JPH0119889Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は座いすに関し、構造的に可及的簡易
なものであつて、従つて安価に製作提供できかつ
手軽に持ち運びできると共に、座部と背受部との
関係配置を自由に変化させて使用でき、しかも座
部および背もたれ部の褥体をそれ自体単独でも使
用可能な簡易座いすを提供しようとするものであ
る。

以下、これを図示実施例について説明する。

１は単一の枠体であつて、１本のパイプ材を曲
成することにより、やや後方傾斜状の逆Ｕ字状背
枠部２の両端から水平状に前方に突き出した水平
接床杆部３，３が平行状に延長されたものとなさ
れると共に、このパイプ材の両端、即ち水平接床
杆部３，３の先端に、上下および左右方向にいず
れも突出する状態の安定兼滑り止め片４，４が取
付けられている。この安定兼滑り止め片４は、実
施例においてゴム製の横長円形盤状体からなるも
のであり、これに頭部を埋込み状態にして固植さ
れたボルト５が、前記パイプ材の両端円口部内に
溶接固着された雌ねじ片６にねじ込まれることに
より該パイプ材の両端に着脱可能に取付けられた
ものとなされている。

７，８は上記枠体１とは別に、各独立に形成さ
れた座褥体と背受褥体であり、相互に何ら接結さ
れることなく、かつそれぞれ枠体１とも全く別個
の分離状態のものとして製作されている。

従つて、上記座いすの使用に際しては、第３図
に示すように床面Ｆ上に枠体１を置き、その水平
接床杆部３，３上に座褥体７を載置すると共に、
背枠部２の前面側に背受褥体８を配置して使用す
るものであるが、この場合に例えば第３図イ，ロ
に示すように、枠体１に対する両褥体７，８の相
互の配置関係を任意に選ぶことにより、着座使用
する場合に希望する安楽姿勢に両褥体の配置関係
を対応せしめるものである。

この考案は、１本のパイプ材を屈曲してその両
端に安定兼滑り止め片４を付けた単一の枠体１
と、２つの褥体７，８との単なる三点組合わせ品
からなるものであるから、構造的に非常に簡単
で、製作が容易であり安価に提供できる。しかも
上記三点の構成部材が本来各独立したものであ
り、そのいずれも軽量なものであるから、極めて
軽便でたとえば部屋から部屋への持ち運びも容易
にできるし、不使用時には構成部材を個別に整理
しておくことも、また両褥体７，８を枠体１の接
床杆部３，３上に重ねて全体をコンパクトな状態
にしておくこともでき、整理に好都合であるのは
もちろん、製品の運搬、保管にも好都合である。

また、枠体１の接床杆部３，３の先端に、上下
及び左右方向に突出状の安定兼滑り止め片４が取
付けられていることにより、使用時において該片
の下方突出部分が床面Ｆに喰込み状に圧接して、
枠体１が床面Ｆに対して不本意に使用者の体重に
よつて移動するのを阻止すると共に、上記片４の
上方突出部分が座褥体７の下面に喰い込んで、該
褥体７が枠体１に対して相対移動を起こすのを阻
止する。更に、左右方向の突出部分の存在によ
り、枠体１に床面に対する所謂すわりを良くし、
安定性を良好なものとして横倒れのおそれを少な
くする。従つて、着座使用時において安定の良い
優れた使用感を実現しうる。

更に、座褥体７及び背受褥体８のいずれも、枠
体１から自由に取外すことができる別体のもので
あるから、それらを単独に座ぶとんあるいは枕様
に使用することも可能であるし、両褥体を重ねて
体重をあずけるクツシヨンとしての用途に使用す
ることもでき、部屋内で座いすとしての使用のほ
か、多種多様の使用方法を選ぶことができ至便で
ある。もちろん、座いすとしての本来の使用にお
いても、座褥体７と背受褥体８との配置状態を各
種に変えることにより、任意に希望する安楽姿勢
に対応した形態を選ぶことができ、愈々高い至便
性を有する。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示すもので、第１図
は各構成部材を分離して示した斜視図、第２図は
第１図−線の断面図、第３図イ，ロはいずれ
も使用状態を示す側面図である。 １……枠体、２……背枠体、３……水平接床杆
部、４……安定兼滑り止め片、７……座褥体、８
……背受褥体。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 逆Ｕ字状の背枠部の両端から水平接床杆部が
   平行状に延長された１本のパイプ材の両端に上
   下及び左右方向にいずれも突出状に安定兼滑り
   止め片が取付けられた枠体と、該枠体とは分離
   して別体に形成された各別の座褥体及び背受褥
   体との組合わせからなる簡易座いす。 (2) 安定兼滑り止め片は、ゴム製の横長円形盤状
   体からなる実用新案登録請求の範囲第１項記載
   の簡易座いす。