JPH01186903A - 光学用反射鏡とその製造方法 - Google Patents

光学用反射鏡とその製造方法

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JPH01186903A JP24041787A JP24041787A JPH01186903A JP H01186903 A JPH01186903 A JP H01186903A JP 24041787 A JP24041787 A JP 24041787A JP 24041787 A JP24041787 A JP 24041787A JP H01186903 A JPH01186903 A JP H01186903A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、光学用反射鏡とその製造方法に関する。
〔従来の技術] 例えば第5図に示すように、従来の光学用反射鏡2は、
基材4上にA2、AuまたはCu等から成る反射膜6を
設けたままのものであったり、あるいは反射膜6上にA
j2203、Ca F 2またはLiFzから成る保護
膜8を設けたりしていた。
その場合、反射膜6はイオンブレーティングやスパッタ
リング等の蒸着法によって形成し、保護膜8はCVD法
等の気相成長法で形成していた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところが、保護膜8を有しない光学用反射鏡2の場合は
、反射膜6が酸化したり(Aff、Cu等の場合)、そ
れに傷が付いたりし易く、そのため光学特性が劣化し易
いという問題がある。
また、保護膜8を設けた光学゛相反射鏡2の場合は、保
護膜8としてのAf203、CaF2、LiFzは、例
えば1μm程度の波長を有するレーザー光に対して透過
性は良いが、熱伝導性が劣るため、大パワーレーザー光
を反射させるような場合に局部的な加熱効果で熱応力が
働き、反射膜6が剥離し易いという問題がある。
一方、製造方法に関して言えば、イオンブレーティング
やスパッタリング等の蒸着法では、基材4に堆積する際
の粒子のエネルギーが高々数十−数百eVと小さいため
、基材4に対する反射膜6の密着性が悪く、従って反射
膜6が基材4から剥離し易いという問題がある。
また、CVD法等の気相成長法では、基材4を高温(例
えば1000°C近く)に加熱する必要があるため、基
材4として使用できる材質が制限されると共に、保護膜
8形成時の熱によって反射膜6が基材4から剥離する恐
れがあるという問題もある。 そこでこの発明は、上記
のような問題点を解決した光学用反射鏡とその製造方法
を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明の光学用反射鏡は、基材上に反射膜を、その上
に窒化アルミニウムから成る保護膜をそれぞれ有し、か
つ基材と反射膜との界面付近に、両者の構成物質を含ん
で成る混合層を有することを特徴とする。
この発明の第1の製造方法は、真空中で基材に対して、
反射膜材料の蒸着と加速されたイオンの照射とを行うこ
とによって、基材上に反射膜を、かつ両者の界面付近に
両者の構成物質を含んで成る混合層を形成する第1の工
程と、当該工程によって形成された反射膜に対して真空
中で、アルミニウムの蒸着と加速された窒素イオンの照
射とを行うことによって、前記反射膜上に窒化アルミニ
ウムから成る保護膜を形成する第2の工程とを備えるこ
とを特徴とする。
この発明の第2の製造方法は、基材上に反射膜が形成さ
れたものを用意し、真空中で反射膜側から、加速された
イオンを注入することによって、基材と反射膜との界面
付近に両者の構成物質を含んで成る混合層を形成する第
1の工程と、前記反射膜に対して真空中で、アルミニウ
ムの蒸着と加速された窒素イオンの照射とを行うことに
よって、前記反射膜上に窒化アルミニウムから成る保護
膜を形成する第2の工程とを備えることを特徴とする。
〔作用〕
この発明の光学用反射鏡においては、保護膜としての窒
化アルミニウムは耐蝕性や耐摩耗性等に優れているので
、下の反射膜が酸化しにくく傷も付きにくくなる。しか
も、窒化アルミニウムは光透過率および熱伝導率が高い
ため、大パワーの光を反射させるような場合でも局部的
な加熱が起こりに(く、従って反射膜が剥離しにくい。
それに加えて、混合層が言わば楔のような作用をするの
で、基材に対する反射膜の密着性が高く、この点からも
反射膜が剥離しにくい。
この発明の第1の製造方法によれば、第1の工程におい
て、蒸着によって基材上に反射膜が形成されると共に、
反射膜を構成する物質が照射イオンによって基材内に叩
き込まれたり、あるいはそれと共に基材を構成する物質
が反射膜内に叩き出されたりして、基材と反射膜との界
面付近に両者の構成物質を含んで成る混合層が形成され
る。更に第2の工程において、基材等を高温に加熱しな
くても、蒸着アルミニウムと照射窒素イオンとが化合し
て、反射膜上に窒化アルミニウムから成る保護膜が形成
される。
この発明の第2の製造方法によれば、基材上に予め設け
られていた反射膜を構成する物質が注入イオンによって
基材内に叩き込まれたり、あるいはそれと共に基材を構
成する物質が反射膜内に叩き出されたりして、基材と反
射膜との界面付近に両者構成物質を含んで成る混合層が
形成される。
更に第2の工程において、基材等を高温に加熱しな(で
も、蒸着アルミニウムと照射窒素イオンとが化合して、
反射膜上に窒化アルミニウムから成る保護膜が形成され
る。
〔実施例] 第1図は、この発明に係る光学用反射鏡の一例を示す断
面図である。
この光学用反射鏡12は、基材4上に反射膜6を、その
上に窒化アルミニウム(AfN)から成る保護膜10を
それぞれ有し、かつ基材4と反射膜6との界面付近に、
両者4.6の構成物質を含んで成る混合層5を有する。
基材4としては、例えば、石英ガラスやM g F 2
、CaFz等のフッ化物等が利用できる。
反射膜6は、例えばAf、AuまたはCu等の薄膜から
成る。
この光学用反射鏡12においては、保護膜10としての
窒化アルミニウムが耐蝕性、耐摩耗性等に優れているの
で、下の反射膜6が酸化しにくく傷も付きに(くなり、
それによって光学特性の劣化を防止することができる。
しかも、窒化アルミニウムは可視から近赤外領域におけ
る光の透過率が高く、かつ熱伝導率が高くて熱放散性も
良いため、例えば色素レーザーやガラスレーザー等の大
出力レーザーからの1μm程度の波長の大パワーのレー
ザー光を反射させるような場合でも、局部的な加熱が起
こりにくく、従って反射膜6が基材4から剥離しにくい
それに加えて、混合層5が言わば模のような作用をする
ので、基材4に対する反射膜6の密着性が高く、しかも
基材4と反射膜6間の熱膨張係数の違いを、組成が連続
的に変化している混合層5で吸収できるため、基材4と
反射膜6間の熱応力の発生も抑えられる。
従って、保護膜10に窒化アルミニウムを用いている点
と混合層5を有する点とが相俟って、反射膜6は非常に
剥離しに(く、そのためこの光学用反射鏡12を例えば
レーザーミラー等として用いる場合でも長寿命になる。
次に、上記のような光学用反射鏡12の製造方法の例を
第2図を参照して説明する。
真空容器14内に、前述したような基材4を保持するた
めのホルダ18が、それを矢印へのように回転させて左
右(紙面上で左右。以下同じ)に向けるホルダ駆動装置
16に取り付けて収納されている。
そして、左右に向けられたホルダ18上の基材4にそれ
ぞれ向くように、真空容器14の左右に高エネルギーイ
オン源26aおよび低エネルギーイオン源26bが取り
付けられており、かつ真空容器14内の下方に2台の蒸
発源20aおよび20bが配置されている。
蒸発源20aおよび20bは、この例ではいずれも蒸発
材料21a、21bの加熱蒸気化に電子ビームを用いる
電子ビーム蒸発源であるが、他のタイプのものを用いる
こともできる。尚、24a124bは、蒸発源20a、
20bによって基材4等に蒸着させる膜の膜厚等をそれ
ぞれ計測する膜厚モニタである。
イオン源26aおよび26bは、この例ではいずれもプ
ラズマ閉じ込めに多極磁場を用いるパケット型イオン源
であり、加速されたイオン28a128bをそれぞれ大
面積に亘り均一性良く引き出すことができるので一度に
大面積の処理が可能であるが、他のタイプのものを用い
ることもできる。
処理に際しては、ホルダ18に例えば前述したような基
材4を装着し、真空容器14内を例えば10−5〜10
−?T o r r程度にまで排気し、まず第1の工程
として、ホルダ18および基材4を図中に実線で示すよ
うに高エネルギーイオン源26a側に向け、蒸発源20
aから例えば/l、Au、Cu等のいずれか一種から成
る反射膜材料22aを蒸発させてそれを基材4上に蒸着
させるのと同時に、またはそれと交互に、イオン源26
aからイオン28aとしてAr % Ne 、、He 
、、Kr sXe等の不活性ガスイオンまたは蒸着させ
る反射膜材料22aと同一の金属イオンを連続的または
間欠的に引き出してそれを基材4に向けて照射する。イ
オン28aにこのようなイオン種を用いるのは、不純物
が膜内に混入するのを防止するためである。ちなみに不
活性ガスイオンは反応性に乏しいためガスとして膜から
抜は出し易い。
上記処理によって、基材4の表面に反射膜材料22aが
蒸着されて前述したような反射膜6(第1図参照)が形
成されると共に、照射イオン28aによって反射膜6を
構成する物質が基材4内に叩き込まれたり、あるいはそ
れと共に基材4を構成する物質が反射膜6内に叩き出さ
れたりして、基材4と反射膜6との界面付近に、両者4
.6の構成物質を含んで成る前述したような混合層5が
形成される。
その場合、反射膜材料22aの蒸着とイオン28aの照
射の併用によって混合層5および所望膜厚の反射膜6を
形成するようにしても良いし、両者の併用によって混合
層5および幾らかの膜厚の反射膜6を形成した後、更に
反射膜材料22・aの蒸着のみによって反射膜6の膜厚
を所望膜厚まで増やすようにしても良い。
また、照射イオン28aのエネルギーは、それがあまり
大きいと基材4上に蒸着させる反射膜材料22aに対す
るスパッタ作用が無視できなくなるため、逆にあまり小
さいと混合層5が形成されにくくなるため、例えば゛5
KeV〜40KeV程度の範囲内にするのが好ましい。
この範囲内でどの程度のエネルギーにするかは、基材4
の種類や蒸着させる反射膜材料22aの種類・膜厚等に
より異なるが、例えば反射膜材料22aの蒸着とイオン
28aの照射を交互に行う場合は、照射するイオン28
aの飛程(平均射影飛程)がそれに先立って蒸着させる
反射膜材料22aの膜厚程度になるようにするのが好ま
しい。
また、イオン28aの照射量は、それがあまり少ないと
混合層5ができにく(、逆にあまり多いと混合層5等の
内部にガスボイド等ができ易いため、例えば1Q16〜
1018イオン/C1a程度にするのが好ましい。
また、基材4に対するイオン28aの入射角(基材4の
表面に立てた垂線に対する角度)θは、当該イオン28
aによる反射膜6のスパッタ防止等の観点から、例えば
O°〜60@程度の範囲内にするのが好ましい。
また、イオン28aによって反射膜6や混合層5内に゛
照射損傷が発生するのを軽減するために、基材4を加熱
手段(図示省略)によって加熱しながらイオン28aの
照射を行っても良い。
尚、イオン28aとして前述したような金属イオンを照
射する場合は、前述したようなパケット型のイオン源2
6aを用いる代わりに、金属イオン源から引き出され質
量分析されたスポット状のイオンビームを、必要面積に
亘リスキャンして照射するようにしても良い。
次に、上記のような処理の後、第2の工程として、ホル
ダ18および基材4を図中に2点鎖線で示すように低エ
ネルギーイオン源26b側に向けて同一の真空容器14
内で、蒸発源20bからアルミニウム22bを蒸発させ
てそれを基材4上の反射膜6の表面に蒸着させるのと同
時に、またはそれと交互に、イオン源26bから窒素イ
オン28bを連続または間欠的に引き出してそれを基材
4上の反射膜6に向けて照射する。このとき、反射膜6
に対する蒸着アルミニウム(Af)と照射窒素イオン(
N)との粒子比(組成比)Aj2/Nは、例えば0.5
〜2.0程度の範囲内とし、好ましくは1.0または1
.5とする。
その結果、蒸着アルミニウム22bと照射窒素イオン2
8bとが化合して、反射膜6の表面に前述したような窒
化アルミニウムから成る保護膜10(第1図参照)が形
成され、それによって前述したような光学用反射鏡12
が得られる。
その際、窒素イオン28bのエネルギーは、その照射に
よって保護、膜10の内部にダメージ(欠陥部)が発生
して当該膜の諸物性が低下すること、およびスパッタに
よって保護膜10の表面が荒れること等を極力少なくす
る観点から、IKeV以下の低エネルギーにするのが好
ましく、より好ましくは200eV〜800eV程度の
範囲内にするのが良い。
これを第3図および第4図を参照して説明すると、第3
図は窒素イオン28bのエネルギーを変えて形成したと
きの当該エネルギーと保護膜10の可視から近赤外領域
における光の透過率との関係の一例を示すグラフであり
、第4図は同様のときの窒素イオン28bのエネルギー
と保護膜10の光学的なバンドギャップとの関係の一例
を示すグラフである。
第3図から分るように、窒素イオン28bのエネルギー
がIKeV以下では、得られた保護膜10は約90%以
上という高い光の透過率を示している。また第4図から
分るように、窒素イオン28bのエネルギーがIKeV
以下では、得られた保護膜10は光学的なバンドギャッ
プが窒化アルミニウムの理論値6.2eVに近い値を示
している。ちなみに、光学的なバンドギャップが理論値
に近い程、熱伝導率等の諸物性も優れていると言える。
これに対して、窒素イオン28bのエネルギーがIKe
Vを越えると、保護膜10の光透過率および光学的バン
ドギャップのいずれも減少する傾向を示しており、これ
は窒素イオン28bの照射によって、保護膜10中の欠
陥部が増大することに起因するものと考えられる。
尚、この場合も前述した第1の工程の場合と同様の理由
から、基材4に対する窒素イオン28bの入射角θは、
例えばO°〜60°程度の範囲内にするのが好ましい。
また、保護膜10形成時には必要に応じて、基材4を加
熱手段(図示省略)によって加熱、あるいは冷却手段(
図示省略)によって冷却しても良く、加熱すれば熱励起
によって窒化アルミニウムの形成を促進することができ
ると共に保護膜1゜中に発生する欠陥部を膜作製中に除
去することができ、また冷却すれば基材4の熱変形防止
等の完全を期することができる。
上記のような製造方法の特徴を列挙すれば次の通りであ
る。
■ 基材4と反射膜6との間に混合層5を形成して密着
性の高い反射膜6を形成することができる。
■ 反射膜6および保護膜10いずれの形成も熱励起を
主体としていないため、例えば室温のような低温下で処
理することが可能であり、従って基材4として使用でき
る材質の範囲が大幅に広がると共に、処理の際の熱によ
って反射膜6が基材4から剥離する恐れもない。
■ 保護膜10中のAf/Hの組成比は基本的には窒素
イオン28bのビーム電流とアルミニウム22bの蒸着
量とで決定されるので制御性が良く、従って良質の保護
膜10を形成することができる。
■ 全ての処理を同一の真空容器14内で行うことがで
きるため、大気による汚染が無く、従って不純物混入を
防止して良質の反射膜6や保護膜10を形成することが
できる。
■ 高エネルギーイオン源26aにより、反射膜6の密
着性強化のための混合層5を効果的に形成することがで
き、また低エネルギーイオン源26bにより、照射損傷
の少ない良質の保護膜10を形成することができる。
尚、前述した第1の工程は、反射膜材料22aの蒸着と
イオン28aの照射の併用によって基材4上に混合層5
および反射膜6を形成するものであったが、それの代わ
りに、基材4上に公知の手段によって反射膜6が予め形
成されたものを用意してそれを真空容器14内のホルダ
18に取り付け、これに対して、高エネルギーイオン源
26aから引き出した前述したようなイオン28aを反
射膜6側から注入するようにしても良い。その場合は蒸
発源20aは設けなくても良い。
このような工程によっても、反射膜6を構成する物質が
注入イオン28aによって基材4内に叩き込まれたり、
あるいはそれと共に基材4を構成する物質が反射膜6内
に叩き出されたりして、基材4と反射膜6との界面付近
に、両者4.6の構成物質を含んで成る前述したような
混合層5が形成される。その後の第2の工程は前記と同
様である。
その場合のイオン28aのエネルギー、入射角θ、注入
量等の好ましい範囲は、前述した第1の工程の場合とほ
ぼ同様である。
また、以上はいずれも、第1の工程と第2の工程とを同
一の真空容器14内で行う場合を例示したが、必ずしも
それに限られるものではなく、両工程は別の真空容器内
で行っても良い。
〔発明の効果〕
以上のようにこの発明に係る光学用反射鏡によれば、窒
化アルミニウムから成る保護膜によって下の反射膜を保
護してその光学特性の劣化を防止することができる。ま
た、窒化アルミニウムは光透過率および熱伝導率が高い
ため大パワーの光を反射させるような場合でも局部的な
加熱が起こりにくく、しかも混合層の存在によって基材
に対する反射膜の密着性が高いため、反射膜が剥離しに
くく、従って当該光学用反射鏡の寿命も向上する。
またこの発明に係る製造方法によれば、上記のような混
合層および光透過率や熱伝導率等に優れた良質の窒化ア
ルミニウムから成る保護膜を有する光学用反射鏡を製造
することができる。しかも、例えば室温のような低温下
での処理が可能であるため、基材として使用できる材質
の範囲が大幅に広がると共に、処理の際の熱によって反
射膜が剥離する恐れもない。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明に係る光学用反射鏡の一例を示す断
面図である。第2図は、この発明に係る製造方法を実施
する装置の一例を示す概略図である。第3図は、窒素イ
オンのエネルギーを変えて形成したときの当該エネルギ
ーと保護膜の可視から近赤外領域における光の透過率と
の関係の一例を示すグラフである。第4図は、窒素イオ
ンのエネルギーを変えて形成したときの当該エネルギー
と保護膜の光学的なバンドギャップとの関係の一例を示
すグラフである。第5図は、従来の光学用反射鏡の一例
を示す断面図である。 4・・・基材、5・・・混合層、6・・・反射膜、10
・・・保護膜、12・・・実施例に係る光学用反射鏡、
14・・・真空容器、20a、20b・・・蒸発源、2
2a・・・反射膜材料、22b・・・アルミニウム、2
6a、26b・・・イオン源、28a・・・イオン、2
8b・・、窒素イオン。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)基材上に反射膜を、その上に窒化アルミニウムか
    ら成る保護膜をそれぞれ有し、かつ基材と反射膜との界
    面付近に、両者の構成物質を含んで成る混合層を有する
    ことを特徴とする光学用反射鏡。
  2. (2)真空中で基材に対して、反射膜材料の蒸着と加速
    されたイオンの照射とを行うことによって、基材上に反
    射膜を、かつ両者の界面付近に両者の構成物質を含んで
    成る混合層を形成する第1の工程と、当該工程によって
    形成された反射膜に対して真空中で、アルミニウムの蒸
    着と加速された窒素イオンの照射とを行うことによって
    、前記反射膜上に窒化アルミニウムから成る保護膜を形
    成する第2の工程とを備えることを特徴とする光学用反
    射鏡の製造方法。
  3. (3)基材上に反射膜が形成されたものを用意し、真空
    中で反射膜側から、加速されたイオンを注入することに
    よって、基材と反射膜との界面付近に両者の構成物質を
    含んで成る混合層を形成する第1の工程と、前記反射膜
    に対して真空中で、アルミニウムの蒸着と加速された窒
    素イオンの照射とを行うことによって、前記反射膜上に
    窒化アルミニウムから成る保護膜を形成する第2の工程
    とを備えることを特徴とする光学用反射鏡の製造方法。
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