JPH01230722A - 刃物用ステンレス鋼材の製造方法 - Google Patents

刃物用ステンレス鋼材の製造方法

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JPH01230722A
JPH01230722A JP5257888A JP5257888A JPH01230722A JP H01230722 A JPH01230722 A JP H01230722A JP 5257888 A JP5257888 A JP 5257888A JP 5257888 A JP5257888 A JP 5257888A JP H01230722 A JPH01230722 A JP H01230722A
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JP
Japan
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stainless steel
carburizing
quenching
carbides
blade
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JP5257888A
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Noriyuki Nakajiyou
敬之 中乗
Takao Oda
敬夫 小田
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Nippon Steel Nisshin Co Ltd
Original Assignee
Nisshin Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈発明の目的〉 (産業上の利用分野) 本発明はステンレス鋼薄刃物の製造法に係り、詳しくは
微細な炭化物が均一に分散し、かつ刃欠は等のないかみ
そり替刃等の刃物用ステンレス鋼材の製造法に関する。
〈従来の技術〉 従来、かみそり替刃用の材料として焼入れにより高い硬
度が得られ、刃に加工した時の切れ味が良好なこと及び
微細な炭化物が均一に分散していることが要求され、こ
れを満足する成分として重量百分率でC:0.6〜1.
0%、 Cr:13.0%のマルテンサイト系ステンレ
ス鋼が主として用いられている。
かみそり替刃の製造工程は幅狭コイル状でプレスによる
打抜きとけかきを行なった後、通常1050℃より焼入
れ、−70℃でサブゼロ処理及び200°Cで焼戻しま
で連続熱処理炉によって行なう。その後コイル状のまま
で連続刃付けを行なった後けがき線より1枚づつ切離す
。または、1枚づつ切離した後刃付けを行なう。そして
摩擦抵抗を下げてそり味を向上させるためテフロン樹脂
をコーティングし350℃で焼付けを行なう。このよう
な一連の熱処理によって材料は焼戻しされて硬度が低下
するが、少なくともビッカース硬度で600以上必要で
ある。
従ってマルテンサイトを強化し、炭化物による切れ味及
び耐摩耗性を向上させる上でCは重要な役割を果してお
り、特に微細な炭化物が多数均一に分散することが極め
て重要である。
このような用途に用いられる材料はC:0.6〜1.0
%、 Cr:13%を含有しており、しかも焼入れまた
は焼入れ焼戻し状態で使用されるため、材料の脆さが非
常に問題となる。
即ちかみそり替刃として刃付けされる時の刃欠け、使用
中の刃こぼれ及び替刃製造時けがき線より1枚づつ切離
す時の割れによる歩留低下といった問題が発生する。
従来このような問題を引き起こすのは粗大な共晶炭化物
が存在することが原因と考えられていた。
このため、凝固時に粗大な共晶炭化物を減少させるため
にC含有量を0.6〜0.8%に減少させたものが多く
用いられるようになってきている。またさらにはC含有
量を0.6%以下とし硬さを改善させる元素を補なった
もの等も提案されている。
しかし刃物の切れ味は本来マルテンサイト地の固さと炭
化物によって形成されるものであって、C含有量を低下
させることは炭化物の個数を減少させることであり、好
ましくない。しかも、このようにC含有量を減少させて
も凝固時に粗大共晶炭化物が形成されるので、これを消
滅させるまでには至っていないのが現状である。また炭
化物の総数が減少するので例え硬さは十分でも刃物本来
の切れ味や耐摩耗性が損われてしまうのである。
また炭化物に関しては、粗大炭化物の問題だけではなく
、二次炭化物の析出寸法及び析出状態が焼入れ性にとっ
ても切れ味特性にとっても極めて重要であるため、でき
るだけ微細な炭化物を均一に分散させることが要求され
ている。
従って粗大な共晶炭化物を存在させずかつ二次炭化物を
微細分散させる方法として、特開昭57−98674号
に浸炭拡散焼鈍による方法が開示されている。しかしこ
の方法により製造されたがみそり刃用鋼をもってしても
先に述べたような刃欠け、刃こぼれ、切離し時の割れに
よる歩留り低下という問題点を解決することができなか
った。
そこでこれらの問題点の原因を明らかにするべく、詳細
に検討した結果、かみそり刃用鋼の使用者である替刃製
造業者において通常行なわれる試験方法である、焼入れ
後のかみそり刃長平方向の両端を親指と人差指で支持し
、この両端を合わせるように折り曲げて破断する時に感
じられる脆さという感触が、刃の欠は易さ、刃こぼれの
し易さおよび刃を切離す時の割れの発生し易さと極めて
関係が深いことを見出した。
本発明はこの発見に基づき前記の問題点の解決を目的と
し、具体的には粗大な共晶炭化物が存在せず、刃欠けの
ない刃物用ステンレス鋼材の製造を目的とする。
〈発明の構成〉 本発明は重量%でC:O,1O−0,40%、 Si:
0.10〜0.45%、 Mn:1.5%以下、 P 
:0.03%以下、 S:0.005%以下、 Cr:
11.0〜16.0%、 0:0.008%以下、N:
0.05〜0.15%を含む鋼を素材として常法によっ
て所望厚さの冷延板とし、これを浸炭拡散焼鈍すること
からなる共晶炭化物がなく、焼入れ後の脆さのホさい刃
物用ステンレス鋼材の製造方法を提供する。
好ましくは前記記載の浸炭温度を900〜1000℃、
拡散焼鈍温度を800〜950℃、時間を1〜30時間
とし、拡散焼鈍後の冷却は20〜b これらの構成ならびにその作用について具体的に説明す
る。上記のようにステンレス鋼かみそり刃等の刃物にお
いて上記したような問題を解決するためには実質的に粗
大な共晶炭化物が存在しないことが必要であり、しかも
焼入れ焼戻し後の脆さを改善することによって優れたか
みそり刃が得られることに着目した。
従ってC含有量を0.10〜0.40%とすることによ
って凝固時には実質的に粗大な共晶炭化物の存在しない
健全な素材を得ることが可能である。このような素材に
浸炭し拡散焼鈍を行なうことによって刃物材として必要
なC含有量を有し粗大共晶炭化物が存在せずかつ微細な
炭化物を均一分散させることが可能である。
またS1含有量を0.10〜0.45%、P含有量を0
.03%以下、S含有量をo、oos%以下およびC含
有量を0.008%以下とすることによって、焼入れ後
および焼入れ煉戻し後の脆さを改善することが可能であ
る。これらの理由については、Si及びP含有量を制限
することによって2次炭化物の粒径不均一が解消され、
粗大なものの割合が減少する。またS含有量とC含有量
を制限することによって、硫化物系及び酸化物系の介在
物が減少しており。
炭化物粒径を微細均一にすることと介在物の量を減少さ
せることが焼入れ後及び焼入れ焼戻し後の脆さ改善に大
きな効果をもたらすのである。またNを0.05〜0.
15%含有させることによって焼入れ後及び焼入れ焼戻
し後の脆さはさらに改善される。
次に本発明方法の素材鋼における成分限定理由を述べる
C:0.10〜0.40%、Cは0.40%以下とする
ことによって刃欠は等の原因となる粗大な共晶炭化物は
存在しなくなる。しかしこれではかみそり刃として必要
な硬度が得られなくなるので浸炭によっテ0.40〜1
.00%程度好ましくは0.60−0.80%のがみそ
り刃として十分なC含有量にし、さらに拡散焼鈍によっ
て板厚中心部まで均一なC濃度分布とすることにより、
微細炭化物が均一分散した組織を得ることが可能である
。一方Cが0.10%未満と低い場合には、浸炭温度に
おいてオーステナイ)−十フエライトまたはフエライ1
−単相となるため。
固溶できる炭素量が減少するので浸炭性が低下する。
Si:0.10〜0.45、Siは通常脱酸剤として添
加されるが、0.45%を越えて添加されると焼入れ後
および焼入れ焼戻し後において脆くなるため好ましくな
い。その理由は明確ではないが、Sjを0.45%を越
えて添加した鋼では二次炭化物の粒径が不均一になり、
粒径の粗大なものの割合が増加してくる傾向があること
から、曲げた時に折れやすくなるのである。また0、1
0%未満では脱酸効果が不足となる上に鋳造時の湯流れ
が悪くなるので下限を0.10%とする。
S :0.005%以ド、Sは焼入れ後及び焼入れ焼戻
し後の脆さに大きく影響しており0.005%を越えて
含有されると硫化物系の介在物が増加し、脆さが増して
くるため上限を0.005%とする。
P:0.03%以下、P は焼入れ後及び焼入れ焼戻し
後の脆さに影響しており、直接的には二次炭化物の粒径
均一化に効果を有している。
0.03%を越えて含有されると脆くなるため0.03
%以下とする。
M+1:1.5%以下、MnはSiと同様鋼の溶製時脱
酸剤として添加されるが1.5%を越えると、焼入れ時
の残留オーステナイ1−が増加して十分な硬度が得られ
なくなるため、1.5%を上限とする。
○:0.008%以下、焼入れ後及び焼入れ焼戻し後の
脆さを改善するためには酸化物系介在物の低減が必要で
、この目的のためにはC含有量はo、ooa%以下とす
る。
Cr:11.0〜16.0%、Crは鋼に耐食性を付与
する上で必須の元素であり、この目的に対して少なくと
も】1.0%は必要である。しがし余り多量のCrを含
むことは、経済上好ましくなく、またフェライト相の割
合が増加するために浸炭性の劣化を来すことから上限を
16.0%とする。
N:0.05〜0o15%、Nは焼入れ焼戻し後の脆さ
改善の効果が大きく、この目的のためには、通常混入し
てくる範囲0.02〜0.04%を越えて添加すること
が好ましい。しかし0.15%を越えると凝固時にブロ
ーホールを生じ鋼塊の健全性が損われるため0.15%
を上限とする。また0、05%未満では十分な効果が得
られないため下限を0.05%とする。
浸炭条件:かみそり刃鋼として必要なC含有量0.04
〜1.00%を得るために、素材鋼の薄板に浸炭を行な
うことが必須である。浸炭素材の板厚は1.0mm以下
が浸炭効率の面から好ましい。また冷延状態でも焼鈍酸
洗状態であっても良い。素材の形状は浸炭をどのような
設備で実施するかにより異なるが、切板、ルーズ巻コイ
ル及び鋼帯のいずれであっても差支えない。また処理方
法はバッチ処理でも連続処理でも良い。浸炭雰囲気はR
Xガス、COガス、N2ベースの浸炭雰囲気ガスのいず
れでも差支えない。浸炭効率の面からはRXガスに炭化
水素ガスを5〜10%添加したガスが好ましい。
浸炭温度は900〜1000°Cとする。その理由は9
00°C未満では浸炭効率が低下し工業的に成立しない
また1000°Cを越えると素材の結晶粒度の異常成長
等品質上の問題を生じるし、温度をと昇させた程には浸
炭効率が向上しない。
浸炭時間は浸炭温度、雰囲気のカーボンポテンシャル、
素材成分、板厚と浸炭後の必要C%によって決まるので
特に限定しない。
拡散焼鈍条件:浸炭によって素材の表層部にはC41度
の高い領域を生ずるが、本発明の目的とするところの刃
物素材とするためには拡散焼鈍を行なうことによって、
Cを板厚中心部まで拡散させ炭化物を微細均一に析出さ
せることが必要である。
この目的に対しては800〜950℃で1〜30時間の
拡散焼鈍を実施する。その理由として800℃以下では
拡散焼鈍に時間がかかり過ぎるし均一な拡散状態となら
ない。また950℃以上では炭化物が粒成長を起こすた
め微細均一析出させることができない。保持時間につい
ては温度と板厚によって決まるが、板厚が薄くても1時
間以下では不十分であり、30時間以上では不経済であ
る。
拡散焼鈍後の冷却速度は析出する炭化物の粒径および、
材質に与える影響が大きいため20〜b炭化物が凝集粗
大化し易いためであり、300’C/Hを越えると、冷
却中にフルテンサイl−変態を起こして硬化したり十分
に軟化せずに後工程である酸洗或いは冷延工程に支障を
来たすことによる。
(発明の具体的開示) 以下本発明を実験と参考例と実施例によって具体的に説
明する。
第1表に示す組成の鋼を常法により溶製し、試料a”−
eは熱延冷延して厚さ0.1mmの薄板とした。
試料f −iは常法で製造した厚さ0.3mmの薄板に
浸炭拡散焼鈍後冷延して厚さ0゜1 +n mの薄板と
した。
これらの薄板の断面をパフ研磨し、10%しゆう酸によ
り1秒のエツチングを行なったのち、粒径5μm1以上
の共晶炭化物の有無を調べた。結果を第2表に示す。
第2表 次にこれらの材料のt O,I X w 20(mm)
のコイルをプレス打抜きし1050℃から焼入れ、−7
0℃でのサブゼロ処理及び20Q’Cで焼戻しを実施し
た後刃付けを行ない1枚づつ切り離してかみそり刃とし
た。このかみそり刃製造時における刃欠け、刃こぼれ、
割れ発生の頻度を評価した。また前記の方法によって折
り曲げ破断する場合の粘さ(脆さ)の感覚を粘い、脆い
、中等として記録した。両者の関係を第1図に示す。
この結果、脆さの感じの少ない材料程、刃欠け、刃こぼ
れ及び割れの発生頻度が低いことが明らかである。
次にこれらの材料のt O,I X w 20 X Q
 100(+nm)の短冊状試験片に1050°Cから
焼入れ、−70℃でのサブゼロ処理及び200℃で焼戻
しを実施した後第2図に示すよう15m+uの間隔をお
いた型dに試料を載せ、先端の曲率半径0.5mmの突
き曲げ治具で押し。
破断する時のたわみ量を測定する方法で曲げ試験を実施
して脆さを評価した。
この結果と前述したカミソリ刃製造時における刃欠け、
刃こぼれ及び割れ発生の頻度の関係を第3図に示す。
この図より曲げ試験において少しの撓みで破断する材料
はど刃欠け、刃こぼれ及び割れの発生頻度が高い。従っ
てこの試験方法はかみそり刃製造」二の種々の困難に直
接関係する脆さを評価するのに適切な方法である。この
ように、かみそり刃用鋼の刃こぼれ、刃欠は及び割れの
発生防止には粗大共晶炭化物を消滅させることが必要で
ある。また同時に焼入れ状態における材料自身が持つ脆
さを改善することが必要である。
実施例1 第3表に示す組成の材料A、B、C,D、E。
F、G、H,I、J、に、L、M、N、Oを溶解、鋳造
、熱延して3.0++un厚の熱延板とした。次に85
0℃7時間の焼なましを行なった後冷間圧延により板厚
0.3mmの冷延板を作成した。そして、K、L。
M、N、○は焼鈍酸洗と冷間圧延によって板厚0.1m
ff1の冷延板とした。またA、B、C,D、E。
F、G、H,I、JはRXガスに10%のCH4を添加
した雰囲気中950°C3〜10分の浸炭および850
°Cで8時間保持後炉冷の拡散焼鈍処理を行なった後板
厚0.1mmの冷延板とした。
これらの冷延板は20 x 100100(の短冊状に
切出した後1050℃30秒加熱後水冷銅板によって焼
入れし一70℃10秒のサブゼロ処理と200°C20
秒の焼戻し熱処理を行なった。これら一連の熱処理はか
みそり替刃メーカーにおいて通常行なわれている熱処理
に従ったものである。この状態を焼入れ状態と称する。
また刃付は後テフロン樹脂をコーティングし350°C
60分の焼きっけを行なうが、この処理により材料は焼
戻しを受ける。この熱処理を行なった状態を焼戻し状態
と称する。
焼入れ状態の短冊状試験片は第2図に示す前記の方法で
曲げ試験を実施し脆さの評価を行なった。
第4表は第3表に示す各材料の粒径5μm以」二の粗大
炭化物の個数、曲げ試験及び硬さ測定の結果である。こ
の表より本発明鋼は比較鋼と比べると、含有C量や焼入
れ硬さに殆ど差はなくとも曲げ性が極めて良好になって
いる。特に試料Na 7 。
8.9.10は粗大な炭化物が存在しないにも拘らず、
各々S、P、Si、○の含有量が本発明鋼に比べると高
く、それらの元素によってもたらされる悪影響によって
曲げ性は劣っている。
実施例2 第3表に示す鋼のうちC,D、H,○について焼鈍材の
炭化物個数と炭化物平均粒径、焼入れ硬さ及び焼戻し硬
さを測定した結果を第5表に示す。
本発明鋼は比較鋼や従来鋼よりも炭化物粒径が微細化し
ており、焼入れ硬さ、焼戻し硬さとも大きく改善されて
いる。
第4表 第5表 実施例3 第6表に成分を示す本発明鋼の熱延焼鈍板を酸洗後冷延
し板厚0.3及び1 、 On+mとした素材にRXガ
スにメタンガスを5%添加した雰囲気ガス中で浸炭を行
なった。第7表に板厚、浸炭条件、浸炭後の0%、異常
の有無を示す。試料Nα6,8のように浸炭温度が90
0℃よりも低い場合には長時間浸炭を行なっても必要と
する0%が得られない。また試料Nα7,9のように浸
炭温度が1000°Cよりも高い場合には温度を上げた
程には浸炭時間が短かくならないし、結晶粒が粗大化す
るので好ましくない。−力木発明方法によれば全く異常
を生じない。
実施例4 第6表に示す本発明鋼の板厚0.3mmの冷延板に実施
例3と同一雰囲気中で950’C23m1nの浸炭を1
テなってC量0.65%の浸炭材を得た。次に種々の条
件で拡散焼鈍を行なった。さらに冷間圧延によって板厚
0.1mmの試料とした後、各試料の断面にむける炭化
物の平均粒径を測定した。また1050’Cから焼入れ
したのち、表面及び板厚中心部の硬さを測定した。これ
らの結果を第8表に示す。
〈発明の効果〉 以上詳述したように、本発明は特定組成の素材鋼を選択
し浸炭および拡散焼鈍を行なうことによって、粗大共晶
炭化物がなく、焼入れ後および焼入れ焼戻し後の材質の
脆さがないために、刃付は時の刃欠けと使用時の刃こぼ
れおよびかみそり刃製造時の割れ発生といった問題がな
く、刃物製造の歩留が向上しM造膜削減が図れる。また
刃物の耐久性を向上する。また浸炭条件を選択すること
によって含有するC量を自由に選択できるため刃物の用
途に応じて種々のC含有量の鋼を供給することが可能で
ある。
従ってかみそり刃に代表される薄物刃物に適したステン
レス鋼材が得られる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、重量%でC:0.10〜0.40%、Si:0.1
    0〜0.45%、Mn:1.5%以下、P:0.03%
    以下、S:0.005%以下、Cr:11.0〜16.
    0%、O:0.008%以下、N:0.05〜0.15
    %を含む鋼を素材として常法によって所望厚さの冷延板
    とし、これを浸炭拡散焼鈍することからなる共晶炭化物
    がなく、焼入れ後の脆さの小さい刃物用ステンレス鋼材
    の製造方法。 2、浸炭温度を900〜1000℃、拡散焼鈍温度を8
    00〜950℃、時間を1〜30時間とし、拡散焼鈍後
    の冷却速度を20〜300℃/時間とすることを特徴と
    する請求項1に記載の刃物用ステンレスの製造方法。
JP5257888A 1988-03-08 1988-03-08 刃物用ステンレス鋼材の製造方法 Pending JPH01230722A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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