JPH01230758A - 溶融めつき金属の付着量制御方法及び気体噴射ノズル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は連続溶融めっきラインにおいて、溶融めっき金
属浴から引き上げられる金属帯に過剰に付着した溶融状
態のめつき金属を気体噴流で吹拭してめっき付着量を金
属帯の幅方向に可及的に均一に制御するための溶融めっ
き金属の付着量制御方法及び該方法を実施するための気
体噴射ノズルに関するものである。

〔従来技術〕

連続溶融めっき法においては、第１図に示すように表面
を活性化されてスナウト８を経てめつき槽７内のめつき
金属浴６中に空気に触れること無く浸漬された後にめっ
き金属浴６から引き上げられた金属帯１に過剰に付着し
た溶融金属は、めっき金属浴６の直」二に配置された気
体噴射ノズル４から噴出する空気、燃焼排ガス、窒素ガ
スなどの気体噴流によって吹拭されてめっき付着量が調
整されている。めっき付着量は、主として金属帯１の走
行速度、噴射する気体の圧力、気体噴射ノズル４と金属
帯１の距離によって決定され、これらの因子を制御する
ことによってめっき付着量が管理される。

この方式のめつき付着量制御においては、一般に金属帯
の端部のめつき付着量が中央部のめっき付着量に比べて
大きいエツジオーバーコート現象が通常生じるので、金
属帯幅方向でのめっき付着量分布を如何にして均一にす
るかということが技術的な大きな課題の一つであり、そ
のために種々の対策が採られている。

最も一般的な方法としては、金属帯中央部よりも端部に
多量の気体が衝突するよう気体噴射ノズル幅方向の開口
部の形状をアーチ状にする方法があり、この気体噴射ノ
ズル幅方向の開口部の形状を調整する方法として特公昭
５１−３６７０９号、特公昭５１−４００１７号、特公
昭５２−３２３３０号、特公昭５４−２４９６９号など
にその技術が開示されており、特に特公昭５４−２４９
６９号には金属帯両端部付近でノズル先端と金属帯との
距離が漸次近接するような形状の気体噴射ノズルを用い
る方法も開示されている。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら気体噴射ノズルの開口部の形状をアーチ状
にする方法は、気体を噴射して金属帯に付着している過
剰の溶融めっき金属を吹拭する位置での金属帯の形状が
平坦であることを前提としたものであり、金属帯が湾曲
している場合にはその効果が充分に発揮されない。すな
わち第１図において、めつき槽７内のめつき金属浴６中
のジンクロール２とめつき金属浴６直上のトップロール
３との間の金属帯１は、金属帯１に働く張力によって金
属帯１の幅方向に湾曲する性質があり、めっき付着量を
調整するための気体噴射ノズル４の位置においても張力
、板厚、温度などに応じて金属帯１は幅方向に湾曲する
。この傾向はめつき金属浴６の温度の高い溶融アルミめ
っきにおいてはより顕著である。

このような金属帯１の湾曲を防止するために、第１図に
示したようにめっき金属浴６の浴面直下にスナップロー
ル５を設けたり、気体噴射ノズル４の上方に同様のロー
ルを設置することによって気体吹拭部での金属帯１の形
状を平坦にする工夫も提案されている。

しかしながらこれらの対策は、以下の理由により必ずし
も満足できるものではない。

（１）めっき金属浴の浴面直下に設けたスナップロール
により金属帯を平坦に保つ方法においては、スナップロ
ールに予めロールクラウンを付しておくことが有効であ
るが、摩耗によりクラウン形状が運転時間と共に徐々に
変化するので、長時間に亘る運転中において各種の幅、
板厚、材質の金属帯を気体で吹拭する位置で常に金属帯
を平坦に保つことは工業的に極めて困難である。

特に、溶融アルミめっきの場合にはめっき金属浴による
スナップロールの溶損が激しいので、ロールを頻繁に交
換することを余儀無くされている。

（２）気体噴射ノズル上方にスナップロールを設けて金
属帯を平坦に保持する方法においては、めっき金属が未
凝固の状態でロール面と接触するのでめっき層の表面外
観を損う。

このように、従来技術において金属帯幅方向のめつき付
着量を均一にしようとしても、気体噴射ノズルの位置で
の金属帯の形状を常に平坦に保持するには非常に厳密な
管理が必要であり、従って気体噴射ノズルの開口部の形
状などの改良にもかかわらず、溶融めっき鋼板のめつき
付着量の均一性は依然として電気めっき鋼板などに比較
すると金属帯のエツジ部分では劣っているのが現状であ
る。

〔課題を解決するための手段および作用〕本発明は上記
の従来技術の課題を解消し、気体噴射ノズルの位置での
金属帯の形状が平坦であるか否かにかかわらず、金属帯
幅方向のめつき付着量を一定にする方法及びこの方法を
実施するための気体噴射ノズルを提供するものである。

本発明の特徴とする点は、気体噴射ノズルからの気体の
噴流の広がり角度が気体噴流のせん所領域での流速比に
よって決定されることに着目し。

このせん所領域での流速比をノズル幅方向で金属帯の湾
曲に応じて制御し、ノズル幅方向での吹拭力を任意に制
御することを可能にしたことにある。

気体噴射ノズルから噴出する気体は、成る広がり角度を
持って上下に広がりながら前方の金属帯に衝突する。こ
の時、金属帯に付着した溶融状態のめつき金属を効果的
に吹拭するためには、理想的には成る圧力でノズルから
噴出する気体の噴流が上下に広がることなく金属帯に衝
突するのが望ましい。逆に、気体の噴流の広がり角度が
大きい時には、吹拭すべき部分に作用する力が小さくな
るので同一圧力ではめつき付着量は多くなることが予想
される。

一方、ノズル−金属帯間距離とめつき付着量との関係に
おいては、ノズル−金属帯間距離が小さい程、気体の噴
流による吹拭効果は大きくなるのでめっき付着量は小さ
くなる。

本発明者等はこれらの知見に基づき、成る一定の気体噴
出圧力条件下で、ノズル−金属帯間距離にかかわらず一
定の吹拭力を金属帯に与える方法を種々検討した。その
結果、気体の噴流の圧力（Ｐｏ）とノズル外面に沿う気
体の流れの圧力（Ｐｌ）の比（Ｐ□／Ｐ、）を成る範囲
まで大きくすると気体の噴流広がり角度が小さくなり、
それに伴って吹拭力が大きくなり、そのため同一噴出圧
力においてめっき付着量を最大４０％前後まで任意に調
整できることを見い出した。

以下、本発明を図面によって詳細に説明する。

第２図は本発明方法を実施するための気体噴射ノズルの
１実施例の断面説明図、第３図は同正面図、第４図は本
発明方法と従来方法によるめっき付着量の制御結果を示
す図である。

図面中、９は主ノズルを構成する主ノズル構成部材、１
０は補助ノズルを構成する補助ノズル構成部材であり、
補助ノズル構成部材１０は主ノズル構成部材９の外側上
下に取り付けられており、この補助ノズル構成部材１０
は上下対象であることが好ましい。なお、１１は主ノズ
ルの圧力室、１２は補助ノズルの圧力室、１３は補助ノ
ズル圧力室１２内をノズルの幅方向において３つ以上に
分割する補助ノズル仕切板である。

かかる構成において、主ノズル構成部材９で構成されて
いる主ノズルの気体噴射口からは従来の気体噴射ノズル
と同様に空気などの吹拭用気体が噴射され、前方の金属
帯に衝突することによって金属帯に過剰に付着した溶融
状態のめつき金属が主として吹拭されるが、本発明の特
徴とするところは主ノズル構成部材９の外側の上下に補
助ノズル構成部材ｌＯを取り付けたことと、補助ノズル
構成部材１０と主ノズル構成部材９との間に開口してい
る補助ノズルの気体噴射口から噴射される気体の噴流に
よって主ノズルから噴射される気体の噴流広がり角度を
制御することとにある。

本発明のもう一つの特徴は、第３図に示すように補助ノ
ズルの圧力室１２を補助ノズル仕切板１３によりノズル
の幅方向において３つ以上に分割し、それぞれの補助ノ
ズル圧力室１２の圧力を独立して制御することにある。

これによって金属帯に付着した溶融状態のめつき金属を
吹拭する位置での金属帯の湾曲に応じて主ノズルと補助
ノズルの圧力比（Ｐ、／Ｐｏ）を制御するのである。す
なわち、金属帯の湾曲によってノズル−金属帯間距離が
小さくなった所では圧力比（Ｐ□、、’　ｐｏ）を大き
くし、逆の場合には小さくすることによって金属帯幅方
向でのめつき付着量の均一性は大幅に向上させることが
できるのである。

なお、補助ノズルを分割するための仕切の端部はノズル
先端よりも２０〜４０ｎｍ程度内側にある方が、分割さ
れた各補助ノズルの境界部分での圧力段差を打ち消す上
で好ましい。

また、−膜内には気体噴射ノズル外側の角度を鋭角にす
ることによって吹拭性能が向上することが公知であるが
、本発明方法において使用する気体噴射ノズルにおいて
は、吹拭能力の可変範囲を大きくすることがめつき付着
量均一化のために必要であるので、ノズル外面角度は鋭
角であることが好ましい。

〔実施例〕

以下、実施例により本発明方法を更に具体的に説明する
。

連続溶融アルミめっきラインに、第３図に示した３分割
した補助ノズルを有するめっき付着量制御用の本発明に
係る気体噴射ノズルを取り付け、厚さが０．８ｍ、幅が
１０７５ｍｍの銅帯をライン速度１００ｍ／ｍｉｎで通
板させて気体噴射ノズルの主ノズルから圧力０．１２ｋ
ｇ／Ｃｆｌの気体を噴射し、補助ノズルからは気体を噴
射しないで連続溶融アルミめっきを行った。この時、気
体噴射ノズルの位置での鋼帯の最大湾曲は約５＋＋ｍで
あった。そこでノズル間距離を２０ｍとし、主ノズルの
圧力は０．１ｋｇ／ｄ、補助ノズルの圧力は中央部を０
．００４ｋｇ／ｃｏ？、両端部の内で鋼帯との距離が近
くなる方向に湾曲している側をＯ，００１ｋｇ／ｃＪ、
　ｍ帯との距離が遠くなる方向に湾曲している側を０．
０１５ｋｇ／ａｄとした。

その結果、めっき付着量分布は第４図に示すように表裏
面共に目標付着量の＋１５％以内にあり、従来法に比較
するとめつき付着量の均一性は格段に向上した。

〔発明の効果〕

以上のように、本発明方法によれば気体噴射ノズルの位
置での金属帯の湾曲の程度にかかわらず常に安定しため
つき付着量制御が可能となり、金属帯幅方向でのめつき
付着量の均一性を大幅に向上させることができ、また本
発明に係る気体噴射ノズルは比較的容易に且つ安価に製
造できて上記効果を有する本発明方法を実施可能とする
ものであり、その工業的価値は非常に大きなものがある
。

【図面の簡単な説明】

第１図は連続溶融めっきにおけるめっき装置の概念図、
第２図は本発明方法を実施するための気体噴射ノズルの
１実施例の断面説明図、第３図は同正面図、第４図は本
発明方法と従来方法によるめっき付着量の制御結果番示
す図である。 １・・・・金属帯 ２・・・・ジンクロール ３・・・・トップロール ４・・・・気体噴射ノズル ５・・・・スナップロール ６・・・・めっき金属浴 ７・・・・めっき槽 ８・・・・スナウト ９・・・・主ノズル構成部材 １０・・・・補助ノズル構成部材 ｌｌ・・・・主ノズル圧力室 １２・・・・補助ノズル圧力室 １３・・・・補助ノズル仕切板 ｃＸ４Ｆ− Ｏｏ′） 嬉　４５！ｌ 鋼　　帯　　の　　幅（ｍｍ）

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　溶融めつき金属浴から引き上げられる金属帯の両面
   にスリット状の気体噴射ノズルの気体噴射口から噴出す
   る気体を吹き付けて溶融めつき金属の付着量を制御する
   方法において、気体噴射ノズルとして主として溶融めつ
   き金属の付着量を制御する吹拭用気体を噴射する気体噴
   射口を形成する主ノズル構成部材で構成された主ノズル
   の外側上下にそれぞれ気体噴射口を有する補助ノズルを
   構成する補助ノズル構成部材が取り付けられていて且つ
   この補助ノズルがノズルの幅方向において３つ以上に分
   割されている気体噴射ノズルを使用し、分割されたそれ
   ぞれの補助ノズル圧力室の圧力を独立して制御して主ノ
   ズルから噴射される吹拭用気体の外面に補助ノズルから
   噴射される気体の強制的な流れを形成し、その流れの速
   度を制御することを特徴とする溶融めつき金属の付着量
   制御方法。 ２　気体噴射ノズルとして、補助ノズルを分割するため
   の仕切の端部がノズル先端よりも２０〜４０ｍｍ程度内
   側にある気体噴射ノズルを使用する請求項１に記載の溶
   融めつき金属の付着量制御方法。 ３　気体噴射ノズルとして、ノズル外面角度が鋭角であ
   る気体噴射ノズルを使用する請求項１又は２に記載の溶
   融めつき金属の付着量制御方法。 ４　主として溶融めつき金属の付着量を制御する吹拭用
   気体を噴射する気体噴射口を形成する主ノズル構成部材
   で構成された主ノズルの外側上下にそれぞれ気体噴射口
   を有する補助ノズルを構成する補助ノズル構成部材が取
   り付けられており且つこの補助ノズルがノズルの幅方向
   において３つ以上にそれぞれその圧力室の圧力を独立し
   て制御可能に分割されていることを特徴とする気体噴射
   ノズル。 ５　補助ノズルを分割するための仕切の端部がノズル先
   端よりも２０〜４０ｍｍ程度内側に設けられている請求
   項４に記載の気体噴射ノズル。 ６　ノズル外面角度が鋭角である請求項４又は５に記載
   の気体噴射ノズル。