JPH01198448A - ドリル加工性にすぐれた二相ステンレス鋼 - Google Patents

ドリル加工性にすぐれた二相ステンレス鋼

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JPH01198448A
JPH01198448A JP2491388A JP2491388A JPH01198448A JP H01198448 A JPH01198448 A JP H01198448A JP 2491388 A JP2491388 A JP 2491388A JP 2491388 A JP2491388 A JP 2491388A JP H01198448 A JPH01198448 A JP H01198448A
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stainless steel
ferrite
phase stainless
phase
steel
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Motoki Sakashita
阪下 元貴
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Kubota Corp
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Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、製紙用サクションロールのロールシェル等と
して有用なドリル加工性にすぐれた二相ステンレス鋼に
関する。
〔従来の技術〕
製紙工程で多湿紙を脱水処理するためのサクションロー
ルの胴部(シェル)は、多湿紙から搾出される水分(所
謂白水)をロール表面から吸引排出するための多数の小
孔(サクションホール、その孔数はロール1本当たり数
萬〜数十萬個にも及ぶ)がドリル加工により形成される
。従って、ロールシェルはドリル加工性にすぐれている
ことが望まれる。むろん、そのロールシェルは、ドリル
加工性のほか、白水(塩素イオンや硫酸イオン等を含む
酸性腐食液)に対する腐食抵抗性を必要とし、かつ多湿
紙から白水を搾出するためのプレスロールの加圧力の作
用に耐える強度と靭性をも兼備するものであることを要
する。
従来より、上記サクションロールのロールシェル材料と
してブロンズ、13Cr系鋼等が使用されてきたが、近
時は腐食環境の苛酷化に対処するためにJIS 5tl
S 329 J 1に代表される二相ステンレス鋼が広
く使用されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ブロンズや13Cr系鋼からなるロールシェルは切削性
が良く、これに対するサクションホールの穿孔加工はツ
イストドリルで十分に対応できたが、二相ステンレス鋼
からなるロールシェルは、切削性が悪く、穿孔加工には
ガンドリルを使用しなければならない。また難削性のた
めホール周囲に加工硬化が生じ、あるいは穿孔位置が不
揃いになり易い。これらはロールシェルの耐折損性を低
下させ、製紙操業の安定・円滑性を阻害する原因となる
本発明は上記に鑑み、ドリル加工性にすぐれ、かつサク
ションロールシェル等として望まれる良好な耐食性、お
よび機械的性質を兼備した二相ステンレス鋼を堤供する
ものである。
〔問題点を解決するための手段および作用〕本発明の二
相ステンレス鋼は、 c : o、os%以下+  S i :0−2〜2%
、Mn:0.2〜2%、Cr:23〜26%、Ni:3
〜8%、M。
:1〜5%、Cu:0.2〜1%、  Co :0.S
/へ4%、 N : 0.05〜0.25%、残部実質
的にFeからなり、オーステナイト−フェライト二相組
織におけるフェライト量が50〜70%(面積率)であ
ることを特徴としている。
本発明の二相ステンレス鋼は、上記化学成分組成と、フ
ェライト量が50〜70%を占める二相組織とにより、
製紙用サクションロールとして好適な耐食性および強度
・靭性等の機械的性質とともに、すぐれたドリル加工性
を有している。
以下、本発明について、まずその成分組成限定理由を説
明する。
c : o、os%以下 Cはオーステナイト生成元素である。Cの添加により強
度の向上効果が得られるが、含有量が多すぎると、クロ
ム炭化物の析出量が増加し、炭化物近傍におけるCr濃
度の減少に伴って、孔食、すきま腐食、粒界腐食等の局
部腐食に対する抵抗性が低下し、また耐応力腐食割れ性
の低下をみる。
このため、0.08%を上限とする。
Si:0.2〜2% Siは溶鋼の脱酸および鋳造性確保のため、少なくとも
0.2%を必要とする。しかし、多量の添加は靭性を悪
くし、溶接性をも損なうので、2%を上限とする。
Mn:0.2〜2% Mnは通常の脱酸・脱硫過程で、0.2%程度添加され
る元素であり、また鋼素地のオーステナイト相の安定化
に有効な元素である。このための含有量は2%までで十
分である。よって0.2〜2%とする。
Cr:23〜26% Crはフェライト生成元素であり、Ni等のオーステナ
イト生成元素との量的バランスのもとに二相組織におけ
るフェライト相を形成する。また、Crの添加により強
度が高められるほか、耐食性、特に耐粒界腐食性や耐応
力腐食割れ性が大きく高められる。本発明では、二相m
織におけるフェライト量を50%以上とするために、少
なくとも23%の添加を必要とする。添加量を増すと共
に上記効果は増大するが、26%をこえて多量に加える
と、フェライト量が70%をこえ、二相の量的バランス
が失われるとともに、耐食性、特に耐孔食性や耐すきま
腐食性が悪くなり、またσ相の生成により靭性が損なわ
れる。このため、26%を上限とする。
Ni:3〜8% Niはオーステナイト相を安定化する元素であり、鋼の
靭性を向上させる。また、耐食性の点からも必要な元素
である。含有量が3%に満たないと、これらの効果が不
足し、また前記Cr1iとの関係から、フェライト量が
70%をこえるので、3%以上の添加を必要とする。
しかし、添加量が8%を越えると、含有量の割に耐食性
、機械的性質の向上効果は少なく経済的に不利であるば
かりか、二相組織におけるフェライト量の不足をきたす
。また、後記CoもNiと同じくオーステナイト生成元
素であるので、Co・量との関係からも、フェライト量
の下限(50%)を確保するために、NiNは8%をこ
えないことを要する。
Mail〜5% Moはステンレス鋼の耐食性、こ゛とに孔食、すきま腐
食抵抗性の改善に著効を奏する。1%以上の添加により
、非酸化性酸に対する耐食性、塩化物を含む溶液中での
孔食、粒界腐食および応力腐食割れに対する抵抗性の顕
著な向上をみる。しかし、多量に加えると、耐食性の改
善効果は飽和するばかりか、σ相の析出による鋳造時の
脆化が著しくなるので、5%を上限とする。
Cu:0.2〜1% Cuは低濃度の塩素イオンを含む環境中での耐食性、こ
とに耐腐食疲労割れ性を高める。また、オーステナイト
相を固溶強化する。これらの効果を十分なものとするた
めに、少なくとも0.2%を1      必要とする
が、あまり多くなると、金属間化合物の生成に伴8い靭
性の低下をみるので、1%を上限とする。
Co:0.2〜4% CoはNiと同じく置換型オーステナイト生成元素であ
る。Coの添加により、塩素イオンを含む環境での耐食
性が著しく高められる。また、COは、基地に固溶した
まま、析出物の凝集を抑制する作用を有し、従って従来
の二相ステンレス鋼の大きな問題点であったσ相脆性、
475°C脆性、特に溶接熱影響部でのこれら析出物に
よる脆化の緩和に寄与する。これらの効果を得るには、
少なくとも0.2%のCoを必要とする。含有量の増加
に従ってその効果は増大するが、4%までの添加により
機械的性質、耐食性、ミクロ組織等の十分な改善効果が
得られる。COは高価な元素であり、それ以上の添加は
コスト的に不利である。よって0.2〜4%とする。
N : 0.05〜0.25% Nは強力なオーステナイト生成元素であり、Nの添加に
より、同じくオーステナイト生成元素であるNiの添加
量を節減することができ、併せて強度および耐孔食性の
改善効果が得られる。これらの効−果を得るために、少
なくとも0.05%を必要とする。しかし、多量に加え
ても、添加量の割には耐食性や機械的性質の向上効果は
少ないので、0.25%を上限とする。
上記成分組成を有する本発明の二相ステンレス鋼の二相
組織におけるフェライト相の占める割合は50〜70%
である。二相組織におけるフェライト相が50%以上を
占めることにより、後記実施例にも示すようにすぐれた
切削加工性が保証される。
切削加工性の点からは70%をこえても構わないが、反
面σ相が生成し易くなり、脆化を招くので、70%を上
限としたのである。
本発明の二相ステンレス鋼は、その鋳造材を固溶化温度
に加熱保持したのち、同温度から急冷することにより得
られる。その固溶化温度は、1000〜1150℃とし
、保持時間は0.5〜2 Hr/ 1nch (被処理
材の肉厚11nch当たり0.5〜2Hr)、例えば肉
厚21nchの鋳造材では1〜4時間としてよく、また
同温度からの冷却は常法に従って水冷により行ってよく
、また別法として送風による強制空冷を適用することが
できる。強制空冷による場合は、その冷却過程において
被処理材に生じる内外部の温度差が、水冷による場合に
比し少なく、熱応力による残留応力が少なくなる点で好
ましいことである。被処理鋼材が、例えばサクションロ
ールのシェル等として使用される中空筒体である場合の
強制空冷は、送風機を中空孔に向けて強制送風すること
により行うとよい、中空筒体の内周面は外周面に比べて
冷却されにくいが、中空孔内に強制送風することにより
、中空孔内の高温空気が排出され、内周面が優先的に冷
却される効果、中空筒体の内外面の温度差が緩和され、
残留応力の少ない固溶化熱処理が達成される。その強制
空冷に必要な送風量は、中空筒体の中空孔の開口断面積
を基準とし、例えば20Snf/秒以上(Sは開口断面
積、ホ)の送風により好結果を得ることができる。  
 ゛なお、その場合において、中空筒体をターニングロ
ーラ上で自身の軸心を中心に適当な速度(例えばlrp
m)で回転させながら強制送風を行うことは、中空筒体
の円周方向の送風冷却効果を均一化させるうえで好まし
いことである。上記強制空冷は約200℃まで行えばよ
く、その後は放冷としてさしつかえない。
〔実施例〕
(1)供試材の調゛製 二相ステンレス鋼溶湯を遠心力鋳造に付して中空筒形状
の鋳造体(外径1080 x内径823×長さ4000
゜−)を得、固溶化熱処理に付して供試材(kl〜3、
kll〜17)を得た。固溶化熱処理条件は次のとおり
である。
加熱条件: 1050°C×10時間保持冷却条件:供
試材をターニングローラに水平担持せしめ、1回転/分
の回転下に、送風機からノズルを介して、25ホ/秒(
403rd/秒に相当)の送風を行って200°Cまで
強制空冷し、その後放冷により常温まで降下させる。
(n)切削加工試験 各供試材についてガンドリルによる穿孔加工を行い、1
本のドリルで切削することができるドリル深さを測定し
第1表右欄Gζ示す結果を得た。第1図は、その測定結
果を、フェライト量との関係で示したグラフであり、こ
の測定結果からドリル加工性とフェライト量との間に明
瞭な相関性があり、フェライト量50〜70%の領域に
おいてすぐれたドリル加工性が得られることがわかる。
なお、フェライト量10%以下の領域においても良好な
ドリル加工性を認めることができるが、オーステナイト
相との量的バランスが悪(、強度・靭性等の機械的性質
に劣るため採用することができない。
第2図は、供試材Nα2(フェライト量63%)と供試
材Nα7(フェライト量43%)について、ドリリング
時の抵抗電流値が2Aに達するまでのドリル深さを比較
したグラフであり、このことからも発明例のドリル加工
性は極めて良いことがわかる。
(III)材料特性 各供試材から試験片を切り出し、機械試験を行い、第2
表に示す結果を得た。
第2表に示したように、発明例(Nα1〜3)は、強度
、靭性等の機械的性質にすぐれていることがわかる。
(発明の効果〕 本発明の二相ステンレス鋼は、耐食性、強度、靭性、腐
食疲労強度等にすぐれていると同時に、良好な切削加工
性を備えているので、これらの緒特性が要求される用途
、例えば製紙用サクションロールのシェル材として有用
であり、その耐用寿命の向上、操業の安定化等に大きな
効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は二相ステンレス鋼のフェライト量
とドリル加工性の関係を示すグラフである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1、C:0.08%以下、Si:0.2〜2%、Mn:
    0.2〜2%、Cr:23〜26%、Ni:3〜8%、
    Mo:1〜5%、Cu:0.2〜1%、Co:0.2〜
    4%、N:0.05〜0.25%、残部実質的にFeか
    らなり、オーステナイト−フェライト二相組織における
    フェライト量が50〜70%(面積率)であるドリル加
    工性にすぐれた二相ステンレス鋼。
JP2491388A 1988-02-03 1988-02-03 ドリル加工性にすぐれた二相ステンレス鋼 Pending JPH01198448A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1191116A1 (en) * 2000-04-25 2002-03-27 Institut Metallurgii i Materialovedeniya Imeni A.A. Baikova Rossiiskoi Akademii Nauk Austenic steel

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JPS60165362A (ja) * 1984-02-07 1985-08-28 Kubota Ltd 高耐食性高耐力二相ステンレス鋼
JPS634045A (ja) * 1986-06-24 1988-01-09 Taiheiyo Seiko Kk 鍛造2相系析出強化型ステンレス鋼製の製紙用サクションロール素材

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