JPH0119363B2 - - Google Patents

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JPH0119363B2
JPH0119363B2 JP57137089A JP13708982A JPH0119363B2 JP H0119363 B2 JPH0119363 B2 JP H0119363B2 JP 57137089 A JP57137089 A JP 57137089A JP 13708982 A JP13708982 A JP 13708982A JP H0119363 B2 JPH0119363 B2 JP H0119363B2
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JP
Japan
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amino acid
infusion
amino acids
cysteine
present
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Application number
JP57137089A
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English (en)
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JPS5927817A (ja
Inventor
Ichiro Senhata
Hiroshi Ito
Tetsuya Kishi
Yasuro Iwazawa
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tanabe Seiyaku Co Ltd
Original Assignee
Tanabe Seiyaku Co Ltd
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Application filed by Tanabe Seiyaku Co Ltd filed Critical Tanabe Seiyaku Co Ltd
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  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は新規組成のアミノ酸輸液に関し、その
目的とするところは栄養効果が高く、かつ製剤的
に安定なアミノ酸輸液を提供することにある。 経静脈用アミノ酸輸液は各種疾病時の栄養補充
あるいは術前、術後などアミノ酸あるいは蛋白質
を摂取する必要があるにもかかわらず、経口的に
食事を摂取できないか、あるいはその摂取量が不
充分な場合の栄養管理の目的で広く利用されてい
る。しかしながらそのアミノ酸組成は主としてロ
ーズ(Rose)らのヒトのアミノ酸要求量,
FAO/WHOパターンなどの経口栄養の知見等を
もとにしたものであり、経静脈用アミノ酸輸液の
組成としてはいまだ十分満足できるものではな
く、経静脈栄養の特殊性を十分考慮した栄養効果
の高いアミノ酸輸液の開発が望まれている。 最近、他のアミノ酸と異なり主として肝臓以外
の組織で代謝される分岐鎖アミノ酸の栄養学的意
義が重要視されつつあり、なかでもL―ロイシン
には、窒素出納の改善、筋肉蛋白質の合成促進お
よび分解抑制、肝臓蛋白質の分解抑制などの栄養
学的に好ましい効果のあることが知られてきてい
る。また、分岐鎖アミノ酸は比較的多量にヒトに
経静脈的に注入しても血液中の濃度はそれほど高
くならずよく代謝される利点がある。しかしなが
ら、輸液中の全アミノ酸量を一定に保ちながら、
分岐鎖アミノ酸の相対的割合を高めすぎるとA/
E比(全必須アミノ酸1g当りの各必須アミノ酸
のmg数)、E/N比(必須アミノ酸と非必須アミ
ノ酸の比)などにアミノ酸組成上の不均衡が生
じ、栄養学的には好ましくない。このため、現在
市販されている一般アミノ酸輸液の多くは、全ア
ミノ酸に対する分岐鎖アミノ酸の割合が約20%前
後以下、せいぜい23%程度まで制限されており、
分岐鎖アミノ酸、更には全アミノ酸の栄養学的効
果を充分生かしたものとはいえない。 尚、近年各種疾病時におけるアミノ酸代謝の特
徴が漸次明らかになるにつれて疾患別アミノ酸輸
液が開発されている。そのうち全アミノ酸に対す
る分岐鎖アミノ酸の割合を高めた組成を有するア
ミノ酸輸液として、すでに肝疾患用輸液が開発さ
れているが、この輸液はL―メチオニン、L―フ
エニルアラニン、L―チロシン、L―トリプトフ
アンといつたアミノ酸の含量が極度に減らせてい
るか、そうでなくともかなり制限されたものとな
つており、一般アミノ酸輸液としては栄養的に明
らかに劣るものであり、その使用は当然肝疾患に
限定されるものである。 一方、含硫アミノ酸であるL―システインは健
常成人にとつてはL―メチオニンを十分量摂取す
れば、体内で合成される非必須アミノ酸である
が、新生児期では体内の合成酵素系が未成熟なた
めその合成量が十分でなく、この時期にはL―シ
ステインは必須アミノ酸であるとする報告もあ
る。またL―システインを生成する酵素系が十分
機能しないため、その生成が不十分であるような
疾患時には、それを必須アミノ酸として供給する
必要がある。しかしL―システインは輸液製剤中
に配合する場合、その安定性に問題があつて輸液
製造時あるいは長期保存時にその一部が分解した
り、結晶が析出したりする難点がある。 本発明者らは、上記の如き現状に鑑み、アミノ
酸輸液のアミノ酸組成について種々研究を進めた
結果、広範囲に使用可能で栄養山効果が高くかつ
製剤的に安定なアミノ酸輸液の開発に成功し、本
発明を完成するに至つた。 すなわち、本発明のアミノ酸輸液はアミノ酸組
成が下記第1表に示す範囲にあり、必須アミノ酸
と非必須アミノ酸の比(E/N比)が約1.2〜1.5
であることを特徴とするものである。
【表】 本発明のアミノ酸輸液においては分岐鎖アミノ
酸、すなわちL―イソロイシン、L―ロイシンお
よびL―バリンの総量は全アミノ酸量に対して約
29.46〜32.56W/W%と高比率になつていると共
に、L―システインおよびその他のアミノ酸も栄
養的に充分含まれ、栄養効果が高くなるように工
夫されている。また、本発明のアミノ酸輸液にお
いては、上記の如く分岐鎖アミノ酸の総量は全ア
ミノ酸に対して高比率であるが、該分岐鎖アミノ
酸は安定な状態で溶解するように配慮されてお
り、製剤上充分安定であるように工夫されてい
る。更に本発明のアミノ酸輸液においては、L―
システイが輸液製造時あるいは長期保存時に分解
したりあるいは結晶が析出したりしないよう配慮
されており、この点でも製剤上充分安定であるよ
うに工夫されている。 本発明のアミノ酸輸液に用いられるアミノ酸
は、遊離型であつても、カリウム塩、ナトリウム
塩の如き金属塩、硫酸塩、塩酸塩の如き鉱酸塩、
酢酸塩、リンゴ酸塩の如き有機酸塩、アミノ酸と
アミノ酸との塩、アミノ酸とアミノ酸が結合した
ペプチドであつてもよい。尚、塩素イオンの摂取
が高度に制限されるような患者にあつては、遊離
乃至有機酸塩の形で用いることにより塩素イオン
を含まないようにするのが好ましい。この場合、
例えば、L―リジンおよびL―システインはリン
ゴ酸塩の形で用いるのが好ましい。L―リジンの
リンゴ酸塩としてはL―リジン1モルとリンゴ酸
1モルとからなる酸性塩であつてもよく、L―リ
ジン2モルとリンゴ酸1モルとからなる中性塩で
あつてもよい。更にL―システインは該アミノ酸
2モルとリンゴ酸1モルとからなる中性塩を使用
するのが好ましい。この際、リンゴ酸はDL体を
使用してもよいが、天然型であるL体を使用する
のが特に好ましい。 本発明のアミノ酸輸液は中性付近、特にPH6.0
〜7.0が好ましい。またその濃度は、輸液中の全
遊離アミノ酸として10W/V%、すなわち遊離ア
ミノ酸としての全量が輸液100ml当り100gである
ようにするのが好ましく、この場合注入量の算
出、他の輸液との配合時など使用の際に計算が簡
単である。 また、本発明のアミノ酸輸液には、既存のアミ
ノ酸輸液と同様にキリシトール、ソルビトール、
ビタミン、電解質等を添加することができる。ま
た、安定化剤、PH調整剤等輸液調製上必要な物質
を含んでいてもよい。 本発明のアミノ酸輸液は高カロリー輸液用アミ
ノ酸輸液としてグルコース、ビタミン類、電解質
などと同時に経大静脈注入することが可能であ
り、また末梢静脈注入用としても使用することが
できる。 以下、実施例および試験例を挙げて本発明を説
明する。 実施例 1 下記第2表に示すアミノ酸を注射用蒸留水に溶
解し、得られるアミノ酸水溶液をPH6.5に調整し
た後、更に注射用蒸留水を加えて全量を1000mlと
する。得られた溶液をメンプランフイルターでろ
過する。次いでこの溶液を200mlバイアルビンに
分注し、窒素置換後、締栓し、常法により加熱殺
菌してアミノ酸輸液を製する。
【表】 実施例 2 下記第3表に示すアミノ酸を用いて実施例1と
同様に処理してアミノ酸輸液を製する。
【表】 実施例 3 下記第4表に示すアミノ酸を用いて実施例1と
同様に処理してアミノ酸輸液を製する。
【表】
【表】 試験例 1 体重約200gの健康なウイスター系雄性ラツト
に麻酔下、シリコンラバーカテーテルを頚静脈か
ら上大静脈内に挿入留置し、実施例1に記載のア
ミノ酸輸液を含む高カロリー輸液(1日の注入量
50ml中に実施例1に記載のアミノ酸輸液を12.8
ml,グルコースを10gおよびビタミン、ミネラル
を適当量含む。以下、本輸液を本発明アミノ酸輸
液と称する。)を7日間無拘束下で連続注入した。
ただし、注入初日は各成分とも1/2濃度の輸液を
注入した。対照群には市販アミノ酸輸液“モリプ
ロン”(森下製薬株式会社製の商品名)を含む高
カロリー輸液(1日の注入量50ml中にアミノ酸を
本発明アミノ酸輸液と等窒素量、グルコースを10
gおよびビタミン、ミネラルを適当量含む。以
下、本輸液を対照アミノ酸輸液と称する。)を本
発明アミノ酸輸液と同一条件で注入した。 結果は下記第5表の通りであり、本発明アミノ
酸輸液群の体重増加量および窒素出納は対照アミ
ノ酸輸液群より優れていることが明らかになつ
た。 尚、注入期間中尿中に排泄されたアミノ酸量、
注入期間終了後の血漿尿素窒素量よび肝脂質量は
両群間で差がなかつた。
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 第1表に示す範囲のアミノ酸組成を有し、必
    須アミノ酸と非必須アミノ酸の比(E/N比)が
    約1.2〜1.5であるアミノ酸輸液。 【表】 【表】 2 アミノ酸組成中、L―システインがその塩酸
    塩またはリンゴ酸塩である特許請求の範囲第1項
    記載の輸液。 3 アミノ酸組成中、L―リジンがその塩酸塩ま
    たはリンゴ酸塩である特許請求の範囲第1項また
    は第2項記載の輸液。 4 遊離アミノ酸としての全量が輸液1000ml当り
    100gである特許請求の範囲第1項、第2項また
    は第3項記載の輸液。
JP13708982A 1982-08-05 1982-08-05 アミノ酸輸液 Granted JPS5927817A (ja)

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JP13708982A JPS5927817A (ja) 1982-08-05 1982-08-05 アミノ酸輸液

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JPS5927817A JPS5927817A (ja) 1984-02-14
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0667831B2 (ja) * 1986-01-13 1994-08-31 森永乳業株式会社 肝物質合成機能障害改善用のアミノ酸組成物
SE8704217D0 (sv) * 1987-10-29 1987-10-29 Vinnars Erik Ab Aminosyrakomposition for parenteral neringstillforsel

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS568312A (en) * 1979-07-03 1981-01-28 Otsuka Pharmaceut Factory Inc Amino acid pharmaceutical preparation

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