対
して30〜300重量部、好ましくは30〜100重量
部の範囲にて用いられる。このような磁性材料は、ボー
ルミル等の適宜の混合分散手段を用いて、予め単量体に
分散させ、この後、本発明に従って、単量体中にカーボ
ンブラックと帯電制御剤とを分散させるのが好ましい。
本発明によるトナーを二成分現像方式において用いる場
合は、静電電子写真の技術分野においてよ(知られてい
る所謂キャリアと呼ばれる物質を加え、二成分系現像剤
として用いられる。この二成分系現像剤において、トナ
ーの配合量は、2〜20重量%、好ましくは5〜10重
量%の範囲である。キャリアとしては、例えば、鉄粉、
フェライト粉、樹脂と磁性材料との複合物からなる粉末
、マグネタイト粉等が用いられる。また、所謂コーチイ
ブ・キャリアも用いることができる。しかし、これらに
限定されるものではない。
発明の効果 以上のように、本発明によれば、カーボンブラックと帯
電制御剤とを分散させたうシカ゛ル重合性車量体油相を
ポリビニルアルコールの存在下に水中に懸濁させ、懸濁
重合させた後、上記ポリビニルアルコールをケン化又は
ニトロ化して、重合体粒子の摩擦帯電性を高め、更に、
かかる重合体粒子を気中衝撃処理によって、その表面を
溶融処理し、て、重合体粒子を疎水化するので、かくし
て、感湿性がなく、環境安定性と帯電性にすぐれるトナ
ーを得ることができる。
更に、本発明に従って、パーオキサイド系重合開始剤の
存在下でカーボンブラックをラジカル重合性単量体中に
微細かつ均一に分散させ、更に、これに分散剤の存在下
で帯電制御剤を微細かつ均一に分散させ、この後、この
ようにしてカーボンブラックと帯電制御剤とを分散させ
たラジカル重合性単量体にアゾビス系重合開始剤を新た
に加え、このようにして得られた単量体を含む油相をポ
リビニルアルコールの存在下に水中に懸濁させ、懸濁重
合させた後、上記のようにして、重合体粒子をケン化又
はニトロ化し、更に、これを気中衝撃処理することによ
って、カーボンブラックと帯電制御剤とが微細且つ均一
に分散されてなる環境安定性及び帯電性能が著しく改善
された高品質のトナーを得ることができる。
失旌桝 以下に二成分系非磁性トナーの製造の実施例を挙げて本
発明を説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限
定されるものではない。
実施例1 スチレン50重量部にラウリルパーオキサイド1重量部
とカーボンブラック(「ダイアブラック」#52(三菱
化成工業■製、揮発分1.1%、pH7゜2、粒径27
mμ)5重量部を加え、ボールミルにて30分間混合し
て、カーボンブラックをスチレン中に分散させた。次い
で、得られた混合物をオートクレーブ内で70°Cで1
時間攪拌した。この分散処理の後は、単量体中において
、カーボンブラックの沈降は認められなかった。
次に、このようにして得られた混合物に分散剤としての
エチレン−酢酸ビニル共重合体(日本合成化学工業■製
ソアブレンCH)0.08重量部及び負帯電制御剤とし
ての染料「スピロンブラックTRHJ  (保土谷化学
工業■製)0.2重量部を加え、ボールミルにて100
時間混合して、上記帯電制御剤をスチレン中に分散させ
た。この分散処理の後は、帯電制御剤は粒子径が約0.
3μmであって、単量体中で帯電制御剤の沈降は認めら
れなかった。
この後、得られた混合物に、更に、スチレン37重量部
、2−エチルへキシルアクリレート13重量部及びジビ
ニルベンゼン0.2重量部を新たに加え、更に、アゾビ
スジメチルバレロニトリル3重量部とオフセット防止剤
としてのポリプロピレンワックス3重量部をそれぞれ加
えた。
次いで、このようにして得られた単量体油相を濃度1重
量%のポリビニルアルコール(ケン化度88モル%)と
0. I N 濃度の塩化ナトリウム水溶液とを含む水
溶液中に、油相/水相比率1.5 / 5゜0にてバイ
オミキサー(日本端m、、■製)を用いて回転数150
0Orpmにて攪拌下に分散させた。
得られた分散液を高速攪拌下、70 ’cで5時間攪拌
した後、更に、90°Cで1時間攪拌して、単量体を重
合させた。
次いで、重合体粒子を含む水性懸濁液に、用いたポリビ
ニルアルコール中の酢酸ビニル量に対して当量の水酸化
ナトリウムを含む水77容量%とメタノール23容量%
とからなる混合物を加え、70°Cの温度で3時間撹拌
して、ポリビニルアルコールをケン化した。
次いで、得られた球状重合体粒子を分離し、これを水で
洗浄した後、用いた水酸化ナトリウムと当量の塩酸を含
む水を用いて、水酸化ナトリウムを中和すると共に、重
合体粒子を洗浄した。この後、重合体粒子を減圧下に乾
燥した。
このトナーを前述したような装置である■奈良機械製作
所製ハイブリダイゼーションシステムNH3−0型を用
いて、回転盤の周速度を100m/秒として、3分間、
気中衝撃処理して、本発明によるトナーを得た。
このトナーについて、その平均粒子径、帯電量(プロー
オフ法)、及び静電複写機(三洋電機■性11022)
を用いて、温度40℃、相対湿度90%の条件下で評価
した複写性能を第1表に示す。
比較例1 実施例1において、ケン化後のトナーを気中衝撃処理す
ることなく、平均粒子径及び静電複写性能を調べた。結
果を第1表に示す。
実施例2 実施例1と同様にして、重量体を懸濁重合させ、得られ
た重合体粒子を水/メタノール(90/10容量比)で
洗浄した後、重合体粒子1重量部当たりに30重量%の
硝酸水溶液20重量部を加え、10℃の温度で3時間撹
拌して、重合体粒子上に残存するポリビニルアルコール
をニトロ化した。
この後、重合体粒子を水/メタノール(90/10容量
比)で洗浄し、減圧下で乾燥した。
このトナーを前述したような装置によって、回転盤の周
速度を100m/秒として、3分間、気中衝撃処理して
、本発明によるトナーを得た。
このトナーについて、その平均粒子径、帯電量及び静電
複写性能を第1表に示す。
比較例2 実施例2において、ニトロ化のトナーを気中衝撃処理す
ることなく、平均粒子径及び静電複写性能を調べた。結
果を第1表に示す。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の方法において好適に用いることがで
きる気中衝撃処理装置の一例を示す断面図である。 ■・・・ケーシング、3・・・回転盤、4・・・衝撃ビ
ン、5・・・衝突環、6・・・衝撃室、7・・・循環導
管、8・・・トナー・ホッパー、9・・・トナー供給導
管、10・・・処理トナー取出し口、11・・・シュー
ト、12・・・捕集容器12゜ 特許出願人 ハンド−化学株式会社 代理人 弁理士  牧 野 逸 部

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)カーボンブラックと粉末状帯電制御剤とを分散さ
    せたラジカル重合性単量体油相を懸濁安定剤としてのポ
    リビニルアルコールを含有する水相中で懸濁重合させ、
    次いで、得られた球状重合体をアルカリ又は酸と共に加
    熱して、上記ポリビニルアルコールをケン化し、得られ
    た球状重合体を回収した後、気中で機械的な衝撃を与え
    て、表面溶融処理することを特徴とする静電潜像現像用
    トナーの製造方法。 (2)(a)ラジカル重合性単量体とカーボンブラック
    とをパーオキサイド系重合開始剤の存在下に撹拌して、
    上記単量体中にカーボンブラックを微細且つ一様に分散
    させる工程、 (b)上記ラジカル重合性単量体と粉末状帯電制御剤と
    をこの単量体に溶解させた分散剤の存在下に攪拌して、
    上記単量体中に帯電制御剤を微細且つ一様に分散させる
    工程、 (c)上記ラジカル重合性単量体にアゾビス系重合開始
    剤を加えた後、懸濁安定剤としてポリビニルアルコール
    を含有する水相に懸濁させて、上記単量体を重合させる
    工程、 (d)得られた球状重合体をアルカリ又は酸と共に加熱
    して、上記ポリビニルアルコールをケン化する工程、及
    び (e)得られた球状重合体を回収し、気中で機械的な衝
    撃を与えて、表面溶融処理する工程 を有することを特徴とする静電潜像現像用トナーの製造
    方法。 (3)パーオキサイド系重合開始剤がラウリルパーオキ
    サイドであることを特徴とする請求項第2項記載の静電
    潜像現像用トナーの製造方法。 (4)アゾビス系重合開始剤がアゾビスジメチルバレロ
    ニトリルであることを特徴とする請求項第2項記載の静
    電潜像現像用トナーの製造方法。 (5)カーボンブラックと粉末状帯電制御剤とを分散さ
    せたラジカル重合性単量体油相を懸濁安定剤としてのポ
    リビニルアルコールを含有する水相中で懸濁重合させ、
    次いで、得られた球状重合体を水性ニトロ化剤にて処理
    して、上記ポリビニルアルコールをニトロ化し、得られ
    た球状重合体を回収した後、気中で機械的な衝撃を与え
    て、表面溶融処理することを特徴とする静電潜像現像用
    トナーの製造方法。 (6)水性ニトロ化剤が硝酸水溶液、硝酸と硫酸の混酸
    水溶液又は硝酸と無水酢酸との混酸水溶液であることを
    特徴とする請求項第5項記載の静電潜像現像用トナーの
    製造方法。(7)(a)ラジカル重合性単量体とカーボ
    ンブラックとをパーオキサイド系重合開始剤の存在下に
    攪拌して、上記単量体中にカーボンブラックを微細且つ
    一様に分散させる工程、 (b)上記ラジカル重合性単量体と粉末状帯電制御剤と
    をこの単量体に溶解させた分散剤の存在下に攪拌して、
    上記単量体中に帯電制御剤を微細且つ一様に分散させる
    工程、 (c)上記ラジカル重合性単量体にアゾビス系重合開始
    剤を加えた後、懸濁安定剤としてポリビニルアルコール
    を含有する水相に懸濁させて、上記単量体を重合させる
    工程、 (d)得られた球状重合体を水性ニトロ化剤にて処理し
    て、上記ポリビニルアルコールをニトロ化する工程、及
    び (e)得られた球状重合体を回収し、気中で機械的な衝
    撃を与えて、表面溶融処理する工程 を有することを特徴とする静電潜像現像用トナーの製造
    方法。 (8)パーオキサイド系重合開始剤がラウリルパーオキ
    サイドであることを特徴とする請求項第7項記載の静電
    潜像現像用トナーの製造方法。 (9)アゾビス系重合開始剤がアゾビスジメチルバレロ
    ニトリルであることを特徴とする請求項第7項記載の静
    電潜像現像用トナーの製造方法。 (10)水性ニトロ化剤が硝酸水溶液、硝酸と硫酸の混
    酸水溶液又は硝酸と無水酢酸との混酸水溶液であること
    を特徴とする請求項第7項記載の静電潜像現像用トナー
    の製造方法。
JP63086134A 1988-04-06 1988-04-06 静電潜像現像用トナーの製造方法 Pending JPH01257859A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63086134A JPH01257859A (ja) 1988-04-06 1988-04-06 静電潜像現像用トナーの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63086134A JPH01257859A (ja) 1988-04-06 1988-04-06 静電潜像現像用トナーの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH01257859A true JPH01257859A (ja) 1989-10-13

Family

ID=13878242

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63086134A Pending JPH01257859A (ja) 1988-04-06 1988-04-06 静電潜像現像用トナーの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH01257859A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4620987A (en) Surface treatment method for magnetic particles
US4904560A (en) Suspension polymerization process for producing electrophotographic toners
EP0251293B1 (en) Magnetic-shell-coated toner
JPH07120076B2 (ja) 静電荷像現像用トナ−の製造方法
JPH01257859A (ja) 静電潜像現像用トナーの製造方法
JPH02256071A (ja) 静電潜像現像用トナーの製造方法
JPH01306864A (ja) 静電潜像現像用トナーの製造方法
JPH01306865A (ja) 静電潜像現像用トナーの製造方法
JPH01302271A (ja) 静電潜像現像用トナーの製造方法
JPS62226162A (ja) 静電写真用乾式トナ−
JPH01257858A (ja) 静電潜像現像用トナーの製造方法
JPH01244471A (ja) 静電潜像現像用トナーの製造方法
JPH02256069A (ja) 静電潜像現像用トナーの製造方法
JPH0377960A (ja) 静電潜像現像用トナー及びその製造方法
JPH01302272A (ja) 静電潜像現像用トナーの製造方法
JPH0438348B2 (ja)
JPH04166849A (ja) 静電荷像現像用トナー
JPH01306863A (ja) 静電潜像現像用トナーの製造方法
JPH0257303B2 (ja)
JPH02256068A (ja) 静電潜像現像用トナー及びその製造方法
JPH07113787B2 (ja) 静電荷像現像用現像剤の製造方法
JPH0457063A (ja) 静電潜像現像用トナーの製造方法
JPH06161156A (ja) 静電潜像現像用トナーの製造方法
JPH0153786B2 (ja)
JP2604626B2 (ja) 光導電性トナーの製造方法