JPH01186807A - 歯科用複合材料 - Google Patents

歯科用複合材料

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JPH01186807A
JPH01186807A JP63007295A JP729588A JPH01186807A JP H01186807 A JPH01186807 A JP H01186807A JP 63007295 A JP63007295 A JP 63007295A JP 729588 A JP729588 A JP 729588A JP H01186807 A JPH01186807 A JP H01186807A
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fillers
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重久 隆秀
Kenichi Hino
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、歯牙欠損部の修復補綴、被覆を目的とする歯
科用複合材料に関するものであり、より詳しくは、重合
前後の色調変化が少なく、審美性と機械的強度に優れた
歯科用複合材料に関するものである。
(従来の技術) 近年、歯科医療に於ては、審美修復という概念が重視さ
れ、治療に使用する材料に対して「より自然に、より美
しく」という要求が高まっている。
この要求を満すため、近年の歯科用複合材料は患者の歯
の色に合わせるため非常に多(の色の材料をあらかじめ
生産して供給するいわゆる「マルチシェード」というシ
ステムを導入している。しかし、そのように多数の色数
を準備しておくシステムを採用しても問題点がある。そ
れは、このような材料は重合の前後に於て、色調が変化
し、歯科医の色調適合性の目視確認が材料の重合前には
困難であることである。
歯科用複合材料とは、重合性単量体と該単量体を重合せ
しめるための重合開始剤と、材料の物性、強度を向上さ
せるための充填材(フィラー)と材料の色を歯牙の色に
合せるための顔料とを混合練和してペースト状の組成物
としたものを、患者の歯牙欠損部の窩洞内あるいは欠損
部の模型上で重合硬化せしめることにより、欠損部の形
状に合致し、しかも患者が正常な咀1機能を回復しうる
形状の硬化物を得るためのものである。複合材料がその
目的を達するためには、該材料の重合という操作を経な
ければならない。
(本発明が解決すべき課題) ところで、前述の重合前後の色調変化の原因としては、
重合触媒に起因する変色、顔料の退色、材質自体の変色
などが考えられる。重合触媒や顔料に起因する問題は、
触媒や顔料の種類や使用量を適当に選択す゛ることによ
り回避可能であるが、材質自体の変色、特に重合前後の
透明性の変化は、本質的な問題である。
本発明者らは、この複合材料の透明性を決定する因子に
つき検討した結果、その重要な因子はフィラー粒子によ
る光の散乱であり、その散乱を支配する大きな要因はフ
ィラーとマトリクスとの屈折率の差であることを知見し
た。すなわち複合材料の透明性を決定するものは、Ra
yleighやlieによる光の散乱式に見られる如く
、0.1μm以上の粒径をもつフィラー粒子による光の
散乱であり、その散乱を支配する一つゆ大きな要因はフ
ィラーとマトリクスとの屈折率の差である。すなわち、
フィラーとマトリクスとの間の屈折率の差が大きいほど
フィラーによる光の散乱が大きくなり、複合材料は不透
明になり、フィラーとマトリックスとの屈折率が一致す
れば、複合材料は透明になるのである。
一方、一般に複合材料を構成する重合性単量体には、そ
の重合に伴って(重合体になると)屈折率が高くなる傾
向がある。そのためペーストの重合前後においてフィラ
ーとマトリクスとの屈折率の差にちがいが生じペースト
の段階での複合材料の光の散乱強度と、重合後における
材料の光の散乱強度とが異なり、このことがペーストの
重合前後における透明性の変化という現象になって現わ
れるのである。
従って、この重合前後における透明性の変化を小きくす
るためには、°フィラーとマトリクスとの屈折率の差が
重合前後に於てあまり変わらないように成分を選択すべ
きであることを認めた。これを実現することは、例えば
フィラーを単量体の屈折率と該単量体を重合せしめて得
られる重合体の屈折率との中間付近の屈折率をもつ物質
のなかから選択することによって可能である。
そのようなタイプの商品としてMPR(マイクロフィル
ドレジン)と称される歯科用複合材料が市販されている
。これらの製品におけるフィラーは、有機複合フィラー
と称され、その屈折率は、単量体の屈折率と該単量体よ
り得られる重合体の屈折率との間にある。しかし、この
ようなフィラーの選択の方法は非常に選択の幅の狭いも
のであり、フィラーや単量体の種類を固定化し、歯科用
複合材料に審美性以外の性能、例えば優れた機械的強度
やX線造影性等を付与しようとする時には、受は入れ難
い方法である。
本発明の目的は、前記問題点を解決することにあり、重
合前後における色調変化が少ないことにより色調変化適
合性の確認が容易で審美性に優れ、機械的強度に優れた
歯科用複合材料を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 当発明者らは上記の問題点を解決するため、鋭意検討を
加えた結果、複合材料の構成成分のうち光の散乱の原因
となるフィラーを2種類以上使用すること、すなわちマ
トリクスの重合前における屈折率と重合後における屈折
率の平均値よりも低い屈折率を有するフィラーと、該平
均値よりも高い屈折率を有するフィラーの両方を2種類
以上共存させて使用することにより解決できることを見
い出した。すなわち、重合前の状態においてはフィラー
の周囲のマトリクスは主に重合性単量体であり、マトリ
クスの屈折率は相対的に低く、ペーストの不透明性の程
度を主に支配するのは屈折率の高い方のフィラーであり
、重合後の硬化物の状態においては、フィラーの周囲の
マトリクスは相対的に高い屈折率を有するため、硬化物
の不透明性の程度を主に支配するのは屈折率の低い方の
フイラーである。このペーストの状態での不透明性さと
硬化物の状態での不透明さの程度とをほぼ等しく設゛定
した場合に、本発明の目的の一つである重合前後におけ
る色調変化が少ない複合材料が実現できる。
すなわち本発明は、重合性単量体、重合開始剤および粉
末状充填材を↓要成分とする複合材料において、該充填
材のうちその平均粒径が0.1μ麿を越えるものをフィ
ラーとし、それ以外の諸成分の混合されたものをマトリ
クスとするとき、重合前のマトリクスの屈折率をnwh
、重合後のマトリクスの屈折率をn9、フィラーの屈折
率をntとすると、該フィラーが(nwa+nJ/2≦
nt≦(nm+np)/2+ 0.1の範囲の屈折率を
有するフィラーと(nwh n 、)/2> n r≧
(n m+ n p)/2−0.1の範囲の屈折率を有
するフィラーをそれぞれ1種以上含有することを特徴と
する歯科用複合材料である。フィラーの粒径とそのフィ
ラーによる光の散乱強度との関係について調べてみると
、本発明で使用するマトリクスの屈折率付近においては
フィラーの粒径h40.25〜0.3μ請付近において
散乱強度が最も大きく、それ以下の粒径になると急激に
散乱強度が減少し、0.1μ−未満の粒子径のものでは
ほとんど光の散乱は問題とはな、らなくなる。このよう
な超微粒子はフィラーと言うよりはマトリクスの一部と
みな仕る。逆に、粒子径の大きな方は、粒子径が大きく
なるに従って次第に散乱強度は減少するが、例えば20
μ−程度の粒径のフィラーと言えども、光の散乱がなく
なるものではない。また、平均粒径の大きなフィラーに
も必ず粒子径が小さくて光の散乱の原因となるフィラー
が混存しているものである。従って歯科用複合材料に通
常使用される50μ−程度までの粒径のフィラーは、本
発明で問題とするフィラーに含まれるものである。
本発明におけるマトリクスとは、重合性単量体、重合開
始剤および上述したフィラー以外の諸成分を含んでなる
組成物、ならびに該組成物が重合された重合体を意味す
る。これらの重合前後における組成物と重合体の屈折率
を夫々nm、m、とする。
本発明で具体的に使用される重合性単量体は後に詳述さ
れるが、該単量体を含んでなる組成物・のn、はほぼ1
.485〜1.535であり、n、はほぼ1.525〜
i、seoである。本発明では屈折率の高いフィラーと
屈折率の低いフィラーを組合わせて使用するところに技
術的要点があるが、それらのフィラーの屈折率は、(n
m+ne)/2≦nf≦(n s+ n t)/2+0
.1と(n wr+ n 、)/2> n t≧(n 
−+ n t)/2− o、tの範囲から選択される。
この範囲のフィラーをそれぞれ1種以上選択して用いる
と、複合材料の重合の前後における透明性ひいては色調
の変化を極めて小とすることができる。
本発明において使用するフィラーには、表面処理をして
用いることが望ましい。表面処理剤としては通常のシラ
ンカップリング剤やチタネートカップリング剤等が使用
しうるが、γメタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ンが特に好ましい。
表面処理されたフィラーは、その状態で測定される屈折
率で評価される。なおほとんどのフィラーで表面処理に
よる屈折率の変化はほとんどないことが認められた。上
述の方法により選ばれた屈折率の高いフィラーと低いフ
ィラーとの量比を決定する方法としては、種々の配合比
率で複合材料を実際に調製し、該材料の重合前後におけ
る吸光度を測定し、比較することにより決定することが
できる。他の方法としては、重合前のマトリクスの屈折
率と同じ屈折率を有する液体に該フィラーの混合物を分
散させたものの吸光度と、重合後のマトリクスの屈折率
と等しい屈折率をもつ液体に該フィラーの混合物を分散
させたものの吸光度とがほぼ等しくなるような比率で、
該フィラーの配合h*le**tZ : hh<v* 
:6.   苔さらに他の方法としては、複合材料り実
際に調製し、該材料の重合前後の試料をそれぞれ用いて
標準の厚みの試料の背後に標準白板を置いた場合の試料
の明度(L値)と、前後に標準黒板を置いた場合の試料
の明度とを比較し、そのL値の差ΔLを透明性と関係す
る値であるとする。例えば、光の散乱が多く不透明なサ
ンプルを測定するときには試料の背後に白板を置いても
黒板を置いても。
明度の測定値には大きな差がなくΔLは小さいが、透明
なサンプルを測定する場合には、背後の色によって明度
の測定値には大きな差がありΔLは大となる。すなわち
透明度の大きな(吸光度の小さな)試料はΔLの値が大
きく、透明度の小さな(吸光度の大きな)試料はΔLの
値が小さい。従って、複合材料の重合前後でΔL値の変
化のないことは試料の透明性に変化のないことに対応す
るので、該ΔL値の変化を小とするようにフィラーの混
合量比を決定することもできる。本発明で用いるフィラ
ーの合計量は、複合材料全量に対して20〜90重量%
が好適である 本発明において用いられる雪合性単量体としてはα−シ
アノアクリル酸、(メタ)アクリル酸、ウレタン(メタ
)アクリル酸、クロトン酸、桂皮酸、ソルビン酸、マレ
イン酸、イタコン酸などの1価又は2価アルコールとの
エステル類さらに、N−イソブチルアクリルアミドのよ
うな(メタ)アクリルアミド類、酢酸ビニルなどのよう
なカルボン酸のビニルエステル類、ブチルビニルエーテ
ルのようなビニルエーテルII、N−ビニルピロリドン
のようなモノ−N−ビニル化合物、スチレン誘導体など
が挙げられるが特に下記のような一宮能性、多官能性の
(メタ)アクリル酸エステル類およびウレタン(メタ)
アクリル酸エステル類が好適である。
(i)−官能性 (メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸n−も
しくはi−プロピル、(メタ)アクリル酸n−1i−も
しくはt−ブチル、2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレートなど。
(ii)三官能性 [ここでnは、3〜20の整数、Rは水素またはメチル
基を表わす] で示される化合物。例えば、プロパンジオール、ブタン
ジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、ノナ
ンジオール、デカンジオール、エイコサンジオールなど
のジ(メタ)アクリレート類、[ここ゛でnはt−14
の整数、Rは水素またはメチル基を表わす。] で示される化合物。例えば、エチレングリコール、ジエ
チレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエ
チレングリコール、ドデカエチレングリコール、テトラ
デカエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプ
ロピレングリコール、テトラデカプロピレングリコール
などのジ(メタ)アクリレート類の他、グリセリンジ(
メタ)アクリレート、2.2−ビス[p−(γ−メタク
リロキシーβ−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]プロ
パン(Big−GMA)、ビスフェノールAジメタクリ
レート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレー
ト、2.2−ジ(4−メタクリロキシポリエトキシフェ
ニル)プロパン(1分子中にエトキシ基2〜10)、1
.2−ビス(3−メタクリロキシ2−ヒドロキシプロポ
キシ)ブタンなど。
(ii+)三官能性以上 トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペ
ンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートなど。
(iv)ウレタン(メタ)アクリレート系ヒドロキシル
基を有する(メタ)アクリレート単量体2モルとジイソ
シアネート1モルの反応生成物、両末端NGOのウレタ
ンプレポリマーとヒドロキシル基を宵する(メタ)アク
リレート単量体の反応生成物などが挙げられ、かかる反
応生成物[ここでR,は水素またはメチル基、amはア
ルキレン基、R1は有機残基である。]具体的なものと
して特公昭51−36160号に記載されている2、2
.4− )リメチルへキサメチレンジイソシアネートと
メタクリル酸オキシプロピルとの反応生成物、特公昭5
5−33687号に記載されている両末端イソシアネー
トのウレタンプレポリマーとメタクリル酸−2−オキシ
エチルとの反応生成物が挙げられる。また特開昭56−
152408号に開示されているような四官能性のモノ
マーも用いられる。
本発明で用いられる重合開始剤は特に限定されず公知の
ものが使用できる。一般にいかなる重合開始剤を用いる
かは複合修復材の場合適用される重合手段によって異な
る。この重合手段には光エネルギーによるもの、過酸化
物と促進剤との室温反応によるもの、加熱又は加温によ
るもの等があり、それぞれに応じ開始剤が運ばれる。例
えば光エネルギーによる場合には、重合開始剤として例
えば本発明者らに係る先願(特開昭59−6797号)
によって開示される光開始剤(α−ジケトンから選ばれ
る光増感剤とアルデヒドおよび有機過酸化物とからなる
)、あるいは特開昭ao−iu’eo9によって開示さ
れる光開始剤(α−ジケトンから選ばれる光増感剤とメ
ルカプタンとからなる)なども用いることができるし、
過酸化物と促進剤との゛反応によるものの場合には、有
機過酸化物と第3級アミン化合物、具体的には過酸化ベ
ンゾイルとN。
N−ジェタノール−p −)ルイジンを、加熱による場
合には過酸化ベンゾイルまたはアゾビスイソブチロニト
リル(AIBN)等を用いると好適である。通常、開始
剤の使用量は重合性単量体に対し、0.1〜lO重量%
の範囲にある。なお、重合開始剤が過酸化物と促進剤と
からなる場合には、本発明の歯科用複合材料は2包装型
で歯科医に提供される。
本発明において用いられるフィラーは、合成無機物粉末
、各種ガラス粉末、天然鉱物粉末、有機複合フィラー等
から目的に応じて選択することができる。特にガラス粉
末は、ガラス成分の配合比率の調整によりかなり任意に
屈折率を設定することができるため重要である。言及す
るまでもなく、ガラスという物質は非常に多成分の原料
を混合溶解することにより製造されているものであるが
、ここではそれらすべてを含むものである。なかでモ、
バリウム、ストロンチウム、亜鉛、チタン、ジルコニウ
ム、ランタン等の重金属を高濃度で含有するガラスは屈
折率の高いフィラーを得ることができるのみならず、こ
れらの重金属を多量に含有するガラスは、それを配合し
た歯科用複合材料にX線造影性(レントゲン撮影をした
時に、該複合材料がX線写真上に識別可能な状態で写る
こと)を与えるので有用である。また、有機複合フィラ
ー(超微細フィラーを前述の重合性単量体で被覆したも
のを重合させて得られた硬化物の粉末)も成分の選択や
その配合比率により任意の屈折率のものを得ることが可
能であり、本発明に用いるフィラーとして使用できる。
屈折率の低いフィラーを例示すると、合成シリカ、溶融
石英ガラス、ホウケイ酸ガラス等が挙げられ、チタン、
ストロンチウム、亜鉛等を少量含有するガラスにも屈折
率の低いものがある。また有機複合フィラーもその成分
の選択により、屈折率の低いフィラーとすることもでき
る。次に屈折率が中間的なフィラーを例示するとアルミ
ノケイ酸ガラス、ソーダライムガラス、天然長石、バリ
ウムボロアルミノシリケートガラス、ストロンチウムボ
ロアルミノシリケートガラス、などが一般的であるが、
その他にもフリントガラス、クラウンガラスの中にこの
範中に属するガラスがある。
また、有機複合フィラーも、成分の選択によってはこの
範中に属するものもある。さらに屈折率の高いフィラー
は歯科用によく使われている天然石英、バリウムガラス
、亜鉛ガラス、チタンガラス、ジルコニウムガラス、ラ
ンタンガラス等の他に多数の光学ガラスも挙げられる。
さらに超微粒子フィラーとして使用しうる物について例
示すると、超微粒子シリカと超微粒子アルミナなどが挙
げられる。これらのものは、その粒径があまりに小さい
ために本発明で問題としている光の散乱にはほとんど影
響をおよぼさず、フィラーと言うよりはむしろマトリク
スの一部として考えるべきである。このような超微粒子
フィラーは、複合材料のペーストのレオロジー的な性i
を調節したり、複合材料硬化物の研磨面の滑沢性を向上
させたり、複合材料の耐摩耗性を向上させたりする目的
で使用される。
また、本発−の組成物には、着色剤、重合禁止剤、紫外
線吸収剤等を添加することができる。
以下実施PJζこより本発明を説明する。
(実施例) 各種フィラーの調製 80メツシユパスのホウケイ酸ガラス(no=1.47
3) 、溶融石英ガラス(n o= 1.45) 、α
−石英(n o= 1.55) 、バリウムボロシリケ
ートガラス(n o= 1.56) 、ランタンガラス
(n o−1,57)およびストロンチウムボロシリケ
ートガラス(n o= 1.50)等を、振動ボールミ
ルを用いて粉砕し、粒径範囲が0.1〜25μ−で平均
粒子径が3〜5μ−もの微粉末を得た。これらのガラス
粉末を適法に従い、3雪量%のγ−メタクリロキシプロ
ピルトリメトキシシランで表面処理を行ない、ガラスフ
ィラーとして用いた。
次に、超微粒子シリカ(日本アエロジル社製、商品名:
アエロジルOX −50)を、適法に従い、10重量%
のγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランで表
面処理を行ない、超微粒子フィラーとして用いた。
さらに、U−4TH(構造式下記の注に示す)401量
部、B is −G M A 1(l重量部、ネオベン
チルグリコールジメタクリレー)20重量部、トリエチ
レングリコールジメタクリレート30重量部、過酸化ベ
ンゾイル0.5重量部゛からなる重合性単量体混合物3
2gに、上記超微粒子フィラーを68gを混合練和して
均一にした組成物を窒素雰囲気下、100℃にて24時
間加熱して硬化させたものを粉砕および分級することに
より、粒径範囲0.1〜100μ−で平均粒径が15μ
−の粉末とし、有機複合フィラーを得た。
このフィラーの屈折率はn o” 1.49であった。
(注) CH* 実施例1〜2および比較例1〜3 前述のフィラーによるマトリクス中での光の分散をシュ
ミレートするため2.2−ビス[p−(γ−メタクリロ
キシーβ−ヒドロキシプ9ポキシ)フェニル]プロパン
(以下Bis−GMAと称する)とトリエチレングリコ
ールジメタクリレート(以下3Gと称する)の50:5
0の混合物の屈折率(n o= 1.504)にほぼ等
しい屈折率を有するジエチルベンゼン(n :r”−1
,5035)と、該単量体混谷物の重合体の屈折率(n
 o= 1.54)にほぼ等しい屈折率を有するテトラ
リン(n g’−1,5414)を用いて、溶媒中にフ
ィラーを分散□させてその吸光度を測定した。吸光度の
測定は堀場製作所製の粒度分布測定機CA P A −
500を用い、粒度分布測定用のセルに20+egのフ
ィラーと上記のいづれかの溶媒を入れ、そのセルごと1
0分間超音波処理を行うことにより、フィラーの分散を
十分にし、直ちに自然沈降モードの測定部にセルを挿入
して、吸光度を測定した。測定に供したフィラーの種類
、量および吸光度を表1に記した。
このように、各々のフィラー単独のケースでは重合の前
後における吸光度の差が大きいが、屈折率の高いフィラ
ーと低いフィラーをブレンドして用いると、重合前後に
おける吸光度はあまり違わなくなることを示しており、
重合前後における透明性の差も少なくなることを示して
いる。
実施例3〜9および比較例4〜10 10B15−G 20g、 3G  20g、カンファ
ーキノ性単量体とし、表2に記載の量比でそれぞれの充
填材を混合練和することにより、それぞれのべ一スト状
の組成物を作製した。
まず、組成物の重合前後の透明性の変化については、以
下の方法に従って行った。まず、ペーストを顕微鏡用の
スライドグラス2枚の間に0.8Sm層のスペーサーを
用いて厚みを規定してはさみ、直径1G= 15m5.
厚み0.85svの円板状のペーストとする。次に、こ
のものをガラス板にはさんだまま色度計(日本重色社製
、Σ−500型)を用いて、円板の背後に標準白板を置
いて色度を測定した場合の明度(L値)と、同じ試料の
背後の白板を標準黒板と交換して測定した場合の明度と
の差ΔLを測定して、ペーストの透明性とした。この測
定法ではΔLの大なるものほど透明性が高い。次に、こ
の試料をガラス板にはさんだまま市販の歯科用可視光線
照射器を用いて1分間照射することに上り賃金させ、硬
化したサンプルをガラス板書こはさんだまま再び色度計
を用いて、白板を前後に置いた時の色度と黒板を背後に
置いた時の色度とを測定し、それぞれの明度の差ΔLを
求めた。ペーストの状態におけるΔLと硬化物の状態で
のΔLとの差Δ(ΔL)をもって重合前後における透明
性の変化のめやすとした。また、各組成物の機械的強度
としては、曲げ強度の測定をもって代表させた。曲げ強
度の測定刃′法はステンレス製モールドに各組成物のペ
ーストを充填し、端面をスライドグラスで押えた状態で
前述の照射器の光を表と裏から1分づつ照射することに
より重合させ、2×2X30m−の角柱状のサンプルを
作製し、支点間距離20mmの3点曲げ試験を行った。
結果を表2に示す。
以下余白 実施例10〜12および比較例11〜13N、11’−
(2,2,4−)リメチルへキサメチレン)ビス[2−
アミノカルボキシエタノール]ジメタクリレート(UD
MA)40重量部、Bis−GMA、30重量部、3G
30重量部、カンファーキノン0.5重量部、シトロネ
ラール2重量部、過酸化ベンゾイル1!量部よりなる混
合液を重合性単一体とし、表3に記載の量比でそれぞれ
充填材を混合練和することにより、それぞれのペースト
状組成物を調製した。また、これらの組成物の評価は実
施例3と同様の方法で行った。を合性単量体と篭り粗金
4木りNi#r幸はそれ(”収1.テOと1.53であ
ンh・このように多成分のフィラーを含有する場合にお
いてら、比較例11.12の如く屈折率の低いフィラー
だけで調製した複合材料に比して、実施例1O911の
如く屈折率の低いフィラーに屈折率の高いフィラーをブ
レンドすることにより、重合前後における透明性の変化
は小さくなる。また比較例13と実施例12の場合には
、屈折率の高いフィラーだけで調製した複合材料と、そ
こに屈折率の低いフィラーをブレンドした材料を比較し
ているが、この場合にも重合前後における透明性の変化
は小さくなった。
(発明の効果) 本発明により得られた歯科用複合材料は、重合の前後に
おける透明性の変化が少なく、色調の変化をほとんど感
じないため、歯科医による患部への試適時の色調適合性
のl視確認が容易である。
また、該複合材料に使犀するフィラーとして使用できる
フィラーは、従来のMFHのように有機複合フィラーに
限定されることなく、目的に応じて任意に選択しうるた
め、機械的強度に優れた複合材料を得ることができるし
、さらにこの複合材料にX線造影性を賦与することも可
能である。
特許出願人 株式会社 り ラ し

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 重合性単量体、重合開始剤および粉末状充填材を主要成
    分とする複合材料において、該充填材のうちその平均粒
    径が0.1μmを越えるものをフィラーとし、それ以外
    の諸成分の混合されたものをマトリクスとするとき、重
    合前のマトリクスの屈折率をn_m、重合後のマトリク
    スの屈折率をn_p、フィラーの屈折率をn_fとする
    と、該フィラーが(n_m+n_p)/2≦n_f≦(
    n_m+n_p)/2+0.1の範囲の屈折率を有する
    フィラーと(n_m+n_p)/2>n_f≧(n_m
    +n_p)/2−0.1の範囲の屈折率を有するフィラ
    ーをそれぞれ1種以上含有することを特徴とする歯科用
    複合材料。
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