JPH01214597A - エスカレータの踏段 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 （産業上の利用分野） 本発明はエスカレータの踏段に関し、特に踏段ライザ表
面部の改善を図ったものに関する。

（従来の技術） 一般に、エスカレータは第４図に上階側部のみであるが
示す様に、前後輪１，２を有した多数の踏段３が、図示
しない踏段チェーンにより連続して無端状に連結されて
設置され、そしてそれら踏段３が駆動装置４により前後
輪ガイドレール５゜６に沿って回転駆動されて乗客を上
下階側の乗降口間で搬送するようになっている。

その各踏段３は単体では第５図に示す如き構成で、上面
にクリート付踏板７が設けられ、後端面にやや彎曲した
ライザ（蹴上げ板）８が設けられている。このライザ８
はアルミニウム製或いは鉄鋼製で、踏板７と略同様に多
数の縦溝か形成されたクリート付踏板である。

（発明が解決しようとする課題） ところで、前述したエスカレータでは、各踏段３の上下
階側寄り部の段差運動部（第４図にＡでもって上階側段
差運動部を示す）において、踏段３のライザ８とこれに
隣接する次の踏段３の前端部との間で上下に相対運動を
行なうことから、その両者の隙間に乗客のはき物やゴム
靴の先端或いは乗客の衣類の裾等が引き込まれて、挾ま
れ事故を招く問題があった。

そこで、従来では前記挾まれ事故を未然に防く゛ために
、踏段３のライザ８表面と踏板７前端との相互に噛合う
部分に黄色等の注意色を施し、その付近に近付かないよ
う乗客に注意を喚起するようにしているが、これは前記
挟まれ事故を改善する抜本的な対策とはなっておらず、
乗客が注意を怠れば以前として挟ま事故を招いてしまう
問題かあった。

本発明は前記事情に鑑みなされ、乗客のはき物やゴム靴
の先端或いは乗客の衣類の裾等の引き込みをなくして、
挟まれ外事数を防止できる上に、踏段ライザ表面部の耐
摩耗性及び耐蝕性等の向」二が図れて長期間に亘り美観
を保てるなど、安全性並びに耐久性に優れたエスカレー
タの踏段を提供することを目的とする。

（課題を解決するための手段） 本発明のエスカレータの踏段は前記目的を達成するため
に、踏段ライザ表面に低摩擦材料を塗着して表面被覆層
を設けたことを特徴とする。

（作用） 前記構成により、本発明のエスカレータの踏段では、踏
段ライザ表面に低摩擦材料を塗着してなる表面被覆層が
あることから、ライザ表面が滑らかで摩擦係数か低く、
乗客のはき物やゴム靴の先端或いは乗客の衣類の裾等の
引き込みかなくなると共に、表面被覆層によりライザ表
面部の耐摩耗性及び耐蝕性等の向上が図れて長期間に亘
り美観を保てるようになる。

（実施例） 以下本発明の第１実施例を第１図により説明する。なお
第１図は第５図のｌ３−Ｂ線部に相当するライザ部分の
断面図で、踏段全体の構成は従来のものと同様であるの
で図示省略する。

ここで踏段ライザ１０は一般にはアルミニウムを素材と
した成形品で構成されており、そのライザ１０表面に金
属粒子１１ａを溶射吹付けすることで下地層１１を形成
し、この下地層１１の上から更に低摩擦材料１２ａを塗
布し且つそれを焼付けることにより表面被覆層１２を設
けている構成である。なお前記下地層１１を形成するた
めに吹付ける金属粒子１１ａとしてはアルミニウムなど
で良く、また表面被覆層１２を形成すべく塗布する低摩
擦材料１２ａとしては四沸化エチレン樹脂などが良い。

面して、前述した第１実施例の踏段であれば、踏段ライ
ザ１０の表面に四沸化エチレン樹脂などの低摩擦材料１
２ａを塗着してなる表面被覆層１２かあることから、そ
の表面が滑らかで摩擦係数が非常に低く、乗客のはき物
やゴム靴の先端或いは乗客の衣類の裾等の引き込みがな
くなり、踏段相互間に乗客か挾まれる事故の防止に大い
に効果的となる。

また踏段ライザ１０表面を四沸化エチレン樹脂などの低
摩擦材料１２ａよりなる表面被覆層１２で覆っているの
で、ライザ表面部の耐摩耗性及び耐蝕性等の向上か図れ
て長期間に亘り美観を保てるようになる。

更にライザ１０表面に形成された下地層１１は金属粒子
１１ａの溶射吹付けによって多孔質層となるので、この
多孔質層内（金属粒子１２ａ相互間）に前記表面被覆層
１２を形成すべく塗布された低摩擦材料１２ａが浸透す
るようになることから、該表面被覆層１２か自己本来の
接着力の他に金属粒子１２ａとの機械的結合でもって十
分な接着強度か得られて剥離するなどの心配が無く、前
述したライザ表面部の耐摩耗性及び耐蝕性等の向上が更
に一層長期間に亘り図れるようになる。

次に、本発明の第２実施例を第２図により説明する。こ
こではアルミニウム或いはステンレス鉄鋼等の素材を用
いて製作した踏段ライザ２０に対し、先ずそのライザ２
０の素材表面をサンドブラストなどでブラスト処理して
活性化しから、該ライザ１０表面にエポキシ樹脂の粉体
塗料を静電塗装して加熱炉にて焼成硬化させることによ
り下地層２１を形成し、更にその表面に低摩擦材料とし
てフッ素系樹脂固体潤滑剤２２ａを塗布・焼成すること
により表面被覆層２２を設けている構成である。

なおその表面被覆層２２として塗着したフッ素系樹脂固
体潤滑剤２２ａは、表面摩擦係数を下げるために、固体
潤滑剤にフッ素樹脂を混合した塗料状の特殊仕様固体潤
滑剤であり、例えば二硫化モリブデン、グラファイト、
二硫化タングステン。

金属酸化物とフッソ系樹脂等を混合して塗料状にしたも
のである。

而して、前述した第２実施例の踏段では、踏段ライザ］
０の表面にフッ素系樹脂固体潤滑剤２２ａを塗着した表
面被覆層２２かあることから、その表面摩擦係数か非常
に低く、乗客のはき物やゴム靴の先端或いは乗客の衣類
の裾等の引き込みがなくなり、踏段相互間に乗客が挟ま
れる事故の防止に大いに効果的となる。

また踏段ライザ１０表面をブラスト処理して活性化して
からエポキシ樹脂の粉体塗料を静電塗装して加熱炉にて
焼成硬化させることにより下地層２１を形成しているの
で、その下地層２１かライサ素利表面に対して非常に密
着性が良く、該ライザ２０の表面が直接外気に触れるこ
とが無くなることで優れた防蝕効果か得られる。しかも
その下地層２１はライザ素材との密着性が良ぐだけでな
く表面被覆層２２との間の密着性も良好で、該表面被覆
層２２のフッ素系固体潤滑剤２２ａが定着し易い。こう
したことから踏段ライザ部表面の耐摩耗性及び耐蝕性等
か向上し、低摩擦係数の表面被覆層２２の効果か長く維
持できると共に、表面の美観が長期間に亘り保てるよう
になる。

また、第３図は本発明の第３実施例を示すもので、前記
第２図に示した第２実施例の表面被覆層２２の更に表面
にオーバーコーテング層２３を施した構成である。つま
り前記実施例の如く摩擦係数を下げるべくフッ素系樹脂
固体潤滑剤２２ａを塗着して表面被覆層２２を設けた場
合、そのフッ素系樹脂固体潤滑剤２２ａは固体潤滑剤に
フッ素樹脂を混合した塗料状の特殊仕様固体潤滑剤であ
るために、その固体潤滑剤を構成している混合物、例え
ば金属酸化物等の粒子２２ｂが表面に浮き出るように存
在することになる。そこでその表面被覆層２２の更に表
面にオーバーコーテング層３２として低摩擦材料の四沸
化エチレン樹脂を吹付けて、該金属酸化物等の粒子２２
ｂを覆う構成としている。

これにて第３図のものでは、前記第１図及び第２図の実
施例の効果に加えて、表面の摩擦係数を更に低減させる
ことができるようになる。

〔発明の効果〕

本発明は前述した如くなしたから、踏段ライザ表面の摩
擦係数を大幅に低下させることができるので、乗客のは
き物やゴム靴の先端或いは乗客の衣類の裾等の引き込み
を防止して、挟まれれ事故を防げる上に、踏段ライザ表
面の耐摩耗性及び耐蝕性等の向上か図れて長期間に亘り
美観を保てるなど、安全性並びに耐久性に優れたエスカ
レータの踏段となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１実施例を示す要部断面図（第５図
のＢ−Ｂ線部に相当する部分の断面図）、第２図は本発
明の第２実施例を示す第１図相当部分の断面図、第３図
は本発明の第３実施例を示す第１図相当部分の断面図、
第４図は一般のエスカレータの上階側部のの概略構成図
、第５図は従来の踏段の斜視図である。 ３・・・踏段、８，１０．２０・・・踏段ライザ、１１
゜２１・・下地層、ｌｌａ・・金属粒子、１２．２２・
・表面被覆層、１２ａ、２２ａ・・・低摩擦材料、２３
・・・オーバーコーテング層。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 踏段ライザ表面に低摩擦材料を塗着して表面被覆層を設
   けたことを特徴とするエスカレータの踏段。