JPH0122368B2 - - Google Patents

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JPH0122368B2
JPH0122368B2 JP61120390A JP12039086A JPH0122368B2 JP H0122368 B2 JPH0122368 B2 JP H0122368B2 JP 61120390 A JP61120390 A JP 61120390A JP 12039086 A JP12039086 A JP 12039086A JP H0122368 B2 JPH0122368 B2 JP H0122368B2
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JP
Japan
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basket
processing
sealed container
tiered
pitch fibers
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JP61120390A
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Hiroaki Shono
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JFE Steel Corp
Nitto Boseki Co Ltd
Original Assignee
Nitto Boseki Co Ltd
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
Application filed by Nitto Boseki Co Ltd, Kawasaki Steel Corp filed Critical Nitto Boseki Co Ltd
Priority to JP61120390A priority Critical patent/JPS62282022A/ja
Priority to KR1019870005175A priority patent/KR940002694B1/ko
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Publication of JPH0122368B2 publication Critical patent/JPH0122368B2/ja
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    • DTEXTILES; PAPER
    • D01NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
    • D01FCHEMICAL FEATURES IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED FOR THE MANUFACTURE OF CARBON FILAMENTS
    • D01F9/00Artificial filaments or the like of other substances; Manufacture thereof; Apparatus specially adapted for the manufacture of carbon filaments
    • D01F9/08Artificial filaments or the like of other substances; Manufacture thereof; Apparatus specially adapted for the manufacture of carbon filaments of inorganic material
    • D01F9/12Carbon filaments; Apparatus specially adapted for the manufacture thereof
    • D01F9/14Carbon filaments; Apparatus specially adapted for the manufacture thereof by decomposition of organic filaments

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Inorganic Fibers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は石炭系または石油系のピツチを加熱溶
融し、加圧押出しあるいは遠心力で紡糸して作つ
たピツチ繊維の不融化および炭化焼成処理方法お
よび処理装置に関する。
従来の技術およびその問題点 ピツチ系炭素繊維を実用に供するには不融化処
理を行なつてから炭化焼成処理を行なわなければ
ならない。ピツチの溶融紡糸によつて得たままの
ピツチ繊維はその強度が極端に弱く、その扱いに
は非常に注意を要する。したがつて、それを不融
化、炭化焼成するのは非常に難しく、従来、種々
の技術が提案されているが、満足できる結果は得
られていない。
たとえば、特開昭55−90621号公報や特開昭59
−192723号公報に開示されている従来技術では、
連続走行しているコンベヤ上に紡糸したままのピ
ツチ繊維を積載し、順次、不融化炉、焼成炉を通
している。しかしながら、これらの従来技術にお
ける焼成炉は開放型であり、焼成用気体の導入量
の制御が難しく、かつ、不融化炉内の不融化用気
体と焼成炉内の焼成用気体に圧力差が生じ易い。
その結果、ピツチ繊維に焼成むらが生じ、均一な
品質を維持することが不可能である。
別の従来技術が特公昭58−53085号公報や特開
昭59−150114号公報に開示されており、この技術
では、断面がU字形のトレイを使用し、このトレ
イの上部にバーを渡し、これらのバーに紡糸した
ままのピツチ繊維を掛け渡し、このトレイを不融
化炉と炭化焼成炉に順次投入する。この場合、ト
レイ内部に処理用気体を強制的に送り込むことが
難しく、また、トレイの内部の導入気体の置換を
拡散作用だけに頼つている。したがつて、ピツチ
繊維の不融化工程において、ピツチ繊維間に融着
現象が起こり易く、また、バーに接触しているピ
ツチ繊維部分の断面が自重によつて偏平になつて
しまうという欠点があつた。
さらに別の技術が特開昭59−15517号公報およ
び特開昭60−81320号公報に開示されており、こ
の従来技術では、紡糸したピツチ繊維を巻き取つ
たボビンそのものを不融化炉と炭化焼成炉にその
まま投入する。もちろん、このボビンはピツチ繊
維の処理温度に耐えかつピツチ繊維と化学的に相
溶性を持たない材料で作つてある。この従来技術
では、ボビンに巻取られたピツチ繊維が密である
と、隣接するピツチ繊維フイラメントが融着し易
く、炭化焼成後に焼成むらが生じることになる。
そのために、ボビンへのビツチ繊維の巻取量を少
なくすると、今度は紡糸工程の運転率が低下して
しまう。
さらに別の従来技術が特開昭58−50019号公報
に開示されており、ここでは、紡糸したピツチ繊
維を通気孔を有する容器に高密度で充填し、この
容器を不融化炉、炭化焼成炉を順次通過させる。
しかしながら、この容器は上部が開放されてお
り、容器を通過する気体の流速が均一にならない
ためにピツチ繊維に焼成むらが生じる。
即ち以上の従来技術においては、処理しようと
しているピツチ繊維の集積体または充填体を通つ
て処理用気体が均一に流れないために、蓄熱によ
る熱暴走、融着現象あるいは焼成むらが生じると
いう問題点があることがわかる。
また特開昭60−151316号公報には、ピツチ繊維
を底部に通気孔を有する容器に高さの低い充填量
にて収納し、この容器を下融化炉および/または
焼成炉内で二段以上に重ねて不融化、又は炭化焼
成する技術が開示されている。しかしながらこの
従来技術において通気孔のある底部としては金網
などを使用しているので、処理用気体の流速は中
央部において速くなり周辺に行く程遅くなり、処
理用気体は容器の横断面に対して均一に流れるこ
とはできず、蓄熱による熱暴走、融着現象あるい
は焼成むらを十分に低減することはできない。
またこの特開昭60−151316号公報のものにおい
ては、処理用気体を二段以上に積み重ねた多段容
器の低部から導入し頂部から排出する構成である
ため、処理用気体は多段容器内を上方に移動する
に従つて反応熱により暖められて高温となる。そ
のため容器に収納されるピツチ繊維の嵩高密度を
0.3ないし1.0g/cm3位に高くした場合には、どの
ように処理用気体を流しても、蓄熱が進み、発熱
暴走して燃えてしまうか、または融着してしまう
かのどちらかであり、当然焼成むらを生じ得られ
た炭素繊維の特性にばらつきをもたらしていた。
従つてピツチ繊維の嵩高密度はある程度以上には
大きく出来ず、ピツチ繊維の処理量に限界があつ
た。
従つて本発明の目的は、ピツチ繊維の嵩高密度
が高くても、蓄熱による熱暴走、融着現象あるい
は焼成むらが生じることがなく、したがつて均一
な特性の炭素繊維を大量に得ることの出来るピツ
チ繊維の不融化および炭化焼成処理方法および処
理装置を提供することである。
問題点を解決するための手段 この目的を達成すべく、本発明によれば、ピツ
チ繊維の処理方法において、通気性の材料ででき
たバスケツトにピツチ繊維をバスケツトの高さよ
り低い15mm以下の高さに収納し、前記バスケツト
を複数個積み重ねて多段バスケツトとしたものを
密封容器に収納し、前記密封容器に処理用気体を
導入すると共にこの気体がバスケツトの底面に平
行に上下のバスケツト内を均一に流れるように整
流し、前記密封容器を加熱炉内に置いて多段バス
ケツト全体を必要温度に加熱することを特徴とす
る処理方法が提供される。
また本発明によれば、ピツチ繊維の処理装置に
おいて、通気性の材料でできた複数個のバスケツ
トと、前記複数個のバスケツトを積み重ねて多段
バスケツトとしたものを収納する密封容器とを有
し、前記密封容器は、処理用気体の導入口および
排出口をそれぞれ備えた相対する側壁を有すると
共に、導入口を備えた側壁と前記多段バスケツト
の相対する側面のそれに面するものとの間、およ
び排出口を備えた側壁と前記多段バスケツトの相
対する側壁のそれに面するものとの間にそれぞれ
各バスケツトに共通の導入通路および排出通路を
形成するように構成されていると共に、前記導入
通路内および排出通路内にそれぞれ前記多段バス
ケツトの相対する側面に隣接するよう配置された
処理用気体の整流板を備えており、かつ前記密封
容器は加熱炉内に置かれていることを特徴とする
処理装置が提供される。
実施例 図面を参照して本発明の好適実施例を説明する
と、第1図および第2図において本発明のピツチ
繊維の不融化および炭化焼成処理装置10が示さ
れており、処理装置10は通気性の材料、例えば
適当なメツシユのステンレス製金網、孔あきのア
ルミナ板などでできた複数個の横断面長方形また
は正方形のバスケツト12a−12gを有し、こ
れらバスケツトは図示の使用状態において上下に
積み重ねられて多段バスケツト14の形にされて
いる。各バスケツトの積み重ね係合部分には、積
み重ねを容易にしかつ安定性を増すために図示し
ないはめ合い段部を形成するのが好ましい。この
多段バスケツト14は密封容器16に収容され、
この密封容器16は容器本体18と蓋板20とか
らなつている。蓋板20は容器本体18の頂縁に
設けられた外向きのフランジ22にボルト・ナツ
ト手段24により取り付けられており、これによ
り蓋板20は容器本体18に対して着脱自在にさ
れている。容器本体18は4つの側壁18a,1
8b,18c,18dを有するやはり横断面長方
形をしており、一方の相対する側壁18a,18
bにはそれぞれの高さ方向および幅方向の中央部
分に処理気体の導入口を提供する導入管26およ
び排出口を提供する排出管28が取り付けられて
いる。またそれら側壁18a,18bの幅方向長
さは多段バスケツト14のそれらに面する相対す
る側面14a,14bの幅方向長さとほぼ同じに
され、他方の相対する側壁18c,18dの幅方
向長さは、多段バスケツト14のそれらに面する
相対する側面14c,14dの幅方向長さよりも
ある程度大きくされ、その結果多段バスケツト1
4は、側壁18c,18dに対してはほとんど隙
間のない状態で収納されるが、側壁18a,18
bにたいしては、多段バスケツト14のそれらに
面する側面14a,14bとの間にそれぞれ各バ
スケツトに共通の導入通路30および排出通路3
2が形成されるようになつている。
導入通路30および排出通路32内には、好ま
しくは、多段バスケツト14の対応する側面14
a,14bに隣接してそれらの全面にわたつて延
在する整流板34,36が配置されている。これ
ら整流板34,36は多孔板で構成することが出
来、それぞれその通気孔の開口率は整流板の中央
付近で小さく周辺で大きくなるように位置によつ
て異なつている。なお通気孔の大きさおよび開口
率の変化は段階的に行つてもよいし、連続的に行
つてもよい。これらのパラメータはその時に処理
するピツチ繊維の嵩高密度、寸法、性質等に合わ
せて選定すればよい。
密封容器16および整流板34,36はバスケ
ツトと同様、ステンレス、アルミナなどの適当な
金属で作ることが出来る。
以上の構成の処理装置10で処理を行うには、
まずバスケツト12b−12gの各々に、高嵩高
密度、例えば0.3ないし1.0g/cm3位の嵩高密度の
ピツチ繊維をバスケツトの高さよりも低い例えば
1/2から1/3の高さ、好ましくは15mm以下の高さに
収納し、それらを空のバスケツト12aを一番下
に積み重ねて多段バスケツト14を構成する。つ
いで多段バスケツトを密封容器16の2つの整流
板34,36の間に設置し蓋板20をかぶせて、
ボルト・ナツト手段24で固定する。ついで導入
管26より処理用気体を密封容器16内に導入し
ながら、密封容器全体を必要温度に加熱する。密
封容器16内に導入された処理用気体は導入通路
30内を流れ、そこから各バスケツト内をバスケ
ツトの底面に平行に流れ、排出通路32内に流入
し、そこから排出管28をへて排出される。この
時処理用気体は各バスケツトに分流して流れ、か
つ各バスケツト内においてピツチ繊維の上面から
直接その中に浸入し、下面及び側面からはバスケ
ツトの側壁および底壁の細孔を通つてピツチ繊維
内に浸入し、これらピツチ繊維に十分接触して、
不融化あるいは炭化焼成のための一様な反応が得
られる。また各バスケツト内においてピツチ繊維
の上側には空間が形成されておりかつその空間は
処理用気体で通気されているので、適度な放熱作
用があり、ピツチ繊維内の蓄熱を防止している。
従つて、嵩高密度の高いピツチ繊維であつても、
蓄熱による熱暴走、融着現象あるいは焼成むらを
生じることはほとんどない。
さらに図示実施例の場合、整流板34,36を
設けているので、導入通路30内の処理用気体は
多段バスケツト14の側面14aに対して均一に
分流され、各バスケツト内を均一に流れるように
なる。従つて各バスケツト内のピツチ繊維に接触
する処理用気体の流量も均一になり、これらピツ
チ繊維は常にほぼ同じ温度に保たれる。従つて高
嵩高密度のピツチ繊維であつてもより効果的に一
様に処理される。
なお整流板34,36を用いずに、その代わり
に各バスケツトの通気性材料の細孔の大きさに変
化を持たせることにより、各バスケツト自身に整
流作用をさせることも出来る。即ち、バスケツト
側壁の細孔の大きさを、導入管26に近い部分で
は小さくし、遠い部分では大きくする。ただしこ
の場合、バスケツトを積み重ねる順番が決められ
てしまうので、積み重ね作業に注意を要する。ま
たバスケツト側壁のピツチ繊維の存在していない
高い位置の部分では、通気性を良くするために、
ピツチ繊維の存在する低位部分よりも細孔の大き
さを大きくすることも出来る。
前記処理装置10の密閉容器16に不融化、炭
化焼成のための異なつた処理用気体を選択的に導
入するための好ましい気体供給装置40が第3図
に示されている。第2図において、密閉容器16
は、その排出管28を排出管路42に接続され、
導入管26を供給管路44を通して3方向弁46
に接続されている。この3方向弁46はモータ駆
動式のものであり、モータによつて不融化用気体
供給系統48と炭化焼成用気体供給系統50に密
封容器16の導入管26を供給管路44を介して
選択的に接続できるようになつている。
不融化用気体供給系統48は不融化用気体、た
とえば、空気あるいは酸素の供給源52を有し、
この供給源52は圧力調整弁54に接続されてい
る。この圧力調整弁54の出口側には保守、修理
に便利なように通常開の閉止弁56が設けられて
おり、この閉止弁56の下流側には流量計58が
設けられており、さらにその下流側には圧力計6
0も設けられている。そして、その下流が前記の
3方向弁46に接続されている。
炭化焼成用気体供給系統50はこの不融化用気
体供給系統48とまつたく同じ構造であり、それ
ぞれ相当する部分を同じ参照数字にアルフアベツ
ト大文字の「A」を付して示してある。ただし供
給源52Aは処理用気体として窒素を供給するよ
うになつている。
以上の構成において、処理装置10は図示して
いない移動可能な加熱炉内に置かれ、加熱炉を付
勢してまず150℃まで温度を上げる。次いで、3
方向弁46をモータ駆動して不融化用気体供給系
統48を密閉容器16の導入管26に接続する。
こうして、不融化のための処理用気体たとえば、
空気が圧力調整弁54によつてその圧力従つてそ
の流量を調節されながら密閉容器16内に流入さ
れ、予め定められた昇温プログラムに従つて約
300℃〜400℃まで処理容器10内の温度を上げて
ピツチ繊維を加熱し、その表面を硬化させて不融
化する。
次に、3方向弁46を切換えて同様の手順で炭
化焼成処理用不活性気体、たとえば、窒素を炭化
焼成用気体供給系統50から密閉容器16に導入
し、所定の昇温プログラムに従つて処理容器10
内を800℃〜1500℃まで加熱して不融化済のピツ
チ繊維を炭化焼成処理する。
第2図に示すこの気体供給装置に処理容器10
を接続して処理すれば、不融化処理から炭化焼成
処理に移行するに際して、処理容器を移動させる
ことが不要であり、異なる処理用気体の導入が容
易かつ連続的に行なわれ、ピツチ繊維処理作業の
能率が向上する。
以下に本発明の実験例を説明する。
実験例 1 等方性ピツチを溶融し、押出溶融紡糸して得た
ピツチ繊維を第1図に示すようなバスケツトに収
納し、多段に積み重ねて、それを第1図に示すよ
うな密閉容器16に収容した。このとき用いたバ
スケツトは10メツシユのステンレス金網製で、一
辺400mmの正方形、高さ25mmをもち、これらを7
段積み重ね、上の6段のみにピツチ繊維を収納し
た。ピツチ繊維の堆積高さは8mm、重量約500g
で、嵩高密度は約0.4g/cm3であつた。整流板は
中央付近に約5mmの孔があいており、上下の端部
で径15mmに拡大させた。整流板、密閉容器共にス
テンレス製であつた。また密閉容器の寸法は巾
480mm、長さ680mm、高さ180mmであつた。密閉容
器全体を室温から150℃まで10℃/分で昇温し、
不融化用気体供給系統48から不融化用気体とし
て空気を流量計46の読みにより容器内流速が1
m/秒となるように圧力調整弁42で調整して供
給し、その後、容器を320℃まで0.5℃/分の率で
昇温させ、不融化処理を終える。次いでこの容器
を320℃に約10分間維持しながら、炭化焼成用気
体供給系統50から窒素を容器に導入し、空気を
追出して完全に窒素と置換した。このとき流量計
46Aの読みにより容器内の窒素の流速が0.01
m/秒となるように圧力調整弁42Aで調整し、
次いで、容器を10℃/分の率で320℃から1000℃
まで加熱し、30分間1000℃に容器を維持して炭化
焼成処理をしてから室温まで冷却した。こうして
得たピツチ繊維は、燃えることもなく融着もせ
ず、均一に炭化されており、その抗張力は90Kg/
mm2であり、弾性率は4.5ton/mm2であつた。
実験例 2 メソフエース系ピツチを加圧押出紡糸して得
た、固定潤滑剤の付着しているピツチ繊維を実験
例1と同様に第1図に示す密閉容器16に充填し
た。このとき用いたバスケツト、整流板、密閉容
器の材質は全てアルミナ製であつた。バスケツト
は一辺200mmの正方形、高さ30mm、厚さ10mmで、
10段重ねとした。ピツチ繊維の堆積高さは15mm約
800g収納し、嵩高密度は約0.8g/cm3であつた。
またバスケツトには直径5mmの孔を8mm間隔であ
けたものを用いた。整流板は中央が径10mm、端部
で径30mmの孔をもつていた。密閉容器の寸法は巾
220mm、高さ325mm、長さ340mmであつた。密閉容
器を室温から10℃/分で150℃に加熱したあと、
空気を0.8m/秒で密封容器内に導入した。次に、
150℃から210℃までは2℃/分で昇温し、210℃
で20分保持した後210℃から250℃までは5℃/
分、250℃から350℃までは10℃/分で昇温した。
ここで導入気体を完全に窒素と置換してから1300
℃まで窒素を流速0.005m/秒で導入し炭化焼成
処理を行なつた。1300℃に達して10分保持したあ
と、10℃/分の速度で降温して室温まで冷却し
た。こうして得た炭素長繊維にはまつたく融着が
見られず、抗張力が250Kg/mm2弾性率は22ton/mm2
であつた。
発明の効果 こうして、本発明によれば、通気性の材料でで
きたバスケツトにその高さよりも低い高さにピツ
チ繊維を充填し、そのようなバスケツトを複数個
積み重ねた多段バスケツトに処理用気体を導入
し、処理容器体をバスケツトの底面に平行に各バ
スケツト内を流れるようにしたので、処理用気体
が各バスケツト毎に分流して流れるようになり、
かつその処理用気体が各バスケツト内のピツチ繊
維の上面、下面および側面の全面から内部に侵入
するので均一な処理反応が得られ、さらにピツチ
繊維の上側には処理用気体が通気する空間が存在
することにより放熱作用があり、従つてピツチ繊
維の嵩高密度が高くても特定の部位に蓄熱が生じ
ることが防止され、蓄熱による熱暴走、融着現象
あるいは焼成むらが生じることがほとんどなく、
大量のピツチ繊維を均一に処理することが出来る
ものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の好適実施例によるピツチ繊維
の不融化および炭化焼成処理装置の垂直断面図で
ある。第2図は第1図の−線に沿つた処理装
置の横断面図である。第3図は第1図に示す処理
装置に処理用気体を供給するのに用いて好適な気
体供給装置の概略図である。 図面において、符号10……処理装置、12a
−12g……バスケツト、14……多段バスケツ
ト、16……密封容器、26……導入口、28…
…排出口、30……導入通路、32……排出通
路、34,36……整流板。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ピツチ繊維の処理方法において、通気性の材
    料でできたバスケツトにピツチ繊維をバスケツト
    の高さより低い15mm以下の高さに収納し、前記バ
    スケツトを複数個積み重ねて多段バスケツトとし
    たものを密封容器に収納し、前記密封容器に処理
    用気体を導入すると共にこの気体がバスケツトの
    底面に平行に上下のバスケツト内を均一に流れる
    ように整流し、前記密封容器を加熱炉内に置いて
    多段バスケツト全体を必要温度に加熱することを
    特徴とする処理方法。 2 ピツチ繊維の処理装置において、通気性の材
    料でできた複数個のバスケツトと、前記複数個の
    バスケツトを積み重ねて多段バスケツトとしたも
    のを収納する密封容器とを有し、前記密封容器
    は、処理用気体の導入口および排出口をそれぞれ
    備えた相対する側壁を有すると共に、導入口を備
    えた側壁と前記多段バスケツトの相対する側面の
    それに面するものとの間、および排出口を備えた
    側壁と前記多段バスケツトの相対する側壁のそれ
    に面するものとの間にそれぞれ各バスケツトに共
    通の導入通路および排出通路を形成するように構
    成されていると共に、前記導入通路内および排出
    通路内にそれぞれ前記多段バスケツトの相対する
    側面に隣接するよう配置された処理用気体の整流
    板を備えており、かつ前記密封容器は加熱炉内に
    置かれていることを特徴とする処理装置。 3 前記導入口および排出口はそれぞれ前記密封
    容器の相対する側壁の中央部分に設けられ、前記
    整流板はそれぞれ通気孔の開口率が整流板の中央
    付近で小さく周辺で大きくなるように位置によつ
    て異なつている特許請求の範囲第2項記載の処理
    装置。
JP61120390A 1986-05-26 1986-05-26 ピツチ繊維の処理方法および処理装置 Granted JPS62282022A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61120390A JPS62282022A (ja) 1986-05-26 1986-05-26 ピツチ繊維の処理方法および処理装置
KR1019870005175A KR940002694B1 (ko) 1986-05-26 1987-05-25 피치 섬유의 처리 방법 및 처리 장치

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61120390A JPS62282022A (ja) 1986-05-26 1986-05-26 ピツチ繊維の処理方法および処理装置

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JPS62282022A JPS62282022A (ja) 1987-12-07
JPH0122368B2 true JPH0122368B2 (ja) 1989-04-26

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ID=14785019

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JP61120390A Granted JPS62282022A (ja) 1986-05-26 1986-05-26 ピツチ繊維の処理方法および処理装置

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JP (1) JPS62282022A (ja)
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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5860019A (ja) * 1981-10-05 1983-04-09 Mitsui Cokes Kogyo Kk 炭素繊維の製造方法
JPS58156026A (ja) * 1982-03-03 1983-09-16 Hirochiku:Kk 炭素繊維の製造方法
JPS60151316A (ja) * 1984-01-13 1985-08-09 Nippon Steel Corp ピツチから炭素繊維を製造する方法

Patent Citations (3)

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JPS62282022A (ja) 1987-12-07
KR870011295A (ko) 1987-12-22

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