JPH0125598Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、粘着性を有する煉状又は粉粒状の食
料品を収納するホツパの下方開口部の下方に、前
記食料品を一定方向に搬送するベルトコンベアを
配し、前記下方開口部のベルトコンベア走行側前
端部にはベルトコンベアとの間に一定間隔を介し
て搬送ローラを配し、この搬送ローラとベルトコ
ンベアとの間隔に対応した厚みの平板状の食料品
を搬出する食料品収納ホツパの搬出装置に関す
る。

〔従来の技術〕

前記搬出装置に使用される搬送ローラとして
は、その表面が鏡面仕上げを施されているものが
知られている。

〔考案の解決しようとする問題点〕

このようにその表面を鏡面に仕上げるのは、食
料品の成形および搬送時において、食料品がロー
ラに巻き付くことを防止するためである。ところ
が、その表面が鏡面仕上げであるためにローラと
搬送時の食料品とがスリツプしやすく、そのため
に食料品の品質が悪くなる。また、スリツプを防
止するために食料品を強く押圧して搬送するよう
にすれば、食料品が圧縮されてやはり品質が損わ
れる。

さらに、従来のローラは食料品の搬送時におい
て線状に食料品を押圧するので、ローラと食料品
との接触部分が大きい。そのために、いくらロー
ラの表面を鏡面仕上げにしても食料品がローラに
巻き付きやすい。

上記に鑑みて、本考案は粘着性を有する平板状
の食料品の搬出時において、食料品の品質が損わ
れることがなく、また、食料品が搬送ローラに巻
き付きにくい食料品収納ホツパの搬出装置を提供
しようとするものである。

〔考案の解決手段〕

本考案は、食料品収納ホツパの搬出装置におけ
るローラが、その断面形状において、突条と溝と
が円周方向に交互に配され、前記突条および溝は
搬送ローラの軸線に対してらせん状に伸びたこと
を特徴とするものである。

〔作用〕

搬送ローラの表面に多数本の突条と溝とが形成
されているので、搬送ローラが食料品を加圧する
力の方向が分散し、そのために、搬送ローラが強
く食料品を押圧しなくても搬送ローラと食料品と
がスリツプしにくい。

また、多数の突条と溝とがらせん状に設けられ
ているので、搬送ローラは食料品を点状に押圧す
る。そのために、搬送ローラと食料品との接触部
分が小さくなり、粘着性を有する食料品が搬送ロ
ーラに巻き付きにくい。

〔実施例〕

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。第１図は、板状飯製造装置２０の断面図であ
つて、この板状飯製造装置２０は、飯４０を収納
するホツパ２２と、このホツパ２２の下部開口部
２４に臨むとともに２つのローラ２６，２８で支
持、駆動され飯４０をホツパ２２の外部へ搬送す
る搬送ベルト３０と、この搬送ベルト３０の上下
において対向して配設され一対で前記飯４０を板
状に成形する搬送ローラ３２および下部ローラ３
４とよりなる。ホツパ２２内の飯４０は、撹拌手
段３６によつて、搬送ローラ３２および下部ロー
ラ３４の間に送給されて、それら２つのローラに
よつて押圧され、平板状に成形されてホツパ２２
の外部へ搬送される。

第２図は前記搬送ローラ３２の斜視図であり、
第３図１は搬送ローラ３２の左端面を示し、同２
は同様の右端面を示している。図示のように左端
面はＶ字状の切欠部が等間隔に10個設けられ、残
余の部分が逆Ｖ字状の10個の突起部a₁，b₁，c₁…
j₁を形成している。同様に、搬送ローラ３２の右
端面も逆Ｖ字状の10個の突起部a₂，b₂，c₂…j₂が
設けられ、左端面の突起部と右端面の突起部は、
それぞれの突起部b₁とb₂、c₁とc₂…j₁とj₂が円周
方向において対応する同位置に配されている。そ
して、搬送ローラ３２の周面には、左端面と右端
面のそれぞれの突起部a₁とj₂、b₁とa₂、c₁とb₂…
j₁とi₁とを連結するように突条がらせん状に設け
られ、それぞれの突条の間にはＶ字状の溝が前記
突条と平行に設けられている。

なお、前記実施例においては、突起部a₁とj₂、
b₁とa₂、…j₁とi₁とが突条によつて連結されてい
るが、これに代えて、突起部a₁とi₁、b₁とj₂、c₁
とa₂…j₁とh₁とが突条によつて連絡されるよう
に、すなわち、左端面の突起部が右端面における
時計方向の２つの後方の突起部と連結されるよう
にしても良いし、さらに、それよりも後方の任意
の突起部と連結されるようにしても良い。また、
左端面の突起部と右端面の突起部は円周方向にお
ける同位置に配されているが、必らずしもこれに
限るものではない。

以上の実施例においては、左端面の突起部が右
端面における時計方向の後方の突起部と連結する
ように突条を設け、それらの間に溝を設けたが、
これに代えて、左端面の突起部が右端面における
時計方向の前方の突起部と連結されるように突条
を設け、それらの間に溝を設けても良い。

さらに、前記実施例においては、突条および溝
は各10個ずつ設けられているが、これに限られる
ものではなく、搬送ローラ３２の太さ若しくは使
用の対象となる食料品の種類によつて適宜選択し
得る。また、突条および溝の形状についてもＶ字
状および逆Ｖ字状に限られるものではなく、Ｕ字
状又は台形状などの形状を適宜選択し得る。

〔考案の効果〕

本考案になる食料品収納ホツパの搬出装置は、
搬送ローラが強く食料品を押圧しなくてもスリツ
プしにくいので食料品の品質が損われにくく、ま
た、搬送ローラと食料品との接触部分が小さいの
で、粘着性を有する食料品が搬送ローラに巻き付
きにくい。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例である食料品収納
ホツパの搬出装置を有する板状飯製造装置の断面
図、第２図は、搬送ローラの斜視図であつて、第
３図１および２は搬送ローラの左および右の端面
を示す図である。 符号の説明、２０……板状飯製造装置、２２……
収納ホツパ、２４……下方開口部、３０……ベル
トコンベア、３２……搬送ローラ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 粘着性を有する煉状又は粉粒状の食料品を収納
   するホツパの下方開口部の下方に、前記食料品を
   一定方向に搬送するベルトコンベアを配し、前記
   下方開口部のベルトコンベア走行側前端部には、
   ベルトコンベアとの間に一定間隔を介して搬送ロ
   ーラを配し、この搬送ローラとベルトコンベアと
   の間隔に対応した厚みの平板状の食料品を搬出す
   る食料品収納ホツパの搬出装置において、前記搬
   送ローラはその断面形状において、突条と溝とが
   円周方向に交互に配され、前記突条および溝は搬
   送ローラの軸線に対してらせん状に伸びたことを
   特徴とする食料品収納ホツパの搬出装置。