JPH01142020A - 高耐力高耐食性二相ステンレス鋼の製造方法 - Google Patents
高耐力高耐食性二相ステンレス鋼の製造方法Info
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- JPH01142020A JPH01142020A JP30111187A JP30111187A JPH01142020A JP H01142020 A JPH01142020 A JP H01142020A JP 30111187 A JP30111187 A JP 30111187A JP 30111187 A JP30111187 A JP 30111187A JP H01142020 A JPH01142020 A JP H01142020A
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
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- C21D6/00—Heat treatment of ferrous alloys
- C21D6/004—Heat treatment of ferrous alloys containing Cr and Ni
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は、高耐力および高耐食性を有する、例えば製紙
用サクションロールの胴部材料等として有用な二相ステ
ンレ”ス鋼の製造方法に関する。
用サクションロールの胴部材料等として有用な二相ステ
ンレ”ス鋼の製造方法に関する。
〔従来の技術]
製紙工程において多湿紙を脱水処理するためのサクショ
ンロールの胴部は、多湿紙から搾出される塩素イオンや
硫酸イオン等を含む酸性腐食液(所謂白水)に対する腐
食抵抗性を備えていることが必要である。また、そのロ
ール胴部には、多湿紙から白水を絞り出すために押付け
られるプレスロールの加圧力にツブ圧)が常時作用する
ので、強度と靭性を兼ね備えていることも要求される。
ンロールの胴部は、多湿紙から搾出される塩素イオンや
硫酸イオン等を含む酸性腐食液(所謂白水)に対する腐
食抵抗性を備えていることが必要である。また、そのロ
ール胴部には、多湿紙から白水を絞り出すために押付け
られるプレスロールの加圧力にツブ圧)が常時作用する
ので、強度と靭性を兼ね備えていることも要求される。
従来より、サクションロールの胴部などの腐食環境に供
される構造部材の材料としては、代表的な耐食合金であ
るステンレス鋼が一般に使用されている。ステンレス鋼
は、フェライト系(SO5430等)、オーステナイト
系(SO5304等)、および5US329J等に代表
されるオーステナイト−フェライト2相系に大別され、
このうち、2相ステンレス鋼は、一般耐食性にすぐれて
いると同時に、オーステナイト相とフェライト相との両
特性が相まって適度の強度と靭性を兼備し、かつロール
等の構造材料として必要な溶接性も良好である等の材料
特性を有している。
される構造部材の材料としては、代表的な耐食合金であ
るステンレス鋼が一般に使用されている。ステンレス鋼
は、フェライト系(SO5430等)、オーステナイト
系(SO5304等)、および5US329J等に代表
されるオーステナイト−フェライト2相系に大別され、
このうち、2相ステンレス鋼は、一般耐食性にすぐれて
いると同時に、オーステナイト相とフェライト相との両
特性が相まって適度の強度と靭性を兼備し、かつロール
等の構造材料として必要な溶接性も良好である等の材料
特性を有している。
二相ステンレス鋼は、固溶化熱処理材として使用される
(JIS G 4305冷間圧延ステンレス鋼板)。
(JIS G 4305冷間圧延ステンレス鋼板)。
その熱処理材は、上記のように耐食性と機械的性質を比
較的バランスよく兼備しているが、塩素イオン等を含む
腐食環境中、応力の作用する条件のもとで使用される場
合の耐久性は必ずしも十分ではない。特に、製紙用サク
ションロールは、その胴部に、多湿紙から搾出された白
水を吸引・排除するための多数の小孔(サクションホー
ル)が、20〜50%もの高い開孔率を以て穿設されて
いるという特殊な形状を有し、その胴部にプレスロール
によるニップ圧が作用する条件下に使用されるため、従
来の二相ステンレス鋼では、腐食疲労が生じ易い等、耐
力が不足することによる折損事故が生じ易く、十分な耐
用寿命を保証することができない。
較的バランスよく兼備しているが、塩素イオン等を含む
腐食環境中、応力の作用する条件のもとで使用される場
合の耐久性は必ずしも十分ではない。特に、製紙用サク
ションロールは、その胴部に、多湿紙から搾出された白
水を吸引・排除するための多数の小孔(サクションホー
ル)が、20〜50%もの高い開孔率を以て穿設されて
いるという特殊な形状を有し、その胴部にプレスロール
によるニップ圧が作用する条件下に使用されるため、従
来の二相ステンレス鋼では、腐食疲労が生じ易い等、耐
力が不足することによる折損事故が生じ易く、十分な耐
用寿命を保証することができない。
本発明は上記に鑑み、サクシボンロールの胴部材料等と
して要求される材料特性、特に耐食性とより高い耐力を
兼備する二相ステンレス鋼の製造方法を提供しようとす
るものである。
して要求される材料特性、特に耐食性とより高い耐力を
兼備する二相ステンレス鋼の製造方法を提供しようとす
るものである。
〔問題点を解決するための手段および作用〕本発明は、
一定の成分組成を有する二相ステンレス鋼について、溶
体化熱処理を施した後に、特定の温度域での熱処理を行
うことにより、耐食性や靭性等と共に、耐腐食疲労性や
強度の向上による、高度の耐力を付与することができる
との知見に基づいて完成されたものである。
一定の成分組成を有する二相ステンレス鋼について、溶
体化熱処理を施した後に、特定の温度域での熱処理を行
うことにより、耐食性や靭性等と共に、耐腐食疲労性や
強度の向上による、高度の耐力を付与することができる
との知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明の二相ステンレス鋼の製造方法は、
C:0.08%以下、St:0.2〜2%、Mn:0.
2〜2%、 Cr :23〜26. N i :
6〜8%、Mo:1〜5%、Cu:0.2〜1%、Co
:0.2〜4%。
2〜2%、 Cr :23〜26. N i :
6〜8%、Mo:1〜5%、Cu:0.2〜1%、Co
:0.2〜4%。
N : 0.05〜0.25%、残部実質的!: F
eからなるステンレス鋼を、溶体化熱処理したのち、5
00〜600℃に加熱保持し、ついで空冷する焼もどし
処理を行うことを特徴としている。
eからなるステンレス鋼を、溶体化熱処理したのち、5
00〜600℃に加熱保持し、ついで空冷する焼もどし
処理を行うことを特徴としている。
以下、本発明について、まず対象材料であ、るステンレ
ス鋼を上記成分組成に限定した理由を説明する。
ス鋼を上記成分組成に限定した理由を説明する。
c : o、os%以下
Cはオーステナイト生成元素であり、かつ強度の向上に
著効を有するが、含有量が多すぎると、クロム炭化物が
析出し易くなり、炭化物近傍におけるCr濃度が減少す
る結果、孔食、すきま腐食、粒界腐食等の局部腐食に鉤
する抵抗性が低下し、 ゛また腐食疲労強度の低下を
みる。このため、0.08%を上限とする。
著効を有するが、含有量が多すぎると、クロム炭化物が
析出し易くなり、炭化物近傍におけるCr濃度が減少す
る結果、孔食、すきま腐食、粒界腐食等の局部腐食に鉤
する抵抗性が低下し、 ゛また腐食疲労強度の低下を
みる。このため、0.08%を上限とする。
Si:0.2〜2%
Siは溶鋼の脱酸および鋳造性確保のため、少なくとも
0.2%を必要とする。しかし、多量の添加は靭性を悪
くし、溶接性をも損なうので、2%を上限とする。
0.2%を必要とする。しかし、多量の添加は靭性を悪
くし、溶接性をも損なうので、2%を上限とする。
Mn:0.2〜2%
Mnは通常の脱酸・脱硫過程で、0.2%程度含有され
る元素であり、また鋼素地のオーステナイト相の安定化
に有効な元素である。このための添加量は2%までで十
分であり、それをこえる必要はない。よって0.2〜2
%とする。
る元素であり、また鋼素地のオーステナイト相の安定化
に有効な元素である。このための添加量は2%までで十
分であり、それをこえる必要はない。よって0.2〜2
%とする。
Cr:23〜26%
Crは耐食性、特に耐粒界腐食性の改善に著効を有する
とともに、耐応力腐食割れ性の向上に寄与する。また、
Crはフェライト生成元素であり、2相組織におけるフ
ェライト相を形成することにより強度を高める。本発明
では後記Ni量との関係で23%以上のCrを含有しな
いと、二相ステンレス鋼として好ましいフェライト量(
面積率で30%以上)を確保しがたい。よって、耐食性
とフェライト量の点から、Cr量の下限を23%とする
。
とともに、耐応力腐食割れ性の向上に寄与する。また、
Crはフェライト生成元素であり、2相組織におけるフ
ェライト相を形成することにより強度を高める。本発明
では後記Ni量との関係で23%以上のCrを含有しな
いと、二相ステンレス鋼として好ましいフェライト量(
面積率で30%以上)を確保しがたい。よって、耐食性
とフェライト量の点から、Cr量の下限を23%とする
。
一方、Cr量があまり多くなると、鋼の靭性が著しく低
下し、かつ鋳造時に硬脆なσ相が生成する。更に、Ni
量との関係からフェライト量が60%を越え、2相組゛
織におけるオーステナイト相とのバランスが失われ、耐
食性、就中孔食、すきま腐食に対する抵抗性が低下する
。このため、Cr量の上限は26%とする。
下し、かつ鋳造時に硬脆なσ相が生成する。更に、Ni
量との関係からフェライト量が60%を越え、2相組゛
織におけるオーステナイト相とのバランスが失われ、耐
食性、就中孔食、すきま腐食に対する抵抗性が低下する
。このため、Cr量の上限は26%とする。
Ni:6〜8%
Niはオーステナイト相を安定化する元素であり、鋼の
靭性を向上させる。また、耐食性の点がらも必要な元素
である。含有量が6%に満たないと、これらの効果が不
足する。前記Cr量との関係から、フェライト量を60
%以下にするためにも6%以上の含有を必要とする。
靭性を向上させる。また、耐食性の点がらも必要な元素
である。含有量が6%に満たないと、これらの効果が不
足する。前記Cr量との関係から、フェライト量を60
%以下にするためにも6%以上の含有を必要とする。
しかし、Niを多量に加えても、含有量の割に耐食性、
機械的性質の向上効果は少なく経済的に不利であるばか
りか、二相組織におけるオーステナイト相が過剰になっ
て二相の量的バランスを失う。このため、Ni量は8%
を上限とする。
機械的性質の向上効果は少なく経済的に不利であるばか
りか、二相組織におけるオーステナイト相が過剰になっ
て二相の量的バランスを失う。このため、Ni量は8%
を上限とする。
MO=1〜5%
Moはステンレス鋼の耐食性、ことに孔食、すきま腐食
抵抗性の改善に著効を奏する。1%以上の添加により、
非酸化性酸に対する耐食性、また塩化物を含む溶液中で
の孔食、粒界腐食および応力腐食割れに対する抵抗性の
顕著な向上をみる。
抵抗性の改善に著効を奏する。1%以上の添加により、
非酸化性酸に対する耐食性、また塩化物を含む溶液中で
の孔食、粒界腐食および応力腐食割れに対する抵抗性の
顕著な向上をみる。
しかし、多量に加えると、耐食性の改善効果は飽和する
ばかりか、σ相の析出による鋳造時の脆化が著しくなる
ので、5%を上限とする。
ばかりか、σ相の析出による鋳造時の脆化が著しくなる
ので、5%を上限とする。
Cu:0.2〜1%
Cuは低濃度の塩素イオンを含む環境中での耐食性、こ
とに耐応力腐食割れ性を高める。また、オーステナイト
相を固溶強化する。これらの効果を十分なものとするた
めに、少なくとも0.2%を必要とするが、あまり多く
なると、金属間化合物の生成に伴う靭性の低下を惹起す
るので、1%を上限とする。
とに耐応力腐食割れ性を高める。また、オーステナイト
相を固溶強化する。これらの効果を十分なものとするた
めに、少なくとも0.2%を必要とするが、あまり多く
なると、金属間化合物の生成に伴う靭性の低下を惹起す
るので、1%を上限とする。
Co:0.2〜4%
COの添加により、塩素イオンを含む環境での耐食性が
著しく高められる。更に、Coは、基地に固溶したまま
、析出物の凝集を抑制する作用を有し、従って、従来の
2相ステンレス鋼の大きな問題点であったσ相脆性、4
75℃脆性、とくに溶接部熱影響部でのこれら析出物に
よる脆性の緩和に大きく寄与する。
著しく高められる。更に、Coは、基地に固溶したまま
、析出物の凝集を抑制する作用を有し、従って、従来の
2相ステンレス鋼の大きな問題点であったσ相脆性、4
75℃脆性、とくに溶接部熱影響部でのこれら析出物に
よる脆性の緩和に大きく寄与する。
上記諸効果を発揮させるには、少なくとも0.2%のC
oを必要とする。含有量の増加に従ってその効果は増大
するが、4%までの添加により機械的性質、耐食性、ミ
クロ組織等の十分な改善効果が得られるので、それをこ
えて添加する必要はない。Coは高価な元素であり、そ
れ以上の添加はコスト的に不利である。よって0.2〜
4%とする。
oを必要とする。含有量の増加に従ってその効果は増大
するが、4%までの添加により機械的性質、耐食性、ミ
クロ組織等の十分な改善効果が得られるので、それをこ
えて添加する必要はない。Coは高価な元素であり、そ
れ以上の添加はコスト的に不利である。よって0.2〜
4%とする。
N : 0.05〜0.25%
Nはオーステナイト生成元素であり、Nの添加により、
同じくオーステナイト生成元素であるNiの添加量を節
減することができる。また、Nの添加により、強度およ
び耐孔食性が高められる。
同じくオーステナイト生成元素であるNiの添加量を節
減することができる。また、Nの添加により、強度およ
び耐孔食性が高められる。
これらの効果を得るために、少なくとも0.2%を必要
とする。しかし、多量に加えても、添加量の割には、そ
の効果の増加は少ないので、0.25%を上限とする。
とする。しかし、多量に加えても、添加量の割には、そ
の効果の増加は少ないので、0.25%を上限とする。
本発明は、上記成分組成を有するステンレス鋼の鋳造材
(例えば、遠心力鋳造法により得られる鋳造管体)に、
溶体化熱処理を施したのち、加熱保持・空冷の焼もどし
処理を行う。溶体化熱処理を行うのは、鋳造材における
合金元素のマトリックスへの固溶化により成分偏析のな
い均質なオーステナイト相を形成するためである。その
溶体化熱処理は、1050〜1150℃に適当時間加熱
保持したのち、水冷することにより達成される。その加
熱保持時間は、被処理材である鋳造材の肉厚により決め
られるが、2時間/1nch (肉厚11nchにつき
2時間)を目安とし、例えば肉厚21nchの場合は、
4時間加熱保持し、ついで水冷することにより、溶体化
熱処理を好適に達成することができる。
(例えば、遠心力鋳造法により得られる鋳造管体)に、
溶体化熱処理を施したのち、加熱保持・空冷の焼もどし
処理を行う。溶体化熱処理を行うのは、鋳造材における
合金元素のマトリックスへの固溶化により成分偏析のな
い均質なオーステナイト相を形成するためである。その
溶体化熱処理は、1050〜1150℃に適当時間加熱
保持したのち、水冷することにより達成される。その加
熱保持時間は、被処理材である鋳造材の肉厚により決め
られるが、2時間/1nch (肉厚11nchにつき
2時間)を目安とし、例えば肉厚21nchの場合は、
4時間加熱保持し、ついで水冷することにより、溶体化
熱処理を好適に達成することができる。
溶体化熱処理後の焼もどし処理は、温度:500〜60
0℃に適当時間保持したのち空冷することにより達成さ
れる。この焼もどし処理における処理温度は極めて重要
であり、処理温度を500〜600℃の範囲に規定する
ことにより、フェライト相が30〜60%(面積率)を
占めるフェライトーオーステナイト二相組織が形成され
、高耐食性と共に、強度や耐腐食疲労性の向上による高
耐力化が実現される。
0℃に適当時間保持したのち空冷することにより達成さ
れる。この焼もどし処理における処理温度は極めて重要
であり、処理温度を500〜600℃の範囲に規定する
ことにより、フェライト相が30〜60%(面積率)を
占めるフェライトーオーステナイト二相組織が形成され
、高耐食性と共に、強度や耐腐食疲労性の向上による高
耐力化が実現される。
以下、熱処理条件と材料特性との関係について、実験結
果に基づいて説明する。供試材は、第1表に示すように
本発明の規定を満たず成分組成を有する鋳造材(遠心力
鋳造管)であり、各供試材について第2表に示す熱処理
を施した。溶体化熱処理および焼もどし処理における加
熱保持時間はいずれも2Hr/1nchに設定した。熱
処理後、試験片を切り出し、フェライト量の測定、機械
試験、腐食試験(耐孔食性試験)、および腐食疲労試験
を行った。なお、腐食試験、および腐食疲労試験要領は
次のとおりである。
果に基づいて説明する。供試材は、第1表に示すように
本発明の規定を満たず成分組成を有する鋳造材(遠心力
鋳造管)であり、各供試材について第2表に示す熱処理
を施した。溶体化熱処理および焼もどし処理における加
熱保持時間はいずれも2Hr/1nchに設定した。熱
処理後、試験片を切り出し、フェライト量の測定、機械
試験、腐食試験(耐孔食性試験)、および腐食疲労試験
を行った。なお、腐食試験、および腐食疲労試験要領は
次のとおりである。
(イ)腐食試験
ASTM G48 A法に規定されている塩化第2
鉄(F e Cf3)溶液による孔食試験(Total
Immersion Ferric Chloride
Te5t)に準拠し、腐食減量(g/rrfh)を測
定する。
鉄(F e Cf3)溶液による孔食試験(Total
Immersion Ferric Chloride
Te5t)に準拠し、腐食減量(g/rrfh)を測
定する。
(ロ)腐食疲労試験
製紙工業協会規定の標準腐食液(TAPPII)(Cl
3−:1100pp、 5o4−:11000pp、
pH:3.5)を使用し、小野式回転曲げ法により
、応力27kg/胴2の条件で、腐食疲労破壊に到るま
での回転数(N)を測定する。
3−:1100pp、 5o4−:11000pp、
pH:3.5)を使用し、小野式回転曲げ法により
、応力27kg/胴2の条件で、腐食疲労破壊に到るま
での回転数(N)を測定する。
第3表に、フェライト量、機械的性質の測定結果、およ
び腐食試験結果を、また第1図に腐食疲労試験結果をそ
れぞれ示す。なお、第2図は第3表のシャンビー衝撃吸
収エネルギ(kg−m)を、第3図は第3表の腐食試験
結果(腐食量、 g/nfh)をグラフにしたもので
ある。
び腐食試験結果を、また第1図に腐食疲労試験結果をそ
れぞれ示す。なお、第2図は第3表のシャンビー衝撃吸
収エネルギ(kg−m)を、第3図は第3表の腐食試験
結果(腐食量、 g/nfh)をグラフにしたもので
ある。
第1図に示したように、溶体化熱処理後の焼もどしにお
ける処理温度によって耐腐食疲労性が変化し、焼もどし
処理を500〜600℃の温度域で行うことにより、腐
食疲労に対する抵抗性が大きく向上することがわかる。
ける処理温度によって耐腐食疲労性が変化し、焼もどし
処理を500〜600℃の温度域で行うことにより、腐
食疲労に対する抵抗性が大きく向上することがわかる。
また、第3表から明らかなように、500〜600℃の
焼もどし処理材(No、3〜B)は、溶体化熱処理のま
まのもの(No、1.2)にまさる強度、伸びおよび硬
さを備えている。なお、第2図(シャルピー衝撃吸引エ
ネルギ)および第3図(腐食減量、g/nfh)に示し
たように、焼もどし温度が600″Cをこえると、急激
な靭性の低下、耐食性の低下が生じるが、500〜60
0℃の焼もどし温度であれば、溶体化熱処理材(No、
1.2)と同程度の靭性および耐食性が保持されること
がわかる。
焼もどし処理材(No、3〜B)は、溶体化熱処理のま
まのもの(No、1.2)にまさる強度、伸びおよび硬
さを備えている。なお、第2図(シャルピー衝撃吸引エ
ネルギ)および第3図(腐食減量、g/nfh)に示し
たように、焼もどし温度が600″Cをこえると、急激
な靭性の低下、耐食性の低下が生じるが、500〜60
0℃の焼もどし温度であれば、溶体化熱処理材(No、
1.2)と同程度の靭性および耐食性が保持されること
がわかる。
本発明方法により得られる二相ステンレス鋼は、塩素イ
オンや硫酸イオンを含む環境での耐腐食疲労性が高く、
かつ強度等の機械的性質にすぐれている。また、靭性や
耐食性等も良好である。従って、本発明方法により得ら
れる二相ステンレス鋼は、製紙用サクションロールの胴
部材料等、塩素イオンや硫酸イオン等を含む腐食環境で
用いられる構造材料として有用である。
オンや硫酸イオンを含む環境での耐腐食疲労性が高く、
かつ強度等の機械的性質にすぐれている。また、靭性や
耐食性等も良好である。従って、本発明方法により得ら
れる二相ステンレス鋼は、製紙用サクションロールの胴
部材料等、塩素イオンや硫酸イオン等を含む腐食環境で
用いられる構造材料として有用である。
第1図は、腐食疲労性と焼もどし温度の関係を示すグラ
フ、第2図はシャルピー衝撃吸収エネルギと焼もどし温
度の関係を示すグラフ、第3図は耐食性と焼もどし温度
の関係を示すグラフである。
フ、第2図はシャルピー衝撃吸収エネルギと焼もどし温
度の関係を示すグラフ、第3図は耐食性と焼もどし温度
の関係を示すグラフである。
Claims (1)
- (1)C:0.08%以下、Si:0.2〜2%、Mn
:0.2〜2%、Cr:23〜26%、Ni:6〜8%
、Mo:1〜5%、Cu:0.2〜1%、Co:0.2
〜4%、N:0.05〜0.25%、残部実質的にFe
からなるステンレス鋼を、溶体化熱処理後、500〜6
00℃に加熱保持し、ついで空冷する焼もどし処理を施
すことを特徴とする高耐力高耐食性二相ステンレス鋼の
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30111187A JPH01142020A (ja) | 1987-11-27 | 1987-11-27 | 高耐力高耐食性二相ステンレス鋼の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30111187A JPH01142020A (ja) | 1987-11-27 | 1987-11-27 | 高耐力高耐食性二相ステンレス鋼の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01142020A true JPH01142020A (ja) | 1989-06-02 |
Family
ID=17892973
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30111187A Pending JPH01142020A (ja) | 1987-11-27 | 1987-11-27 | 高耐力高耐食性二相ステンレス鋼の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH01142020A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100338706B1 (ko) * | 1997-07-25 | 2002-09-19 | 주식회사 포스코 | 몰리브덴함유스테인레스강의충격인성을향상시키기위한소둔열처리방법 |
CN107695303A (zh) * | 2017-10-13 | 2018-02-16 | 襄阳五二五泵业有限公司 | 一种超级双相不锈钢脱硫泵泵体铸造工艺 |
-
1987
- 1987-11-27 JP JP30111187A patent/JPH01142020A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100338706B1 (ko) * | 1997-07-25 | 2002-09-19 | 주식회사 포스코 | 몰리브덴함유스테인레스강의충격인성을향상시키기위한소둔열처리방법 |
CN107695303A (zh) * | 2017-10-13 | 2018-02-16 | 襄阳五二五泵业有限公司 | 一种超级双相不锈钢脱硫泵泵体铸造工艺 |
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