JPH01203607A - バルブシート冷却構造部の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、内燃機関の排気バルブのバルブシート近傍を
強制冷却するようにした冷却構造部の製造方法に関する
。

〔従来の技術〕

バルブシートは、周知の通りシリンダヘッドに組み込ま
れていて、吸排気バルブが着座することによって混合気
および燃焼ガスをシールするものである。バルブシート
のうち特に排気バルブ用のバルブシートは、燃焼ガスの
流出に伴なって高温となり、熱変形が大きくなって、バ
ルブとシート面との密着性が悪くなるという問題があっ
た。そこで、排気バルブ用のバルブシートを冷却水等に
よって強制滴に冷却することが考えられている。

第４図は、従来の排気バルブ用バルブシートの冷却構造
の一例を示している０図中、１はシリンダヘッドを示し
、２は吸気ボート、３は排気ポートを示している。吸気
ボート２と排気ポート３との間には、ウォータジャケッ
ト４ａが位置している。ウォータジャケット４ａは、吸
気ボート２の近傍に配置されたウォータジャケット４ｂ
、および排気ポート３の近傍に配置されたウォータジャ
ケット４Ｃとそれぞれ連通している。

吸気ボート２の開口部には、バルブシート５が設けられ
ている。バルブシート５は、シリンダへラド１に形成さ
れたバルブシート穴６に圧入されている。バルブシート
５の下端面はテーパ面５ａに形成され、このテーパ面５
ａに吸気バルブ７の傘部１ａｆＪ＜着座するようになっ
ている。

排気ポート３の開口部には、バルブシート８が設けられ
ている。バルブシート８は、同様にシリンダヘッドｌに
形成されたバルブシート穴９に圧入されている。バルブ
シート８の下端面はテーパ面８ａに形成され、このテー
パ面８ａに排気バルブ１０の傘部ＬＯａが着座するよう
になっている。シリンダヘッドｌにおける排気バルブ１
０側のバルブシート８の外周には、周方向に延びる冷却
通路１１が形成されている。すなわち、この冷却通路１
１はバルブシート穴９の内周面に形成された溝であり、
この溝の内側をバルブシート８の外周面によって塞ぐこ
とにより、冷却通路１１が形成されている。

冷却通路１１は、シリンダヘッドｌに形成された連絡通
路１２．１３を介してウォータジャケット４ａ、４Ｃに
それぞれ連通ずるようになっている。

このようなバルブシート冷却構造においては、機関の運
転時にはウォータジャケット４ｃ側の冷却水が連絡通路
１２を通って冷却通路１１に流入し、この冷却水はバル
ブシート８を冷却した後、連絡通路１３からウォータジ
ャケット４ａに流出される。

したがって、バルブシート８の著しく加熱が防止され、
熱変形が小に抑えられ、バルブシート８と排気バルブ１
０との密着性が向上される。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかしながら、第４図に示した従来構造においては、単
にバルブシート８をシリンダヘッド１のバルブシート穴
９に圧入しているだけなので、高圧の燃焼ガス１４が圧
入部の隙間を介してバルブシート８の外周に位置する冷
却通路１１に漏れ出し、オーバーヒートの原因を招くと
いう問題があった。

また、オーバーヒートによってシリンダヘッドｌが加熱
されると、この構造では、バルブシート８の圧入代が少
なくなるので、バルブシート８がシリンダへラド１から
抜けやすくなるという問題があった。したがって、シリ
ンダヘッドとバルブシートとを溶接等により一体化させ
ることができれば、冷却通路へのガス漏れを解消するこ
とが可能となる。

ところで、バルブシートは耐摩性を要求されるため、一
般にアルミ合金からなるシリンダヘッドとは異なった材
料で構成される。そのため、既存バルブシートとシリン
ダヘッドとを単に溶接し、圧入部の隙間をなくすという
ことは不可能である。

本発明は、上記の問題に着目し、バルブシートを冷却す
るための冷却通路に燃焼ガスが漏れ出すことのないバル
ブシート冷却構造部の製造方法を提供することを目的と
する。

〔課題を解決するための手段〕

この目的に沿う本発明に係るバルブシート冷却構造部の
製造方法は、シリンダヘッドに形成されバルブシートが
配置されるバルブシート穴の内周面に、ウォータジャケ
ットと連通ずる冷却通路を形成し、前記バルブシート穴
に筒状部材を嵌合することにより前記冷却通路の内側を
塞ぎ、前記バルブシート穴および前記筒状部材の内側に
バルブシートの材料となる粉末状のバルブシート材を盛
り、該バルブシート材にレーザ光を照射することにより
バルブシート材を融解し、その後、＠解したバルブシー
ト材を凝固させて前記シリンダヘッドと一体化したバル
ブシートを形成する方法からなる。

〔作用〕

このバルブシート冷却構造部の製造方法においては、バ
ルブシート材を融解させるための熱源としてレーザ光を
用いているので、必要な部位を集中的に高温加熱させる
ことが可能となる。つまり、他の部位を加熱することな
く、粉末状のバルブシート材が盛られている部分のみを
加熱させることができる。そのため、粉末状のバルブシ
ート材はレーザ光によって十分融解され、シリンダヘッ
ドおよび筒状部材に融着した後、凝固してシリンダヘッ
ドと一体化される。したがって、シリンダヘッドとバル
ブシートとの間には隙間は形成されず、冷却通路への燃
焼ガスの漏れが確実に防止される。

なお、バルブシート穴には、冷却通路の内側を塞ぐ筒状
部材を予め嵌合させておくので、融解したバルブシート
材が冷却通路内に進入することは防止され、冷却通路は
当初の形状に維持される。

〔実施例〕

以下に、本発明に係るバルブシート冷却構造部の製造方
法の望ましい実施例を、図面を参照して説明する。

第１図および第２図は、本発明の製造方法によって製造
されたバルブシート近傍を示しており、とくに４パルプ
エンジンに適用した場合を示している０本実施例と第４
図の従来構造が異なるところは、排気パルプ側のバルブ
シート近傍の構造のみであり、その他の部分は従来構造
に準じるので、準じる部分に第４図と同一の符号を付す
ことにより準じる部分の説明を省略し、異なる部分につ
いてのみ説明する。

まず、バルブシート冷却構造部の構造について説明し、
つぎにその製造方法について説明する。

第１図および第２図において、９はシリンダヘッドｌに
形成されたバルブシート穴を示している。

バルブシート穴９の内周面には、周方向に延びる冷却通
路１１が形成されており、この冷却通路１１の内側はバ
ルブシート穴９に嵌合された筒状部材２１によって塞が
れている。この場合、筒状部材２１は、バルブシート穴
９に圧入されていることが望ましい。また、筒状部材２
１の材質は、後述するバルブシート材と溶接性のよい材
質（たとえばアルミニウム合金）から構成されている。

バルブシート穴９および筒状部材２１の内側には、粉末
状のバルブシート材を融解、凝固させて形成したバルブ
シート２２が位置している。バルブシート２２は、シリ
ンダヘッド１および筒状部材２１と溶着されている。す
なわち、バルブシート２２は、シリンダヘッド１および
筒状部材２１と一体化されている。バルブシート２２の
内周面２２ａおよび下端面２２ｂは機械加工されており
、このテーバ状の下端面２２ｂは排気パルプ１０の傘部
１０ａに密着されるようになっている。なお、第２図の
２７は点火栓を示している。

つぎに、上記のバルブシート冷却構造部の製造方法を第
３図によって説明する。

第３図（イ）は、シリンダへγド１をバルブシート穴９
を上にして固定した状態を示している。

つまり、バルブシート冷却構造部の製造時には、シリン
ダへンド１は第３図に示すようにバルブシート穴９を上
にした状態で固定される。シリンダヘッド１が所定の位
置に固定されると、第３図（ロ）に示すように、バルブ
シート穴９に筒状部材２１が圧入される。これにより、
バルブシート穴９の内周面側に形成された冷却通路１１
の内側が塞がれる。筒状部材２１の圧入が完了すると、
排気ポート３の開口部に磁器等からなる規制部材２５が
挿入される。この規制部材２５は、融解したバルブシー
ト材が排気ポート３内へ流入するのを防止するためのも
のである。

規制部材２５の挿入が完了すると、第３図（ハ）に示す
ように、バルブシート穴９および筒状部材２１の内側に
、耐摩耗性を有するバルブシート２２の材料となる粉末
状のバルブシート材２６が盛られる。

すなわち、バルブシート材２６は、バルブシート穴９お
よび筒状部２１と規制部材２５との間の空間部分に充填
される。その後、第３図（ニ）に示すように、粉末状の
バルブシート材３１にレーザ光りが照射され、バルブシ
ート材２６が融解、される、レーザ光りは集束性がよい
ので、この場合、他の部位を加熱させ溶融させることは
ない、融解したバルブシート材２６は、シリンダヘッド
ｌおよび筒状部材２１と溶着し、その状態で凝固する。

これにより、シリンダヘッド１と一体化したバルブシー
ト２２が形成される。

バルブシート２２が形成されると、規制部材３ｏが外さ
れ、第３図（ホ）に示すようにバルブシート２２の内周
面および燃焼室側の端面が所定の形状に機械加工される
。

このように、レーザ光りによってバルブシート材２６の
みを融解し、これによって形成されたバルブシート２２
をシリンダヘッド１と一体化するようにしているので、
従来構造のように、シリンダヘッドとバルブシートとの
間に隙間が生じることがなくなり、燃焼ガスの冷却通路
１１への漏れは確実に防止される。

〔発明の効果） 以上説明したように、本発明のバルブシート冷却構造部
の製造方法によるときは、レーザ光を熱源としているの
で、粉末状のバルブシート材のみを融解させることが可
能となり、シリンダヘッドと一体化したバルブシートを
形成することができる。したがって、バルブシート近傍
を冷却する冷却通路への燃焼ガスの漏れを確実に防止す
ることができる。

その結果、燃焼ガス漏れによる機関のオーバヒートが解
消され、かつバルブシートの冷却効果の向上によりバル
ブシートの熱歪発生および摩耗進行を抑制することがで
きる。また、バルブシートまわりの壁温が低下するので
、ノッキングの発生も抑制することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の製造方法によって製造されるバルブシ
ートを備えた内燃機関の燃焼室近傍の断面図、 第２図は第１図をピストン側からみた平面図、第３図（
イ）ないしくホ）は本発明の製造方法によって製造され
るバルブシートの製造工程図、第４図は従来の内燃機関
における燃焼室近傍の断面図、 である。 ■・・・・・・シリンダヘッド ３・・・・・・排気ボート ４ａ、４Ｃ・・・・・・ウォータジャケット９・・・・
・・バルブシート穴 １１・・・・・・冷却通路 ２１・・・・・・筒状部材 ２２・・・・・・バルブシート ２６・・・・・・粉末状のバルブシート材Ｌ・・・・・
・レーザ光 特　許　出　願　人　　　トヨタ自動車株式会社第１図 ！＋冷却通路 第２図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、シリンダヘッドに形成されバルブシートが配置され
   るバルブシート穴の内周面に、ウォータジャケットと連
   通する冷却通路を形成し、前記バルブシート穴に筒状部
   材を嵌合することにより前記冷却通路の内側を塞ぎ、前
   記バルブシート穴および前記筒状部材の内側にバルブシ
   ートの材料となる粉末状のバルブシート材を盛り、該バ
   ルブシート材にレーザ光を照射することによりバルブシ
   ート材を融解し、その後、融解したバルブシート材を凝
   固させて前記シリンダヘッドと一体化したバルブシート
   を形成することを特徴とするバルブシート冷却構造部の
   製造方法。