JP2005307373A - 炭素繊維の熱処理方法、および装置 - Google Patents

炭素繊維の熱処理方法、および装置 Download PDF

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Hirosuke Kawaguchi
宏輔 河口
Fuminori Munekane
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Abstract

【課題】 製品の品質を損なう事態を防止することができ、しかも、量産性に優れた炭素繊維の熱処理方法、および装置を提供する。
【解決手段】 不純物としての金属成分を含有する炭素繊維に対する熱処理方法であって、第1区間を前記金属成分の沸点以上の温度に加熱し、一方、前記第2区間を金属成分の融点未満の温度に維持し。その後、前記第2区間に対する前記加熱装置の相対的位置関係を変動させて、前記第2区間を金属成分の融点以上の温度に加熱する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、微細な炭素繊維やカーボンナノチューブを熱処理する際に、カーボンナノチューブ等の微細炭素繊維に含まれる金属等の触媒物質を除去し、炭素純度の高い製品を製造するための方法および装置に関する。
従来より、炭素源と遷移金属等に代表される触媒物質とを用いて触媒化学気相成長法(CCVD法)で製造した微細炭素繊維を高温熱処理する方法には、微細炭素繊維が充填された坩堝を熱処理炉内に供給し、該熱処理炉内で坩堝ごと高温加熱することにより、微細炭素繊維の熱処理を行うバッチ式が広く用いられている。
しかしながら、バッチ式では、嵩密度の低い(例えば、10kg/m以下)微細炭素繊維を量産に見合った量だけ処理するためには、大容量の坩堝が要求されるとともに、加熱される微細炭素繊維の熱容量と比較して坩堝の熱容量が著しく大きいため、熱効率が著しく低くなる結果、熱処理にかかるコストの増大が避けられず、量産性に乏しいものとなっていた。
そこで、他の従来技術としては、圧縮成形した炭素繊維を横置きした熱処理炉に順次装入する方法がある(特許文献1)。この従来技術では、バッチ式と比較して大幅に熱効率を向上させることができ、しかも、加熱される微細炭素繊維の嵩密度を大きくできるため、バッチ式と比較して量産性に優れたものといえる。
特開平8−604444号公報
ところで、上記熱処理では、例えば黒鉛化を図る目的で微細炭素繊維を2000℃以上の高温に加熱するようにしており、この結果、微細炭素繊維中に残留する使用済み触媒としての遷移金属が蒸発し、微細炭素繊維から分離、除去し得る状態となる。
ここで、残留する遷移金属を微細炭素繊維から除去することは、製品としての微細炭素繊維の品質を向上させる上で、さらには該微細炭素繊維を樹脂などに混合して得られた応用製品の品質を向上させる上で不可欠であり、上記熱処理によって微細炭素繊維から蒸発、分離した遷移金属を捕集するとともに、微細炭素繊維への再付着を防止することが望ましい。
しかしながら、上記従来技術では、微細炭素繊維から蒸発、分離した遷移金属を捕集して所定の時期まで維持する機能、および捕集した遷移金属を該時期に熱処理炉内から排出する機能を有していないため、微細炭素繊維への遷移金属の再付着によって製品の品質を損なう事態や、熱処理炉内に長期に渡って付した遷移金属が熱処理炉の交換時期を早めることによって、熱処理コストが著しく増大し、量産性を損なう事態を招来する虞れがある。
しかも、上記従来技術では、圧縮成形した微細炭素繊維をそのまま熱処理炉内に供給するものであり、熱処理炉内に供給された微細炭素繊維が弾性復元力によって膨張して熱処理炉を閉塞し易く、この復旧にかかるコストによって熱処理コストが増大する結果、量産性を一層損なう虞れがある。
本発明は、上記実情に鑑みて、製品の品質を損なう事態を防止することができ、しかも、量産性に優れた炭素繊維の熱処理方法および装置を提供する。
上記課題を解決するための、本願の第1の発明は、不純物としての金属成分を含有する炭素繊維の熱処理方法において、炭素繊維の自重による流動を許容する流路を構成する第1区間および第2区間を有した炉本体に対する相対位置であって、前記第1区間を前記金属成分の沸点以上に加熱するための第1加熱位置と前記第2区間を前記金属成分の融点以上に加熱するための第2加熱位置とに択一的に配置される加熱手段を備え、この加熱手段を前記第1加熱位置に配置した状態で作動させることにより前記第1区間を前記金属成分の沸点以上の温度に加熱する一方、前記第2区間を前記金属成分の融点未満の温度に維持する熱処理装置を用い、前記流路内に装填された炭素繊維が前記第1区間を通過する際、炭素繊維中に含有される金属成分を炭素繊維から流路内雰囲気中へと気化させ、気化して流路内雰囲気中を移動する金属成分を前記第2区間に凝固させて捕集する熱処理工程と、前記熱処理工程の後に、前記加熱手段を前記第2加熱位置に配置させた状態で作動させることにより、前記第2区間に捕集された金属成分を溶融し、溶融した金属成分を自重により降下させる金属回収工程と、を含むことを特徴とする。
上記第1の発明においては、前記炉本体および前記加熱手段の少なくとも一方を移動させることにより、前記加熱手段を前記第1加熱位置と前記第2加熱位置とに択一的に配置してもよい。
上記第1の発明においては、前記第2区間が前記第1区間よりも流路の上流側に位置するように構成した炉本体を用い、前記熱処理工程において、前記流路内に下流側から上流側へ不活性ガスを流動させてもよい。
上記第1の発明においては、前記不活性ガスの流速を0.1〜20mm/秒となるように設定してもよい。
上記第1の発明においては、前記金属成分が遷移金属であってもよく、さらに前記金属成分がFe成分を含有するものであってもよい。
上記課題を解決するための、本願の第2の発明は、不純物としての金属成分を含有する炭素繊維の熱処理装置において、供給された炭素繊維の自重による流動を許容する流路を構成し、前記金属成分の沸点以上に加熱する対象となる第1区間と前記金属成分の融点以上に加熱する対象となる第2区間とを備える炉本体と、前記第1区間に応じた第1加熱位置および前記第2区間に応じた第2加熱位置とに前記加熱手段を択一的に配置させる変位手段とを備え、前記変位手段が前記加熱手段を前記第1加熱位置に配置させた場合に、前記第1区間を前記金属成分の沸点以上の温度に加熱し、かつ、前記第2区間を金属成分の融点未満の温度に維持する一方、前記変位手段が前記加熱手段を前記第2加熱位置に配置させた場合に、前記第2区間を金属成分の融点以上の温度に維持することを特徴とする。
上記第2の発明においては、前記変位手段は、前記加熱装置を、前記流路に沿って移動させる昇降装置により形成されてなるものであってもよい。
上記第2の発明においては、前記流路が略鉛直方向に延在するようにすることが好ましい。
上記第2の発明においては、前記流路の下流側に位置する部位は、それよりも上流側に位置する部位よりも大きくてもよい。
上記第2の発明においては、前記流路の流路径は、上流側より下流側に向かって拡径されているものであることが好ましい。
上記第2の発明においては、前記第2区間の下流側端部には、当該第2区間に捕集された金属成分が溶融した際に、この溶融状態の金属成分を当該端部から自重により前記流路内で自由落下させるための遮断手段を備えてもよい。
上記第2の発明においては、流路の延在方向に沿った断面において、前記第2区間の内周面による辺pと、当該区間の下流側端面による辺pとがなす角αを、90°未満となした内周エッジ部により、前記遮断手段を形成してもよい。
上記第2の発明においては、前記第2区間において下流側端面がなす流路径が該端面よりも上流側の流路径よりも大きく構成され、かつ、前記辺pにおける流路延在方向に直交するベクトル成分xの長さが5〜15mmであってもよい。
さらに、上記課題を解決するための、本願の第3の発明は、不純物としての金属成分を含有する炭素繊維の熱処理方法において、側面に少なくとも一つの通気孔が形成されている容器を複数個準備し、これらの容器の個々に前記炭素繊維を充填する充填工程と、前記炭素繊維が充填された容器を熱処理炉の内部に積み上げるように前記熱処理炉の下部から順次搬入する搬入工程と、前記熱処理炉内に形成され、かつ前記容器内に充填された炭素繊維に含有される前記金属成分の沸点よりも高い温度に維持される第1区間において、前記炭素繊維に含有される金属成分を気化させて前記通気孔を通じて前記容器から蒸散させる一方、前記熱処理炉内に形成され、かつ前記金属成分の融点よりも低い温度に維持される第2区間において、前記蒸散した金属成分を前記第2区間に凝固させて捕集する熱処理工程と、前記熱処理工程の後に、前記第2区間を前記金属成分の融点よりも高い温度に加熱することにより、前記第2区間に捕集された金属成分を溶融し、溶融した金属成分を自重により降下させて前記炉本体から除去する金属成分除去工程と、前記熱処理炉の上部から順次搬出される容器を搬送する搬送工程と、
熱処理後の炭素繊維を回収する炭素繊維回収工程と、を有することを特徴とする。
上記第3の発明においては、前記熱処理工程において前記熱処理炉内で燃焼あるいは炭化して消滅する材質によって形成されていてもよい。
上記第3の発明においては、前記熱処理工程において底面が燃焼あるいは炭化して消滅した容器に対して新たな底面を形成した後に、この容器を前記搬送工程において前記炭素繊維が充填される位置まで搬送してもよい。
また、上記課題を解決するための、本願の第4の発明は、不純物としての金属成分を含有する炭素繊維の熱処理装置において、側面に少なくとも一つの通気孔が形成されている複数の容器と、これらの容器の個々に前記炭素繊維を充填する充填手段と、前記炭素繊維が充填された容器を熱処理炉の内部において積み上げるように前記熱処理炉の下部から順次搬入する搬入手段と、前記金属成分の沸点よりも高い温度に維持されることにより、炭素繊維に含有される前記金属成分を気化させて前記通気孔を通じて前記容器から蒸散させる第1区間と、前記金属成分の融点よりも低い温度に維持されることにより、前記第1区間で蒸散した金属成分を凝固させて捕集する第2区間と、前記第2区間を前記金属成分の融点よりも高い温度に加熱する加熱手段と、から構成される熱処理炉と、前記熱処理炉の上部から順次搬出される容器を搬送する搬送手段と、熱処理後の炭素繊維を回収する炭素繊維回収手段と、を有することを特徴とする。
前記第1の発明によれば、炭素繊維を自重により、炉本体の流路内の上流側から下流側に流動させる間に、加熱手段を第1加熱位置に配置することで前記金属成分の沸点以上の温度に加熱された第1区間を通過させることで、前記炭素繊維中に残留する例えば遷移金属等の金属成分を、炭素繊維中より流路雰囲気中へと蒸散除去し、精製された炭素繊維はそのまま流路内を下降させる。一方、流路雰囲気中へと蒸散された気化状態の金属成分は、同流路内に設けられた金属成分の融点未満の温度に維持された第2区間において、その壁面に接触することで冷却凝固し、固体として捕集される。このため、前記したように炭素繊維より分離された金属成分が、精製された炭素繊維に再付着する、ないしはその後流路内へ投入される炭素繊維に付着することを防止しながら、所定期間、熱処理による炭素繊維の精製操作を続けることができる。そして、所定期間の経過後に、前記炭素繊維の精製操作を一旦停止し、加熱手段を第2加熱位置に配置することによって(前記第2区間に対する前記加熱装置の相対的位置関係を変動させて)、前記第2区間を金属成分の融点以上の温度に加熱すれば、第2区間に固体として捕集された金属成分は溶融し、第2区間より流下するため、捕集した金属成分を第2区間より容易に分離回収することができ、熱源として1つの加熱手段を利用して、炭素繊維の精製操作と、分離された金属成分の回収操作とを、効率良く行うことができる。
また、前記第2の発明によれば、第1の発明を実施することができる。
前記第3の発明によれば、熱処理炉内に形成される第1区間は、炭素繊維に不純物として含有される金属成分の沸点よりも高い温度に維持されるので、この区間において、炭素繊維から金属成分を気化せしめることができる。また、当該熱処理炉内に形成される第2区間は、前記金属成分の融点よりも低い温度に維持されるので、気体状で炭素繊維から蒸散した金属成分をこの区間において冷却し固体状で捕集することができ、さらに所定の時期までこの区間内に保持しておくことができる。さらにまた、この発明よれば、炭素繊維は容器内に充填されたままの状態で熱処理炉内を移動しているので、炭素繊維から気化して容器側面に複数設けられた通気孔から蒸散した金属成分が再度炭素繊維内に混入することを防止することができる。
また、この発明によれば、第2区間を、この区間を前記金属成分の融点よりも高く沸点よりも低い温度に加熱するので、この区間で捕集・保持された金属成分を溶融して液体状とし、熱処理炉外部へ除去することができる。従って、熱処理炉内部に不純物としての金属成分が堆積し続けることを防止でき、その結果、熱処理炉のメンテナンスを容易とし、機械寿命をも向上することができる。
上記の発明において、前記使用される容器の底面が、熱処理炉内で燃焼して消滅する材質によって形成されていることにより、燃焼炉内に積み重ねられた複数の容器が全体として1本の管状となるので、容器内に充填されている炭素繊維から気化する金属成分を容器側面に形成された通気口から容器外へ蒸散し易くできる。
また、上記の発明において、前記炭素繊維回収工程後の容器を、容器の底面が消滅している場合には再度底面を形成して、再度前記充填工程に搬送することにより、容器を再利用することで、炭素繊維の熱処理に必要なコストの削減を図ることができる。
また、本願の第4の発明によれば、上記の方法を実現することができる。
以下、本発明の最良の実施形態について図面を参照して説明する。
まず本発明に係る熱処理方法(第1、第3の発明)および熱処理装置(第2、第4の発明)について具体的に説明するに先立ち、本発明における処理対象となる炭素繊維につき、簡単に説明する。
本発明において、処理対象となる、不純物としての金属成分を含有する炭素繊維としては、例えば、気相法炭素繊維(VGCF)、あるいはカーボンナノチューブなどが包含される。これらの炭素繊維においては、炭素源を、触媒としての金属成分と共に、高温にて加熱することにより炭素繊維を製造するために、触媒として用いられた金属成分が炭素繊維中に残留し不純物となる。しかしながら、本発明において処理対象となる不純物としての金属成分を含有する炭素繊維としては、上記に例示したものに何ら限定されるものではなく、また炭素繊維中に含まれる不純物としての金属成分も、上記したように炭素繊維製造時に触媒として使用されたものに何ら限定されるものではなく、その他の汚染源に起因するものであってもよい。
また不純物としての金属種としても、特に限定されるものではなく、種々のものが含まれるが、例えば、上記したような触媒として用いられる遷移金属があり、その一例としてFeを例示することができる。なお、以下においては、簡略化のために、Feを不純物として含有する炭素繊維を熱処理する場合を例として、本発明を説明するが、他の金属成分を不純物として含有する炭素繊維も同様に処理することができることは、当業者であれば容易に理解できるであろう。また、処理対象となる炭素繊維は、不純物として1種の金属成分を含有するものに限られず、2種ないしそれ以上の金属成分を同時に含有するものであってもよい。
ここで、このように複数種の金属成分を含有する炭素繊維の処理する場合において、熱処理工程における「金属成分の沸点以上の温度に加熱」、「金属成分の融点未満の温度に維持」、ないし金属回収工程における「金属成分の融点以上の温度に加熱」するということは、(1)これら複数種の金属成分のうちの主として除去しようとする1種の金属成分の融点および沸点を対象として考慮する態様、(2)これら複数種の金属成分のうちの、最も高い沸点の「金属成分の沸点以上の温度に加熱」、最も低い融点の「金属成分の融点未満の温度に維持」および、最も高い融点の「金属成分の融点以上に加熱」する態様、あるいは(3)これら複数種の金属成分が合金組成を形成する場合において、この合金の融点および沸点を対象として考慮する態様等、その状況に応じて適宜変更して行うことが可能である。
第1の発明、および第2の発明
図1は、第2の発明としての炭素繊維の熱処理装置の一実施形態の概略構成を示す図面である。以下、この装置を説明しつつ、併せて第1の発明としての炭素繊維の熱処理方法についても説明する。
図1に示すように、第2の発明に係る熱処理装置100は、炭素繊維を装填する装填口111および、この装填口111より装填された炭素繊維の自重による流動を許容する流路Pとを少なくとも備える炉本体110を有している。そして、この炉本体110の流路P上には、異なる温度条件に加熱される第1区間Fおよび第2区間Sが設けられおり、この第1区間Fおよび第2区間をそれぞれ加熱することのできる加熱手段120を有している。そして、この加熱手段120に対する前記第1区間Fの相対的位置、および前記加熱手段120に対する前記第2区間Sの相対的位置の少なくともいずれかを可変とする変位手段130とを有してなるものである(この第1区間Fを前記金属成分の沸点以上に加熱する際の加熱手段120の位置を第1加熱位置とし、前記第2区間Sを前記金属成分の融点以上に加熱する際の加熱手段120の位置を第2加熱位置という)。
この図1に示す実施形態においては、炉本体110の装填口111の上部には、反応炉(図示せず)から取り出された状態の炭素繊維を、炉本体110の流路P内に前記装填口111より供給するためのホッパー101が配されており、このホッパー101から、必要に応じて、例えばスクリューフィーダーなどの搬送機構を介して、炭素繊維を装填口111に供給するようになっている。
また、図1に示す実施形態においては、加熱手段120は、前記炉本体110の外周を囲繞する高周波コイルから構成され、図示しない供給電源に接続されている。そして、供給電源から高周波コイルへと通電されると、当該高周波コイルに囲繞された炉本体110の所定部位を高周波誘導加熱により加熱することができるようになっている。また、この供給電源から加熱手段120への供給電力を制御する制御手段(図示せず)が設けられており、加熱手段の設定温度を可変とできるようになっている。なお、図1に示す実施形態においては加熱手段として、このように高周波誘導加熱方式のものを採用しているが、第1の発明に係る加熱において、加熱手段としては、炉本体における第1区間および第2区間を所定温度に加熱できるものであれば、特に限定されるものではない。ここで、この実施態様に係る熱処理装置においては、この加熱手段120は一定位置に固定されている。
また、図1に示す実施形態においては、図示するように、前記流路Pが筒状に構成されており、その延在方向が略鉛直方向に添って配置されている。ここで、炉本体110において円筒状あるいは円錐状を成す部位が略鉛直方向に沿って同軸配置されており、構成された流路Pの軸線が略鉛直方向に添うものとなる。第2の発明としての熱処理装置において流路Pは、上記したように装填された炭素繊維の自重による流動を許容するものであれば良く、必ずしも流路Pの軸線が略鉛直方向に沿って配置されるものである必要はなく、ある程度傾斜したものとすることも可能であるが、装填された炭素繊維の流路P内における流動を円滑なものとし、炭素繊維の滞留、つまり等の不具合の発生の虞れを低下させると共に、炭素繊維からの金属成分の気化分離を効率良く行う上では、流路Pは、その軸線が略鉛直方向に沿って配することが望ましい。
さらに図1に示す実施形態においては、図示するように、上記流路Pの上流側、すなわち装填口111側に位置する部位が、それよりも下流側に位置する部位よりも小さくなるものではない、すなわち、ある任意の位置における流路径dが、より上流側の任意の位置における流路径d、d、…dx−1と比較して、少なくとも等しいかあるいは大きくなるように構成されている。そして、この実施形態においては、流路Pの最上流部、すなわち装填口111近傍位置における流路径d1が、流路Pの最下流部、すなわち、最下端部における流路径dωよりも小さく、流路P全体を通じて見れば概して、上流側から下流側に向かい、漸次拡径されているような形状とされている。従って、流路P内に装填される炭素繊維がある程度圧縮された塊状物として供給され、その炭素繊維団が流路P内において弾性復元力に膨張し、より嵩高なものとなったとしても、流路Pにおける流動が阻害され閉塞を生じるといった不具合が生じる虞れが抑制される。なお、第1の発明に係る熱処理装置において流路Pは、上記したように下流側に向かい漸次拡径されるような形状に限定されるものではなく、その経路途中に流路径を縮径するような内方に向けて突起構造を有しない限り、全長にわたりほぼ同一径を有するような形状のものであっても良い。
また、第1の発明に係る熱処理装置において、この流路Pの断面形状は、特に限定されるものではなく、円形、楕円形、角部を曲線状とした略多角形あるいは略矩形といった各種の形状であり得る。
図1に示す実施形態においては、図示するように、上記流路Pの軸方向ほぼ中央付近に前記第1区間Fと第2区間Sとが隣接して配置されており、熱処理工程においての使用時には、図1(a)に示すように、より高温に加熱される前記第1区間Fが、より低温に維持される前記第2区間Sより、流路の下流側に配されている。なお、この状態では、前記加熱手段120は、第1区間Fを加熱できるように、第1区間Fの外周部に位置している。
ここで、第2の発明としての熱処理装置において、第1区間Fと第2区間Sとの配置関係は、図1に示すように第1区間Fを流路の下流側に配する態様に必ずしも限定されるものではなく、逆に第2区間Sを流路の下流側に配する態様であっても良い。しかしながら、図1に示すように、第1区間Fを第2区間Sより下流側に配し、かつ後述するように当該流路の下流側から上流側に向けて不活性ガスの流れを形成する、すなわち自重により上流側から下流側へと向かう炭素繊維の流動に対し、向流方向のガス流れを形成することで、第1区間Fにおいて炭素繊維から炉雰囲気中に蒸散した金属成分を、当該炭素繊維より効率よく引き離し、第2区間へと移動させることができるため、このような配置関係とすることがより望ましい。
次に、図1に示す実施形態においては、変位手段130として、前記炉本体110の流路Pを形成する壁面の一部を、第1の流路部材131と、この第1の流路部材と同軸的に配された第2の流路部材132とを、流路の軸方向に変動自在として嵌挿させてなる伸縮部133を設けている。なお流路部材131と132との当接面には、流路P内の気密性を保つため、必要に応じて、十分な耐熱性を有するシール材が配されている。上述したように、流路Pにおいて上流側より下流側の流路径を小さくすることは好ましくないため、この実施形態においては、図1に示すように、下流側に位置する第1の流路部材131の内周に、上流側に位置する第2の流路部材132の外周が当接するように嵌挿されている。
そして、この実施態様においては、図1に示するように、前記第1の流路部材131の一部(上流側端部近傍領域)に前記第1区間Fを形成し、他方第2の流路部材132の一部(下流側端部近傍領域)に前記第2区間Sを形成しており、図示しないラックアンドピニオンギア、ワイヤ滑車等の駆動機構により、前記第2の流路部材132を昇降させることで、流路Pを維持しつつ、前記加熱手段120に対する前記第2区間Sの相対的位置を変化させることのできるものとしている。図1(a)に示すように、第2の流動部材132を上昇させた状態においては、第2区間Sは、加熱手段120の配置位置よりも上方に位置するが、図1(b)に示すように、第2の流動部材132を下降させた状態においては、第2区間Sは、加熱手段120の配置位置と同じ高さに位置することとなり、加熱手段120によって所定の温度へと加熱されることができることとなる。
なお、第1の発明に係る熱処理装置において、変位手段としては、前記加熱手段に対する前記第1区間の相対的位置、および前記加熱手段に対する前記第2区間の相対的位置の少なくともいずれかを可変とすることができるものであれば、上記した図1に示すような流路の一部に設けられた伸縮部133を用いた構造に何ら限定されるものではなく、例えば後述する図2に示す実施形態におけるように、加熱手段120を前記流路Pに沿って移動させる昇降装置134を用いた形態、あるいは図1に示すような流路の伸縮部と図2に示すような可動式加熱手段との双方を組み合わせた形態等、各種の形態を用いることができる。
また、この実施形態においては、第1の流路部材131に設けられる前記第1区間Fの上端部における流路径dよりもその下端部における流路径d4が大きいものとされており、また第2の流路部材132に設けられる前記第2区間Sにおいては、この内周面に接して昇降される前記第1の流路部材131の外周面との摺動性を担保するために、少なくともその可動領域においては同一径とされているが、これらの領域における部位の流路径d、dは前記第1区間における流路径d、dよりも大きなものとされている。さらに、第2の流路部材132のより下流側の領域においては流路径d、d、…が漸次拡径されており、炭素繊維の流動を妨げる事態を確実に防止できることができる。
さらに第2の発明に係る熱処理装置においては、前記第2区間Sの下流側端部135には、当該第2区画Dに捕集された金属成分が加熱により溶融した際に、この溶融状態の金属成分が当該端部から流路壁面を伝わって下降することなく、当該端部から自重により流路内空間を自由落下させるための遮断手段160を備えることが望ましい。図1に示す実施形態においては、前記第2区間Sの下流側端部135は、第1の流路部材131の内方に嵌挿された第2の流路部材132の下端部により構成されるため、そのままでも、その流路部材131の肉厚の分、より下流側の流路面よりも径が小さく、その境界には段差エッジが形成されて、これが遮断手段160となっている。
遮断手段160を、このような内周エッジ部により形成する場合、図3に示すように、流路の軸線方向に沿った断面において、当該第2の区画Dの内周面による辺pと、当該区画の下流側端面による辺pとがなす角αを、90°以下、より好ましくは85〜90°とすることが望ましい。このように鋭角なエッジ部を形成することで、金属成分回収工程において、第2区間Sに固体として捕集された金属成分は溶融流下する際、このエッジ部によって壁面を伝っての金属液滴の流れを確実に遮断し、当該液滴を自由落下させることができる。従って、より下流側の流路壁面に金属液滴が付着する結果として炭素繊維の炭素純度が損なわれる事態を確実に防止することができる。
さらに、上記エッジ部は、前記辺pの流路半径方向ベクトル成分xの長さが5〜15mmであり、前記第2区間Sの下流側端部135における流路径dよりも、前記流路において当該第2区間Sに対し下流側で隣接する部位における流路径d、d、…が、少なくともその分拡径されていると、上記したようなエッジ部より自由落下する金属液滴が、落下途中で再び壁面に付着する虞れがなく、より好ましいものとなる。
なお、図1に示す実施形態において、炉本体110の下方には、炉本体110で熱処理を終えた炭素繊維を外部に排出するための排出機構140が配されている。この排出機構140としては、本発明は特に限定することはないが、例えば、図1に示すように、スクリュー式の排出機構としてもよい。スクリュー式排出機構140は、炭素繊維を搬送し外部へ排出するためのスクリュー141と、該スクリュー141を回転させるモータ142とから構成される。これにより、モータ142が駆動すると、スクリュー141が回転し、該スクリューの羽根の間に蓄積された炭素繊維が熱処理炉内から排出されるようになっている。
また、炉本体110には、下方にガス導入口151,上方にガス排出口152がそれぞれ設けられ、アルゴン、窒素等の不活性ガスを、前記したように流路P内に下流側から上流側に向かって流すことができるようになっている。また、炉本体110の下方には、前記第2区間Sの壁面の延長方向に、金属を回収するための装置、例えばトレイ(図示せず)が配置され、金属回収工程において落下してきた金属液滴をためるようになっている。金属回収工程終了後にトレイは系外へと取り出され、新たなトレイと交換される結果、金属成分が回収されることになる。
さらに、炉本体110の流路Pに対しては、流路Pにおける前記第1区間および第2区間以外の部位の温度を、これらの第1区間および第2区間相互における作用に影響を及ぼさない、適当な温度に保持するために、上記加熱装置120に加えて、必要に応じて、所定部位にその他の加熱装置、冷却装置等の温度制御装置を設けることも可能である。
次にこのような熱処理装置を用いて、金属成分としてFeを含有する炭素繊維を処理する方法について説明する。
まず、熱処理工程においては、図1(a)に示すように、第2の流路部材132を上昇させた状態、すなわち、第1区間Fが加熱装置120の配置位置と同じ高さにあり、第2区間Sは加熱装置120の配置位置より上方に離れた高さに存在させておく。
この状態で、加熱装置120に通電し、第1区間Dを除去すべきFe成分の沸点以上の温度、より好ましくは2800〜3000℃に加熱しに加熱し、前記第2区間SをFe成分の融点未満の温度、より好ましくは1200〜1400℃に維持する。また、ガス導入口151から、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスを、例えば、流速0.1〜20mm/秒程度で流路P内に導入し、流路P内に下流側から上流側に向う不活性ガスの流れを形成する。
この状態で、炭素繊維がホッパー101より炉本体110内に供給されると、炭素繊維は流路P内を下流側に向かって下降していき、前記第1区間Fに到達した際に、Feの沸点以上の温度に曝されて、炭素繊維中のFeが気化して流路雰囲気中へと蒸散除去され、精製された炭素繊維はそのまま流路P内を下降する。一方、流路雰囲気中へと蒸散された気化状態のFe成分は、前記不活性ガスの流れによって上方へと移動し、第1区間Fより上部に位置するFe成分の融点未満の温度に維持された第2区間Sにおいて、その壁面に接触することで冷却凝固し、固体として捕捉される。そして、操作が進むに従って、この第2区間Sの壁面には捕捉されたFeが次第に堆積していく。
所定時間の炭素繊維の熱処理工程が終了したら、ホッパー101よりの炭素繊維の供給を止め、一方、炉本体110で熱処理を終え蓄積部141に堆積された炭素繊維を押出機構140により系外へと搬出する。そして、前記したように図示しない駆動機構によって、第2の流動部材132を下降させ、図1(b)に示すように、第2区間Sを、加熱手段120の配置位置と同じ高さに変位させる。そして、加熱手段120によって第2区間SをFe成分の融点以上の温度、より好ましくは1500〜1700℃に加熱すると、第2区間Sの壁面に堆積されたFe成分は溶融し、第2区間Sの壁面を伝って流下し、第2区間Sの下流側端部135において、壁面との付着を絶たれ、流路P内を自重により自由落下しトレイ(図示せず)に回収される。なお、Feの回収は熱処理炉の運転頻度にもよるが、熱処理炉内に堆積したFeが、炭素繊維の熱処理工程の操作に支障をきたす前に、例えば、一週間おきに行えばよい。
図2は、第2の発明としての炭素繊維の熱処理装置の別の実施形態の概略構成を示す図面である。
図2に示す実施形態においては、上述した図1に示す熱処理装置100とは異なり、加熱手段120に対する第1区間Fの相対的位置、および加熱手段に対する前記第2区間Sの相対的位置の少なくともいずれかを可変とする変位手段130として、加熱手段120自体を流路Pに沿って移動させる昇降装置134を採択し、一方、流路Pを構成する流路部材として、図1におけるような伸縮部133を有さず、当該流路Pに形成される第1区間Fと第2区間Sとの相対的位置関係は変位できないものとした以外は、図1に示す実施形態に示すものと同様の構成を有するものである。
この実施形態においては上記流路Pの軸方向ほぼ中央付近に前記第1区間Fと第2区間Sとが隣接して配置されており、第1区間Fより第2区間Sが流路Pの上流側に位置している。もちろん、前記したように、第2区間Sを第1区間Fより下流側に設けることは可能である。
そして、熱処理工程においての使用時には、図2(a)に示すように、より高温に加熱される第1区間Fを加熱できるように、前記加熱手段120を第1区間Fの設定位置と同じ高さに配置し、一方、金属回収工程においては、図2(b)に示すように、第2区間Sを加熱できるように、前記加熱手段120を第2区間Sの設定位置と同じ高さへと移動させる。
それ以外の構成および操作方法としては、上述した図1に示す実施形態の場合とほぼ同様であるため説明を省略する。なお、この図2に示す実施形態においては、図1に示す実施形態とは異なり流路部材が伸縮部を有しないため、第2区間Sの下流側端部135に、前記したような所定の条件を満たす内周エッジ部などといった遮断手段160を形成することは、金属回収処理を円滑に進める上で特に有効である。
第3の発明、および第4の発明
図4は、第4の発明としての炭素繊維の熱処理装置の一実施形態の概略構成を示す図面である。また、図5は、図4に示す熱処理装置において使用する容器の斜視図である。以下、上記第1の発明および第2の発明と同様に、この装置を説明しつつ、併せて第3の発明としての炭素繊維の熱処理方法についても説明する。
図4、図5に示すように、第4の発明としての炭素繊維の熱処理装置200は、側面に複数の通気孔211が形成されている、複数の容器210と、前記各容器210内に前記炭素繊維を充填する充填手段220と、当該炭素繊維が充填された容器210を熱処理炉230の内部に容器210を垂直に積み上げるように、熱処理炉230の下部から、順次搬入する搬入手段240と、容器210内に充填された炭素繊維に含有される前記金属成分の沸点よりも高い温度に維持し、炭素繊維に含有される前記金属成分を気化させる第2区間Sと、前記金属成分の融点よりも低い温度に維持され、前記第1区間で気化して前記容器の側面に複数形成された通気孔211から容器210外に蒸散した金属成分を固体として捕集する第2区間Sと、前記第2区間Sを前記金属成分の融点よりも高く沸点よりも低い温度に加熱する加熱手段233と、から構成される熱処理炉230と、前記熱処理炉230の上部から順次搬出される容器210を搬送する搬送手段250と、熱処理後の炭素繊維を回収する炭素繊維回収手段260と、から構成されている。
先ず始めに、第3の発明および第4の発明において使用される容器210について説明する。
図5に示すように、容器210は、その側面に複数の通気孔211が形成されている。この容器210は、不純物として金属成分を含む炭素繊維(いわゆる、粗炭素繊維)に熱処理を施すにあたり、被処理物たる炭素繊維を充填するために用いられるものであると同時に、後述する熱処理炉内で加熱処理された際に、炭素繊維から気化する金属成分を通気孔211を利用して当該容器外に蒸散せしめ、さらに、一旦蒸散した金属成分が再度炭素繊維に付着することがないように、気体状の金属成分から炭素繊維を保護するバリヤとしての働きも有するものである。従って、容器210の側面に通気孔211を形成するに際しては、上記機能、つまり炭素繊維が容器外にこぼれ落ちることがなく、気化した金属成分を容器外に蒸散でき、かつ、一旦蒸散した金属成分が再度容器内に侵入することがないよう十分に考慮する必要がある。
当該通気孔211の孔の大きさについては、上記のことを考慮した上で任意に設定すればよいが、具体的には、1〜2mm程度であることが好ましい。
また、容器210の形状や大きさについては、本発明は特に限定することはなく、任意に設定することができるが、ハンドリングのし易さや、熱処理炉内での積み重ね易さを考慮すると、図示するような円筒形が好ましい。
容器210の材質についても、本発明は特に限定することはないが、当該容器210は、熱処理炉230内で非常な高温(金属成分の沸点より高温)に曝されることを考えると、このような高温でも形状変化や破損が生じない材質で製造する必要があり、例えば黒鉛で製造することが好ましい。
ここで、容器210の底面212については、熱処理炉230内で燃焼あるいは炭化して消滅する材質(例えば、木材や紙材など)によって形成することが好ましい。熱処理炉230内においては、当該容器が垂直方向に積み重ねられているので、このような材質で形成することで容器の底面が燃焼により消滅し、その結果、複数の容器が一体の管状を呈するようになるからである(図4の熱処理炉内参照)。
容器210については、その上面213を特に形成する必要はないが、容器210内に充填された炭素繊維が飛散することを防止することを目的として、炭素繊維充填後に上面213を形成してもよい。この場合、上面213を形成する材質としては、前記と同様の理由により、燃焼あるいは炭化により消滅する材質が好ましい。
第4の発明としての装置200においては、充填手段220により、不純物としての金属成分を含有する炭素繊維を前述の容器210に充填する(本願の方法における充填工程)。
この充填手段220については、容器210内に所定量の炭素繊維を充填することができる手段であれば、特に限定することはなく、従来公知の充填手段を任意に選択して用いることができる。例えば、図4に示すように、紙材221を容器210の底部に貼布する底面形成手段222と、充填する炭素繊維を貯蔵しておくためのホッパー223と、ホッパー223に連設されておりホッパー223から充填される炭素繊維の重量を計測する軽量装置224と、炭素繊維が充填された後に、紙材を225を容器210の上部に貼布する上面形成手段226と、から構成されていてもよい。
なお、上記ホッパー223の内部は、炭素繊維の酸化などを防止するために希ガス(例えばアルゴンガス)雰囲気にしておくことが好ましい。
第4の発明としての装置200においては、搬入手段240により、前記充填手段220によって炭素繊維が充填された容器210を、熱処理炉230の内部に容器210を垂直に積み上げるように、熱処理炉230の下部から、順次搬入する(本願方法における搬入工程)。
この搬入手段240についても、本発明は特に限定することはなく、前記充填手段220により炭素繊維が充填された容器210を熱処理炉230の下部から順次搬送することができれば、いかなる手段であっても用いることができる。例えば、図4に示すように、容器210を垂直方向に搬送する場合には、リフト241を用いればよく、一方、水平方向に搬送する場合には、コンベヤ242を用いればよい。また、熱処理炉230の下部から、容器を積み上げるように搬入する手段についても、例えば、熱処理炉230内に積み上げられた容器230を支持しておくための支持手段243と、当該支持手段243によって支持されている最下端の容器の下に新たな容器を搬入するリフト244と、を用いればよい。
第4の発明としての装置200における熱処理炉230は、前記したように、容器210内に充填された炭素繊維に含有される前記金属成分の沸点よりも高い温度に維持し、炭素繊維に含有される前記金属成分を気化させる第1区間Fと、前記金属成分の融点よりも低い温度に維持され、前記第1区間で気化して前記容器の側面に複数形成された通気孔211から容器210外に蒸散した金属成分を固体として捕集する第2区間Sと、前記第2区間Sを前記金属成分の融点よりも高く沸点よりも低い温度に加熱する加熱手段233と、から構成される熱処理炉230と、から構成されている。そして、このような構成とすることにより、不純物である金属成分の、気体、液体、固体の三態様を上手く利用でき、炭素繊維から金属成分を除去するとともに、当該熱処理炉230からも金属成分を除去することができる。
さらに具体的に説明すると、図4に示すように、熱処理炉230は、その下部から搬入され積み重ねられる複数の容器内の炭素繊維を熱処理するため、垂直方向に延在する略筒状の形状を呈している。また、熱処理炉230の第1区間F(金属成分の沸点よりも高温の部分)と、第2区間S(金属成分の融点よりも低温の部分)は、上下方向に隣接して配置されており、上方に第2区間Sが配置され、下方に第1区間が配置されている。
また、この第2区間Fの径外方向に位置する位置には、この第1区間を所定の温度(つまり金属成分の沸点よりも高温)にコントロールするための高温用高周波コイル235が設けられている。一方、第2区間Sの径外方向に位置する位置には、この第2区間を前記金属成分の融点よりも高く沸点よりも低い温度に加熱する加熱手段233としての低温用高周波コイルが設けられている。これらのコイル235、233に図示しない供給電源からの供給電極を変えることにより、第2区間Fおよび第2区間Sの温度を任意にコントロールすることができる。これにより、第2区間Fにおいて、金属成分を気化せしめ、第2区間Sで気化した金属を固体として捕集することができる。なお、金属成分の種類によりこれらの区間の温度設定は異なるが、例えば金属成分が鉄の場合には、鉄の沸点は2800℃前後であり、融点は1500℃前後であるので、第1区間Fを2800℃よりも高温になるように設定すると共に、第2区間Sを1500℃よりも低い温度に設定すればよい。
また、第1区間Fと第2区間Sとの境界位置には、第2区間Sに捕集された金属成分を溶融せしめ液体として除去する際に熱処理炉の内壁に沿って流れ落ち、当該金属成分が第1区間の内壁に付着することを防止するための、遮断手段236を形成することが好ましい。この遮断手段236の具体的な形状については、特に限定することはなく、第2区間Sで液体状となった金属成分が、自重により落下するに際し、第1区間Fの内面に付着しないような形状であればよい。具体的には、図4に示すように、第2区間Sと第1区間Fとの境界面に、第1区間Fの方が炉流路径が広くなるように段差を設けることが考えられる。さらに、この段差としては、前記第2の発明に係る熱処理装置に関連して、図3に基づき説明したエッジ部の形状を適用することが可能である。
炭素繊維の熱処理を終了し、当該熱処理炉230のメンテナンスを行う際には、第2区間Sの径外方向に位置する加熱手段233としての低温用高周波コイルを作動させて、当該第2区間Sを、金属成分の融点よりも高く沸点よりも低い温度にコントロールする。これにより、第2区間Sに固体状で捕集されていた金属成分は融解し液体状となり、炉内面に沿って流れ落ち熱処理炉230の下部から炉外へ除去される。この際に、前記遮断手段236が形成されていると、第1区間Fの内壁に付着することがない。
本願に係る装置200においては、搬送手段250により、前記熱処理炉230の上部から順次搬出される容器を搬送する(本願方法における搬送工程)。
この搬送工程250についても、本発明は特に限定することはなく、熱処理が終了し熱処理炉の上部から次々と搬出される、炭素繊維が充填された容器を順次搬送することができればいかなる手段であってもよい。例えば、図4に示すように、容器210の底面212が熱処理炉230内において燃焼により消滅している場合には、容器210が所定の位置に達した時に、積み上げられた容器と容器の間にプレート251を挿入し、その状態で、ピストン252により水平方向にスライドさせることにより、容器底面からの炭素繊維の落下を防止することができる。また、そのままコンベヤ253によって搬送することも可能である。
本願に係る装置200においては、炭素繊維回収手段260により、熱処理が終了した炭素繊維を回収する(本願発明の炭素繊維回収工程)。
この炭素繊維回収手段250についても、本発明は特に限定することはなく、熱処理が終了した炭素繊維を回収することができればいかなる手段であってもよい。例えば、図4に示すように、上記搬送手段250において用いたコンベヤ253から容器210を降ろす際に、上記搬送手段250において用いたプレート251を除去することで、容器210は底面が抜けた状態となり、この底面から炭素繊維を落下させて回収するようにしてもよい。この場合、炭素繊維が落下する位置には、シュータ261を設置しておくことが好ましく、また、炭素繊維の自重によってでは容器210から落下しない場合には、容器の上面からピストン262で押圧してもよい。
炭素繊維の回収が済んだ空の容器210は、例えば図4に示すように、再度、充填手段220に搬送されて再利用することが好ましい。この際、搬送経路内において洗浄を行ってもよい(図示せず)。
容器210の底面212が熱処理炉230内において燃焼により消滅している場合には、容器210が所定の位置に達した時に、積み上げられた容器と容器の間にプレート251を挿入し、その状態で、ピストン252により水平方向にスライドさせることにより、容器底面からの炭素繊維の落下を防止することができる。また、そのままコンベヤ253によって搬送することも可能である。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
例えば、上記実施形態においては、本発明の装置における熱処理手段としての熱処理炉については、前記本願の第1の発明および第2の発明において説明した熱処理を用いることも可能である。
第2の発明としての炭素繊維の熱処理装置の一実施形態の概略構成を示す図面である。 第2の発明としての炭素繊維の熱処理装置の別の実施形態の概略構成を示す図面である 図1に示す炭素繊維の熱処理装置の流路の軸線方向に沿った断面図である。 第4の発明としての炭素繊維の熱処理装置の一実施形態の概略構成を示す図面である。 図4に示す熱処理装置において使用する容器の斜視図である。
符号の説明
100,200…熱処理装置
110…炉本体
120…加熱手段
130…変位手段
160…遮断手段
210…容器
220…充填手段
230…熱処理炉
240…搬入手段
250…搬送手段
260…炭素繊維回収手段

Claims (18)

  1. 不純物としての金属成分を含有する炭素繊維の熱処理方法において、
    炭素繊維の自重による流動を許容する流路を構成する第1区間および第2区間を有した炉本体に対する相対位置であって、前記第1区間を前記金属成分の沸点以上に加熱するための第1加熱位置と前記第2区間を前記金属成分の融点以上に加熱するための第2加熱位置とに択一的に配置される加熱手段を備え、この加熱手段を前記第1加熱位置に配置した状態で作動させることにより前記第1区間を前記金属成分の沸点以上の温度に加熱する一方、前記第2区間を前記金属成分の融点未満の温度に維持する熱処理装置を用い、
    前記流路内に装填された炭素繊維が前記第1区間を通過する際、炭素繊維中に含有される金属成分を炭素繊維から流路内雰囲気中へと気化させ、気化して流路内雰囲気中を移動する金属成分を前記第2区間に凝固させて捕集する熱処理工程と、
    前記熱処理工程の後に、前記加熱手段を前記第2加熱位置に配置させた状態で作動させることにより、前記第2区間に捕集された金属成分を溶融し、溶融した金属成分を自重により降下させる金属回収工程と、
    を含むことを特徴とする炭素繊維の熱処理方法。
  2. 前記炉本体および前記加熱手段の少なくとも一方を移動させることにより、前記加熱手段を前記第1加熱位置と前記第2加熱位置とに択一的に配置することを特徴とする請求項1に記載の炭素繊維の熱処理方法。
  3. 前記第2区間が前記第1区間よりも流路の上流側に位置するように構成した炉本体を用い、前記熱処理工程において、前記流路内に下流側から上流側へ不活性ガスを流動させることを特徴とする請求項1または2に記載の炭素繊維の熱処理方法。
  4. 前記不活性ガスの流速を0.1〜20mm/秒となるように設定することを特徴とする請求項3に記載の炭素繊維の熱処理方法。
  5. 前記金属成分が遷移金属であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の炭素繊維の熱処理方法。
  6. 前記金属成分がFe成分を含有するものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の炭素繊維の熱処理方法。
  7. 不純物としての金属成分を含有する炭素繊維の熱処理装置において、
    供給された炭素繊維の自重による流動を許容する流路を構成し、前記金属成分の沸点以上に加熱する対象となる第1区間と前記金属成分の融点以上に加熱する対象となる第2区間とを備える炉本体と、
    前記第1区間に応じた第1加熱位置および前記第2区間に応じた第2加熱位置とに前記加熱手段を択一的に配置する変位手段とを備え、
    前記変位手段が前記加熱手段を前記第1加熱位置に配置させた場合に、前記第1区間を前記金属成分の沸点以上の温度に加熱し、かつ、前記第2区間を金属成分の融点未満の温度に維持する一方、
    前記変位手段が前記加熱手段を前記第2加熱位置に配置した場合に、前記第2区間を金属成分の融点以上の温度に維持することを特徴とする熱処理装置。
  8. 前記変位手段は、前記加熱装置を、前記流路の延在方向に沿って移動させる昇降装置により形成されてなるものである請求項7に記載の熱処理装置。
  9. 前記流路が略鉛直方向に延在することを特徴とする請求項7または8に記載の熱処理装置。
  10. 前記流路の下流側に位置する部位は、それよりも上流側に位置する部位よりも大きいことを特徴とする請求項7〜9のいずれか1つに記載の熱処理装置。
  11. 前記流路は、上流側より下流側に向かって拡径されていることを特徴とする請求項7〜10のいずれか1つに記載の熱処理装置。
  12. 前記第2区間の下流側端部には、当該第2区間に捕集された金属成分が溶融した際に、この溶融状態の金属成分を当該端部から自重により前記流路内で自由落下させるための遮断手段を備えることを特徴とする請求項7〜11のいずれか1つに記載の熱処理装置。
  13. 流路の延在方向に沿った断面において、前記第2区間の内周面による辺pと、当該区間の下流側端面による辺pとがなす角αを、90°未満となした内周エッジ部により、前記遮断手段を形成していることを特徴とする請求項12記載の熱処理装置。
  14. 前記第2区間において下流側端面がなす流路径が該端面よりも上流側の流路径よりも大きく構成され、かつ、前記辺pにおける流路延在方向に直交するベクトル成分xの長さが5〜15mmであることを特徴とする請求項13に記載の熱処理装置。
  15. 不純物としての金属成分を含有する炭素繊維の熱処理方法において、
    側面に少なくとも一つの通気孔が形成されている容器を複数個準備し、これらの容器の個々に前記炭素繊維を充填する充填工程と、
    前記炭素繊維が充填された容器を熱処理炉の内部に積み上げるように前記熱処理炉の下部から順次搬入する搬入工程と、
    前記熱処理炉内に形成され、かつ前記容器内に充填された炭素繊維に含有される前記金属成分の沸点よりも高い温度に維持される第1区間において、前記炭素繊維に含有される金属成分を気化させて前記通気孔を通じて前記容器から蒸散させる一方、前記熱処理炉内に形成され、かつ前記金属成分の融点よりも低い温度に維持される第2区間において、前記蒸散した金属成分を前記第2区間に凝固させて捕集する熱処理工程と、
    前記熱処理工程の後に、前記第2区間を前記金属成分の融点よりも高い温度に加熱することにより、前記第2区間に捕集された金属成分を溶融し、溶融した金属成分を自重により降下させて前記炉本体から除去する金属成分除去工程と、
    前記熱処理炉の上部から順次搬出される容器を搬送する搬送工程と、
    熱処理後の炭素繊維を回収する炭素繊維回収工程と、
    を有することを特徴とする炭素繊維の熱処理方法。
  16. 前記容器の底面が、前記熱処理工程において前記熱処理炉内で燃焼あるいは炭化して消滅する材質によって形成されていることを特徴とする請求項15に記載の炭素繊維の熱処理方法。
  17. 前記熱処理工程において底面が燃焼あるいは炭化して消滅した容器に対して新たな底面を形成した後に、この容器を前記搬送工程において前記炭素繊維が充填される位置まで搬送することを特徴とする請求項15または請求項16に記載の炭素繊維の熱処理方法。
  18. 不純物としての金属成分を含有する炭素繊維の熱処理装置において、
    側面に少なくとも一つの通気孔が形成されている複数の容器と、
    これらの容器の個々に前記炭素繊維を充填する充填手段と、
    前記炭素繊維が充填された容器を熱処理炉の内部において積み上げるように前記熱処理炉の下部から順次搬入する搬入手段と、
    前記金属成分の沸点よりも高い温度に維持されることにより、炭素繊維に含有される前記金属成分を気化させて前記通気孔を通じて前記容器から蒸散させる第1区間と、前記金属成分の融点よりも低い温度に維持されることにより、前記第1区間で蒸散した金属成分を凝固させて捕集する第2区間と、前記第2区間を前記金属成分の融点よりも高い温度に加熱する加熱手段と、から構成される熱処理炉と、
    前記熱処理炉の上部から順次搬出される容器を搬送する搬送手段と、
    熱処理後の炭素繊維を回収する炭素繊維回収手段と、
    を有することを特徴とする炭素繊維の熱処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009007237A (ja) * 2007-06-26 2009-01-15 Viko System Co Ltd 高周波加熱炉を利用した炭素ナノチューブの大量合成装置

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