JPH0978226A - 基体表面処理方法 - Google Patents

基体表面処理方法

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JPH0978226A
JPH0978226A JP23145595A JP23145595A JPH0978226A JP H0978226 A JPH0978226 A JP H0978226A JP 23145595 A JP23145595 A JP 23145595A JP 23145595 A JP23145595 A JP 23145595A JP H0978226 A JPH0978226 A JP H0978226A
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JP
Japan
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substrate
film
irradiation
ion
surface treatment
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Withdrawn
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JP23145595A
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English (en)
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Naoto Kuratani
直人 鞍谷
Yasuo Murakami
泰夫 村上
Osamu Imai
今井  修
Kiyoshi Ogata
潔 緒方
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Nissin Electric Co Ltd
Original Assignee
Nissin Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 基体への膜形成にあたり、膜形成前に基体に
対し行う表面処理方法であって、後に形成する膜の基体
への密着性を十分に向上させることができる基体表面処
理方法を提供する。 【構成】 基体S上への膜形成にあたり、膜形成前に基
体Sに対しイオン照射及びフォトン照射を行う基体表面
処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基体上への膜形成
にあたり、該膜形成前に行う基体表面処理方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】各種基体が有する諸特性、例えば機械的
特性、化学的特性、電気的特性、光学的特性、磁気的特
性等を改善させたり、又、新たな特性を付与したりする
目的で該基体上に各種膜を形成するために、様々な方法
が試みられている。このような成膜方法としては、真空
蒸着法、スパッタ蒸着法、これら方法にイオン照射アシ
ストを併用するイオン蒸着薄膜形成法等のPVD法やプ
ラズマCVD法等を例示することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような各種の方法
により形成された膜は、該膜の有する機能を継続して発
揮するためには、基体から剥離しないことが必要であ
り、膜形成にあたっては、目的とする膜特性を良好なも
のにすると共に膜密着性を良くすることが重要である。
このため、成膜にあたり、膜密着性を向上させる目的
で、成膜前の基体にイオンビームを照射する等の前処理
が行われている。
【0004】しかしながら、このようなイオンビーム照
射のみの前処理では十分に膜密着性を向上させることが
できない。そこで本発明は、基体への膜形成にあたり、
該膜形成前に該基体に対し行う表面処理方法であって、
後に形成する膜の該基体への密着性を十分に向上させる
ことができる基体表面処理方法を提供することを課題と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の基体表面処理方法は、基体上への膜形成に
あたり、該膜形成前に該基体に対しイオン照射及びフォ
トン照射を行うことを特徴とする。本発明によると、イ
オン照射により、基体表面に付着した不純物や基体表面
酸化物等を除去して基体表面を清浄化できると共に、基
体表面部分の原子にエネルギを与えて該原子を活性化す
ることができ、これらにより、その後基体上に形成され
る膜の密着性を向上させることができる。また、フォト
ン照射によっても同様に基体部分の表面原子にエネルギ
を与えて該原子を活性化することができる。
【0006】イオン照射により得られる膜密着性は、イ
オン照射量とイオン加速エネルギとの組み合わせ等の影
響を受けるが、この組み合わせには最適値があるので、
イオン照射のみによる前処理では膜密着性向上に限界が
ある。しかし、上記のとおり基体に対してイオン照射及
びフォトン照射を併用することにより、イオン照射のみ
による前処理を行うより、その後基体上に形成される膜
の密着性を一層向上させることができる。
【0007】本発明においては、イオン照射の後にフォ
トン照射を行うことやこれらを同時に行うことが考えら
れる。本発明において、膜密着性に影響を与える因子と
しては、イオン照射についてはイオン種、イオン照射角
度、イオン照射量及びイオン加速エネルギ等を挙げるこ
とができ、フォトン照射については波長及び照射量等を
挙げることができる。
【0008】本発明方法において用いる照射イオン種は
特に限定されないが、普通には不活性ガスイオン(ヘリ
ウム(He)イオン、ネオン(Ne)イオン、アルゴン
(Ar)イオン、クリプトン(Kr)イオン、キセノン
(Xe)イオン等)等が用いられる。また、イオン照射
量及びイオン加速エネルギについての好ましい範囲は、
イオン種や、イオン照射量とイオン加速エネルギの関係
にもよるが、イオン照射量については、概ね1×1015
〜1×1017ions/cm2 であり、イオン加速エネ
ルギについては、概ね0.5〜5keV、より好ましい
範囲は0.5〜2keV程度である。
【0009】なお、イオン照射量と加速エネルギについ
て膜密着性を良好にできる組み合わせは、Arイオン等
の不活性ガスを用いた場合、概ね次表に示す通りであ
る。 イオン照射量(ions/cm2 ) 1×1017 1×1016 1×1015 イオン加速エネルギ(keV) 0.5 2 5 また、イオン照射に用いるイオン源の方式は特に限定は
なく、例えばバケット型、カウフマン型等のものが考え
られる。
【0010】本発明において、フォトン照射量は、照射
する光の波長によっても異なるが、エキシマレーザを用
いる場合は80〜200J/cm2 とすればよい。これ
は、80J/cm2 より少ないとフォトン照射による効
果が十分に得られず、80J/cm2 より多くするにつ
れ効果は増大するが、200J/cm2 より多くしても
効果はこれ以上増大しないからである。
【0011】また、フォトン照射装置としては、エキシ
マレーザ照射装置、炭酸ガスレーザ照射装置、YAGレ
ーザ照射装置等のレーザ照射装置を用いることが考えら
れる。基体表面の活性化を促し、これにより膜密着力を
高めようとするときには、エキシマレーザ照射装置等の
紫外域に波長領域を有する高エネルギの光を照射できる
レーザ照射装置を用いることが好ましい。
【0012】本発明の基体表面処理方法により膜密着性
を向上させることができる膜の形成方法は、前記のIV
D法その他のPVD法や、プラズマCVD法等であり、
特に限定されない。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明実施の形態を図面を
参照して説明する。図1は、本発明の基体表面処理方法
の実施及びその後の成膜に用いる装置の概略構成を示し
ている。この装置は真空容器1を有し、容器1内には被
処理基体Sを支持するホルダ2及びホルダ2に対向する
位置には蒸発源3及びイオン源4が設けられている。ま
た、容器1外にはレーザ照射装置5が設けられ、レーザ
光を反射鏡5aで反射させた後、容器1壁の一部に設け
られたレーザ光導入窓11を通してホルダ2上に載置さ
れる被処理基体Sに照射できるようになっている。ま
た、容器1内の所定の位置に膜厚モニタ31、イオン電
流測定器41及びレーザエネルギ測定器51が配置さ
れ、それぞれ、基体Sに対する蒸着量、イオン照射量、
フォトン照射量を測定できるようになっている。なお、
真空容器1には排気装置12が付設されており、容器1
内を所定の真空度にすることができる。
【0014】この装置を用いて、本発明の表面処理方法
を実施するにあたっては、被処理基体Sを容器1内に搬
入し、ホルダ2に支持させた後、排気装置12の運転に
て容器1内を所定の真空度とする。次いで、基体Sに対
し、イオン源4からイオン照射を行った後、レーザ照射
装置5からのレーザ光導入窓11を通したレーザ光照射
を行うか、又はこれらを同時に行う。この際、イオン照
射量はイオン電流測定器41でモニタすることで調整
し、フォトン照射量はレーザエネルギ測定器51でモニ
タすることで調整する。
【0015】その後、蒸発源3から、蒸発物質3aを蒸
発させて基体S上に成膜する。このように、基体S上へ
の成膜に先立ち、基体Sに対しイオン照射及びフォトン
照射を行うことにより、後に形成する膜の基体Sに対す
る密着性を向上させることができる。なお、通常このよ
うにイオン照射及びフォトン照射による本発明の表面処
理とその後の成膜を同じ容器1内で行うが、イオン照射
及びフォトン照射を行った後、基体を大気に曝さず速や
かに成膜を行えるのであれば、成膜を別容器内で行って
もよい。
【0016】また、前記表面処理後の基体Sへの膜形成
を蒸発物質3aの蒸着により行っているが、この蒸着と
イオン源4からのイオン照射アシストとを併用するいわ
ゆるIVD法により形成してもよい。このように真空蒸
着以外の膜形成方法を採用しても成膜される膜の密着性
を向上させることができる。次に本発明方法の実施及び
その後の成膜の具体例について説明する。併せて比較例
についても説明する。 実施例1 超硬合金(K−10種)からなる被処理基体Sを容器1
内に搬入し、ホルダ2に支持させた後、容器1内を5×
10-7Torrの真空度とした。次いで、イオン源4に
純度5N(99.999%)のArガスを容器1内が5
×10-5Torrの真空度になるまで導入し、イオン化
させ、基体Sに照射した。このときイオン加速エネルギ
は2keVとし、イオン照射量は1×1015ions/
cm2 とした。次いで、KrFエキシマレーザ照射装置
5からKrFエキシマレーザをレーザ光導入窓11を通
して該イオン照射面に照射した。フォトン照射量は20
0(J/cm2 )とした。その後、電子ビーム蒸発源3
を用いて純度7N(99.99999%)のシリコン
(Si)を蒸気化し、基体S上に膜厚5000ÅのSi
膜を形成した。 比較例1 実施例1においてKrFエキシマレーザ照射装置5から
のKrFエキシマレーザ照射を行わず、その他の条件は
実施例1と同様にしてイオン照射のみで基体Sの表面処
理を行った後、同様にして膜厚5000ÅのSi膜を形
成した。 実施例2 実施例1において、表面処理時のイオン照射量を5×1
15ions/cm2とし、その他の条件は実施例1と
同様にして基体Sの表面処理及びSi膜形成を行った。 比較例2 実施例2において、表面処理時のKrFエキシマレーザ
照射を行わず、その他の条件は実施例2と同様にして基
体Sの表面処理及びSi膜形成を行った。 実施例3 実施例1において、表面処理時のイオン照射量を1×1
16ions/cm2とし、その他の条件は実施例1と
同様にして基体Sの表面処理及びSi膜形成を行った。 比較例3 実施例3において、表面処理時のKrFエキシマレーザ
照射を行わず、その他の条件は実施例3と同様にして基
体Sの表面処理及びSi膜形成を行った。
【0017】次いで、実施例1、2、3及び比較例1、
2、3により得られた各Si膜の基体Sに対する密着力
を、スクラッチ試験において膜剥離が生じたときのスタ
イラスにかかる荷重(臨界荷重)を測定することで評価
した。結果を次表に示す。 密着力(臨界荷重)(N) 実施例1 17.0 比較例1 15.6 実施例2 21.5 比較例2 16.3 実施例3 22.9 比較例3 17.2 以上の結果、成膜前の基体表面処理をイオン照射のみで
行うよりも、イオン照射とフォトン照射を併用すること
で行う方が、その後に形成する膜の密着力が強くなるこ
とが分かる。
【0018】
【発明の効果】本発明方法によると、基体への膜形成に
あたり、該膜形成前に該基体に対し行う表面処理方法で
あって、後に形成する膜の該基体への密着性を十分に向
上させることができる基体表面処理方法を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表面処理方法の実施及びその後の成膜
に用いる装置の概略構成を示す図である。
【符号の説明】 1 真空容器 11 レーザ光導入窓 12 排気装置 2 基体ホルダ 3 蒸発源 3a 蒸発物質 31 膜厚モニタ 4 イオン源 41 イオン電流測定器 5 レーザ照射装置 5a 反射鏡 51 レーザエネルギ測定器 S 被処理基体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 緒方 潔 京都市右京区梅津高畝町47番地 日新電機 株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体上への膜形成にあたり、該膜形成前
    に該基体に対しイオン照射及びフォトン照射を行うこと
    を特徴とする基体表面処理方法。
JP23145595A 1995-09-08 1995-09-08 基体表面処理方法 Withdrawn JPH0978226A (ja)

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JP23145595A JPH0978226A (ja) 1995-09-08 1995-09-08 基体表面処理方法

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JP23145595A JPH0978226A (ja) 1995-09-08 1995-09-08 基体表面処理方法

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JPH0978226A true JPH0978226A (ja) 1997-03-25

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JP23145595A Withdrawn JPH0978226A (ja) 1995-09-08 1995-09-08 基体表面処理方法

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6136386A (en) * 1996-06-27 2000-10-24 Nissin Electric Co., Ltd. Method of coating polymer or glass objects with carbon films
US6893720B1 (en) 1997-06-27 2005-05-17 Nissin Electric Co., Ltd. Object coated with carbon film and method of manufacturing the same
US7220043B2 (en) 2001-03-26 2007-05-22 Samsung Electronics Co., Ltd. Backlight assembly and liquid crystal display device having the same

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6136386A (en) * 1996-06-27 2000-10-24 Nissin Electric Co., Ltd. Method of coating polymer or glass objects with carbon films
US6893720B1 (en) 1997-06-27 2005-05-17 Nissin Electric Co., Ltd. Object coated with carbon film and method of manufacturing the same
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Effective date: 20021203