JPH01249134A - 磁性カプセル用金属微粉末 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、磁気的記録情報装置として知られる所謂ビジ
ュアル・カード、或は金属粉末の磁気配向によるシャッ
ター効果を利用したブラインド等の素材となる磁性カプ
セルに収納される金属微粉末に関するものである。

［従来の技術］ 近年、金属粉末分野においてはその用途開発が様々の形
態で進められてきており、用途の特色に応じた形状及び
特性を有する金属粉末が要求される様になってきている
。金属粉未利用の一環としては、扁平金属微粉末をマイ
クロカプセル化しく以下このカプセルを磁性カプセルと
呼ぶ、磁性カプセルについては特公昭５３−４４４２５
号公報等参照）、この磁性カプセルの多数を適当なバイ
ンダーを用いてシート状に成形した所謂ビジュアル・カ
ードが開発されており、これが磁気的記録情報装置とし
て使用されている。

当該ビジュアル・カードを図面によって更に詳細に説明
すると下記の通りである。即ちビジュアル・カード１は
、第２図（拡大断面図）に示す如く吸光性基板２上に多
数の磁性カプセル４を透光性バインダー３によって固定
してシート状にしたものであり、前記磁性カプセル４中
には適当な媒体（例えば低粘度の油）によって分散され
た扁平状金属微粉末５が収納されている（図は横断面で
ある為線状に現われている）。そして水平磁場が作用し
ている領域では該金属微粉末５が水平に配向し、第２図
における上方から入射してきた光を反射させて明るく見
せる（目視方向は第２図における上方から下方へ）。一
方垂直磁場が作用している領域では金属微粉末５が垂直
に配向し、上方からの光は金属微粉末５の間を通過して
基板２に吸収されて黒く見える。この様に磁場を利用し
、明暗のコントラストによって文字１図形等を可視化さ
せる表示装置がビジュル・カードである。尚ビジュアル
・カードの構成は第２図に示したものに限らず、例えば
前記基板２を透光性素材とし、第２図の下方から光を発
する様な構成（この場合も目視位置は第２図の上方側）
も考えられる。

［発明が解決しようとする課題］ 上記ビジュアル・カードにおける表示装置としての機能
を有効に発揮させる為には、金属微粉末の特性が特に重
要であるが、これまでこの特性については十分な研究が
なされていないのが実情である。

本発明はこうした状況のもとでなされたものであって、
その目的とするところは、磁性カプセル用として最適な
特性を有する金属微粉末を提供する点にある。

［課題を解決する為の手段］ 上記目的を達成し得た本発明とは、磁性カプセルに収納
される金属微粉末であって平均粒度：５〜１５μｍ、厚
み７２μｍ以下の扁平状である点に要旨を有するもので
ある。

［作用〕 本発明は上述の如く構成されるが、要するに扁平状金属
微粉末の平均粒度と厚みを特定することによって、磁性
カプセル用として最適な金属微粉末が得られることを見
出し、ここに本発明を完成した。

本発明者らは磁性カプセル用として最適な金属微粉末の
特性を調査する為、下記の様な実験を行なった。

まず平均粒度がコントラストや解像力に与える影響につ
いて調査したところ、第１図に示す様な結果が得られた
。

ここでコントラストとは、扁平粉末をビジュアル・カー
ド化したものに（前記第２図参照）、水平磁場を作用さ
せた場合の白色度（理論値１００）と、垂直磁場を作用
させた場合の黒色度【理論値Ｏ）を夫々測定し、その差
をとってコントラストとしたものである。尚実験では厚
みが平均１．５μ山のＦｅ−Ｎｉ系金属微粉末を用い、
色差計（日本１色製）にて測定したものである。従って
コントラストは、高い値を示すほど表示が鮮明になるこ
とを意味する。

一方解像力とは、金属微粉末を球と想定したときに、面
積１００μｍ２当たりの画面（１０μｍ×１０μｍ）に
充填され得る平均粒子径相当の粉末の信教で定義したも
のである。従って平均粒度が１０μｍの粉末の解像力は
１となり、平均粒度が５μｍの粉末の解像力は４となる
。この解像力についても、高い値を示すほど良好である
ことを意味する。

第１図の結果から明らかであるが、解像力は平均粒度が
増大するほど低下する。これに対しコントラストは平均
粒度が増大するほど鮮明となる。

そしてコントラストは少なくとも１０以上であることが
必要であり、且つ解像力は少なくとも０．５以上である
ことが必要であるとの観点から、本発明では金属微粉末
の平均粒度を５〜１５μｍと規定した。即ち平均粒度が
１５μｍを超えると解像度が悪くなり、文字や図形の輪
部が不明瞭になり、５μｍ未満であるとコントラストが
低下し、文字や図形が不鮮明となる。

本発明者らは、次に金属微粉末の厚みがコントラストに
与える影響について調査したところ、第３図に示す様な
結果が得られた。尚用いた金属微粉末の平均粒度は１１
μＩである。

第３図の結果から明らかであるが、厚みが大きくなるほ
どコントラストは低下する。第３図の結果から、本発明
に係る金属微粉末の厚みを２μｍ以下と規定した。

一方ビシュアルカリ土類金属微粉末に磁場を作用させる
ことによって文字や図形等を可視化させるものであるか
ら、用いる金属微粉末は当然磁気特性の良好なものでな
ければならない。そうでないと全く表示できなかったり
、或は表示できても非常に応答性の悪いものとなる。こ
の様な金属微粉末としては、Ｆｅ−Ｎｉ系、Ｆｅ−Ｃ。

系、Ｆｅ−Ａｌ系等従来から磁性金属材料として用いら
れているもので磁性特性さえ適合するものであれば良く
何ら限定するものではないが、Ｆｅ−Ｎｉ系金属微粉末
が最も好ましい。但し、Ｆｅ−Ｎｉ系金属微粉末を用い
る場合には、後記実施例でも示す様にＮｉ含有量は４０
重量％以上であることが好ましい。

尚本発明に係る金属微粉末の使用に際しては、扁平状粉
末にしたものをそのまま用いてもよいが、コントラスト
をさらに向上させる目的で粉末表面に特殊な処理（例え
ばめっき処理による表面改質）を施す様にしてもよい３
゜ ［実施例］ 原料粉末金属として、Ｆｅ−２ＯＮｉ、Ｆｅ−３８Ｎｉ
、Ｆｅ−４６Ｎｉ、Ｆｅ−７８Ｎｉ及びＦｅ−９ＯＮｉ
を扁平加工（試料Ｎｏ、１〜５）し、これらを目標粒度
及び厚みとなる様に分級した後、磁性カプセルに収納し
てビジュアル・カード化し、当該ビジュアル・カードの
コントラストを測定した。尚平均粒度の測定はマイクロ
トラックを使用し、粉末の厚みについてはＳＥＭ観察に
より求めた。又コントラストについては前述した方法に
よった。

結果を下記第１表及び第４図に示す。

第　　　１　　　表 これらの結果から明らかであるが、磁気特性さえ良好で
あれば、平均粒度と厚みとを特定することによって磁性
カプセル用として最適な金属微粉末となることが理解さ
れる。

［発明の効果］ 以上述べた如く本発明によれば、既述の構成を採用する
ことによって磁性カプセル用として最適な金属微粉末が
実現できた。

【図面の簡単な説明】

第１図は金属微粉末の平均粒度が解像力及びコントラス
トに与える影晋を示すグラフ、第２図はビジュアル・カ
ードの概略を示す拡大断面図、第３図は金属微粉末の厚
みとコントラストとの関係を示すグラフ、第４図は金属
微粉末がＦｅ−Ｎｉ系の場合に該金属微粉末のＮｉ含有
量とコントラストとの関係を示すグラフである。 １・・・ビジュアル・カード ２・・・基板　　　　　　３・・・バインダー４・・・
磁性カプセル　　５・・・金属微粉末第１図 平均粒度　（μｍ） 第２図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 磁性カプセルに収納される金属微粉末であって、平均粒
   度：５〜１５μｍ、厚み：２μｍ以下の扁平状であるこ
   とを特徴とする磁性カプセル用金属微粉末。