JP2007302959A - 溶融金属めっき鋼帯の製造方法 - Google Patents

溶融金属めっき鋼帯の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ガスワイピングノズルを用いてめっき付着量制御を行う際のスプラッシュの発生を抑え、高品質の溶融金属めっき鋼帯を安定して製造する。
【解決手段】主ノズル部の上側又は/及び下側に副ノズル部を備え、主ノズル部の気体噴射方向に対して副ノズル部の気体噴射方向が傾斜するとともに、副ノズル部からは、主ノズル部から噴射される気体噴流よりも低速の気体噴流が噴射されるガスワイピングノズルを用い、該ガスワイピングノズルの少なくとも先端側部分の下面と鋼帯とのなす角度を60°以上とする。副ノズル部から所定の条件で気体を噴射することにより気体噴流による溶融金属の掻き取り力が向上するとともに、ガスワイピングノズル下面と鋼帯との角度を規制することでめっき掻き取り力がさらに向上するので、気体圧力を過剰に高めることなく溶融金属の掻き取りを適切に行うことができ、このためスプラッシュの発生が抑制される。
【選択図】図1

Description

本発明は、溶融金属めっき浴から連続的に引き上げられる鋼帯の表面に、ガスワイピングノズルから気体を吹き付け、鋼帯表面のめっき付着量の制御を行う溶融金属めっき鋼帯の製造方法に関するものである。
連続溶融めっきプロセスにおいては、図6に示すように、一般に溶融金属が満たされているめっき浴20に鋼帯Xを浸漬させ、この鋼帯Xをめっき浴20から垂直上方に引き上げた後、鋼帯を挟んで対向して設けられたガスワイピングノズル21から鋼帯面に気体を吹き付けるガスワイピングが行われる(図6において、22はシンクロール、23はサポートロール、24はロールを示す)。このガスワイピングにより、余剰な溶融金属が掻き取られてめっき付着量が制御されるとともに、鋼帯表面に付着した溶融金属が板幅方向および板長手方向で均一化される。ガスワイピングノズルは、多様な鋼帯幅に対応するとともに、鋼帯引き上げ時の幅方向の位置ズレなどに対応するため、通常、鋼帯幅より長く構成され、鋼帯の幅端部より外側まで延びている。
このようなガスワイピング方式では、鋼帯に衝突した気体噴流の乱れによって鋼帯下方に落下する溶融金属が周囲に飛び散る、いわゆるスプラッシュが発生し、これが鋼帯表面に付着してめっき鋼帯の表面品質の低下を招くという問題がある。
鋼帯の連続処理プロセスにおいて生産量を増加させるには、鋼帯通板速度(ライン速度)を増加させればよい。しかし、連続溶融めっきプロセスにおいてガスワイピング方式でめっき付着量を制御する場合、ライン速度を増加させると、溶融金属の粘性によって鋼帯のめっき浴通過直後の初期付着量が増加するため、めっき付着量を一定範囲内に制御するには、ガスワイピングノズルから鋼帯面に吹き付ける気体圧力をより高圧に設定する必要があり、これによってスプラッシュが大幅に増加し、良好な表面品質を維持できなくなる。
このような問題を解決するため、主として鋼帯に付着した溶融金属の付着量を制御するガスワイピング用のノズル(主ノズル)の上下に補助的なノズル(副ノズル)を設け、副ノズルの作用によって主ノズルの性能を向上させることを狙いとした、以下のような方法が提案されている。
特許文献1に示される方法は、エッジオーバーコート対策として、ワイピングノズル両端上部に補助ノズルを取り付け、補助ノズルからの噴射ガスとワイピングノズルからの噴射ガスの鋼帯衝突位置を一致させることにより、ガスワイピング力を幅方向で部分的に向上させるようにした方法である。
特許文献2に示される方法は、主ノズルの上下に、幅方向で3分割以上され、各分割部がそれぞれ独立に圧力制御可能な補助ノズル(副ノズル)を設け、この補助ノズルから気体を噴射するものであり、この補助ノズルからの気体の噴射により主ノズルからの気体噴流の広がりが抑えられ、衝突後鋼帯に沿って流れる気体が安定するとしている。
特開昭63−153254号公報 特開平1−230758号公報
しかし、本発明者らが検討したところによれば、上記従来技術には以下のような問題があることが判った。
特許文献1の方法では、鋼帯エッジ部でのワイピング力を高めるために、補助ノズルからはワイピングノズルよりも高いガス圧でガスを噴射させているため、それぞれのガス噴流の衝突位置を一致させたとしてもガスの混合が激しくなり、スプラッシュが相当量発生して製品の品質が安定しないことが判った。
また、特許文献2の方法では、3つのノズルが一体式になっているため、ノズル先端部の縦断面外形角度が大きくなり、この外形角度の鈍角化によってめっき切れ性の低下やスプラッシュ飛散が助長されることが判明した。また、複数のノズルが一体になっていると、ノズル噴射口のトータルの厚み(鋼帯長手方向の幅)も大きくなり、ノズル性能に悪影響を及ぼすことも判った。なお、特許文献2には「ノズル外面角度が鋭角である」との記述があるが、説明図ではノズル先端部分の縦断面外形角度は約120°になっており、記述内容の意味するところは全く不明であるととともにその根拠も示されていない。
したがって本発明の目的は、以上のような従来技術の課題を解決し、ガスワイピングノズルを用いてめっき付着量の制御を行う溶融金属めっき鋼帯の製造方法において、鋼帯を高速通板させる場合でもスプラッシュによるめっき表面欠陥の発生を適切に抑え、高品質の溶融金属めっき鋼帯を安定して製造することができ製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明の製造方法の要旨は、以下のとおりである。
[1]溶融金属めっき浴から連続的に引き上げられる鋼帯の表面に、ガスワイピングノズルから気体を吹き付け、鋼帯表面のめっき付着量の制御を行う溶融金属めっき鋼帯の製造方法において、主ノズル部の上側又は/及び下側に副ノズル部を備え、主ノズル部の気体噴射方向に対して副ノズル部の気体噴射方向が傾斜するとともに、副ノズル部からは、主ノズル部から噴射される気体噴流よりも低速の気体噴流が噴射されるガスワイピングノズルを用い、且つ該ガスワイピングノズルの少なくとも先端側部分の下面と鋼帯とのなす角度を60°以上とすることを特徴とする溶融金属めっき鋼帯の製造方法。
[2]上記[1]の製造方法において、ガスワイピングノズル先端部の縦断面外形角度が60°以下であることを特徴とする溶融金属めっき鋼帯の製造方法。
[3]上記[1]又は[2]の製造方法において、副ノズル部が、主ノズル部を構成する第1ノズル部材とその外側に配される第2ノズル部材との間で形成され、該副ノズル部の気体噴射口を形成する第2ノズル部材先端部の厚みが2mm以下であることを特徴とする溶融金属めっき鋼帯の製造方法。
[4]上記[1]〜[3]のいずれかの製造方法において、ガスワイピングノズル先端の上部側又は/および下部側において、主ノズル部の気体噴射口を形成する第1ノズル部材先端部の厚みと、副ノズルの気体噴射口のスリット幅と、副ノズル部の気体噴射口を形成する第2ノズル部材先端部の厚みの合計が4mm以下であることを特徴とする溶融金属めっき鋼帯の製造方法。
本発明によれば、副ノズル部から所定の条件で気体を噴射することにより、鋼帯表面で気体噴流の衝突圧力が上昇するとともに、鋼帯通板方向の衝突圧力分布の圧力勾配が急峻になり、このため気体噴流による溶融金属の掻き取り力が向上する。加えて、ガスワイピングノズル下面と鋼帯との角度を規制して両者の間隔を十分にあけることにより、めっき掻き取り力をさらに向上させることができる。このため鋼帯を高速通板させる場合でも気体圧力を過剰に高めることなく溶融金属の掻き取りを行うことができるので、スプラッシュの発生を効果的に抑制することができる。また、掻き取り力の向上によって従来技術に較べて気体の噴射圧力を下げたり、ガスワイピングノズルと鋼帯の距離を大きく取ることが可能となるため、スプラッシュがガスワイピングノズルに付着しにくくなり、ノズル詰りを防止する点からも有利である。以上のことから、本発明によれば高品質の溶融金属めっき鋼帯を安定して製造することができる。
図1及び図2は本発明の一実施形態を示すもので、図1はガスワイピングノズルの縦断面を示したものであり、図2は図1のノズル先端部の部分拡大図である。図において、Aはガスワイピングノズル、Xは鋼帯、mは鋼帯Xの表面に付着した溶融金属である。
ガスワイピングノズルAは、主ノズル部1とその上側及び下側に設けられる副ノズル部2a,2bとを備え、主ノズル部1の気体噴射方向(通常、鋼帯面に対してほぼ直角方向)に対して副ノズル部2a,2bの気体噴射方向が傾斜し(図2の傾斜角γ,γ)、主ノズル部1からの気体噴流(以下、主気体噴流という)に副ノズル部2a,2bからの気体噴流(以下、副気体噴流という)が合流するように構成されている。
前記主ノズル部1は上下の第1ノズル部材3a,3bを備え、この第1ノズル部材3a,3bの先端間が気体噴射口4(ノズルスリット)を形成している。また、この主ノズル部1を構成する第1ノズル部材3a,3bの外側(上方および下方)には第2ノズル部材5a,5bが配され、このうち第2ノズル部材5aと第1ノズル部材3aとにより副ノズル部2aが形成され、第2ノズル部材5bと第1ノズル部材3bとにより副ノズル部2bが形成されている。そして、第1ノズル部材3aと第2ノズル部材5aの先端部間と、第1ノズル部材3bと第2ノズル部材5bの先端部間が、各々気体噴射口6a,6b(ノズルスリット)を形成している。このような主ノズル部1と副ノズル部2a,2bからなるノズル本体の縦断面形状は、先端に向かって先細りするテーパ状となっている。
このようなガスワイピングノズルAでは、主に主ノズル部1からの主気体噴流で鋼帯表面の溶融金属の掻き取りが行われ、一方、副ノズル部2a,2bからは主気体噴流よりも低速の副気体噴流が噴射される。このような副気体噴流が副ノズル部2a,2bから噴射されることにより、鋼帯表面で気体噴流の衝突圧力が上昇し、また鋼帯通板方向の衝突圧力分布の圧力勾配が急峻になる。この気体噴流により、めっき掻き取り力が向上し、鋼帯の高速通板時においても気体圧力を過剰に高めることなく溶融金属の掻き取りを行うことができるので、スプラッシュの発生を効果的に抑制することができる。図3は、従来の単一ノズル形式のガスワイピングノズル(副ノズル部を有しないガスワイピングノズル)と、図1に示すガスワイピングノズルの衝突圧力分布曲線を比較して示したものであり、(a)は前者、(b)は後者の衝突圧力分布曲線を各々示している。グラフ横軸のy/bにおいて、bはノズルスリット幅(スリットギャップ)、yは気体噴流中心(y=0)からの距離である。また、縦軸の衝突圧力比とは、(a)の衝突圧力分布曲線の最大圧力を基準(1.0)とし、その最大圧力に対する圧力比である。y<0は気体噴流中心より下方側(溶融めっき槽側)、y>0は気体噴流中心より上方側(反溶融めっき槽側)である。
この図3に示されるように、図1のガスワイピングノズルによる(b)の衝突圧力分布は、従来の単一ノズル形式のガスワイピングノズルによる(a)の衝突圧力分布に比べて気体噴流の拡散が抑制され、衝突圧力分布曲線の圧力勾配が急峻に変化するとともに、衝突圧力が上昇しており、これによって(a)に比べてめっき掻き取り力(=ワイピング力)が向上していることが判る。
本発明では、ガスワイピングノズルAの少なくとも先端側部分(好ましくは、少なくとも前半部分)の下面7と鋼帯Xとのなす角度θ(以下、ノズル下端角度θという)を60°以上とする。さらに好ましくは、ガスワイピングノズル先端部の縦断面外形角度α(第2ノズル部材5aの上面と第2ノズル部材5bの下面とのなす角度。以下、ノズル外形角度αという)を60°以下とする。以下、これらの限定理由について説明する。
ガスワイピングノズルの最適な形状・設置形態を調査するため、溶融亜鉛めっき鋼帯の製造ラインにおいて、溶融亜鉛めっき鋼帯の製造試験を行った。製造条件としては、鋼帯寸法:板厚0.8mm×板幅1000mm、通板速度(ライン速度):150m/min、溶融亜鉛めっき浴面からのガスワイピングノズル高さ:400mm、溶融亜鉛めっき浴温度:460℃、ガスワイピングノズル−鋼帯間距離:8mmとした。
ガスワイピングノズルとしては、図1に示すように主ノズル部1の上側及び下側に副ノズル部2a,2bを備えたタイプを用い、まず、ノズル外形角度αだけを変えた試験を行うため、その他については以下のような一定の条件とした。すなわち、主ノズル部1の気体噴流方向に対する副ノズル部2a,2bの気体噴射方向の傾斜角度γ,γ:20°、主ノズル部1のスリット幅w(スリットギャップ):0.8mm、副ノズル2a,2bのスリット幅w,w(スリットギャップ):0.8mm、主ノズル1を構成する第1ノズル部材3a,3bの先端部厚みt1a,t1b:0.2mm、副ノズル2a,2bを構成する第2ノズル部材5a,5bの先端部厚みt2a,t2b:2mm、主ノズル部1のヘッダ圧力:0.5kgf/cm、上側副ノズル部2aのヘッダ圧力:0.2kgf/cm、下側副ノズル部2aのヘッダ圧力:0.1kgf/cmとした。
以上の条件で、ノズル外形角度αを45〜120°の範囲で変化させたときのめっき付着量(ガスワイピング後のめっき付着量)を図4に示す。なお、この試験では主ノズル部1の気体噴射方向を鋼帯面に対してほぼ直角とした。図4によれば、同じ気体噴射圧力であっても、ノズル外形角度αが大きくなるとめっき付着量は増加(=ガスワイピング性能が低下)しており、ノズル外形角度αとしては60°以下、より望ましくは50°以下が好ましいことが判る。
図4のような結果が得られた理由について詳細な検討を行った結果、次のような点が明らかになった。すなわち、ノズル外形角度αが鈍角になって鋼帯XとガスワイピングノズルA間のスペースが狭くなると、ガスワイピングノズルAから噴射されて鋼帯Xに衝突した後の気体流れがガスワイピングノズル側により接近するようになるため、鋼帯Xに沿って流れる気体量が減少し、鋼帯Xがめっき浴から出た後に鋼帯に付随している溶融金属の初期付着量が増加することによってめっき切れ性が低下すること、さらに、初期付着量が増加するとスプラッシュが発生しやすくなることが判明した。
したがって、ガスワイピング性能に対しては、ノズル外形角度αでも特に下端側(めっき浴側)の角度の影響が大きいことが予想される。そこで、主ノズル部1の気体噴流方向に対する上側副ノズル部2aの気体噴射方向の傾斜角度γ:20°、同じく下側副ノズル部2aの気体噴射方向の傾斜角度γ:15°で一定とし、ノズル下端を形成する部材5bを変更してノズル下端角度θを変化させ、めっき付着量(ガスワイピング後のめっき付着量)に及ぼす影響を調査した。なお、通板条件やガス圧力等のワイピング条件は上記と同様にした。ノズル下端角度θは30°、45°、60°、72°(このときノズル外形角度αは各々85°、70°、55°、43°)とした。また、参考例として、ノズル下端角度θ:72°で且つノズル外形角度α:70°とした試験も行った。
それらの結果を図5に示す。これによれば、ノズル下端角度θが小さい30〜45°ではめっき付着量が多かった(=ガスワイピング性能が低い)のに対して、60°以上ではほぼ一定の値となり、ノズル下端角度θの影響範囲外になった。なお、同じノズル下端角度θ:72°でも、ノズル外形角度α:70°の場合はめっき付着量がやや増加したが、図4のノズル外形角度α:70°のめっき付着量よりは少なくなった。このことは、同じノズル外形角度αであってもノズル下端角度θを大きくとれば、めっき切れ性が向上することを示している。
以上の理由からして、本発明ではノズル下端角度θを60°以上とし、さらに好ましくは、ノズル外形角度αを60°以下とする。
次に、ノズル先端部(気体噴射口)でのノズル部材の厚さの影響について調べた。その結果、ノズル先端部でノズル壁厚みが大きいとその近傍が負圧化し、気体噴流を拡散させてしまうために、ガスワイピング力を低下させることが判明した。
この試験の通板条件等は上述の試験と同様であり、ガスワイピングノズルAの形状・設置形態は以下のような条件とした。すなわち、主ノズル部1の気体噴流方向に対する副ノズル部2a,2bの気体噴射方向の傾斜角度γ,γ:20°、ノズル外形角度α:50°、ノズル下端角度θ:65°、主ノズル部1のヘッダ圧力:0.5kgf/cm、上側副ノズル部2aのヘッダ圧力:0.2kgf/cm、下側副ノズル部2aのヘッダ圧力:0.1kgf/cmとした。
ガスワイピングノズルAに関するその他の条件とめっき付着量を表1に示す。これによれば、上述したノズル外形角度αやノズル下端角度θほどの影響は無いものの、主ノズル部1の気体噴射口4を形成する第1ノズル部材3a,3bの先端部の厚みt1a,t1b、副ノズル部2a,2bの気体噴射口6a,6bを形成する第2ノズル部材5a,5bの先端部の厚みt2a,t2bがそれぞれ大きくなるとガスワイピング性能が低下する。この結果から、副ノズル部2a,2bの気体噴射口6a,6bを形成する第2ノズル部材5a,5bの先端部の厚みは2mm以下とすることが好ましい。また同様の観点から、主ノズル部1の気体噴射口4を形成する第1ノズル部材3aの先端部の厚みt1aと、副ノズル部2aの気体噴射口6aのスリット幅wと、副ノズル部2aの気体噴射口6aを形成する第2ノズル部材5aの先端部の厚みの合計、同じく主ノズル部1の気体噴射口4を形成する第1ノズル部材3bの先端部の厚みt1bと、副ノズル部2bの気体噴射口6bのスリット幅wと、副ノズル部2bの気体噴射口6bを形成する第2ノズル部材5bの先端部の厚みの合計は、各々4mm以下とすることが好ましい。
Figure 2007302959
図1のその他の構造について説明すると、主ノズル部1と副ノズル部2a,2bの気体噴射圧力を任意に調整できるようにするため、主ノズル部1と副ノズル部2a,2bは各々個別の圧力室8,9a,9bを備え、この各圧力室8,9a,9bに各々個別に圧力制御された気体が供給されるようになっている。これら圧力室8,9a,9bに供給された気体は、整流板10を通って主ノズル部1と副ノズル部2a,2bにそれぞれ流れる。
主ノズル部1と副ノズル部2a,2bの気体噴射口4,6a,6bのスリット幅(スリットギャップ)は特に制限はないが、一般には気体噴射口4のスリット幅wは0.5〜2mm程度、気体噴射口6a,6bのスリット幅w,wは0.1〜2.5mm程度に構成される。また、主ノズル部1の気体噴射方向に対する副ノズル部2a,2bの気体噴射方向の傾斜角度γ,γも、所定のノズル外形角度α内に収まるのであれば特に制限はないが、15°〜45°程度に構成されるのが好ましい。
本発明で用いるガスワイピングノズルAは、主ノズル部1の上側又は下側のいずれか一方にのみ副ノズル2を備えたものでもよい。
また、図1の実施形態のように主ノズル部1の上側及び下側に副ノズル2a,2bを備える場合には、主ノズル部1の気体噴流方向に対する副ノズル部2a,2bの気体噴射方向の傾斜角度γ,γは互いに異なる角度であってもよい。
本発明では、溶融金属めっき浴から連続的に引き上げられる鋼帯Xの表面に、以上述べたような条件(構造・形状及び設置形態に関する条件)を満足するガスワイピングノズルAから気体を吹き付け、鋼帯表面の溶融金属を掻き取ることにより、めっき付着量を制御する。
本発明の一実施形態を、ガスワイピングノズルを縦断面した状態で示す説明図 図1のガスワイピングノズルのノズル先端部の部分拡大図 従来の単一ノズル形式のガスワイピングノズルと図1に示すガスワイピングノズルの衝突圧力分布曲線を比較して示したグラフ 主ノズル部の上下に副ノズル部を備えたガスワイピングノズルを用いためっき鋼帯表面のガスワイピングにおいて、ノズル外形角度αとガスワイピング性能(ガスワイピング後のめっき付着量)との関係を示すグラフ 主ノズル部の上下に副ノズル部を備えたガスワイピングノズルを用いためっき鋼帯表面のガスワイピングにおいて、ノズル下端角度θとガスワイピング性能(ガスワイピング後のめっき付着量)との関係を示すグラフ 鋼帯の溶融金属めっき方法の概略を示す説明図
符号の説明
1 主ノズル部
2a,2b 副ノズル部
3a,3b 第1ノズル部材
4,6a,6b 気体噴射口
5a,5b 第2ノズル部材
7 下面
8,9a,9b 圧力室
10 整流板

Claims (4)

  1. 溶融金属めっき浴から連続的に引き上げられる鋼帯の表面に、ガスワイピングノズルから気体を吹き付け、鋼帯表面のめっき付着量の制御を行う溶融金属めっき鋼帯の製造方法において、
    主ノズル部の上側又は/及び下側に副ノズル部を備え、主ノズル部の気体噴射方向に対して副ノズル部の気体噴射方向が傾斜するとともに、副ノズル部からは、主ノズル部から噴射される気体噴流よりも低速の気体噴流が噴射されるガスワイピングノズルを用い、且つ該ガスワイピングノズルの少なくとも先端側部分の下面と鋼帯とのなす角度を60°以上とすることを特徴とする溶融金属めっき鋼帯の製造方法。
  2. ガスワイピングノズル先端部の縦断面外形角度が60°以下であることを特徴とする請求項1に記載の溶融金属めっき鋼帯の製造方法。
  3. 副ノズル部が、主ノズル部を構成する第1ノズル部材とその外側に配される第2ノズル部材との間で形成され、該副ノズル部の気体噴射口を形成する第2ノズル部材先端部の厚みが2mm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の溶融金属めっき鋼帯の製造方法。
  4. ガスワイピングノズル先端の上部側又は/及び下部側において、主ノズル部の気体噴射口を形成する第1ノズル部材先端部の厚みと、副ノズルの気体噴射口のスリット幅と、副ノズル部の気体噴射口を形成する第2ノズル部材先端部の厚みの合計が4mm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の溶融金属めっき鋼帯の製造方法。
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