JP4670751B2 - 摺動部材 - Google Patents

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Description

本発明は、各種装置の摺動部に使用される摺動特性に優れた摺動部材に関する。
各種装置の摺動部に使用される摺動部材は、一般に、金属製の基材と、その摺動面側に形成された摺動層と、を備える。高速、高面圧の摺動条件で使用されるとともに使用条件によっては潤滑油がないドライ状態となる摺動部材では、高い摺動性と耐摩耗性が必要となる。耐摩耗性に優れる摺動層として、チタンの窒化物膜や炭化物膜、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)と呼ばれる非晶質炭素からなるDLC膜、などの硬質膜が用いられる。ところが、これらの硬質膜を単独で摺動層として用いると、耐摩耗性に優れる反面、低摩擦性などの摺動性が十分ではない。
そこで、特許文献1では、窒化チタンからなる硬質セラミック膜の上にチタンと二硫化モリブデンとを含む固体潤滑皮膜を形成した、固体潤滑性を有する耐摩耗性硬質皮膜が開示されている。しかし、特許文献1では、硬質セラミック膜と固体潤滑皮膜とが、それぞれ異なる元素を含む膜であり、さらに、それぞれを異なる成膜方法で形成しているため、複数の工程が必要となる。
また、特許文献2、特許文献3には、基材の表面に形成され、表面側の硬度が基材側よりも低い非晶質炭素膜(DLC膜)が開示されている。硬度の異なるDLC膜は、基板に印加するバイアス電圧を調整するなどして成膜条件を変更することにより容易に成膜できる。しかし、DLC膜は必ずしも十分な摺動性を示さず、摺動層としてDLC膜を形成した摺動部材は、その用途によっては摺動性が不十分な場合がある。
特開2000−1768号公報 特開平11−92935号公報 特開2004−256912号公報
本発明は、上記問題点に鑑み、摺動性と耐摩耗性とを両立する新規の構成をもつ摺動層を備える摺動部材を提供することを目的とする。
本発明の摺動部は、基材と、該基材の表面の少なくとも一部に形成され相手材と摺接する摺動層と、を備える摺動部材であって、前記摺動層は、
素(C)と、二硫化モリブデン(MoS)および/または二硫化タングステン(WS)と、チタン(Ti)および/またはクロム(Cr)と、からなり、前記基材の表面に形成され全体を100at%としたときに5〜20at%のチタン(Ti)および/またはクロム(Cr)を含む第一摺動層と、
第一摺動層に積層され、炭素(C)と、二硫化モリブデン(MoS )および/または二硫化タングステン(WS )と、チタン(Ti)および/またはクロム(Cr)と、からなり、前記Tiおよび/またはCrは、該第一摺動層が最も高濃度となるように厚さ方向に濃度が傾斜した第二摺動層と、
らなることを特徴とする。
ここで、第二摺動層において「第一摺動層が最も高濃度となるように厚さ方向に濃度が傾斜した」とは、濃度が、第一摺動層側から第二摺動層の表面側(摺動面側)へ行くに従って、最も高濃度から最も低濃度へと変化していることを示す。
なお、Moおよび/またはWは、Sとともに硫化物として摺動層に存在するが、本明細書において、Tiおよび/またはCrの含有量、また、炭素の含有量[at%]は、硫化物としてではなく、Mo原子、W原子、S原子の各原子として算出された値である。
前記第一摺動層の硬さをH1、前記第二摺動層の硬さをH2、前記相手材の硬さをHmとしたときに、H1>Hm>H2であるのが好ましい。
また、前記摺動層は、スパッタリング法、さらには、アンバランスドマグネトロンスパッタリング法により成膜された蒸着膜であるのが望ましい。この際、前記摺動層は、前記基材に対して−70〜−120Vのバイアス電圧を印加して成膜された蒸着膜であるとよい。
本発明の摺動部材は、炭素(C)と、二硫化モリブデン(MoS)および/または二硫化タングステン(WS)と、チタン(Ti)および/またはクロム(Cr)と、からなる摺動層を備える。そして、摺動層は、Tiおよび/またはCrの分布状態の異なる2つの部位からなる。
摺動層は、Tiおよび/またはCrを5〜20at%含有する第一摺動層と、Tiおよび/またはCrの濃度が第一摺動層で最も高濃度となるように厚さ方向に傾斜する第二摺動層と、からなる。すなわち、摺動層に含まれるTiおよび/またはCrの濃度が、相手材と摺接する摺動面側で低くなっている。Tiおよび/またはCrの含有量が少ない摺動層の表層部は摩耗しやすく、後に詳説するように、相手材と摺接する際に摺動面が摩耗することにより摺動面が平滑になる(初期なじみ性)。その結果、本発明の摺動部材は、優れた摺動性を示す。また、基材の表面に形成される第一摺動層は、Tiおよび/またはCrを5〜20at%含有する硬質な層であるため、摺動の際の耐摩耗性が確保される。
すなわち、本発明の摺動部材は、Tiおよび/またはCrの濃度が傾斜する第二摺動層の存在により、優れた初期なじみ性を示し摺動性に優れる。また、第一摺動層は、Tiおよび/またはCrを5〜20at%含有する硬質な層であるため、摺動の際の耐摩耗性が確保される。
この際、第一摺動層の硬さ(H1)、第二摺動層の硬さ(H2)および相手材の硬さ(Hm)が、H1>Hm>H2の関係であれば、本発明の摺動部材は、第二摺動層が相手材に対して優れた初期なじみ性を示すとともに相手攻撃性が低減され、また、第一摺動層が相手材よりも硬質であるため耐摩耗性にも優れる。
基材に対してバイアス電圧を印加して第一摺動層および第二摺動層を成膜することで、得られる摺動層がイオンアシスト効果により緻密化され、摺動層がさらに硬質となる。すなわち、摺動層に含まれるTiおよび/またはCrの濃度とともに摺動層の成膜の際のバイアス電圧を調節することで、所望の硬さをもつ摺動層が得られる。
以下に、本発明の摺動部材を実施するための最良の形態を説明する。
本発明の摺動部材は、基材と、基材の表面の少なくとも一部に形成され相手材と摺接する摺動層と、を備える。基材は、その材質や形状に特に限定はないが、金属製であるのが好ましい。また、相手材の材質や形状にも特に限定はないが、金属製であるのが好ましい。基材および相手材は、たとえば、鉄や鋼などの鉄系材料、アルミニウムやMg、Cu、Zn、Si、Mn等を含むアルミニウム合金、銅やZn、Al、Sn、Mn等を含む銅合金などが好ましい。基材が鉄系材料からなれば、浸炭や窒化、高周波焼入れなどを施すことにより、少なくとも基材の表層部を硬質化させてもよい。基材を後述の第一摺動層と同程度の硬さとすることにより、基材と第一摺動層との密着性が向上する。
基材は、特に、圧縮機の摺動部品であるのが好ましい。すなわち、本発明の摺動部材は、圧縮機の摺動部材として用いることができる。たとえば、摺動部材は、斜板式圧縮機の斜板に用いることができる。この場合、摺接する相手材は、圧縮機の摺動部品であるシューである。斜板式圧縮機の斜板とシューとは、運転初期に潤滑油がないドライ状態で相互に摺動する場合がある。このような非常に厳しいドライ状態で摺動する場合であっても、焼き付きや摩耗などを起こさないことが望まれる。そこで、初期なじみ性に優れ摺動性と耐摩耗性とに優れる本発明の摺動部材を斜板式圧縮機の斜板やシュー等として用いることで、斜板式圧縮機に要求される条件を十分に満たすことができる。
すなわち、本発明の摺動部材は、主として吸入室、吐出室およびシリンダボアをもつハウジングと、ハウジングに回転可能に支承された駆動軸と、駆動軸と同期回転可能な斜板と、斜板にシューを介して係留され斜板の傾斜角に応じてシリンダボア内を往復動して圧縮室を形成するピストンと、を備える圧縮機において、斜板の他、駆動軸を支持するすべり軸受、ピストン等として用いることができる。また、圧縮機の駆動軸に一体的に軸支されると共に駆動軸を圧縮機のハウジングに回転可能に枢支され駆動軸と同期回転することで圧縮室と吸入室との間のガス通路を開閉可能とするロータリバルブとして用いることもできる。
摺動層は、炭素(C)と、二硫化モリブデン(MoS)および/または二硫化タングステン(WS)と、チタン(Ti)および/またはクロム(Cr)と、からなる。炭素は、摺動層において非晶質炭素として存在し、非晶質炭素は優れた耐焼付き性を示す。MoSおよび/またはWS(以下「硫化物」と略記)は、固体潤滑材として知られており、低摩擦係数を示す。また、Tiおよび/またはCrは、摺動層において硫化物と共存することで、摩擦係数を低減するため、優れた摺動性を示す。したがって、炭素と、硫化物と、Tiおよび/またはCrと、からなる摺動層を備える摺動部材は、優れた摺動性を有する。本発明の摺動部材では、Cと硫化物とTiおよび/またはCrとからなる摺動層を以下に詳説する構成とすることで、摺動層が本来もつ上記の特性を低下させることなく、さらなる摺動性(初期なじみ性)と耐摩耗性とが付与される。
摺動層は、基材の表面に形成される第一摺動層と、第一摺動層に積層される第二摺動層と、からなる。
第一摺動層は、第一摺動層全体(すなわち、第一摺動層を構成する各原子の合計)を100at%としたときに5〜20at%のチタン(Ti)および/またはクロム(Cr)を含む。摺動層においては、Tiおよび/またはCrの存在により硫化物クラスターの動きが抑制されるため、摺動層の硬度が向上する。Tiおよび/またはCrの含有量が5at%未満では、摺動層の耐摩耗性が十分に確保される程の硬度の向上効果が発揮されない。また、Tiおよび/またはCrの含有量が20at%を超えると、TiやCrは相手材との凝着の要因となり、摺動性に悪影響を及ぼす。さらに好ましいTiおよび/またはCrの含有量は、第一摺動層全体を100at%としたとき5〜10at%である。
また、第一摺動層の厚さに特に限定はないが、1〜3μmであるのが好ましい。第一摺動層の膜厚が上記範囲であれば、十分な耐摩耗性を有する。
第二摺動層は、第一摺動層に積層され第一摺動層が最も高濃度となるように厚さ方向に濃度が傾斜したTiおよび/またはCrを含む。本発明の摺動部材では、第二摺動層を備えることにより、「初期なじみ性」をもたせた。「初期なじみ性」は、摺動開始後に相手材と摺接する際に摺動面が摩耗して平滑になることにより、摺動性が向上する性質である。第二摺動層では、第一摺動層が最も高濃度となるように厚さ方向にTiおよび/またはCrの濃度が傾斜しており、第一摺動層よりも摩耗しやすい。硬質な第一摺動層の上に摩耗しやすい第二摺動層が存在することにより、初期なじみ性が発現する。このとき、第二摺動層は、摺動後の摺動面は、相手材の材質や表面粗さにもよるが、算術平均粗さで0.3μmRa以下にまで平滑化されるとよい。
上述のように、第二摺動層は、初期なじみ性の発現により摩耗するが、その下には硬質で耐摩耗性に優れる第一摺動層が形成されている。そのため、摺動層全体としての摩耗量は低減される。また、初期なじみ性の発現により、摺動面は平滑になるため、第一摺動層が硬質であっても相手攻撃性が低減される。すなわち、本発明の摺動部材は、初期なじみ性に起因する摺動性と耐摩耗性とを両立する。
また、第二摺動層の厚さに特に限定はないが、第一摺動層の表面全体が覆われるのが好ましい。ただし、第一摺動層の表面粗さは基材の表面粗さに影響される。そのため、第一摺動層の表面全体を覆うためには、第二摺動層の厚さは、基材の表面の算術平均粗さをR[μm]としたときに、R[μm]以上2R[μm]以下にするとよい。すなわち、基材の表面粗さ(算術平均粗さ)が0.5μmRaであれば、第一摺動層の表面粗さも0.5μmRa程度となり、第二摺動層の膜厚は0.5μm以上1μm以下であるのが好ましい。第二摺動層の膜厚が上記範囲にあれば、第一摺動層の表面が摺動面に露出することなく第二摺動層に覆われ、相手攻撃性が低減される。なお、第二摺動層は、その形成時間や製造コスト等を考慮すれば、1μm以下の膜厚であるのが好ましい。そのため、基材の表面粗さは算術平均粗さで0.5μmRa以下さらには0.2〜0.4μmRaが好ましい。算術平均粗さRaの算出方法は、JIS B 0601−1994に規定された方法に従う。
第二摺動層のTiおよび/またはCrの含有量は、第一摺動層が最も高濃度となるように厚さ方向に濃度が傾斜すればよい。特に、Tiおよび/またはCrの濃度を連続的に傾斜させることで、第二摺動層にもある程度の硬さが付与され、相手材との摺動中に優れた耐摩耗性を示す。このとき、濃度勾配に特に限定はない。ただし、摺動層においては、Tiおよび/またはCrの含有量が多くなるにつれて摺動層の硬さが硬くなる傾向にある。そのため、第二摺動層のTiおよび/またはCrの濃度勾配、さらには、第一摺動層のTiおよび/またはCrの含有量は、第一摺動層の硬さをH1、第二摺動層の硬さをH2、相手材の硬さをHmとしたときに、H1>Hm>H2となるように調整するとよい。具体的には、本発明の摺動部材が斜板式圧縮機の斜板である場合には、相手材であるシューの硬さHmが5GPa以上であるため、Hmの値に合わせてTiおよび/またはCrの濃度を調整するとよい。ここで、硬さの値は、ナノインデンターを用いた試験(ナノインデンテーション法)による測定値を採用する。ナノインデンテーション法によれば、下地の影響を受けずに摺動層の表面の硬さを測定することができる。なお、摺動層の硬さは、後に詳説する摺動層の形成条件を調整することにより、さらに硬さを増すことができる。たとえば、H1が10GPa以上である摺動層は、基材にバイアス電圧を印加しながらのスパッタリング法により摺動層を成膜することで得られる(後述)。
第一摺動層および第二摺動層は、炭素(C)、ならびに、二硫化モリブデン(MoS)および/または二硫化タングステン(WS)の合計(すなわち、摺動層に含まれるC原子、S原子、Mo原子および/またはW原子、の合計)を100at%としたときに、炭素(C)を20〜80at%含むのが好ましい。炭素量が20at%以上であれば、優れた耐焼付き性を示すが、炭素量が80at%を超えると、硫化物のもつ低摩擦の効果が低減されるため好ましくない。さらに好ましい炭素量は、50〜80at%である。
さらに、本発明の摺動部材は、第一摺動層の下にチタン(Ti)またはクロム(Cr)からなる中間層が形成されてもよい。基材の表面にTiからなる中間層またはCrからなる中間層を形成することにより、基材と摺動層との密着性が向上する。また、中間層を構成するTiまたはCrは、摺動層にも含まれる元素であるため、中間層と摺動層とを同一の装置を用いて形成することも可能である。なお、中間層の膜厚に特に限定はないが、0.05〜1.0μmであるとよい。
本発明の摺動部材は、基材の表面に摺動層を成膜することで製造することができる。成膜方法としては、炭素(C)と、二硫化モリブデン(MoS)および/または二硫化タングステン(WS)と、チタン(Ti)および/またはクロム(Cr)と、からなる摺動層を形成できるのであれば各種蒸着法を用いることができる。たとえば、摺動層はスパッタリング法により成膜された蒸着膜であるとよい。以下に、本発明の摺動部材の製造方法の一例を図1を用いて説明する。なお、図1は、本発明の摺動部材の製造に使用されるスパッタリング装置の一例であって、装置の主要部を示す説明図である。
本発明の摺動部材は、成膜炉(図示せず)と、複数のターゲット11〜14を成膜炉内に固定するターゲット固定手段10と、基材を保持する基材保持手段20と、各ターゲット11〜14を放電させる電源装置と、を具備するスパッタリング装置を用いて、基材の表面に摺動層を成膜することで製造される。すなわち、本装置は、成膜炉に配置され、主として高電圧を印加したターゲットからなる陰極および基材を保持する陽極で構成される一般的なスパッタリング装置と基本的な構成は同様である。
成膜炉は、一般に各種成膜装置に用いられる成膜炉であれば、形状や材質に特に限定はない。たとえば、成膜炉が円筒形であれば複数のターゲットをリング状に配列できる。成膜炉には、成膜炉内を排気できる真空系や処理ガスを供給するガス供給手段が配設される。真空系は、ロータリーポンプ等を有し、配管により成膜炉と連通する。また、ガス供給手段は、ノズル等により成膜炉内に処理ガスを導入する。
ターゲット固定手段10は、チタン(Ti)および/またはクロム(Cr)からなる金属ターゲットと、モリブデン(Mo)および/またはタングステン(W)を含む硫化物ターゲットと、炭素ターゲットと、を成膜炉内に固定する。ターゲットは、それぞれのターゲットを複数個用いてもよい。たとえば、炭素ターゲットを2つ以上用いてもよいし、Ti、Cr、MoSおよびWSに関しては、それぞれ異なるターゲットを準備してもよい。図1では、炭素ターゲット11、硫化物ターゲット12および14、金属ターゲット13、の4つとした。
ターゲット11〜14は、成膜炉内にリング状に配列されるとよい。この際、隣接するターゲットが等間隔となるように配列されるとよい。ターゲット11〜14は、その全ての放電面が中心部(リングの内側)を向くように固定されるとよい。ターゲット11〜14は、それぞれマグネトロン16〜19に載置される。ターゲット11〜14の裏面へのマグネトロン16〜19の設置により、各ターゲットの表面(放電面)に平行な磁界が発生するため、各ターゲットが放電する際のプラズマのイオン化が促進される(マグネトロンスパッタリング法)。この際、各マグネトロンが互いに異なる極性である内側極と外側極を有し、外側極が互いに異なる極性となるようにマグネトロン16〜19がリング状に配置されると、マグネトロンの磁力線は連続的なバリヤーを形成する(図1の点線参照)ため、拡散するプラズマが捕捉され、緻密で密着性の高い被膜を形成することができる(クローズドフィールドアンバランストマグネトロンスパッタリング(CFUBMS)法)。なお、図1は、リング状に配列されたターゲットを軸方向に見た図である。
また、基材に電場を印加する電場手段(図示せず)を有してもよい。基材に対してバイアス電圧を印加して摺動層を成膜することで、成膜中の膜表面に対するイオンの衝突速度が上昇し、その結果、摺動層がさらに緻密化されて硬くなる。本発明の摺動部材において、バイアス電圧は、−120V以下さらには−70〜−120V、−70〜−90Vであるのが好ましく、−70V以上のバイアス電圧であれば、電場を印加しないで成膜した場合の1.5倍以上の硬さの摺動層が得られる。−120Vを超える高電圧では、成膜速度が遅くなり、また、基材によっては基材と摺動層との密着性が低下することがあるため、好ましくない。バイアス電圧を印加して成膜された硬質な摺動層をもつ本発明の摺動部材は、厳しい条件の下で使用される圧縮機の摺動部に好適に用いることができる。
基材保持手段20は、ターゲット固定手段10の内側で基材を保持する。この際、基材を自転および/またはターゲット固定手段の中央部に対して公転させると、基材の表面にC、Tiおよび/またはCr、Moおよび/またはW、Sが均一に分布した状態で成膜されるため望ましい。
成膜の際には、はじめに、前処理等を施した基材を成膜炉内に配置する。次に、成膜炉を5×10−3〜5×10−4Pa程度まで排気し、その後、アルゴンガス等の希ガスを導入する。電源装置により、たとえばマイナスの電圧をターゲット固定手段10(ターゲット11〜14)に印加することにより、ターゲット11〜14をプラズマ放電させる。プラズマ放電で発生した希ガスイオンは、電界で加速され、希ガスイオンの衝突でターゲット表面の原子や分子がはじき出される(スパッタリング)。この原子や分子が基材(たとえば、アース)に堆積することにより、基材に摺動層が成膜される。
摺動層の組成は、ターゲットの種類やターゲットに印加する電力などによって決定される。たとえば、硫化物ターゲットとしてMoSからなるターゲットを複数個用いて膜中のMoS含有量を増加させてもよいし、そのうちの1つをWSターゲットに変更してもよい。また、第二摺動層は、スパッタ電力を変化させて成膜することで、Tiおよび/またはCrの濃度を傾斜させることができる。具体的には、第一摺動層の成膜終了後、金属ターゲットに印加する電力を連続的に低下させることにより、第二摺動層のTiおよび/またはCrの濃度を連続的に傾斜させることができる。はじめに、各ターゲットに一定の電力を加えて第一摺動層を成膜し、第一摺動層の成膜終了後、金属ターゲットに印加する電力を連続的に低下させ、第二摺動層の成膜終了と同時に金属ターゲットに印加する電力を0Vとなるように調節することで、最表面でのTiおよび/またはCrの含有量が0%である摺動層が得られる。なお、第二摺動層の成膜終了時に金属ターゲットに印加される電力は、第二摺動層の硬さに応じて選択すればよい。
以上、本発明の摺動部材の実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲において、当業者が行い得る変更、改良等を施した種々の形態にて実施することができる。
以下に、本発明の摺動部材の実施例を比較例とともに、表1および図1〜図9を用いて説明する。
基材としてφ98mm×6mmの圧縮機用斜板(鋳鉄(FCD600、表面粗さ:0.3〜0.4μmRa)を準備した。以下の手順により、CFUBMS法により斜板の表面に摺動層を成膜した。
なお、CFUBMS装置には、Teer Coatings Limited 社製UDP550/4を用いた。装置の概要を図1を用いて説明する。本装置は、図示しないチャンバー内に、1個の黒鉛ターゲット11と、黒鉛ターゲット11と対向する1個のチタン(Ti)ターゲット13と、互いに対向する2個の二硫化モリブデン(MoS)ターゲット12、14を有する。4個のターゲットは、ターゲット固定手段10により、それらの放電面が全て内側を向くように、リング状に配列されている。4個のターゲットは、黒鉛ターゲット11、MoSターゲット12、Tiターゲット13、MoSターゲット14、の順に、マグネトロン16〜19に載置された状態でターゲット固定手段10に固定されている。マグネトロン16〜19は、隣接するマグネトロンが異なる極性を有するため、閉鎖磁界(図1の点線参照)を形成する。また、ターゲット11〜14は、図示しない電源装置により、それぞれ独立に作動させて放電させることができる。もちろん、同時に放電させることも可能である。斜板は、基材保持手段20により、装置の中央部に保持される。
[実施例1]
上記のCFUBMS装置を用い、以下の手順で、斜板の表面に摺動層(第一摺動層および第二摺動層)を成膜し、斜板Aを作製した。
成膜装置のチャンバー内に斜板30を載置した。斜板30は、その被成膜面がターゲット11〜14の放電面に対して垂直となるように基材保持手段20に固定した。その後、成膜炉内を到達真空度1×10−3Paまで排気した。つぎに、チャンバー内にアルゴンガスを供給し、成膜前の前処理としてイオンボンバード処理を行い、基材の表面をエッチングした。イオンボンバード処理の後、チャンバー内の真空度を0.5Paに調整した。そして、Tiターゲット13のみをグロー放電させ、0.1μmのTi膜(中間層)を成膜した。
次に、斜板に対して−70Vのバイアス電圧を印加した状態で、全てのターゲットをグロー放電させ、斜板30の表面に摺動層を成膜した。この際、基材保持手段20を駆動し、斜板30を4rpmで矢印X方向に、12.8rpmで矢印Y方向に自・公転させた。ターゲットに供給される電力は、膜組成が、C:65at%、Mo:10at%、S:20at%、Ti:5at%(C、Mo、Sの合計を100at%としたときC:68.4at%)となるような値に調節し、印加電力一定のもと、膜厚2.5μmの摺動層(第一摺動層)を成膜した。第一摺動層が所望の膜厚に達した後、引き続き、Tiターゲット13に供給される電力を連続的に0Vまで低下させた。こうして、第一摺動層の上に0.5μmの第二摺動層を成膜した。
なお、上記の成膜によれば、MoSターゲットとTiターゲットとが隣接して固定されており、成膜中に斜板が自・公転することで、MoSを構成する各原子とTi原子とが隣接して斜板の表面に堆積する。このとき、成膜中のエネルギー(たとえば基材温度の上昇)によりTi原子がMoSへと容易に拡散する。その結果、MoSとTi原子とが複合化する。したがって、摺動層は、MoSとTi原子とが拡散により複合化し、また、基材が自・公転することで、各原子が微視的に均一分散した複合膜となる。
得られた斜板Aの断面図を図2に模式的に示す。なお、図2は、斜板Aの断面図(左図)と、摺動層の厚さ方向の位置に対するTiの含有量を示すグラフ(右図)である。斜板Aは、基材である斜板30の表面に形成された中間層であるTi膜310と、Ti膜310の上に形成された摺動層31と、をもつ。摺動層31は、Ti膜310の上に成膜された第一摺動層311と、第一摺動層311の上に成膜された第二摺動層312と、からなり、摺動層31において、Tiの含有量は、厚さ方向に対して右のグラフに示すような傾向で変化する。
[比較例1]
比較例として、斜板の表面に実施例1と同様の手順で第一摺動層のみを成膜し、斜板aを作製した。
[比較例2]
比較例として、斜板の表面にバイアス電圧を印加しない(0V)ほかは実施例1と同様の手順で第一摺動層のみを成膜し、斜板aを作製した。
[摺動性の評価]
以下の手順で摺動試験を行い、上記の斜板Aおよび斜板a、aの摺動性を評価した。試験装置を図3に示す。図3に示すように、回転軸32が同軸的に固定された斜板30を、台座部36に固定されたシュー35の上面で軸回りに回転させて、摺動層31の表面31pとシュー35の上面35pとを摺接させた。シュー35はアルミニウム合金からなり、その上面35pにNi−Pめっき(厚さ:60μm)を施して用いた。
油槽Tに冷凍機油Oを満たし、オイル潤滑試験を行った。オイル潤滑試験では、滑り速度33m/sとし、試験開始から420秒までの間に荷重を3000Nまで増加させ、2400秒まで一定に保った。試験中のトルクの変化を図4〜図6に示す。
また、試験前後の斜板の表面形状を測定した。表面形状は、東京精密製サーフコム1400Aを用い、摺動面に対し各斜板の半径方向に沿って測定を行った。測定結果を図7〜図10にそれぞれ示す。図7は摺動前の斜板Aの表面形状、図8〜図10は摺動後の各斜板の表面形状である。なお、図7〜図10において、縦方向とは摺動層の厚さ方向(摺動面に垂直な方向)、横方向とは摺動面と平行な方向、をそれぞれ示す。また、試験前後の斜板およびシューの表面形状の測定結果より、摩耗量を算出した。結果を表1に示す。摩耗量は、試験前後の表面形状を同じ位置で比較することで得られ、表1の摩耗量は、最も大きく摩耗した位置での摩耗量(最大摩耗量)である。
なお、摺動試験前の斜板の表面形状として、図7に斜板Aの表面形状を示すが、摺動試験前の斜板A、斜板aおよび斜板aの表面形状に大きな差はなかった。
[硬さ測定]
上記の斜板Aおよび斜板a、aの摺動層の表面の硬さを測定した。摺動層の硬さは、ナノインデンターを用いたナノインデンテーション法により測定した。ナノインデンターには、原子間力顕微鏡(SHIMADZU社製 SPM9500J2)に取り付けたHYSITORON社製Toribo Scopeを用いた。なお、摺動性の評価において用いたシューについても、硬さを測定した。シューの摺動面の硬さは、9.4GPaであった。
Figure 0004670751
斜板Aおよび斜板aは、試験終了(2400秒)まで焼付きが生じなかった(図4および図5)。斜板Aは、摺動面側でTiの含有量が少ない第二摺動層をもつが、斜板Aと斜板aとで耐焼付き性に大きな差は生じなかった。そして、斜板Aは、摺動層(第二摺動層)の硬さが7.0GPaでシュー(9.4GPa)よりも硬さが低いため、初期なじみ性に優れる。一方、バイアス電圧を印加せずに成膜した摺動層をもつ斜板aは、摺動層の硬さが6.1GPaと低いため、上記の試験条件では摺動層が大きく摩耗し、試験中に焼付きに至った。
また、斜板aは、摺動層の硬さが9.9GPaであったため、相手攻撃性が高く、シューを摩耗させるとともに、摺動層も摩耗された。一方、斜板Aでは、硬さが低い第二摺動層が摩耗して摺動面が平滑化される(初期なじみ性)ため、シューの摩耗が低減された。また、第一摺動層が硬質なため、摺動層の摩耗は初期にじみ性に起因する第二摺動層の摩耗に留まり、斜板の摩耗も低減された。すなわち、斜板Aは、初期なじみ性に優れるとともに摩耗が低減され、摺動性と耐摩耗性とを両立する摺動部材であった。
本発明の摺動部材の製造に使用されるスパッタリング装置の一例であって、装置の主要部を示す説明図である。 実施例1の斜板Aを模式的に示す断面図(左図)と、摺動層の厚さ方向の位置に対するTiの含有量の変化の傾向を示すグラフ(右図)である。 摺動試験に用いる試験装置を模式的に示す断面図である。 摺動試験の結果を示すグラフであって、試験時間に対する斜板Aに加えられた荷重(目標荷重)および斜板Aのトルクの変動を示すグラフである。 摺動試験の結果を示すグラフであって、試験時間に対する斜板Aに加えられた荷重(目標荷重)および斜板aのトルクの変動を示すグラフである。 摺動試験の結果を示すグラフであって、試験時間に対する斜板Aに加えられた荷重(目標荷重)および斜板aのトルクの変動を示すグラフである。 摺動試験前の斜板Aの表面形状を示すグラフである。 摺動試験後の斜板Aの表面形状を示すグラフである。 摺動試験後の斜板aの表面形状を示すグラフである。 摺動試験後の斜板aの表面形状を示すグラフである。
符号の説明
30:斜板(基材)
31:摺動層
310:Ti膜(中間層) 311:第一摺動層 312:第二摺動層

Claims (13)

  1. 基材と、該基材の表面の少なくとも一部に形成され相手材と摺接する摺動層と、を備える摺動部材であって、前記摺動層は、
    素(C)と、二硫化モリブデン(MoS)および/または二硫化タングステン(WS)と、チタン(Ti)および/またはクロム(Cr)と、からなり、前記基材の表面に形成され全体を100at%としたときに5〜20at%のチタン(Ti)および/またはクロム(Cr)を含む第一摺動層と、
    第一摺動層に積層され、炭素(C)と、二硫化モリブデン(MoS )および/または二硫化タングステン(WS )と、チタン(Ti)および/またはクロム(Cr)と、からなり、前記Tiおよび/またはCrは、該第一摺動層が最も高濃度となるように厚さ方向に濃度が傾斜した第二摺動層と、
    らなることを特徴とする摺動部材。
  2. 前記第一摺動層および前記第二摺動層は、炭素(C)、ならびに、二硫化モリブデン(MoS)および/または二硫化タングステン(WS)の合計を100at%としたときに、炭素(C)を20〜80at%含む請求項1記載の摺動部材。
  3. 前記第一摺動層の硬さをH1、前記第二摺動層の硬さをH2、前記相手材の硬さをHmとしたときに、H1>Hm>H2である請求項1記載の摺動部材。
  4. 前記第一摺動層の厚さは、1〜3μmである請求項1記載の摺動部材。
  5. 前記第二摺動層の厚さは、前記基材の表面の算術平均粗さをRμmとしたときに、Rμm以上2Rμm以下である請求項1記載の摺動部材。
  6. 前記基材の表面の算術平均粗さは、0.5μm以下である請求項1記載の摺動部材。
  7. 前記第一摺動層の下には、チタン(Ti)またはクロム(Cr)からなる中間層をもつ請求項1記載の摺動部材。
  8. 前記摺動層は、スパッタリング法により成膜された蒸着膜である請求項1記載の摺動部材。
  9. 前記摺動層は、クローズドフィールドアンバランスドマグネトロンスパッタリング法により成膜された蒸着膜である請求項8記載の摺動部材。
  10. 前記摺動層は、前記基材に対して−70〜−120Vのバイアス電圧を印加して成膜された蒸着膜である請求項8または9記載の摺動部材。
  11. 前記基材は、圧縮機の摺動部品である請求項10記載の摺動部材。
  12. 前記基材は斜板式圧縮機の斜板、前記相手材はシューである請求項11記載の摺動部材。
  13. 前記第二摺動層は、スパッタ電力を漸次変化させて成膜されTiおよび/またはCrの濃度が連続的に傾斜する蒸着膜である請求項8または9記載の摺動部材。
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