JP3408366B2 - 圧縮機用摺動部材 - Google Patents

圧縮機用摺動部材

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JP3408366B2
JP3408366B2 JP25159595A JP25159595A JP3408366B2 JP 3408366 B2 JP3408366 B2 JP 3408366B2 JP 25159595 A JP25159595 A JP 25159595A JP 25159595 A JP25159595 A JP 25159595A JP 3408366 B2 JP3408366 B2 JP 3408366B2
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保吉 江上
健 相沢
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は圧縮機用摺動部材に
関し、特に、圧縮機内で相対的に摺動運動を行うベーン
やローラ等の摺動部品に関する。
【0002】
【従来の技術】エアコンディショナーや冷蔵庫等におい
て熱交換を行うために、各種の圧縮機が使用されてい
る。圧縮機には、例えばロータリー式の密閉型圧縮機、
レシプロ式の密閉型圧縮機、或いはカーエアコン用の半
密閉型圧縮機等があるが、どの圧縮機の内部にもいくつ
かの摺動部品が組み込まれている。例えばロータリー式
圧縮機においては、そのローラハウジング内にローラが
偏心回転可能に支持されており、一方、ローラハウジン
グに形成されたベーン溝内にはスプリング等の弾性体を
介してベーンが保持されており、ベーン溝から突出した
ベーンの先端部(ノーズ部)はローラの外周面に摺接し
ている。このようなロータリー式圧縮機において、ベー
ンのノーズ部とローラの外周面は、ローラが回転するこ
とによって相対的に摺動運動を行う。またベーンはロー
ラの偏心回転に合わせてローラハウジングの半径方向に
沿ってベーン溝内を往復運動するので、ベーンの側面部
とベーン溝の内壁も相対的に摺動運動を行う。さらに、
ローラはクランクを介して又は介さずにシャフトに支持
されているが、このシャフトは、ローラを介してベーン
溝中のスプリングやシリンダ内壁から圧力を受け、この
圧力によってシャフトを支える軸受に押し付けられるの
で、若干湾曲した形状のまま高速回転する。従って、シ
ャフトの外面と軸受の内面とも、やはり相対的に摺動運
動を行う。
【0003】上記のように圧縮機内で相対的に摺動運動
を行う摺動部材には、優れた耐摩耗性が望まれる。例え
ば特開昭64−63692号公報には、摺動時の耐摩耗
性の向上を図ることを目的として、母材上に被覆層が形
成されたベーン等の圧縮機用摺動部材が開示されてい
る。この被覆層は、処理温度を比較的低温(150〜4
00℃程度)とすることができ、例えばアルミニウム合
金や鉄系合金からなる母材の劣化を防止しつつ緻密且つ
平滑な被覆層を形成できるという理由から、主にイオン
プレーティング法により形成されている。
【0004】しかしながらイオンプレーティング法によ
る場合には、母材と被覆膜との硬度差が大きいために耐
衝撃性が劣り、被覆膜が剥離し易いという問題があっ
た。具体的には、母材材料として広く用いられている高
速度工具鋼(SKH51)の硬度はHv750程度であ
るのに対し、イオンプレーティング法による窒化チタン
被覆膜の硬度はHv2500程度であり、両者間にはか
なりの硬度差がある。
【0005】一方、焼結合金等の母材に窒化処理を施し
てなるベーン(特開昭60−228794号公報)にお
いては、例えば母材のひとつである高速度工具鋼(SK
H51)の硬度は上記のようにHv750程度であるの
に対し、これに窒化処理を施すとその硬度はHv125
0程度になる。よって母材の硬度が上がって耐摩耗性は
かなり向上するものの、過酷な環境条件下での耐摩耗性
については必ずしも充分でないという問題があった。
【0006】さらに、イオンプレーティング法及び窒化
処理のいずれの場合においても、ローラやベーン溝に対
するベーンの摩耗上の相性は必ずしも理想的ではないの
で、相手攻撃性をできるだけ低くすることが望まれてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記実情に鑑
みて成し遂げられたものであり、その目的は、耐摩耗性
に優れているだけでなく、被覆膜の剥離や亀裂を防止す
るのに充分な耐衝撃性、及び相手部材の摩耗量を減らす
ことができる優れた摩耗上の相性をも併せ持つ圧縮機用
摺動部材を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明においては上記目
的を達成するために、圧縮機用摺動部材の表面に、Cr
N型窒化クロムとCr2N型窒化クロムと金属Crとの
特定組成の混合物からなるイオンプレーティング皮膜を
形成した。そして好適には、これらの皮膜を、母材に予
め窒化処理を施した後に形成することとし、また、イオ
ンプレーティング皮膜の気孔率を特定した。
【0009】すなわち本発明は、圧縮機内で相対的に摺
動運動を行う圧縮機用摺動部材であって、少なくともそ
の一摺動面領域にCrN型窒化クロムとCr2N型窒化
クロムと金属Crとの混合物からなるイオンプレーティ
ング皮膜が形成されており、該イオンプレーティング皮
膜の混合組成比率はCrN型窒化クロム:45.0〜9
8.0重量%、Cr:0.5〜15.5重量%、及びC
2N型窒化クロム:残部であることを特徴とする圧縮
機用摺動部材を提供するものである。
【0010】
【0011】そして好適な態様として、圧縮機用摺動部
材の少なくとも一摺動面領域において母材上に窒化層が
形成されており、且つ該窒化層上に前記イオンプレーテ
ィング皮膜が形成されていることを特徴とする前記第1
及び第2の圧縮機用摺動部材を提供する。
【0012】さらに別の好適な態様として、前記イオン
プレーティング皮膜の気孔率が0.5〜20.0%であ
ることを特徴とする前記第1及び第2の圧縮機用摺動部
材を提供する。なお、上記2つの好適な態様は、前記第
1及び第2の圧縮機用摺動部材に対して単独に付加する
だけでなく、当然ながら両者を組み合わせて付加しても
よい。
【0013】本発明の摺動部材は、その摺動面にCrN
型窒化クロムとCr2 N型窒化クロムとの特定組成の混
合物からなる2元系のイオンプレーティング皮膜、又は
CrN型窒化クロムとCr2 N型窒化クロムと金属Cr
との特定組成の混合物からなる3元系のイオンプレーテ
ィング皮膜が形成されている。これらの皮膜中では、性
質及び晶系が異なるCrNの結晶(立方晶)とCr2
の結晶(六方晶)とが、一定の混合組成比率の下、相互
に複雑に絡み合っている。このため、これらの皮膜は、
イオンプレーティング皮膜本来の優れた耐摩耗性と耐ス
カッフィング性を備えているだけでなく、優れた耐衝撃
性と靭性、さらには高い緻密性と平滑性を兼ね備えてい
る。従って、本発明の摺動部材は、皮膜の優れた耐衝撃
性と靭性によって表面の欠け、剥離、折損等が極めて少
なく、また皮膜の高い緻密性と平滑性によって相手部材
との摩耗上の相性も非常によい。
【0014】また、上記の3元系のイオンプレーティン
グ皮膜の場合には、窒化クロム含有セラミックスの結晶
粒界に金属Crが介在し、これによって結晶粒相互間の
粘着力が強化されているので、イオンプレーティング皮
膜の靭性がより高められている。従って、この3元系の
場合には、2元系の場合よりも、さらに表面の欠け、剥
離、折損等が少ない。
【0015】本発明においては、摺動部材の母材表面を
窒化した後でイオンプレーティングを行うのが好まし
い。この場合、イオンプレーティング皮膜は母材上に直
接形成されるのではなく、母材表面を覆う硬い窒化層上
に形成されることになり、イオンプレーティング皮膜と
該皮膜によって被覆される表面の硬度差が減少する。こ
のため、イオンプレーティング皮膜の耐衝撃性がさらに
向上して、表面の欠け、剥離、折損等が少なくなる。
【0016】本発明においてイオンプレーティング皮膜
の気孔率を0.5〜20.0%とした場合には、皮膜の
強度や耐摩耗性を損なわずに靭性を高めることができる
ので、欠け、剥離、折損等の克服にさらなる効果を発揮
できる。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、ロータリー式圧縮機用ベー
ンを例にして本発明をさらに詳しく説明するが、本発明
の実施形態はこれに限定されるわけではなく、圧縮機用
の摺動部材全般に応用可能である。
【0018】図1〜図4は、本発明の摺動部材に該当す
るロータリー式圧縮機用ベーン1(1a〜1d)を示し
たものである。図5に示すように、これらのベーン1
は、ロータリー圧縮機のローラハウジング10に形成さ
れたベーン溝5内にスプリング7等の弾性体を介して保
持されている。そして、ローラ8がローラハウジング1
0内で偏心回転するのに伴って、ベーン1のノーズ部と
ローラ8の外周面とが、そしてベーン1の側面部とベー
ン溝の内壁6とが、それぞれ摺動する。
【0019】従って、ベーン1には、ノーズ部及び側面
部の2つの摺動面領域があるが、図1(ベーン1a)の
場合はノーズ部と側面部の母材2上にイオンプレーティ
ング皮膜4が直接形成されており、図2(ベーン1b)
の場合はノーズ部の母材2上にのみイオンプレーティン
グ皮膜4が直接形成されており、図3(ベーン1c)の
場合はノーズ部と側面部の母材2上に窒化層3とイオン
プレーティング皮膜4が順次形成されており、図4(ベ
ーン1d)の場合はノーズ部と側面部の母材2上に窒化
層3が形成されていると共にノーズ部の窒化層3上のみ
にイオンプレーティング皮膜4が形成されている。
【0020】本発明において母材の形成材料は特に限定
されず、従来から用いられている摺動部材用の形成材料
を全般的に使用できる。図示したベーン1の母材2の場
合も同様であり、従来からベーンの形成材料として用い
られている鉄系材料、黒鉛系材料、鉄系焼結材料、アル
ミニウム系材料、チタン系材料等を使用できる。これら
の中でも鉄系材料が好ましく、高速度工具鋼(例えばS
KH51等)は特に好ましい。
【0021】ベーン1の摺動面上には、母材に直接的に
又は窒化層を間に介して、CrNとCr2 Nからなるか
又はさらに金属Crを含む2元系又は3元系の混合イオ
ンプレーティング皮膜4が形成されている。この皮膜4
の混合組成比率は、 (1)2元系の場合には CrN型窒化クロム :45.0〜98.0重量%、 Cr2 N型窒化クロム:残部 (2)3元系の場合には CrN型窒化クロム :45.0〜98.0重量%、 金属Cr :0.5〜15.5重量%、 Cr2 N型窒化クロム:残部 とする必要がある。
【0022】第1表にCrN型窒化クロムとCr2 N型
窒化クロムの諸物性を示す。CrN及びCr2 Nは優れ
た耐摩耗性と耐スカッフィング性を有しているが、この
表からも理解できるように、いずれも単独では硬くて脆
い。従って、CrN又はCr 2 Nのみからなる単一成分
のイオンプレーティング皮膜を用いた場合には、いずれ
の場合も研削・研磨時における加工性等が悪く、そのた
めに欠けや剥離が多く発生し、良品率が著しく低下す
る。また、得られた完成品は、圧縮機に組み込んで使用
するに際し運転中の動的衝撃及び熱的衝撃に対して極め
て弱いので、折損等を引き起こし易く、イオンプレーテ
ィング皮膜によって本来的にもたらされる耐摩耗性や耐
スカッフィング性を充分に活用することができない。
【0023】
【表1】 これに対して本発明で用いられる混合イオンプレーティ
ング皮膜は、性質の異なる2つの窒化クロムが、両者の
晶系が異なる(CrNは立方晶でありCr2 Nは六方晶
である)ことも効果的に作用して複雑に絡み合いながら
生成したものであり、優れた耐衝撃性と靭性を有すると
共に、極めて緻密且つ平滑である。しかも、この皮膜
は、2つの窒化クロムの間では相対的に硬度と弾性率が
低いCrNと、相対的に耐摩耗性と皮膜密着性が悪いC
2 Nとの混合物ではあるが、両窒化クロムの混合組成
比率が適切に調節されているため、Cr2 Nに起因する
耐摩耗性と皮膜密着性の悪化を招くことなく耐衝撃性、
靭性、緻密性、及び平滑性の向上が図られている。
【0024】従って、本発明によれば、耐摩耗性、耐ス
カッフィング性に優れているだけでなく、耐衝撃性及び
相手部材との摩耗上の相性の点でも優れた摺動部材を得
ることができる。すなわち本発明によれば、CrN及び
Cr2 Nのうちでも特に優れた耐摩耗性と耐スカッフィ
ング性を有するCrN単独からなるイオンプレーティン
グ皮膜と同等又はそれ以上の耐摩耗性と耐スカッフィン
グを維持したまま耐衝撃性と靭性を向上させることがで
き、これによって摺動部材の欠け、剥離、折損等を克服
できる。それと同時に、緻密性と平滑性を向上させるこ
とによって摺動部材の相手部材攻撃性を弱め、相手部材
の摩耗量を極めて少なくすることもできる。例えば図5
中のベーン1であれば、ローラ8の外周面やベーン溝の
内壁6のような相手部材の摩耗を抑えることが可能とな
る。
【0025】本発明においてイオンプレーティング皮膜
中に占めるCrN型窒化クロムの割合は、その下限値を
45.0重量%、好ましくは55重量%とし、その上限
値を98.0重量%、好ましくは88重量%とする。こ
こで、CrNの混合組成比率が45.0重量%未満の場
合には、CrNよりも相対的に耐摩耗性と皮膜密着性の
低いCr2 Nが多くなり過ぎてしまうので、混合イオン
プレーティング皮膜の耐摩耗性と皮膜密着性が急激に低
下する。一方、CrNの比率が98.0重量%を超えて
も、耐摩耗性或いは皮膜密着性の急激な増加は見込めな
い。
【0026】本発明の摺動部材には、CrNとCr2
に加えてさらに金属Crを含む3元系の混合イオンプレ
ーティング皮膜を形成してもよい。この3元系の混合皮
膜の場合には、CrNとCr2 Nの2種類の窒化クロム
を含有するセラミックスの結晶粒界に金属Crが介在
し、これによって結晶粒相互間の粘着力が強化されてい
るので、イオンプレーティング皮膜の靭性がより高めら
れている。従って、この3元系の場合には、2元系の場
合よりも、さらに摺動部材の欠け、剥離、折損等が少な
くなる。金属Crの混合組成比率は、その下限値を0.
5重量%、好ましくは5重量%とし、その上限値を1
5.5重量%、好ましくは10重量%とする。金属Cr
の比率が0.5重量%未満の場合には効果がなく、一
方、その比率が15.5重量%を超える場合にはかえっ
て耐スカッフィング性を低下させる。
【0027】イオンプレーティング皮膜の靭性は皮膜の
気孔率によっても変化するので、気孔率を適切に調節し
て靭性を高めることによって、欠け、剥離、折損等をさ
らに減らすことができる。かかる観点から、本発明にお
いてはイオンプレーティング皮膜の気孔率の下限値を、
好ましくは0.5%、特に好ましくは5%とし、その上
限値を、好ましくは20.0%、特に好ましくは15%
とする。この気孔率が0.5%未満の場合には、皮膜の
緻密度が高くて脆いので、欠けや剥離等が発生しやすく
なる。一方、気孔率が20.0%を超える場合には、イ
オンプレーティング皮膜自体の強度が低下しコラプショ
ン気味となるので、耐摩耗性が低下しやすい。
【0028】本発明においてイオンプレーティング皮膜
の形成方法は特に限定されない。一例として、例えば、
次のような方法でイオンプレーティング皮膜を形成する
ことができる。すなわち、先ず、窒化層が形成されてい
るか叉は形成されていない母材を真空槽内に置く。ここ
で窒化層がある場合には、イオンプレーティング皮膜を
形成するに先だって、窒化層最上部の化合物層を除去し
てもよい。次に、母材温度を通常200〜600℃程度
に制御し、反応ガスとして窒素ガスを導入し、該反応ガ
ス雰囲気中にCrを蒸発させ次いでイオン化させる。そ
して、マイナスにバイアスされた母材表面に、反応ガス
とイオン化したCrとの反応生成物(すなわちCrN、
Cr2 N)を形成させることによって、イオンプレーテ
ィング皮膜を形成することができる。この場合、皮膜中
に存在するCrNとCr2 N、或いはCrNとCr2
とCrの混合組成比率は、反応ガスである窒素ガスのガ
ス圧を変えることによって調節できる。
【0029】このようにして形成されるイオンプレーテ
ィング皮膜4の硬さは、ビッカース硬度Hv1800以
上である。また、該皮膜4の厚さは、通常2μm以上、
好ましくは5μm以上である。
【0030】本発明においては、母材上に直接イオンプ
レーティング皮膜を形成してもよいが、図示したベーン
1c(図3)及びベーン1d(図4)のように、母材表
面を窒化した後、窒化層3を介してイオンプレーティン
グ皮膜を形成するのが好ましい。母材2よりも硬度が高
い窒化層3上にイオンプレーティング皮膜4を形成する
場合には、イオンプレーティング皮膜と該皮膜による被
覆面の硬度差が減少する。そのため、イオンプレーティ
ング皮膜の耐衝撃性がさらに向上して、表面の欠け、剥
離、折損、亀裂等の発生が少なくなる。
【0031】窒化層3を形成するための方法は特に限定
されず、イオン純窒化やイオン軟窒化のようなイオン窒
化法、或いはガス窒化法等を適宜採用できる。例えばイ
オン純窒化処理の場合には、母材2を脱脂、洗浄した
後、予備加熱し、加熱した母材2を圧力0.5〜10to
rr程度の(H2 +N2 )ガス雰囲気或いはNH3 ガス雰
囲気を有する密閉容器に入れる。そして、母材2を陰
極、密閉容器を陽極として100〜500Vの電圧を印
加し、この時に生じるグロー放電により発生したイオン
化窒素と母材2とを加熱反応させるによって窒化を行
う。
【0032】また、イオン軟窒化処理の場合には、上記
のイオン純窒化処理における(H2+N2 )ガス雰囲気
又はNH3 ガス雰囲気を、(N2 +C3 8 )ガス雰囲
気、又は(C4 10、C2 2 、CH4 等の炭化水素系
ガス)雰囲気に代えればよい。
【0033】このようにして形成される窒化層3の表面
硬さは、ビッカース硬度Hv1200以上である。ま
た、窒化層3の厚さは、化合物層の厚さが通常1μm以
上、好ましくは5μm以上であり、拡散層の厚さは通常
40μm以上、好ましくは50μm以上である。
【0034】本発明においてイオンプレーティング皮膜
は、摺動部材の表面全体に形成する必要はなく、摺動面
の領域にだけ形成すれば充分であり、また、摺動部材上
に摺動面が複数ある場合には、特にイオンプレーティン
グ皮膜を必要とする摺動面だけに限定して形成してもよ
い。母材表面とイオンプレーティング皮膜の間に介在す
る窒化層も同様であり、摺動部材の表面全体に形成する
必要はない。このように、イオンプレーティング皮膜や
窒化層を限局的に形成する場合には、これらを全面的に
形成する場合と比べて生産効率が向上するので、コスト
低減を図ることができる。
【0035】例えば、図示したベーン1a(図1)の場
合には、摺動面ではない基部側の先端部には皮膜がな
く、ノーズ部と側面部という2つの摺動面にイオンプレ
ーティング皮膜4が形成されている。これに対してベー
ン1b(図2)の場合には、上記2つの摺動面のうちの
ノーズ部にだけイオンプレーティング皮膜4が形成され
ている。図3、図4は窒化層がある場合を示している
が、ベーン1c(図3)の場合には、ノーズ部と側面部
に窒化層3とイオンプレーティング皮膜4が順次形成さ
れている。これに対してベーン1d(図4)の場合に
は、窒化層3は上記2つの摺動面に形成されているが、
イオンプレーティング皮膜4の方は、2つの摺動面のう
ちでも特に過酷な摺動条件に晒されるノーズ部にだけ形
成されている。
【0036】
【実施例】
次に、本発明の実験例を示す。実験例1 アムスラー型試験機を用いて圧縮機用摺動部材の耐摩耗
性と相手攻撃性を試験した。母材としてドーナツ状(外
径40mm、内径16mm、厚さ10mm)の高速度工
具鋼(SKH51)を用い、その外周面に後述する種々
の表面処理を施してベーンに相当するテスト片(サンプ
ル、比較サンプル1〜2)を作製した。一方、テスト片
に対する相手材として、ローラに相当する平板状(18
mm×15mm×厚さ5mm)のモニクロ(モリブデ
ン、ニッケル、クロムを含有する鋳鉄)を用いた。そし
て図6に示すように、ドーナツ状のテスト片を平面接触
滑り摩耗試験における回転片23として使用し、これを
容器21に貯留されている潤滑油22に浸す一方、平板
状の相手材を固定片24として使用し、これを回転片
(試験片)上に荷重Pをかけて圧接し、回転片23を回
転させた。その試験条件とテスト片の詳細は次の通りで
ある。
【0037】[試験条件] 試験機:アムスラー型試験機 回転片:ドーナツ状(外径40mm、内径16mm、厚
さ10mm)のサンプル及び比較サンプル1〜2 固定片:平板状(18mm×15mm×厚さ5mm)の
モニクロ 回転速度:1m/秒(478r.p.m.) 潤滑油:エステル油 油 温:75℃ 荷 重:100kg 時 間:7時間 [テスト片の詳細] テスト片(サンプル及び比較1〜2)は次のように作製
した。
【0038】(1)サンプル ドーナツ状の高速度工具鋼(SKH51)を430℃で
2時間予備加熱した後、ガス圧4torr、N2 ガスとH2
ガスとの混合比率がN2 :H2 =7:3、温度520℃
の条件下で30分間イオン純窒化処理を行い、母材表面
に窒化層を形成した。この窒化層は、厚さ5μmの化合
物層と、その下にある厚さ80μmの拡散層を有し、表
面硬さがHv1200であった。
【0039】そして、ドーナツ形状を有する母材の外周
面の窒化層上に、反応イオンプレーティング法によって
イオンプレーティング皮膜を形成した。すなわち、窒素
等の反応ガス中にCrを蒸発させ、気相状態でイオン化
して、マイナスにバイアスされた母材表面に反応ガスと
蒸発物質イオンとの反応生成物であるCrN型窒化クロ
ムとCr2 N型窒化クロムとの混合物からなるイオンプ
レーティング皮膜を形成した。
【0040】このようにして作製されたサンプルは、母
材であるSKH51上に、窒化層と、厚さ4μmのCr
N型窒化クロムとCr2 N型窒化クロムの混合イオンプ
レーティング皮膜(混合組成比率はCrN:Cr2 N=
50:50)が順次形成されたものであった。
【0041】(2)比較1 サンプルの場合と同様にして窒化を行い、次いで、ドー
ナツ形状を有する母材の外周面の窒化層上に反応イオン
プレーティング法を施すことによって、CrN型窒化ク
ロムのみからなるイオンプレーティング皮膜を形成し
た。
【0042】このようにして作製された比較1は、母材
であるSKH51上に、窒化層と、厚さ4μmのCrN
型窒化クロムのみからなるイオンプレーティング皮膜が
順次形成されたものであった。
【0043】(3)比較2 比較1の場合と同様にして窒化を行い、次いで、ドーナ
ツ形状を有する母材の外周面の窒化層上に反応イオンプ
レーティング法を施すことによって、Cr2 N型窒化ク
ロムのみからなるイオンプレーティング皮膜を形成し
た。
【0044】このようにして作製された比較2は、母材
であるSKH51上に、窒化層と、厚さ4μmのCr2
N型窒化クロムのみからなるイオンプレーティング皮膜
が順次形成されたものであった。
【0045】[結果]試験結果を図7に示す。Cr2
単独のイオンプレーティング皮膜を有する比較2の場合
には、自己の摩耗量が1.5μm、相手材の摩耗量が
1.1μmであり、充分な耐摩耗性を具備せず、相手攻
撃性も高い。また、CrN単独のイオンプレーティング
皮膜を有する比較1の場合には、自己の摩耗量が0.4
μm、相手材の摩耗量が0μmであり、Cr2 N単独に
比べれば耐摩耗性が幾分か向上し、相手攻撃性も低下し
ている。これらと比較してCrNとCr2 Nとの混合イ
オンプレーティング皮膜を有するサンプル(本発明品)
は、自己の摩耗量が0.2μm、相手材の摩耗量が0μ
mであり、耐摩耗性が著しく向上していることが判る。
【0046】実験例2 次に、本発明の摺動部材の優秀性を確認するために、母
材である高速度工具鋼(SKH51)上に様々な表面処
理を行ってテスト片(サンプル1〜6、比較サンプル1
〜3)を作製し、その耐摩耗性、耐スカッフィング性及
び密着性(剥離性)を試験した。
【0047】実験例2のテスト片は、実験例1と同様の
ドーナツ状の高速度工具鋼(形状、サイズも同一)を用
い、実験例1と同様の方法で窒化とイオンプレーティン
グを施すことによって作製したものである。
【0048】このようにして作製された各テスト片は、
第2表に示すように、母材であるSKH51上に、窒化
層と、厚さ4μmの混合又は単一のイオンプレーティン
グ皮膜が順次形成されたものであった。
【0049】
【表2】 *1 組 成:X線解析図形の各組成の反射強度比によ
り決定 *2 気孔率:断面方向の切断された検鏡試料面の画像
処理から算定 (1)耐摩耗性試験 実験例1と同様に操作して、各テスト片(回転片)と相
手材(固定片)の摩耗量を測定した。結果を図8に示
す。従来のCrN単独のイオンプレーティング皮膜を有
するテスト片(比較サンプル3)の摩耗量を100とし
た場合、サンプル1〜5自体の摩耗指数は50であり耐
摩耗性に優れており、一方、相手材の摩耗指数は40で
あり相手攻撃性も低いことが判る。
【0050】本発明品よりもCrNの含有率が低い(4
0重量%)比較サンプル1と、本発明品ではあるが気孔
率が大きい(25%)サンプル6は、自己の摩耗指数が
それぞれ95、85、相手材の摩耗指数がそれぞれ8
0、70であり、CrN単独の場合よりも若干良い程度
であった。Crが多すぎる(20重量%)比較サンプル
2は、自己の摩耗指数が80、相手材の摩耗指数が70
であり、改善が少なかった。
【0051】(2)耐スカッフィング性試験 本試験は、基本的に実験例1の耐摩耗性と同様に操作し
て行った。すなわち、アムスラー型試験機を用い、テス
ト片(回転片)としてドーナツ状(外径40mm、内径
16mm、厚さ10mm)のサンプル1〜6及び比較サ
ンプル1〜3を用い、相手材として平板状(18mm×
15mm×厚さ5mm)のモニクロを用いた。そして、
先ず始めに回転片と固定片の摺動面を馴染ませるため
に、荷重25kg/cm2 をかけて固定片を回転片に圧
接し、潤滑油を供給しながら20分間、回転させた。次
に面圧を30kg/cm2 に上げ、引き続き2分毎に5
kg/cm2 ずつ上昇させて最終的にスカッフィングを
起こさせ、スカッフィングが生じたときの荷重を限界面
圧として測定した。試験条件を以下に示す。
【0052】[試験条件] 試験機:アムスラー型試験機 回転片:ドーナツ状(外径40mm、内径16mm、厚
さ10mm)のサンプル1〜6及び比較サンプル1〜3 固定片:平板状(18mm×15mm×厚さ5mm)の
モニクロ 回転速度:5m/秒 潤滑油:SAE30+白灯油(1:1) 油 温:50℃ 油 量:0.2リットル/分 荷 重:25kg/cm2 で20分経過後、30kg/
cm2 とし、以後、2分毎に5kg/cm2 ずつスカッ
フィング発生まで順次上昇 試験結果は、CrN単独(比較サンプル3)の場合の限
界面圧を指数100として図9に示した。図9に示すよ
うに、従来のCrN単独のイオンプレーティング皮膜を
有するテスト片(比較サンプル3)の限界面圧を指数1
00とした場合、サンプル1〜5の指数は300であ
り、耐スカッフィング性に優れていることがわかる。
【0053】比較サンプル1、比較サンプル2、及びサ
ンプル6の指数は、それぞれ150、135、及び12
5であり、サンプル1〜5の約半分であった。 (3)密着性試験(スクラッチ試験) スクラッチ試験により、イオンプレーティング皮膜の密
着力や耐久性に関連する臨界荷重を測定した。試験結果
は、CrN単独(比較サンプル3)の臨界荷重を指数1
00として図10に示した。図10に示すように、従来
のCrN単独のイオンプレーティング皮膜を有するテス
ト片(比較サンプル3)の剥離指数を100とした場
合、サンプル1〜6の指数は100〜130であり、C
rN単独と同等か又はそれよりも優れていた。
【0054】比較サンプル1は、CrN単独よりも剥離
性が劣っていた。なお、比較サンプル2の指数は120
であり剥離性は優れているが、既に述べたように図8の
耐摩耗性、図9の耐スカッフィング性を同時に具備して
いないので、使用に適さない。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の圧縮機用
摺動部材は、従来のイオンプレーティング皮膜を用いた
場合と同等又はそれ以上の耐摩耗性、耐スカッフィング
性を保持しているにとどまらず、欠け、剥離、折損、亀
裂等が非常に少ないことから製造時の加工性や運転時の
耐久性に優れ、しかも、相手部材攻撃性も低いので相手
部材の摩耗量を非常に少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るロータリー圧縮機用ベーンの一例
(1a)の縦断面図である。
【図2】本発明に係るロータリー圧縮機用ベーンの一例
(1b)の縦断面図である。
【図3】本発明に係るロータリー圧縮機用ベーンの一例
(1c)の縦断面図である。
【図4】本発明に係るロータリー圧縮機用ベーンの一例
(1d)の縦断面図である。
【図5】本発明に係るロータリー圧縮機用ベーンを用い
たロータリー圧縮機を示す説明図である。
【図6】アムスラー型試験機の概略を示す説明図であ
る。
【図7】実験例1で行った耐摩耗性試験の結果である。
【図8】実験例2で行った耐摩耗性試験の結果である。
【図9】実験例2で行った耐スカッフィング性試験の結
果である。
【図10】実験例2で行ったスクラッチ試験の結果であ
る。
【符号の説明】
1(1a〜1d)…ベーン 2…母材 3…窒化層 4…イオンプレーティング皮膜 5…ベーン溝 6…ベーン溝の内壁 7…スプリング 8…ローラ 9…シャフト 10…ローラハウジング 21…容器 22…潤滑油 23…回転片(テスト片) 24…固定片(相手部材) P…荷重
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F04C 29/00 F04C 29/00 U (56)参考文献 特開 平7−27228(JP,A) 特開 昭61−87950(JP,A) 特開 平1−303376(JP,A) 特開 平6−248425(JP,A) 特開 平4−368(JP,A) 特開 平7−286589(JP,A) 特開 平8−178068(JP,A) 特開 昭62−188856(JP,A) 特開 平6−322515(JP,A) 特公 平5−61502(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 14/00 - 14/58 C23C 8/38 F04C 2/34 F04C 18/356 F04C 29/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機内で相対的に摺動運動を行う圧縮
    機用摺動部材であって、少なくともその一摺動面領域に
    CrN型窒化クロムとCr2N型窒化クロムと金属Cr
    との混合物からなるイオンプレーティング皮膜が形成さ
    れており、該イオンプレーティング皮膜の混合組成比率
    はCrN型窒化クロム:45.0〜98.0重量%、C
    r:0.5〜15.5重量%、及びCr2N型窒化クロ
    ム:残部であることを特徴とする圧縮機用摺動部材。
  2. 【請求項2】 圧縮機用摺動部材の少なくとも一摺動面
    領域において母材上に窒化層が形成されており、且つ該
    窒化層上に前記イオンプレーティング皮膜が形成されて
    いることを特徴とする請求項1記載の圧縮機用摺動部
    材。
  3. 【請求項3】 前記イオンプレーティング皮膜の気孔率
    が0.5〜20.0%であることを特徴とする請求項1
    または2に記載の圧縮機用摺動部材。
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