JPH01247041A - 高圧ガス封入キャンデイーの製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は硬質キャンディ−の製造方法に係り、殊に高圧
ガス封入キャンディ−の製造方法に係る。

（従来の技術） 従来の高圧ガス封入キャンディ−の製造方法としては、
キャンディ−の加熱溶融物を加圧容器内に収容し、次い
で封入用のガスを該容器内に導入して加圧し、同時に加
熱攪拌することによりキャンディ−溶融物内に気泡を含
有させ、これを冷却固化させた後に上記容器内から取り
出す方法（特開昭５２−４４２６８公報）や、溶融攪拌
用の第一加圧容器と冷却固化取り出し用の第二加圧容器
とを設けておき、第一加圧容器内でキャンディ−・生地
を加熱溶融させて攪拌することにより高圧ガス泡をキャ
ンディ−生地内に含ませ、次いでこのキャンディ−生地
を第二加圧容器内に流し込んで冷却固化させるようにし
た上記方法の改良法（特開昭５２−４４２６９公報、同
５３−６４６２公報）が知られている。

また、本発明者等が既に開発した方法、即ちキャンディ
−粉末を加圧容器内に収容し、該加圧容器内に窒素、二
酸化炭素等のガスを導入して加圧状態を保持しつつ加熱
してキャンディ−粉末を相互融着させ、次いで上記の加
圧条件を維持したままで上記加圧容器を冷却した後に加
圧状態を解くことにより高圧ガス封入キャンディ−を製
造する方法がある（特公昭５７−３９１５１公報）。

（発明が解決しようとする課題及び発明の目的）しかし
ながら、上記特開昭５２−４４２６８公報に開示されて
いる方法及びその改良方法としての特開昭５２−４４２
６９公報、同５３−６４６２公報に開示されている従来
技術方法による高圧ガス封入キャンディ−は、高圧ガス
泡を含有したキャンディ−溶融物を冷却せしめた後に不
定形状にかつ小粒状に粉砕することにより得られるもの
であり、従って製品は寸法や形状において不揃いなもの
となる。

また、本発明者等が提案した特公昭５７−３９１５１公
報に記載の方法は現実に実施されて来たものであり、一
定寸法の且つ一定した形状の高圧ガス封入キャンディ−
製品を得るために、硬質キャンディ−粉末を適量毎に適
宜形状に成形し、次いでこの成形物を加圧容器内に収容
して高圧ガス封入処理を行っている。

この場合に、上記一定寸法の且つ一定形状の成型物とな
すための工程は、硬質キャンディ−粉末を金属製の型内
に充填し、５０〜２００ｋｇ／ｃ１１１の圧力にて押圧
成型処理することにより行われるが、長さが１０〜３０
ｍ５程度の高圧ガス封入キャンディ−製品になすために
は、（１）極めて低湿度に保たれた室内で押圧成形しな
いと脱型が困難となること、（２１このために金属型の
凹窩形状として脱型し易゛い形状を採用することが必須
であるため１、製品の形状自由度が制限を受けること、
（３）押圧成形物は砕は易いために、その取扱いに慎重
性が要求されることに問題があった。

換言すれば、上記の特開昭５２−４４２６８、同５２−
４４２６９及び同５３−６４６２公報に開示されている
方法によれば一定寸法の且つ一定形状の製品を得ること
ができず、一方上記の特公昭５７−３９１５１公報に開
示されている方法によれば、このような製品を得ること
ができるが、そのためには低湿状態に保たれた成形室を
必要とするので設備コスト及び維持コストの上昇を招き
、また成形上の困難性に起因して任意形状の製品となす
ことができず、更に成形物の取扱いの観点から生産性が
制限されていたのである。

従って、本発明の目的は、これらの課題を一挙に解決す
ることにあり、具体的には一定寸法の且つ任意形状の高
圧ガス封入キャンディ−を成形上の困難を伴わずに又特
殊な設備を必要とせずに製造する方法を提供することに
ある。

（課題を解決し、目的を達成する手段及び作用）本発明
によれば、上記の課題は、キャンディ−原料を、（１）
１４０℃〜１６０℃の晶温で煮詰めて得たキャンディ−
生地を加圧下に攪拌するか又は（１）９０℃〜１１０℃
の晶温にした後に引き飴処理するかして生地内に気泡を
含有させ、（１）又は（１）の方法により気泡を含有さ
せた該気泡含有生地を冷却後に適宜形状に成形し、得ら
れた該成形キャンディ−を液化窒素中に浸漬した後に取
り出し、該液化窒素処理成形キャンディ−を加圧容器内
に収容し、該加圧容器内に二酸化炭素ガスを導入して該
加圧容器内を加圧状態に保持しながら上記成形キャンデ
ィ−を加熱して溶融させ、次いで上記加圧状態を維持し
ながら上記加圧容器ごと冷却した後に該加圧容、器内の
加圧状態を解くことを特徴とする、高圧ガス封入キャン
ディ−の製造方法により解決されると共に、上記の目的
が達成される。

本発明において使用されるキャンディ−原料は蔗糖、ぶ
どう糖、乳糖、水飴、４糖類以上あオリゴ糖を主成分と
する澱粉分解物などからなる混合・物である。これらの
キャンディ−原料に適宜量の水、香料及び色素を添加し
て混合し、この混合物を加熱して煮詰める。この煮詰め
処理に際しての晶温は１４０℃〜１６０℃の範囲内に維
持すべきである。何故ならば、晶温１４０℃未満で煮詰
める場合には得られるキャンディ−生地は含有水分量が
過大なために柔軟過ぎ、従って後の高圧ガス封入工程を
実施する場合に高圧ガスを生地内に封入保持することが
困難となるからであり、又晶温を１６０℃以上にすると
糖類の熱分解による褐変が生じ易く、良好な製品を得る
ことが困難となるからである。

このようにして得られたキャンディ−生地を、外壁部ジ
ャケット内に過熱蒸気を過大して１５０℃前後に加熱し
た攪拌装置付きの加圧容器内に収容し、該加圧容器を密
閉し、該加圧容器内の圧力を圧縮空気により１〜５　ｋ
ｇ　／　ｃｒｄに保持しながら、毎分７０〜３００回転
で５〜１５分間攪拌することによりキャンディ−生地内
に多量の気泡を含有させる。また、上記キャンディ−生
地を引き船橋又はフック掛けによる手作業により引き飴
処理してキャンディ−生地内に多量の気泡を含有させる
こともできる。この後者の場合におけるキャンディ−生
地の晶温は９０℃〜１１０℃が適当である。何故ならば
、晶温が９０℃未満であると、キャンディ−生地の粘度
が過大となり、従って引き飴処理することが困難となり
、キャンディ−生地中に気泡を充分に含有させることが
できなくなるからであり、スキャンディ−生地の晶温が
１１０℃を越えるとキャンディ−生地の粘度が過小とな
って、キャンディ−生地中に気泡を充分量保持させるこ
とができなくなるからである。

上記した加圧攪拌処理又は引き飴処理によりキャンディ
−生地中に含有せしめる気泡の量は、キャンディ−生地
の容積に対して５％以上となすことが好ましい。

このことは、下記の表１に示される結果から明らかであ
る。

老」− 即ち、表１はキャンディ−生地中に含有せしめた各気泡
含有率と、本発明方法により各含有率で製造された高圧
ガス封入キャンディ−の喫食時に発生する音圧（ｄ　Ｂ
　）との関係′を示ずものであるが、キャンディ−生地
中の気泡含有率が５％未満の場合には製造された高圧ガ
ス封入キャンディ−は音圧が低く、従って喫食時に快音
を発するものとはならない。又上記のキャンディ−生地
中に含有せしめた気泡含有率が各５％、７％で製造され
た高圧ガス封入キャンディ−は、喫食時に発生する音圧
が各６０ｄＢ、６５ｄＢとほぼ最高値に達しており、口
腔内で快音を発するものであることが判明したからであ
る。

上記の方法により多量の気泡を含有せしめたキャンディ
−生地は冷却後ロー１状にし、通常用いられる球断機、
ロール成形機等のキャンディ−成形機により適宜形状例
えば一定寸法の任意の形状に成形される。

得られた成形キャンディ−は、そのまま若しくは適宜の
材料で包装した後に液化窒素中に浸漬した後に収り出す
。この液化窒素中への浸漬処理により成形キャンディ−
は、急速凍結されるので成形キャンディ−の表層及び内
部には割れ目（クラック）、が形成される。この液化窒
素中への浸漬時間は、成形キャンディ−の大きさや、形
状によって異なるが、要は成形キャンディ−に割れ目が
形成されるに充分な時間であれば良く、一般的には数分
程度迄の短時間で充分である。

この液化窒素中への浸漬の際には、成形キャンディ−を
予めアルミ箔やアルミ蒸着又はアルミ箔をラミネートし
たナイロンフィルム等の耐寒性、耐熱性を有する包装材
料で包装するのが好ましい、何故ならば、液化窒素中か
ら成形キャンディ−を取り出す際に低温のキャンディ−
が空気に触れると、註キャンディ−の表面に大気中の水
分が結露しこの水分がキャンディ−内に吸収される可能
性があるが、上記のように成形キャンディ−を予め包装
しておけば、これを有効に防止し得るからである。

このようにして得られた成形キャンディ−は、加圧容器
内に収容され、次いで該加圧容器を密閉した後に、成形
キャンディ−内に封入すべきガスが上記の加圧容器内に
導入される。このガスとして本発明方法では二酸化炭素
ガスを採用している。勿論、この種のガスとしては二酸
化炭素ガス以外にも例えば窒素ガス等が考えられるが、
実験により窒素ガスの場合には得られた高圧ガス封入キ
ャンディ−の喫食時に生じる音圧の低いことが判明した
ために、本発明方法では二酸化炭素ガスが選択使用され
るのである。

この二酸化炭素ガスを封入して所望の高圧ガス封入キャ
ンディ−を製造するには、二酸化炭素ガスの導入により
上記加圧容器内の圧力を１０〜５０　ｋｇ　／　ｃｎｌ
となし且つ成形キャンディ−の晶温を１００〜１４０℃
になす必要性がある。何故ならば、加圧容器内の圧力が
１０ｋｇ／ｃｎｆ未満では封入圧が不充分であって製品
キャンディ−の喫食時に快音が発生せず、５０ｋｇ／ｃ
ｎｌを越える圧力としても製品キャンディ−の喫食時に
発生する音圧には殆んど影響しないからである。また、
成形キャンディ−の晶温として１００℃未満であると成
形キャンディ−の部分溶解が困難となって二酸化炭素ガ
スを封入し難くなり、一方晶温が１４０℃を越えると成
形キャンディ−の溶解が過度となり全体が流動化するの
で、同様に二酸化炭素ガスの封入が困難となり、又製品
キャンディ−が加圧容器に付着するので取り出しが困難
となるからである。

上記加圧容器内に加圧状態で導入された二酸化炭素ガス
は、液化窒素中への浸漬処理により形成された成形キャ
ンディ−のクラックを経て内部に侵入し、既述の加圧攪
拌処理又は引き飴処理により形成されたキャンディ−内
の空洞部（気泡が存在していた部分）に送入される。そ
して、加圧状態で成形キャンディ−の該空洞部に充填さ
れた二酸化炭素ガスは、上記した加熱溶融によりキャン
・デイ−中に封入されることになる。なお、高圧ガス封
入後における成形キャンディ−の加熱は該加圧容器の外
壁部ジャケット内に過熱蒸気を送入する等して外部から
加熱するか、或いは該加圧容器内を高周波により直接加
熱すること等により行うことができる。

このようにして高圧ガス封入処理が終了したならば、加
圧容器内の圧力を上記の圧力に保持したまま、加圧容器
の外壁部ジャケット内に水を送入する等して外部から冷
却することにより高圧ガス封入キャンディ−を常温迄冷
却させ、次いで加圧容器内の二酸化炭素ガスを排出（回
収）した後に加圧容器から取出せば所望の高圧ガス封入
キＡ・ンディーが得られる。更に又、この高圧ガス封入
キャンディ−が裸品である場合には常法により包装機等
により包装して製品化することができる。

（実施例） 次に、実施例により本発明を更に具体的に説明する。

害」Ｅ倒」− 砂糖５５重量部と、水飴４５重量部とからなるキャンデ
ィ−原料１００重量部に水４０重量部を加えて混合した
。この混合物を晶温１５０℃で煮詰めてキャンディ−生
地を得た。このキャンディ−生地を攪拌翼付きの加圧容
器内に収容し、該加圧容器を密閉し、該加圧容器内の圧
力を圧縮空気により３ｋｇ／−に保持した後３００　ｒ
、ｐ、ａ＋、で１５分間攪拌することによりキャンディ
−生地の容積に対して５％容量に相当する多数の気泡を
キャンディ−生地内に含有させた。次に、この気泡含有
キャンディ−生地を１００℃まで冷却した後ロープ状に
延ばして、球断機で適宜形状に切断成形した。次いで、
この切断成形されたキャンディ−をアルミ箔で包装し、
液化窒素中に１分間浸漬することにより該成形キャンデ
ィ−の表面及び内部にクラックを生じさせた後に取り出
した。

該浸漬処理した成形キャンディ−を内径１２Ｃ１１の加
圧容器内に収容し、該加圧容器を密閉し、該加圧容器内
に二酸化炭素ガスを送入して圧力を５０＝　ｋｇ　／　
ｃｒａに保持した後該加圧容器の外壁部ジャケット内に
過熱蒸気を送入して晶温１２０℃に加熱し３０分間放置
した。次いで、加圧容器の外壁部ジャケット内に水を通
し、上記加圧容器内を上記の圧力条件に保持した状態で
該容器内のキャンディ−が常温となるまで冷却した。そ
の後に、加圧容器内の二酸化炭素ガスによる加圧状態を
解いて加圧容器内から高圧ガス封入キャンディ−を収り
出した。このようにして得られた高圧ガス封入キャンデ
ィ−を喫食した処、音圧６０　ｄ　Ｂの快音を発した。

実施例２ ４糖類以上のオリゴ糖を６１．３重量％含有する澱粉分
解物を４０重量部と、砂糖３０重量部と、乳糖３０重量
部とからなるキャンディ−原料１００重景部に水４０重
量部を加えて混合した。

この混合物を晶温１５０°Ｃで煮詰めてキャンティー生
地を得た。このキャンディ−生地を晶温１００℃まで冷
却した後、引き飴機に５分間かけることによりキャンデ
ィ−生地の容積に対して５％容菫に相当する多数の気泡
を含有する引き飴を調製した。該引き飴をロール成形機
により適宜形状に成形した。該成形キャンプ、イーを液
化窒素中に１分間浸漬することにより該成形キャンディ
−の表面及び内部にクラックを生じさせた後に収り出し
た。該浸漬処理したキャンディ−を内径１２ｃｍの加圧
容器内に収容し該加圧容器を密閉し、該加圧容器内に二
酸化炭素ガスを送入して圧力を５０ｋｇ　／　ｃｍに保
持した後該加圧容器の外壁部ジャケット内に過熱蒸気を
送入して晶温１２０℃に加熱し３０分間放置しな。次い
で、加圧容器の外壁部ジャケット内に水を通し、上記加
圧容器内を上記の圧力条件に保持したままの状態で該容
器内のキャンディ−が常温となるまで冷却した。その後
に、加圧容器内の二酸化炭素ガースによる加圧状態を解
いて加圧容器内から高圧ガス封入キャンディ−を取り出
した。このようにして得た高圧ガス封入キャンディ−を
喫食した処、音圧６０ｄＢの快音を発した。

また、こ−のキャンディ−を４０℃の高温柔件下、に４
週間保存した後に喫食した処、快音を発生し、その音の
程度は製造直後の場合と同程度であった。

本発明は特許請求の範囲の項において規定される高圧ガ
ス封入キャンディ−の製造方法であるが、下記の態様を
も包含する。

（１）　　キャンディ−生地内の気泡含有量が、キャン
ディ−生地の容積に対して５？６以上であることを特徴
とする特許請求の範囲に記載の高圧ガス封入キャンディ
−の製造方法。

１２１　　成形されたキャンディ−を適宜の耐寒性、耐
熱性を有する包装材料で包装した後に、液化窒素中に浸
漬することを特徴とする特許請求の範囲又は上記第１項
に記載の高圧ガス封入キャンディ−の製造方法。

（３）包装材料がアルミ箔、アルミ箔を蒸着又はラミネ
ートしたナイロンフィルム等の耐寒性、耐熱性を有する
ものであることを特徴とする、上記第２項に記載の高圧
ガス封入キャンディ−の製造方法９ す）加圧容器内の圧力を１０〜５０　ｋｇ　７’　ｃｕ
ｔに保持することを特徴とする特許請求の範囲又は上記
第１項〜第３項の何れか１つに記載の高圧ガス封入キャ
ンディ−の製造方法。

（５）加圧容器内で成形キャンディ−を加熱することに
より、その晶温を１００〜１４０°Ｃになすことを特徴
とする特許請求の範囲又は上記第１項〜第４項の何れか
１つに記載の高圧ガス封入キャンディ−の製造方法。

（発明の効果） 本発明方法によれば、気泡を含有したキャンディ−生地
を通常使用される成形機により一定寸法の任意形状の成
形キャンディ−にすることができ、この成形キャンディ
−を液化窒素中に浸漬させてクラックを形成した後に高
圧二酸化炭素ガス雰囲気下で加熱溶融させることにより
、高圧ガス封入キャンディ−を簡単に製造することがで
きる。従って、本発明は特殊な設備を必要とせずに、一
定寸法で且つ任意形状の高圧ガス封入キャンディ−を成
形上の困難性なしに製造することを特徴とする 特許出願人　　明治製菓株式会社 手続補正書（自発） 昭和６３年５月２日

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）キャンディー原料を１４０℃〜１６０℃の晶温で
   煮詰めて得たキャンディー生地を、加圧下に攪拌するか
   又は９０℃〜１１０℃の晶温にした後に引き飴処理する
   ことにより生地内に気泡を含有させ、該気泡含有生地を
   冷却後に適宜形状に成形し、得られた該成形キャンディ
   ーを液化窒素中に浸漬した後に取り出し、該液化窒素処
   理成形キャンディーを加圧容器内に収容し、該加圧容器
   内に二酸化炭素ガスを導入して該加圧容器内を加圧状態
   に保持しながら上記成形キャンディーを加熱して溶融さ
   せ、次いで上記加圧状態を維持しながら上記加圧容器ご
   と冷却した後に該加圧容器内の加圧状態を解くことを特
   徴とする、高圧ガス封入キャンディーの製造方法。