JPH0119138Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はランド型写真方式に採用されている
拡散転写原理を応用してオリジナルネガの画像を
１回の操作で必要な倍率に引伸し、ポジ用紙に簡
単かつ短時間にプリントできるようにした感光材
料処理装置において、露光後の感光材料を現像
し、これにポジ用紙を重合密着させるに当たつ
て、両者のサイズに合わせて横巾方向が正確に一
致できるようにした感光材料処理装置に関するも
のである。

従来の感光材料処理装置は第１図示の如く光源
１と引伸レンズ２との間に挿入支持したオリジナ
ルネガおよびオリジナルポジの画像結像部位３
に、感光材料を、マガジン４より１枚ごとに繰出
して搬送し、露光後、該感光材料を現像部５にて
現像し、ポジ用紙マガジン６より繰出したポジ用
紙と重合密着させ感光材料表面の未感光ハロゲン
化銀をポジ用紙に移行させ、還元、定着させるよ
うに構成されていた。この感光材料とポジ用紙と
はその重合密着時、これらが完全に一致しなけれ
ばならない。この感光材料とポジ用紙との長手方
向の端部を一致させることは感光材料を現像する
トレイとポジ用紙を通すトレイの曲面の差を検出
し、その差分だけポジ用紙の送りを遅らせればよ
いが、感光材料およびポジ用紙がオリジナルネガ
等の引伸倍率に合わせて数種類ある場合、そのい
ずれのサイズにも横巾方向を一致させることは極
めて困難であつた。

この考案は上記の問題を解消するためのもの
で、感光材料を現像液に接触させつつ通す第一ト
レイと、該第一トレイの上方に設けたポジ用紙を
通す第二トレイよりなる通路を備え、少なくと
も、一方のトレイの内面に感光材料およびまたは
ポジ用紙のサイズに合わせて横巾を規制できる凹
溝を多段に設けることによつて、いかなるサイズ
のものにも適応できるようにした感光材料処理装
置を提供することを目的としている。

次に、この考案を添附図面に示す一実施例にも
とづいて説明する。

第２図において、１０はケーシング、１１は光
源、１２は引伸レンズ、１３は光源１１および引
伸レンズ１２との間に設けたオリジナルネガａの
支持部、１４はオリジナルネガａの画像結像部位
a′に配置したマガジンである。マガジン１４内に
はその露光側に感光材料１５が積層収容されてい
るとともに、その反対側にはポジ用紙１６が積層
収容されている。これら感光材料１５とポジ用紙
１６とはマガジン１４内に設けた共通のバネ１７
にて拡開付勢されて可動部材１８，１８によつて
それぞれの繰出口側に押圧されている。前記感光
材料１５は表面に感光性乳剤が塗布されていると
ともに、その裏面は黒色等の膜面を形成すること
によつて遮光され、最上層の感光材料の露光時に
次層の感光材料が光をかぶらないようにしてい
る。また、前記ポジ用紙はそれ自体は感光性を有
しないが、特殊処理した受像層が設けられてい
る。

１９は露出後の感光材料１５を吸着搬送する搬
送機構で、露光時はオリジナルネガの画像照射域
より退避し、露光完了後突出、下降して最上位の
感光材料を吸盤１９ａにて吸着保持し、しかる後
上昇、前進して吸着した感光材料を送り出しロー
ラ２０に供給する如くなつている。かくして送り
出しローラ２０に供給された感光材料はガイド路
２１を経て正逆転ローラ２２に供給され、一たん
上方向に送られた後、スイツチバツクしてシート
通路２３を下降するようにしている。このスイツ
チバツクにより感光材料１５はその感光面を上に
した状態で現像液を収容した第一トレイ２４内に
装入ローラ２５を通して装入され、現像される。

この感光材料１５の搬送系路とは別に、前記マ
ガジン１４内に背中合せに積層収容されたポジ用
紙１６が繰出しローラ２６、送り出しローラ２７
によつてマガジン１４よりタイミングをとつて引
出され、ガイド２８を経て前記第一トレイ２４の
上面に重ねて設けた第二トレイ２９に供給ローラ
３０によつて供給される。この第二トレイ２９は
ローラ等よりなる他の適当な通路に代える場合も
ある。

しかして、現像液を収容した第一トレイ２４に
装入された感光材料１５と第二トレイ２９に供給
されたポジ用紙１６とは第３図示の如く設けた搬
送部材３１によつて搬送され、両トレイ２４，２
９の出口部に設けた重合密着ローラ３２によつて
重合密着されるが、前記搬送部材３１は第一トレ
イ２４と第二トレイ２９との長さ方向の寸法差を
修正するため、その差分だけポジ用紙１６を遅ら
せて搬送できる如く構成されている。また、両ト
レイ２４，２９の内面には第４図示の場合は、感
光材料１５およびポジ用紙１６の横巾を規制する
ための凹溝３３が多段に設けられ、オリジナルネ
ガ等の引伸倍率に合わせて異なるサイズの感光材
料１５およびポジ用紙１６のいずれにも適用でき
るようにしているが、一方のトレイのみに凹溝を
設け、他方のトレイには凹溝を設けず他の手段で
横巾を規制するようにしてもよい。本実施例にお
いては凹溝３３を３段設け、最小サイズのものを
最下段、次に小さいサイズのものを中間段、最大
サイズのものを最上段にてガイドするようにして
いるが、この段数は特に問わない。

かくして、両トレイ２４，２９を通し、前後端
および横巾方向が一致した感光材料１５とポジ用
紙１６とは重合密着ローラ３２によつて重合され
る。前記ポジ用紙１６はそれ自体感光性はない
が、特殊処理した受像層をもち、密着後一定時間
経過によつて前記感光材料１５の感光面の未感光
ハロゲン化銀が移行し、還元定着される。なお、
図中３４は排出ローラ、３５は搬出ローラ３４を
通して機外に排出された感光材料およびポジ用紙
の密着体をアキユームベルト３６に受け渡す爪付
きローラである。

この考案は以上の如く、現像液が収容され、該
現像液に接触するように感光材料を通す第一トレ
イと、該第一トレイの上方にポジ用紙を通す第二
トレイよりなる通路を備え、少なくとも一方のト
レイの内面に感光材料およびまたはポジ用紙の横
巾を規制する凹溝を多段に設けたから、感光材料
およびポジ用紙はオリジナルネガ等の引伸倍率に
あわせて数種類ある場合でもそのいずれのサイズ
にも横巾が一致するというすぐれた効果を奏する
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来装置の略示的断面正面図、第２図
はこの考案一実施例を示す略示的断面正面図、第
３図は要部の拡大断面図、第４図は第３図Ａ−Ａ
線断面図である。 １５……感光材料、１６……ポジ用紙、２４…
…第一トレイ、２９……第二トレイ、３３……凹
溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 現像液が収容され、該現像液に接触するように
   感光材料を通す第一トレイと、該第一トレイの上
   方に、ポジ用紙を通すための第二トレイよりなる
   通路を備え、少なくとも一方のトレイの内面に感
   光材料およびまたはポジ用紙の横巾を規制する凹
   溝を多段に設けたことを特徴とする感光材料処理
   装置。