JPH01227895A - 圧縮機 - Google Patents

圧縮機

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JPH01227895A
JPH01227895A JP5406788A JP5406788A JPH01227895A JP H01227895 A JPH01227895 A JP H01227895A JP 5406788 A JP5406788 A JP 5406788A JP 5406788 A JP5406788 A JP 5406788A JP H01227895 A JPH01227895 A JP H01227895A
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JP
Japan
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silicon nitride
shaft
nitride film
blade
base material
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Application number
JP5406788A
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English (en)
Inventor
Tatsuya Hatanaka
畠中 達也
Michihiko Inaba
道彦 稲葉
Shinobu Sato
忍 佐藤
Masaru Hayashi
勝 林
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的コ (産業上の利用分野) 本発明は、圧縮機に関し、特にシャフト、ブレード等の
摺動部材の構造を改良した圧縮機に係わる。
(従来の技術) 低温化技術の分野では、例えばフロン系の冷媒を圧縮す
るためにロータリーコンプレッサのような圧5uiiが
不可欠である。かかるロータリーコンプレッサとしては
、第1図(一部切欠した樅断面図)及び第2図(圧縮機
構の横断面図)に示す構造のものが知られている。即ち
、図中の1はゲージングであり、このゲージング1内に
はシャフト2の駆動源としてのモータ〈図示せず)が収
納されている。このシャフト2は、フレーム3の軸受に
軸支されてシリンダ4内を貫通し、かつ該シャフト2の
下端部はサブベアリング5に軸受に軸支されている。前
記シリンダ4の内部には、信心回転するクランク部を構
成し、該クランク部の外周にはこれに沿って摺動しなが
ら前記シリンダ4の内壁部と接触しつつ遊星運動するロ
ーラ6が配設されている。また、前記シリンダ4には、
ブレード7が該シリンダ4の外側から貫通して挿置され
ており、かつ該ブレード7はスプリング8の付勢力によ
りその先端が前記ローラ6の外周面に圧接され、シリン
ダ4内を吸込室9と吐出室10とに区画している。前記
シリンダ4の吸込室9側には吸込口11が、吐出室10
側には吐出口12が夫々開口されている。この吐出口1
2には、吐出室10からの圧縮ガスの吐出力により開く
弁座13が設けられている。
前記シャフト2を図示しないモータにより回転させると
、前記ローラ6が遊星運動し、これに件って前記ブレー
ド7が往復運動すると共に、冷媒ガスはシリンダ4の吸
込口11から吸込室9に吸引され、ここで圧縮されなが
ら吐出室10を経て同シリンダ4の吐出口12から吐出
される。こうした動作から、前記シャフト2、ローラ6
及びブレード7は摺動部材として機能し、該シャフト2
の外周面とローラ6内周面、ローラ6の外周面とブレー
ド7の先端が摺動表面となる。
更に、前記ゲージング1内には前記各摺動部材の動作を
円滑に行なわせるための冷凍機油14が収容されている
。この冷凍機油14は、前記シャフト2の回転によりそ
の下端に配置されたポンプ15に沿って汲み上げられ、
各摺動部材の摺動表面全体に潤滑性を付与するものであ
る。
上述した圧縮機において重要な問題は、運転に伴う各部
材、特に摺動部材の潤滑及び掌粍である。
通常、これら部材はその表面を端寄仕上げし、数μmオ
ーダで互いに組合せる。これは、特にロータリーコンブ
レフすの場合に盟著であるようにオイルシール性の良否
、ひいてはコンプレッサの性能の良否に大きく影響を与
えるからである。運転の進行に伴い摺動部材の摺動表面
の潤滑性が低下して摩耗が生じると、その圧縮機は所望
する規定の性能を発揮できなくなる。
ところで、上述し摺動部材の牽粍現象はブレード7とシ
ャフト2に関連するものとして大別される。ブレード7
は、シャフト2の回転に伴い往復運動するが、ブレード
7で分割されたシリンダ4内の2室の圧力差により該ブ
レード7がシリンダ4の貫通孔内面に擦り付けられるな
め、ブレード7、シリンダ4がいずれも摩耗する。また
、ブレード7はスプリング8によりその先端がローラ6
に圧接されているため、ローラ6の外周面も皇粍する。
一方、シャフト2はローラ6を介してスプリング8やシ
リンダ4内の圧力を受け、フレーム3とサブベアリング
5に押付けられて若干湾曲した形状になって高速回転す
るため、シャフトの外周面、フレーム3及びサブベアリ
ング5の内周面も同様に牽粍する。特に、暖房の急速な
立上がり等により能力を一時的に高めるなめに圧縮機を
高速運転する場合には、これらの摺動部材間の摩耗は急
速に進行する。
一方、最近、軽薄短小の時流の中で、小形かつ冷却効率
の優れた圧縮機の開発が進められている。
かかる圧縮機は、従来使用されている商用周波数電源と
共により高い周波数の電源による高速運転を行なえるよ
うに設計されているのが通例である。
しかしながら、前記高速運転される圧縮機は次のような
問題があった。第1の問題点は、形状が小形であるにも
かかわらず大出力を引出さなければならないため、機内
の発熱量が著しく大きくなることである0例えば、従来
の1馬力のコンプレッサで2馬力の出力を得る場合、コ
ンプレッサの放熱面積は同一であるため、機内温度が著
しく高温となる。第2の問題点は、ローラの回転数が従
来に比べて著しく高く、かつ可変であるため、摺動部材
の摩耗条件が苛酷になることである。このため、摺動部
材間の摩耗か増大する。
このようなことから、摺動部材を鉄系金属に代わってセ
ラミックスで形成することが試みられている。かかるセ
ラミックスからなる摺動部材は、ffrt掌耗性、耐薬
品性、耐熱性が優れているものの、次のような問題があ
った。即ち、例えばシャフト2をセラミックスで形成し
た場合、セラミックスは非磁性体であるため、モータの
効率を低下させる。また、ローラをセラミックスで形成
した場合、その熱、膨張係数が相手材である鉄系金属の
数分の1であるため、運転時に両者間のサイドクリアラ
ンスが発生してオイルシール性が低下する。更に、セラ
ミックスは精密加工が困難であるため、摺動部材の生産
性が低下し、しかもそれ自体耐摩耗性が優れているため
に相手材を摩耗するという不都合があった。
上述した問題を解決するために、例えば鉄系金属の基材
にセラミックス層を被覆して耐幸粍性を向上せしめるこ
とが提案されている(特開昭57−32096号、特開
昭58−77192号等)。
しかしながら、これら公報に開示されている部材は耐摩
耗性の支配因子であるセラミックス層の特性について何
等の検討されていない、事実、基材表面にシリコン窒化
物層を被覆したシャフトを用いて圧a機を組立て、該シ
ャフトを高速回転させると、シリコン窒化物層が軟くか
つ靭性が低いため、稼働時間が長くなるに伴ってシリコ
ン窒化物層が摩耗、剥離し、基材表面が露出して凝着中
耳を起こす問題があった。
(発明が解決しようとする課題) 本発明、上記従来の課題を解決するためになされたもの
で、金属基材に対して硬く、高い靭性を有するシリコン
窒化膜を形成することにより長期間に互って優れた耐摩
耗性を有する摺動部材を備えた圧縮機を提供しようとす
るものである。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 本発明は、基材表面にシリコン窒化膜を被覆した摺動部
材を備えた圧縮機において、前記シリコン窒化膜の一部
もしくは全部の組成を原子比にてSi/N<0.75と
したことを特徴とする圧縮機である。
上記摺動部材とは、シャフト、ローラ、ブレード、該ブ
レードが貫通されるシリンダ及びベアリングを意味し、
これらの摺動部材のうち少なくとも1つを基材の摺動表
面に所定の粗さの微細な凹凸を形成し、これ7にセラミ
ックス層を被覆した構造とすればよい。特に、摺動部材
の中でシャフト、ブレードの少なくとも一方を前記構造
とすることが望ましい。
上記基材としては、従来から摺動部材として使用されて
いるものであればいかなるものでもよい。
例えば、ねずみ鋳鉄、焼結金属、鍛造品、各種のステン
レス鋼、SCMなどの鉄系金属、アルミニウム系合金、
ニッケル系合金、クロム系合金等を挙げることができる
。また、これら基材のうち鉄系金属はアルミニウム、ク
ロム、チタン、マンガン、ゲイ素、ボロン、ニッケル等
が含有されていてもよい、なお、前記基材の表面に必要
に応じてめっき、浸炭、窒化、ホウ化、焼入れ、池のセ
ラミックス層の被覆等の表面処理層を形成してら差支え
ない。
上記基材に被覆されるシリコン窒化膜の組成を画定した
理由は、原子比にてSi/Nを0.75以上にすると、
該シリコン窒化膜の硬さ、靭性を高めることができなく
なるからである。より好ましいシリコン窒化膜の組成は
、原子比にて0.68< S i/ N < 0.73
の範囲である。かかるシリコン窒化膜の厚さは、摺動部
材が要求される特性に応じて選定すればよいが、通常、
500人〜30μm、好ましくは2000人〜10μm
の範囲にすることが望ましい。
上記シリコン窒化膜を成膜する手段としては、例えば気
相成長法(CVD法)、スパッタリング法、イオンブレ
ーティング法、溶射法等を採用できるが、特にCVD法
が好適である。CVD法の反応形式には、多種のものが
知られているが、高温で反応させる形式では金属基材の
変形、寸法精度の低下を招くことから、プラズマ励起反
応、光励起反応、レーザ励起反応を利用することが望ま
しい、特に、プラズマCVD法は多種の反応ガスを使用
できるため、利用範囲を広げることが可能なために有用
である。このプラズマCVD装置としては、容量結合型
、誘導結合型のいずれのものも使用できるが、量産性の
観点から、大面積で均一なプラズマを発生できる容量結
合型が好ましい。
また、シリコン窒化膜の成膜に先だって、基材表面をア
ルゴンを用いてスパッタエツチングを施して基材表面に
吸着した成分を除去してもよい、更に、スパッタエツチ
ングと成膜とを同一チャンバ内で連続的に行なうことが
望ましい、この際、スパッタエツチングはアルゴン、キ
セノン、クリプトン等の不活性ガスを503CCH〜2
0SLHの条件で流しながら行ない、N2 、N 83
等を5005CCH〜231M、SiH4を50〜30
08CCHの流量でプラズマCVDを行なうことが望ま
しい。
上記原子比の組成を有するシリコン窒化膜の成膜手段と
しては、次のような方法を採用し得る。
■、容量結合型プラズマCVD装置を用い、このチャン
バ内に配置した筒状の電極の中心に他方の電極として作
用する基材を該電極との距離が50〜200mmとなる
ように吊下し、チャンバ内壁や基材表面をスパッタエツ
チングで清浄化した後、チャンバ内にN2 、NH3と
SiH4とを所定比率で供給し、前記tf!及び基材間
に高周波電力を印加してプラズマを発生させることによ
って原子比にてSi/N<0.75の組成のシリコン窒
化膜を基材表面に成膜する。こうした原子比の組成を有
するシリコン窒化膜が成膜される理由は、成膜条件に比
べて!@と基材との空間が広いため、高周波電力の供給
量を大きくでき、高活性で重合反応が進行することに起
因するものと考えられる。なお、前記成膜時において基
材の温度を300℃以下、好ましくは200〜250℃
の範囲とすることが望ましい。
■0通常のスパッタ蒸着法、プラズマCVD法により基
材表面に原子比にてSi/N≧0.75の組成のシリコ
ン窒化膜を成膜した後、イオン注入装置を用いて該シリ
コン窒化膜に窒素イオンを注入することにより原子比に
てSi/N<0.75の組成のシリコン窒化膜に変換す
る。かかる方法によれば、原子比にてSi/N<0.7
5の組成のシリコン窒化膜を容易に形成できると共に、
表面はど窒素の原子比が高い濃度勾配をもったシリコン
窒化膜を形成できる。なお、前記方法においてスパッタ
蒸着、CVDの成膜機構とイオン注入機能を備えた複合
装置を用いることも可能である。
(作用) 本発明によれば、基材表面に被覆されるシリコン窒化膜
の一部もしくは全部の組成を原子比にてSi/N<0.
75とすることによって、該シリコン窒化膜の硬さを著
しく向上できるため、該シリコン窒化膜による優れた耐
摩耗性を長期間に亙って保持された摺動部材を備えた圧
縮機を得ることができる。
(発明の実施例) 以下、本発明の詳細な説明する。
実施例1〜4 まず、ねずみ鋳鉄を加工して4本のシャフト基材を作製
し、これらシャフト基材表面をトリクレンで脱脂した後
、容量結合型プラズマCVD装!のチャンバ内に配!し
た直径200顛の筒状!極の中心に該電極と100s+
Mれるように吊下した。つづいて、メカニカルブースタ
ーポンプとロータリーポンプによりチャンバ内を10°
’ torr程度まで排気した後、チャンバ内壁及びシ
ャフト基材表面に吸着したガスを除去するために油拡散
ポンプ又はクライオポンプによりチャンバ内を104t
orr〜10→torrまで排気し、更に基材を室温よ
り徐々に上げて300℃とした。ひきつづき、排気系を
メカニカルブースターポンプとロータリーポンプに切−
換え、アルゴンガスを1100OSCCの流量で導入し
ながらチャンバ内の圧力を0.01torrより徐々に
上げて約1 torrに維持した。その後、SiH+ガ
スとNH,ガスを流量比で1 ニアとなるようにチャン
バ内に導入すると共に、13.56 NH2の高周波電
力をチャンバ内に配置した筒状電極と他方の電極として
作用するシャフト基材間に400W印加してプラズマを
発生させ、シャフト基材表面に原子比にてSi/N=0
.69の組成を有する厚さ2μmのシリコン窒化膜を成
膜してシャフトを製造した。
実施例2〜4 容量結合型プラズマCVD装置のチャンバ内に配置され
る筒状電極として直径が小さいものを使用して該t@中
心に吊下されるシャフト基材との距離を実施例1に比べ
て僅かつづ短くした以外、実施例1と同様な操作により
原子比にてSi /N=0.70、Si/N=0.71
及びSi/N=0.72の組成を有する厚さ2μmのシ
リコン窒化膜をシャフト基材表面に夫々成膜して3種の
シャフトを製造した。
比較例1〜3 容量結合型プラズマCVD装!のチャンバ内に配置され
る筒状tf!とじて直径が60闇前後の3種のものを使
用して該tf!中心に吊下されるシャフト基材との距離
を30ia前後とした以外、実施例1と同様な操作によ
り原子比にてSi /N=0.78、Si/N=0.9
0及びSi/N=1.10の組成を有する厚さ2μmの
シリコン窒化膜をシャフト基材表面に夫々成膜して3種
のシャフトを製造した。
しかして、本実施例1〜4及び比較例1〜3のシャフト
の表面に被覆されたシリコン窒化膜について、5gの荷
重下でのビッカース硬さ試験を行なったところ、下記第
1表に示す結果を得た。
第   1   表 上記第1表から明らかなように本実施例1〜4のシャフ
トの表面に被覆されたシリコン窒化膜は、比較例1〜3
のシャフトの表面に被覆されたシリコン窒化膜に比べて
著しく硬さが硬いことがわかる。
また、本実施例1及び比較例1のシャフトについて第3
図に示す耐摩耗性評価装置を用いてそれらシリコン窒化
膜の耐摩耗性を評価した。この装置は、シャフト2をサ
ブベアリング21a 、21bで挟持し、シャフト2を
回転させながらサブベアリング21a 、21bの締付
けによる荷重を変化させ、その際のトルク変化を調べる
ものである。この時のシャフト2の回転数は、290 
rpn 、荷重は22.5KII/3ninの割合で1
35Ayまで上昇させた。こうした試験により得られた
各シャフトの荷重とトルクの関係を第4図に示す、なお
、第4図中のAは実施例1のシャフトの特性線、Bは比
較例1のシャフトの特性線である。この第4図から明ら
かなように比較例1のシャフトでは約300時間の試験
後にトルクが急激に上昇する。これに対し、本実施例1
のシャフトでは約2000時間の試験後においてもトル
ク急激な上昇は認められず、シリコン窒化膜の耐摩耗性
が良好であることが推定される。事実、実施例1及び比
較例1のシャフトを試験後に取出し、摺動表面を観察し
たところ、比較例1のシャフトでは300時間の試験に
よりシリコン窒化膜が摩耗、消滅していたのに対し、本
実施例1のシャフトでは2000時間の試験後でも耐摩
耗評価装置に組込む前と大差なく、表面のシリコン窒化
膜の摩耗、消滅は認められなかった。
更に、本実施例1及び比較例1のシャフトについてカッ
タナイフで傷を付けようとした場合、本実施例1のシャ
フトは比較例1のシャフト比べて傷が付き難い傾向を示
した。
以上の結果から、ねずみ鋳鉄からなるシャフト基材の表
面に原子比にてSi/Nく0.75の組成をもつシリコ
ン窒化膜を被覆することによって摺動面の耐摩耗性が大
幅に向上されたシャフトを得ることができる。
更に、本実施例1〜4のシャフト以外の部材としてフレ
ーム及びシリンダをねずみ鋳鉄、ローラを共晶黒鉛鋳鉄
、ブレードを焼結金属で夫々製作し、前述した第1図及
び第2図に示す圧縮機を組立てて実機テストを行なった
ところ、実施例1〜4のシャフトはその表面のシリコン
窒化膜の磨耗を起こすことなく 10000 rDll
まで良好な回転を行なうことができた。しかも、100
00 rpmで1000時閏シマフトを連続回転した後
、圧mIlを分解してシャフト表面を観察したところ、
表面のシリコン窒化膜の磨耗、焼き付きは全く認められ
なかった。
実施例5 まず、5US303ステンレス鋼を加工してブレード基
材を作製し、この基材の残留応力を取除くための焼きな
まし処理を施した後、トリクレンで脱脂した。つづいて
、このブレード基材を実施例1と同様なプラズマCVD
装置のチャンバの筒状電極の中心に該44極との距離が
25犀となるように吊下した。ひきつづき、チャンバ内
にキセノンガスを導入してチャンバ内の圧力を0.1 
torrとし、200℃で1時間スパッタエツチングし
た後、SiH+とNH3ガスを1 =7の流量比でチャ
ンバ内に導入すると共に、高周波電力を筒状!極とブレ
ード基材間に400W印加してプラズマを発生させ、ブ
レード基材表面に厚さ1μmのシリコン窒化膜を成膜し
な0次いで、このブレード基材をイオン注入装置のチャ
ンバ内に装入した後、チャンバ内を9 x104 to
rrまで真空引きし、加速電圧100keVで窒素イオ
ンをシリコン窒化膜に180分間注入してブレードを製
造した。
比較例4 前記実施例5においてプラズマCVD装置でステンレス
製のブレード基材表面にシリコン窒1ヒ膜を成膜したそ
のものをブレードとした。
しかして、本実施例5及び比較例4のブレードについて
、それら表面のシリコン窒化膜から内部の基材方向の亙
る構成元素の分布状態をオージェ;子分光性にて分析し
たところ、夫々第5図、第6図に示す特性図が得られた
。この第5図から゛明らかなように本実施例5のブレー
ドでは表面層はど窒素濃度が高く膜の深い側はど窒素濃
度が減少した窒素濃度の分布を有することがわかる。具
体的には、表面のSi/Nは0,64で膜の深い側はど
窒素濃度が減少し、Si 77N<0.75からなるシ
リコン窒化膜が膜表面に約0.2μm存在していた。
一方、第6図から明らかなように比較例4のブレードは
表面のシリコン窒化膜が原子比にて81/′Nが深さ方
向に変化しておらず、同S i / Nが0.77の一
定の組成を有するものであることがわかる。
また、本実施例5及び比較例3のブレード以外の部材と
してシャフト、フレーム及びシリンダをねずみ鋳鉄、ロ
ーラを共晶黒鉛鋳鉄で夫々製作し、前述した第1図及び
第2図に示す圧amを組立てて実機テストを行なった。
その結果、比較例4のブレードを組込んだ圧縮機におい
てはブレード表面のシリコン窒1ヒ膜の一部が摩耗、消
滅して高速回転での安定性が低く、起動トルクが上昇し
た。
これに対し、本実施例5のブレードを組込んだ圧縮機に
おいては表面のシリコン窒化膜の鷹粍、消滅は全くなく
、高速で安定した回転を行なうことができた。
[発明の効果] 以上詳述した如く、本発明によれば以下に列挙する優れ
た効果を有し、小型で大出力を取出すことが可能で、長
期間に亙って信頼性の高い作動を行なうことができる圧
縮機を提供できる。
■、摺動部材表面に被覆されたシリコン窒化膜の硬さを
高くでき、耐摩耗性を長期間に互って発揮できるため、
圧mmを高速運転することが可能となり、しかも高寿命
化も達成できる。
■、前記シリコン窒化膜の硬さを大きくでき、それ自体
の厚さを薄くできるため、基材として磁性金属を用いた
場合、はとんど非磁性化することなくモータ効率の低下
を防止できる。また、同様な理由によりシリコン窒化膜
と金属基材との熱膨張係数の差に基づく問題も解消でき
、高温での使用によるサイドクリアランスの発生を抑制
できる。
■、ブレード等の摺動部材の表面を堅く、靭性の高いシ
リコン窒化膜で被覆できるため、これら摺動部材と接触
するシャフトを耐摩耗性が劣るが、剛性の高い材料で形
成できるため、圧縮機の性能向上を達成できる。即ち、
圧縮機のように片持ち支持構造の機器においては圧縮機
の組立時にモータのロータ・ステータ間に働く電磁力で
シャフトに曲げ応力が働くが、シャフトを剛性に富む材
料で形成することによってベアリングが受ける余分な力
を吸収でき、モータの起動トルクを小さくでき、既述の
如く圧縮機の性能向上に寄与する。
【図面の簡単な説明】
第1図は一般的なロータリーコンプレッサ(圧縮機)を
示す部分切欠した正面図、第2図は第1図のロータリー
コンプレッサの横断面図、第3図は実施例で使用した耐
摩耗性評価装置を示す平面図、第4図は第3図の装置で
求めた本実施例1及び比較例1のシャフトにおける試験
時間とトルクとの関係を示す特性図、第5図は実施例5
のブレより深さ方向の構成元素の分布状態を示す特性図
である。 1・・・ケーシング、2・・・シャフト、3・・・フレ
ーム、4・・・シリンダ、6・・・ローラ、7・・・ブ
レード、14・・・冷凍機油、21a 、21b・・・
サブベアリング。 出願人代理人 弁理士 鈴江武彦 ε1゛S1図 第3図 肋間 (h「)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1.  基材表面にシリコン窒化膜を被覆した摺動部材を備え
    た圧縮機において、前記シリコン窒化膜の一部もしくは
    全部の組成を原子比にてSi/N<0.75としたこと
    を特徴とする圧縮機。
JP5406788A 1988-03-08 1988-03-08 圧縮機 Pending JPH01227895A (ja)

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