JP3006906U - 食品用粉状物の押し付け装置 - Google Patents
食品用粉状物の押し付け装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【目的】食品の大きさやベルト上に載置した食品用粉状
物の量に係わらず食品用粉状物を押し付けられ、しか
も、食品を変形させることなく、食品と食品用粉状物と
を馴染ませながら付着できる食品用粉状物押し付け装置
を提供する。 【構成】上部コンベヤ12と下部コンベヤとを有するコ
ンベヤと、複数の規制用ローラー51…51と、鼓型の
ベルト成形用ローラー61…61と無端ベルト62とを
有し一つの循環コンベアをなす押圧装置とを備えたもの
とする。そして、規制用ローラー51…51によって上
部コンベヤ12のベルト12aを断面略U字状に規制し
て走行させるベルト規制領域50を形成する。一方、無
端ベルト62をベルト成形用ローラー61…61により
所定長さの断面湾曲状の溝状の凹部62cを形成し、こ
の凹部62cをベルト規制領域50の上方側に長手方向
を沿わせて配設することにより、所定長さの食品押圧移
送部64を形成したものとする。
物の量に係わらず食品用粉状物を押し付けられ、しか
も、食品を変形させることなく、食品と食品用粉状物と
を馴染ませながら付着できる食品用粉状物押し付け装置
を提供する。 【構成】上部コンベヤ12と下部コンベヤとを有するコ
ンベヤと、複数の規制用ローラー51…51と、鼓型の
ベルト成形用ローラー61…61と無端ベルト62とを
有し一つの循環コンベアをなす押圧装置とを備えたもの
とする。そして、規制用ローラー51…51によって上
部コンベヤ12のベルト12aを断面略U字状に規制し
て走行させるベルト規制領域50を形成する。一方、無
端ベルト62をベルト成形用ローラー61…61により
所定長さの断面湾曲状の溝状の凹部62cを形成し、こ
の凹部62cをベルト規制領域50の上方側に長手方向
を沿わせて配設することにより、所定長さの食品押圧移
送部64を形成したものとする。
Description
【0001】
本願考案は、天ぷらやフライ等の材料となる食品に振り掛けたパン粉や小麦粉 等の食品用粉状物を、その食品に押し付けて付着させる食品用粉状物押し付け装 置の改良に関するものである。
【0002】
食品にパン粉等の食品用粉状物を食品に押し付ける装置として、例えば特公昭 56−15218号公報に、円形ローラによって食品用粉状物を食品に押し付け る装置が開示されている。詳しくは、図9(A) に示すように鼓型の形状を有する 円形ローラb、bを、コンベアaの上方側に回転自在に配し、円形ローラb、b とコンベアaのベルトa1との間に食品用粉状物Pを振り掛けた食品Sを走行さ せるようにし、食品Sが円形ローラb、bとコンベアaのベルトa1との間を通 過する際に、食品Sに振り掛けた食品用粉状物Pを押圧できるようにしたもので ある。 ところが、この装置では、円形ローラb、bとコンベアaのベルトa1との間 を通過する間に食品Sに振り掛けた食品用粉状物Pを押圧するものであるため、 押圧がごく短時間に終了してしまう。食品Sに振り掛けた、円形ローラb、bを 通す前の食品用粉状物Pは、食品Sを単に覆っている程度のもので、多くの隙間 を包含しており、その結果、ごく短時間、押圧しただけでは食品Sと食品用粉状 物Pとが馴染まず、円形ローラb、bを通した後も食品用粉状物Pが食品Sから 外れてしまう場合がある。一方、円形ローラb、bであまり強く押圧すると、下 面となるコンベアaのベルトa1面が平面状となったままで行うため、食品Sの 下部に変形をきたしてしまうという課題がある。
【0003】 一方、例えば実公昭59−23782号公報には、ベルトを変形させることに より食品用粉状物を食品に押圧する装置が開示されている。この装置は、図9(B )(C)に示すようにベルトa1を循環させるコンベアaの略前後中央に鼓型の形状 を有する一対のローラc、cを幅方向に対向するようにして回動自在に配設し、 この間にベルトa1を走行させることにより、ベルトa1の幅方向の両端をロー ラc、cの前方側から漸次持ち上げてローラc、c間を通過する際には、ベルト a1を断面円形状に囲むようにしておき、ベルトa1に載せた食品Sがローラc 、c間を通過するに伴い食品Sの周部に食品用粉状物Pを圧着するようにしたも のである。 しかし、この装置においては、食品Sに付ける食品用粉状物Pのみならず、食 品Sの回りに載置した食品用粉状物P全体を食品Sに押し付けるものであるため 、食品Sの大きさやベルトa1上の食品用粉状物Pの量を常時一定にしておく必 要がある。例えば比較的大きさの大きい食品Sの後に、小さい食品Sを流すと図 9(C) に示すように断面円形状となったベルトa1の内部に食品用粉状物Pのな い空間部dが発生し、食品Sの上方側に食品用粉状物Pを押し付けられない。一 方、逆に比較的大きさの小さい食品Sの後に、大きい食品Sを流すと貫通孔b1 の通過に際し食品Sが強く押圧されて食品Sに変形をきたすことになる。又、食 品Sの大きさが略同じであってもベルトa1上における食品Sの左側方又は右側 方に配設された食品用粉状物Pが少なくなったような場合にも、同様にベルトa 1の内部に食品用粉状物Pのない空間部dが発生し、食品S全周に食品用粉状物 Pを押し付けられず、一方、食品用粉状物Pの量が多すぎると食品Sに変形をき たすことになる。このような場合、ローラc、c間に入った食品Sの状況を見て 調整することもできるが、ベルトa1を断面円形状に囲むようにし、しかも、食 品Sの回りを食品用粉状物Pで覆っているため、外部から圧着状態を見ることが できない。その結果、異なる大きさの食品を流す場合やベルトa1上の食品用粉 状物Pの量の管理がし難いという課題がある。
【0004】 本願考案は、以上の実情に鑑み提案されたものでその目的とするところは、食 品の大きさやベルト上に載置した食品用粉状物の量に係わらず食品用粉状物を押 し付けられ、しかも、食品を変形させることなく、食品と食品用粉状物とを馴染 ませながら確実に付着できる食品用粉状物押し付け装置を提供することを第1の 目的とする。 本願考案は、凹部とベルト規制領域におけるベルトとで区画形成した食品押圧 移送部の入口側の上下間隔を、出口側の上下間隔より広くすることにより、常時 充分な量の食品用粉状物Pを押し付けることのできる食品用粉状物押し付け装置 を提供することを第2の目的とする。 本願考案は、食品押圧部材を、二つのホイールに掛け渡した無端ベルトから構 成するとともに、凹部を、少なくとも二つの鼓型のベルト成形用ローラーを押し 付けて無端ベルトを変形させ無端ベルトに所定長さの溝状の凹部を形成すること により、装置全体を容易に低コストで製作できる食品用粉状物押し付け装置を提 供することを第3の目的とする。 本願考案は、食品押圧部材の無端ベルトと、コンベアのベルトとの相対速度を 異なるものとすることにより、コンベアに載置した食品用粉状物におけるコンベ アの始端側を向いた側面又は後端側を向いた側面にも食品用粉状物を押し付けら れる食品用粉状物押し付け装置を提供することを第4の目的とする。
【0005】
本願考案は、以下の特徴を有する食品用粉状物の振り掛け装置を提供すること により上記課題を解決する。 本願考案の第1の食品用粉状物の振り掛け装置は、ベルト12aを移送するコ ンベア12と、ベルト12aを規制するベルト規制部材51…51と、食品Sを 上方側から押圧する食品押圧部材62とを備える。 ベルト規制部材51…51は、ベルト12aの幅方向の両側各々にベルト12 a幅より狭い間隔だけ互いに隔てて幅方向に対向するようにしてベルト12aの 移送方向に沿って並設されることにより、ベルト12aの走行に伴いベルト12 aの幅方向の両端側を上方に持ち上げて上方開口の断面略U字状に湾曲させつつ ベルト12aを通すべルト規制領域50がコンベア12の始端から後端における 適宜位置に移送方向に沿う所定長さで形成される。 食品押圧部材62は、断面湾曲状に形成された所定長さの溝状の凹部62cを 備える。又、この食品押圧部材62の凹部62cは、ベルト規制領域50におけ るベルト12aの上方側にパン粉等の食品用粉状物Pの振り掛けられた食品Sの 厚さより狭い間隔だけベルト12aと隔てて対向するように配設されることによ り、凹部62cとベルト規制領域50におけるベルト12aとの間に所定長さの 食品押圧移送部64が区画形成される。 そして、この食品押圧移送部64に、ベルト12a上を移送されてくる食品S が通ることにより食品Sに振り掛けられた食品用粉状物Pが食品Sの外周に押し 付けられるようになされたものである。
【0006】 本願考案の第2の食品用粉状物の振り掛け装置は、本願第1の考案に係る食品 押圧移送部64の後方側に形成された出口64b側の上下間隔h2が、入口64 a側の上下間隔h1より狭くなされたものである。
【0007】 本願考案の第3の食品用粉状物の振り掛け装置は、本願第1又は第2の考案に 係る食品押圧部材62が、所定長さの溝状の凹部62cの形成された無端ベルト 62から構成される。 この無端ベルト62は、コンベア12の上方側におけるコンベア12の移送方 向に並設された始端ホイール63aと後端ホイール63bとに掛け渡されること により、この無端ベルト62にコンベア12のベルト規制領域50におけるベル ト12a上にベルト12aの移送方向に沿って可動する下部側の往路62aと上 部側の復路62bとが形成されるとともに、往路62aがベルト規制領域50の ベルト12aと対向しつつ同方向に走行できるようになされる。 無端ベルト62の凹部62cは、複数のベルト成形用ローラー61…61に押 圧されることにより形成されたものからなる。ベルト成形用ローラー61…61 各々は、周面の全周に渡って断面湾曲状に窪まされたベルト成形用凹部61a… 61aを有する鼓型のものから構成される。そして、これらのベルト成形用ロー ラー61…61は、往路62aと復路62bとの間に、各々のベルト成形用凹部 61a…61aを往路62aにおける無端ベルト62に押し付けるようにして並 設されることにより、無端ベルト62がベルト成形用凹部61a…61aに沿わ されて変形しベルト成形用ローラー61…61間の長さに渡って断面湾曲状の溝 状の凹部62cが形成されたものである。
【0008】 本願考案の第4の食品用粉状物の振り掛け装置は、本願第3の考案に係る無端 ベルト62と、コンベア12のベルト12aとの相対速度が、異なるようになさ れ、又、食品押圧移送部64の出口64b側の上下間隔h2が、パン粉等の食品 用粉状物Pの振り掛けられた食品Sの厚さより狭くなされ、入口64a側の上下 間隔h1が、パン粉等の食品用粉状物Pの振り掛けられた食品Sの厚さより広く なされたものである。
【0009】
本願考案の第1の食品用粉状物の押し付け装置においては、ベルト規制部材5 1…51によって、ベルト12aの走行に伴いベルト12aの幅方向の両端側を 上方に持ち上げて上方開口の断面略U字状に湾曲させつつベルト12aを通すべ ルト規制領域50をコンベア12の始端から後端における適宜位置に移送方向に 沿う所定長さで形成するとともに、断面湾曲状に形成された所定長さの溝状の凹 部62cを備えた食品押圧部材62を、ベルト規制領域50におけるベルト12 aの上方側にパン粉等の食品用粉状物Pの振り掛けられた食品Sの厚さより狭い 間隔だけベルト12aと隔てて対向するように配設して凹部62cとベルト規制 領域50におけるベルト12aとの間に所定長さの食品押圧移送部64を区画形 成するため、この食品押圧移送部64に、パン粉等の食品用粉状物Pを振り掛け られてベルト12a上を移送されてくる食品を順次通すことにより食品用粉状物 Pを食品Sの外周に押し付けることができる。又、その際、食品押圧移送部64 を所定距離だけ設けているため、食品Sを押圧した状態で所定時間保持しておく ことができ、食品用粉状物Pと食品Sとをよく馴染ませることができ、確実に付 着させることができる。
【0010】 本願考案の第2の食品用粉状物の押し付け装置においては、食品押圧移送部6 4の後方側に形成された出口64b側の上下間隔h2を、入口64a側の上下間 隔h1より狭くするため、食品押圧移送部64に入った食品Sを、出口64bに 移送するに伴い徐々に押圧することができ、単に振り掛けられた食品用粉状物P を、食品Sを変形させることなく確実に押し付けることができる。
【0011】 本願考案の第3の食品用粉状物の押し付け装置においては、始端ホイール63 aと後端ホイール63bとに掛け渡した無端ベルト62から構成するとともに、 周面の全周に渡って断面湾曲状に窪まされたベルト成形用凹部61a…61aを 有する鼓型の複数のベルト成形用ローラー61…61を、その無端ベルト62を 押圧し、無端ベルト62をベルト成形用凹部61a…61aに沿わして変形させ ることにより、無端ベルト62にベルト成形用ローラー61…61間の長さに渡 って断面湾曲状の溝状の凹部62cを形成したものとする。 こうすることにより、適宜長さの凹部62cを容易に形成できる。又、無端ベ ルト62の上下位置を調整することにより、食品押圧移送部64の間隔を容易に 調整できる。又、無端ベルト62の幅をベルト12aの幅より狭くしておくこと ができ、こうすることにより、無端ベルト62の左右両側に隙間部64c、64 cを形成でき、押圧に際し、食品用粉状物Pの量が多い場合等には隙間部64c 、64cから出すことができる。
【0012】 本願考案の第4の食品用粉状物の押し付け装置においては、無端ベルト62と 、コンベア12のベルト12aとの相対速度を、異なるようにするため、上部コ ンベヤ12のベルト12a上に載置した食品Sを、無端ベルト62によってベル ト12a上を滑り動かすことができる。これにより、例えば無端ベルト62の速 度を上部コンベヤ12のベルト12aよりやや速くすれば、食品押圧移送部64 内に入った食品S1は、図6に示すように無端ベルト62に引きずられるように してベルト12a上を後方側に滑り、食品S2の後方側を向いた側面S3がベル ト12a上に載置しておいた食品用粉状物Pに押し当てられ、後方側を向いた側 面S3にも食品用粉状物Pを確実に付けることができる。一方、無端ベルト62 を上部コンベヤ12のベルト12aよりやや遅くすれば、図6に示すようにベル ト12a上の食品S1が無端ベルト62に引きずられてベルト12a上を始端側 に滑り、食品S3の移送方向側と反対側の側面S4がベルト12a上の食品用粉 状物Pに押し当てられ、移送方向側と反対側の側面S4にも食品用粉状物Pを確 実に付けることができる。又、食品押圧移送部64の出口64b側の上下間隔h 2を、パン粉等の食品用粉状物Pの振り掛けられた食品Sの厚さより狭くし、入 口64a側の上下間隔h1を、パン粉等の食品用粉状物Pの振り掛けられた食品 Sの厚さより広くするため、食品Sに振り掛けられた食品用粉状物Pを食品押圧 移送部64に入る際に落とすことなく食品押圧移送部64に入れ、出口64bに 移送するに伴い徐々に押圧することができ、単に振り掛けられた食品用粉状物P を確実に押し付けることができる。
【0013】
以下、図を基に本願考案の一実施例を具体的に説明する。 図1は、本願考案の食品用粉状物押し付け装置を備えた自動粉付け装置全体の 一実施例の概略図である。
【0014】 本実施例における自動粉付け装置は、コンベヤ1と、振り掛け装置2と、粉状 物押し付け装置3と、食品搬送装置4とを備えている。
【0015】 コンベヤは、上部コンベヤ12と、上部コンベヤ12の下方側に所定間隔だけ 隔てて重ねられるようにして配設された下部コンベヤ11とを備えている。上部 コンベヤ12は、食品Sの載置部材をなすもので、無端状のベルト12aを有し 、このベルト12a上にパン粉や小麦粉等の食品用粉状物Pと共に食品Sを載置 して、図1の右方側の始端側から左方側の後端まで移送するようになされている 。又、本実施例のベルト12aは、可撓性を有するものから構成されている。そ して、この上部コンベヤ12には、振り掛け装置2、粉状物押し付け装置3、食 品搬送装置4が付設されている。
【0016】 下部コンベヤ11は、後端側が上部コンベヤ12より長くなるようになされて おり、上部コンベヤ12の後端から落とされてきたパン粉等の食品用粉状物Pを 受けて再度上部コンベヤ12の始端側に移送できるようにし、食品用粉状物Pを 循環できるようになされている。詳しくは、上部コンベヤ12の始端側には、図 3に示すように上部コンベヤ12のベルト12aを巻回する上部コンベヤ用巻回 ローラー13と、上部コンベヤ用巻回ローラー13の後方側(この図3では左側 )に配設されたガイドローラー14とが備えられている。又、この上部コンベヤ 用巻回ローラー13には、左右端部に径大のフランジ13a、13aが設けられ ている。一方、下部コンベヤ11には、上部コンベヤ用巻回ローラー13の始端 側(この図3では右側)に下部コンベヤ用巻回ローラー15が設けられている。 そして、下部コンベヤ用巻回ローラー15に巻回された下部コンベヤ11のベル ト11aを上部コンベヤ用巻回ローラー13のフランジ13a、13aに当接さ せるとともに、巻回ローラー13とガイドローラー14とを、及び巻回ローラー 13と下部コンベヤ用巻回ローラー15とをギヤーを介して接続することにより 、上部コンベヤ12のベルト12aと下部コンベヤ11のベルト11aとの間に 隙間部16を形成し、双方のベルト11a、12aが同期して可動するに伴い、 下部コンベヤ11上の食品用粉状物Pが隙間部16に入り、双方のベルト11a 、12aに挾持されて上部コンベヤ12上に移送される。
【0017】 尚、パン粉や小麦粉等の食品用粉状物Pを循環する方法は、上述のようにする 方法に限らず、適宜変更できる。又、コンベヤ1は、食品用粉状物Pを循環する ようにしたものに限らず、一方向に移動させるものであっても良い。
【0018】 図1に戻って装置全体の説明を続けると、粉状物押し付け装置3は、ベルト規 制装置5と、押圧装置6とから構成されている。
【0019】 ベルト規制装置5は、平面状に移送されてくる上部コンベヤ12のベルト12 aを湾曲状に規制するためのもので、上部コンベヤ12の移送方向に沿う所定長 さに渡って並設されたベルト規制部材としての複数の規制用ローラー51…51 を備えている。これらの規制用ローラー51…51は、図7、図8に示すように 上部コンベヤ12の略前後中央位置における左部と右部とに夫々、上部コンベヤ 12のベルト12aの移送方向に対して軸方向を略直角になるようにして、ベル ト12aの移送方向に自在に回動できるように上部コンベヤ12に取り付けられ ている。そして、左部と右部とは、互いに対向するように配設され、その間に上 部コンベヤ12のベルト12aを通す通路を形成している。又、この規制用ロー ラー51…51の左部と右部との間隔は、上部コンベヤ12のベルト12aの幅 より狭くなされ、これにより、規制用ローラー51…51の並設された移送方向 に沿う所定間L2(図1に図示)にベルト規制領域50が形成され、このベルト 規制領域50では、ベルト12aの左右両端が規制用ローラー51…51に持ち 上げられ、図7に示すように幅方向に沿う断面が全体として上方の開口した略U 字状に折り曲げられている。又、ベルト規制領域50でベルト12aがU字状に 折り曲げられる結果、上部コンベヤ12における規制用ローラー51…51の前 方側及び後方側の所定間L1、L1(図1に図示)に、ベルト12aの左右両端 は図3に示すように規制用ローラー51…51にいくに従い漸次、上方に持ち上 げられて断面湾曲状に折り曲げられている。尚、この実施例における規制用ロー ラー51…51は、上部コンベヤ12の幅方向に移動可能になされており、幅方 向に対向するもの同士の間隔を適宜調整できるようになされている。
【0020】 尚、本実施例では、ベルト規制部材を規制用ローラー51…51から構成し、 規制用ローラー51…51をベルト12aの移送方向に対して軸方向を略直角に 配設して移送方向に回転できるものとし、規制用ローラー51…51に当接する ベルト12aが抵抗を受けることなく円滑に移送できるようにしているが、この 態様のものに限らず、例えば規制用ローラー51…51をベルト12aの移送方 向に対して傾け、あるいは回転不能に固定するようにしてもよく、ベルト12a の可動に支障のない程度のすべり抵抗を有するものであっても良い。又、ベルト 規制部材は、上記のような規制用ローラー51…51から構成するものに限らず 、例えば上部コンベヤ12の幅方向の左部と右部との各々に、所定長さの板状体 を対向するように立設するようにしても良い。
【0021】 押圧装置6は、規制用ローラー51…51の上方側に配設され、食品に掛けら れたパン粉等の食品用粉状物Pを食品Sに押し付けて付着させるためのものであ る。この押圧装置6は、図5に示すように複数のベルト成形用ローラー61…6 1と、ベルト成形用ローラー61…61に案内される無端ベルト62と、無端ベ ルト62を巻回する二つのベルト用巻回ローラー63a、63bとを有し、全体 として一つの循環コンベアをなしている。
【0022】 ベルト用巻回ローラー63a、63bは、上部コンベヤ12の上方側における 始端側に配設された始端ホイール63aと、後方側に配設された後端ホイール6 3bを備えている。後端ホイール63bは駆動源に接続され、一方、始端ホイー ル63aは上下移動可能になされ、この始端ホイール63aが上下動することに より押圧装置6全体が上下位置調整できるようになされている。又、後端ホイー ル63bに接続した駆動源は、速度可変手段が備えられており、これにより、始 端ホイール63aが回転調整できるようになされている。
【0023】 無端ベルト62は、図8に示すように規制用ローラー51…51の間隔より幅 狭なものから構成されて規制用ローラー51…51間を走行できるようになされ ている。そして、この無端ベルト62は、図5に示すように上記二つのホイール 63a、63bに掛け渡されることによって、後端ホイール63bの回動に伴い 二つのホイール63a、63b間を可動する下部側の往路62aと上部側の復路 62bとを形成するとともに、往路62aが上部コンベヤ12のベルト12aの 可動方向に沿ってベルト12aと上下に対向するように配設され、ベルト12a と同方向に移送される。
【0024】 ベルト成形用ローラー61…61は、本実施例では、3個から構成され、各々 は、図6に示すように厚さが規制用ローラー51…51の間隔より薄く形成され るとともに、外周面全周に断面湾曲状に窪まされたベルト成形用凹部61aが形 成された鼓型を呈している。そして、これらのベルト成形用ローラー61…61 は、無端ベルト62の往路62aと復路62bとの間に無端ベルト62の可動方 向に沿って回動自在に並設されている。又、各ベルト成形用ローラー61…61 の下端外周は、往路62aをなす無端ベルト62の内面に所定の押圧力で下方に 押し付けられており、この押圧力によって無端ベルト62が一定の張力を持たさ れて各ベルト成形用ローラー61…61のベルト成形用凹部61aに沿わされ、 その結果、図8に示すように無端ベルト62の往路62aに、始端側のベルト成 形用ローラー61と後端側のベルト成形用ローラー61との間の長さに渡って、 断面湾曲状に形成された溝状の凹部62cが形成されている。従って、無端ベル ト62が後端ホイール63bの回動に伴い可動すると、無端ベルト62に当接し た各ベルト成形用ローラー61…61も無端ベルト62も共に回転し、無端ベル ト62は往路62aに溝状の凹部62cを形成しつつ円滑に可動できるようにな されている。
【0025】 上記のようにして二つのホイール63a、63bに掛け渡されたベルト12a の往路62aは、規制用ローラー51…51間に配位され、往路62aと上部コ ンベヤ12のベルト12aとの間に食品用粉状物Pの付いた食品Sを通す食品押 圧移送部64が区画形成される。従って、この食品押圧移送部64は、ベルト成 形用ローラー61…61の配設されている間の所定長さに渡って形成され、上部 及び下部が無端ベルト62の凹部62cと上部コンベヤ12のベルト12aとに より断面湾曲形状を呈する。又、無端ベルト62の左右両端部に上部コンベア1 2のベルト12aとの間、各々には、所定間隔で隙間部64c、64cが形成さ れている。
【0026】 又、食品押圧移送部64は、本実施例では、図6に示すように始端側に配設さ れたベルト成形用ローラー61bを、後端側に配設されたベルト成形用ローラー 61cより上部コンベヤ12のベルト12a面に対して上方側に位置させ、この ようにして食品押圧移送部64における始端側に形成された入口64a側の上下 間隔h1を、後端側の出口64b側の上下間隔h2よりやや広くなるようにして いる。詳しくは、入口64a側の上下間隔h1は、食品用粉状物Pの振り掛けら れた食品Sの厚さよりやや大きい程度、即ち、食品用粉状物Pの振り掛けられた 食品Sを押圧できる程度とし、出口64b側の上下間隔h2は、食品用粉状物P の振り掛けられた食品Sが押圧されることなくそのまま入れる程度としている。 尚、この食品押圧移送部64の上下間隔は、始端側のベルト成形用ローラー61 bと後端側のベルト成形用ローラー61cとを上部コンベヤ12のベルト12a 面に対して平行に配設して始端側から後端側に至まで同間隔にしても良い。又、 本実施例においては、この食品押圧移送部64の上下間隔は、上述のように始端 ホイール63aを上下位置調整することにより、それに伴ってベルト成形用ロー ラー61…61全体が後端ホイール63bを軸として上下動し、これにより、食 品押圧移送部64の上下間隔が、入口64a側の上下間隔h1を出口64b側の 上下間隔h2より広くした状態で調整できるようになされている。
【0027】 尚、本実施例では、ベルト成形用凹部61aを有する回転自在な複数のベルト 成形用ローラー61…61を無端ベルト62の移送方向に沿って並設し、これら を無端ベルト62に押し付け無端ベルト62を変形させることによって最も簡単 な手段で無端ベルト62に溝状の凹部62cを形成するとともに、無端ベルト6 2を円滑に可動できるようにしているが、これに限らず、他の手段により無端ベ ルト62の所定間に溝状の凹部62cを形成しても良く、適宜変更できる。又、 ベルト成形用ローラー61…61の個数についても、3個から構成するものに限 らず、2個以上の適宜数から構成できる。
【0028】 振り掛け装置2は、上部コンベヤ12上における粉状物押し付け装置3の始端 側に配設され、上部コンベヤ12上に載置された食品Sに、食品Sと共に上部コ ンベヤ12上に載置されたパン粉等の食品用粉状物Pを振り掛けるものである。 この実施例における振り掛け装置2は、規制用ローラー51…51によって左右 両端が上方に持ち上げられて断面湾曲状に折り曲げられている上部コンベヤ12 のベルト12aの上方側に設置されている。又、この振り掛け装置2は、図3に 示すように粉状物操作部材7と、この粉状物操作部材7を支持する支持部材8と を備えている。
【0029】 支持部材8は、枠体81と、円板状の回転部材82、83と、各回転部材82 、83の下方側に配設された案内部材84、84とを備えている。枠体81は、 下端が上部コンベヤ12に固定され、上端が上部コンベヤ12のベルト12a上 に配設されている。回転部材82、83は、枠体81における上部コンベヤ12 のベルト12aの左端上方に回動自在に取り付けられた左回転部材82と、ベル ト12aの右端上方に回動自在に取り付けられた右回転部材83との二つからな る。これらの回転部材82、83は、駆動用モーターに接続されて自在に回転で きるようになされている。詳しくは、枠体81における左方側に駆動用モーター 85が設置されているとともに、左回転部材82と右回転部材83との間に接続 用ギヤー86が回動自在に取り付けられており、駆動用モーター85の回転軸に 取り付けられたギヤー85aと左回転部材82とがチェーンを介して回転伝達可 能に接続され、そして、左回転部材82と接続用ギヤー86とがチェーンを介し て回転伝達可能に接続されている。更に、接続用ギヤー86と右回転部材83と が歯合により回転伝達可能に接続されている。このようにして、駆動用モーター 85の始動に伴い左回転部材82が回転すると、これと同時に右回転部材83が 左回転部材82と反対方向に回転するようになされている。
【0030】 一方、各案内部材84、84は、棒状体からなり、一端が枠体81に回動自在 に取り付けられ、他端に粉状物操作部材取付部84aを有する。本実施例では、 案内部材84、84の枠体81への軸支位置から粉状物操作部材取付部84aの 距離を50mm程度に設定している。
【0031】 粉状物操作部材7は、各回転部材82、83及び各案内部材84、84に支持 される一対のものからなる。各粉状物操作部材21は、同構成のものから構成さ れ、左右対称に配設されている。以下、左方側の一方について説明し、右方側の ものの説明を省略する。
【0032】 粉状物操作部材7は、下部に所定幅で形成された板状の操作部71を有し、上 部に長尺棒状体からなる本体部72とを有する。本体部72の上端は、左回転部 材82に回動自在に取り付けられ、又、略上下中央は案内部材84の粉状物操作 部材取付部84aに回動自在に取り付けられており、これにより、この粉状物操 作部材7の操作部71の下端が、上記湾曲状に撓まされた上部コンベヤ12のベ ルト12aの左端部の上方位置にくるように支持されている。又、左回転部材8 2との取り付け位置は、左回転部材82の回転中心Oから所定距離だけ隔てられ た偏心位置とされている。本実施例では、粉状物操作部材7を、回転中心Oから 20mmだけ離した偏心位置に取り付けるようにして左回転部材82の回転に伴 い所定の運動を繰り返し行う。
【0033】 ここで、この左回転部材82の回転に伴う粉状物操作部材7の操作部71の動 きについて図4に基づき説明する。先ず、粉状物操作部材7の本体部72と左回 転部材82との軸支部82a(以下、軸支部82aという)が、左回転部材82 の右部位置A1にきたときの操作部71の下端は、湾曲状になったベルト12a の上面に当接している(A2)。そして、左回転部材82が時計方向に回転し、 軸支部82aが左回転部材82の下部位置B1まで回転すると操作部71の下端 は、下方側に湾曲線を描くようにして右方位置B2に移動する。そして、左回転 部材82が更に回転して軸支部82aが左回転部材82の左部位置C1まで回転 すると操作部71の下端は、上昇を始め、上方側に湾曲面を描くようにして右上 方位置C2に移動する。更に、左回転部材82が回転して軸支部82aが左回転 部材82の上部位置D1まで回転すると操作部71の下端は、左方側に略直線状 に移動する(D2)。従って、操作部71の下端は、左回転部材82の回転によ り、図示の点線で示すような軌跡を描きながら左回転部材82の回転方向と反対 方向に回転する。又、操作部71の下端がA2〜B2位置に移動する間の所定距 離の軌跡と、ベルト12aの左端部の湾曲形状とが一致し、操作部71の下端が ベルト12aの上面に当接した状態で下方側に摺動する。
【0034】 尚、本実施例では、粉状物操作部材7を、左部と右部とに設置し、左右対称と なるようにして可動させているが、この態様のものに限らず、例えば左部と右部 との動きをずらせるようにしても良い。又、粉状物操作部材7を、左部又は右部 のいずれか一方にのみ設置するようにしても良い。一方、本実施例では、粉状物 操作部材7を円板状の回転部材82、83の回転運動という最も単純な動きによ って可動させるようにし、装置の簡素化を図るようにしているが、この態様のも の限らず、他の駆動手段によって行うようにしても良い。更に、上記のように円 板状の回転部材82、83を使用する場合、回転部材82、83の回転中心0と 粉状物操作部材7の軸支部82aとの偏心量や案内部材84、84の長さ等は、 適宜変更でき、偏心量等を変えることにより操作部71の可動範囲を変えること ができ、食品Sの形状や大きさに応じて変更使用できる。
【0035】 食品搬送装置4は、上部コンベヤ12の後端に接続され、食品用粉状物Pを付 着し終えた食品Sを順次搬送するためのもので、この実施例では、複数の回転ロ ーラー41…41から構成されている。各回転ローラー41…41は、モーター (図示せず)に接続されることによって回転するようになされ、そして、これら が、互いに所定の隙間を隔てて並設されている。又、食品搬送装置4の始端側を なす回転ローラー41…41は、下部コンベヤ11の上方側に配設されている。 このようにして、上部コンベヤ12から移送されてくる食品Sのみを各回転ロー ラー41…41の回転力により受け取り、順次後方側に搬送するとともに、食品 に付着せずに余った食品用粉状物Pを回転ローラー41…41間の隙間から下方 の下部コンベヤ11に落とせるようになされている。尚、この食品搬送装置4は 、複数の回転ローラー41…41から構成されるものに限らず、例えば従来から 使用されている網状からなるネットコンベアを使用して食品Sのみを受容して食 品用粉状物Pを網の隙間から下部コンベヤ11に落とせるようにしても良い。
【0036】 次に、本装置による食品Sへの食品用粉状物Pの自動粉付け方法について説明 する。 先ず、コンベヤ1上に所定量の食品用粉状物Pを載置し、下部コンベヤ11と 上部コンベヤ12とにより食品用粉状物Pを循環させる。又、押圧装置6を可動 させ、押圧装置6の無端ベルト62を上部コンベヤ12のベルト12aよりやや 速くなるように調整して移送させる。そして、上部コンベヤ12の食品用粉状物 Pの上に、食品用粉状物を付ける前の食品S(パン粉を付ける場合は小麦粉等を 付け終えたもの)を始端側から載せる。尚、上部コンベヤ12上に食品Sを載せ る手段は、手で載せても良く、あるいは、機械的に食品Sを自動連続的に供給す るようにしても良い。
【0037】 そして、食品用粉状物Pと共に載置した食品Sが粉状物操作部材7まで移送さ れてくると、左右の粉状物操作部材7の操作部71が上部コンベヤ12のベルト 12a上を滑るようにして食品用粉状物Pをすくい上げ、そして、粉状物操作部 材21の操作部71が食品S側に移動しつつ上方側に可動するに際し、そのすく い上げた食品用粉状物Pを食品S側のななめ上方に払うように運ぶ。これにより 、食品用粉状物Pを食品Sの側方から上面全体に振り掛けることができ、食品S の大きさに係わらず、確実に食品Sの上面全体に振り掛けることができる。又、 その際、本実施例のように粉状物操作部材7の操作部71を回転部材82、83 の回転によって可動させているているため、操作部71を直線状に可動させ難い 。その結果、例えばベルト12aが平面状であると、ベルト12a上に載せた食 品用粉状物Pを円滑にすくい難い。しかし、本実施例のように、ベルト12aの 端部を上方側に折り曲げた位置で粉状物操作部材21を可動させることにより、 操作部71を回転部材82、83の回転に伴いベルト12aの上面に沿って可動 させることができ、食品用粉状物Pをベルト12aの上面からすくい上げ易くす ることができる。
【0038】 食品用粉状物Pの振り掛けられた食品Sは、上部コンベヤ12のベルト12a と押圧装置6の無端ベルト62とで区画された食品押圧移送部64に入り、上下 両側から押圧されるが、その際、食品押圧移送部64の入口64aが出口64b より上下間隔が広くなされているため、食品Sに振り掛けられた食品用粉状物P を食品押圧移送部64に入る際に落とすことなく食品押圧移送部64に入れ、出 口64bに移送するに伴い徐々に押圧することができ、充分な量の食品用粉状物 Pを確実に押し付けることができる。しかも、上部コンベヤ12のベルト12a 及び押圧装置6の無端ベルト62が湾曲状に形成されているため、食品Sの外周 全体を押圧できる。従って、特に食品Sが断面円形状のものである場合は、変形 させずに押圧でき、適したものとなる。又、押圧する際、食品押圧移送部64内 の食品用粉状物Pの量が多過ぎる場合や、食品が大きい場合には、余分な食品用 粉状物Pを隙間部64c、64cからはみ出させることができ、食品の変形を防 止できる。一方、食品押圧移送部64内においては、押圧装置6の無端ベルト6 2の速度が上部コンベヤ12のベルト12aよりやや速いため、食品押圧移送部 64内に入った食品S1は、図6に示すように無端ベルト62に引きずられるよ うにしてベルト12a上を滑り、その結果、食品S2の移送方向側の側面S3が ベルト12a上の食品用粉状物Pに押し当てられ、移送方向側の側面S3にも食 品用粉状物Pを確実に付けることができる。又、食品押圧移送部64を所定距離 だけ設けているため、食品Sを押圧した状態で所定時間保持しておくことができ 、食品用粉状物Pと食品Sとをよく馴染ませることができ、確実に付着すること ができる。一方、食品押圧移送部64を、上部コンベヤ12のベルト12aと押 圧装置6の無端ベルト62とで形成するため、無端ベルト62を上下位置を調整 することで、食品押圧移送部64の間隔を食品Sの大きさ等に応じ適宜容易に調 整できる。
【0039】 食品用粉状物Pの付けられた食品Sは、食品搬送装置4の回転ローラー41… 41に載せられて順次後方側に搬送され、一方、食品用粉状物Pは隙間から下方 の下部コンベヤ11に落とされる。
【0040】 尚、本実施例では、粉状物押し付け装置3の一部をなすベルト規制装置5によ って上部コンベヤ12のベルト12aの端部を持ち上げるようにしているが、ベ ルト規制装置5のみを付設してベルト12aの端部を持ち上げるようにしても良 い。又、上部コンベヤ12のベルト12aの端部を持ち上げる手段としては、上 述のように規制用ローラー51…51から構成するものに限らず、他の手段を使 用しても良い。一方、上部コンベヤ12のベルト12aの端部を持ち上げる手段 を設けずに、平面状に移送されてくるベルト12a上に振り掛け装置2を設置す るようにしても良く、適宜変更できる。
【0041】 又、本実施例では、押圧装置6の無端ベルト62を上部コンベヤ12のベルト 12aよりやや速く移送させているが、同じ又はやや遅くするようにしても良い 。無端ベルト62を上部コンベヤ12のベルト12aよりやや遅くしておくと、 図6に示すようにベルト12a上の食品S1が無端ベルト62に引きずられてベ ルト12a上を始端側に滑り、その結果、食品S3の移送方向側と反対側の側面 S4がベルト12a上の食品用粉状物Pに押し当てられ、移送方向側と反対側の 側面S4にも食品用粉状物Pを確実に付けることができる。
【0042】
以上、実施例で述べたように本願考案の第1の食品用粉状物の押し付け装置は 、ベルト規制部材と食品押圧部材とにより所定長さの食品押圧移送部を区画形成 するため、この食品押圧移送部に、パン粉等の食品用粉状物を振り掛けられてベ ルト上を移送されてくる食品を順次通すことにより食品用粉状物を食品の外周に 押し付けることができる。又、その際、食品押圧移送部を所定距離だけ設けてい るため、食品を押圧した状態で所定時間保持しておくことができ、食品用粉状物 と食品とをよく馴染ませることができ、確実に付着することができる。
【0043】 本願考案の第2の食品用粉状物の押し付け装置は、本願第1の考案の効果に加 え、食品押圧移送部の入口側を出口側より広く形成するため、出口に移送するに 伴い徐々に押圧することができ、充分な量の食品用粉状物を確実に押し付けるこ とができる。
【0044】 本願考案の第3の食品用粉状物の押し付け装置は、本願第1又は第2の考案の 効果に加え、適宜長さの凹部を容易に形成でき、装置全体を低コストで製作でき る。しかも、無端ベルトの上下位置を調整することにより、食品押圧移送部の間 隔を食品の大きさ等に応じ適宜容易に調整できる。又、無端ベルトの幅をベルト の幅より狭くしておくことができ、こうすることにより、無端ベルトの左右両側 に隙間部を形成でき、押圧に際し、食品用粉状物の量が多い場合等には隙間部か ら余分な食品用粉状物をはみ出させることができ、食品の変形を防止できる。
【0045】 本願考案の第4の食品用粉状物の押し付け装置は、本願第3の考案の効果に加 え、コンベヤのベルト上に載置した食品を、無端ベルトの可動に伴ってベルト上 を滑り動かすことができ、食品の後方側を向いた側面あるいは後方側と反対側の 側面をベルト上に載置した食品用粉状物に押し当てることも可能となり、食品用 粉状物を確実に付けることができる。一方、食品に振り掛けられた食品用粉状物 を食品押圧移送部に入る際に落とすことなく食品押圧移送部に入れ、出口に移送 するに伴い徐々に押圧することができ、単に振り掛けられた食品用粉状物を確実 に押し付けることができる。
【図1】振り掛け装置を備えた自動粉付け装置全体の一
実施例の概略図である。
実施例の概略図である。
【図2】コンベアの始端部の要部拡大平面図である。
【図3】図1のIII −III 線に沿う断面図である。
【図4】振り掛け装置の要部拡大正面図である。
【図5】押圧装置の側面図である。
【図6】食品押圧移送部の断面説明図である。
【図7】図1のVII −VII 線に沿う押圧装置を省略した
断面図である。
断面図である。
【図8】図1のVIII−VIII線に沿う断面図である。
【図9】(A) は、従来例の自動粉付け装置の断面図、
(B) は、他の従来例の自動粉付け装置の断面図、(C)
は、(B) の自動粉付け装置によって食品にパン粉を付け
る際の断面説明図である。
(B) は、他の従来例の自動粉付け装置の断面図、(C)
は、(B) の自動粉付け装置によって食品にパン粉を付け
る際の断面説明図である。
1…コンベヤ、2…振り掛け装置、3…粉状物押し付け
装置、4…食品搬送装置、5…ベルト規制装置、6…押
圧装置、7…粉状物操作部材、8…支持部材、11…下
部コンベヤ、12…上部コンベヤ、12a…ベルト、2
5…案内部材、50…ベルト規制領域、51…ベルト規
制部材、61c…凹部、62…無端ベルト、64…食品
押圧移送部、P…食品用粉状物、S…食品
装置、4…食品搬送装置、5…ベルト規制装置、6…押
圧装置、7…粉状物操作部材、8…支持部材、11…下
部コンベヤ、12…上部コンベヤ、12a…ベルト、2
5…案内部材、50…ベルト規制領域、51…ベルト規
制部材、61c…凹部、62…無端ベルト、64…食品
押圧移送部、P…食品用粉状物、S…食品
Claims (4)
- 【請求項1】ベルト(12a) を移送するコンベア(12)と、
ベルト(12a) を規制するベルト規制部材(51)…(51)と、
パン粉等の食品用粉状物(P) の振り掛けられた食品(S)
を上方側から押圧する食品押圧部材(62)とを備え、 ベルト規制部材(51)…(51)が、ベルト(12a) の幅方向の
両側各々にベルト(12a) 幅より狭い間隔だけ互いに隔て
て幅方向に対向するようにしてベルト(12a) の移送方向
に沿って並設されることにより、ベルト(12a) の走行に
伴いベルト(12a) の幅方向の両端側を上方に持ち上げて
上方開口の断面略U字状に湾曲させつつベルト(12a) を
通すべルト規制領域(50)がコンベア(12)の始端から後端
における適宜位置に移送方向に沿う所定長さで形成さ
れ、 食品押圧部材(62)が、断面湾曲状に形成された所定長さ
の溝状の凹部(62c) を備え、この食品押圧部材(62)の凹
部(62c) が、ベルト規制領域(50)におけるベルト(12a)
の上方側にパン粉等の食品用粉状物(P) の振り掛けられ
た食品(S) の厚さより狭い間隔だけベルト12aと隔て
て対向するように配設されることにより、凹部(62c) と
ベルト規制領域(50)におけるベルト(12a) との間に所定
長さの食品押圧移送部(64)が区画形成され、 この食品押圧移送部(64)を、ベルト(12a) 上を移送され
てくる食品(S) が通ることにより食品(S) に振り掛けら
れた食品用粉状物(P) が食品(S) の外周に押し付けられ
るようになされたものであることを特徴とする食品用粉
状物の押し付け装置。 - 【請求項2】上記食品押圧移送部(64)の後方側に形成さ
れた出口(64b) 側の上下間隔(h2)が、入口(64a) 側の上
下間隔(h1)より広くなされたものであることを特徴とす
る請求項1記載の食品用粉状物の押し付け装置。 - 【請求項3】上記食品押圧部材(62)が、所定長さの溝状
の凹部(62c) の形成された無端ベルト(62)から構成さ
れ、 この無端ベルト(62)が、コンベア(12)の上方側における
コンベア(12)の移送方向に並設された始端ホイール(63
a) と後端ホイール(63b) とに掛け渡されることによ
り、この無端ベルト(62)にコンベア(12)のベルト規制領
域(50)におけるベルト(12a) の上方側にベルト(12a) の
移送方向に沿って可動する下部側の往路(62a) と上部側
の復路(62b) とが形成されるとともに、往路(62a) がベ
ルト規制領域(50)のベルト(12a) と対向しつつ同方向に
走行できるようになされ、 無端ベルト(62)の凹部(62c) が、複数のベルト成形用ロ
ーラー(61)…(61)に押圧されることにより形成されたも
のからなり、ベルト成形用ローラー(61)…(61)各々が、
周面の全周に渡って断面湾曲状に窪まされたベルト成形
用凹部(61a) …(61a) を有する鼓型のものから構成さ
れ、これらのベルト成形用ローラー(61)…(61)が、往路
(62a) と復路(62b) との間に、各々のベルト成形用凹部
(61a) …(61a) を往路(62a) における無端ベルト(62)に
押し付けるようにして並設されることにより、無端ベル
ト(62)がベルト成形用凹部(61a) …(61a) に沿わされて
変形しベルト成形用ローラー(61)…(61)間の長さに渡っ
て断面湾曲状の溝状の凹部(62c) が形成されたものであ
ることを特徴とする請求項1又は2記載の食品用粉状物
の押し付け装置。 - 【請求項4】無端ベルト(62)と、コンベア(12)のベルト
(12a) との相対速度が、異なるようになされ、 食品押圧移送部(64)の出口(64b) 側の上下間隔(h2)が、
パン粉等の食品用粉状物(P) の振り掛けられた食品(S)
の厚さより狭くなされ、入口(64a) 側の上下間隔(h1)
が、パン粉等の食品用粉状物(P) の振り掛けられた食品
(S) の厚さより広くなされたものであることを特徴とす
る請求項3記載の食品用粉状物の押し付け装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1994009967U JP3006906U (ja) | 1994-07-19 | 1994-07-19 | 食品用粉状物の押し付け装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1994009967U JP3006906U (ja) | 1994-07-19 | 1994-07-19 | 食品用粉状物の押し付け装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3006906U true JP3006906U (ja) | 1995-01-31 |
Family
ID=43142762
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1994009967U Expired - Lifetime JP3006906U (ja) | 1994-07-19 | 1994-07-19 | 食品用粉状物の押し付け装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3006906U (ja) |
-
1994
- 1994-07-19 JP JP1994009967U patent/JP3006906U/ja not_active Expired - Lifetime
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