JPH0120768Y2

JPH0120768Y2 -

Info

Publication number: JPH0120768Y2
Application number: JP1982181861U
Authority: JP
Priority date: 1982-12-02
Filing date: 1982-12-02
Publication date: 1989-06-22
Also published as: JPS5986666U

Description

【考案の詳細な説明】この考案は、円筒形の素電池を多数個外層ケー
スに収納した集合電池に関し、特に、並列接続さ
れた２個以上の素電池の組をさらに複数組直列接
続するように内部配線する集合電池の改良に関す
る。

従来、この種の並直列接線形の集合電池では、
第１図に示すような内部配線構造が採られてい
た。第１図の例は６本の素電池Ｂ１〜Ｂ６を３本
づつ並列接続し、かつこれらを直列接続する集合
電池である。各素電池Ｂ１〜Ｂ２は、その両端に
それぞれ正、負極部（＋）（−）が設けられてい
る。６本の素電池Ｂ１〜Ｂ６は図示しない外装ケ
ース内に３行×２列の配列で収納されるが、素電
池Ｂ１〜Ｂ３の列と素電池Ｂ４〜Ｂ６の列とでは
その向き（局部の方向）が逆となつている。そし
て、素電池Ｂ１〜Ｂ３の正極（＋）側がアニール
を行なつたニツケル製の幅の狭い金属テープ１
で、負極（−）側が同様な金属テープ２でそれぞ
れスポツト溶接（×点で示す）されて並列接続さ
れ、同様に素電池Ｂ４〜Ｂ６が金属テープ３と４
で並列接続されている。さらに、素電池Ｂ１〜Ｂ
３の組と素電池Ｂ４〜Ｂ６の組を直列接続するた
めに、金属テープ２と金属テープ４とが短い金属
テープ５でスポツト溶接されて接続されている。
また、金属テープ１と金属テープ４とにリード線
６，７が接続され、外層ケースの端子部に接続さ
れる。

このように、従来のこの種の集合電池にあつて
は、素電池を並直列接続するための内部配線が、
素電池１個の極部の大きさに対応した幅の狭い金
属テープ１〜５によつてのみなされていた。その
ために、直線状に配列された複数の素電池の列を
１本の金属テープで接続するとともに、素電池の
列間をまた別の金属テープ（第１図の例では金属
テープ５）で接続する必要性が必ず生じる。この
ことは、金属テープのスポツト溶接回数が多く
て、工数がかかる上にスポツト外れが生じる確率
が高いことを意味している。また、内部配線のた
めの部品（金属テープ）点数も多く、この点でも
部品加工、配線組立の作業性を悪くしている。

この考案は上述した従来の問題点に鑑みなされ
たものであり、その目的は、内部配線の部品点数
が少なく、その加工も容易で、配線作業も簡単と
なり、しかもスポツト外れ等の少い高信頼性を実
現でき、さらには、外層ケース内の素電池の機械
的固定性能のよい内部配線構造の並直列形集合電
池を提供することにある。

上記の目的を達成するために、この考案は、円
筒形の素電池Ｂと、外装ケースと、金属テープ
１，４，１１，１２，１３，１４および金属板１
０とを有する集合電池であつて、前記素電池Ｂ
は、その両端に正（＋）、負（−）極部を有し、
前記金属テープ１，４，１１，１２，１３，１４
および金属板１０は、前記正、負極にそれぞれス
ポツト溶接により接続され、複数個の前記素電池
Ｂは、２行×２列以上に配列されて前記外装ケー
ス内に収納され、複数個の前記素電池は、２個以
上が並列接続されて１組を構成したものが複数組
形成されており、前記金属板１０は、前記組間の
直並列接続用のものであり、かつ、その大きさを
２行×２列以上に配列された前記素電池Ｂの極部
の全体を覆う面積に形成したことを特徴とする。

以下、この考案の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。

第２図はこの考案を適用した集合電池の内部配
線構造を示すもので、まず同図Ａに示すのは、第
１図の従来例と同じ３本並列×２直列形の集合電
池である。図Ａの集合電池では、３行×２列に配
列された６個の素電池Ｂ１〜Ｂ６の一端の極部
（３個の正極と３個の負極）を全体的に覆う面積
を有するアニールされたニツケル製の矩形の金属
板１０が用いられ、この金属板１０のスポツト溶
接によつて素電池Ｂ１〜Ｂ３の負極（−）と、素
電池Ｂ４〜Ｂ６の正極（＋）が一度に接続されて
いる。また、素電池Ｂ１〜Ｂ３の正極（＋）は金
属テープ１で接続され、素電池Ｂ４〜Ｂ６の負極
（−）は金属テープ４で接続され、これら金属テ
ープ１，４にそれぞれ外部端子につながるリード
線６，７が接続されている。

このように、６本の素電池Ｂ１〜Ｂ６の一端極
部を１つの金属板１０で接続しているため、従来
のように３つの金属テープ２，３，５を用いるも
のより部品点数が減り、スポツト溶接の点数も減
る。そのため、部品の加工および決せん作業が容
易となり、また溶接個所が少くて済むことから、
スポツト外れの恐れも減少する。さらに、この金
属板１０による６個の素電池Ｂ１〜Ｂ６の機械的
固定性能は従来の金属テープ２，３，５によるそ
れより格段に優れたものとなり、この点でも集合
電池の信頼性の向上につながる。

第２図Ｂは、この考案の他の実施例を示してい
る。図Ｂに示す集合電池は、12個の素電池Ｂ１〜
Ｂ１２を、この考案の要部となる金属板１０と、
金属テープ１１，１２，１３，１４を用いて内部
配線し、３本並列×４直列に内部配線したもので
ある。この実施例においても先に説明したこの考
案の効果を同様に奏する。

以上詳細に説明したように、この考案に係る集
合電池にあつては、素電池を並直列接続するため
の内部配線の部品点数が少くて済み、かつ配線作
業も容易となり、しかも集合電池としての信頼性
を向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の集合電池の内部配線構造を示す
図、第２図Ａ，Ｂはそれぞれ本考案による集合電
池の内部配線構造を示す図である。Ｂ１〜Ｂ１２……素電池、１〜５，１１〜１４
……金属テープ、６，７……リード線、１０……
金属板。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】円筒形の素電池Ｂと、外装ケースと、金属テー
プ１，４，１１，１２，１３，１４および金属板
１０とを有する集合電池であつて、前記素電池Ｂは、その両端に正（＋）、負（−）
極部を有し、前記金属テープ１，４，１１，１２，１３，１
４および金属板１０は、前記正、負極にそれぞれ
スポツト溶接により接続され、複数個の前記素電池Ｂは、２行×２列以上に配
列されて前記外装ケース内に収納され、複数個の前記素電池は、２個以上が並列接続さ
れて１組を構成したものが複数組形成されてお
り、前記金属板１０は、前記組間の直並列接続用の
ものであり、かつ、その大きさを２行×２列以上
に配列された前記素電池Ｂの極部の全体を覆う面
積に形成したことを特徴とする集合電池。