JPH0121274Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、ガス導管内に挿入してこれを脹らま
せることによりガスの流れを遮断するガスバツグ
に関するものである。

［従来技術］ 従来に於けるガスバツクは第１図イに示すよう
にエアーホース０１の先端に合成ゴム又は布入り
ゴムを使用した比較的厚く、硬目の風船形状のガ
スバツク０２を取り付けたもので、これをガス導
管０３内に挿入する場合には、第１図ロに示すよ
うに、ガスバツグ０２内から空気を抜いて萎ま
せ、タツプ孔（ガスバツク挿入孔）０４を介して
全体をガス導管０３内に挿入し、次に第１図ハに
示すようにガスバツグ０２内にエアーホース０１
を介して空気を注入して脹らませてガス導管０３
内の内壁面に圧着するという構成である。

上記のように、従来のガスバツグは、比較的厚
く、硬目のゴム製のため、萎ませてもその形状は
あまり小さくならず、タツプ孔０４を介して出し
入れする際、タツプ孔０４の周縁に引掛かつて擦
り傷が付く欠点がある。又、タツプ孔０４はガス
導管０３の径との関係から比較的小径のため、ガ
スバツク０２の出し入れに手数を要し、緊急時に
不便である。

［従来技術に求められる課題］ そこで、従来は上記の如き欠点を少しでも緩和
するため、ガスバツク０２の表面にグリースを塗
布して用いたりしているが、グリースを用いると
ガスバツク０２やガス導管の内壁に土やゴミ類が
付着して気密性が悪くなつたり、あとでこの土や
ゴミがガス導管０３内に残り、ガスと共に流れて
バルブや整圧器或いはガス器具のノズルに詰まる
等の障害を引き起こす心配がある。

本考案は、斯かる点に鑑みて提案されるもの
で、その目的は、タツプ孔を介してガス導管内に
挿入したり、この孔から引き出す際に可及的に小
さく（細く）形成できるガスバツクを提案するこ
とである。

［課題を解決するための手段］ 上記課題を解決するために提案される本考案の
構成は次のとおりである。

ゴム引きナイロン布により球形のガスバツク本
体を形成し、このガスバツク本体の一部にガスバ
ツク本体の内部と連通したガイドパイプを取り付
けると共にこのガイドパイプ内には、その先端を
延長してガスバツク本体の反対側の内壁に結合
し、且つガスバツク本体内に位置する一部分に空
気の噴出孔を設けると共にガスバツク本体の脹ら
み形状を規制するストツパーをガスバツク本体内
に位置する外周部の一部に突出形成したエアーチ
ユーブを出し入れ及び回転自在に挿入して成るガ
ス遮断用ガスバツク。

［作用］ 上記ガスバツクをガス導管に穿孔したタツプ孔
を介して挿入する際は、先ずガスバツク本体内か
ら空気を全部抜き、ガイドパイプを片手で持ち、
エアーホースを他方の手で持つてエアーホースを
少し押し込んでからエアーホースを任意の方向に
回転させる。このようにすると、ガスバツク本体
の基部はガイドパイプに付き、エアーホースの先
端はガスバツク本体の内部を通つて反対側に着い
ているため、ガスバツク本体はねじれてエアーホ
ースに巻きつき細くなる。そこで、この状態でタ
ツプ孔を介してガス導管内に挿入し、次に先程と
は反対方向にエアーホースを巻き戻してガスバツ
ク本体を開放し、エアーホースを介してガスバツ
ク本体内に空気を注入し、脹らませてガス導管の
内壁面に密着させ、ガスの流れを止める。

次に、ガスバツク本体をガス導管内から引き出
す際は、エアーホースを介してガスバツク本体内
の空気を抜き、先程と同じようにエアーホースを
回転してガスバツク本体をこのエアーホースに巻
きつけて細くしてから引き抜く。

［実施例及びその作用］ 第２図は本考案に係るガスバツクの一例を示
し、符号の１はゴム引きナイロン布により製作さ
れた球形のガスバツク本体、２はこのガスバツク
本体１の一部にその先端を取り付けたガイドパイ
プにして、ガイドパイプ２内とガスバツク本体１
内とは連通している。

３はエアーホースにして、このエアーホース３
は第３図に示すようにガイドパイプ２内を介して
その先端はガスバツク本体１内の反対側の内壁ま
で延長してあり、この内壁と結合手段４にて結合
している。５はガスバツク本体１内に位置するエ
アーホース３の一部に開設した空気の噴出孔、６
はガスバツク本体１の脹らみ形状を規制するため
にエアーホース３に取り付けたストツパーにし
て、このストツパー６はガイドパイプ２にガスバ
ツク本体１内において突き当たる構成である。

本考案に係るガスバツクは以上の如き構成から
成り、次にその使用例を説明する。

先ず、ガス導管のタツプ孔を介してガス導管内
に挿入する場合には、第４図に示すように、ガス
バツク本体１内から空気を全部抜き、エアーホー
ス３をガイドパイプ２内に押し込み、ガイドパイ
プ２又はエアーホース３を回転させ、ガスバツク
本体１をエアーホース３に巻き付けて細く、棒状
に形成し、これをタツプ孔を介してガス導管内に
挿入する。ガスバツク本体１全体をガス導管内に
挿入したなら、次にエアーホース３を逆回転して
先程巻きつけたガスバツク本体１を開放し、エア
ーホース３を介してガスバツク本体１内に空気を
注入し、脹らませてガス導管の内壁面に密着さ
せ、ガスを止める。

次にガスバツクをガス導管内から引き抜く際
は、同じようにガスバツク本体１内から空気を抜
き、エアーホース３を少し押し込んで任意の方向
に回転させてガスバツク本体１をエアーホース３
に巻きつけて細くしてから行なう。

第５図は上記ガスバツク本体１がラグビーボー
ル形であるのに対し、太鼓形をした実施例を示
し、使い方は前記例と全く同一である。

［本考案の効果］ 本考案は以上のように、ガスバツク本体にガイ
ドパイプを取り付けると共にこのガイドパイプ内
を通してエアーホースの先端をガスバツク本体内
の反対側の内壁に結合し、かつこのエアーホース
を出し入れ及び回転自在に構成したので、次の如
き効果を期待できる。

ａ ガス導管に穿孔したタツプ孔内にガスバツク
本体を挿入する際、ガスバツク本体内から空気
を全部抜いてエアーホースを回転すると、ガス
バツク本体はこのエアーホースに巻きついて非
常に細くなる。特に、本考案は、ゴム引きナイ
ロン布を使用しているため、生地は薄く、巻い
た場合に可及的に細く、棒状にできる。そし
て、エアーホース及びガイドパイプを手に持つ
て回転を押えることにより、細く巻かれたガス
バツク本体は独りでに解けず、そのままのた
め、タツプ孔に対して極めて簡単に挿入でき
る。

この結果、タツプ孔でガスバツク本体に擦り
傷などがつく心配がない。又、この結果はガス
バツク本体をタツプ孔から引き抜く際も同様で
ある。

ｂ エアーホースを小径化すると共にガスバツク
本体はエアーホースに巻きつけてごく小径にで
きるので、穿孔すべきタップ孔も小径にでき
る。この結果、穿孔及びガスバツク本体の挿入
が素早くできるので、緊急時において便利であ
る。

ｃ エアーホースにストツパーを取り付けたの
で、ガスバツク本体が脹らんだ形状は常に一定
になる。

【図面の簡単な説明】

第１図イ，ロ，ハは従来のガスバツクの構造及
びその使用例の説明図、第２図は本考案に係るガ
スバツクの側面図、第３図は断面図、第４図はガ
スバツク本体をエアーホースに巻き付けた状態の
斜視図、第５図はガスバツク本体を太鼓状に形成
した他の実施例を示す斜視図である。 １……ガスバツク本体、２……ガイドパイプ、
３……エアーホース、４……結合手段、５……噴
出孔、６……ストツパー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ゴム引きナイロン布により球形のガスバツグ本
   体を形成し、このガスバツグ本体の一部にガスバ
   ツグ本体の内部と連通したガイドパイプを取り付
   けると共にこのガイドパイプ内には、その先端を
   延長してガスバツグ本体の反対側の内壁に結合
   し、且つガスバツグ本体内に位置する一部分に空
   気の噴出孔を設けると共にガスバツグ本体の脹ら
   み形状を規制するストツパーをガスバツグ本体内
   に位置する外周部の一部に突出形成したエアーチ
   ユーブを出し入れ及び回転自在に挿入して成るガ
   ス遮断用ガスバツグ。